JPH0764055A - 強誘電性液晶表示装置及び強誘電性液晶表示素子の駆動方法 - Google Patents

強誘電性液晶表示装置及び強誘電性液晶表示素子の駆動方法

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JPH0764055A
JPH0764055A JP20918393A JP20918393A JPH0764055A JP H0764055 A JPH0764055 A JP H0764055A JP 20918393 A JP20918393 A JP 20918393A JP 20918393 A JP20918393 A JP 20918393A JP H0764055 A JPH0764055 A JP H0764055A
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voltage
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ferroelectric liquid
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JP20918393A
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Tomio Tanaka
富雄 田中
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 DHF液晶を用いたアクティブマトリクス
タイプの強誘電性液晶表示素子に、明確な階調表示を行
なわせ、しかも、書き込み時間を短くする。 【構成】 各行の画素の選択期間を前期選択期間と後
期選択期間に分割する。前期選択期間には、DHF液晶
の螺旋構造を解くために十分な電圧−VRと、この電圧
と逆極性で絶対値が等しい電圧VRを所定の順番で液晶
に印加し、表示素子をブランキング状態に設定する。後
期選択期間には、補償電圧−VDと書き込み電圧VDを
液晶に順番に印加し、画素の階調を表示階調に設定す
る。書き込み電圧VDは、表示階調に応じて変化し、補
償パルスは書き込み電圧VDと逆極性で絶対値が等しい
電圧である。前期選択期間は複数行の画素に同一のタイ
ミングで設定され、後期選択期間は、行毎に異なったタ
イミングで設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、強誘電性液晶の一種
であるDHF(Deformed Helix Ferroelectric)液晶を用
いた液晶表示装置及び液晶表示素子の駆動方法に関し、
特に、階調表示可能でかつ書き込み時間の短いDHF液
晶表示装置及びDHF液晶表示素子の駆動方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】強誘電性液晶を用いる強誘電性液晶表示
素子は、ネマティック液晶を用いるTNモードの液晶表
示素子と比較して、高速応答、広い視野角が得られる等
の点で注目されている。
【0003】この強誘電性液晶表示素子の実用化に関す
る研究は、従来、SS−F液晶と呼ばれる、カイラルス
メクティックC相の螺旋ピッチが液晶素子の基板間隔
(セルギャップ)より大きくかつ配向状態のメモリ性
(双安定性)を有する強誘電性液晶を対象として行なわ
れていた。
【0004】上記SS−F液晶を用いる強誘電性液晶表
示素子は、SS−F液晶をその螺旋構造を消失させた状
態で基板間に封入したもので、印加電圧と液晶の自発分
極との相互作用により、一方の電極の電圧を印加したと
きの第1の配向状態と他方の極性の電圧を印加したとき
の第2の配向状態との2つの配向状態を得、この液晶の
配向状態と素子の入射側と出射側とに配置した一対の偏
光板とにより光の透過率を制御して表示する。
【0005】しかし、上記SS−F液晶を用いる強誘電
性液晶表示素子は、液晶の配向状態が第1の配向状態と
第2の配向状態との2つの状態だけであり、電圧無印加
状態でもいずれかの配向状態が維持されるため、透過率
を変化させて階調のある表示を行なわせることは難しい
とされている。
【0006】そこで、最近では、階調表示の可能な強誘
電性液晶表示素子の開発が研究されており、「LIQUID C
RYSTALS」, 1989, Vol.5, NO.4, の第1171頁ないし第11
77頁に記載されているように、カイラルスメクティック
C相の螺旋ピッチが表示素子の基板間隔より小さくかつ
配向状態のメモリ性を有さない強誘電性液晶を用いるこ
とが提案されている。この強誘電性液晶は、上記SS−
F液晶と区別してDHF液晶と呼ばれている。
【0007】DHF液晶を用いる強誘電性液晶表示素子
では、DHF液晶が螺旋構造をもった状態で基板間に封
入されている。液晶層を挟んで対向する電極間に印加さ
れる電圧に応じて、DHF液晶は、液晶分子の長軸方向
(ダイレクタ)が第1の方向にほぼ配列した第1の配向
状態、液晶分子の長軸方向が第2の方向にほぼ配向した
第2の配向状態、または、液晶分子の長軸方向の平均的
な配列が前記第1と第2の方向の間の任意の方向となる
中間配向状態に設定される。
【0008】DHF液晶は、上記SS−F液晶と異な
り、配向状態のメモリ性は有していないが、中間配向状
態をとることができるので、非選択期間中も中間配向状
態を維持するようにすれば、階調表示が可能である。
【0009】この強誘電性液晶表示素子に階調表示を行
なわせる駆動方法としては、従来、各画素の選択期間
(書き込み期間)に表示すべき階調に応じた電圧(書き
込み電圧)を各画素に印加する方法が考えられている。
【0010】しかし、上記の駆動方法では、書き込み電
圧と画素の透過率とが対応せず、階調の制御がほとんど
不可能で、実用レベルの階調表示を実現することはでき
なかった。これは、一般に、DHF液晶の光学特性(印
加電圧と透過率の関係)はヒステリシスが大きく、単純
に表示階調に対応する電圧をDHF液晶に印加しても、
それ以前に印加された電圧との関係で、階調が一義的に
定まらないためである。
【0011】このような問題を解決するため、特願平4
−327002には、選択期間毎にDHF液晶を一旦第
1の配向状態と第2の配向状態の一方に設定するための
初期化電圧をDHF液晶に印加し、その後、表示データ
に応じた書き込み電圧を印加する駆動方法が開示されて
いる。
【0012】この駆動方法では、各行の画素の選択期間
に、画素電極に4つのパルスを印加する。すなわち、書
き込みパルスと逆極性で電圧値の絶対値が同一の補償パ
ルス、極性が異なるが絶対値が同一の第1と第2のリセ
ットパルス、表示階調に対応する電圧を有する書き込み
パルスを順次印加し、書き込みパルスを印加している
際、アクティブ素子をオンする。
【0013】このような構成によれば、第1と第2のリ
セットパルスにより、DHF液晶が螺旋構造が解けた状
態に設定され、その後、書き込みパルスの電圧が各画素
に非選択期間の間保持される。従って、書き込み電圧に
対応する階調が一義的に定まると共にその階調が1フレ
ームの間維持され、階調表示が可能となる。また、第1
と第2のリセットパルス、書き込みパルスと補償パルス
がそれぞれ相殺されるため、DHF液晶に印加される電
圧に直流成分は発生しない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、従来
のDHF液晶素子の駆動方法では、表示階調が一義的に
定まらず、実質的に、階調表示ができないという問題が
あった。また、特願平4−327002に開示された駆
動方法では、印加電圧が直流成分を含まないようにする
ため、リセットパルスと書き込みパルスに加えて、2つ
の補正パルスを必要とする。このため、各選択期間に同
一内容でビットを反転したデータを2回ドライバに転送
する必要があり、表示制御及びドライバの構成が複雑で
あった。また、選択期間毎に4つのパルスをデータライ
ンに印加する必要があり、選択期間が長くなり、その結
果、1画面分の書き込み期間が長くなるという問題もあ
った。
【0015】この発明は上記実状に鑑みてなされたもの
で、表示制御系の構成が比較的簡単で、また、1画面の
書き込み時間の短縮化を可能にするDHF液晶表示素子
の階調表示方法及びDHF液晶表示装置を提供すること
を目的とする。また、この発明は基板間隔より小さい螺
旋ピッチをもち、印加する電圧に応じて第1の配向状態
と第2の配向状態及び中間の任意の配向状態にそれぞれ
配向する非メモリ性強誘電性液晶(DHF)液晶を用い
たアクティブマトリクス方式の強誘電性液晶表示素子
に、明確な階調表示を行なわせることができ、しかも、
書き込み時間の短い液晶表示素子の駆動方法及び液晶表
示装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明にかかる強誘電性液晶表示素子の駆動方法
は、画素電極と画素電極に接続された薄膜トランジスタ
がマトリクス状に複数配列された一方の基板と、前記画
素電極に対向する対向電極が形成された他方の基板と、
これらの基板の間に配置され、層構造と前記基板の間隔
より小さい螺旋ピッチの螺旋構造をもち、前記画素電極
と対向電極間に印加された電圧に応じて液晶分子が一方
の方向にほぼ配列した第1の配向状態と、液晶分子が他
方の方向にぼぼ配列した第2の配向状態と、前記螺旋構
造の歪みにより液晶分子の平均的な配列方向が前記一方
の方向と他方の方向の間となる中間の配向状態にそれぞ
れ配向する非メモリー性強誘電性液晶、を備えた強誘電
性液晶表示素子の駆動方法において、前記画素電極と対
向電極とそれらに挟まれた前記強誘電性液晶から構成さ
れる各画素の選択期間は、前期選択期間と後期選択期間
を含み、前記前期選択期間を前記マトリクスの複数の行
で同一タイミングとし、前記液晶を前記第1の配向状態
と第2の配向状態の少なくとも一方の状態に設定する初
期化電圧を前記画素電極と前記対向電極間に印加し、前
記後期選択期間には、前記マトリクスの行毎に異なった
タイミングとし、表示階調に応じて変化する書き込み電
圧を前記画素電極と前記対向電極間に印加する、ことを
特徴とする。
【0017】上記目的を達成するため、この発明にかか
る強誘電性液晶表示装置は、画素電極と該画素電極に接
続されたアクティブ素子がマトリクス状に配列された一
方の基板と、前記画素電極に対向する対向電極が形成さ
れた他方の基板と、前記基板間に配置され、層構造と前
記基板の間隔より小さい螺旋ピッチの螺旋構造をもち、
前記画素電極と前記対向電極間に印加された電圧に応じ
て液晶分子が一方の方向にほぼ配列した第1の配向状態
と、液晶分子が他方の方向にぼぼ配列した第2の配向状
態と、前記第1と第2の配向状態の中間の任意の配向状
態に配向する非メモリ性強誘電性液晶、を備えた強誘電
性液晶表示素子と、前記アクティブ素子に接続され、前
記画素電極を前期選択期間と前記前期選択期間と異なる
タイミングの後期選択期間で選択し、前記前期選択期間
には、前記強誘電性液晶を前記第1または第2の配向状
態の一方に設定するための電圧を前記アクティブ素子を
介して前記マトリクスの複数行の前記画素電極に印加
し、後期選択期間には、画素の表示階調に応じて変化す
る電圧を前記アクティブ素子を介して前記画素電極に印
加する駆動手段、を備えることを特徴とする。
【0018】上記構成において、初期化電圧は、液晶を
第1の配向状態に設定する第1のパルスと、第2の配向
状態に設定する第2のパルスを含み、前記第1と第2の
パルスの電圧の絶対値は等しい。
【0019】後期選択期間に、書き込み電圧と極性が逆
でかつ絶対値が等しい補償電圧を前記液晶に印加するよ
うにしてもよい。アクティブ素子は、例えば、薄膜トラ
ンジスタから構成される。また、駆動手段は、例えば、
対応する行の前記前期選択期間及び前記後期選択期間
に、対応する前記ゲートラインに前記薄膜トランジスタ
をオンさせる信号を供給する行駆動手段と、前期選択期
間に、前記液晶分子を前記第1または第2の配向状態の
一方に設定するための初期化電圧を薄膜トランジスタを
介して画素電極に印加し、後期選択期間に、前記表示階
調に対応した書き込み電圧を薄膜トランジスタを介して
画素電極に印加する列駆動手段、から構成される。
【0020】
【作用】上記構成によれば、初期化電圧により、強誘電
性液晶が前記第1または第2の配向状態、即ち、強誘電
性液晶の螺旋構造を解いた状態に設定されるので、その
後、書き込み電圧を印加した際、表示階調がほぼ一義的
に定まる。従って、階調表示が可能となる。前期選択期
間を複数の行で同一タイミングとすることにより、行毎
に前期選択期間を設ける場合に比較して、書き込み時間
を短くすることができる。初期化電圧を第1と第2のパ
ルス対とし、また、補償電圧を液晶に印加することによ
り、液晶に印加される電圧の直流成分を除去できる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。まず、本発明の駆動方法によって表示駆動され
る強誘電性液晶表示素子の構成を説明する。図4は強誘
電性液晶表示素子の断面図、図5は前記液晶表示素子の
画素電極とアクティブ素子を形成した基板の平面図であ
る。
【0022】この強誘電性液晶表示素子は、アクティブ
マトリクス方式のものであり、一対の透明基板(例え
ば、ガラス基板)1、2のうち、図4において下側の基
板(以下、下基板)1には透明な画素電極3と画素電極
3に接続されたアクティブ素子4とがマトリクス状に配
列形成されている。
【0023】アクティブ素子4は、例えば、薄膜トラン
ジスタ(以下、TFT)から構成される。TFT4は、
基板1上に形成されたゲート電極と、ゲート電極を覆う
ゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜の上に形成された半導体
層と、半導体層の上に形成されたソース電極及びドレイ
ン電極とから構成される。
【0024】さらに、下基板1には、図5に示すよう
に、画素電極3の行間にゲートライン(走査ライン)5
が配線され、画素電極3の列間にデータライン(階調信
号ライン)6が配線されている。各FTF4のゲート電
極は対応するゲートライン5に接続され、ドレイン電極
は対応するデータライン6に接続されている。
【0025】ゲートライン5は、端部5aを介して行ド
ライバ(行駆動回路)21に接続され、データライン6
は端部6aを介して列ドライバ(列駆動回路)22に接
続される。行ドライバ21は、後述するゲートパルスを
印加して、ゲートライン5をスキャンする。一方、列ド
ライバ22は、表示データ(階調データ)を受け、デー
タライン6に表示データに対応するデータ信号を印加す
る。ゲート信号とデータ信号の詳細は後述する。
【0026】ゲートライン5は端子部5aを除いてTF
T4のゲート絶縁膜(透明膜)で覆われており、データ
ライン6は前記ゲート絶縁膜の上に形成されている。画
素電極3は前記ゲート絶縁膜の上に形成されており、そ
の一端部においてTFT4のソース電極に接続されてい
る。
【0027】図4において、上側の基板(以下、上基
板)2には、下基板1の各画素電極3と対向する透明な
対向電極7が形成されている。対向電極7は表示領域全
体にわたる面積の1枚の電極から構成され、一定の基準
電圧V0が印加されている。
【0028】下基板1と上基板2の電極形成面には、そ
れぞれ配向膜8、9が設けられている。配向膜8、9は
ポリイミド等の有機高分子化合物からなる水平配向膜で
あり、その対向面にはラビングによる配向処理が施され
ている。
【0029】下基板1と上基板2は、その外周縁部にお
いて枠状のシール材10を介して接着されており、基板
1、2間のシール材10で囲まれた領域には液晶11が
封入されている。液晶11は、カイラルスメクティック
C相の螺旋ピッチが両基板1、2の間隔より小さく、か
つ、配向状態のメモリ性を有さない強誘電性液晶(以
下、DHF液晶)である。このDHF液晶11は、螺旋
ピッチが、可視光帯域の波長である700nm〜400nm
以下(例えば、400nm〜300nm)であり、自発分極
が大きく、コーンアングルが約27度ないし45゜(望
ましくは、27゜ないし30゜)の強誘電性液晶組成物
からなる。なお、図4において、符号12は両基板1、
2の間隔を規制する透明なギャップ材を示し、このギャ
ップ材12は液晶封入領域内に点在状態で配置されてい
る。
【0030】DHF液晶11は、カイラルスメクティッ
クC相が有する層構造の層の法線を配向膜8、9の配向
処理の方向に向けて均一な層構造を形成する。また、そ
の螺旋ピッチが基板間隔より小さいため、螺旋構造をも
った状態で基板1、2間に封入されている。液晶層を挟
んで対向する画素電極3と対向電極7との間に絶対値が
所定の値より高い電圧を印加したとき、DHF液晶11
は印加電圧の極性に応じて、液晶分子が一方向に配向す
る第1の配向状態と液晶分子が他方向に配向する第2の
配向状態のいずれかの状態に設定され、また、絶対値が
前記所定値より低い電圧を印加画素電極3と対向電極7
間に印加したときは、DHF液晶11の螺旋が歪むこと
により、液晶分子の平均的な配列状態が、印加電圧に応
じて、第1と第2の配向状態の中間の状態となる。
【0031】液晶表示素子の上下には、一対の偏光板1
3、14が配置されている。偏光板13、14の透過軸
の方向は、前述の第1と第2の配向状態におけるDHF
液晶11の液晶分子の配向方向に応じて設定されてい
る。
【0032】偏光板13、14の透過軸とDHF液晶1
1の液晶分子の配向方向との関係を図6を参照して説明
する。図6(a)は図4において上側の偏光板(以下、
上偏光板)14の透過軸14aを示し、(b)はDHF
液晶11の第1と第2の配向状態における液晶分子の配
向方向11a、11bを示し、(c)は図4において下
側の偏光板(以下、下偏光板)13の透過軸13aを示
している。
【0033】一方の極性でかつ絶対値が所定の値以上の
電圧を印加した時、DHF液晶11は、第1の配向状態
となり、液晶分子は図6(b)に実線で示す第1の配向
方向11aに配向する。他方の極性でかつ絶対値が所定
の値以上の電圧を印加したとき、DHF液晶11は第2
の配向状態となり、液晶分子は図6(b)に波線で示す
第2の配向方向に配向する。第1の配向方向11aと第
2の配向方向11bとのずれ角θは、DHF液晶11の
種類によって異なるが、25゜〜45゜に選定され、望
ましくは27゜〜45゜である。
【0034】一対の偏光板13、14のうち、一方の偏
光板、例えば、上偏光板14の透過軸14aは、DHF
液晶11の2つの配向方向11a、11bの一方、例え
ば、第2の配向方向11bとほぼ平行になっており、他
方の下偏光板13の透過軸13aは、上偏光板14の透
過軸14aとほぼ直交している。
【0035】図6に示すように偏光板13、14の透過
軸を設定した強誘電性液晶表示素子は、液晶分子を第1
の配向方向11aに配向させた時に透過率が最も高く
(表示が最も明るく)なり、液晶分子を第2の配向方向
11bに配向させた時に透過率が最も低く(表示が最も
暗く)なる。
【0036】すなわち、液晶分子が第1の配向方向11
aを向いた状態では、入射側の偏光板を通過した直線偏
光はDHF液晶11の偏光作用により非直線偏光とな
り、出射側偏光板の透過軸と平行な成分が出射側の偏光
板を透過して出射する。このため、表示は明るくなる。
一方、液晶分子が第2の配向方向11bを向いた状態で
は、入射側の偏光板を通った直線偏光はDHF液晶11
の偏光作用をほとんど受けず、直線偏光のまま液晶層を
通過し、そのほとんどが他方の偏光板で吸収され、表示
が暗くなる。
【0037】次に、上記構成の強誘電性液晶表示素子の
駆動方法を図1、図2を参照して説明する。図1は、こ
の実施例の液晶表示装置の任意の第K行〜第K+7行
(K=8n+1、nは0または正の正数)の画素電極3
に印加される電圧波形、図2は、第1行〜第16行のゲ
ートライン及び各データラインに印加されるパルス信号
の電圧波形を示す。
【0038】本実施例においては、各行の画素(各ゲー
トライン)の選択期間(書き込み期間)は前期選択期間
と後期選択期間から構成され、前期選択期間は複数(8
つ)の行で同一タイミングであり、後期選択期間は行毎
に異なる。この実施例では、前記選択期間及び後期選択
期間をそれぞれ期間Δt(例えば、約45μ秒)のスロ
ットに等分し、後期選択期間の後半のスロットを書き込
みパルスP4の印加期間とし、後期選択期間の前半のス
ロットを書き込みパルスP4に対する補償パルスP3の
印加期間とし、前期選択期間の後半のスロットをDHF
液晶11を第2の配向状態に設定するためのリセットパ
ルスP2の印加期間とし、前期選択期間の前半のスロッ
トをリセットパルスP2に対する補償パルスP1の印加
期間としている。
【0039】まず、図2(a)〜(d)に示すように、
第1行〜第8行の画素の前期選択期間に、行ドライバ2
1は第1行〜第8行のゲートライン5に同時にゲートパ
ルスを印加し、第1行〜第8行のTFT4を同時にオン
させる。この間、コラムドライバ22はすべてのデータ
ライン6に、図2(h)に示すように、正極性の第1リ
セットパルスP1と負極性の第2リセットパルスP2を
印加する。第2リセットパルスP2は液晶表示素子のヒ
ステリシスをなくすために、DHF液晶11を第2の配
列状態に設定するためのパルスであり、この第2リセッ
トパルスP2の電圧値−VRは液晶分子のほとんどの長
軸が第2の方向11bに配列するのに十分な値である。
また、第1リセットパルスP1は第2リセットパルスP
2の印加によりDHF液晶11に直流電圧が片寄ってか
かるのを補償するためのパルスであり、第1リセットパ
ルスP1と第2リセットパルスP2の電圧は絶対値が等
しくて、極性が逆である。
【0040】なお、これら各パルスP1、P2の極性及
び電圧値は、いずれも、データ信号の基準電圧V0に対
する極性と電圧である。この基準電圧V0は対向電極7
に印加する電圧と同一である。また、ゲートライン5に
供給されるゲートパルスのパルス幅はデータライン6に
供給されるパルス対のパルス幅より狭い。これは、パル
ス対の後半のパルスの電圧レベルを正確に各画素の容量
(画素電極3、対向電極7、DHF液晶11から構成さ
れる容量)に保持するためである。図2では、図面を見
やすくするため、ゲートパルスとデータライン上のパル
ス対のパルス幅の差を強調している。
【0041】ゲートパルスがオフすると、トランジスタ
4もオフし、第1行〜第8行の各画素の容量は、第2の
リセットパルスP2の電圧−VRにほぼ等しい電圧を保
持する。正の電圧で白(光透過)が画素に書き込まれ、
負の電圧で黒(光不透過)が画素に書き込まれるとする
と、第1行〜第8行の画素はすべて黒の状態(ブランキ
ング)状態となる。
【0042】その後、第1行の画素の後期選択期間が開
始し、行ドライバ21は第1行のゲートライン5にゲー
トパルスを印加し、第1行のゲートライン5に接続され
たTFT(第1行のTFT)4がオンする。一方、列ド
ライバ22は各データラインに、第1行の画素の表示階
調に対応する電圧(書き込み電圧)VDを有する書き込
みパルスP4と補償パルスP3を印加する。補償パルス
P3は書き込みパルスP4の印加によりDHF液晶11
に直流電圧が片寄って印加されるのを補償するためのパ
ルスであり、書き込みパルスP4と逆極性で絶対値が同
一の電圧を有する。この実施例では、書き込み電圧VD
の最小値を電圧V0とし、最大値Vmaxを第2リセット
パルスP2の電圧VRより若干低い値とし、V0〜Vma
xの範囲で書き込み電圧を表示階調に応じて制御する。
【0043】書き込みパルスP4がデータライン6に印
加されている間に、行ドライバ21はゲートパルスをオ
フし、第1行のTFT4をオフする。このため、第1行
の画素電極3に印加される電圧の波形は図1(a)に示
すように、前期選択期間に印加されるリセットパルスP
1とP2の対と後期選択期間に印加される補償パルスP
3と書き込みパルスP4の対となる。
【0044】第1行の各画素の容量は、第1行のTFT
4がオフした際に印加されていた電圧、即ち、書き込み
パルスP4の電圧VDにほぼ等しい電圧を保持する。こ
のため、第1行の画素は、次のフレームの前期選択期間
まで、書き込み電圧VDに対応する階調、すなわち、表
示データに対応する階調を維持する。
【0045】以後、第2、第3、・・・、第8行のゲート
ライン5の後期選択期間となり、行ドライバ21は図2
(b)〜(d)に示すように、第2、第3、・・・、第8
行のゲートライン5にゲートパルスを順次印加し、列ド
ライバ22は、図2(h)に示すように、各データライ
ン6に補償パルスP3と表示データに対応した書き込み
電圧VDを有する書き込みパルスP4を印加する。この
結果、第2行〜第8行の画素電極3には、図1(b)〜
(h)に示す波形のパルス信号がそれぞれ印加され、第
2行〜第8行の画素の容量は、第2行〜8行のTFT4
がオフした際に印加されていた電圧、即ち、書き込みパ
ルスP4の電圧VDにほぼ等しい電圧を保持し、これに
より、表示データに対応する階調を第1行〜第8行のゲ
ートラインの次の前期選択期間まで維持する。以上で、
第1行〜第8行の画素への書き込みが終了する。
【0046】その後、第9行〜第16行の画素の前期選
択期間になり、行ドライバ21は、図2(e)〜(g)
に示すように、第9行〜第16行のゲートライン5に同
時にゲートパルスを印加する。一方、列ドライバ22
は、各データライン6に第1リセットパルスP1と第2
リセットパルスP2の対を印加する。その後、順次、第
9行〜第16行の画素の後期選択期間となり、行ドライ
バ21は、図2(e)〜(g)に示すように、第9、第
10、・・・、第16行のゲートライン5にゲートパルス
を順次印加し、列ドライバ22は、図2(h)に示すよ
うに、各データライン6に補償パルスP3と書き込みパ
ルスP4を印加する。この結果、第9行〜第16行の画
素電極3には、図1(a)〜(h)に示す波形の電圧パ
ルスが印加され、第9行〜第16行の画素は、表示デー
タに対応する階調を第9行〜第16行の画素の次の前期
選択期間まで維持する。
【0047】以後、同様の動作が8行毎に繰り返され、
すべての行の画素への書き込みが終了した時点で書き込
み動作は終了する。そして、次のフレームが開始する
と、第1行の画素より、再び、上述の動作が繰り返され
る。
【0048】以上説明した書き込み動作の全体の流れは
図3(a)〜(d)に示すようになる。なお、図3
(a)と(d)はこの液晶表示素子の一画面分を示し、
図3(b)と(c)は一画面のうちの8行分を示す。
【0049】まず、第1行〜第8行の画素にリセットパ
ルス対が印加され、図3(a)にハッチングを付して示
すように、第1行〜第8行の画素がすべて黒(ブランク
状態)に設定される(第1行〜第8行の画素の前期選択
期間)。次に、第1行の画素に補償パルスP3と書き込
みパルスP4の対が印加され、図3(b)に示すよう
に、第1行の画素が表示データに対応した階調に設定さ
れる(第1行の画素の後期選択期間)。
【0050】次に、第2行の画素に補償パルスP3と書
き込みパルスP4の対が印加され、図3(c)に示すよ
うに、第2行の画素が表示データに対応した階調に設定
される(第2行の画素の後期選択期間)。以後、同様の
動作が第8行の画素まで繰り返され、第1行〜第8行の
画素が表示データに対応した階調に設定される。
【0051】その後、第9行〜第15行の画素にリセッ
トパルスP1、P2の対が印加され、図3(d)に示す
ように、第9行〜第15行の画素がすべて黒(ブランク
状態)に設定される(第9行〜第15行の画素の前期選
択期間)。次に、第9行〜第15行の画素電極3に補償
パルスP3と書き込みパルスP4の対が順次印加され、
図3(b)、(c)に示すように、各行の画素が、順
次、表示データに対応した階調に設定される。
【0052】以後、同様の動作が繰り返され、1画面全
体に表示データの書き込みが終了すると、再び、図3
(a)に示すように、第1行〜第8行の画素にリセット
パルスP1、P2の対が印加される。
【0053】上記実施例によれば、複数行の画素を同時
にブランキング状態に設定できる。このため、各行の画
素の選択期間に個別にリセットパルス対を印加する場合
に比較して、一画面分の書き込み時間を短縮することが
できる。また、列ドライバ22でのデータ処理が容易に
なり、列ドライバ22の構造を簡略化できる。
【0054】次に、行ドライバ21及び列ドライバ22
の構成の一例を図7を参照して説明する。列ドライバ2
2は例えば、タイミング信号生成回路31、電圧生成回
路32、選択信号生成回路33、選択回路34より構成
される。例えば、選択信号生成回路33と選択回路34
はデータライン毎に配置され、タイミング信号生成回路
31と電圧生成回路32は複数のデータライン6に共通
に配置される。
【0055】タイミング信号生成回路31は、例えば、
周期Δtのクロック信号を生成する。電圧生成回路32
は、データライン6に印加する複数の電圧を生成する。
選択信号生成回路33には、クロック信号と画素単位の
表示データが供給される。第1行、第2行、・・・の各画
素の表示データを、例えば、X1、X2、・・・、X8、
X9、・・・と仮定すると、選択信号生成回路33は、8
画素毎にリセットパルスの電圧VRに対応するデータX
Rを挿入し、選択データXR、−XR、−X1、X1、
−X2、X2、−X3、・・・、−X8、X8、XR、−
XR、−X9、X9、・・・を生成する。選択回路34
は、電圧生成回路32から供給される複数の電圧の内、
選択データに対応するものを選択し、データライン6に
供給する。
【0056】一方、行ドラバ21は、走査(アドレス)
データ生成回路41と走査データ生成回路41の出力デ
ータに対応する電圧をゲートライン5に印加するドライ
バ42から構成される。走査データ生成回路41は、タ
イミング信号生成回路33から供給されるクロック信号
に従って、ゲートパルスに対応するデータ列を生成し、
ドライバ42に供給する。
【0057】上記駆動方法により、前述した強誘電性液
晶素子の階調制御を行った。この駆動方法においては、
パルス幅Δtを45μs、リセットパルスの電圧VRを
17V、書き込み電圧VDを0≦VD≦14Vに設定し
た。その結果を図8に示す。図8(a)は、図1(a)
のように、リセットパルス対と書き込みパルス対を連続
して画素に印加した場合の特性、図8(b)は、図1
(h)のように、リセットパルス対を印加した後、7選
択期間(7・2Δt)経過後に書き込みパルス対を画素
に印加した場合の特性を示す。いずれの場合も、明確な
階調表示が可能である。
【0058】なお、前述のように、データライン上の信
号レベルを正確に画素電極3、対向電極7、DHF液晶
11よりなる容量に保持するためには、データライン上
の信号レベルが変化する少し前にゲートパルスがオフす
ることが望ましい。
【0059】なお、上記実施例では、8つのゲートライ
ンの前期選択期間を同一タイミングにしたが、8つに限
定されず、2以上のいずれでもよい。また、複数のゲー
トラインの前期選択期間を同一タイミングにすることな
く、別々のタイミングとしてもよい。この場合も、1つ
の行の選択期間を前期選択期間と後期選択期間に分け、
前期選択期間にリセットパルス対をデータライン6に印
加し、後期選択期間に書き込みパルスと補償パルスの対
をデータライン6に印加する。
【0060】但し、前期選択期間を共有する行の数が多
すぎると、ブランキング状態に設定されてから、最後の
行の画素にデータを書き込むまでの時間が長くなりす
ぎ、表示がちらつくという問題が発生する。また、前期
選択期間を共有する行の数が少ないと、個別に前期選択
期間が設定されるに等しい状態になり、1画面分の書き
込み時間が長くなるという問題がある。実験的には、行
数、即ち、ゲートライン5の数が200ないし400程
度の場合、前期選択期間を共有する行の数は6ないし1
0、特に8が望ましい。
【0061】なお、上記実施例では、第1と第2のリセ
ットパルスP1、P2の電圧をVR、−VRとし、この
順番でゲートラインに印加しているが、第1と第2のリ
セットパルスP1、P2の印加の順番は逆でもよい。こ
の場合、各画素は、前期選択期間で白(光透過状態)に
設定され、その後、後期選択期間で、表示データに対応
する階調に設定される。人間の目の感度が、黒よりも白
に敏感であるため、前期選択期間で各画素を黒状態に設
定する方が望ましい。
【0062】リセット電圧VR、−VRは、DHF液晶
11の液晶分子の長軸(ダイレクタ)がほとんど第1ま
たは第2の配向方向11a、11bに配向する電圧であ
ればよく、配向方向11a、11bに完全に配向する電
圧でなくてもよい。
【0063】上記実施例では、前期選択期間に、第1リ
セットパルスと第2リセットパルスを1回づつ画素に印
加しているが、第1リセットパルスと第2リセットパル
スの印加回数が同じならば、印加回数は任意でよい。
【0064】上記実施例で駆動した強誘電性液晶表示素
子は、一方の偏光板14の透過軸14aをDHF液晶1
1の第2の配向方向11bとほぼ平行にしたものである
が、上記駆動方法は、一方の偏光板14の透過軸14a
をDHF液晶11の第1の配向方向11aとほぼ平行に
した、DHF液晶11を第2の配向方向11bに配向さ
せた際に透過率が最も高く(表示が最も明るく)なり、
DHF液晶11を第1の配向方向11aに配向させたと
きに透過率が最も低く(表示が最も暗く)なる強誘電性
液晶表示素子の駆動にも適用できる。また、本発明の駆
動方法はTFTをアクティブ素子とする強誘電性液晶表
示素子に限らず、MIMをアクティブ素子とする強誘電
性液晶表示素子にも適用可能である。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液晶表示
装置及び液晶表示素子の駆動方法によれば、前期選択期
間に液晶を第1の配向状態に配向させる電圧と第2の配
向状態に配向させる電圧の少なくとも一方を画素に印加
して、液晶分子を一定の配向状態とし、その後、後期選
択期間に表示データに対応する書き込み電圧を画素に印
加する。従って、基板間隔より小さい螺旋ピッチを持っ
た非メモリ性強誘電性液晶(DHF液晶)を用いたアク
ティブマトリクス方式の強誘電性液晶表示素子に、明確
な階調表示を行なわせることができる。また、複数のゲ
ートラインの前期選択期間を共通にすることにより、1
フィールドの書き込み時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(h)は、この発明の一実施例にかか
る液晶表示素子の駆動方法により、第K行〜第K+7行
の画素に印加される電圧の波形を示すタイミングチャー
トである。
【図2】(a)〜(g)は、この発明の一実施例にかか
る液晶表示素子の駆動方法により、第1行〜第16行の
ゲートラインに印加される電圧の波形を示すタイミング
チャート、(h)は、データラインに印加される電圧の
波形を示すタイミングチャートである。
【図3】本実施例による書き込み手順を示す図であり、
(a)と(d)は一画面を示す図、(b)と(c)は8
行分の画素を示す図である。
【図4】この発明の一実施例にかかる液晶表示素子の駆
動方法により駆動される液晶表示素子の構造を示す断面
図である。
【図5】図4に示す液晶表示素子の下基板の構成を示す
平面図である。
【図6】偏光板の透過軸と液晶分子の配方方向の関係を
示す図であり、(a)は上基板の透過軸の方向、(b)
は液晶分子の配方方向、(c)は下基板の透過軸の方向
をそれぞれ示す図である。
【図7】行ドライバ及び列ドライバの構成の一例を示す
ブロック図である。
【図8】印加電圧と透過率の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 透明基板(下基板) 2 透明基板(上基板) 3 画素電極 4 アクティブ素子(TFT) 5 ゲートライン(走査ライン) 6 データライン(階調信号ライン) 7 対向電極 8 配向膜 9 配向膜 10 シール材 11 強誘電性液晶(DHF液晶) 12 ギャップ材 13 偏光板(下偏光板) 14 偏光板(上偏光板) 21 行ドライバ(行駆動回路) 22 列ドライバ(列駆動回路) 31 タイミング信号生成回路 32 電圧生成回路 33 選択信号生成回路 34 選択回路34 41 走査データ生成回路 42 ドライバ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画素電極と画素電極に接続された薄膜トラ
    ンジスタがマトリクス状に複数配列された一方の基板
    と、前記画素電極に対向する対向電極が形成された他方
    の基板と、これらの基板の間に配置され、層構造と前記
    基板の間隔より小さい螺旋ピッチの螺旋構造をもち、前
    記画素電極と対向電極間に印加された電圧に応じて液晶
    分子が一方の方向にほぼ配列した第1の配向状態と、液
    晶分子が他方の方向にぼぼ配列した第2の配向状態と、
    前記螺旋構造の歪みにより液晶分子の平均的な配列方向
    が前記一方の方向と他方の方向の間となる中間の配向状
    態にそれぞれ配向する非メモリー性強誘電性液晶、を備
    えた強誘電性液晶表示素子の駆動方法において、 前記画素電極と対向電極とそれらに挟まれた前記強誘電
    性液晶から構成される各画素の選択期間は、前期選択期
    間と後期選択期間を含み、 前記前期選択期間を前記マトリクスの複数の行で同一タ
    イミングとし、前記液晶を前記第1の配向状態と第2の
    配向状態の少なくとも一方の状態に設定する初期化電圧
    を前記画素電極と前記対向電極間に印加し、 前記後期選択期間には、前記マトリクスの行毎に異なっ
    たタイミングとし、表示階調に応じて変化する書き込み
    電圧を前記画素電極と前記対向電極間に印加する、こと
    を特徴とする強誘電性液晶表示素子の駆動方法。
  2. 【請求項2】前記初期化電圧は、前記強誘電性液晶を第
    1の配向状態に配向させる第1のパルスと、前記強誘電
    性液晶を第2の配向状態に配向させる第2のパルスを含
    む、ことを特徴とする請求項1記載の駆動方法。
  3. 【請求項3】前記第1と第2のパルスは、極性が反対
    で、絶対値が等しい電圧を有することを特徴とする請求
    項2記載の駆動方法。
  4. 【請求項4】前記後期選択期間に前記書き込み電圧と、
    前記書き込み電圧と極性が逆でかつ絶対値が等しい補償
    電圧を前記画素電極と前記対向電極間に印加することを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の駆
    動方法。
  5. 【請求項5】前記初期化電圧は、前記液晶表示素子の表
    示を黒状態に設定する電圧であることを特徴とする請求
    項1ないし4のいずれか1つに記載の駆動方法。
  6. 【請求項6】画素電極と該画素電極に接続されたアクテ
    ィブ素子がマトリクス状に配列された一方の基板と、前
    記画素電極に対向する対向電極が形成された他方の基板
    と、前記基板間に配置され、層構造と前記基板の間隔よ
    り小さい螺旋ピッチの螺旋構造をもち、前記画素電極と
    前記対向電極間に印加された電圧に応じて液晶分子が一
    方の方向にほぼ配列した第1の配向状態と、液晶分子が
    他方の方向にぼぼ配列した第2の配向状態と、前記第1
    と第2の配向状態の中間の任意の配向状態に配向する非
    メモリ性強誘電性液晶、を備えた強誘電性液晶表示素子
    と、 前記アクティブ素子に接続され、前記画素電極を前期選
    択期間と前記前期選択期間と異なるタイミングの後期選
    択期間で選択し、前記前期選択期間には、前記強誘電性
    液晶を前記第1または第2の配向状態の一方に設定する
    ための電圧を前記アクティブ素子を介して前記マトリク
    スの複数行の前記画素電極に印加し、後期選択期間に
    は、画素の表示階調に応じて変化する電圧を前記アクテ
    ィブ素子を介して前記画素電極に印加する駆動手段、を
    備えることを特徴とする強誘電性液晶表示装置。
  7. 【請求項7】前記アクティブ素子は電流路の一端が対応
    する画素電極に接続された薄膜トランジスタから構成さ
    れ、 前記駆動手段は、 対応する行の複数の前記薄膜トランジスタのゲートに接
    続されたゲートラインと、 対応する列の複数の前記薄膜トランジスタの電流路の他
    端に接続されたデータラインと、 前記前期選択期間及び前記後期選択期間に、その行の前
    記ゲートラインに前記薄膜トランジスタをオンさせるゲ
    ート電圧を供給する行駆動手段と、 前記前期選択期間に、前記強誘電性液晶を前記第1また
    は第2の配向状態の一方に設定するための初期化電圧を
    前記データラインに印加し、前記後期選択期間に、前記
    表示階調に対応した書き込み電圧を前記データラインに
    印加する列駆動手段、 を備える、ことを特徴とする請求項6記載の強誘電性液
    晶表示装置。
  8. 【請求項8】前記前期選択期間に、前記行駆動手段は、
    複数の前記ゲートラインに同時にゲート電圧を印加し、
    前記列駆動手段は、前記初期化電圧を前記データライン
    に印加し、 前記後期選択期間に、前記行駆動手段は前記後期選択期
    間に前記ゲート電圧を異なったタイミングで前記ゲート
    ラインに印加し、前記列駆動手段は前記書き込み電圧を
    前記データラインに印加する、ことを特徴とする請求項
    7記載の強誘電性液晶表示装置。
  9. 【請求項9】前記列駆動手段は、前記前期選択期間にお
    いて、前記強誘電性液晶を第1の配向状態に設定する第
    1のパルスと前記強誘電性液晶を第2の配向状態に設定
    する第2のパルスを前記データラインに印加する、こと
    を特徴とする請求項7または8記載の強誘電性液晶表示
    装置。
  10. 【請求項10】前記第1のパルスと第2のパルスは、極
    性が反対で絶対値が等しい電圧を有することを特徴とす
    る請求項9記載の強誘電性液晶表示装置。
  11. 【請求項11】前記列駆動手段は、前記後期選択期間
    に、前記書き込み電圧と共に前記書き込み電圧と逆極性
    でかつ絶対値が等しい補償電圧を前記データラインに印
    加する、ことを特徴とする請求項7ないし10のいずれ
    か1つに記載の強誘電性液晶表示装置。
  12. 【請求項12】前記駆動手段は、前記前期選択期間にお
    いて、前記強誘電性液晶表示素子を暗状態に設定するこ
    とを特徴とする請求項6ないし11のいずれか1つに記
    載の強誘電性液晶表示装置。
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