JP2000192341A - 紡績糸およびそれを用いてなる布帛 - Google Patents

紡績糸およびそれを用いてなる布帛

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JP2000192341A
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spun yarn
acrylic
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cloth
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Yoshihiro Hamaguchi
善弘 濱口
Toshinori Fujita
俊則 藤田
Isao Aoyanagi
功 青柳
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Abstract

(57)【要約】 【課題】保温性、難燃性、マイナス電荷帯電性に優れ、
かつ衣料用素材としてのソフトな風合いと高発色性を備
え持った健康衣料用に適した紡績糸およびそれを用いて
なる布帛を提供すること。 【解決手段】ポリフェニレンサルファイド繊維の短繊維
が20〜60重量%含まれ、かつ抗ピル性アクリル系繊
維の短繊維が40〜80重量%含まれており、ヨリ係数
がインチ方式で2.6〜4.0である紡績糸。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は保温性、難燃性、マ
イナス電荷帯電性に優れ、かつ衣料用素材としてのソフ
トな風合いと高発色性を備え持った健康衣料用に適した
紡績糸およびそれを用いてなる布帛に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、アクリル系繊維は他の汎用合
成繊維であるポリアミド系繊維およびポリエステル繊維
などと同様に、衣料用素材あるいはインテリア製品用素
材等の広範な分野に利用されているが、特にアクリル系
繊維はその独特な特徴により、発色性と保温性に優れて
いるため、セーターや肌着用途などによく利用されてい
る。
【0003】もっとも、これまでに保温性の向上につい
ては数多くの提案がなされており、例えば特開昭63−
126971号公報においてはアクリル系短繊維にセラ
ミックを練り込み、遠赤外線が放射されることにより、
熱の輻射を利用し、保温性を得ようとする提案がされて
いるが、この提案では、セラミックを単繊維に練り込ん
でいることにより非常に高価であり、また風合いが粗悪
である。
【0004】一方、ポリフェニレンサルファイド(以下
PPSと略す。)系繊維は優れた耐熱性、耐薬品性、難
燃性、耐蒸熱性、電気絶縁性などを有し、ごみ焼却炉の
バグフィルターや電気絶縁材料などのような産業資材用
途に幅広く使われている。
【0005】しかし、繊維の色調が淡黄色であり、光に
よって黄色度がさらに増すという性質を持ち、しかも染
色性も悪いという欠点をもつ。
【0006】さらにPPS系繊維のみによって構成され
た紡績糸やそれを用いた布帛は、風合いが粗悪で抗ピル
性も低いこともあって、これまで衣料用途には利用され
ていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、上
記欠点を解決せんとするものであって、保温性、難燃
性、マイナス電荷帯電性に優れ、かつ衣料用素材として
のソフトな風合いと高発色性を備え持った健康衣料用に
適した紡績糸およびそれを用いてなる布帛を提供せんと
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の紡績糸は、PPS繊維の短繊維が20〜60重量%
含まれ、かつアクリル系繊維の短繊維が40〜80重量
%含まれており、ヨリ係数がインチ方式で2.6〜4.
0であることを特徴とする紡績糸である。
【0009】さらに、上記のPPS短繊維の単繊維繊度
が1〜5dで、さらに熱伝導率が3.2×10-4cal
/cm.sec.℃以下、LOI値(難燃性)が30以
上、対ポリエステル系繊維布帛、ナイロン系繊維布帛、
アクリル系繊維布帛およびウール、綿の天然繊維布帛に
対する摩擦帯電圧が高いマイナス(負)となるものであ
ることが好ましい。
【0010】また、前記アクリル系短繊維は、抗ピル性
を有し、単繊維繊度が0.3〜3dで、かつ引張り強度
が3g/d以上、結節強度が1.9〜3g/dで、円形
化指数が0.7以上であることが好ましい。
【0011】また、本発明の布帛は、上記紡績糸を用い
ていることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、保温性、難燃性、マイ
ナス電荷帯電性に優れ、かつ衣料用素材としてのソフト
な風合いと高発色性を備え持った健康衣料用に適した紡
績糸およびそれを用いてなる布帛を提供せんと鋭意検討
したものである。
【0013】その結果、ある特定の単繊維繊度で、特定
の機械的特性と物理特性、および電気特性をもったPP
S繊維の短繊維と、抗ピル性アクリル系繊維の短繊維を
ある適正な混紡率とヨリ係数によって構成した紡績糸お
よびそれを用いた布帛によって達成されることを究明し
たものである。上記の抗ピル性アクリル系繊維は、ある
特定の単繊維繊度で、特定の機械的特性をもったもので
あることが好ましい。
【0014】先ず本発明の紡績糸について説明する。
【0015】本発明の紡績糸は、PPS繊維の短繊維を
20〜60重量%含み、かつ抗ピル性アクリル系繊維の
短繊維を40〜80重量%含んでいることが重要であ
る。PPS短繊維の混紡率が20重量%より低いか、ま
たは抗ピル性アクリル短繊維の混紡率が80重量%より
高くなると、保温性、難燃性およびマイナス電荷帯電性
の特徴が十分に発揮できなくなる。また逆に、PPS短
繊維の混紡率が60重量%より高いか、または抗ピル性
アクリル短繊維の混紡率が40重量%より低くなると、
PPS繊維の淡黄色と粗悪な風合いが強調されて、かつ
抗ピル性も不十分となってしまい衣料用素材としては好
ましくない。
【0016】また、本発明における紡績糸の番手は特に
限定されるものではないが、ヨリ係数はインチ方式で、
2.6〜4.0の範囲であることが重要であり、好まし
くは2.8〜3.5の範囲である。ヨリ係数が2.6よ
り小さいと、紡績糸のす抜け現象が多発して、紡績加工
中での糸切れ障害を招きやすくなる。また、4.0を越
えると風合いが硬くなり、ソフトな風合いを得ることが
できなくなる。したがって、実用に耐えうる強度と優れ
た風合いを兼ね備えるためには、ヨリ係数は好ましくは
2.8〜3.5の範囲がよい。
【0017】次に本発明の紡績糸を構成するPPS短繊
維について説明する。
【0018】PPS短繊維の単繊維繊度は紡績糸の横断
面内にある単繊維本数を適正なものにするために、1〜
5dの範囲とすることが重要である。これは後から述べ
るが、混紡相手のアクリル系短繊維が抗ピル性を有する
もので、その単繊維繊度が0.3〜3dの範囲となるた
めである。
【0019】PPS短繊維の単繊維繊度が1dより小さ
いと紡績糸の横断面内にある単繊維本数が多くなりすぎ
て、紡績性が極端に悪くなり、逆に5dより大きいと単
繊維本数が少なくなりすぎて、紡績糸の糸強度が低下し
たり、風合いが悪くなるなどするので好ましくない。
【0020】また、PPS短繊維の保温性については熱
の伝導性を低くするために熱伝導率が3.2×10-4
al/cm.sec.℃以下であることが好ましい。
【0021】ここで、熱伝導率は厚さ25μmのPPS
製フィルムをフラッシュ法によって測定したものであ
る。
【0022】熱伝導率が3.2×10-4cal/cm.
sec.℃より高いと、従来から衣料用繊維として使用
されているアクリル系繊維やポリアミド系繊維およびポ
リエステル繊維などの主要な繊維の熱伝導率との差がな
くなり、優れた保温性の効果が得られなくなる。
【0023】難燃性については、PPS短繊維のLOI
値が少なくとも30以上であることが重要である。
【0024】ここで、LOI値とはJIS K7201
にある酸素指数法によって測定した、素材の燃焼性を表
す数値で、素材が燃焼し続けるために最低限必要な酸素
濃度を表している。
【0025】したがって、LOI値の数値が大きいほど
燃焼速度が遅くなり、空気中の酸素濃度が25%である
から、LOI値が26以上の素材は空気中では燃焼を継
続することが出来ず、自己消化性の難燃素材であるとい
える。
【0026】アクリル系繊維のLOI値は26より小さ
いので、PPS繊維のLOI値が30より小さい場合に
は、混紡糸の燃焼性はアクリル系繊維のみの場合と大差
がなくなり、難燃素材を混紡する十分な効果が得られな
くなる。
【0027】また、本発明のPPS繊維の摩擦帯電列
は、ポリエステル系繊維、ナイロン系繊維、アクリル系
繊維といった主要な衣料用合成繊維、およびウール、綿
の天然繊維よりもマイナス側にあることが重要であり、
より好ましくは麻よりもマイナス側にあることが望まし
い。このとき、PPS繊維のみによって構成された布帛
を上記の主要な衣料用合成繊維によって構成された布
帛、またはウール、綿の天然繊維によって構成された布
帛によって摩擦すると、PPS繊維布帛の摩擦帯電圧は
マイナスとなる。
【0028】この摩擦によって誘電されたマイナス静電
気は、肌に直接触れる場合には人体を弱アルカリ性に保
ち、血行促進など健康促進効果が得られる。
【0029】本発明におけるPPS繊維とは、その構成
単位の90モル%以上が−(C6H4−S)n−で構成
される重合体であるポリマで構成されている繊維であ
る。
【0030】このポリマの製造方法としては、パラジク
ロルベンゼンと硫化ソーダとを有機系の極性溶剤中で反
応させる方法などが一般的に行われている。
【0031】次に、本発明の紡績糸を構成する抗ピル性
アクリル系短繊維について説明する。
【0032】抗ピル性アクリル系短繊維の単繊維繊度は
ソフトな風合いと抗ピル性を付与するために0.3〜3
dの範囲とすることが重要である。単繊維繊度が0.3
dよりも小さいと、紡績工程の通過性が悪くなり、ネッ
プの多発など品質面の問題が生じる。また、単繊維繊度
が3dよりも大きくなると、単繊維の剛性が高くなり過
ぎる結果として、表面タッチのソフトな風合いが得られ
なくなる。また、引張り強度は布帛強度的にみて実用に
耐えうるためには3g/d以上あることが好ましい。さ
らに、3.5級以上の抗ピル性を付与するために、結節
強度は1.9〜3g/dの範囲とすることが重要であ
る。結節強度が1.9g/dより低くなると実用性に乏
しくなり、また3g/dより高くなると曲げ強度が高く
なりすぎる結果として、製品着用時の摩擦によって表面
の毛羽立ちが目立つようになり、かつ抗ピル性が不十分
となり好ましくない。
【0033】繊維断面は円形化指数が0.7以上のもの
であることが好ましく、より好ましくは0.8以上であ
る。円形化指数が0.7より小さいと、繊維の表面が平
滑でなくなり、単繊維同士が締まりやすくピルを形成し
やすくなり、また発色性も低下するので好ましくない。
【0034】本発明におけるアクリル系繊維は、アクリ
ル系繊維が少なくとも94モル%のアクリルニトリル
と、該アクリルニトリルと共重合性を有するモノエチレ
ン系性ビニル系モノマ2〜5モル%およびスルフォン酸
基含有ビニル系モノマ0.2〜0.7モル%を含むアク
リルニトリル系共重合体などからなる繊維が採用でき
る。
【0035】上述のようにして得た紡績糸は、これらを
使用して織編物に構成することにより、保温性、難燃
性、マイナス電荷帯電性に優れ、かつソフトな風合いと
高発色性を備え持った織編物を得ることができる。
【0036】本発明の織編物は、本発明の紡績糸を用い
て織編物とするものであり、本発明の紡績糸と天然繊
維、再生繊維、半合成繊維からなる紡績糸、あるいは天
然繊維、再生繊維、半合成繊維と合成繊維との混紡糸、
さらには、合繊繊維からなる紡績糸、または合成繊維、
再生繊維、半合成繊維の長繊維等との交撚、交織、交編
など各種織編物が可能である。
【0037】さらには、本発明を構成する素材として、
PPS繊維とアクリル系繊維の他に、ウール、コットン
等の天然繊維を小量混紡しても新規な風合いが得られ
る。
【0038】製品としては、編物で展開することが好ま
しく、特に保温性、マイナス電荷帯電性の特徴を最大限
に発揮される肌着用途が適している。
【0039】
【実施例】以下に説明する実施例において使用する特性
値等の測定方法は、次のとおりである。
【0040】(1)保温性 布帛の保温性については、ASTM保温性試験機を用い
て試料に対する積算電力計の通電時間から先ず次式によ
り熱貫流抵抗:1/K(m2 hr℃/Kcal)を求め
る。
【0041】1/K=6.54×(40−t)/b
(m2 hr℃/Kcal) ここで、tは測定器の示す外気温度(℃)、bは試験片
を取り付けたときの通電時間(sec/hr)を表して
いる。
【0042】さらに、これを次式を使いclo値に換算
したもので保温性を表し、数値が大きいほど保温性が高
いことを示す。
【0043】clo=(1/K)/0.18 (2)難燃性 難燃性については、JIS K7201にある酸素指数
法に従って測定した。この場合、難燃性を表すLOI値
は数値が高いほど燃焼しにくいことを示す。
【0044】(3)摩擦帯電性 摩擦帯電性については、京大化研式ロータリスタティッ
クテスタを用いて、20℃、50%RHの環境下で、た
て寸法8cm、よこ寸法5cmの試験布をローターに取
付て、回転数400rpm、接触荷重500gで接触さ
せながら回転し、1分後の摩擦帯電圧を真空管電圧計に
て測定した。摩擦布にはポリエステル繊維布帛、ナイロ
ン繊維布帛、アクリル繊維布帛、綿布帛、ウール布帛を
使用し、それぞれの摩擦布に対する試験布の摩擦帯電圧
と極性を読みとった。
【0045】(4)表面タッチ 布帛の表面タッチを、◎(非常によい)、○(良好)、
△(やや不良)、×(不良)の4段階で官能評価した。
【0046】(5)発色性 布帛の発色性を、◎(非常によい)、○(良好)、△
(やや不良)、×(不良)の4段階で目視官能評価し
た。
【0047】(6)抗ピル性 JIS L1076にある方法でピリング発生を測定
し、その特性を5級〜1級の5段階で評価したもので、
数字が大きい程ピリング発生が少ないことを示す。
【0048】(実施例1)溶融粘度指数(MF値)が2
25であるPPSを320℃で溶融紡糸し、紡糸速度8
00m/分でワインダーにて引取って得られた未延伸糸
を、95℃の熱水浴中にて延伸倍率3倍で延伸した後、
クリンパーによって捲縮を付与し、140℃で5分間熱
処理してからECカッターにてカットした。この延伸糸
は単繊維繊度2.0デニール(以下dと略記)で、繊維
長51mm、捲縮数14山/インチ、熱伝導率が3.1
×10-4cal/cm.sec.℃、LOI値が34で
あった。上記PPS短繊維を20重量%と、単糸繊度
0.9d、繊維長51mm、引張り強度3.9g/d、
結節強度2.2g/d、円形化指数0.9の抗ピル性ア
クリル短繊維を80重量%を混紡して、番手をメートル
番手で1/48、ヨリ係数をインチ方式でK=3.1で
2インチ紡績方式により紡績糸を製造した。該紡績糸を
28ゲージの丸編み機にてスムース組織で編成した。
【0049】表1に保温性、難燃性、抗ピル性、表面タ
ッチ、発色性を計測器および官能により評価した結果を
示し、表2にはこの布帛の摩擦帯電性の評価結果を示
す。
【0050】(実施例2)混紡率をPPS短繊維を30
重量%とし、抗ピル性アクリル短繊維を70重量%とし
た以外は実施例1と同様にして紡績糸を製造した。得ら
れた紡績糸から実施例1と同様にして布帛を得た。
【0051】表1に保温性、難燃性、抗ピル性、表面タ
ッチ、発色性を計測器および官能により評価した結果を
示し、表2にはこの布帛の摩擦帯電性の評価結果を示
す。
【0052】(実施例3)混紡率をPPS短繊維を60
重量%とし、抗ピル性アクリル短繊維を40重量%とし
た以外は実施例1と同様にして紡績糸を製造した。得ら
れた紡績糸から実施例1と同様にして布帛を得た。
【0053】表1に保温性、難燃性、抗ピル性、表面タ
ッチ、発色性を計測器および官能により評価した結果を
示し、表2にはこの布帛の摩擦帯電性の評価結果を示
す。
【0054】(比較例1)混紡率をPPS短繊維を10
重量%とし、抗ピル性アクリル短繊維を90重量%とし
た以外は実施例1と同様にして紡績糸を製造した。得ら
れた紡績糸から実施例1と同様にして布帛を得た。
【0055】(比較例2)混紡率をPPS短繊維を70
重量%とし、抗ピル性アクリル短繊維を30重量%とし
た以外は実施例1と同様にして紡績糸を製造した。得ら
れた紡績糸から実施例1と同様にして布帛を得た。
【0056】表1に保温性、難燃性、抗ピル性、表面タ
ッチ、発色性を計測器および官能により評価した結果を
示し、表2にはこの布帛の摩擦帯電性の評価結果を示
す。
【0057】
【表1】
【表2】 (実施結果)表1のように、比較例1で得られた布帛の
抗ピル性、表面タッチ、発色性は良好なものとなった
が、clo値、LOI値が低く、さらに表2の摩擦帯電
性はアクリル系摩擦布に対して、プラス(正)電圧とな
り、その他の摩擦布に対しても極めて弱いマイナス
(負)帯電性を示すものとなった。また、比較例2で得
られた布帛は表1のclo値が高く、表2の摩擦帯電性
も全ての布帛に対して極めて高いマイナス電圧を示し
た。特に、表1のLOI値が29.5となり、自己消火
性を有する難燃性となったが、抗ピル性、表面タッチ、
および発色性が悪くなった。一方、実施例1で得られた
布帛は表1のclo値、LOI値が高く、表2の摩擦帯
電性も全ての布帛に対してマイナス電圧を示した。特
に、表1の抗ピル性、表面タッチ、発色性は良好なもの
となった。
【0058】実施例2,3でえられた布帛はいずれも表
1のclo値、LOI値が高く、特に表2の摩擦帯電性
はいずれも全ての布帛に対して、極めて高いマイナス電
圧を示した。
【0059】さらに、いずれも表1の抗ピル性、表面タ
ッチ、発色性が良好であった。
【0060】
【発明の効果】本発明により、保温性、難燃性、マイナ
ス電荷帯電性に優れ、かつ衣料用素材としてのソフトな
風合いと高発色性を備え持った健康衣料用に適した紡績
糸およびそれを用いてなる布帛を具現化したものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L035 BB31 BB72 BB89 BB91 CC20 DD19 DD20 EE01 EE10 EE12 MF02 4L036 MA04 MA35 MA39 PA21 PA31 UA01 UA16 UA26 4L045 AA05 BA03 BA06 BA10 BA36 BA49 BA60 CA25 DA42 DC02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリフェニレンサルファイド繊維の短繊維
    が20〜60重量%含まれ、かつアクリル系繊維の短繊
    維が40〜80重量%含まれており、ヨリ係数がインチ
    方式で2.6〜4.0であることを特徴とする紡績糸。
  2. 【請求項2】前記ポリフェニレンサルファイド短繊維の
    単繊維繊度が1〜5dで、さらに熱伝導率が3.2×1
    -4cal/cm.sec.℃以下、LoI値が30以
    上、対ポリエステル系繊維布帛、ナイロン系繊維布帛、
    アクリル系繊維布帛およびウール、綿の天然繊維布帛に
    対する摩擦帯電圧がマイナス(負)となることを特徴と
    する請求項1に記載の紡績糸。
  3. 【請求項3】前記アクリル系短繊維が、単繊維繊度が
    0.3〜3dで、かつ引張り強度が3g/d以上、結節
    強度が1.9〜3g/dで、円形化指数が0.7以上で
    あることを特徴とする請求項1または2に記載の紡績
    糸。(ただし、円形化指数は繊維横断面の径の最短軸長
    さを繊維横断面の径の最長軸長さで除した値である。)
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の紡績糸が
    用いられていることを特徴とする布帛。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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