JP2000191618A - アルキルイミドエ―テル塩酸塩の製造方法 - Google Patents

アルキルイミドエ―テル塩酸塩の製造方法

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JP2000191618A JP10368757A JP36875798A JP2000191618A JP 2000191618 A JP2000191618 A JP 2000191618A JP 10368757 A JP10368757 A JP 10368757A JP 36875798 A JP36875798 A JP 36875798A JP 2000191618 A JP2000191618 A JP 2000191618A
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剛喜 宮崎
Kazumasa Hirata
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応温度制御が容易で作業性に優れ、アルキ
ルイミドエーテル塩酸塩を高収率で得ることができる製
造方法を提供すること。 【解決手段】 塩化水素を溶解させたアルコール溶液
に、ニトリル化合物を加えるアルキルイミドエーテル塩
酸塩の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反応制御が容易で
作業性に優れたアルキルイミドエーテル塩酸塩の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルキルイミドエーテル塩酸塩は、下記
(1)で示される反応式に従って、脂肪族ニトリルとア
ルコールと塩化水素を反応させて製造される。
【0003】
【式1】 (ここで、R1は水素または炭素数1〜6のアルキル
基、R2は炭素数1〜4のアルキル基である。)
【0004】該アルキルイミドエーテル塩酸塩は医薬中
間体として有用なオルト酢酸エステルあるいはアセトア
ミジン、イミダゾール化合物を初め各種の中間体を製造
するための原料となる常温で固体状の化合物である。従
来、該アルキルイミドエーテル塩酸塩は、脂肪族ニトリ
ルのアルコール溶液に塩化水素ガスを吹き込み、反応さ
せていた(特公昭61−28663号公報)。即ち、脂
肪族ニトリルとアルコールを混合した溶液を8〜10℃
の温度に保って撹拌しながら、塩化水素ガスを吹き込み
反応を行うのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法では塩化水素ガスを吹き込む際に、塩化水素の溶媒へ
の溶解熱と反応熱が同時に発生するため、発熱量が大き
く反応温度の制御が困難であり、従って塩化水素ガスの
吹き込むアルキルイミドエーテル塩酸塩の製造方法が作
業性のうえで容易ではないという問題点があった。そこ
で、本発明は、このような背景下において、反応温度の
制御が容易で、かつ作業に優れ、高収率でアルキルイミ
ドエーテル塩酸塩が得られる製造方法を提供することを
目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】しかるに、本発明者等は
かかる課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、塩化水
素を溶解させたアルコール溶液に、ニトリル化合物を加
えるアルキルイミドエーテル塩酸塩の製造方法が、上記
目的に合致することを見いだし本発明を完成した。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明の製造方法は、下記(2)で示される反
応式に従って行われる。
【0008】
【式2】 (ここで、R1としては水素または炭素数1〜6のアル
キル基等が挙げられ、R2としては炭素数1〜4のアル
キル基等が挙げられる。)
【0009】本発明では、先ず塩化水素ガスをアルコー
ルに溶解させ、アルコール溶液とすることが必要であ
る。かかるアルコールとしては、特に限定されることな
く、メタノール、エタノール、プロピルアルコール等、
目的物に対応したアルコールが用いられる。塩化水素ガ
スをアルコールに溶解させる方法としては、特に制限さ
れないが、例えば反応容器に塩化水素ガス吹き込み装置
を取り付け、アルコールが入った反応容器中に塩化水素
ガスを吹き込む方法や、アルコールが入った反応容器内
のアルコール中に塩化水素ガス吹き込み口を設けアルコ
ール中で塩化水素ガスを吹き込む方法、塩化水素ガス雰
囲気下にアルコールを落下させ吸収させる方法等が挙げ
られる。
【0010】又、塩化水素をアルコールに溶解させる時
の塩化水素とアルコールの仕込み量については、特に限
定されないが、少なくとも仕込む塩化水素が全量溶解で
きる程度の量のアルコールが必要であり、中でも塩化水
素とアルコールのモル比で、塩化水素/アルコール=1
/4〜1/0.8(モル比)であることが好ましく、よ
り好ましくは塩化水素/アルコール=1/2〜1/1
(モル比)である。該モル比が1/4(モル比)未満で
は塩化水素濃度が低く反応速度が遅くなり、1/1(モ
ル比)を越えると塩化水素を溶解させるのに過度の冷却
が必要となり、実用的でない上、温度の影響により反応
速度が遅くなり好ましくない。
【0011】次に、上記の如く塩化水素を溶解させたア
ルコール溶液に、ニトリル化合物を加える。該ニトリル
化合物としては、アセトニトリル、プリピオニトリル、
ブチロニトリル、バレロニトリル等、目的物に対応した
ニトリルが適宜採用されうる。該ニトリル化合物は、五
酸化リン、モレキュラーシーブ、硫酸マグネシウム、塩
化カルシウム、硫酸ナトリウム等の脱水剤で充分脱水す
るのが好ましい。
【0012】本発明において、塩化水素を溶解させたア
ルコール溶液にニトリル化合物を反応させるに当たり、
各成分の仕込み量としては、ニトリル化合物1モルに対
して、塩化水素を0.8〜3.0モル、好ましくは1.
5〜2.0モル、アルコールを1.0〜3.0モル、好
ましくは1.5〜2.0モルの範囲であることが望まれ
る。塩化水素の仕込み量が0.8モル未満では反応が完
結せず、3.0モルを越えると溶解させるアルコールの
所要量が増えることや後工程となるアミジン化の際のア
ンモニア量が増えることとなり実用的でなく好ましくな
い。又、アルコールの仕込み量が1.0モル未満では反
応が完結せず、3.0モルを越えると体積が増大し実用
的でなくなり好ましくない。
【0013】反応を実施するに当たっては、塩化水素ガ
スをアルコールに溶解させた後、内温を−10〜20
℃、好ましくは5〜10℃に保ち、撹拌しながら5分〜
10時間かけてニトリル化合物を加える。かかる内温が
−10℃未満では反応がほとんど進行せず、20℃を越
えると生成したイミノエーテルの分解が促進されエステ
ル体等の副生成物が多くなり反応収率が低下することに
なり好ましくない。予め塩化水素ガスをアルコールに溶
解させ、内温を−10〜20℃に保つことで、塩化水素
のアルコールへの溶解熱の除熱が行われるのである。
【0014】ニトリル化合物を添加した後、内温を0〜
20℃、好ましくは8〜15℃に保ち、撹拌しながら1
〜20時間、好ましくは5〜15時間熟成させる。かく
してアルキルイミドエーテル塩酸塩が得られるわけであ
るが、上記反応においては、塩化水素のアルコールへの
溶解熱を予め取り除いているため、該溶解熱を考慮する
ことなく反応温度を制御すればよく、反応温度の制御が
容易で作業に優れた方法であり、更にアルキルイミドエ
ーテル塩酸塩を高収率で得ることができる方法である。
【0015】
【実施例】以下、本発明について実施例を挙げて具体的
に説明する。尚、実施例中「部」、「%」とあるのは特
に断りのない限り重量基準である。 実施例1 温度計、還流冷却器、撹拌装置及び塩化水素ガス吹き込
み装置を備え付けた200ml三口フラスコにメタノー
ル51.2g(1.6モル)を入れ、そこへ塩化水素ガ
ス54.5g(1.5モル)を吹き込み、メタノールに
溶解させ、ブライン冷媒による冷却を行い、内温を8〜
10℃に保ち撹拌した。その後撹拌を続けながら、バレ
ロニトリル83.1g(1モル)を5時間かけて滴下し
た後、氷浴で内温を10〜15℃に保ち撹拌しながら1
3時間熟成した。熟成後、白色のスラリー状の反応液を
得た。
【0016】得られた反応液を1.0倍モルのメタノー
ルで希釈した後、アンモニア20%含有のメタノール溶
液127.5gに滴下してバレロアミジン塩酸塩を調製
して、バレロイミドエーテル塩酸塩の定量をバレロアミ
ジン塩酸塩の収量として算出したところ、バレロアミジ
ン塩酸塩の収量は129.7gであり、収率はバレロニ
トリルに対して95%であった。(バレロイミドエーテ
ル塩酸塩は不安定な物質であるため、バレロアミジン塩
酸塩まで反応を行い、評価した。) 尚、上記方法における発熱量は約8kcal程度であ
り、反応温度の制御が容易で作業性に優れるものであっ
た。
【0017】実施例2 実施例1において、塩化水素ガスを91.1g(2.5
モル)、メタノールを96g(3.0モル)に変更した
以外は同様に行った。バレロイミドエーテル塩酸塩の定
量を実施例1と同様に行ったところ、バレロアミジン塩
酸塩の収量は130.0gであり、収率はバレロニトリ
ルに対して95%であった。尚、上記方法における発熱
量は約8kcal程度であり、反応温度の制御が容易で
作業性に優れるものであった。
【0018】実施例3 実施例1において、バレロニトリルをアセトニトリル4
1g(1モル)に変更した以外は同様に行った。アセト
イミドエーテル塩酸塩の定量を実施例1と同様に行った
ところ、アセトアミジン塩酸塩の収量は63gであり、
収率はアセトニトリルに対して93%であった。尚、上
記方法における発熱量は約6kcal程度であり、反応
温度の制御が容易で作業性に優れるものであった。
【0019】比較例1 温度計、還流冷却器、撹拌装置及び塩化水素ガス吹き込
み装置を備え付けた200ml三口フラスコに、バレロ
ニトリル83.1g(1.0モル)とメタノールを入れ
混合した溶液を、ブライン冷媒で内温を8〜10℃に保
ち、撹拌を続けながら塩化水素ガス54.5(1.5モ
ル)を10時間かけて吹き込んだ。吹き込み終了後、氷
浴で内温を10〜15℃に保ち撹拌しながら10時間熟
成した。熟成後、白色のスラリー状の反応液を得た。
【0020】バレロイミドエーテル塩酸塩の定量を実施
例1と同様に行ったところ、バレロアミジン塩酸塩の収
量は126.4gであり、収率はバレロニトリルに対し
て92.5%であった。尚、上記方法における発熱量は
約20kcalもあり、反応温度の制御は容易ではな
く、作業性に劣るものであった。
【0021】
【発明の効果】本発明は、塩化水素を溶解したアルコー
ル溶液に、ニトリル化合物を加えるため、反応の温度制
御が容易で作業に優れた製造方法であり、更にアルキル
イミドエーテル塩酸塩を高収率で得ることができる製造
方法である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月14日(1999.12.
14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】次に、上記の如く塩化水素を溶解させたア
ルコール溶液に、ニトリル化合物を加える。該ニトリル
化合物としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、
ブチロニトリル、バレロニトリル等、目的物に対応した
ニトリルが適宜採用されうる。該ニトリル化合物は、五
酸化リン、モレキュラーシーブ、硫酸マグネシウム、塩
化カルシウム、硫酸ナトリウム等の脱水剤で充分脱水す
るのが好ましい。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化水素を溶解させたアルコール溶液
    に、ニトリル化合物を加えることを特徴とするアルキル
    イミドエーテル塩酸塩の製造方法。
  2. 【請求項2】 塩化水素を溶解させたアルコール溶液の
    内温が−10〜20℃の範囲であることを特徴とする請
    求項1記載のアルキルイミドエーテル塩酸塩の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 ニトリル化合物1モルに対して、塩化水
    素を0.8〜3.0モル、アルコールを1.0〜3.0
    モル用いることを特徴とする請求項1又は2記載のアル
    キルイミドエーテル塩酸塩の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006077854A1 (ja) * 2005-01-18 2006-07-27 Nippoh Chemicals Co., Ltd. イミドエーテル化合物の製造方法
CN114181115A (zh) * 2021-12-28 2022-03-15 山东新和成维生素有限公司 一种原乙酸三甲酯的成盐系统、成盐工艺以及制备工艺

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