JP2002155088A - 1,2,4−トリアゾロ[3,4−b]−1,3,4−チアジアジン化合物の製造方法 - Google Patents

1,2,4−トリアゾロ[3,4−b]−1,3,4−チアジアジン化合物の製造方法

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JP2002155088A
JP2002155088A JP2000350839A JP2000350839A JP2002155088A JP 2002155088 A JP2002155088 A JP 2002155088A JP 2000350839 A JP2000350839 A JP 2000350839A JP 2000350839 A JP2000350839 A JP 2000350839A JP 2002155088 A JP2002155088 A JP 2002155088A
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carbon atoms
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Kimiatsu Nomura
公篤 野村
Yoshihiro Jinbo
良弘 神保
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真材料、感熱記録材料の原料として用いら
れるトリアゾロチアジアジン化合物を効率よく製造する
方法を提供する。 【解決手段】 下記一般式(I)で表されるアシルチオ
カルボヒドラジド化合物と下記一般式(II)で表され
るケトン化合物を反応させることを特徴とする下記一般
式(III)で表される1,2,4−トリアゾロ[3,
4−b]−1,3,4−チアジアジン化合物の製造方
法。 【化1】 (式中、R1は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数4
〜20の芳香族基を表す。) 【化2】 (式中、R2は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数4
〜20の芳香族基を表し、R3はハロゲン原子、炭素数
1〜20のアルキルスルホニルオキシ基、炭素数6〜2
0のアリールスルホニルオキシ基を表す。) 【化3】 (式中、R1、R2は一般式(I)、一般式(II)に示
されるものと同義である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真材料、感熱記
録材料においてカプラーとして用いられるピラゾロトリ
アゾール化合物の原料である1,2,4−トリアゾロ
[3,4−b]−1,3,4−チアジアジン化合物を効
率的に製造する製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】1,2,4−トリアゾロ[3,4−b]
−1,3,4−チアジアジン化合物等のトリアゾロチア
ジアジン化合物は、特開昭61−260085号公報お
よび特開平11−240885号公報によれば、2−ヒ
ドラジノ−6H−1,3,4−チアジアジン化合物か
ら、製造されることが報告されている。また、特開昭6
3−101387号公報および特開平2−145588
号公報によれば、1−アミノ−2−メルカプト−1,
3,4−トリアゾール化合物から、製造されることが報
告されている。しかしながら、これらの方法による製造
効率は、満足すべきものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、写真材料、感熱記録材料の原料として用いられるト
リアゾロチアジアジン化合物を効率よく製造する方法を
提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、以下に示
す本発明の製造方法を提供することにより解決される。
すなわち本発明は、下記一般式(I)で表されるアシル
チオカルボヒドラジド化合物と下記一般式(II)で表
されるケトン化合物を反応させることを特徴とする下記
一般式(III)で表される1,2,4−トリアゾロ
[3,4−b]−1,3,4−チアジアジン化合物の製
造方法である。
【0005】
【化4】 (式中、R1は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数4
〜20の芳香族基を表す。)
【0006】
【化5】 (式中、R2は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数4
〜20の芳香族基を表し、R3はハロゲン原子、炭素数
1〜20のアルキルスルホニルオキシ基、炭素数6〜2
0のアリールスルホニルオキシ基を表す。)
【0007】
【化6】 (式中、R1、R2は一般式(I)、一般式(II)に示
されるものと同義である。)
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の1,2,4−トリアゾロ
[3,4−b]−1,3,4−チアジアジン化合物の製
造方法は、少なくとも、アシルチオカルボヒドラジド化
合物とケトン化合物とを原料として反応させるものであ
る。以下、原料および生成物、製造方法について詳細に
説明する。
【0009】<原料> (1)アシルチオカルボヒドラジド化合物 本発明に使用されるアシルチオカルボヒドイラジド化合
物としては、下記一般式(I)で表されるアシルチオカ
ルボヒドラジド化合物が挙げられる。
【0010】
【化7】 (式中、R1は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数4
〜20の芳香族基を表す。)
【0011】一般式(I)中のR1は、メチル基、エチ
ル基、イソプロピル基、t−ブチル基、オクチル基等に
代表される炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルキル
基;フェニル基、ナフチル基等に代表されるアリール
基;ピリジル基等に代表される炭素数5〜20のヘテロ
芳香族基;を表す。
【0012】ここでR1がアルキル基、アリール基また
はヘテロ芳香族基を表す場合には、置換可能な位置に、
ハロゲン原子、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、
アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキル基、アリー
ル基、アミノ基、ニトロ基、アミド基、カルバモイル
基、スルホンアミド基、スルファモイル基等が置換され
ていてもよい。
【0013】R1は、好ましくは、メチル基、エチル
基、イソプロピル基、t−ブチル基、フェニル基、アル
コキシフェニル基、アリールオキシフェニル基、アルキ
ルチオフェニル基、アリールチオフェニル基、ハロゲノ
フェニル基、アルコキシピリジル基を表し、特に好まし
くはメチル基、t−ブチル基、フェニル基、アルコキシ
フェニル基、ハロゲノフェニル基、アルコキシピリジル
基を表す。
【0014】また、アシルチオカルボヒドラジド化合物
は、フリー体だけではなく、塩酸塩、硫酸塩等の形のも
のも使用することができる。さらに、チオカルボヒドラ
ジドと、カルボン酸ハロゲン化物等と、を一般的なアミ
ド化の条件で反応させる方法で合成することもできる。
【0015】本発明で用いられる一般式(I)で示され
る化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれに限定
されるものではない。
【0016】
【化8】
【0017】(2)ケトン化合物 本発明に使用されるケトン化合物としては、下記一般式
(II)で表されるケトン化合物が挙げられる。
【0018】
【化9】 (式中、R2は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数4
〜20の芳香族基を表し、R3はハロゲン原子、炭素数
1〜20のアルキルスルホニルオキシ基、炭素数6〜2
0のアリールスルホニルオキシ基を表す。)
【0019】一般式(II)中のR2は、メチル基、エ
チル基、イソプロピル基、t−ブチル基、オクチル基等
に代表される炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルキ
ル基;フェニル基、ナフチル基等に代表される炭素数5
〜20のアリール基;ピリジル基等に代表される炭素数
4〜20のヘテロ芳香族基;を表す。
【0020】ここでR2がアルキル基、アリール基また
はヘテロ芳香族基を表す場合には、置換可能な位置に、
ハロゲン原子、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、
アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキル基、アリー
ル基、アミノ基、ニトロ基、アミド基、カルバモイル
基、スルホンアミド基、スルファモイル基等が置換され
ていてもよい。
【0021】R2は、好ましくは、メチル基、エチル
基、イソプロピル基、t−ブチル基、フェニル基、アル
コキシフェニル基、アリールオキシフェニル基、アルキ
ルチオフェニル基、アリールチオフェニル基、ハロゲノ
フェニル基、アルコキシピリジル基を表し、特に好まし
くは、メチル基、t−ブチル基、フェニル基、アルコキ
シフェニル基、ハロゲノフェニル基、アルコキシピリジ
ル基を表す。
【0022】また、R3は、ハロゲン原子、炭素数1〜
20のアルキルスルホニルオキシ基、炭素数6〜20の
アリールスルホニルオキシ基を表す。ここで、R3が炭
素数6〜20のアリールスルホニルオキシ基を表す場合
には置換可能な位置にハロゲン原子、アルキル基、アル
キルオキシ基等が置換されていてもよい。
【0023】R3は、好ましくは、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子、メタンスルホニルオキシ基、ベンゼン
スルホニルオキシ基、トルエンスルホニルオキシ基、ア
ルコシキベンゼンスルホニルオキシ基を表わし、特に好
ましくは、塩素原子、臭素原子、ベンゼンスルホニルオ
キシ基、トルエンスルホニルオキシ基を表す。
【0024】本発明で用いられる一般式(II)で示さ
れる化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれに限
定されるものではない。
【0025】
【化10】
【0026】<製造方法>まず、用いる反応物の量比に
ついて説明する。ケトン化合物はアシルチオカルボヒド
ラジド化合物に対して、0.9〜1.2当量の範囲で用
いられる。ケトン化合物の使用量が0.9当量より少な
いと、生成物である1,2,4−トリアゾロ[3,4−
b]−1,3,4−チアジアジン化合物にアシルチオカ
ルボヒドラジド化合物由来の不純物が混入し、純度が低
下することがある。ケトン化合物の使用量が1.2当量
より多いと生成物である1,2,4−トリアゾロ[3,
4−b]−1,3,4−チアジアジン化合物にケトン化
合物由来の不純物が混入し、純度が低下することがあ
る。
【0027】反応に使用される溶媒は、1−ブタノー
ル、イソプロパノール、2−ブタノール、1−ペンタノ
ール、シクロヘキサノール、エチレングリコール等に代
表される炭素数1〜8のアルコール化合物、酢酸、プロ
ピオン酸に代表される炭素数1〜5のカルボン酸化合
物、アセトニトリル、プロピオニトリルに代表される炭
素数2〜5のニトリル化合物、N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミドに代表される炭
素数3〜8のアミド化合物、ジメチルスルホキシドに代
表される炭素数2〜6のスルホキシド化合物、スルホラ
ンに代表される炭素数2〜6のスルホン化合物、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサンに代表される炭素数4〜10
のエーテル化合物、酢酸エチル、酢酸ブチルに代表され
る炭素数4〜10のエステル化合物、ベンゼン、トルエ
ンに代表される炭素数6〜10の炭化水素化合物等であ
る。
【0028】ここで用いる溶媒は、25℃における比誘
電率が5以上のものが好ましい。ベンゼン等の比較的低
誘電率の溶媒も用いることもできるが、反応時間が長く
なる傾向がある。好ましくは、メタノール、エタノー
ル、2−プロパノール、アセトニトリル、テトラヒドロ
フラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン
が用いられ、特に好ましくは、メタノール、2−プロパ
ノール、アセトニトリル、テトラヒドロフランが用いら
れる。
【0029】溶媒の使用量は、用いるアシルチオカルボ
ヒドラジド化合物の濃度が1.0〜5.0mol/リッ
トルとなるようにするのが好ましい。これより濃度が高
いと、反応液が粘ちょうになり攪拌が困難になることが
あり好ましくない。またこれより濃度が低いと、生産性
の低下が問題となる場合がある。
【0030】反応は、まず、所定量のアシルチオカルボ
ヒドラジド化合物とケトン化合物とを混合した後に、
0.5〜12時間、20〜60℃で加熱攪拌して行うの
が好ましい。このとき、あらかじめ上記温度に加熱して
おいたアシルチオカルボヒドラジド化合物の溶液に、ケ
トン化合物を滴下してもよい。滴下時間は5秒〜1時間
とするのが好ましい。
【0031】加熱攪拌して反応させた後、さらに、0.
5〜12時間、60〜120℃で加熱攪拌する。一般的
に反応温度が高ければ短時間で反応は終了する。その
後、溶媒を留去し、室温まで冷却して、1,2,4−ト
リアゾロ[3,4−b]−1,3,4−チアジアジン化
合物が得られる。
【0032】このような方法によれば、従来の製造方法
よりも、高収率、短工程である点で優れるため、効率良
く、1,2,4−トリアゾロ[3,4−b]−1,3,
4−チアジアジン化合物が得られる
【0033】<生成物>上記製造方法により、一般式
(III)で示される1,2,4−トリアゾロ[3,4
−b]−1,3,4−チアジアジン化合物が得られる。
【0034】
【化11】 (式中、R1、R2は一般式(I)、一般式(II)に示
されるものと同義である。)
【0035】以下に、一般式(III)で示される1,
2,4−トリアゾロ[3,4−b]−1,3,4−チア
ジアジン化合物の具体例を示すが、本発明はこれに限定
されるものではない。
【0036】
【化12】
【0037】
【化13】
【0038】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示すが、本発明は
これに限定されるものではない。
【0039】(実施例1)一般式(I−11)で表わさ
れるアシルチオカルボヒドラジド化合物3.0gをテト
ラヒドロフラン20mlに溶解し、溶液の温度を40℃
に保持した。一般式(II―4)で表わされるケトン化
合物1.1gを溶液に滴下し、2時間撹拌した。さらに
加熱して70℃に保持し、4時間環流した。反応終了
後、溶媒15mlを留去し、室温まで冷却した。このと
き、アセトニトリル30mlを加えて冷却すると結晶が
析出した。析出した結晶を濾過、乾燥し、一般式(II
I−21)で表わされる1,2,4−トリアゾロ[3,
4−b]−1,3,4−チアジアジン化合物2.5gを
収率74%で得た。
【0040】1H−NMR(CDCl3) δ:0.85
(3H,t)、1.23−1.35(12H,m)、
1.35(9H,s)、1.38−1.50(2H,
m)、1.73−1.84(2H,m)、3.52(2
H,s)、3.98(2H,t)、7.07(1H,d
d)、7.39(1H,t)、7.75(d,1H)、
7.78(d,1H)
【0041】(実施例2)一般式(I−8)で表わされ
るアシルチオカルボヒドラジド化合物2.0gをアセト
ニトリル20mlに分散し、溶液の温度を40℃に保持
した。一般式(II―4)で表わされるケトン化合物
1.1gを滴下し、2時間撹拌した。さらに加熱して、
85℃に保持し、3時間環流した。反応終了後、溶媒1
0mlを留去し、室温まで冷却すると結晶が析出した。
析出した結晶を濾過、乾燥し、一般式(III−13)
で表わされる1,2,4−トリアゾロ[3,4−b]−
1,3,4−チアジアジン化合物2.0gを収率78%
で得た。
【0042】1H−NMR(CDCl3) δ:1.35
(9H,s)、2.98−3.15(4H,m)、3.
50(2H,s)、7.15−7.30(m,5H)
【0043】(比較例1)特開平11−240885号
公報に記載の方法に準じて、1,2,4−トリアゾロ
[3,4−b]−1,3,4−チアジアジン化合物を製
造した。
【0044】具体的には、アセトニトリル100ml
中、5−t−ブチル−2−ヒドラジノ−6H−[1,
3,4]チアジアジン塩酸塩(17.4g)、3−ドデ
シルオキシ安息香酸クロリド(23g)およびオキシ塩
化リン(24g)の混合物を3時間、85℃に加熱し
た。不溶性物質を濾別して、透明溶液を真空中で濃縮し
てオイルを得た。このオイルを酢酸エチルに溶解し、有
機溶液を調製した。調製した有機溶液を炭酸カリウム水
溶液(10g/200ml)で洗浄した。その後、有機
層を水洗し、乾燥し、濃縮すると半固体が得られた。ア
セトニトリルを使用して再結晶し、乾燥して、一般式
(III−13)で表わされる1,2,4−トリアゾロ
[3,4−b]−1,3,4−チアジアジン化合物19
gを収率58%で得た。
【0045】実施例1および2では、比較例1に比べ、
少ない工程で、かつ、高収率で、1,2,4−トリアゾ
ロ[3,4−b]−1,3,4−チアジアジン化合物を
製造することができた。
【0046】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、写真材料、
感熱記録材料の原料として用いられるトリアゾロチアジ
アジン化合物を効率よく製造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表されるアシルチオ
    カルボヒドラジド化合物と下記一般式(II)で表され
    るケトン化合物を反応させることを特徴とする下記一般
    式(III)で表される1,2,4−トリアゾロ[3,
    4−b]−1,3,4−チアジアジン化合物の製造方
    法。 【化1】 (式中、R1は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数4
    〜20の芳香族基を表す。) 【化2】 (式中、R2は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数4
    〜20の芳香族基を表し、R3はハロゲン原子、炭素数
    1〜20のアルキルスルホニルオキシ基、炭素数6〜2
    0のアリールスルホニルオキシ基を表す。) 【化3】 (式中、R1、R2は一般式(I)、一般式(II)に示
    されるものと同義である。)
JP2000350839A 2000-11-17 2000-11-17 1,2,4−トリアゾロ[3,4−b]−1,3,4−チアジアジン化合物の製造方法 Pending JP2002155088A (ja)

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