JP2000190356A - 成形同時絵付用金型と成形同時絵付成形品の製造方法 - Google Patents

成形同時絵付用金型と成形同時絵付成形品の製造方法

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JP2000190356A
JP2000190356A JP37240298A JP37240298A JP2000190356A JP 2000190356 A JP2000190356 A JP 2000190356A JP 37240298 A JP37240298 A JP 37240298A JP 37240298 A JP37240298 A JP 37240298A JP 2000190356 A JP2000190356 A JP 2000190356A
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simultaneous
sheet
painting
clamp member
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JP37240298A
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English (en)
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Tadatake Taniguchi
忠壮 谷口
Seiichi Yamazaki
成一 山崎
Tetsuo Miyatani
哲夫 宮谷
Toshikazu Kanbe
俊和 神戸
Terumasa Yamamoto
輝真 山本
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Nissha Printing Co Ltd
Original Assignee
Nissha Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形品の形状が平坦でなくても絵付シートを
金型に密着させて美麗な成形同時絵付成形品を得ること
ができる成形同時絵付用金型と成形同時絵付成形品の製
造方法を提供する。 【解決手段】 キャビティ型2とコア型3とからなり、
キャビティ型2に絵付シート1の周囲を固定する枠状の
クランプ部材4が備えられた成形同時絵付用金型におい
て、キャビティ型2のキャビティ面6が立体形状に形成
され、クランプ部材4がキャビティ面6の立体形状に沿
った枠状に形成されるとともに、クランプ部材4の枠内
側に向かって絵付シート押さえブロック7が出入り可能
に備えられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車用内装部
品や電化製品のパネルなどに用いることができる成形同
時絵付用金型と成形同時絵付成形品の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】物品の表面を装飾する方法として、絵付
シートを利用したインサート成形法や成形同時転写法が
ある。インサート成形法とは、基体シート上に図柄層な
どを形成したインサート材を射出成形用金型内に供給
し、立体形状の成形品を成形すると同時にインサート材
を成形品に一体的に接着して装飾を行う方法である。
【0003】成形同時転写法とは、基体シート上に、剥
離層、図柄層、接着層などからなる転写層を形成した転
写材を成形金型内に挟み込み、金型内に樹脂を射出充満
し、冷却して樹脂成形品を得るのと同時に成形品表面に
転写材を一体的に接着した後、基体シートを剥離して、
被転写物面に転写層を転移して装飾を行う方法である。
【0004】このようなインサート材または転写材であ
る絵付シートを用いて、特に複雑な形状を有するキャビ
ティ面に絵付シートを固定する場合には、キャビティ面
に沿った形を有する枠状のクランプ部材を用いて絵付シ
ートの周囲を固定し、絵付シートが位置ずれなく均一に
伸ばされるようにする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、キャビティ型
のキャビティ面を立体形状に形成し、アングル材のよう
な形状の成形同時絵付成形品を得ようとする場合に、絵
付シートの周囲をキャビティ面に沿った枠状のクランプ
部材で固定しようとしても、絵付シートの中央部がクラ
ンプ部材によって固定されず、絵付シートがキャビティ
面に沿わないで浮いた状態になったり、絵付シートの両
側がクランプ枠内をすり抜けて絵付シートの周囲すら固
定できなかったりすることがあった。
【0006】このように、クランプ枠内にて絵付シート
が浮いた状態では、絵付シートと金型の間に形成される
キャビティ空間の体積が大きくなり、真空成形に必要と
する時間が余分にかかったり、真空成形時間の遅延のた
めに必要以上に絵付シートに熱が加わって絵付シートに
しわが発生したりすることもあった。
【0007】したがって、この発明は、上記のような問
題点を解消し、成形品の形状が平坦でなくても絵付シー
トを金型に密着させて美麗な成形同時絵付成形品を得る
ことができる成形同時絵付用金型と成形同時絵付成形品
の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の成形同時絵付
用金型と成形同時絵付成形品の製造方法は、以上の目的
を達成するために、つぎのように構成した。
【0009】つまり、この発明の成形同時絵付用金型
は、キャビティ型とコア型とからなり、キャビティ型に
絵付シートの周囲を固定する枠状のクランプ部材が備え
られた成形同時絵付用金型において、キャビティ型のキ
ャビティ面が立体形状に形成され、クランプ部材がキャ
ビティ面の立体形状に沿った枠状に形成されるととも
に、クランプ部材の枠内側に向かって絵付シート押さえ
ブロックが出入り可能に備えられているように構成し
た。
【0010】また、上記の発明において、クランプ部材
が複数に分割され個別に駆動されるように構成してもよ
い。
【0011】また、この発明の成形同時絵付成形品の製
造方法は、キャビティ面が立体形状に形成されたキャビ
ティ型上に絵付シートを配置し、次いでキャビティ面の
立体形状に沿った枠状に形成され絵付シート押さえブロ
ックが枠内に突出したクランプ部材によって絵付シート
をキャビティ型に固定し、次いで絵付シート押さえブロ
ックをクランプ部材の枠内から退避させ、次いでコア型
を閉じて金型内へ成形樹脂を射出し絵付シートと成形樹
脂とを一体化させて成形同時絵付成形品を得るように構
成した。
【0012】また、上記の発明において、絵付シート押
さえブロックが退避した後に加熱手段により絵付シート
を加熱するように構成してもよい。
【0013】また、上記の発明において、絵付シート押
さえブロックが退避する前に加熱手段により絵付シート
を加熱するように構成してもよい。
【0014】また、上記の発明において、絵付シートが
キャビティ面に沿うように真空成形または圧空成形する
ように構成してもよい。
【0015】また、上記の発明において、絵付シートが
インサート材であるように構成してもよい。
【0016】また、上記の発明において、絵付シートが
転写材であるように構成してもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】図面を参照しながらこの発明の実
施の形態について詳しく説明する。
【0018】図1は、この発明の成形同時絵付用金型の
一実施例を示す斜視図である。図2〜3は、この発明の
成形同時絵付用金型に備わるクランプ部材の一実施例を
示す平面図である。図4〜11は、この発明の成形同時
絵付成形品の製造方法の一工程を示す断面図である。図
12は、この発明の成形同時絵付成形品の製造方法によ
って得られた成形同時絵付成形品の一実施例を示す斜視
図である。図中、1は絵付シート、2はキャビティ型、
3はコア型、4はクランプ部材、5はクランプ部材駆動
源、6はキャビティ面、7は絵付シート押さえブロッ
ク、8は押さえブロック駆動源、9は端面クランプ部
材、10は端面クランプ部材駆動源、11は絵付シート
搬送部材、12は絵付けフィルム切断手段、13は吸引
孔、14は加熱手段、15は成形樹脂、16は成形同時
絵付成形品である。
【0019】この発明の成形同時絵付用金型は、キャビ
ティ型2とコア型3とからなり、キャビティ型2に絵付
シート1の周囲を固定する枠状のクランプ部材4が備え
られた成形同時絵付用金型において、キャビティ型2の
キャビティ面6が立体形状に形成され、クランプ部材4
がキャビティ面6の立体形状に沿った枠状に形成される
とともに、クランプ部材4の枠内側に向かって絵付シー
ト押さえブロック7が出入り可能に備えられているもの
である(図1参照)。
【0020】キャビティ型2は、アングル材などを形成
する場合のようにキャビティ面6に溝状の立体形状を有
し、絵付シート1が無理なく伸ばされる形状に形成され
たものである。
【0021】クランプ部材4は、絵付シート1の周囲を
固定するために、キャビティ型2のキャビティ面6の立
体形状に沿うようなかまぼこ型などの枠状に形成する。
【0022】クランプ部材4をキャビティ型2に対して
出入可能にするには、油圧シリンダー、エアシリンダー
などの駆動源を用いるとよい(図4参照)。たとえば、
キャビティ型2の両側面に駆動源を備え、駆動源により
ロッドを押し出すことによってクランプ部材4を出状態
とすることができ(図4〜7参照)、ロッドを引き込む
ことによってクランプ部材4を入状態とすることができ
る(図8〜10参照)。
【0023】また、クランプ部材4は、1個の枠体では
なく複数個に分割して構成し、分割された枠体のそれぞ
れを個別に駆動するようにしてもよい。たとえば、クラ
ンプ部材4の下辺を別体に分割し、クランプ部材4の下
辺を端面クランプ部材9として共用してもよい。また、
クランプ部材4を左右の2つに分割し、分割されたクラ
ンプ部材4のそれぞれがキャビティ型2から斜め外側に
向かって開くように構成することによって、絵付シート
1を搬入する際に絵付シート1の端部がクランプ部材4
に引っかかって破れたりするのを防ぐことができる。
【0024】絵付シート押さえブロック7は、クランプ
部材4の枠内側に向かって出入り可能に形成する(図2
〜3参照)。絵付シート押さえブロック7は、クランプ
部材4のかまぼこ形状の稜線部分に出入りするように構
成するとよい。また、その他の部分に出入りするように
構成してもよい。また、絵付シート押さえブロック7
は、単数設置する場合のほか、複数設置するようにして
もよい。複数設置する場合には、たとえば、クランプ部
材4のかまぼこ形状の稜線部分に左右二箇所から出入り
するように構成したり、複数本の絵付シート押さえブロ
ック7が枠内を平行に横断するように構成したりするこ
とができる。絵付シート押さえブロック7の形状は、円
柱状など任意の形状に形成する。通常、絵付シート1の
浮きを押さえる程度であれば円柱状でよい。さらに、ク
ランプ部材4を閉じるときに絵付シート1を押し込みた
い場合には、成形品の形状に応じて凸部を有する形状に
してもよい。絵付シート押さえブロック7を駆動するに
は、エアーシリンダー、油圧シリンダー、電気モーター
などを用いるとよい。
【0025】また、成形同時絵付用金型において、真空
機構の設置や、絵付シート1の加熱手段14など、従来
の成形同時絵付用金型と同様備えるように構成してもよ
い。
【0026】絵付シート1としては、インサート材や転
写材を用いることができる。
【0027】インサート材は、基体シート上に図柄層な
どが形成されたものである。
【0028】基体シートとしては、ポリエチレンテレフ
タレートフィルム、アクリルフィルム、ポリプロピレン
フィルム、熱可塑性エラストマーフィルム、ポリカーボ
ネートフィルム、ポリアミドフィルム、アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレンフィルム、アクリロニトリル
−スチレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリウレ
タンフィルムなど、あるいはこれらの各シートの複合体
など、通常のインサート材の基体シートとして用いるも
のを使用することができる。
【0029】図柄層は、成形同時絵付成形品16の表面
を装飾する層であり、具体的には、たとえば文字・記号
などの図柄、べた柄、木目模様・石目模様などの模様が
挙げられる。図柄層は、通常は印刷層として形成する。
印刷層の材質としては、ポリビニル系樹脂、ポリアミド
系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウ
レタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエス
テルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アル
キド樹脂などの樹脂をバインダーとし、適切な色の顔料
または染料を着色剤として含有する着色インキを用いる
とよい。印刷層の形成方法としては、オフセット印刷
法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの通常の印
刷法や、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコ
ート法などのコート法を採用することもできる。印刷層
は、装飾目的に応じて、全面的に設ける場合や部分的に
設ける場合もある。
【0030】また、図柄層は、金属薄膜層からなるも
の、あるいは印刷層と金属薄膜層との組み合わせからな
るものでもよい。金属薄膜層は、図柄層として金属光沢
を表現するためのものであり、真空蒸着法、スパッタリ
ング法、イオンプレーティング法、鍍金法などで形成す
る。表現したい金属光沢色に応じて、アルミニウム、ニ
ッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、インジウ
ム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛などの金属、これらの合
金または化合物を使用する。また、金属薄膜層を設ける
際に、他の層と金属薄膜層との密着性を向上させるため
に、前アンカー層や後アンカー層を設けてもよい。
【0031】また、インサート材には接着層が形成され
ていてもよい。接着層は、成形樹脂15にインサート材
を接着するものであり、必要に応じて形成するとよい。
接着層としては、成形樹脂15の素材に適した感熱性あ
るいは感圧性の樹脂を適宜使用する。たとえば、成形樹
脂15の材質がアクリル系樹脂の場合はアクリル系樹脂
を用いるとよい。また、成形樹脂15の材質がポリフェ
ニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネー
ト系樹脂、スチレン共重合体系樹脂、ポリスチレン系ブ
レンド樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるアク
リル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂な
どを使用すればよい。さらに、成形樹脂15の材質がポ
リプロピレン樹脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹
脂、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴ
ム、クマロンインデン樹脂が使用可能である。接着層の
形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート
法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、
スクリーン印刷法などの印刷法がある。
【0032】また、転写材は、基体シート上に、剥離
層、図柄層、接着層などからなる転写層が設けられたも
のである。
【0033】基体シートとしては、インサート材の場合
と同様のものを用いることができる。また、基体シート
の表面が微細な凹凸を有する場合は、転写層に凹凸が写
し取られ、艶消しやヘアラインなどの表面形状を表現す
ることができる。
【0034】基体シートからの転写層の剥離性を改善す
るためには、基体シート上に転写層を設ける前に、離型
層を全面的に形成してもよい。離型層は、成形同時転写
後に基体シートを剥離した際に、基体シートとともに転
写層から離型する。離型層の材質としては、メラミン樹
脂系離型剤、シリコーン樹脂系離型剤、フッ素樹脂系離
型剤、セルロース誘導体系離型剤、尿素樹脂系離型剤、
ポリオレフィン樹脂系離型剤、パラフィン系離型剤およ
びこれらの複合型離型剤などを用いることができる。離
型層の形成方法としては、ロールコート法、スプレーコ
ート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印
刷法などの印刷法がある。
【0035】剥離層は、基体シートまたは離型層上に形
成する。剥離層は、成形同時転写後に基体シートを剥離
した際に、基体シートまたは離型層から剥離して成形同
時絵付成形品16の最外面となる層である。剥離層の材
質としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポ
リ塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ゴム系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂などのほ
か、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、エチレン
−酢酸ビニル共重合体系樹脂などのコポリマーを用いる
とよい。剥離層に硬度が必要な場合には、紫外線硬化性
樹脂などの光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などの放射
線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂などを選定して用いるとよ
い。剥離層は、着色したものでも、未着色のものでもよ
い。剥離層の形成方法としては、グラビアコート法、ロ
ールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビ
ア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
【0036】図柄層は、成形同時絵付成形品16の表面
を装飾する層であり、インサート材の場合と同様にして
設けるとよい。
【0037】接着層は、被転写物面に上記の各層を接着
するものである。接着層は、接着させたい部分に形成す
る。すなわち、接着させたい部分が全面的なら、図柄層
上に接着層を全面的に形成する。また、接着させたい部
分が部分的なら、図柄層上に接着層を部分的に形成す
る。接着層は、インサート材の場合と同様にして設ける
とよい。
【0038】転写層の構成は、上記した態様に限定され
るものではなく、たとえば、図柄層の材質として被転写
物との接着性に優れたものを使用する場合には、接着層
を省略することができる。
【0039】このような構成の成形同時絵付用金型と絵
付シート1を用い、成形同時絵付成形品16を得るに
は、次のようにするとよい(図4〜11参照)。
【0040】まず、絵付シート1をキャビティ型2上に
配置する(図4〜6参照)。
【0041】絵付シート1は、フィルム送り装置によっ
て金型内に搬送するとよい。この時、絵付シート1の下
部端面は、絵付シート1搬送部材によって下方へ引っ張
られてクランプ部材4と、キャビティ型2との間に搬送
される(図4参照)。
【0042】絵付シート1の端面は、キャビティ型2の
下方に設けられた端面クランプ部材9によって仮固定さ
れる(図5参照)。
【0043】このとき、絵付シート1の絵柄と金型製品
形状とが位置合わせされるように光電管センサーなどを
用いて絵付シート1の固定位置を位置合わせしてもよ
い。絵付シート1の端面が端面クランプ部材9によって
仮固定した後、端面クランプ部材9は絵付シート1を解
放し、再び上方へ移動する(図6参照)
【0044】次いで、キャビティ面6の立体形状に沿っ
た枠状に形成され絵付シート押さえブロック7が枠内に
突出したクランプ部材4によって絵付シート1をキャビ
ティ型2の所定の位置に固定する(図7〜8参照)。
【0045】クランプ部材4駆動源によりロッドを引き
込むことによりクランプ部材4を閉じて絵付シート1の
周囲をキャビティ型2のキャビティ面6に固定する(図
7参照)。このとき、絵付シート押さえブロック7は、
クランプ部材4の枠内に突出した状態にしておくことに
より、絵付シート1の中央部が浮いたりせずにキャビテ
ィ面6に沿うようにすることができる。また、フィルム
送り装置の絵付シート1供給ロールのブレーキを解放
し、絵付シート1がキャビティ面6の立体形状に無理な
く沿うようにするとよい。
【0046】クランプ手段により絵付シート1をキャビ
ティ型2に固定した後、絵付シート1搬送部材によって
絵付シート1を保持し、キャビティ型2上方に備えられ
たヒートカッターなどの絵付けフィルム切断手段12に
よって絵付シート1を切断する(図8参照)。
【0047】次いで、絵付シート押さえブロック7を、
クランプ部材4の枠内から退避させ、コア型3を型締め
する際に支障がないようにする。絵付シート押さえブロ
ック7を退避させる時期は、クランプ部材4が閉じた後
ただちに行ってもよいし、絵付シート1を真空成形した
後でもよい。通常は、真空成形開始前に退避させるが、
真空成形に問題がなければ、真空成形後の退避でもよ
い。
【0048】また、絵付シート1がキャビティ面6に沿
いやすくするために、赤外線ヒーターなどからなる加熱
手段14によって絵付シート1を加熱してもよい。加熱
する時期は、絵付シート押さえブロック7が退避した後
に加熱するとよい。また、絵付シート押さえブロック7
が退避する前に絵付シート1を加熱すると、絵付シート
押さえブロック7が加熱手段14からの熱を奪うので、
絵付シート1の特定部分の加熱程度が低くなり、絵付シ
ート1の伸びを他の部分よりも抑えることができる。
【0049】また、キャビティ面6に沿うように絵付シ
ート1を真空成形または圧空成形してもよい(図9参
照)。クランプ手段によって絵付シート1の周囲をキャ
ビティ型2に密着させ、絵付シート1とキャビティ型2
間を密閉状態とし、キャビティ型2に設置された吸引孔
13から真空吸引を行うことによって、絵付シート1が
キャビティ型2に沿うように真空成形することができ
る。また、クランプ手段によって絵付シート1をキャビ
ティ型2に固定し、コア型3を型締めしてコア型3から
圧空を送出することによって、絵付シート1がキャビテ
ィ型2に沿うように圧空成形することができる。
【0050】次いで、コア型3を閉じて金型内へ成形樹
脂15を射出し絵付シート1と成形樹脂15とを一体化
させて成形同時絵付成形品16を得る(図10〜11参
照)。
【0051】成形樹脂15としては、アクリル系樹脂、
ポリスチレン系樹脂、ポリアクリロニトリルスチレン系
樹脂、ポリアクリロニトリルブタジエンスチレン系樹
脂、ガラス繊維を含有するPCとABSのアロイ樹脂な
どを用いるとよい。
【0052】成形樹脂15が固化した後、型開きして絵
付シート1が一体化して接着された樹脂成形品を取り出
す(図11参照)。絵付シート1が転写材の場合は、基
体シートを剥離する。このようにして、成形同時絵付成
形品16を得ることができる。
【0053】なお、この発明は、キャビティ型2とコア
型3とのみからなる2枚型の場合だけでなく、中間プレ
ートを有する3枚型の場合においても同様に適用するこ
とができる。
【0054】
【実施例】以下のようにして椅子の肘かけ部分に用いる
木目調パネルを得た(図12参照)。
【0055】厚さ125μmのアクリルフィルムを基体
シートとし、グラビア印刷法にて木目柄の図柄層と、接
着層とを形成してインサート材を得た。
【0056】次いで、インサート材を、射出成形用金型
のキャビティ面が立体形状に形成されたキャビティ型
へ、かまぼこ型の枠状に形成され絵付シート押さえブロ
ックがかまぼこ型の稜線部分に突出したクランプ部材を
用いて固定した。
【0057】次いで、絵付シート押さえブロックをクラ
ンプ部材の枠内から退避させ、赤外線ヒーターからなる
加熱手段をインサート材の前に配置し、インサート材の
表面を加熱した。加熱手段は、エアシリンダーの駆動に
よりヒーター加熱時のみキャビティ型内に導入され、加
熱後は型外へ移動するように構成した。
【0058】次いで、キャビティ型の成形品外周キャビ
ティ面とキャビティ面に設けた真空吸引孔から真空吸引
を行ってインサート材を伸ばし、キャビティ面に沿うよ
うに立体成形した。
【0059】次いで、加熱手段を型外へ移動させ、コア
型を閉じて金型内へガラス繊維を20重量%含有するP
CとABSのアロイ樹脂を成形樹脂として射出した。
【0060】最後に型開きして、絵付シートと成形樹脂
とを一体化させて成形同時絵付成形品を得た。
【0061】このようにして得た成形同時絵付成形品
は、インサート材にしわがないものであった。
【0062】
【発明の効果】この発明の成形同時絵付用金型は、キャ
ビティ型のキャビティ面が立体形状に形成され、クラン
プ部材がキャビティ面の立体形状に沿った枠状に形成さ
れるとともに、クランプ部材の枠内側に向かって絵付シ
ート押さえブロックが出入り可能に備えられているの
で、絵付シート押さえブロックの作用によってクランプ
部材の枠内の絵付シートをキャビティ面にしわが生じた
りすることなく沿わせることができる。
【0063】また、この発明の成形同時絵付成形品の製
造方法は、キャビティ面が立体形状に形成されたキャビ
ティ型上に絵付シートを配置し、次いでキャビティ面の
立体形状に沿った枠状に形成され絵付シート押さえブロ
ックが枠内に突出したクランプ部材によって絵付シート
をキャビティ型に固定し、次いで絵付シート押さえブロ
ックをクランプ部材の枠内から退避させ、次いでコア型
を閉じて金型内へ成形樹脂を射出し絵付シートと成形樹
脂とを一体化させて成形同時絵付成形品を得るので、絵
付シート押さえブロックの作用によってクランプ部材の
枠内の絵付シートをキャビティ面に沿わせることがで
き、絵付シートにしわが生じない成形同時絵付成形品を
容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の成形同時絵付用金型の一実施例を示
す斜視図である。
【図2】この発明の成形同時絵付用金型に備わるクラン
プ部材の一実施例を示す平面図である。
【図3】この発明の成形同時絵付用金型に備わるクラン
プ部材の一実施例を示す平面図である。
【図4】この発明の成形同時絵付成形品の製造方法の一
工程を示す断面図である。
【図5】この発明の成形同時絵付成形品の製造方法の一
工程を示す断面図である。
【図6】この発明の成形同時絵付成形品の製造方法の一
工程を示す断面図である。
【図7】この発明の成形同時絵付成形品の製造方法の一
工程を示す断面図である。
【図8】この発明の成形同時絵付成形品の製造方法の一
工程を示す断面図である。
【図9】この発明の成形同時絵付成形品の製造方法の一
工程を示す断面図である。
【図10】この発明の成形同時絵付成形品の製造方法の
一工程を示す断面図である。
【図11】この発明の成形同時絵付成形品の製造方法の
一工程を示す断面図である。
【図12】この発明の成形同時絵付成形品の製造方法に
よって得られた成形同時絵付成形品の一実施例を示す斜
視図である。
【符号の説明】
1 絵付シート 2 キャビティ型 3 コア型 4 クランプ部材 5 クランプ部材駆動源 6 キャビティ面 7 絵付シート押さえブロック 8 押さえブロック駆動源 9 端面クランプ部材 10 端面クランプ部材駆動源 11 絵付シート搬送部材 12 絵付けフィルム切断手段 13 吸引孔 14 加熱手段 15 成形樹脂 16 成形同時絵付成形品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神戸 俊和 京都府京都市中京区壬生花井町3番地 日 本写真印刷株式会社内 (72)発明者 山本 輝真 京都府京都市中京区壬生花井町3番地 日 本写真印刷株式会社内 Fターム(参考) 4F202 AA13K AA28K AD09 AD10 AG03 AH26 AH42 CA11 CB01 CB19 CB22 CK41 CK84 CQ01 CQ06 4F206 AA13K AA28K AD09 AD10 AG03 AH26 AH42 JA07 JB19 JB22 JF05 JF23 JQ81

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビティ型とコア型とからなり、キャ
    ビティ型に絵付シートの周囲を固定する枠状のクランプ
    部材が備えられた成形同時絵付用金型において、キャビ
    ティ型のキャビティ面が立体形状に形成され、クランプ
    部材がキャビティ面の立体形状に沿った枠状に形成され
    るとともに、クランプ部材の枠内側に向かって絵付シー
    ト押さえブロックが出入り可能に備えられていることを
    特徴とする成形同時絵付用金型。
  2. 【請求項2】 クランプ部材が複数に分割され個別に駆
    動されるように構成されている請求項1に記載の成形同
    時絵付用金型。
  3. 【請求項3】 キャビティ面が立体形状に形成されたキ
    ャビティ型上に絵付シートを配置し、次いでキャビティ
    面の立体形状に沿った枠状に形成され絵付シート押さえ
    ブロックが枠内に突出したクランプ部材によって絵付シ
    ートをキャビティ型に固定し、次いで絵付シート押さえ
    ブロックをクランプ部材の枠内から退避させ、次いでコ
    ア型を閉じて金型内へ成形樹脂を射出し絵付シートと成
    形樹脂とを一体化させて成形同時絵付成形品を得ること
    を特徴とする成形同時絵付成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】 絵付シート押さえブロックが退避した後
    に加熱手段により絵付シートを加熱する請求項3に記載
    の成形同時絵付成形品の製造方法。
  5. 【請求項5】 絵付シート押さえブロックが退避する前
    に加熱手段により絵付シートを加熱する請求項3に記載
    の成形同時絵付成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 絵付シートがキャビティ面に沿うように
    真空成形または圧空成形する請求項3〜5のいずれかに
    記載の成形同時絵付成形品の製造方法。
  7. 【請求項7】 絵付シートがインサート材である請求項
    3〜6のいずれかに記載の成形同時絵付成形品の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 絵付シートが転写材である請求項3〜6
    のいずれかに記載の成形同時絵付成形品の製造方法。
JP37240298A 1998-12-28 1998-12-28 成形同時絵付用金型と成形同時絵付成形品の製造方法 Withdrawn JP2000190356A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002316358A (ja) * 2001-04-19 2002-10-29 Asano Laboratories Co Ltd クランプ装置および樹脂成形シートのクランプ方法
CN110154321A (zh) * 2018-03-20 2019-08-23 诸暨市亿霸电子阀门有限公司 一种电器上固定电线的工艺及模具

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