JP2000189048A - 野菜の殺菌方法 - Google Patents

野菜の殺菌方法

Info

Publication number
JP2000189048A
JP2000189048A JP36430698A JP36430698A JP2000189048A JP 2000189048 A JP2000189048 A JP 2000189048A JP 36430698 A JP36430698 A JP 36430698A JP 36430698 A JP36430698 A JP 36430698A JP 2000189048 A JP2000189048 A JP 2000189048A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vegetables
vinegar
aqueous solution
sterilization
bacteria
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP36430698A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Kume
一男 粂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AKIMOTO SHOKUHIN KK
Original Assignee
AKIMOTO SHOKUHIN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AKIMOTO SHOKUHIN KK filed Critical AKIMOTO SHOKUHIN KK
Priority to JP36430698A priority Critical patent/JP2000189048A/ja
Publication of JP2000189048A publication Critical patent/JP2000189048A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/90Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in food processing or handling, e.g. food conservation

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 野菜の風味や色を変化させずに、かつ簡便に
殺菌する方法を提供する。 【解決手段】 野菜を食酢の水溶液で、または食酢と食
塩の混合水溶液で、57℃以下の温度で加熱する。食酢
単独の場合は食酢濃度が0.5〜1.5容量%、食酢と
食塩の混合の場合は食酢濃度0.5〜1.5容量%、食
塩濃度1〜5重量%が好ましい。加熱温度は50〜57
℃、加熱時間は0.5〜3分が好ましい。野菜は生野菜
または塩漬けした野菜が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は野菜の殺菌方法に関
する。更に詳しくは、野菜の風味や色合いを損なわなな
い、且つ安全性に優れた殺菌方法に関する。
【0002】
【従来の技術】野菜やその加工食品、例えば漬け物は食
品衛生上の問題がないことが重要であり、大腸菌群数や
その他の一般生菌数が少ない必要がある。大腸菌群数や
一般生菌数の測定法は食品衛生法に定められている。大
腸菌群は衛生の指標となり少なければ少ない程良く、零
(陰性)であることが望ましい。また一般生菌数が多い
と日持ちが悪くなり、野菜1g当たり104未満である
ことが望ましい。
【0003】従来、食品工場等で大量に野菜を殺菌する
場合に用いられている方法としては、次亜塩素酸ソーダ
で処理する方法が代表的である。しかしながら、この方
法で上記の大腸菌群数や生菌数の基準をクリアするため
には塩素濃度250ppm以上で30分以上処理する必
要があり、生産性が悪い上、処理後に次亜塩素酸ソーダ
を除去するため水洗工程が必要であり、必ずしも好まし
い方法ではない。
【0004】殺菌方法として最も簡単で効果のある方法
は加熱殺菌であり、例えば熱水で処理する方法である。
しかしながら、野菜の場合は、加熱処理すると、煮え現
象である透き通りや葉緑素の分解による褐変、さらには
歯切れが悪くなる等の問題があり、野菜本来の風味が消
失してしまう。そのため、従来野菜の殺菌方法として、
加熱処理するという方法は用いられていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】加熱による殺菌は安全
且つ簡単であって、食品の殺菌方法としては極めて優れ
た方法である。そこで、本発明者はこの加熱殺菌を野菜
の殺菌に適用する方法を開発するべく種々検討した。従
って、本発明の目的は、野菜を加熱処理により簡単に殺
菌する方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記問題を解
決するために、野菜の加熱処理条件について鋭意検討し
た結果、食酢水溶液を使用してある特定の温度で処理す
ることにより、驚くべきことに、大腸菌群を初め、他の
生菌数も驚くほど減少することを見出し本発明に到達し
た。即ち、本発明は野菜を食酢の水溶液、または食酢と
食塩の混合水溶液で57℃以下で処理することを特徴と
する野菜の殺菌方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明においては食酢の水溶液ま
たは食酢と食塩の混合水溶液で処理する温度は57℃以
下である。57℃を越えると、後述の参考例1から分か
るように、野菜の煮えの現象である透き通りと褐変が起
こりやすくなる。処理温度の下限は殺菌効果を勘案して
定めればよいが、好ましくは50℃、更に好ましくは5
5℃である。
【0008】本発明においては、殺菌のために食酢水溶
液を用いる。参考例1から分かるように、単なる温水で
は、野菜が性状変化を起こさない57℃未満の処理温度
で殺菌するためには約5分程度の処理時間が必要であ
り、生産性が悪く、食品工場等のラインに組み込むには
不適当である。
【0009】食酢は酢酸を含有する酸性調味料で、米
酢、カス酢、果実酢、合成酢等があるが、本発明におい
てはこれら全て使用可能である。食酢水溶液の濃度は好
ましくは0.5〜1.5容積%である。0.5容積%未
満では、殺菌力がやや低下してくる。1.5容積%を越
えても差し支えないが、処理後の野菜に酢酸臭が付着す
る可能性が大となる。特に好ましくは0.5〜1容積%
である。
【0010】本発明においては食酢単独の水溶液でも殺
菌効果は認められるが、さらに殺菌効果を高めるために
は食酢水溶液に食塩を加えて、食酢と食塩の混合水溶液
とするとよい。食塩の濃度は好ましくは1重量%以上で
ある。また、その上限は特にないが、あまり濃度が大で
も効果は増大するわけではない。好ましくは5重量%以
下である。処理時間は短ければ短いほど生産性が向上す
るが、短かすぎると殺菌効果が減少する。好ましくは
0.5〜3分である。
【0011】本発明の対象となる野菜は大根、きゅう
り、白菜、きゃべつ、人参その他全ての生野菜、及びい
わゆる浅漬けや一夜漬けと称される短期間塩漬けした野
菜である。塩漬け野菜の場合は既に食塩を含んでいるの
で、食酢のみの水溶液でも優れた殺菌効果を示すと考え
られる一方、細菌が野菜の表面だけでなく内部にも存在
すると考えられ、主として表面に細菌が存在する生野菜
より殺菌しにくい面もある。
【0012】本発明により殺菌するには生野菜または塩
漬けした野菜を前記所定の温度で前記所定濃度の食酢水
溶液又は食酢と食塩の混合水溶液に所定の時間浸漬すれ
ばよい。このとき、空気の吹き込み等により液を攪拌す
ることが望ましい。
【0013】本発明の殺菌方法によれば、野菜を極めて
短時間で、大腸菌群が零、一般生菌を104未満のレベ
ルに殺菌することが可能である。従って、ライン処理に
より殺菌することが可能となり、漬け物等の加工野菜の
製造工程ラインに組み込むことが容易である。また、処
理液は30回程繰り返して使用しても、その殺菌能力は
殆ど低下することがないので、経済的のみならず、処理
廃液も少なくでき、環境に優しい殺菌方法である。しか
も、食酢、食塩とも調味料であって、食品の安全性上極
めて好ましい物である。さらに、次亜塩素酸処理による
殺菌方法では洗浄工程が必要であるが、本発明の方法は
必ずしも必要ではなく、加工工程の簡略化が可能であ
る。
【0014】
【実施例】以下に本発明を実施例で説明するが、本発明
はこれらにより限定されるものではない。大腸菌群数及
び一般生菌数は、刻んだ野菜600gを6リットルの水
又は処理液で所定の条件で処理した後、水洗し、食品衛
生法で定められた方法により培養して菌数を測定し、野
菜1g当たりの細菌数で示した。細菌数としては大腸菌
群が陰性(零)、一般性菌数は104未満を合格とし
た。
【0015】参考例1 きゅうり、白菜、きゃべつ及び大根を異なる温度の温水
中で処理時間を変えて処理した後、その性状を目視で観
察するとともに、細菌数を測定した。表1にその性状
を、表2に細菌数を示す。表1から、野菜の性状を変え
ないためには57℃以下で処理しなければならないこと
が分かる。しかし、57℃以下の処理では殺菌の基準を
クリアするには5分以上の処理が必要であることが表2
から分かる。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】実施例1 白菜を1容積%食酢水溶液で55〜57℃で1分間処理
し、細菌数を測定した。結果を表3に示した。大腸菌
群、一般細菌数とも基準に到達している。
【0019】
【表3】
【0020】実施例2 各種の野菜を食酢0.6容積%、食塩2重量%の水溶液
で55〜57℃1分間処理し、細菌数を測定した。さら
に、この水溶液を繰り返し使用することによる殺菌力の
変化を測定した。結果を表4に示した。また、そのとき
の水溶液のpHの変化を表5に示した。pHについては
30回処理後、さらにその温度で加熱をつづけ、計4時
間経過した時の値も測定した。表4から、全ての野菜で
大腸菌群が陰性、一般生菌数103台に除菌できること
が分かる。さらにこの溶液を30回繰り返し使用しても
殺菌力は変わらない。また、pHは多少上昇するが、そ
れによる殺菌力のへの影響はみられなかった。加温4時
間経過後でもpHは3.0以下であった。
【0021】
【表4】
【0022】
【表5】
【0023】実施例3 きゅうり、白菜、きゃべつ及び大根を食酢0.6容積
%、食塩2重量%の水溶液で55〜57℃1分間処理し
たもの及び未処理の野菜を、野菜と等重量の5重量%食
塩水で一晩塩漬けし、透き通り、変色、味、香りを比較
した。全ての野菜について、処理品と未処理品は、全て
の項目につき差がなかった。
【0024】実施例4 生野菜を殺菌し、その後塩漬け等の加工をする場合は、
袋詰めをするまでの間に二次汚染や細菌増殖の危険があ
る。従って、加工を終了し袋詰め直前のものを殺菌する
ことが、商品の安全上最も好ましい。しかし、生野菜の
場合は野菜の表面の殺菌のみで足りると考えられるが、
加工野菜の場合は野菜内部まで細菌が浸透している可能
性があり、殺菌効果が上がらない虞がある。そこで、塩
漬け後の野菜について、実施例2と同様に、食酢0.6
容積%、食塩2重量%の水溶液で55〜57℃2分間処
理し、細菌数を測定した。さらに、この水溶液を繰り返
し使用することによる殺菌力の変化を測定した。結果を
表6に示した。表6から、全ての野菜で大腸菌群が陰
性、一般生菌数103台に除菌できることが分かる。さ
らにこの溶液を30回繰り返し使用しても殺菌力は変わ
らない。また、処理した野菜の透き通り、変色、味、香
りは未処理のものと差がなかった。
【0025】
【表6】
【0026】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明の殺菌方法によれば極めて簡便に短時間で野菜の殺菌
をすることが可能であり、ライン化に適している。ま
た、処理液は調味料であって、安全性にも優れ方法であ
る。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 野菜を食酢の水溶液で57℃以下で処理
    することを特徴とする野菜の殺菌方法。
  2. 【請求項2】 野菜を食酢と食塩の混合水溶液で57℃
    以下で処理することを特徴とする野菜の殺菌方法。
  3. 【請求項3】 食酢の水溶液が0.5〜1.5容積%水
    溶液である請求項1の殺菌方法。
  4. 【請求項4】 食酢と食塩の混合水溶液が食酢0.5〜
    1.5容積%、食塩1〜5重量%の水溶液である請求項
    2の殺菌方法。
  5. 【請求項5】 処理温度が50〜57℃である請求項1
    〜4のいずれか1項の殺菌方法。
  6. 【請求項6】 処理温度が55〜57℃である請求項1
    〜4のいずれか1項の殺菌方法。
  7. 【請求項7】 処理時間が0.5〜3分である請求項1
    〜6のいずれか1項の殺菌方法。
  8. 【請求項8】 野菜が生野菜であることを特徴とする請
    求項1〜7のいずれか1項の方法。
  9. 【請求項9】 野菜が塩漬けした野菜であることを特
    徴とする請求項1〜7のいずれか1項の方法。
JP36430698A 1998-12-22 1998-12-22 野菜の殺菌方法 Pending JP2000189048A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36430698A JP2000189048A (ja) 1998-12-22 1998-12-22 野菜の殺菌方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36430698A JP2000189048A (ja) 1998-12-22 1998-12-22 野菜の殺菌方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000189048A true JP2000189048A (ja) 2000-07-11

Family

ID=18481503

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36430698A Pending JP2000189048A (ja) 1998-12-22 1998-12-22 野菜の殺菌方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000189048A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006333733A (ja) * 2005-05-31 2006-12-14 Q P Corp カップスープセット
WO2016017805A1 (ja) * 2014-07-31 2016-02-04 国立研究開発法人理化学研究所 ポストハーベスト病害防除剤及びポストハーベスト病害防除方法
JP2019097437A (ja) * 2017-11-30 2019-06-24 キユーピー株式会社 カットネギ類の製造方法
JP2021145611A (ja) * 2020-03-19 2021-09-27 美浜町 熟成魚の加工方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006333733A (ja) * 2005-05-31 2006-12-14 Q P Corp カップスープセット
JP4684009B2 (ja) * 2005-05-31 2011-05-18 キユーピー株式会社 カップスープセット
WO2016017805A1 (ja) * 2014-07-31 2016-02-04 国立研究開発法人理化学研究所 ポストハーベスト病害防除剤及びポストハーベスト病害防除方法
JP2019097437A (ja) * 2017-11-30 2019-06-24 キユーピー株式会社 カットネギ類の製造方法
JP2021145611A (ja) * 2020-03-19 2021-09-27 美浜町 熟成魚の加工方法
JP7109752B2 (ja) 2020-03-19 2022-08-01 美浜町 熟成魚の加工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Sánchez Gómez et al. Elaboration of table olives
US3814820A (en) Fruit and vegetable contact with chlorine containing biocides and discoloration inhibitors
CN100435659C (zh) 一种冷冻浅渍调味蔬菜的制作方法
FR2490928A1 (fr) Produit bactericide liquide a base d'ethanol et d'un acide organique ou mineral ou d'un sel de cet acide, et procede de sterilisation avec ce produit
JPS62151168A (ja) 変色し易い食品の変色を抑制する加熱加工方法
JP2011239761A (ja) 緑色植物の熱変色防止の方法及び熱変色しないレトルト食品。
JPH08289768A (ja) 食品用殺菌料
JP2000189048A (ja) 野菜の殺菌方法
JP2011188817A (ja) 容器入りキムチの製造法
WO2022215654A1 (ja) 野菜の処理方法
JP2004283160A (ja) 生鮮野菜用除菌剤及びその除菌方法
JP2000342237A (ja) 調味料と同レベルの安全性を有する、鮮魚、精肉、野菜、果実、等の下処理に最適な除菌、殺菌スペクトルの広い除菌、殺菌料とその使用方法。
JPH06125704A (ja) 野菜類の変色防止及び鮮度保持用調味液
JP3828292B2 (ja) 米飯の製造方法
JPH0889163A (ja) ホタテ貝むき身の微生物抑制方法
JPH0436670B2 (ja)
JPH08266217A (ja) 塩蔵バラ子の滅菌処理方法
KR900003010B1 (ko) 저온열처리와 겨자유 첨가의 병용효과를 이용한 김치류의 보존 연장방법
KR102421160B1 (ko) 상온 유통이 가능한 김치의 제조방법
KR100514177B1 (ko) 열충격을 이용한 연근의 갈변방지법 및 그 방법에 의해열충격처리된 연근
JP2018029569A (ja) 生果実ピューレの風味と保存安定性を有する加工果実ピューレの製造方法
JP2000236806A (ja) 食肉の加工方法
JPS6054662A (ja) くきわかめの処理方法
CN106912839A (zh) 一种毛鳞鱼籽的生物脱腥技术
JPH01291747A (ja) 漬物の保存方法