JP2000188942A - ホ―ルクロップ用ロ―ルベ―ラ - Google Patents

ホ―ルクロップ用ロ―ルベ―ラ

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JP2000188942A
JP2000188942A JP10376695A JP37669598A JP2000188942A JP 2000188942 A JP2000188942 A JP 2000188942A JP 10376695 A JP10376695 A JP 10376695A JP 37669598 A JP37669598 A JP 37669598A JP 2000188942 A JP2000188942 A JP 2000188942A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コンバインの刈取・搬送部を部分利用すること
によって、ホールクロップ用の作物を刈り取って、その
ままロールベールに成形できるロールベーラの提供であ
る。 【解決手段】刈取・搬送装置Aと、茎桿中央寄せ装置B
と、茎桿切断装置Cと、茎桿切断片R’の搬送装置D
と、ロールベーラ装置Gとを備えたホールクロップ用ロ
ールベーラにおいて、茎桿切断片R’を搬送方向と直交
する方向に沿って移動させながら搬送可能な第1搬送オ
ーガ45と、茎桿切断片R’をロールベーラ装置Gに送
り込むためのビータ47とで、前記搬送装置Dを構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圃場のホールクロ
ップ用の作物を刈り取って、そのままロールベールに成
形可能なホールクロップ用ロールベーラに関するもので
ある。なお、本明細書において、「茎桿」とは、圃場に
生えているホールクロップ用の作物を株元の部分で刈り
取った状態のものを示す。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、特願平10−267298
号として、ホールクロップ用ロールベーラの出願を行っ
た。この出願に係るホールクロップ用ロールベーラは、
圃場のホールクロップ用の作物を刈り取って、その茎桿
を中央部に集めた状態で、同量ずつ連続して機体の斜後
上方に搬送するための刈取・搬送装置と、前記刈取・搬
送装置により機体の斜後上方に搬送された前記茎桿をロ
ールベールに成形するためのロールベーラ装置と、前記
刈取・搬送装置と前記ロールベーラ装置との間に配設さ
れて、該刈取・搬送装置により機体の斜後上方に搬送さ
れた前記茎桿を機体の斜右後方に向けて継続搬送して中
央寄せするための茎桿中央寄せ装置と、前記茎桿中央寄
せ装置の終端から連続して落下させられる前記茎桿を短
く切断するための茎桿切断装置とを備えたものである。
【0003】そして、その作用は、コンバインと同様に
して、刈取・搬送装置の部分において、圃場に生えてい
るホールクロップ用の作物は、刈り取られて、機体の斜
後上方に搬送された後に、茎桿中央寄せ装置によって、
機体の幅方向の一端側(圃場を基準にすると、作物の未
刈取側)に寄せられた茎桿は、機体の斜右後方に向けて
継続搬送されて中央寄せされ、前記茎桿中央寄せ装置の
終端に達した茎桿は、茎桿切断装置によって短く切断さ
れて、茎桿切断片となって、搬送装置によりロールベー
ラ装置に送り込まれる。このロールベーラ装置の部分に
おいて、その体積が増大しつつ周方向に搬送されること
により、最終的には、半径方向、及び軸方向の双方から
の圧縮によりロール状に梱包されて、ロールベールが成
形される。これにより、作業機の1回の運転操作によっ
て、圃場に生えているホールクロップ用の作物を刈り取
って、ロールベールの成形を行えるために、全体として
の作業能率が大幅に向上する。
【0004】ここで、ホールクロップ用の作物の「茎
桿」の長さは、種々であるのに対して、装備したロール
ベーラ装置によりロール状に梱包されるロールベールの
幅(長さ)は、一定している。よって、ロールベーラ装
置により梱包成形されるロールベールを円柱状、或いは
これに近い形状に成形するには、茎桿切断装置により切
断された茎桿切断片を、ロールベーラ装置の幅方向に移
動させて、その全幅に対して均一な密度で供給すること
が必要となる。
【0005】また、茎桿切断片をロールベーラ装置に送
り込むためのビータは、回転軸の軸方向に沿って所定間
隔をおいて多数のビータ羽根が取付けられた構成であっ
て、搬送装置により連続して搬送されてくる茎桿切断片
は、前記ビータと、その下方に上流側から連続して配設
されている搬送板との間で挟んで、ビータのアッパー回
転によってロールベーラ装置の内部に放てき状態にして
送り込んでいる。このため、ビータと搬送板との間に滞
留したままで、ロールベーラ装置に送り込まれない茎桿
切断片が滞留することがあり、これにより、茎桿切断片
の円滑な搬送、及びその送り込みを阻害される。この不
具合を解消するには、ビータと搬送板との間に滞留した
ままの茎桿切断片を除去する必要があるが、これには、
ロールベーラ装置の後部ロールベーラタンクを開いて、
機体の後方の狭隘な部分から人手によって少しずつ除去
する方法しかなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の課題
は、ホールクロップ用ロールベーラにおいて、茎桿切断
装置により切断された茎桿切断片を、ロールベーラ装置
の全幅に対して均一な密度で供給可能にして、梱包成形
されるロールベールの形状を円柱形に近付けることであ
る。また、本発明の第2の課題は、同様のロールベーラ
において、ビータと搬送板との間に滞留して、送込み不
能となった茎桿切断片の除去を容易にすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の課題を解決するた
めに本発明の採用した手段は、上記したホールクロップ
用ロールベーラにおいて、茎桿切断装置とロールベーラ
装置との間に配設されて、茎桿切断片を搬送するための
搬送装置を、茎桿切断片を搬送方向と直交する方向に沿
って移動させながら搬送可能な搬送オーガと、茎桿切断
片をロールベーラ装置に送り込むためのビータのみで構
成したことである。
【0008】搬送オーガは、その軸心方向の中央部から
両端部に向けて相互に逆方向の螺旋羽根が取付けられた
構成であり、その回転によって、茎桿切断装置で切断さ
れた茎桿切断片は、搬送オーガの両端部から中央部に向
けて移動させられるか、或いはその逆方向に移動されな
がら、自身の回転軸心と直交する方向に搬送される。こ
のため、搬送オーガの軸心に沿った茎桿切断片の移動方
向を考慮して、1ないし複数の搬送オーガを適宜選択す
ることにより、ロールベーラ装置の幅方向に沿った密度
を均一にして、該ロールベーラ装置に茎桿切断片を送り
込むことが可能となる。この結果、ロールベーラ装置に
よって梱包成形されるロールベールの形状を円柱形に近
付けることができる。
【0009】また、第2の課題を解決するために本発明
の採用した手段は、上記したホールクロップ用ロールベ
ーラにおいて、搬送装置を構成するビータの直下に配置
された搬送板部を、他の部分の搬送板部と分離させて、
取外し可能にしたことである。このため、ビータの直下
の搬送板部を、他の部分から取り外すと、該ビータと、
その直下の搬送板部との間に滞留して、送込み不能とな
っている茎桿切断片を簡単に除去できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、ホールクロップ用作物が稲
の場合を例に挙げて、本発明を更に詳細に説明する。図
1は、本発明に係るロールベーラの全体側面図であり、
図2は、同じく全体平面図である。最初に、本発明に係
るロールベーラの全体構成について説明し、その後に、
ロールベーラを構成する各装置の部分について詳細に説
明する。なお、動力伝達に関しては、最後にまとめて説
明する。本実施例のロールベーラは、圃場の稲ホールク
ロップを刈り取って、その茎桿Rを中央部に集めた状態
で、同量ずつ連続して機体1の斜後上方に向けて搬送す
るための刈取・搬送装置Aと、該刈取・搬送装置Aによ
り機体1の斜後上方に搬送された前記茎桿Rを機体1の
斜右後方に向けて継続搬送して、中央寄せするための茎
桿中央寄せ装置Bと、該茎桿中央寄せ装置Bの終端から
連続して落下させられる前記茎桿Rを短く切断するため
の茎桿切断装置Cと、該茎桿切断装置Cで短く切断され
た茎桿切断片R’を機体1の後方に向けて搬送するため
の搬送装置Dと、前記茎桿切断片R’を集めてロールベ
ールVに梱包成形するためのロールベーラ装置Gとの各
装置を備えており、これらの各装置は、機体1の前方か
ら後方に向けて上記順序で該機体1に装着されている。
【0011】また、機体1には、左右一対のゴムクロー
ラ2が設けられていて、各ゴムクローラ2の周回走行に
よって、機体1は、前進及び後進、並びに旋回を行う。
前記茎桿中央寄せ装置Bは、機体1の前記刈取・搬送装
置Aと前記茎桿切断装置Cとの間の略左半分の部分であ
って、しかも該機体1の上部に配設されており、該茎桿
中央寄せ装置Bの右側方に運転席ユニット3が配設され
ている。また、前記運転席ユニット3の後方であって、
しかも前記茎桿切断装置Cの右側方には、機体1に搭載
された種々の電気機器の電源となるバッテリー4が搭載
されている。
【0012】引き続いて、本実施例のロールベーラを構
成する上記各装置A〜D,Gの部分について順次説明す
る。刈取・搬送装置Aは、自脱コンバインのそれと同一
構成であって、回動シリンダ11の作用によって、その
全体で支点ピン12を介して機体1に垂直面内において
回動可能に支持されている。刈取・搬送装置Aは、その
前部が横方向に沿って複数に分割されて、各分割部13
の下端部には、それぞれ分草板14が取付けられてい
る。各分割部13には、傾斜姿勢の稲ホールクロップを
引き起こすための突起付きの引起しチェーン15が、そ
の側方に突出した状態で装着されている。本実施例で
は、両端の分草板14と、その内側の分草板14との間
に、補助分草板16が配設されている。また、各分割部
13の下端部には、稲ホールクロップを、その下端の株
元で刈り取るための刈刃(図示せず)が設けられてお
り、更に該刈刃により株元で刈り取られた多数株の稲ホ
ールクロップの茎桿Rをロールベーラ装置Gの幅方向の
中央部に搬送して寄せ集めるためのチェーン搬送装置
(図示せず)が設けられている。また、刈取・搬送装置
Aには、前記刈刃により株元で刈り取られて、前記チェ
ーン搬送装置により機体1の幅方向の中央部に集められ
た稲ホールクロップの茎桿Rを斜上方に搬送するための
上部、中央部、及び下部の3種類の各コンベア17,1
8,19が機体1の左側端に偏してそれぞれ設けられて
いる。また、中央部と下部の各コンベア18,19の上
端部には、その上端部に達した茎桿Rの中央部と株元部
とを保持するための保持アーム18a,19aが斜側方
であって、しかも斜下方に向けてそれぞれ設けられてい
る。
【0013】このため、機体1の前進により、各分草板
14及び各補助分草板16により分草された各株列の稲
ホールクロップは、引起しチェーン15により起立姿勢
に引き起こされながら、その株元が刈刃で刈り取られた
後に、チェーン搬送装置により機体1の幅方向のほぼ中
央部に寄せ集められて、前記各コンベア17,18,1
9により茎桿Rの穂先部、中央部、及び株元部がそれぞ
れ支持された状態で斜後上方に搬送され、その搬送途中
において、茎桿Rの姿勢が起立姿勢から水平姿勢に徐々
に変化させられて、茎桿中央寄せ装置Bに送り込まれ
る。
【0014】次に、刈取・搬送装置Aにより、その上昇
端まで搬送されてきた茎桿Rを機体1の幅方向の中央部
に寄せながら、茎桿切断装置Cの部分まで搬送するため
の茎桿中央寄せ装置Bについて説明する。この茎桿中央
寄せ装置Bは、茎桿Rの株元の側を挟んで搬送するため
の第1コンベア21と、その穂先に近い部分を挟んで搬
送するための第2コンベア22とが所定の間隔をおいて
機体1の斜右後方であって、しかも僅かに斜上方に向け
て配設された構成である。図3は、第1及び第2の各コ
ンベア21,22の各側面図であり、図4は、図3のX
−X線断面図である。第1コンベア21は、垂直に配置
されたギア支持板23の内側面に複数個のギア24a〜
24dが軸心を水平にして支持され、これらの各ギア2
4a〜24dと、前記ギア支持板23の上方に配置され
たテンション調整用のギア24eとの間に第1無端チェ
ーン25が掛装され、該第1無端チェーン25の下方走
行部の直下に挟持バー26が該下方走行部と平行に配設
された構成である。ギア支持板23の入口側は、斜上方
に向けて折り曲げられ、挟持バー26の入口側は、斜下
方に向けて折り曲げられ、ギア支持板23と挟持バー2
6の各折曲げ部により茎桿Rの入口部27が形成され
る。挟持バー26は、その下方に配設された複数の圧縮
バネ28の復元力により、第1無端チェーン25の下方
走行部の側に付勢されて、両者の間において、茎桿Rの
中央部を確実に挟持して搬送可能な構造にしてある。第
1無端チェーン25を構成する多数のチェーンリンクに
は、所定間隔をおいて茎桿Rを押え付けるための押付け
突起25aが設けられている。この第1コンベア21に
おいては、ギア支持板23に支持された複数個のギア2
4a〜24dのうち、機体1を基準にして最も後端に支
持されているギア24aが駆動ギアとなっていて、第1
無端チェーン25は、その張側において、茎桿Rの株元
に近い部分を確実に挟持して搬送する構造になってい
る。
【0015】また、茎桿Rの穂先に近い部分を挟持して
搬送するための第2コンベア22は、2本の連結筒29
を介して該第1コンベア21に対してこれと平行に連結
されており、フレーム31の前後に支持された各ギア3
2a,32bに第2無端チェーン33が掛装された構成
である。この第2無端チェーン33には、所定ピッチを
おいて多数の突起体33aが取付けられていて、その下
方走行部において、直下に配設された茎桿支持板34と
の間で茎桿Rの穂先に近い部分を挟んで、該茎桿Rを搬
送する構成である。茎桿Rの搬送時には、第2無端チェ
ーン33の突起体33aは、帯状となった茎桿Rの内部
に入り込むために、その搬送が確実に行われる。また、
第2コンベア22を構成するギア32aの支持軸35
は、前記第1コンベア21を構成するギア24bのそれ
と共通になっていて、機体1を基準にして後方に配置さ
れたギア32aが駆動ギアとなっているため、第2コン
ベア22においても、その下方走行部が張側となって、
茎桿Rの搬送を確実にしている。
【0016】また、図2に示されるように、第1コンベ
ア21の先端部は、後述する一対の切断ローラ42,4
3の直上まで達しているが、第2コンベア22の先端部
は、その手前側に達しているのみである。このため、刈
取・搬送装置Aによって、その斜後上方まで搬送されて
きた帯状の茎桿Rは、そのままの状態で茎桿中央寄せ装
置Bの入口部27にスムーズに入り込んで、その中央部
が第1コンベア21の第1無端チェーン25と挟持バー
26との間で挟持されると共に、その穂先に近い部分が
第2コンベア22の第2無端チェーン33と茎桿支持板
34との間で挟持され、そのままの状態で、機体1を基
準にしてその斜右後方に向けて継続搬送されて、機体1
の幅方向の中央部に寄せられる。そして、機体1の斜右
後方に向けて継続搬送中の帯状の茎桿Rは、第2コンベ
ア22との挟持が解除された後に、第1コンベア21と
の挟持が解除されて、その直下の一対の切断ローラ4
2,43の間に落下させられる。なお、図2において3
6は、茎桿中央寄せ装置Bの全体を機体1に支持してい
るステーを示し、図4において、37は、搬送中の茎桿
Rの中央部から株元に至る部分を下方から支持するため
の支持板を示す。
【0017】引き続いて、茎桿切断装置Cについて説明
する。機体1における前記茎桿中央寄せ装置Bの直下
と、ロールベーラ装置Gの投入口との間には、搬送板4
1が設けられている。この搬送板41は、その手前側端
部から略中央部までは、斜後下方に向けて急傾斜した急
傾斜部となっており、ロールベーラ装置Gの手前側の部
分のみが、斜後上方に向けて緩傾斜した緩傾斜部となっ
ていて、残りの部分は、ほぼ水平な水平部となってい
る。図1及び図5に示されるように、前記搬送板41の
急傾斜部の上端に近い部分に一対の切断ローラ42,4
3が機体1の前後方向に沿って所定間隔をおいて配設さ
れて、その両端部は、側方支持板40にそれぞれ支持さ
れている。一対の切断ローラ42,43は、右側面視に
おいて前方のローラ42が時計方向に回転するように、
互いに逆回転する。前方の切断ローラ42には、互いに
近接して配置された2枚の切断刃単体が1組となった多
数組の切断刃42aが軸方向に沿って一定間隔をおいて
取付けられ、他方の切断ローラ43には、前記切断刃4
2aを構成する2枚の切断刃単体の間に挿入される切断
刃43a,43bが軸方向に沿って一定間隔をおいて取
付けられている。
【0018】この切断刃43a,43bは、その外径が
それぞれ異なっていて、稲ホールクロップの茎桿Rの穂
先部を除く部位を切断する部分においては、外径の異な
る切断刃43a,43bが交互に設けられているが、茎
桿Rの穂先部を切断する部位においては、外径の小さな
切断刃43bが複数枚(実施例では3枚)連続して設け
られて、茎桿Rの穂先部の部位の切断長を、他の部位に
比較して長くできるようにしてある。これにより、茎桿
Rの穂先部を切断する際に生ずる脱粒を可能な限り少な
くする工夫がなされている。また、図6及び図7に示さ
れるように、手前側に配置された切断ローラ42は、他
の切断ローラ43に対して機体1の前後方向に沿って固
定位置が調整可能となって、一対の切断ローラ42,4
3の軸間距離が調整できる構造になっている結果、茎桿
Rの切断長が変更可能になっている。即ち、図6に示さ
れる状態では、切断ローラ43に取付けられた2種類の
切断刃43a,43bのうち、外径の大きな切断刃43
aのみが、他方の切断ローラ42の切断刃42aの間に
入り込んでいるため、茎桿Rの切断長は(L2)となる
が、図7に示される状態では、双方の切断刃43a,4
3bが切断ローラ42の切断刃42aの間に入り込んで
いて、茎桿Rの切断長は、(L1)となっている。なお、
図6に示される状態における茎桿Rの穂先部の切断長は
(L3)であって、各切断長の間には、(L3 >L2 >L
1 )の関係がある。
【0019】このため、前記茎桿中央寄せ装置Bの端部
から帯状となって落下させられた茎桿Rは、切断装置C
を構成する一対の切断ローラ42,43の間に入り込ん
で、それらの間を通過する際に、切断刃42a及び同4
3a,43bによって短く切断されて、茎桿切断片R’
となって、ほぼ直下に搬送される。
【0020】引き続いて、茎桿切断装置Cにより切断さ
れた茎桿切断片R’を下流側に搬送するための搬送装置
Dについて説明する。また、図8及び図9に示されるよ
うに、一対の切断ローラ42,43の斜後下方の前記搬
送板41の急傾斜部の下端部には、前記茎桿切断片R’
を搬送しながら混合させるための第1搬送オーガ45が
配設され、更に、該搬送板41の終端部の緩傾斜部の直
前部には、混合済の茎桿切断片R’をロールベーラ装置
Gの梱包室Fに送り込むためのビータ47が配設されて
いる。このビータ47には、その軸方向に沿って所定間
隔をおいて多数のビータ羽根47aが取付けられてお
り、ビータ47における各ビータ羽根47aの間であっ
て、しかもその背面側には、該ビータ47に付着する茎
桿切断片R’を除去するためのストリッパー48が配置
されている。本実施例の搬送装置Dは、第1搬送オーガ
45と、ビータ47とで構成される。
【0021】第1搬送オーガ45及びビータ47は、い
ずれも右側面視において反時計方向に回転する。第1搬
送オーガ45には、その軸方向の中心部から両端に向け
て互いに逆方向の螺旋羽根45aがそれぞれ取付けられ
ている。よって、第1搬送オーガ45の部分において
は、その回転によって茎桿切断片R’が機体1の後方に
搬送される間に、該茎桿切断片R’は、第1搬送オーガ
45の中央部から、その両端部に向けて移動させられ
る。第1搬送オーガ45の上記作用によって、茎桿切断
片R’は、機体1の後方に向けて搬送される途中におい
て、適度に混合される。このため、体積の異なる茎桿R
の各部位の切断片が適度に混合されることにより、多量
の茎桿切断片R’をロールベーラ装置Gの梱包室Fに投
入してロール状に梱包してロールベールVを成形する際
に、該ロールベールVの軸心方向に沿った断面半径の変
化が少なくなって、成形されるロールベールVの形状
は、円柱状、或いはこれに近い形状となる。
【0022】引き続いて、ロールベーラ装置Gについて
説明する。図1において、ロールベーラ装置Gは、機体
1に固定された前記両側板44の後端であって、しかも
その上端に近い部分にヒンジピン51を介して開閉蓋5
2が回動シリンダ53の作用によって開閉可能に連結さ
れている。この開閉蓋52が閉じた状態では、機体1に
固定された両側板44と、この両側板44を連結する連
結部材(図示せず)とで、ロールベーラタンク55のほ
ぼ半分が構成され、このロールベーラタンク55のほぼ
半分の部分の後方の開口を前記開閉蓋52で閉塞する
と、その全体がロールベーラタンク55となる。
【0023】また、図1及び図10に示されるように、
機体1に固定された前記ロールベーラタンク55のほぼ
半分の部分の両側板44と、前記開閉蓋52を構成する
両側板44’との各内側面には、多数のチェーン歯車5
6a〜56fが支持され、前記各側板44,44’の内
側面には、円弧状のガイド板57,57’が連続した状
態で取付けられ、図1に示されるように、前記各チェー
ン歯車56a〜56fと前記各ガイド板57,57’と
の間に無端チェーン58が掛装され、側板44に支持さ
れたチェーン歯車56fが駆動歯車となって、前記無端
チェーン58は、右側面視において、ガイド板57,5
7’の部分を反時計方向に周回走行するようになってい
る。また、図10に示されるように、相対向して配設さ
れた各側板44,44’の内側面に沿ってそれぞれ周回
走行可能に支持された前記各無端チェーン58の間は、
多数本の梱包バー59で連結されていて、この多数本の
梱包バー59は、無端チェーン58と同一軌跡を周回走
行する。そして、180度を遙に超える大きな中心角を
有する円弧状のガイド板57,57’の部分を走行する
多数本の梱包バー59と、これらの梱包バー59で囲ま
れる部分において相対向して配置されている両側板4
4,44’とによって、ロールベールVの梱包室Fが形
成される。
【0024】そして、梱包室Fの周壁を構成する多数の
梱包バー59が周回走行している状態において、前記ビ
ータ47の回転により茎桿切断片R’が連続して前記梱
包室Fに投入状態で送り込まれると、該茎桿切断片R’
は、多数本の梱包バー59の周回走行によって、その方
向に連れ廻りさせられながら、その体積が徐々に増大さ
れて、梱包室F内に茎桿切断片R’が充満されると、ロ
ール状に梱包成形された茎桿切断片R’は、その半径方
向及び軸方向の双方に沿って圧縮されて、強く締め固め
られたロールベールVが成形される。
【0025】また、ロールベールVの成形後において
は、トワイン繰出装置61によってトワイン束62から
トワインが繰り出され、成形後のロールベールVの回転
中において、これに接触しているローラ63の部分にお
いて、前記ロールベールVの外周にトワインが螺旋状と
なって巻き掛けられて、ロールベールVの全体が結束さ
れる。その後に、回動シリンダ53のロッドが突出し
て、図1で2点鎖線で示されるように、ロールベーラタ
ンク55の後部の開閉蓋52が開かれることにより、成
形されたロールベールVが梱包室Fから機体1の後方に
放出される。
【0026】また、図1、図8、図11及び図12に示
されるように、前記搬送板41における前記ビータ47
の直下の部分には、他の部分から分離されて引出し状に
なった分離搬送体91が、機体1に設けられた一方の側
板44に対して抜差し可能となっている。即ち、分離搬
送体91は、反転箱状をしており、その上面が搬送板部
91aを構成していて、その一側面に取手92が設けら
れて、側板44の差込み孔93に対して抜差し可能に嵌
め込まれ、嵌め込まれた状態では、分離搬送体91の上
面の搬送板部91aは、機体1の両側板44の間に固定
して設けられた搬送板41に連続する。また、側板44
における差込み孔93の両側方には、それぞれ抜止金具
94が回動可能に取付けられて、分離搬送体91の一側
面に設けられた抜止ピン95に前記抜止金具94が係合
されることにより、該分離搬送体91が抜け出ない構造
になっている。これにより、分離搬送体91の上面の搬
送板部91aと、その直上のビータ47との間に茎桿切
断片R’が滞留した場合には、側板44から分離搬送体
91を抜き出すことにより、上記部分に滞留した茎桿切
断片R’は、簡単に除去される。
【0027】次に、上記ロールベーラの主要部の動力伝
達機構について簡単に説明する。図8及び図9に示され
るように、機体1に搭載されたエンジンEの動力は、ミ
ッションMで減速され、Vベルト71を介して中間軸7
2に伝達される。中間軸72に軸着されたチェーン歯車
72a,72bと、第1搬送オーガ45に軸着されたチ
ェーン歯車45b、及びビータ47に軸着されたチェー
ン歯車47bとには、それぞれ別の無端チェーン73
a,73bが掛装されているため、第1搬送オーガ45
と、ビータ47とは、いずれも前記中間軸72と同方向
に回転する。また、ビータ47に軸着されたギア47c
と、中間軸74に軸着されたギア74aとが直接に噛合
されているため、該中間軸74は、ビータ47と逆方向
に回転する。この中間軸74の回転(動力)は、チェー
ン伝動によって、前記ローラ63のローラ軸を介してロ
ールベーラ装置Gを構成するチェーン歯車56gに伝達
される。このため、ロールベーラ装置Gを構成する前記
無端チェーン58におけるガイド板57,57’を走行
する部分は、右側面視において反時計方向に沿って周回
走行する。
【0028】一方、中間軸72に軸着されたVプーリー
72cと、切断ローラ43に軸着されたVプーリ76と
の間にVベルト77が掛装されて、中間軸72の動力が
切断ローラ43に伝達される。また、各切断ローラ4
2,43の間に配設された中間軸78に軸着されたチェ
ーン歯車79と、切断ローラ43に軸着されたチェーン
歯車81との間に無端チェーン82が掛装され、前記中
間軸78に軸着されたギア83と、切断ローラ42に軸
着されたギア84とが直接に噛合されている。このた
め、切断ローラ43の動力が別の切断ローラ42に伝達
されて、各切断ローラ42,43は、互いに逆方向に回
転する。
【0029】また、切断ローラ43の動力は、Vベルト
85を介して中間軸86に伝達されて、該中間軸86の
動力は、ユニバーサルジョイント87(図2及び図9参
照)を介して茎桿中央寄せ装置Bの第1コンベア21を
構成するギア24aに伝達されて、その第1無端チェー
ン25を周回走行させる。また、エンジンEの動力は、
ミッションM(図1及び図9参照)を介して一対のゴム
クローラ2に伝達されて、これを周回走行させると共
に、前記刈取・搬送装置Aの引起しチェーン15、各コ
ンベア17,18,19等に伝達されて、これらを走行
させる。
【0030】そして、本実施例のロールベーラを構成す
る各装置A〜Dの個々の作用は、上記した通りである
が、ロールベーラ全体としての連続した作用は、以下の
通りである。圃場において、機体1が前進すると、刈取
・搬送装置Aの各分草板14及び各補助分草板16によ
り各株列の稲ホールクロップは、引起しチェーン15に
より起立姿勢に引き起こされながら、その株元が刈刃に
より刈り取られて切断された後に、チェーン搬送装置に
より機体1の中央部に寄せ集められる。そして、上部、
中央部、及び下部の各コンベア17,18,19により
茎桿Rの穂先部、中央部、及び株元部がそれぞれ支持さ
れた状態で斜後上方に搬送され、その搬送途中におい
て、茎桿Rの姿勢は、起立姿勢から水平姿勢に徐々に変
化させられて、茎桿中央寄せ装置Bの入口部27にスム
ーズに送り込まれる。
【0031】図4及び図13に示されるように、茎桿中
央寄せ装置Bの入口部27に帯状となって連続して送り
込まれた茎桿Rは、機体1の幅方向にほぼ沿っていて、
その中央部が第1コンベア21の第1無端チェーン25
と挟持バー26との間で挟持されると共に、その穂先に
近い部分が第2コンベア22の第2無端チェーン33と
茎桿支持板34との間で挟持され、そのままの状態で、
機体1の斜右後方に向けて継続搬送されて、機体1の幅
方向の中央部に寄せられる。このようにして、機体1の
斜右後方に向けて帯状となって搬送される茎桿Rは、第
2コンベア22との挟持が解除された後に、第1コンベ
ア21との挟持が解除されて、その直下の一対の切断ロ
ーラ42,43の間に落下させられる。
【0032】一対の切断ローラ42,43は、上記した
ように互いに逆回転していて、その間を茎桿Rが帯状と
なって連続して通過する際に、各切断刃42a,43a
(43b)によって短く切断されて、茎桿切断片R’と
なる。一対の切断ローラ42,43により短く切断され
た茎桿切断片R’は、搬送板41の急傾斜部を滑り落ち
て、その下端部に配設された第1搬送オーガ45によっ
て、その軸方向の中央部から両端部に向けて移動させら
れながら、前方に搬送されることにより、茎桿Rの異な
る部位の各茎桿切断片R’は、適度に混合され、この状
態で、ビータ47によって、放てき状態でロールベーラ
装置Gの梱包室Fに送り込まれる(図14参照)。
【0033】梱包室F内においては、その周面の大部分
において、一対の無端チェーン58に無端状となって連
結されている多数本の梱包バー59が順次、その周方向
に沿って走行しているために、該梱包室Fに投入された
茎桿切断片R’は、梱包バー59の走行に沿って連れ廻
りさせられて、その体積が徐々に増大して、梱包終了前
においては、その半径方向及び軸方向の双方から強固に
圧縮されて、ロール状のロールベールVに成形される。
そして、成形されたロールベールVの外周面をトワイン
により結束した後に、梱包バー59の走行を停止させ
て、回動シリンダ53によって、ロールベーラ装置Gの
開閉蓋52を開くと、成形されたロールベールVが機体
1の後方に放出される。
【0034】引き続いて、本発明の第2実施例のロール
ベーラについて説明する。なお、上記第1実施例のロー
ルベーラと同一部分には、同一符号を付し、重複説明を
避けて、異なる部分についてのみ説明する。図15及び
図16に示される例は、前記第1搬送オーガ45に加え
て、第2搬送オーガ46を設けたものである。即ち、第
1搬送オーガ45の下流側に第2搬送オーガ46が配設
され、該第2搬送オーガ46の螺旋羽根46aの方向
は、第1搬送オーガ45の螺旋羽根45aと逆方向であ
って、第2搬送オーガ46は、その回転によって、茎桿
切断片R’を両端部から中央部に移動させる。これによ
り、茎桿切断装置Cで切断された茎桿切断片R’は、第
1搬送オーガ45によって下流側に搬送される間に、中
央部から両端部に移動させられ、その後に、第2搬送オ
ーガ46によって下流側に搬送される間に、茎桿切断片
R’は、両端部から中央部に向けて移動させられる。こ
のため、茎桿Rの各部分が切断された茎桿切断片R’
は、一層良好に混合される。本第2実施例の茎桿Rは、
前記第1実施例における場合よりも長い「長桿」である
場合に効果的である。その理由は、茎桿Rが長いので、
第1搬送オーガ45により、中央部から両端部に移動さ
せながら搬送させた場合には、ロールベーラ装置Gの幅
方向に沿って見た場合に、その中央部の密度が両端部の
それよりも小さくなる恐れがあるので、第2搬送オーガ
46によって、茎桿切断片R’を両端部から中央部に移
動させて、ロールベーラ装置Gの幅方向に沿った茎桿切
断片R’の密度を均一化させている。なお、第1及び第
2の各搬送オーガ45,46の各軸にそれぞれ取付けら
れたチェーン歯車45c,46cの間に無端チェーン8
8が掛装されて、第1搬送オーガ45の回転力が第2搬
送オーガ46に伝達されている。
【0035】また、図17は、処理対象の茎桿Rが比較
的短い「短桿」である場合における本発明の第3実施例
のロールベーラの動力伝達機構を示す平面図である。第
3実施例においても、第1搬送オーガ45に加えて、第
2搬送オーガ46’が設けられているが、該第2搬送オ
ーガ46’に取付けられた螺旋羽根46'aの方向は、第
1搬送オーガ45の螺旋羽根45aの方向と同一であ
る。よって、茎桿切断装置Cで切断された茎桿切断片
R’は、第1及び第2の各搬送オーガ45,46’の双
方によって、下流側に搬送されながら、各搬送オーガ4
5,46’との中央部から両端部に移動させられる。こ
のため、処理対象の茎桿Rの長さがロールベーラ装置G
の幅に比較して短い「短桿」である場合においても、茎
桿切断片R’の前記ロールベーラ装置Gの幅方向に沿っ
た密度は、均一化されて、成形されるロールベールV
は、円柱形に近くなる。
【0036】また、図18及び図19には、ビータ47
の直下に配設された搬送板部が、他の部分から分離され
ていて、取外し可能である別の構造が示されている。即
ち、搬送板41におけるビータ47の直下の部分は、他
の部分と分離されて、その上流側の端部がヒンジピン9
6を中心にして下方に向けて回動可能にヒンジ連結され
た回動搬送板部41aとなっていて、その下流側の両端
部に支持ロッド97が側方に向けて突設されて、前記側
板44に設けられた円弧孔98に挿入されている。そし
て、図19に示されるように、使用位置に配置された回
動搬送板部41aは、側板44における前記円弧孔98
の上方形成端よりも上方に支持されたフック99に支持
されている。よって、ビータ47と、その直下の回動搬
送板部41aとの間に茎桿切断片R’が滞留した場合に
は、前記フック99から支持ロッド97を外して、該回
動搬送板部41aを下方に回動させればよい。なお、図
18において、101は、正規の位置から下方に回動さ
れた回動搬送板部41aを支持するための支持バーを示
す。
【0037】また、図20及び図21には、別の構造の
ビータ47’が示されている。このビータ47’は、2
枚1組となった多数組のビータ羽根47'aが回転方向に
沿った位相を順次ずらした状態で回転軸に取付けられ
て、各組を構成する2枚のビータ羽根47'aの間と、相
隣接する各組のビータ羽根47'aとの間にそれぞれスト
リッパー48'a,48'bが挿入された構成である。各ス
トリッパー48'a,48'bは、ビータ47’の回転中心
よりも上流側に配置されている。この構造のビータ4
7’によれば、ロールベーラ装置Gに対して茎桿切断片
R’を送り込む際において、ビータ47’の軸方向に沿
って順次送り込まれるので、該ビータ47’と、その直
下の搬送板41との間に茎桿切断片R’が滞留しにくく
なると共に、ビータ47’の回転に必要なトルク(回転
力)も小さくなる。
【0038】更に、図22及び図23に示されるビータ
47”は、板厚の大きな多数枚のビータ羽根48"aが回
転方向の位相を順次ずらした状態で回転軸に取付けられ
て、相隣接するビータ羽根48"aの間にストリッパー4
8"bが配置された構成であり、前記ビータ47’と同様
の作用効果が奏される。
【0039】なお、上記実施例では、ホールクロップ用
作物が稲の場合を例に挙げて説明したが、このホールク
ロップ用作物は、稲に限られず大麦、とうもろこし等で
あっても、刈り取って、そのままロールベール化するこ
とが可能である。
【0040】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、ホールクロッ
プ用ロールベーラにおいて、茎桿切断装置とロールベー
ラ装置との間に配設されて、茎桿切断片を搬送するため
の搬送装置を、茎桿切断片を搬送方向と直交する方向に
沿って移動させながら搬送可能な搬送オーガと、茎桿切
断片をロールベーラ装置に送り込むためのビータのみで
構成したので、軸心方向の中央部から両端部に向けて相
互に逆方向の螺旋羽根が取付けられた構成の搬送オーガ
の回転によって、茎桿切断装置で切断された茎桿切断片
は、搬送オーガの両端部から中央部に向けて移動させら
れるか、或いはその逆方向に移動されながら、自身の回
転軸心と直交する方向に搬送される。このため、搬送オ
ーガの軸心に沿った茎桿切断片の移動方向を考慮して、
1ないし複数の搬送オーガを適宜選択することにより、
ロールベーラ装置の幅方向に沿った密度を均一にして、
該ロールベーラ装置に茎桿切断片を送り込むことが可能
となる。この結果、ロールベーラ装置によって梱包成形
されるロールベールの形状を円柱形に近付けることがで
きる。
【0041】また、請求項3に記載の発明は、ホールク
ロップ用ロールベーラにおいて、搬送装置を構成するビ
ータの直下に配置された搬送板部を、他の部分の搬送板
部と分離させて、取外し可能にしてあるので、ビータの
直下の搬送板部を、他の部分から取り外すと、該ビータ
と、その直下の搬送板部との間に滞留して、送込み不能
となっている茎桿切断片を簡単に除去できる。
【0042】更に、請求項6に記載の発明は、茎桿切断
装置を構成する一対の切断ローラの軸間距離は、調整可
能であって、一方の切断ローラの一端部を除く部分に
は、外径の異なる2種類の切断刃が交互に取付けられ、
しかも、該一方の切断ローラの一端部には、小径の切断
ローラが連続して取付けられているので、他の部分より
も茎桿切断片の長さを長くできる。これにより、ホール
クロップが稲である場合には、これを短く切断する場合
に、穂先部の脱粒率を低くすることができるという独自
の効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のホールクロップ用ロール
ベーラの全体右側面図である。
【図2】同じく全体平面図である。
【図3】第1及び第2の各コンベア21,22の各側面
図である。
【図4】図3のX−X線断面図である。
【図5】茎桿切断装置Cの平面図である。
【図6】一対の切断ローラ42,43の軸心間距離が長
くなって、茎桿切断片R’が長くなる状態を示す側面図
である。
【図7】一対の切断ローラ42,43の軸心間距離が短
くなって、茎桿切断片R’が短くなる状態を示す側面図
である。
【図8】動力伝達機構を示す側面図である。
【図9】同じく平面図である。
【図10】ロールベーラ装置Gの一部の模式的斜視図で
ある。
【図11】分離搬送体91の斜視図である。
【図12】分離搬送体91の使用状態の斜視図である。
【図13】茎桿中央寄せ装置Bの作用説明図である。
【図14】ロールベーラ装置Gの作用説明図である。
【図15】本発明の第2実施例のホールクロップ用ロー
ルベーラの動力伝達機構を主体に示す側面図である。
【図16】同じく平面図である。
【図17】本発明の第3実施例のホールクロップ用ロー
ルベーラの動力伝達機構を主体に示す平面図である。
【図18】ビータ47の直下に配設された搬送板部が、
他の部分から分離されていて、回動可能になっている回
動搬送板部41aを主体に示す側面図である。
【図19】回動搬送板部41aの支持状態を示す部分斜
視図である。
【図20】ビータ47’の平面図である。
【図21】同じく右側面図である。
【図22】ビータ47”の平面図である。
【図23】同じく右側面図である。
【符号の説明】
A:刈取・搬送装置 B:茎桿中央寄せ装置 C:茎桿切断装置 D:搬送装置 G:ロールベーラ装置 R:稲ホールクロップの茎桿 R’:茎桿切断片 V:ロールベール 41:搬送板 41a:回動搬送板部 42,43:切断ローラ 45:第1搬送オーガ(搬送装置) 46:第2搬送オーガ(搬送装置) 47,47',47”:ビータ(搬送装置) 91:分離搬送体 96:ヒンジピン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圃場のホールクロップ用作物を刈り取っ
    て、その茎桿を中央部に集めた状態で、同量ずつ連続し
    て機体の斜後上方に搬送するための刈取・搬送装置と、 前記刈取・搬送装置により機体の斜後上方に搬送された
    前記茎桿を機体の斜右後方に向けて継続搬送して中央寄
    せするための茎桿中央寄せ装置と、 前記茎桿中央寄せ装置の終端から連続して落下させられ
    る前記茎桿を所定長に切断するための茎桿切断装置と、 前記茎桿切断装置により切断された茎桿切断片を下流側
    に向けて搬送するための搬送装置と、 前記刈取・搬送装置により機体の斜後上方に搬送された
    前記茎桿をロールベールに成形するためのロールベーラ
    装置とを備えたホールクロップ用ロールベーラであっ
    て、 前記搬送装置は、茎桿切断片を搬送方向と直交する方向
    に沿って移動させながら搬送可能な搬送オーガと、茎桿
    切断片をロールベーラ装置に送り込むためのビータのみ
    で構成されていることを特徴とするホールクロップ用ロ
    ールベーラ。
  2. 【請求項2】 前記搬送装置を構成する搬送オーガは、
    茎桿切断片の搬送方向に沿って所定間隔をおいて複数本
    配設されて、茎桿切断片の搬送方向と直交する方向への
    移動方向が相互に逆となっていることを特徴とする請求
    項1に記載のホールクロップ用ロールベーラ。
  3. 【請求項3】 前記搬送装置を構成するビータの直下に
    配置された搬送板部は、他の部分の搬送板部と分離され
    て、取外し可能であることを特徴とする請求項1に記載
    のホールクロップ用ロールベーラ。
  4. 【請求項4】 前記搬送装置を構成するビータの直下に
    配置された搬送板部は、横方向から引出し状に抜差し可
    能であることを特徴とする請求項3に記載のホールクロ
    ップ用ロールベーラ。
  5. 【請求項5】 前記搬送装置を構成するビータの直下に
    配置された搬送板部は、茎桿切断片の流れの上流側がヒ
    ンジ連結されて、下方に向けて回動可能になっているこ
    とを特徴とする請求項3に記載のホールクロップ用ロー
    ルベーラ。
  6. 【請求項6】 前記茎桿切断装置を構成する一対の切断
    ローラの軸間距離は、調整可能であって、一方の切断ロ
    ーラの一端部を除く部分には、外径の異なる2種類の切
    断刃が交互に取付けられ、しかも、該一方の切断ローラ
    の一端部には、小径の切断ローラが連続して取付けられ
    ていて、他の部分よりも茎桿切断片の長さを長くできる
    ようになっていることを特徴とする請求項1ないし5の
    いずれかに記載のホールクロップ用ロールベーラ。
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