JP4362320B2 - 穀実圧砕装置を備えたホールクロップ収穫機 - Google Patents

穀実圧砕装置を備えたホールクロップ収穫機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圃場のホールクロップ用作物を、その株元で刈り取ったホールクロップ茎桿を所定長に切断することにより、そのままロールベールに梱包成形可能なホールクロップ収穫機に関し、更に詳しくは、ホールクロップ茎桿の穂部の穀実を圧砕させる装置に特徴を有する穀実圧砕装置を備えたホールクロップ収穫機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記したホールクロップ収穫機は、圃場のホールクロップ用作物を株元で刈り取ったホールクロップ茎桿(以下、単に「茎桿」と略す)を機体の斜左後上方に搬送するための刈取・搬送装置と、該刈取・搬送装置による搬送と継続して、前記茎桿を機体の斜右後方に搬送して中央寄せさせるための茎桿中央寄せ装置と、前後に並設された一対のディスクカッター軸を有していて、前記茎桿中央寄せ装置の終端から連続して落下される茎桿を、一対のディスクカッターにより所定長に切断する茎桿切断装置と、該茎桿切断装置により切断されて、送込み装置により内部の成形室に送り込まれた茎桿切断片を短円柱状のロールベールに梱包成形するためのロールベーラ装置とを備えている。
【0003】
このホールクロップ収穫機で収穫される飼料用の稲・麦等のホールクロップ用作物は、穀実付きの状態で刈り取られて、ロールベールに成形した後に、ラップフィルムで全周を巻回して密封貯蔵することにより、サイレージ調整して、ホールクロップ飼料としている。ところが、従来のホールクロップ収穫機においては、稲・麦等の穀実は、強固な外皮に覆われたままで梱包成形されていた。このため、家畜に対する粗飼料としての栄養価は、強固な外皮に覆われた穀実の消化が困難となることから、茎葉部の養分のみとなって、飼料価値を上げられないという問題があった。
【0004】
そこで、ホールクロップ用作物を株元で刈り取った茎桿を茎桿中央寄せ装置により機体の斜右後方に搬送させて中央寄せする途中において、上下一対の圧砕ローラにより茎桿の穂部の穀実を圧砕する装置を備えたホールクロップ収穫機が提案されている(例えば、特許文献1)。しかし、この穀実圧砕装置では、穀実の圧砕はできるが、圧砕された穀実が株側の部分と混合することなく梱包されることから、畜産飼料として家畜に給与される場合に、株側と穀実側とが片寄って給与されることが多くなって、給与時の栄養バランスが崩れる等の別の問題が指摘されるに至った。
【0005】
【特許文献1】
特開2001-286219 号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ホールクロップ用作物を刈り取った茎桿の株側と穂側とを適度に混合した状態で梱包可能にすることによって、畜産飼料として給与される際の栄養バランスを良好にすることを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための請求項1の発明は、圃場のホールクロップ用作物を株元で刈り取った茎桿を機体の斜左後上方に搬送する刈取・搬送装置と、該刈取・搬送装置による搬送と継続して、株側を把持して前記茎桿を機体の斜右後方に搬送して中央寄せさせるための茎桿中央寄せ装置と、該茎桿中央寄せ装置により茎桿を継続搬送する途中で前記茎桿の穀実部を圧砕するために、その搬送方向と交差する方向に軸心を有する上下一対の圧砕ローラから成る穀実圧砕装置と、該穀実圧砕装置により穀実部が圧砕されたホールクロップ茎桿を短く切断するための多数対のディスクカッターを有する茎桿切断装置とを備えたホールクロップ収穫機において、前記穀実圧砕装置を構成する一対の圧砕ローラにおける茎桿の株側に上下一対のディスクカッターを配設して、茎桿の継続搬送中において前記一対のディスクカッターにより茎桿の穂部を切断すると同時に、前記一対の圧砕ローラにより穀実を圧砕するように構成したことを特徴としている。
【0008】
請求項1の発明によれば、刈取・搬送装置により機体の斜左後上方まで搬送されてきた茎桿は、引き続いて茎桿中央寄せ装置により株側を把持されて、機体の斜右後方に向けて搬送されることにより、刈取・搬送装置により機体の左側に寄せられた茎桿は、継続搬送中において機体の右側に寄せられる結果、茎桿中央寄せ装置の終端部では茎桿は機体の中央部に寄せられる。そして、茎桿中央寄せ装置により茎桿が継続搬送される途中において、茎桿の穂部は、その搬送経路上に配設された上下一対の圧砕ローラにより圧砕されて穂部の穀実が圧砕されると同時に、前記上下一対の圧砕ローラにおける茎桿の株側の端部に配設された上下一対のディスクカッターにより前記穂部が切断される。
【0009】
このように、茎桿は、その穂部が予め切断されると同時に、穀実が圧砕された状態で、茎桿中央寄せ装置の下流側に配設された茎桿切断装置により短く切断された後に、更に下流側に搬送された後に梱包室に投入されてロールベールに成形される。よって、茎桿の茎葉部(株側)と穂部(穂側)とが適度に混合されて梱包されるために、畜産飼料として家畜に給与される際の栄養バランスが良好となる。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、茎桿の株側に一対のディスクカッターを備えた上下一対の圧砕ローラから成る穀実圧砕装置は、該装置により切断された茎桿の穂部、及び圧砕された穀実の放出方向が梱包中央部を向くように、前記茎桿中央寄せ装置による茎桿の搬送方向に対して平面視において時計方向に所定角度だけ旋回した状態で配置されていることを特徴としている。
【0011】
請求項2の発明によれば、茎桿は、穂部が切断されて、穂部と茎葉部とに二分されて、しかも穂部が、穀実圧砕装置から後方に放出される際には、梱包中央部に向けて放出されるために、後に梱包する際には、梱包物であるロールベールの中央部を中心にして穀実が巻き込まれた状態で梱包される。よって、従来問題となっていた茎桿の穂部、及び穀実の偏り梱包に起因する栄養価のバラツキを解消できて、栄養バランスの良い飼料を給与できる。
【0012】
また、請求項3の発明は、請求項1又は2のいずれかの発明において、穀実圧砕装置を構成する上下一対の圧砕ローラは、下側が固定されていると共に、上側が下側に付勢された状態で可動となっていて、上側の可動圧砕ローラの回転軸は、圧砕ローラを回転させる外側回転軸と、該外側回転軸に同心に内装されてディスクカッターを回転させる内側回転軸との二重回転軸構造となっていて、前記ディスクカッターは、圧砕ローラよりも高速で回転するように構成したことを特徴としている。
【0013】
請求項3の発明によれば、上下一対のディスクカッターにより切断される茎桿の穂部の回転切断速度は、上下一対の圧砕ローラで挟持されて搬送される茎桿の穂部の搬送速度よりも大きくなるので、上下一対の圧砕ローラの間で穀実を圧砕している状態で、穀実の圧砕に悪影響を及ぼすことなく茎桿の穂部を確実に切断できる。
【0014】
また、請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、穀実圧砕装置を構成する上下一対の圧砕ローラは、いずれも外周面に多数の凹凸が軸方向に設けられた構成であって、同一速度で逆回転する構成であることを特徴としている。
【0015】
請求項4の発明によれば、上下一対の圧砕ローラは同一速度で回転するため、上下の各圧砕ローラの間を通過する穀実は、その表面の硬い表皮が潰される。よって、ほぼ全ての穀実が飼料に供されて収穫ロスが少なくなると共に、家畜による未消化粒が低減される。
【0016】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかの発明において、穀実圧砕装置と茎桿中央寄せ装置は、同一の動力源から分岐された異なる動力伝達経路を介して独立して駆動されることを特徴としている。
【0017】
請求項5の発明によれば、穀実圧砕装置と茎桿中央寄せ装置との二つの異なる装置は、同一の動力源から分岐された異なる動力伝達経路を介して独立して駆動される構成であるため、各装置の回転軸の回転数を大きく変えられることができて、穀実圧砕装置を構成する上下一対ディスクカッターの一方の高速回転に対して容易に対応できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。図1は、本発明に係るホールクロップ収穫機の左側面図であり、図2は、同じく平面図であり、図3は、図2の「茎桿中央寄せ装置B」及び「穀実圧砕装置C」の部分の拡大平面図であり、図4は、「茎桿中央寄せ装置B」を構成する第1及び第2の各コンベア14,15の各側面図であり、図5は、図3のX−X線断面図であり、図6は、穀実圧砕装置Cの概略斜視図であり、図7は、同じく一部を断面で示した正面図であり、図8は、同じく右側面図であり、図9は、図7のY−Y線断面図である。最初に、ホールクロップ収穫機の全体構成について概説し、その後に、本発明の特徴部分である「穀実圧砕装置C」の部分について詳細に説明する。
【0019】
本発明のホールクロップ収穫機は、圃場のホールクロップ用作物を株元で刈り取って、その茎桿Rを中央部に集めた状態で、ほぼ同量ずつ連続して機体1の斜左後上方に向けて搬送するための刈取・搬送装置Aと、該刈取・搬送装置Aにより機体1の斜左後上方に向けて搬送された前記茎桿Rを、機体1の斜右後方に向けて継続搬送して、機体1の中央部に寄せるための茎桿中央寄せ装置Bと、該茎桿中央寄せ装置Bにより茎桿Rを斜右後方に継続搬送する途中において、茎桿Rの穂部Raの穀実Ra’を圧砕すると同時に、前記穂部Raを切断するための穀実圧砕装置Cと、該穀実圧砕装置Cにより梱包中央部(僅かに機体1の左斜後方)に向けて放出された前記穂部Ra及び前記茎桿中央寄せ装置Bの終端から連続して落下される穂部Raが切断された茎桿Rを短く切断するための多数対のディスクカッターから成る茎桿切断装置Dと、該茎桿切断装置Dで短く切断された茎桿切断片R’を横方向(機体1の幅方向)の中央部から両外側に向けて拡散搬送する途中において、該茎桿切断片R’を機体1の後方に向けて搬送するためのオーガ搬送装置Eと、前記茎桿切断片R’を集めてロールベールVに梱包成形するためのロールベーラ装置Fとの各装置を備えており、これらの各装置A〜Fは、機体1の前方から後方に向けて、上記順序で機体1に装着されている。
【0020】
また、機体1には、左右一対のゴムクローラ2が装着されていて、各ゴムクローラ2の周回走行によって、機体1は、前進及び後進、並びに旋回を行う。前記茎桿中央寄せ装置Bは、機体1の刈取・搬送装置Aと茎桿切断装置Dとの間の略左半分の部分であって、しかも該機体1の上部に配設されており、該茎桿中央寄せ装置Bの右側方には、運転席ユニット3が配設されている。
【0021】
引き続いて、本発明のホールクロップ収穫機を構成する上記各装置A〜Fの各部分について簡単に説明する。刈取・搬送装置Aは、自脱コンバインのそれと同一構成であって、回動シリンダ4の作用によって、その全体が、支点軸5を介して機体1に、垂直面内において回動可能に支持されている。刈取・搬送装置Aは、その前部が横方向に沿って複数に分割されて、各分割部6の下端部には、それぞれ分草板7が取付けられている。各分割部6には、傾斜姿勢のホールクロップ用作物を引き起こすための突起付きの引起しチェーン8が、その側方に突出した状態で装着されている。本実施形態では、両端の分草板7と、その内側の分草板7との間に、補助分草板9が配設されている。また、各分割部6の下端部には、ホールクロップ用作物を、その下端の株元で刈り取るための刈刃(図示せず)が設けられており、更に、該刈刃により株元で刈り取られた多数株のホールクロップ茎桿Rを機体1の前方右方から左斜上方に搬送する茎桿搬送装置(後述の3種類の各コンベア11,12,13で構成される搬送装置)に順次搬送する搬送装置(図示せず)が設けられている。
【0022】
また、刈取・搬送装置Aには、前記刈刃により株元で刈り取られたホールクロップ茎桿Rを斜左後上方に搬送するための上部、中央部、及び下部の3種類の各コンベア11,12,13が、機体1の右側から左側にわたってそれぞれ設けられている。また、中央部と下部の各コンベア12,13の上端部には、その上端部に達したホールクロップ茎桿Rの中央部と株元部とを保持するための保持アーム12a,13aが斜側方であって、しかも斜下方に向けてそれぞれ設けられている。
【0023】
このため、機体1の前進により、各分草板7及び各補助分草板9により分草された各株列のホールクロップ用作物は、引起しチェーン8により起立姿勢に引き起こされながら、その株元が刈刃で刈り取られた後に、前記各コンベア11,12,13により、ホールクロップ茎桿Rの穂部Ra、中央部、及び茎葉部(株元部)Rbがそれぞれ支持された状態で、機体1の斜左後上方に搬送され、その搬送途中において、ホールクロップ茎桿Rの姿勢が起立姿勢から水平姿勢に徐々に変化させられて、茎桿中央寄せ装置Bに送り込まれる。
【0024】
次に、図3ないし図5を参照して、刈取・搬送装置Aにより、その上昇端まで搬送されてきたホールクロップ茎桿Rを機体1の幅方向の中央部に寄せながら、茎桿切断装置Dの部分まで搬送するための茎桿中央寄せ装置Bについて説明する。この茎桿中央寄せ装置Bは、ホールクロップ茎桿Rの中央部を引っ掛けて搬送するための第1コンベア14と、その穀実部に近い部分を引っ掛けて搬送するための第2コンベア15とが所定間隔をおいて機体1の斜右後方であって、しかも斜上方に向けて配設された構成である。第1コンベア14は、垂直に配した鎖歯車支持板16の内側面に取付けられた複数個の鎖歯車17a〜17dと、前記鎖歯車支持板16の上方に配置されたテンション調整用の鎖歯車17eとの間に第1無端鎖18が掛装され、該第1無端鎖18の下方走行部の直下に支持バー19が、該下方走行部と平行に配設された構成である。鎖歯車支持板16の入口部は、斜上方に向けて折り曲げられ、前記支持バー19の入口側は、斜下方に向けて折り曲げられ、鎖歯車支持板16と支持バー19の各折曲げ部により、ホールクロップ茎桿Rの入口部21が形成される。支持バー19は、その下方に配設された複数の圧縮バネ22の復元力により、前記第1無端鎖18の下方走行部の側に付勢されて、両者の間において、ホールクロップ茎桿Rの中央部を確実に引っ掛けて搬送可能な構造にしてある。第1無端鎖18を構成する多数の鎖リンクには、所定間隔をおいてホールクロップ茎桿Rを押え付けるための押付け突起18a(図5参照)が設けられている。この第1コンベア14においては、鎖歯車支持板16に支持された複数個の鎖歯車17a〜17dのうち、機体1を基準にして最も後端に支持されている鎖歯車17aが駆動鎖歯車となっていて、第1無端鎖18は、その張側において、ホールクロップ茎桿Rの株元に近い部分を確実に引っ掛けて搬送する構造になっている。
【0025】
また、図5に示されるように、ホールクロップ茎桿Rの穂部Raに近い部分を引っ掛けて搬送するための第2コンベア15は、2本の連結筒23を介して前記第1コンベア14に対してこれと平行に連結されており、フレーム24の前後に支持された各鎖歯車25a,25bに第2無端鎖26が掛装された構成である。この第2無端鎖26には、所定ピッチをおいて多数の突起体26aが取付けられていて、その下方走行部において、直下に配された茎桿支持板27との間で、ホールクロップ茎桿Rの穂部Raに近い部分を引っ掛けて、該茎桿Rを搬送する構成である。ホールクロップ茎桿Rの搬送時には、第2無端鎖26の突起体26aは、束状となったホールクロップ茎桿Rの内部に入り込むために、その搬送が確実に行われる。また、第2コンベア15を構成する鎖歯車25aの支持軸28は、前記第1コンベア14を構成する鎖歯車17bのそれと共通になっていて、機体1を基準にして後方に配置された鎖歯車25aが駆動鎖歯車となっているために、第2コンベア15においても、その下方走行部が張側となって、ホールクロップ茎桿Rの搬送を確実にしている。
【0026】
また、第1及び第2の各コンベア14,15は、1本のステー29(図3参照)を介して機体1に支持されている。また、図13の動力伝達系統図に示されるように、茎桿切断装置Dを構成する後述の後側のディスクカッター軸73の回転力が第3伝動軸S3 、第1ユニバーサルジョイント32及び第4伝動軸S4 を介して前記支持軸28に伝達されて、茎桿中央寄せ装置Bを構成する第1及び第2の各コンベア14,15の各無端鎖18,26が同一方向に周回するように駆動される。
【0027】
次に、図6ないし図9を参照して、茎桿中央寄せ装置Bにより茎桿Rを機体1の斜右後方に搬送している途中において、茎桿Rの穂部Raの穀実Ra’を圧砕すると同時に、前記穂部Raを切断するための穀実圧砕装置Cについて説明する。穀実圧砕装置Cは、固定された下側の圧砕ローラ34と、回動支持軸35に左右一対の可動アーム36を介して回動自在に支持された上側の圧砕ローラ37とで構成される。また、機体1に横方向に支持された前記回動支持軸35には、一対の固定アーム38を介してパイプ状のブラケット支持体39が斜上方に配置・固定され、該ブラケット支持体39の長手方向の中央部に固定されたブラケット41と、前記一対の可動アーム36の間に連結された連結板42とは、連結ボルト43で連結され、該連結ボルト43の外側に圧縮バネ44が、調整ナット45によりその圧縮量を調整可能にして外嵌されている。このため、上側の圧砕ローラ37は、前記圧縮バネ44により下方に付勢された状態で回動支持軸35を中心にして上下方向に回動可能となっており、この構造により、茎桿中央寄せ装置Bにより搬送中の茎桿Rの穂部Raは、上下一対の圧砕ローラ34,37の間で確実に挟持された状態で機体1の後方に搬送されると同時に、搬送される茎桿Rの穂部Raの嵩に対応して上側の圧砕ローラ37が僅かに上下動する構成となっている。
【0028】
また、上下の各圧砕ローラ34,37は、いずれもその外周面に軸方向に沿った小さな凹凸が形成されていて(図10参照)、互いに同一速度で逆回転して、上下の各圧砕ローラ34,37の間に茎桿Rの穂部Raが供給されて、各圧砕ローラ34,37の回転により前記穂部Raが機体1の後方(正確には、後述するように、機体1の僅かに左斜後方)に搬送される間に、図10に示されるように、前記穂部Raに付着している無数の穀実Ra’は、上下の各圧砕ローラ34,37に圧砕されることにより、その表皮が潰されて扁平状に変形される。
【0029】
また、図7に示されるように、下側の圧砕ローラ34は、左右の各支持ブラケット46に対して軸受47を介して回転可能に支持され、圧砕ローラ34における茎桿Rの株元側には、下側ディスクカッター48が一体に取付けられている。この下側ディスクカッター48は、2枚のディスク単体48a,48bが所定間隔をおいて配置された構成であって、圧砕ローラ34と一体となって同一速度で回転する。一方、上側の圧砕ローラ37の中空軸部37aには、上側カッター軸51が挿通されて、該上側カッター軸51は、左右一対の軸受49を介して一対の可動アーム36の先端部に支持されていると共に、上側の圧砕ローラ37は、左右一対の軸受52を介して前記上側カッター軸51に支持されている。前記上側カッター軸51における茎桿Rの株元側の端部には、上側ディスクカッター53が一体に取付けられている。この上側ディスクカッター53の外周部は、前記下側ディスクカッター48を構成する2枚のディスク単体48a,48bの間に挿入されている。このため、上側ディスクカッター53は、上側の圧砕ローラ37とは独立して回転する構造となって、上側ディスクカッター53の回転速度は、上側の圧砕ローラ37の回転速度よりも大きく設定してあるので、茎桿中央寄せ装置Bにより茎桿Rが機体1の斜右後方に搬送される途中において、茎桿Rの穂部Raが上下一対の圧砕ローラ34,37で挟まれて機体1の後方に搬送されようとすると、上下一対のディスクカッター48,53は、上側のディスクカッター53の回転速度が下側のディスクカッター48の回転速度(各圧砕ローラ34,37の回転速度とほぼ等しい)よりも大きくなっているために、搬送中の茎桿Rを後方に搬送することなく、その場で茎桿Rは、穂部Raと茎葉部Rbとに切断されることとなる。なお、上下の各ディスクカッター48,53の外周部は、茎桿Rを把持してその切断を確実にするために凹凸刃となっている。
【0030】
ここで、図2及び図3に示されるように、茎桿中央寄せ装置Bは、茎桿Rの搬送方向Pが機体1の斜右後方となるように機体1に配置されている。これに対して、穀実圧砕装置Cは、後述のロールベーラ装置Fの配置位置を基準にすると、その梱包中央部よりも右側に偏して配置されているので、これに付設した上下一対のディスクカッター48,53により切断された後の茎桿Rの穂部Raが梱包中央部に放出されるように、即ち、切断された穂部Raの放出方向Qが僅かに機体1の斜左後方を向くように、機体1に配置されている。また、別の観点から見ると、穀実圧砕装置Cは、茎桿中央寄せ装置Bによる茎桿Rの搬送方向Pに対して平面視において時計方向に所定角度だけ旋回された状態で配置されている。また、茎桿中央寄せ装置Bと穀実圧砕装置Cとは、後述するように、共通のエンジン62の動力が異なる動力伝達経路を介して独立して駆動される。
【0031】
次に、穀実圧砕装置Cの動力伝達機構について簡単に説明する。図6〜図8において、上側の圧砕ローラ37の回動支点となる回動支持軸35の茎桿Rの穂部Raの側の端部の外側には鎖歯車軸40が取付けられ、該鎖歯車軸40には、歯数の異なる第1〜第3の各鎖歯車G1 〜G3 がそれぞれ取付けられ、上側の圧砕ローラ37の中空軸部37a及び上側カッター軸51における茎桿Rの穂側端には、歯数の異なる第4及び第5の各鎖歯車G4 ,G5 がそれぞれ取付けられている。そして、鎖歯車G2 と同G4 とに無端鎖54が掛装されていると共に、鎖歯車G3 と同G5 とに無端鎖55が掛装されおり、前者の各鎖歯車G2 ,G4 の歯数比は、後者の各鎖歯車G3 , G5 の歯数比よりも遥かに小さいので、上記したように、上側カッター軸51は、上側の圧砕ローラ37よりも高速で回転する。また、ブラケット支持体39には、第6伝動軸S6 がブラケット56を介して支持されており、前記第6伝動軸S6 に取付けられた鎖歯車G6 と、下側の圧砕ローラ34における茎桿Rの穂側端に取付けられた鎖歯車G7 と、揺動アーム57の一端に取付けられた張力調整用の鎖歯車G8 と、前記鎖歯車G1 との間には、無端鎖58が掛装され、下側の圧砕ローラ34は、上側の圧砕ローラ37と同一速度で回転するようになっている。なお、揺動アーム57の他端は、引張バネ59及びボルト61を介してブラケット支持体39に連結されていて、引張バネ59の復元力により前記無端鎖58には、所定の張りが付与されている。
【0032】
上記した動力は、図13の動力伝達系統図に示されるように、機体1に搭載したエンジン62により油圧モータ63が駆動され、この油圧モータ63により第1伝動軸S1 が回転されると共に、第1伝動軸S1 は、ミッション64の入力軸となっていて、その出力軸である第2伝動軸S2 の動力が鎖歯車機構により第5伝動軸S5 に伝達され、第5伝動軸S5 の動力は、第2ユニバーサルジョイント65を介して第6伝動軸S6 に伝達される。そして、第6伝動軸S6 に伝達された動力により穀実圧砕装置Cが上記のようにして駆動される。
【0033】
このため、刈取・搬送装置Aによって、機体1の斜左後上方まで搬送されてきたホールクロップ茎桿Rは、そのままの状態で、茎桿中央寄せ装置Bの入口部21にスムーズに入り込んで、その茎側の部分が、第1コンベア14の第1無端鎖18と支持バー19との間で支持されると共に、その中央部が、第2コンベア15の第2無端鎖26と茎桿支持板27との間で支持され、そのままの状態で、矢印Pで示される機体1の斜右後方に向けて継続搬送される途中において、前記ホールクロップ茎桿Rの穂部Raは、上下一対の圧砕ローラ34,37の間を通過する際に、上下一対のディスクカッター48,53により切断された後に、梱包中央部となる矢印Qで示される機体1の僅かに右後方に向けて放出されて、茎桿切断装置D内に落下すると共に、前記穂部Raに付着している無数の穀実Ra’は、上下一対の圧砕ローラ34,37により圧砕されて、各穀実Ra’の表面の硬い表皮が潰される。そして、穂部Raが切断除去された茎桿Rの茎葉部Rbは、穂部Raの放出方向Qと異なる方向Pに搬送されながら、徐々に機体1の幅方向の中央部に寄せられて、第2コンベア15による引掛け搬送が解除された後に、第1コンベア14による引掛け搬送が解除されて、その直下の茎桿切断装置D内に落下する。
【0034】
このように、茎桿Rは、茎桿中央寄せ装置Bにより機体1の左斜後方に向けて継続搬送される途中において、穀実圧砕装置Cに付設した上下一対のディスクカッター48,53により茎桿Rの穂部Raが切断されると同時に、前記穂部Raに付着している無数の穀実Ra’は、上下一対の圧砕ローラ34,37により圧砕された状態で、切断された茎桿Rの穂部Raは、梱包中央部となる方向、即ち、機体1の僅かに左斜後方に向けて放出されると共に、穂部Raを無くした茎桿Rの茎葉部Rbは、そのまま機体1の右斜後方に向けて搬送されて、切断により二分された茎桿Rの穂部Raと茎葉部Rbは、それぞれ別々の経路を経て下流側に配置された茎桿切断装置D内に落下投入される。このため、茎桿Rは、茎桿切断装置Dに落下投入される状態において、二分されてそれぞれ別の方向に向けて放出されて、下流側の茎桿切断装置D内に落下投入されるので、茎桿Rの株側と穂側とが混合され易くなる。
【0035】
引き続いて、図1、図2、図3、図11及び図12を参照して、茎桿切断装置D、オーガ搬送装置E及びロールベーラ装置Fの各装置について、まとめて説明する。機体1における前記茎桿中央寄せ装置Bの直下と、ロールベーラ装置Fの投入口との間には、搬送板71(図1参照)が設けられていて、この搬送板71の手前側端部の部分に前記茎桿切断装置Dが配設されており、該茎桿切断装置Dの斜後下方にオーガ搬送装置Eが配設されている。茎桿切断装置Dは、前後に配置された一対のディスクカッター軸72,73を備えていて、各ディスクカッター軸72,73に所定間隔をおいてそれぞれディスクカッター72a,73aが取付けられており、各ディスクカッター軸72,73の間に落下した茎桿Rの穂部Ra及び茎葉部Rbは、対向配置された各ディスクカッター72a,73aによって所定の長さに切断された後に、搬送板71の傾斜面に沿って滑ってオーガ搬送装置Eに送り込まれる。オーガ搬送装置Eは、図13に示されるように、オーガ軸87の中央部から両端部に向けて逆方向の螺旋羽根89が取付けられた構成であって、茎桿切断装置Dにより茎桿Rを所定長に切断した茎桿切断片R’を、機体1の横方向(機体1の幅方向)の中央部から両側部に向けて搬送させる間に、該茎桿切断片R’を機体後方に向けて搬送させることにより、厚帯状となった茎桿切断片R’を前記ロールベーラ装置Fの梱包室79の幅に対応するように拡げることにより、厚帯状となって搬送される茎桿切断片R’の幅方向に沿った密度を均一にして、ロールベールVの成形状態を良好にするための装置である。
【0036】
また、ロールベーラ装置Fは、図1に示されるように、機体1に固定された前部チャンバー74と、開閉シリンダ75の作用によって、該前部チャンバー74の後上端部に開閉可能にヒンジ連結された後部チャンバー76とを有していて、後部チャンバー76を閉じた状態では、前部及び後部の両チャンバー74,76によって、全体が一つのチャンバー(部屋)が形成される。なお、前記梱包室79は、前記環状走行路を走行する多数本の成形バー77と、これらの成形バー77で囲まれる部分において相対向して配置される各チャンバー74,76の両側壁74a,76aとで形成される部分である。
【0037】
また、図11及び図12に示されるように、各チャンバー74,76の両側壁74a,76aの内側には、多数の鎖歯車81a〜81fが対向して支持されていると共に、前記両側壁74a,76aの内側には、円弧状をしたガイド板82が両側壁74a,76aに跨がった状態で対向して取付けられている。ガイド板82は、両側壁74a,76aの部分で分断されている。多数本の成形バー77の両端部は、無端状の鎖83に連結されて、多数本の成形バー77の両端の各鎖83は、前記各鎖歯車81a〜81fに掛装されていると共に、その内側において前記ガイド板82に案内支持されている。これにより、無端状に連結された多数本の成形バー77は、前部及び後部の両チャンバー74,76に跨がった状態で、一部が欠落された環状走行路を周回走行する。環状走行路の欠落部が茎桿切断片R’の投入口84となっている。なお、図1及び図12において、85は、成形されたロールベールVを結束するためのトワインを繰り出すトワイン繰出装置を示し、86は、ロールベールVに対してトワインを巻き掛けるためのトワイン巻掛ローラを示す。
【0038】
また、茎桿切断装置D、オーガ搬送装置E及びロールベーラ装置Fの各装置にに対する動力伝達は、以下のようである。即ち、図13に示されるように、第1伝動軸S1 の動力は、鎖歯車装置を介してオーガ搬送装置Eのオーガ軸87に伝達され、オーガ搬送装置Eのオーガ軸87の動力は、鎖歯車装置を介して茎桿切断装置Dのディスクカッター軸73に伝達され、ディスクカッター軸73の動力は、第7伝動軸S7 を介してディスクカッター軸72に伝達される。また、ミッション64の出力軸である第2伝動軸S2 の動力は、鎖歯車装置を介してロールベーラ装置Fの鎖歯車81aが取付けられている鎖歯車軸88に伝達され、鎖歯車軸88の動力は、鎖歯車装置を介してトワイン巻掛ローラ86に伝達され、トワイン巻掛ローラ86の動力は、第8伝動軸S8 を介してビータ78に伝達される。
【0039】
そして、図11及び図12に示されるように、後部チャンバー76が閉じた状態では、無端状に連結された多数本の成形バー77は、前部及び後部の両チャンバー74,76に跨がった状態で、一部が欠落された環状走行路を周回走行し、ビータ78の回転によって梱包室79内に送り込まれた茎桿切断片R’は、周方向に連れ回りされながら、その体積が徐々に増大され、該梱包室79内に茎桿切断片R’が充満されると、ロール状に梱包成形された茎桿切断片R’は、その半径方向及び軸方向の双方に沿って圧縮されて、強く締め付けられたロールベールV(図1参照)となる。ここで、本発明では、茎桿中央寄せ装置Bにより茎桿Rを機体1の斜右後方に搬送する途中で、穀実圧砕装置Cに付設した一対のディスクカッター48,53によって、茎桿Rを穂部Raと茎葉部Rbに切断し、しかも下流側に配置された茎桿切断装置Dに対して二分された穂部Raと茎葉部Rbを投入する際に、穂部Raと茎葉部Rbとの各投入方向を変えて、穂部Raは梱包中央部に投入されるようにしてあるので、ロールベーラ装置Fに至る間において、茎桿Rの茎側と穂側とは良好に混合されていて、この状態で、茎桿切断片R’がロールベールVに成形される。
【0040】
そして、梱包成形後において、前記ロールベールVの外周がトワイン(図示せず)により結束された後に、開閉シリンダ75によって後部チャンバー76が上方に回動することにより、ロールベールVは、その後方の支えを失って、後方に転動して排出される。このようにして、ロールベーラ装置Fから排出された結束済のロールベールVは、その全周をラップフィルムで巻回された状態で、サイロ内に密封貯蔵して、サイレージとしている。
【0041】
特に、上記実施形態では、茎桿Rの穂部Raを切断する一対のディスクカッター48,53を付設した穀実圧砕装置Cを、茎桿中央寄せ装置Bによる茎桿Rの搬送方向Pに対して平面視で時計方向に所定角度だけ旋回させた状態で配置すると、前記一対のディスクカッター48,53により切断された茎桿Rの穂部Raは、梱包成形物の中心側に放出され、後に梱包する際には、梱包物であるロールベールVの中央部を中心にして穀実が巻き込まれた状態で梱包されるため、穂部の偏り梱包に起因する栄養価のバラツキを解消できて、栄養バランスの一層良好な畜産飼料を提供できる。しかし、穀実圧砕装置Cの前記旋回配置角度は、茎桿中央寄せ装置Bとの相対位置の関係によって定められるものであって、切断された茎桿Rの穂部Raは、直後方に放出されることもあり得る。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、ホールクロップ用作物を刈り取った茎桿の梱包成形前に、その茎側と穂側とが適度に混合されると共に、その穀実を圧砕した状態で梱包成形されるために、ロールベールを解体して畜産飼料として給与する際に、どの部分においてもほぼ同一の飼料価値を有していて、栄養バランスが良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るホールクロップ収穫機の左側面図である。
【図2】 同じく平面図である。
【図3】 図2の「茎桿中央寄せ装置B」及び「穀実圧砕装置C」の部分の拡大平面図である。
【図4】 「茎桿中央寄せ装置B」を構成する第1及び第2の各コンベア14,15の各側面図である。
【図5】 図3のX−X線断面図である。
【図6】 穀実圧砕装置Cの概略斜視図である。
【図7】 同じく一部を断面で示した正面図である。
【図8】 同じく右側面図である。
【図9】 図7のY−Y線断面図である。
【図10】 上下一対の圧砕ローラ34,37により穀実Ra’が圧砕される状態を示す断面図である。
【図11】 ロールベーラ装置Fの部分斜視図である。
【図12】 ロールベーラ装置Fの概略側面図である。
【図13】 本発明に係るホールクロップ収穫機の動力伝達系統図である。
【符号の説明】
A:刈取・搬送装置
B:茎桿中央寄せ装置
C:穀実圧砕装置
D:茎桿切断装置
P:茎桿の茎葉部の搬送方向(放出方向)
Q:茎桿の穂部の放出方向
R:ホールクロップ茎桿
R’:茎桿切断片
Ra:穂部
Ra’:穀実
Rb:茎葉部
34,37:圧砕ローラ
34a, 37a:圧砕ローラの凹凸部
37b:上側の圧砕ローラの回転中空軸部(外側回転軸)
48,53:ディスクカッター
51:上側カッター軸(内側回転軸)
62:エンジン(動力源)

Claims (5)

  1. 圃場のホールクロップ用作物を株元で刈り取ったホールクロップ茎桿を機体の斜左後上方に搬送する刈取・搬送装置と、該刈取・搬送装置による搬送と継続して、株側を把持して前記茎桿を機体の斜右後方に搬送して中央寄せさせるための茎桿中央寄せ装置と、該茎桿中央寄せ装置によりホールクロップ茎桿を継続搬送する途中で前記ホールクロップ茎桿の穀実部を圧砕するために、その搬送方向と交差する方向に軸心を有する上下一対の圧砕ローラから成る穀実圧砕装置と、該穀実圧砕装置により穀実部が圧砕されたホールクロップ茎桿を短く切断するための多数対のディスクカッターを有する茎桿切断装置とを備えたホールクロップ収穫機において、
    前記穀実圧砕装置を構成する一対の圧砕ローラにおけるホールクロップ茎桿の株側に上下一対のディスクカッターを配設して、茎桿の継続搬送中において前記一対のディスクカッターによりホールクロップ茎桿の穂部を切断すると同時に、前記一対の圧砕ローラにより穀実を圧砕するように構成したことを特徴とする穀実圧砕装置を備えたホールクロップ収穫機。
  2. 茎桿の株側に一対のディスクカッターを備えた上下一対の圧砕ローラから成る穀実圧砕装置は、該装置により切断されたホールクロップ茎桿の穂部、及び圧砕された穀実の放出方向が梱包中央部を向くように、前記茎桿中央寄せ装置による茎桿の搬送方向に対して平面視において時計方向に所定角度だけ旋回した状態で配置されていることを特徴とする請求項1に記載の穀実圧砕装置を備えたホールクロップ収穫機。
  3. 穀実圧砕装置を構成する上下一対の圧砕ローラは、下側が固定されていると共に、上側が下側に付勢された状態で可動となっていて、上側の可動圧砕ローラの回転軸は、圧砕ローラを回転させる外側回転軸と、該外側回転軸に同心に内装されてディスクカッターを回転させる内側回転軸との二重回転軸構造となっていて、
    前記ディスクカッターは、圧砕ローラよりも高速で回転するように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の穀実圧砕装置を備えたホールクロップ収穫機。
  4. 穀実圧砕装置を構成する上下一対の圧砕ローラは、いずれも外周面に多数の凹凸が軸方向に設けられた構成であって、同一速度で逆回転する構成であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の穀実圧砕装置を備えたホールクロップ収穫機。
  5. 穀実圧砕装置と茎桿中央寄せ装置は、同一の動力源から分岐された異なる動力伝達経路を介して独立して駆動されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の穀実圧砕装置を備えたホールクロップ収穫機。
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