JP4362201B2 - ホールクロップ収穫機の穀実圧砕装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圃場のホールクロップ用作物を、その株元で刈り取って所定長に切断することにより、そのままロールベールに梱包成形可能なホールクロップ収穫機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記したホールクロップ収穫機は、圃場のホールクロップ用作物を株元で刈り取って、そのホールクロップ茎桿を機体の斜左後上方に搬送するための刈取・搬送装置と、該刈取・搬送装置による搬送と継続して、前記ホールクロップ茎桿を機体の斜右後方に搬送して中央寄せさせるための茎桿中央寄せ装置と、前後に並設された一対のディスクカッター軸を有していて、前記茎桿中央寄せ装置の終端から連続して落下される茎桿を、ディスクカッターにより所定長に切断する茎桿切断装置と、該茎桿切断装置により切断されて、送込み装置により内部の成形室に送り込まれた茎桿切断片を短円柱状のロールベールに梱包成形するためのロールベーラ装置とを備えている。
【0003】
このホールクロップ収穫機で収穫される飼料用の稲・麦等のホールクロップ用作物は、穀実付きの状態で刈り取られて、ロールベールに成形した後に、ラップフィルムで全周を巻回して密封貯蔵することにより、サイレージ調整して、ホールクロップ飼料としている。
【0004】
ところが、従来のホールクロップ収穫機においては、稲・麦等の穀実は、強固な外皮に覆われたままで梱包成形されていた。このため、家畜に対する粗飼料としての栄養価は、強固な外皮に覆われた穀実の消化が困難となることから、茎葉部の養分のみとなって、飼料価値を上げられないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、ホールクロップ収穫機において、ホールクロップ用作物の穀実部を圧砕した状態でロールベールに梱包成形することにより、サイレージ品質を上げ、以て飼料価値を高めることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1の発明は、圃場のホールクロップ用作物を株元で刈り取って、そのホールクロップ茎桿を機体の斜左後上方に搬送するための刈取・搬送装置と、該刈取・搬送装置による搬送と継続して、前記ホールクロップ茎桿を機体の斜右後方に搬送して中央寄せさせるための茎桿中央寄せ装置とを備えたホールクロップ収穫機において、前記茎桿中央寄せ装置の搬送経路の途中に、その搬送方向と直交する方向に軸心を有する上下一対の圧砕ローラを配設したことを、その特徴としている。
【0007】
請求項1の発明によれば、茎桿中央寄せ装置によってホールクロップ茎桿が搬送されて、中央寄せされる途中において、ホールクロップ茎桿の穀実部は、一対の圧砕ローラで圧砕されて搬送される。このように、ホールクロップ茎桿の穀実部は、茎桿中央寄せ装置により搬送される途中において圧砕されて、各穀実の強固な外皮が潰された状態で、ロールベールに梱包成形される。これにより、サイレージ調整時において、穀実中の糖分が作用してサイレージ醗酵が活発に行われて、サイレージ品質が向上すると共に、家畜が消化できる栄養量(TDN:可消化養分総量)の含量が上昇して、飼料価値が高められる。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、上方及び下方の各圧砕ローラをそれぞれ溝付ローラ及び平ローラで構成したものであって、溝付ローラと平ローラとの組み合わせによって、ホールクロップ茎桿の搬送能力を維持したままで、穀実の圧砕効果が高められる。
【0009】
また、上記課題を解決するための請求項3の発明は、圃場のホールクロップ用作物を株元で刈り取って、そのホールクロップ茎桿を機体の斜左後上方に搬送するための刈取・搬送装置と、該刈取・搬送装置による搬送と継続して、前記ホールクロップ茎桿を機体の斜右後方に搬送して中央寄せさせるための茎桿中央寄せ装置と、前後に並設された一対のディスクカッター軸を有していて、前記茎桿中央寄せ装置の終端から連続して落下される茎桿を、前記一対のディスクカッター軸に所定間隔をおいてそれぞれ取付けられたディスクカッターにより所定長に切断する茎桿切断装置とを備えたホールクロップ収穫機において、前記茎桿切断装置の一対のディスクカッター軸における前記ホールクロップ茎桿の穀実部が通過する側の端部に、前記ホールクロップ茎桿の穀実部を圧砕するための前後一対の圧砕ローラを対向状態にしてそれぞれ一体に取付けて、前記ホールクロップ茎桿の茎葉部の切断と穀実部の圧砕とを同時に行うように構成したことを、その特徴としている。
【0010】
請求項3の発明によれば、ホールクロップ茎桿は、茎桿中央寄せ装置によって機体の中央に寄せられながら搬送され、その終端において、直下の茎桿切断装置内に落下される。そして、茎桿切断装置内に落下されたホールクロップ茎桿の茎葉部は、一対のディスクカッター軸に所定間隔をおいて取付けられた各ディスクカッターにより、該所定間隔に切断されると同時に、その穀実部は、一対のディスクカッター軸に対向状態で取付けられた前後一対の圧砕ローラの間を通過する際に圧砕されて、各穀実の強固な外皮が潰される。これにより、茎桿切断装置の部分において、ホールクロップ茎桿は、その茎葉部の切断と、その穀実部の圧砕とが同時に行なわれて、穀実部が潰された状態でロールベールに梱包成形される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。図1は、請求項1の発明に係るホールクロップ収穫機の左側面図であり、図2は、同じく平面図であり、図3は、図2の「茎桿中央寄せ装置B1 」の部分の拡大平面図であり、図4は、「茎桿中央寄せ装置B1 」を構成する第1及び第2の各コンベア14,15の各側面図であり、図5は、図4のX−X線断面図であり、図6は、図5のY−Y線断面図である。最初に、ホールクロップ収穫機の全体構成について概説し、その後に、請求項1の発明の実施部分である「茎桿中央寄せ装置B1 」の部分について詳細に説明する。請求項1の発明のホールクロップ収穫機は、圃場のホールクロップ用作物を株元で刈り取って、その茎桿Rを中央部に集めた状態で、ほぼ同量ずつ連続して機体1の斜左後上方に向けて搬送するための刈取・搬送装置Aと、該刈取・搬送装置Aにより機体1の斜左後上方に向けて搬送された前記茎桿Rを、機体1の斜右後方に向けて継続搬送して、機体1の中央部に寄せるための茎桿中央寄せ装置B1 と、該茎桿中央寄せ装置B1 の終端から連続して落下される前記茎桿Rを短く切断するための多数対のディスクカッターから成る茎桿切断装置C1 と、該茎桿切断装置C1 で短く切断された茎桿切断片R’を横方向(機体1の幅方向)に向けて拡散搬送する途中において、該茎桿切断片R’を機体1の後方に向けて搬送するためのオーガ搬送装置Dと、前記茎桿切断片R’を集めてロールベールVに梱包成形するためのロールベーラ装置Eとの各装置を備えており、これらの各装置A〜Eは、機体1の前方から後方に向けて、上記順序で機体1に装着されている。
【0012】
また、機体1には、左右一対のゴムクローラ2が装着されていて、各ゴムクローラ2の周回走行によって、機体1は、前進及び後進、並びに旋回を行う。前記茎桿中央寄せ装置B1 は、機体1の刈取・搬送装置Aと茎桿切断装置C1 との間の略左半分の部分であって、しかも該機体1の上部に配設されており、該茎桿中央寄せ装置B1 の右側方には、運転席ユニット3が配設されている。
【0013】
引き続いて、請求項1の発明のホールクロップ収穫機を構成する上記各装置A〜Eの各部分について簡単に説明する。刈取・搬送装置Aは、自脱コンバインのそれと同一構成であって、回動シリンダ4の作用によって、その全体が、支点軸5を介して機体1に、垂直面内において回動可能に支持されている。刈取・搬送装置Aは、その前部が横方向に沿って複数に分割されて、各分割部6の下端部には、それぞれ分草板7が取付けられている。各分割部6には、傾斜姿勢のホールクロップ用作物を引き起こすための突起付きの引起しチェーン8が、その側方に突出した状態で装着されている。本実施例では、両端の分草板7と、その内側の分草板7との間に、補助分草板9が配設されている。また、各分割部6の下端部には、ホールクロップ用作物を、その下端の株元で刈り取るための刈刃(図示せず)が設けられており、更に、該刈刃により株元で刈り取られた多数株のホールクロップ茎桿Rを機体1の前方右方から左斜上方に搬送する茎桿搬送装置(後述の3種類の各コンベア11,12,13で構成される搬送装置)に順次搬送する搬送装置(図示せず)が設けられている。
【0014】
また、刈取・搬送装置Aには、前記刈刃により株元で刈り取られたホールクロップ茎桿Rを斜左後上方に搬送するための上部、中央部、及び下部の3種類の各コンベア11,12,13が、機体1の右側から左側にわたってそれぞれ設けられている。また、中央部と下部の各コンベア12,13の上端部には、その上端部に達したホールクロップ茎桿Rの中央部と株元部とを保持するための保持アーム12a,13aが斜側方であって、しかも斜下方に向けてそれぞれ設けられている。
【0015】
このため、機体1の前進により、各分草板7及び各補助分草板9により分草された各株列のホールクロップ用作物は、引起しチェーン8により起立姿勢に引き起こされながら、その株元が刈刃で刈り取られた後に、前記各コンベア11,12,13により、ホールクロップ茎桿Rの穀実部(穂先部)、中央部、及び株元部がそれぞれ支持された状態で、機体1の斜左後上方に搬送され、その搬送途中において、ホールクロップ茎桿Rの姿勢が起立姿勢から水平姿勢に徐々に変化させられて、茎桿中央寄せ装置B1 に送り込まれる。
【0016】
次に、刈取・搬送装置Aにより、その上昇端まで搬送されてきたホールクロップ茎桿Rを機体1の幅方向の中央部に寄せながら、茎桿切断装置C1 の部分まで搬送するための茎桿中央寄せ装置B1 について説明する。この茎桿中央寄せ装置B1 は、ホールクロップ茎桿Rの中央部を引っ掛けて搬送するための第1コンベア14と、その穀実部に近い部分を引っ掛けて搬送するための第2コンベア15とが所定間隔をおいて機体1の斜右後方であって、しかも斜上方に向けて配設された構成である。第1コンベア14は、垂直に配したギア支持板16の内側面に取付けられた複数個のギア17a〜17dと、前記ギア支持板16の上方に配置されたテンション調整用ギア17eとの間に第1無端チェーン18が掛装され、該第1無端チェーン18の下方走行部の直下に支持バー19が、該下方走行部と平行に配設された構成である。ギア支持板16の入口部は、斜上方に向けて折り曲げられ、前記支持バー19の入口側は、斜下方に向けて折り曲げられ、ギア支持板16と支持バー19の各折曲げ部により、ホールクロップ茎桿Rの入口部21が形成される。支持バー19は、その下方に配設された複数の圧縮バネ22の復元力により、前記第1無端チェーン18の下方走行部の側に付勢されて、両者の間において、ホールクロップ茎桿Rの中央部を確実に引っ掛けて搬送可能な構造にしてある。第1無端チェーン18を構成する多数のチェーンリンクには、所定間隔をおいてホールクロップ茎桿Rを押え付けるための押付け突起18aが設けられている。この第1コンベア14においては、ギア支持板16に支持された複数個のギア17a〜17dのうち、機体1を基準にして最も後端に支持されているギア17aが駆動ギアとなっていて、第1無端チェーン18は、その張側において、ホールクロップ茎桿Rの株元に近い部分を確実に引っ掛けて搬送する構造になっている。
【0017】
また、ホールクロップ茎桿Rの穀実部に近い部分を引っ掛けて搬送するための第2コンベア15は、2本の連結筒23を介して前記第1コンベア14に対してこれと平行に連結されており、フレーム24に前後に支持された各ギア25a,25bに第2無端チェーン26が掛装された構成である。この第2無端チェーン26には、所定ピッチをおいて多数の突起体26aが取付けられていて、その下方走行部において、直下に配された茎桿支持板27との間で、ホールクロップ茎桿Rの穀実部に近い部分を引っ掛けて、該茎桿Rを搬送する構成である。ホールクロップ茎桿Rの搬送時には、第2無端チェーン26の突起体26aは、束状となったホールクロップ茎桿Rの内部に入り込むために、その搬送が確実に行われる。また、第2コンベア15を構成するギア25aの支持軸28は、前記第1コンベア14を構成するギア17bのそれと共通になっていて、機体1を基準にして後方に配置されたギア25aが駆動ギアとなっているために、第2コンベア15においても、その下方走行部が張側となって、ホールクロップ茎桿Rの搬送を確実にしている。
【0018】
また、第1及び第2の各コンベア14,15は、1本のステー29を介して機体1に支持されており、第1コンベア14のギア支持板16の先端部には、駆動軸(図示せず)が内装された連結筒31を介して圧砕ローラ支持板32が、前記ギア支持板16と平行に支持されていて、該圧砕ローラ支持板32と前記フレーム24との間に、一対の圧砕ローラ33,34が相上下して支持されている。即ち、図5及び図6に示されるように、溝付ローラから成る上方の圧砕ローラ33は、茎桿支持板27の上方に配置されていると共に、平ローラから成る下方の圧砕ローラ34は、茎桿支持板27の下方に配置され、下方の圧砕ローラ34の上端部は、茎桿支持板27に設けられた侵入開口35を通って、その上方に部分侵入している。前記連結筒31内には、ユニバーサルジョイント36を介して動力伝達軸(図示せず)が内装されており、一対の圧砕ローラ33,34は、該動力伝達軸を介して伝達された動力によって、互いに逆方向に駆動回転されるようになっている。なお、図5において、30a,30bは、それぞれ圧砕ローラ33,34の支持軸に取付けられた歯車を示し、各歯車30a,30bの間には、中間歯車30c,30dが介装されている。
【0019】
このため、刈取・搬送装置Aによって、機体1の斜左後上方まで搬送されてきたホールクロップ茎桿Rは、そのままの状態で、茎桿中央寄せ装置B1 の入口部21にスムーズに入り込んで、その中央部が、第1コンベア14の第1無端チェーン18と支持バー19との間で支持されると共に、その穀実部に近い部分が、第2コンベア15の第2無端チェーン26と茎桿支持板27との間で支持され、そのままの状態で、機体1を基準にして、その斜右後方に向けて継続搬送される途中において、前記ホールクロップ茎桿Rの穀実部Raは、一対の圧砕ローラ33,34の間を通過する際に、圧砕されて、各穀実R'aの表面の硬い表皮が潰されて、ホールクロップ茎桿Rは、機体1の幅方向の中央部に寄せられる。そして、機体1の斜右後方に向けて継続搬送中の束状のホールクロップ茎桿Rは、第2コンベア15による引掛け搬送が解除された後に、第1コンベア14による引掛け搬送が解除されて、その直下の茎桿切断装置C1 内に落下する。
【0020】
引き続いて、茎桿切断装置C1 、オーガ搬送装置D及びロールベーラ装置Eの各装置について、まとめて説明する。機体1における前記茎桿中央寄せ装置B1 の直下と、ロールベーラ装置Eの投入口との間には、搬送板37が設けられていて、この搬送板37の手前側端部の部分に前記茎桿切断装置C1 が配設されており、該茎桿切断装置C1 の斜後下方にオーガ搬送装置Dが配設されている。茎桿切断装置C1 は、前後に配置された一対のディスクカッター軸38,39を備えていて、各ディスクカッター軸38,39に所定間隔をおいてそれぞれディスクカッター38a,39aが取付けられており、各ディスクカッター軸38,39の間に落下したホールクロップ茎桿Rは、対向配置された各ディスクカッター38a,39aによって所定の長さに切断された後に、搬送板37の傾斜面に沿って滑ってオーガ搬送装置Dに送り込まれる。オーガ搬送装置Dは、オーガ軸の中央部から両端部に向けて逆方向の螺旋羽根が取付けられた構成であって、ホールクロップ茎桿Rが所定長に切断された茎桿切断片R’を横方向(機体1の幅方向)に向けて搬送させる間に、該茎桿切断片R’を機体後方に向けて搬送させることにより、厚帯状となった茎桿切断片R’を前記ロールベーラ装置Eの梱包室46の幅に対応するように拡げることにより、厚帯状となって搬送される茎桿切断片R’の幅方向に沿った密度を均一にして、ロールベールVの成形状態を良好にするための装置である。
【0021】
また、ロールベーラ装置Eは、図1に示されるように、機体1に固定された前部チャンバー41と、開閉シリンダ42の作用によって、該前部チャンバー41の後上端部に開閉可能にヒンジ連結された後部チャンバー43とを有していて、後部チャンバー43を閉じた状態では、前部及び後部の両チャンバー41,43によって、全体が一つのチャンバー(部屋)が形成される。また、図7及び図8に示されるように、後部チャンバー43が閉じた状態では、無端状に連結された多数本の成形バー44は、前部及び後部の両チャンバー41,43に跨がった状態で、一部が欠落された環状走行路を周回走行し、ビータ45の回転によって梱包室46内に送り込まれた茎桿切断片R’は、周方向に連れ回りされながら、その体積が徐々に増大され、該梱包室46内に茎桿切断片R’が充満されると、ロール状に梱包成形された茎桿切断片R’は、その半径方向及び軸方向の双方に沿って圧縮されて、強く締め付けられたロールベールV(図1参照)となる。なお、前記梱包室46は、前記環状走行路を走行する多数本の成形バー44と、これらの成形バー44で囲まれる部分において相対向して配置される各チャンバー41,43の両側壁41a,43aとで形成される部分である。
【0022】
そして、梱包成形後において、前記ロールベールVの外周がトワイン(図示せず)により結束された後に、開閉シリンダ42によって後部チャンバー43が上方に回動することにより、ロールベールVは、その後方の支えを失って、後方に転動して排出される。このようにして、ロールベーラ装置Eから排出された結束済のロールベールVは、その全周をラップフィルムで巻回された状態で、サイロ内に密封貯蔵して、サイレージとしている。
【0023】
引き続いて、図9及び図10を参照して、請求項3の発明の実施例について説明する。請求項3の発明においては、茎桿中央寄せ装置B2 は、第1及び第2の各コンベア14,15を備えているのみであって、圧砕ローラは、茎桿中央寄せ装置B2 に具備させずに、茎桿切断装置C2 に具備させている。即ち、茎桿切断装置C2 を構成する前後一対のディスクカッター軸38,39の一端部(左端部)のホールクロップ茎桿Rの穀実部Raが通過する部分に、前後一対の圧砕ローラ51,52が対向配置状態で一体に取付けられている。
【0024】
よって、茎桿中央寄せ装置B2 の終端から茎桿切断装置C2 内に落下したホールクロップ茎桿Rの茎葉部Rbは、対向配置された各ディスクカッター38a,39aにより所定長に切断されると同時に、その穀実部Raは、前後一対の圧砕ローラ51,52の間を通過する際に圧砕されて、その外側の硬い表皮が潰され、この状態で、茎桿切断片R’がロール状に梱包成形されて、ロールベールVとなる。
【0025】
【発明の効果】
このように、請求項1の発明においては、ホールクロップ茎桿の穀実部は、茎桿中央寄せ装置により搬送される途中において、上下に配置された一対の圧砕ローラにより圧砕され、請求項3の発明においては、ホールクロップ茎桿が茎桿切断装置の一対のディスクカッター軸を通過する際に、該一対のディスクカッター軸におけるホールクロップ茎桿の穀実部が通過する側の端部に一体に取付けられた一対の圧砕ローラによって、その穀実部が圧砕されて、強固な外皮が潰され、この状態で茎桿切断片がロール状に梱包成形されて、ロールベールとなる。
【0026】
このように、ホールクロップ用作物の収穫時において、その穀実部が圧砕されるために、サイレージ調整時に穀実中の糖分が作用してサイレージ醗酵が活発に行われるために、サイレージ品質が向上すると共に、家畜の消化できる栄養量の含量が上昇して、飼料価値が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1の発明に係るホールクロップ収穫機の左側面図である。
【図2】 同じく平面図である。
【図3】 図2の「茎桿中央寄せ装置B1 」の部分の拡大平面図である。
【図4】 茎桿中央寄せ装置B1 を構成する第1及び第2の各コンベア14,15の各側面図である。
【図5】 図4のX−X線断面図である。
【図6】 図5のY−Y線断面図である。
【図7】 ロールベーラ装置Eの部分斜視図である。
【図8】 ロールベーラ装置Eの概略側面図である。
【図9】 請求項3の発明に係るホールクロップ収穫機の「茎桿中央寄せ装置B2 」及び「茎桿切断装置C2 」の部分の平面図である。
【図10】 図9のZ−Z線断面図である。
【符号の説明】
A:刈取・搬送装置
1,B2 :茎桿中央寄せ装置
1,C2 :茎桿切断装置
R:ホールクロップ茎桿
R’:茎桿切断片
Ra:穀実部
R'a:穀実
Rb:茎葉部
33,34,51,52:圧砕ローラ
38,39:ディスクカッター軸

Claims (3)

  1. 圃場のホールクロップ用作物を株元で刈り取って、そのホールクロップ茎桿を機体の斜左後上方に搬送するための刈取・搬送装置と、該刈取・搬送装置による搬送と継続して、前記ホールクロップ茎桿を機体の斜右後方に搬送して中央寄せさせるための茎桿中央寄せ装置とを備えたホールクロップ収穫機において、
    前記茎桿中央寄せ装置の搬送経路の途中に、その搬送方向と直交する方向に軸心を有する上下一対の圧砕ローラを配設して、該茎桿中央寄せ装置による搬送途中において、ホールクロップ茎桿の穀実部を前記一対の圧砕ローラで圧砕して搬送するように構成したことを特徴とするホールクロップ収穫機の穀実圧砕装置。
  2. 上方及び下方の各圧砕ローラは、それぞれ溝付ローラ及び平ローラで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のホールクロップ収穫機の穀実圧砕装置。
  3. 圃場のホールクロップ用作物を株元で刈り取って、そのホールクロップ茎桿を機体の斜左後上方に搬送するための刈取・搬送装置と、該刈取・搬送装置による搬送と継続して、前記ホールクロップ茎桿を機体の斜右後方に搬送して中央寄せさせるための茎桿中央寄せ装置と、前後に並設された一対のディスクカッター軸を有していて、前記茎桿中央寄せ装置の終端から連続して落下される茎桿を、前記一対のディスクカッター軸に所定間隔をおいてそれぞれ取付けられたディスクカッターにより所定長に切断する茎桿切断装置とを備えたホールクロップ収穫機において、
    前記茎桿切断装置の一対のディスクカッター軸における前記ホールクロップ茎桿の穀実部が通過する側の端部に、前記ホールクロップ茎桿の穀実部を圧砕するための前後一対の圧砕ローラを対向状態にしてそれぞれ一体に取付けて、前記ホールクロップ茎桿の茎葉部の切断と穀実部の圧砕とを同時に行うように構成したことを特徴とするホールクロップ収穫機の穀実圧砕装置。
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