JP2000186172A - オルガノシランポリスルファン含有のゴム混合物 - Google Patents

オルガノシランポリスルファン含有のゴム混合物

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JP2000186172A
JP2000186172A JP11357354A JP35735499A JP2000186172A JP 2000186172 A JP2000186172 A JP 2000186172A JP 11357354 A JP11357354 A JP 11357354A JP 35735499 A JP35735499 A JP 35735499A JP 2000186172 A JP2000186172 A JP 2000186172A
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rubber mixture
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フロイント ブルクハルト
Hans-Detlef Dr Luginsland
ルギンスラント ハンス−デトレフ
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Degussa Huels AG
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少なくとも1種のオルガノシランおよび3価
のリン化合物を含む種類の化合物からの少なくとも1種
の脱硫するための試薬を含有するゴム混合物の提供 【解決手段】 ゴム混合物の製造の間に、特にホスフィ
ンまたはホスフィットを添加することによるインサイチ
ュでのオルガノシランポリスルファンの脱硫

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オルガノシランポ
リスルファンを含有するゴム混合物に関する。
【0002】
【従来の技術】オルガノシランポリスルファンをカップ
リング剤または補強剤として酸化物を充填したゴム混合
物中、例えば自動車タイヤのトレッドおよびその他の部
材に使用することは公知である(DE 2141159, DE 22122
39, US 3978103, US 4048206)。この種のオルガノシラ
ンポリスルファンは、例えばスルファン鎖の長さ(Sx)
が一般に2〜10の範囲であるポリスルファン混合物か
ら成るビス−(3−[トリエトキシシリル]−プロピ
ル)テトラスルファン(TESPT)である。
【0003】この種のカップリング剤を酸化物を充填し
たゴム混合物中で使用する場合には、ケイ酸とオルガノ
シランとの間の反応を実施可能にするために、加工温度
を130℃よりも高く維持しなくてはならないことも公
知である。従って、混合塑性は低下する。混合温度の上
昇に伴ってオルガノシランとケイ酸との反応およびアル
コールの排出は加速する。
【0004】さらに、主に使用されるビス−(3−[ト
リエトキシシリル]−プロピル)テトラスルファンのよ
うなオルガノシランポリスルファンをゴム中に装入する
場合は、成分を混合する際の予備加硫を回避するために
特に注意が必要であることが公知である。特に、Sx
4を有する反応性の長鎖のポリスルファンは、140℃
を上回る温度ではゴムと望ましくない架橋反応をする傾
向にある。このことは、混合物の塑性の上昇によって明
確である(Goerl, Muenzenberg, ACS-MeetingRubber Di
vision, Anaheim, California/USA, May 1997, 38)。
【0005】短いポリスルファン鎖を有するオルガノシ
ランの使用もさらに公知である(WO-A 97/48264, D-A 1
97 02 046 )。短いポリスルファン鎖を有する公知のオ
ルガノシランは、長鎖のオルガノシランポリスルファン
と3価のリン化合物、スルフィットまたはシアン化物の
反応(求核剤による脱硫)により得ることができる(D
19541 404および EP-A 845 472)。しかし、これらのオ
ルガノシランポリスルファンの製造は、少なくとも1つ
の付加的なプロセス工程が必要である。これは、複雑か
つ不経済である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、少なくとも
1種のオルガノシランおよび3価のリン化合物を含む種
類の化合物からの少なくとも1種の脱硫するための試薬
を含有するゴム混合物を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明により、混合物を
製造する際に、ゴム混合物中で長鎖のオルガノシランポ
リスルファンを使用する場合に予備加硫する傾向は、長
鎖のポリスルファンの割合を脱硫反応により減少させる
ことができる3価のリン化合物、スルフィット、シアン
化物を直接添加することにより、十分に回避できること
が見出された。
【0008】オルガノシランポリスルファンとして、公
知のオルガノシランポリスルファンを使用することがで
きる。特に、式Iの相応するオルガノシランポリスルフ
ァンを使用する。
【0009】(R123SiR4)2Sx I [式中、R1、R2、R3は互いに同一または異なっていて
もよく:H、(C1〜C4)アルキル、C1〜C4アルコキ
シまたはハロゲン、その際ハロゲンはClまたはBrで
あることができ;有利にはR1=R2=R3=メトキシま
たはエトキシである。
【0010】R4は、(C1〜C6)線状または分枝状アル
キリデンであることができ;X=2〜10である。] 混合物中のオルガノシランポリスルファンの脱硫のため
に、特に以下の求核剤は適当である: 一般構造のホスフィン:P(R1)3およびP(NR23)
3(その際独立に選択されたR1=R2=R3=H、アルキ
ル、アリール、特にR1=フェニルを有する) 一般構造のホスフィット:P(OR4)3およびHOP
(OR4)2(その際R4=アルキル、アリールを有す
る); および一般構造のジチオホスフィット:
【0011】
【化1】
【0012】[式中、独立に選択されたR5、R6=アル
キル、アリールを有する] 本発明によるオルガノシランポリスルファンと脱硫のた
めの求核剤の組合せを含有するゴム混合物、および加硫
工程の後に得られた形成体、特に空気タイヤまたはタイ
ヤトレッドは、スコーチ抵抗性の向上に加えて意外にも
カップリング剤のより高いカップリング効果を示す、高
い300%/100%モジュールを示し、これは、低い
転がり抵抗と関連を持つ低いtanδ(60℃)値に反
映されている。
【0013】本発明による実施態様により、ゴム混合物
はオルガノシランポリスルファンを使用する充填材の量
に対して0.1〜15質量%、特に5〜10質量%、お
よび脱硫反応により長鎖のポリスルファンの割合を減少
させることができる少なくとも1種の脱硫するための試
薬を使用するオルガノシランポリスルファンの量に対し
て5〜80質量%、特に10〜40質量%含有すること
ができる。
【0014】本発明による有利な実施態様では、混合物
は合成ゴムおよびケイ酸を充填材として含有することが
できる。本発明によるゴム混合物は、ゴム中に少なくと
も1種の充填材、オルガノシランポリスルファンおよび
脱硫するための試薬を互いに混合することにより製造で
きる。
【0015】オルガノシラン、脱硫のための求核剤の添
加、ならびに充填材の添加は、有利には一緒に熱機械学
的混合工程で内部温度80〜200℃、特に有利には1
40〜180℃で実施する。
【0016】求核剤の添加は、本発明による混合物の高
い熱安定性を混合物の製造の出来るだけ初期の工程で提
供するために、混合物の製造のはじめに有利に実施する
ことができる。
【0017】本発明によるゴム混合物に使用できる充填
材としては: − ランプブラック−、ファーネスブラック−またはガ
スブラック方法により製造でき、かつBET表面積20
〜200m2/gを有する、カーボンブラック。
【0018】− シリケートの溶液を沈殿させるかまた
はハロゲン化ケイ素の火炎加水分解による表面積5〜1
000,有利には20〜400m2/g(BET表面
積)を有し、かつ一次粒度10〜400nmを有する、
高分散可能なケイ酸。このケイ酸は、場合により他の金
属酸化物、たとえばAl−、Mg−、Ca−、Ba−、
Zn−およびチタン酸化物との混合酸化物として存在す
ることができる。
【0019】− BET表面積20〜400m2/g、
かつ一次粒度10〜400nmを有する合成シリケー
ト、例えばアルミニウムシリケート、アルカリ土類シリ
ケート、例えばマグネシウムシリケートまたはカルシウ
ムシリケート。
【0020】− −OH官能価の割合を有する酸化アル
ミニウム。
【0021】− 天然のシリケート、例えばカオリンお
よび他の天然に存在するケイ酸。
【0022】− ガラス繊維およびガラス繊維製品(マ
ット、ロープ)またはマイクロガラスビーズである。
【0023】シリケートの溶液を沈殿させて製造される
BET表面積20〜400m2/gを有するカーボンブ
ラックまたはBET表面積20〜400m2/gを有す
る高分散ケイ酸は、それぞれゴム100部に対して5〜
150質量部で使用することができる。
【0024】上記の充填材は、単独でまたは混合物とし
て使用できる。方法の特に有利な実施態様では、それぞ
れ使用する充填材の100質量部に対して、明色の充填
材10〜150質量部、場合によりカーボンブラック0
〜100質量部と一緒に、かつオルガノシランポリスル
ファン0.1〜15質量部、有利には5〜10質量部、
および脱硫反応により長鎖のポリスルファンの割合を減
少させることができる少なくとも1種の求核剤を、使用
するオルガノシランポリスルファンの量に対して5〜8
0質量%、特に有利には10〜40質量%の量で使用す
る。
【0025】オルガノシランは、純粋または担体、有利
にはカーボンブラックとの組合せで使用する。
【0026】求核剤は、直接に混合物に添加するか、ま
たは他の混合物成分、有利にはシランまたはゴム助剤と
一緒に混合することができる。
【0027】求核剤、オルガノシランおよび/またはゴ
ム助剤は純粋または担体、有利にはカーボンブラックと
混合/組合せた形で使用する。
【0028】天然ゴムに加えて、合成ゴムも本発明によ
るゴム混合物の製造に使用することができる。有利な合
成ゴムは、例えば W.Hofman, Kautschuktechnologie, G
enter Verlag, Stuttgart 1980に記載されている、それ
らは、特に − ポリブタジエン(BR) − ポリイソプレン(IR) − スチレン含有量1〜60、有利には5〜50質量%
を有するスチレン/ブタジエンコポリマー(SBR) − イソブチレン/イソプレンコポリマー(IIR) − アクリロニトリル含有量が5〜60、有利には10
〜50質量%を有するブタジエン/アクリロニトリルコ
ポリマー(NBR) − 部分的に水素化または完全に水素化されたNBRゴ
ム(HNBR) − エチレン/プロピレン/ジエンコポリマー(EPD
M) ならびにこれらのゴムの混合物を含む。特に、ガラス転
移温度が−50℃を上回るアニオン重合したL− SB
Rゴムならびにジエンゴムとのそれらの混合物を自動車
タイヤの製造に使用することができる。
【0029】本発明によるゴム加硫物は、さらにゴム助
剤、例えば反応促進剤、老化防止剤、熱安定剤、光安定
剤、オゾン安定剤、加工助剤、可塑剤、粘着付与剤、発
泡剤、着色剤、ワックス、エキステンダー、有機酸、遅
延剤、金属酸化物ならびに活性剤、たとえばトリエタノ
ールアミン、ポリエチレングリコールまたはヘキサント
リオールを含有することができる。
【0030】ゴム補助剤は、特に使用目的の調整に応じ
て通常の量で使用することができる。通常の量は、例え
ばゴムに対して0.1〜50質量%の量である。オルガ
ノシランポリスルファンは、単独で架橋剤として利用す
ることができる。通常、他の架橋剤を添加することが推
奨されている。他の公知の架橋剤として、硫黄または過
酸化物を使用することができる。本発明によるゴム混合
物は、さらに加硫促進剤を含有することができる。適当
な加硫促進剤の例は、メルカプトベンズチアゾール、ス
ルフェンアミド、グアニジン、チウラム、ジチオカルバ
メート、チオウレアおよびチオカルボネートである。加
硫促進剤および硫黄または過酸化物は、ゴムに対して
0.1〜10質量%、有利には0.1〜5質量%の量で
使用する。
【0031】本発明によるゴム混合物の加硫は、温度8
0〜200℃、有利には130〜180℃、場合により
圧力10〜200bar下で実施することができる。ゴ
ムと充填材、場合によりゴム助剤、オルガノシランおよ
び本発明による求核剤の混合は、通常の混合装置、例え
ばローラー、密閉式ミキサー、混合押出機中で実施す
る。本発明によるゴム加硫物は、成形体の製造、例えば
空気タイヤ、タイヤトレッド、ケーブル外装、ホース、
伝導ベルト、コンベヤーベルト、ローラー被膜、タイ
ヤ、靴底、シールリングおよび消音部材の製造に適して
いる。
【0032】実施例 例2および例3は、オルガノシランポリスルフィドと脱
硫のための求核剤の本発明による組合せが、先行技術
(比較例1)と比較して明らかに有利である。
【0033】一般的な実施規定 ゴム混合物に使用される調剤は、第1表に挙げられてい
る。その際、単位phrは使用した生ゴムの100部に
対しての質量部を意味する。
【0034】
【表1】
【0035】ポリマーVSL5025−1は、 スチレ
ン含有量25質量%、ブタジエン含有量75質量%を有
するBayer社の溶液中で重合したSBRコポリマー
である。ブタジエンの73%は、1,2結合、10%は
シス−1,4結合および17%はトランス−1,4結合
している。このコポリマーは、油37.5phrを含有
し、かつムーニー粘度(ML1+4/100℃)50±
4を示した。
【0036】ポリマーBunaCB24は、シス−1,
4含有量97%、トランス−1,4含有量2%、1,2
−含有量1%、かつムーニー粘度44±5を有するBa
yer社のシス−1,4ポリブタジエン(Neodymeタイ
プ)である。
【0037】Degussa社のケイ酸VN3は、BE
T−表面積175m2/gを有した。
【0038】ビス−(3−[トリエトキシシリル]−プ
ロピル)テトラスルファン(TESPT)は、商用名Si69
でDegussa社により販売されており、かつ平均の
スルファン鎖長4ならびにポリスルファンの割合S(x
>4)>25%を有する。
【0039】例2および3によるトリフェニルホスフィ
ンは、Merk社から購入した。
【0040】芳香油として、ChemetallのNa
ftolen ZDを使用した。Vulkanox40
20は、Bayer社のPPDである。Protekt
orG35は、HB−Fuller社のオゾン安定剤ワ
ックスである。Vulkacit D(DPG)および
VulkacitCZ(CBS)は、Bayer社の製
品である。
【0041】ゴム混合物は、第2表に応じて3工程で密
閉式ミキサー中で製造した:
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】ゴム混合物を製造するための一般的な方法
およびそれらの加硫物は、以下の文献に記載されてい
る:“Rubber Technology Handbook”、W.Hofmann、Han
ser Verlag 1994。
【0046】試験体の加硫時間は、165℃で60分で
あった。
【0047】ゴム工学試験は、第3表に挙げられている
試験方法により実施した。
【0048】
【表5】
【0049】例1、2および3:トリフェニルホスフィ
ンを求核剤として 例1(比較例)、2および3を一般的な方法手順により
実施し、その際、比較例1からの混合物にトリフェニル
ホスフィンを添加しなかった。
【0050】比較例1とは異なり、例2からの混合物に
付加的に2phrのトリフェニルホスフィン、および例
3からの混合物に付加的に4phrのトリフェニルホス
フィンを第1混合工程で混合した。
【0051】図1は、第2混合工程中165℃での例
1、2および3の時間におけるトルクの経過を示したも
のであり、その際トルクの増大は上記の温度での予備加
硫の傾向に一致する。
【0052】図1から、本発明による例2および3でト
ルクの増大は、先行技術による比較例1よりも明らかに
少ないことが分かる。
【0053】生ゴム混合物および加硫物のためのゴム工
業データは、第4表に示されている。
【0054】
【表6】
【0055】第4表から、例2および3に一般的にバラ
ンスのとれた良好なゴム工業の値が達成されたことが明
らかに分かる。特に、シランの増大したカップリング効
果を示すモジュール300%/100%、および低い転
がり抵抗と関連のある低いtanδ(60℃)値が有利
に生じた。
【図面の簡単な説明】
【図1】第2混合工程中165℃での例1、2および3
の時間におけるトルクの経過を示す図

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種のオルガノシランポルス
    ルファンおよび三価のリン化合物の化合物の種類からの
    少なくとも1種の脱硫するための試薬から成る、ゴム混
    合物。
  2. 【請求項2】 オルガノシランポリスルファンを使用す
    る充填材の量に対して0.1〜15質量%、有利には5
    〜10質量%の量で含有し、および脱硫するための試薬
    を使用するオルガノシランポリスルファンの量に対して
    5〜80質量%、有利には10〜40質量%の量で含有
    することを特徴とする、請求項1に記載のゴム混合物。
  3. 【請求項3】 合成ゴムおよびケイ酸を充填材として含
    有することを特徴とする、請求項1または2に記載のゴ
    ム混合物。
  4. 【請求項4】 ゴム、少なくとも1種の充填材、オルガ
    ノシランポリスルファンおよび脱硫するための試薬を一
    緒に混合することを特徴とする、請求項1から3までの
    いずれか1項に記載のゴム混合物の製造方法。
  5. 【請求項5】 オルガノシランポリスルファンおよび脱
    硫するための試薬を熱機械的な混合工程の間、温度範囲
    80〜200℃で添加することを特徴とする、請求項4
    に記載のゴム混合物の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から3までのいずれか1項に記
    載のゴム混合物から得られる成形体。
  7. 【請求項7】 成形体が空気タイヤである、請求項6に
    記載の成形体。
  8. 【請求項8】 成形体がタイヤトレッドである、請求項
    6に記載の成形体。
  9. 【請求項9】 成形体を製造するための請求項1から3
    までのいずれか1項に記載のゴム混合物を使用すること
    を特徴とする成形体。
JP11357354A 1998-12-19 1999-12-16 オルガノシランポリスルファン含有のゴム混合物 Pending JP2000186172A (ja)

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