JP2000185416A - ドット記録モード選択方法および印刷装置、並びに、そのためのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

ドット記録モード選択方法および印刷装置、並びに、そのためのプログラムを記録した記録媒体

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JP2000185416A
JP2000185416A JP10366275A JP36627598A JP2000185416A JP 2000185416 A JP2000185416 A JP 2000185416A JP 10366275 A JP10366275 A JP 10366275A JP 36627598 A JP36627598 A JP 36627598A JP 2000185416 A JP2000185416 A JP 2000185416A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 個々のドット記録装置に適した好ましいドッ
ト記録方式を選択することができる技術を提供する。 【解決手段】 階調レベルが約50%以下である中間調
領域の画像を印刷する際に使用される少なくとも1種類
のインクのドットを用いて、所定の検査用画像を印刷す
る。そして、この検査用画像を検査することによって、
複数のドット記録モードの中から好ましいドット記録モ
ードを決定する。シアン、マゼンタ、イエロー、ブラッ
クの4種類のインクを用いてカラー画像を印刷可能なと
きには、シアン検査用画像とマゼンタ検査用画像から、
好ましいドット記録モードを決定する。また、淡シアン
と淡マゼンタとを含む複数種類のインクを用いてカラー
画像を印刷可能なときには、淡シアン検査用画像と淡マ
ゼンタ検査用画像から、好ましいドット記録モードを決
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、印刷媒体の表面
にドットを記録することによって画像を印刷する技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】記録ヘッドが主走査方向と副走査方向に
走査しながら記録を行う記録装置としては、シリアルス
キャン型プリンタやドラムスキャン型プリンタ等があ
る。この種のプリンタにおける記録方式を規定するパラ
メータとしては、一色分の印刷に使用するノズル個数
や、ノズルピッチ、副走査送り量などがある。同じプリ
ンタにおいても、これらのパラメータのうちのいくつか
が異なる種々の記録方式を採用することが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、画質の良否は
ドット記録装置の種々の部品の製造誤差にも依存する。
従って、同一の設計に従って製造された個々のドット記
録装置に関しても、きれいな画像を記録する上で好まし
いドット記録方式が異なる場合がある。従来は、このよ
うな個々のドット記録装置に適した好ましいドット記録
方式をうまく選択することは困難であった。
【0004】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、個々のドット記
録装置に適した好ましいドット記録方式を選択すること
ができる技術を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明で
は、階調レベルが約50%以下である中間調領域の画像
を印刷する際に使用される少なくとも1種類のインクの
ドットを用いて、所定の検査用画像を印刷する。そし
て、この検査用画像を検査することによって、複数のド
ット記録モードの中から好ましいドット記録モードを決
定する。
【0006】階調レベルが約50%以下である中間調領
域では、バンディングと呼ばれる筋状の画質劣化部分が
目立ち易い傾向にある。従って、このような中間調領域
の画像を印刷する際に使用される少なくとも1種類のイ
ンクのドットを用いて検査用画像を作成し、これを検査
すれば、バンディングが発生し難い好ましいドット記録
方式を個々のドット記録装置毎に選択することが可能で
ある。
【0007】印刷装置がシアン、マゼンタ、イエロー、
ブラックの4種類のインクを用いてカラー画像を印刷可
能なときには、検査用画像として、中間調領域の画像の
印刷に使用されるシアンのドットを用いて作成されるシ
アン検査用画像と、中間調領域の画像の印刷に使用され
るマゼンタのドットとを用いて作成されるマゼンタ検査
用画像とを少なくとも作成する。そして、シアン検査用
画像に関する評価値と、マゼンタ検査用画像に関する評
価値とに少なくとも基づいて、好ましい1つのドット記
録モードを選択する。
【0008】シアンのドットやマゼンタのドットは、他
のドットに比べて、中間調領域において画質の良否に与
える影響が大きい。従って、これらのインクのドットで
それぞれ印刷された検査用画像を用いて好ましいドット
記録モードを選択すれば、画質の良いドット記録モード
をうまく選択することが可能である。
【0009】あるいは、印刷装置が濃シアンと、淡シア
ンと、濃マゼンタと、淡マゼンタとを含む複数種類のイ
ンクを用いてカラー画像を印刷可能なときには、検査用
画像として、中間調領域の画像の印刷に使用される淡シ
アンのドットを用いて作成される淡シアン検査用画像
と、中間調領域の画像の印刷に使用される淡マゼンタの
ドットとを用いて作成されるマゼンタ検査用画像とを少
なくとも作成する。そして、淡シアン検査用画像に関す
る前記評価値と、淡マゼンタ検査用画像に関する評価値
とに少なくとも基づいて、好ましい1つのドット記録モ
ードを選択する。
【0010】淡シアンや淡マゼンタを用いる印刷装置で
は、これらのインクのドットが中間調領域において画質
に大きな影響を与える。従って、これらのインクのドッ
トでそれぞれ印刷された検査用画像を用いて好ましいド
ット記録モードを選択すれば、画質の良いドット記録モ
ードをうまく選択することが可能である。
【0011】なお、検査用画像は、階調レベルが約50
%以下である中間調領域の画像を印刷する際に適用され
るドット記録動作に従ってそれぞれ印刷されることが好
ましい。
【0012】画質の良否は、中間調領域の画像において
特に顕著に現れる。従って、中間調領域での印刷に適用
されるドット記録動作に従って検査用画像を印刷し、こ
の検査用画像を検査すれば、中間調領域における画像の
良否を正しく判断することができる。個々のドット記録
装置に適した好ましいドット記録方式をうまく選択する
ことができる。
【0013】なお、検査用画像は、複数のドット形成要
素がそれぞれ主走査方向に沿ってドットを間欠的に記録
することによって形成された複数の直線状パターンを含
むものであってもよい。このとき、複数の直線状パター
ンの間の距離を測定し、これらの複数の直線状パターン
の間の距離から、印刷の際に隣接して記録されるラスタ
ラインの間隔のバラツキを示す第1の評価値を算出す
る。そして、第1の評価値に少なくとも基づいて好まし
い1つのドット記録モードを選択する。
【0014】この第1の評価値は、ラスタラインの間隔
のバラツキを示しているので、このような第1の評価値
を利用すれば、高画質が得られるドット記録モードを容
易に決定することができる。
【0015】あるいは、検査用画像は、複数のドット形
成要素がそれぞれ主走査方向に沿ってドットを間欠的に
記録することによって形成された複数の直線状パターン
を含むものであってもよい。このとき、複数の直線状パ
ターンの幅をそれぞれ測定し、各直線状パターンの幅に
少なくとも基づいて、複数のドット記録モードのそれぞ
れに従って印刷される画像において隣接して記録される
ラスタラインの重なりのバラツキを示す第2の評価値を
算出する。そして、この第2の評価値に少なくとも基づ
いて好ましい1つのドット記録モードを選択する。
【0016】この第2の評価値も、ラスタラインの間隔
のバラツキに関係しているので、このような第2の評価
値を利用すれば、高画質が得られるドット記録モードを
容易に決定することができる。
【0017】なお、隣接して記録されるラスタラインの
幅を、複数の直線状パターンの幅からそれぞれ決定し、
また、隣接して記録されるラスタラインの距離の実測値
と設計値との差分を求め、さらに、隣接して記録される
ラスタラインの幅を上記差分によって補正することによ
って、ラスタラインの重なりを決定するようにしてもよ
い。
【0018】こうすれば、隣接ラスタラインの実際の距
離を考慮した実際の重なり量をかなり正確に算出するこ
とが可能である。
【0019】なお、印刷装置としては、1つのドット形
成要素を用いて大きさの異なる複数種類のドットを印刷
媒体上に記録可能なものがある。このとき、検査用画像
は、中間調領域の画像の印刷に適用される駆動信号周波
数を有する駆動信号がドット記録要素に与えられて、中
間調領域の画像の印刷に使用される1種類のドットが印
刷媒体上に記録されることによって印刷されるようにし
てもよい。
【0020】こうすれば、画質の良否の違いが現れ易い
ドットの記録条件の下で、検査用画像を印刷することが
可能である。
【0021】なお、本発明は、上述の特徴を有する装置
や方法、あるいは、その機能をコンピュータに実現させ
るためのコンピュータプログラムを記録した記録媒体な
どの種々の態様を取りうる。
【0022】
【発明の実施の形態】A.装置の構成:図1は、本発明
の実施例としてのカラー画像処理システムの構成を示す
ブロック図である。このカラー画像処理システムは、ス
キャナ12と、パーソナルコンピュータ90と、カラー
プリンタ22とを有している。パーソナルコンピュータ
90は、カラーディスプレイ21を備えている。スキャ
ナ12は、カラー原稿からカラー画像データを読み取
り、R,G,Bの3色の色成分からなる原カラー画像デ
ータORGをコンピュータ90に供給する。
【0023】コンピュータ90の内部には、図示しない
CPU,RAM,ROM等が備えられており、所定のオ
ペレーティングシステムの下で、アプリケーションプロ
グラム95が動作している。オペレーティングシステム
には、ビデオドライバ91やプリンタドライバ96が組
み込まれており、アプリケーションプログラム95から
はこれらのドライバを介して、最終カラー画像データF
NLが出力されることになる。画像のレタッチなどを行
なうアプリケーションプログラム95は、スキャナから
画像を読み込み、これに対して所定の処理を行ないつつ
ビデオドライバ91を介してCRTディスプレイ93に
画像を表示している。このアプリケーションプログラム
95が、印刷命令を発行すると、コンピュータ90のプ
リンタドライバ96が、画像情報をアプリケーションプ
ログラム95から受け取り、これをプリンタ22が印字
可能な信号(ここではCMYKの各色についての2値化
された信号)に変換している。図1に示した例では、プ
リンタドライバ96の内部には、アプリケーションプロ
グラム95が扱っているカラー画像データをドット単位
の画像データに変換するラスタライザ97と、ドット単
位の画像データに対してプリンタ22が使用するインク
色CMYおよび発色の特性に応じた色補正を行なう色補
正モジュール98と、色補正モジュール98が参照する
色補正テーブルCTと、色補正された後の画像情報から
ドット単位でのインクの有無によってある面積での濃度
を表現するいわゆるハーフトーンの画像情報を生成する
ハーフトーンモジュール99と、後述するモード指定情
報をカラープリンタ22内のメモリに書き込むためのモ
ード指定情報書込モジュール110とが備えられてい
る。
【0024】図2は、プリンタ22の概略構成図であ
る。図示するように、このプリンタ22は、紙送りモー
タ23によって用紙Pを搬送する機構と、キャリッジモ
ータ24によってキャリッジ31をプラテン26の軸方
向に往復動させる機構と、キャリッジ31に搭載された
印刷ヘッド28を駆動してインクの吐出およびドット形
成を制御する機構と、これらの紙送りモータ23,キャ
リッジモータ24,印刷ヘッド28および操作パネル3
2との信号のやり取りを司る制御回路40とから構成さ
れている。
【0025】このプリンタ22のキャリッジ31には、
黒インク用のカートリッジ71と、シアン,マゼンタ,
イエロの3色のインクを収納したカラーインク用カート
リッジ72とが搭載可能である。キャリッジ31の下部
の印刷ヘッド28には計4個のインク吐出用ヘッド61
ないし64が形成されており、キャリッジ31の底部に
は、この各色用ヘッドにインクタンクからのインクを導
く導入管65(図3参照)が立設されている。キャリッ
ジ31に黒インク用のカートリッジ71およびカラーイ
ンク用カートリッジ72を上方から装着すると、各カー
トリッジに設けられた接続孔に導入管が挿入され、各イ
ンクカートリッジから吐出用ヘッド61ないし64への
インクの供給が可能となる。
【0026】インクが吐出される機構を簡単に説明す
る。図3に示すように、インク用カートリッジ71,7
2がキャリッジ31に装着されると、毛細管現象を利用
してインク用カートリッジ内のインクが導入管65を介
して吸い出され、キャリッジ31下部に設けられた印刷
ヘッド28の各色ヘッド61ないし64に導かれる。な
お、初めてインクカートリッジが装着されたときには、
専用のポンプによりインクを各色のヘッド61ないし6
4に吸引する動作が行なわれるが、本実施例では吸引の
ためのポンプ、吸引時に印刷ヘッド28を覆うキャップ
等の構成については図示および説明を省略する。
【0027】各色のヘッド61ないし64には、図3に
示したように、各色毎に32個のノズルnが設けられて
おり、各ノズル毎に電歪素子の一つであって応答性に優
れたピエゾ素子PEが配置されている。ピエゾ素子PE
とノズルnとの構造を詳細に示したのが、図4である。
図示するように、ピエゾ素子PEは、ノズルnまでイン
クを導くインク通路80に接する位置に設置されてい
る。ピエゾ素子PEは、周知のように、電圧の印加によ
り結晶構造が歪み、極めて高速に電気−機械エネルギの
変換を行なう素子である。本実施例では、ピエゾ素子P
Eの両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加
することにより、図4下段に示すように、ピエゾ素子P
Eが電圧の印加時間だけ伸張し、インク通路80の一側
壁を変形させる。この結果、インク通路80の体積は、
ピエゾ素子PEの伸張に応じて収縮し、この収縮分に相
当するインクが、粒子Ipとなって、ノズルnの先端か
ら高速に吐出される。このインク粒子Ipがプラテン2
6に装着された用紙Pに染み込むことにより、印刷が行
なわれることになる。
【0028】以上説明したハードウェア構成を有するプ
リンタ22は、紙送りモータ23によりプラテン26そ
の他のローラを回転して用紙Pを搬送しつつ、キャリッ
ジ31をキャリッジモータ24により往復動させ、同時
に印刷ヘッド28の各色ヘッド61ないし64のピエゾ
素子PEを駆動して、各色インクの吐出を行ない、用紙
P上に多色の画像を形成する。各色のヘッド61〜64
におけるノズルの具体的な配列に関してはさらに後述す
る。
【0029】用紙Pを搬送する機構は、紙送りモータ2
3の回転をプラテン26のみならず、図示しない用紙搬
送ローラに伝達するギヤトレインを備える(図示省
略)。また、キャリッジ31を往復動させる機構は、プ
ラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ31を摺動
可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24と
の間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、
キャリッジ31の原点位置を検出する位置検出センサ3
9等から構成されている。
【0030】制御回路40の内部には、図示しないCP
Uやメインメモリ(ROMやRAM)のほかに、書き換
え可能な不揮発性メモリとしてのプログラマブルROM
(PROM)42が備えられている。PROM42に
は、複数のドット記録モードのパラメータを含むドット
記録モード情報が格納されている。ここで、「ドット記
録モード」とは、各ノズルアレイにおいて実際に使用す
るノズル個数Nや、副走査送り量L等で規定されるドッ
トの記録方式を意味している。この明細書では、「記録
方式」と「記録モード」はほぼ同じ意味で用いられてい
る。具体的なドット記録モードの例や、それらのパラメ
ータについては後述する。PROM42には、さらに、
複数のドット記録モードの中から好ましいモードを指定
するためのモード指定情報も格納されている。
【0031】ところで、各ドット記録モードで記録され
る画像の画質は、印刷ヘッド28におけるノズルアレイ
の配列特性(個々のノズルの実際の位置)に依存する。
例えば、ノズルアレイの中に、それぞれの設計位置より
も互いに離れる方向に(または近づく方向に)ずれてい
る2つのノズルが存在する場合がある。このような2つ
のノズルが隣接する2本のラスタラインを記録すると、
これらの2本のラスタラインの間に「バンディング」と
呼ばれる筋状の画質劣化部分が発生する。一方、隣接す
るラスタラインを記録してゆくノズルの番号の配列は、
ドット記録モード(特に副走査送り量)に応じて決定さ
れる。従って、好ましいドット記録モードは、プリンタ
に搭載された印刷ヘッド28の特性(個々のノズルによ
る実際のドット記録位置)に依存する。このように、モ
ード指定情報で指定されるドット記録モードは印刷ヘッ
ド28の特性に応じて決まるので、モード指定情報は印
刷ヘッド28の種類を示す識別子と考えることもでき
る。そこで、この明細書では、モード指定情報を「ヘッ
ドID」とも呼び、あるいは、「モードID」とも呼
ぶ。
【0032】ドット記録モード情報は、コンピュータ9
0の起動時にプリンタドライバ96(図1)がインスト
ールされる際に、プリンタドライバ96によってPRO
M42から読み出される。すなわち、プリンタドライバ
96は、モード指定情報で指定された好ましいドット記
録モードに対するドット記録モード情報をPROM42
から読み込む。ラスタライザ97とハーフトーンモジュ
ール99における処理や、主走査および副走査の動作
は、このドット記録モード情報に応じて実行される。
【0033】なお、PROM42は、書き換え可能な不
揮発性メモリであればよく、EEPROMやフラッシュ
メモリなどの種々の不揮発性メモリを使用することがで
きる。また、モード指定情報は書き換え可能な不揮発性
メモリに格納することが好ましいが、ドット記録モード
情報は、書き換えができないROMに格納するようにし
てもよい。また、複数のドット記録モード情報は、PR
OM42ではなく、他の記憶手段に格納されていてもよ
く、また、プリンタドライバ96内に登録されていても
よい。
【0034】図5は、インク吐出用ヘッド61〜64に
おけるインクジェットノズルの配列を示す説明図であ
る。第1のヘッド61には、ブラックインクを噴射する
ノズルアレイが設けられている。また、第2ないし第4
のヘッド62〜64にも、シアン、マゼンタ及びイエロ
ーのインクをそれぞれ噴射するノズルアレイが設けられ
ている。これらの4組のノズルアレイの副走査方向の位
置は、互いに一致している。
【0035】4組のノズルアレイは、副走査方向に沿っ
て一定のノズルピッチkで千鳥状に配列された複数個
(例えば32個や48個)のノズルnをそれぞれ備えて
いる。なお、各ノズルアレイに含まれる複数個のノズル
nは、千鳥状に配列されている必要はなく、一直線上に
配置されていてもよい。但し、図5(A)に示すように
千鳥状に配列すれば、製造上、ノズルピッチkを小さく
設定し易いという利点がある。
【0036】図5(B)は、1つのノズルアレイによっ
て形成される複数のドットの配列を示している。この実
施例では、インクノズルの配列が千鳥状か直線状かに関
わらず、1つのノズルアレイによって形成される複数の
ドットは、副走査方向に沿ってほぼ一直線上に並ぶよう
に、各ノズルのピエゾ素子PE(図4)に駆動信号が供
給される。例えば、図5(A)のようにノズルアレイが
千鳥状に配列されている場合において、図の右方向にヘ
ッド61が走査されてドットを形成していく場合を考え
る。この時、先行するノズル群100,102…は、後
追するノズル群101,103…よりも、d/v[秒]
だけ早いタイミングで駆動信号が与えられる。ここで、
d[インチ]は、ヘッド61における2つのノズル群の
間のピッチ(図5(A)参照)であり、v[インチ/
秒]はヘッド61の走査速度である。この結果、1つの
ノズルアレイによって形成される複数のドットは、副走
査方向に沿って一直線上に配列される。なお、後述する
ように、各ヘッド61〜64に設けられている複数個の
ノズルは、常に全数が使用されるとは限らず、ドット記
録方式によっては、その一部のノズルのみが使用される
場合もある。
【0037】図6は、ドット記録モードに応じた駆動制
御に関連する構成の機能ブロック図である。この機能ブ
ロック図には、モードIDメモリ202と、記録モード
設定部204と、記録モードテーブル206と、駆動部
制御部208と、主走査駆動部210と、副走査駆動部
212と、印刷ヘッド駆動部214と、ラスタデータ格
納部216と、印刷ヘッド28と、印刷用紙Pとが示さ
れている。
【0038】記録モードテーブル206は、複数のドッ
ト記録モード情報を格納している。この記録モードテー
ブル206には、各ドット記録モード情報に含まれる種
々のパラメータの中で、記録解像度と、モードグループ
と、モードIDと、使用ノズル数Nと、副走査量Lとが
示されている。なお、各ドット記録モード情報には、こ
の他にも、主走査と副走査の動作を規定するための種々
のパラメータが含まれているが図6では図示を省略して
いる。
【0039】図6の例では、記録モードテーブル206
に格納されている複数のドット記録モードが、記録解像
度と記録速度の組合せに応じて、4つのモードグループ
M1〜M4に分類されている。第1のモードグループM
1は、「360dpiで速い」グループである。また、
第2のモードグループM2は「360dpiできれいな
(そして遅い)」グループ、第3のモードグループM3
は「720dpiで速い」グループ、第4のモードグル
ープM4は「720dpiできれいな(そして遅い)」
グループである。
【0040】モードIDメモリ202は、各モードグル
ープに関して、好ましいドット記録モードを指定するモ
ードID(モード指定情報)を格納している。記録モー
ド設定部204は、コンピュータ90から与えられる印
刷データと、モードIDメモリ202から与えられるモ
ードID(モード指定情報)とに応じて、駆動部制御部
208とラスタデータ格納部216に主走査と副走査の
動作を規定するパラメータを供給する。なお、印刷デー
タは、図1の最終カラー画像データFNLと同じもので
ある。印刷データの図示しないヘッダ部分には、印刷に
使用するモードグループM1〜M4の中の1つを指定す
るデータが含まれている。記録モード設定部204は、
このモードグループの指定と、モードIDメモリ202
から供給されたモードIDとから、印刷の実行に使用す
るドット記録モードを決定する。
【0041】記録モード設定部204は、こうして決定
されたドット記録モードにおける使用ノズル数Nと副走
査送り量Lとを含む走査パラメータを、駆動部制御部2
08とラスタデータ格納部216とに供給する。使用ノ
ズル数Nと副走査送り量Lとは1回の走査毎に変更され
る可能性があるので、各回の走査の前にこれらを含む走
査パラメータが駆動部制御部208とラスタデータ格納
部216に供給される。
【0042】ラスタデータ格納部216は、使用ノズル
数Nと副走査量Lとを含む走査パラメータに応じて、印
刷データを図示しないバッファメモリ内に格納する。一
方、駆動部制御部208は、使用ノズル数Nと副走査量
Lとを含むパラメータに応じて、主走査駆動部210と
副走査駆動部212と印刷ヘッド駆動部214とを制御
する。
【0043】なお、モードIDメモリ202と記録モー
ドテーブル206とは、図2に示した1つのPROM4
2内に設けられている。また、記録モード設定部204
と駆動部制御部208とラスタデータ格納部216と
は、図2に示した制御回路40内に設けられている。主
走査駆動部210は、図2に示すキャリッジモータ24
を含むキャリッジ31の送り機構によって実現されてお
り、副走査駆動部212は紙送りモータ23を含む用紙
の送り機構によって実現されている。さらに、印刷ヘッ
ド駆動部214は、各ノズルのピエゾ素子PEを含む回
路によって実現されている。
【0044】図7は、印刷ヘッド駆動部214の内部構
成を示すブロック図である。また、図8は、印刷ヘッド
駆動部214の動作を示すタイミングチャートである。
印刷ヘッド駆動部214は、原駆動信号発生部220
と、複数のマスク回路222と、各ノズルのピエゾ素子
PEと、を備えている。マスク回路222は、印刷ヘッ
ド28の各ノズル#1,#2…に対応して設けられてい
る。なお、図7、図8において、信号名の最後に付され
たかっこ内の数字は、その信号が供給されるノズルの番
号を示している。
【0045】原駆動信号発生部220は、各ノズルに共
通に用いられる原駆動信号ODRV(図8(a))を生
成して複数のマスク回路222に供給する。この原駆動
信号ODRVは、例えば図8(b)に示すように、1画
素分の主走査期間Td内に1つのパルスを含む信号であ
る。i番目のマスク回路222は、i番目のノズルのシ
リアル印刷信号PRT(i)のレベルに応じて原駆動信
号ODRVをマスクする。具体的には、マスク回路22
2は、印刷信号PRT(i)が1レベルのときには原駆
動信号ODRVをそのまま通過させて駆動信号DRVと
してピエゾ素子PEに供給し、一方、印刷信号PRT
(i)が0レベルのときには原駆動信号ODRVを遮断
する。このシリアル印刷信号PRT(i)は、i番目の
ノズルが1回の主走査で記録する各画素の記録状態を示
す信号であり、コンピュータ90から与えられた印刷画
像データFNL(図2)をノズル毎に分解したものであ
る。なお、図8の例は、1画素おきにドットが記録され
る場合の例であり、全画素にドットが記録される場合に
は、原駆動信号ODRVがそのまま駆動信号DRVとし
てピエゾ素子PEに供給される。
【0046】図9は、駆動信号DRVの周波数fDRV
と、ドット記録密度との関係を示している。ここで、
「ドット記録密度」とは、ドットが記録される画素の密
度を言う。すべての画素にドットが記録されるときには
ドット記録密度は100%であり、半分の画素にドット
が記録されるときにはドット記録密度は50%である。
【0047】図9から解るように、駆動信号周波数fDR
V は、ドット記録密度に比例する。ドット記録密度が1
00%のときには、駆動信号周波数fDRV は原駆動信号
ODRV(図8(a))の周波数f0 に等しく、ドット
記録密度が低下すると駆動信号周波数fDRV もこれに比
例して低下する。中間調領域の画像を印刷するときに
は、ドット記録密度が低いので、駆動信号周波数fDRV
もこれに応じて低くなる。
【0048】なお、ドットが記録される画素(「記録画
素」と呼ぶ)の間隔は、図8(c)のように常に一定で
あるとは限らず、ドット記録密度によっては、記録画素
の間隔が長いものと短いものとが混在している場合もあ
る。例えば、ドット記録密度が75%の場合には、連続
した4画素のうちの3画素にドットが記録され、残りの
1画素にはドットが記録されないので、記録画素の間隔
としては、1画素と2画素とが混在することになる。こ
のような場合にも、駆動信号周波数fDRV を、記録画素
の平均的な周波数として定義すれば、図9のような直線
的な特性が得られる。
【0049】B.ドット記録方式のパラメータの例:図
10は、ドット記録方式を規定するパラメータを示す説
明図である。図10(A)は、4個のノズルを用いた場
合の副走査送りの一例を示しており、図10(B)はそ
のドット記録方式のパラメータを示している。図10
(A)において、数字を含む実線の丸は、各副走査送り
後の4個のノズルの副走査方向の位置を示している。丸
の中の数字0〜3は、ノズル番号を意味している。4個
のノズルの位置は、1回の主走査が終了する度に副走査
方向に送られる。但し、実際には、副走査方向の送りは
紙送りモータ23(図1)によって用紙を移動させるこ
とによって実現されている。
【0050】図10(A)の左端に示すように、この例
では副走査送り量Lは2ドットの一定値である。従っ
て、副走査送りが行われる度に、4個のノズルの位置が
2ドットずつ副走査方向にずれてゆく。図10(B)に
は、このドット記録方式に関する種々のパラメータが示
されている。ドット記録方式のパラメータには、ノズル
ピッチk[ドット]と、使用ノズル個数N[個]と、ス
キャン繰り返し数sと、実効ノズル個数Neff [個]
と、副走査送り量L[ドット]とが含まれている。
【0051】図10の例では、ノズルピッチkは3ドッ
トであり、使用ノズル個数Nは4個である。なお、使用
ノズル個数Nは、実装されている複数個のノズルの中で
実際に使用されるノズルの個数である。スキャン繰り返
し数sは、一回の主走査において(s−1)ドットおき
に間欠的にドットを形成することを意味している。従っ
て、スキャン繰り返し数sは、1本のラスタライン上の
すべてのドットを記録するために使用されるノズルの数
にも等しい。図10の場合には、スキャン繰り返し数s
は2である。なお、スキャン繰り返し数sが2以上のド
ット記録方式を「オーバーラップ方式」と呼ぶ。
【0052】実効ノズル個数Neff は、使用ノズル個数
Nをスキャン繰り返し数sで割った値である。この実効
ノズル個数Neff は、一回の主走査で記録され得るラス
タラインの正味の本数を示しているものと考えることが
できる。
【0053】図10(B)の表には、各副走査送り毎
に、副走査送り量Lと、その累計値ΣLと、各副走査送
り後のノズルのオフセットFとが示されている。ここ
で、オフセットFとは、副走査送りが行われていない最
初のノズルの周期的な位置(図10では4ドットおきの
位置)をオフセット0の基準位置と仮定した時に、副走
査送り後のノズルの位置が基準位置から副走査方向に何
ドット離れているかを示す値である。例えば、図10
(A)に示すように、1回目の副走査送りによって、ノ
ズルの位置は副走査送り量L(2ドット)だけ副走査方
向に移動する。一方、ノズルピッチkは3ドットであ
る。従って、1回目の副走査送り後のノズルのオフセッ
トFは2である(図10(A)参照)。同様にして、2
回目の副走査送り後のノズルの位置は、初期位置からΣ
L=4ドット移動しており、そのオフセットFは1であ
る。3回目の副走査送り後のノズルの位置は、初期位置
からΣL=6ドット移動しており、そのオフセットFは
0である。3回の副走査送りによってノズルのオフセッ
トFは0に戻るので、3回の副走査を1つの小サイクル
として、この小サイクルを繰り返すことによって、有効
記録範囲のラスタライン上のすべてのドットを記録する
ことができる。なお、「有効記録範囲」とは、抜けや重
複無しにラスタラインが記録される範囲を言い、この有
効記録範囲内で画像を記録することができる。以下で
は、有効記録範囲内のラスタラインを「有効ラスタライ
ン」と呼ぶ。
【0054】図11は、記録速度がほぼ等しい3つのド
ット記録方式における走査パラメータを示す説明図であ
り、第4のモードグループM4(720dpiできれい
な(そして遅い)モードグループ)に含まれている3つ
のドット記録方式の例を示している。図11(A)に示
す第1ドット記録方式の走査パラメータは、ノズルピッ
チkが6ドット、使用ノズル個数Nが48個、スキャン
繰り返し数sが2、実効ノズル個数Neff が24個であ
る。また、副走査送り量L[ドット]には、異なる6つ
の値(20,27,22,28,21,26)が使用さ
れている。図11(B)に示す第2ドット記録方式の走
査パラメータは、副走査送り量L以外は第1ドット記録
方式と同じである。図11(C)に示す第3ドット記録
方式の走査パラメータは、ノズルピッチkが6ドット、
使用ノズル個数Nが47個、スキャン繰り返し数sが
2、実効ノズル個数Neff が23.5個である。また、
副走査送り量L[ドット]には、異なる2つの値(2
1,26)が使用されている。
【0055】第1および第2ドット記録方式は使用ノズ
ル個数Nが48個であるが、第3ドット記録方式の使用
ノズル個数Nは47個である。しかし、これらの3つの
ドット記録方式では、使用ノズル個数Nの差は約10%
以下である。実際の記録速度(印刷速度)は、実効ノズ
ル個数Neff (=N/s)にほぼ比例しているので、図
11に示す3つのドット記録方式の記録速度は互いにほ
ぼ等しいと言うことができる。このように、本明細書に
おいては、「記録速度がほぼ等しい」とは、実効ノズル
個数Neff の差が約10%以下であることを意味してい
る。
【0056】図12は、モードグループM4の第1ドッ
ト記録方式において、各有効ラスタラインを記録するノ
ズル番号を示している。図12の左側の欄の1〜34の
数字は有効ラスタライン番号を示している。また、図1
2の右側には、各副走査送り後の主走査において48個
のノズル#0〜#47が記録する有効ラスタラインの位
置が示されている。例えば、0番目の副走査送り後の主
走査では、ノズル#44〜#47が、それぞれ3番目、
9番目、15番目、および21番目の有効ラスタライン
を記録する。なお、ノズル番号の数字の前に「#」が付
されているものは、そのノズルでラスタライン上の偶数
画素位置が記録されることを意味しており、ノズル番号
の数字の前に「@」が付されているものは、そのノズル
でラスタライン上の奇数画素位置が記録されることを意
味している。
【0057】図12から解るように、隣接する2本のラ
スタラインを記録する4つのノズルの組合せは、副走査
送り量Lの配列に依存する。図11に示す3つのドット
記録方式では、副走査送り量Lの配列がそれぞれ異なる
ので、隣接する2本のラスタラインを記録する4つのノ
ズルの組合せも互いに異なる。ところで、前述したよう
に、隣接する2本のラスタラインを記録するノズルの記
録位置が、副走査方向に沿って互いに反対方向にずれて
いると、2本のラスタラインの間に「バンディング」と
呼ばれる筋状の画質劣化部分が発生する。従って、複数
のドット記録モードの中のどれが最も高画質を達成でき
るかは、ノズルの配列特性に依存する。そこで、本実施
例では、後述するように、各ドット記録方式に従ってテ
ストパターンを印刷してバンディングを評価し、バンデ
ィングが最も少なくなるドット記録方式を選択してい
る。
【0058】C.好ましいドット記録方式の選択:図1
3は、好ましいドット記録方式を選択するための処理手
順を示すフローチャートである。ステップS11では、
所定のテストパターン(検査用画像)をカラープリンタ
22で印刷する。きれいモードグループM4(図6)の
ように、同一の解像度を有し記録速度がほぼ等しい複数
のドット記録方式の中から好ましいドット記録方式を選
択する場合には、テストパターンは複数のドット記録方
式に従ってそれぞれ印刷される。この際、テストパター
ンの印刷には、階調レベルが約50%以下の中間調領域
の画像の印刷に用いられるインクのドットが使用され
る。この理由は、バンディングが目立ち易いのはこの範
囲の中間調領域なので、この中間調領域で用いられるイ
ンクのドットでテストパターンを印刷した方が、バンデ
ィングの程度を評価し易いからである。
【0059】CMYKの4色のインクを用いたカラー印
刷においては、中間調領域の印刷にはシアンやマゼンタ
が最も多く用いられる。特に、階調レベルが約20%〜
30%程度の範囲では、ブラックインクはほとんど使用
されず、グレーの画像は、シアンとマゼンタとイエロー
のドットの組合せによって再現される。なお、イエロー
はあまり目立たない色なので、バンディングの発生に対
する影響も小さい。そこで、4色のカラー印刷を行うプ
リンタでは、テストパターンを、シアンやマゼンタを使
用してそれぞれ印刷すればよい。なお、シアンやマゼン
タのテストパターンに加えて、イエローのテストパター
ンを印刷するようにしてもよい。
【0060】CMYKのインクの他に、淡色のシアンイ
ンクと淡色のマゼンタインクとを用いてカラー画像を印
刷するプリンタも存在する。このプリンタでは、中間調
領域の印刷には淡色のシアンと淡色のマゼンタが主に用
いられる。従って、このようなプリンタでは、淡色のシ
アンと淡色のマゼンタを用いてテストパターンをそれぞ
れ印刷することが好ましい。なお、淡色のシアンと淡色
のマゼンタのテストパターンに加えて、イエローのテス
トパターンを印刷するようにしてもよい。
【0061】なお、プリンタによっては、個々のドット
を形成するインクの量を調節することによって、個々の
ドットのサイズを変更可能なものがある。このようなド
ットを、以下では「バリアブルドット」、「可変量ドッ
ト」または「マルチサイズドット」と呼ぶ。この場合に
は、中間調領域において使用されるサイズのドットを用
いてテストパターンを印刷することが好ましい。
【0062】図14は、淡インクと濃インクのバリアブ
ルドットを利用可能なプリンタにおける階調値とドット
記録率との関係を示す説明図である。ここで、「階調
値」とは画像の濃度(画像信号のレベル)を意味してお
り、また、「ドット記録率」とは、ドットが記録されて
いる画素位置の割合を示している。なお、図14では、
色相がほぼ同じで濃度が異なる淡インクと濃インク(例
えば淡シアンと濃シアン)についての特性のみが示され
ており、他のインクのドットの特性に関しては省略され
ている。
【0063】図14に示すように、階調値が約50%以
下の中間調領域では、淡小ドットと淡大ドットと濃小ド
ットとが記録され、濃大ドットは記録されない。特に、
階調値が約30%以下の中間調領域では、濃小ドットも
記録されず、淡小ドットと淡大ドットのみ使用される。
なお、以下では淡小ドットと淡大ドットを併せて「淡ド
ット」と呼び、濃小ドットと濃大ドットを併せて「濃ド
ット」と呼ぶ。
【0064】このようなバリアブルドットを用いる場合
に、濃度やサイズが異なる複数種類のドットが形成され
るような階調範囲ではバンディングは目立ち難く、1種
類のドットのみが形成されるような階調範囲ではバンデ
ィングが目立ち易い傾向にある。例えば、濃小ドットの
形成が開始される階調値(約30%)では、淡小ドット
や淡大ドットも多数形成される。このように淡ドットが
多数形成されていると、濃小ドットの形成位置に多少の
ずれが生じてもバンディングは目立ちにくい。この理由
は、濃小ドットの形成位置にずれが生じてもそのずれを
補間するように淡大ドットが形成される可能性があるか
らである。一方、淡小ドットのみが形成されるような低
い中間調領域(約20%以下)では、このような効果は
期待できず、バンディングは目立ち易い。
【0065】そこで、図14のような特性を有するプリ
ンタでは、淡小ドットのみを用いてテストパターンが印
刷することが好ましい。但し、印刷画像において、淡大
ドットがバンディングに大きな影響を与えていると思わ
れる場合には、淡大ドットを用いてテストパターンを印
刷するようにしてもよい。なお、サイズの異なる2種類
以上のドットを用いてテストパターンを印刷することも
可能であるが、1種類のサイズのドットを用いた方が、
そのドットの特性をより良く検査できるという点で好ま
しい。
【0066】なお、バリアブルドットを利用可能なプリ
ンタにおけるテストパターンの好ましい印刷方法の他の
例については、さらに後述する。
【0067】テストパターンの印刷に関する走査パラメ
ータは、カラープリンタ22内のPROM42(図
2)、または、プリンタドライバ96(図1)に格納さ
れている。また、テストパターンを印刷するための印刷
データ(テストパターンデータ)も、カラープリンタ2
2内のPROM42、または、プリンタドライバ96に
格納されている。なお、図6の構成では、テストパター
ンの印刷に使用される走査パラメータやテストパターン
データは、記録モードテーブル206に格納されてい
る。
【0068】なお、テストパターン(検査用画像)の印
刷には、図6に示す各部204,206,208,21
0,212,214,216が使用されるので、これら
の各部の全体は、検査用画像印刷部としての機能を有す
る。
【0069】図15は、ステップS11で記録されるテ
ストパターンの例と、その読み取り方法とを示す説明図
である。図15は、図12に示す第1ドット記録方式に
従って20本の横罫線を記録した例であり、各罫線がそ
れぞれどのノズルで記録されるかが示されている。ま
た、図15の下部には、この処理で使用されるリニアイ
メージセンサ120とモード決定部122とが示されて
いる。なお、モード決定部122は、コンピュータ90
がコンピュータプログラムを実行することによって実現
される。
【0070】図15のラスタ番号とノズル番号(#0〜
#7)は、前述した図12に対応していることが解る。
なお、図15において、奇数番目のラスタ上の罫線は印
刷用紙の左側に記録され、偶数番目のラスタ上の罫線は
印刷用紙の右側に記録されている。この理由は、隣接す
るラスタの罫線を、左右方向に等しい範囲に記録する
と、隣接する罫線を識別することが困難だからである。
このような理由から、各罫線を記録する左右方向の範囲
は、2つではなく、3つに区分するようにしてもよい。
最下端の1本の罫線(20番目のラスタ上の罫線)だけ
は、奇数番目と偶数番目のラスタ上の罫線の範囲を包含
する長さにわたって記録されている。以下では、この2
0番目のラスタ上の罫線を「共通ラインCL」と呼ぶ。
【0071】図13のステップS12では、イメージセ
ンサ120(図15)によって、複数の罫線の中心位置
が読み取られる。このイメージセンサ120としては、
例えばCCD等で構成されたリニアイメージセンサや、
2次元イメージセンサなどが使用できる。イメージセン
サ120は、プリンタ22に内蔵するようにしてもよ
く、あるいは、プリンタ22とは別個の画像読み取り装
置内に設けるようにしてもよい。イメージセンサ120
をプリンタ22内に設けるようにすれば、罫線を印刷し
ながら罫線位置を読み取ることができるという利点があ
る。
【0072】罫線の中心位置は、例えば、モード決定部
122が、イメージセンサ120で得られた各罫線を芯
線化処理することによって決定できる。なお、各罫線の
中心位置は、共通ラインCLからの距離DISとして測
定される。例えば、図15の1番目と2番目のラスタ上
の罫線の位置は、共通ラインCLからの距離DIS1-
20 ,DIS2-20 としてそれぞれ求められる。
【0073】図13のステップS13では、モード決定
部122が、罫線間距離のバラツキの評価値ΔDras を
各記録方式毎に計算する。ここで、「罫線間距離」と
は、隣接するラスタ上の2本の罫線間の距離を意味す
る。例えば、図15の1番目と2番目のラスタ上の罫線
の罫線間距離Dras は、共通ラインCLからのそれぞれ
の距離DIS1-20 ,DIS2-20 の差分から得られる。
【0074】ところで、隣接するラスタを記録する2つ
のノズルの番号の組み合わせは、ドット記録方式に依存
している。また、ドット記録方式とが決まっている条件
下では、隣接するラスタを記録するノズル番号の組合せ
は有限個の組合せに決まる。そこで、図13のステップ
S13では、各ドット記録方式毎に、隣接するラスタを
記録するノズルの番号のすべての組み合わせに対して、
この罫線間距離Drasを測定する。
【0075】図16は、1つのドット記録方式について
得られた罫線間距離Dras の頻度分布を示すグラフであ
る。図16に示すように、罫線間距離Dras は正規分布
に近い頻度分布を示すものと期待される。罫線間距離D
ras のバラツキの評価値としては、罫線間距離Dras の
最大値と最小値との差分ΔDras を使用することができ
る。あるいは、罫線間距離Dras の頻度分布の標準偏差
σや分散などを、罫線間距離Dras のバラツキの評価値
として使用するようにしてもよい。これらの差分ΔDra
s や標準偏差σや分散などが大きいほど、罫線間距離の
変動も大きい。一方、バンディング(主走査方向に伸び
る筋状の画質劣化部)は、ラスタ間距離(これは罫線間
距離に等しい)が一定ではなく、変動があるときに発生
し易い。従って、罫線間距離のバラツキの評価値が大き
いほど、バンディングが発生しやすい傾向にある。以上
の説明から理解できるように、罫線パターンに基づく画
質の評価値としては、罫線間距離Dras のバラツキ(変
動)を示す種々の統計的な値を使用することが可能であ
る。
【0076】なお、上記の例では、罫線間距離Dras と
して隣接するラスタ上の2本の罫線の距離を使用した
が、この代わりに、複数ラスタ分離れた2本の罫線の距
離を使用することも可能である。例えば、4ラスタ分離
れた2本の罫線間の距離や、6ラスタ分離れた2本の罫
線間の距離などを使用してもよい。この理由は、副走査
方向の記録解像度が高くなると、1ラスタの幅が小さく
なるので、数ラスタの間の距離が変動したときにバンデ
ィングが目に付きやすくなるからである。このような場
合に、複数ラスタ分離れた2本の罫線の距離を測定し、
そのバラツキを示す統計的な値を画質の評価値として使
用すれば、目に付きやすいバンディングが発生しにくい
ような好ましいドット記録方式を選択することができ
る。
【0077】図13のステップS14では、モード決定
部120が、複数のドット記録方式について得られた罫
線間距離のバラツキの評価値ΔDras を比較して、評価
値ΔDras が最も小さいドット記録方式を決定し、その
ヘッドIDをヘッドIDメモリ202に設定する。
【0078】なお、CMYKの4色のカラー印刷を行う
プリンタにおいて、シアンとマゼンタのテストパターン
を作成した場合には、シアンとマゼンタについて上記の
評価値ΔDras がそれぞれ算出される。そして、これら
の評価値から算出された総合的な評価値(例えばシアン
とマゼンタの評価値ΔDras の合計)に基づいて、好ま
しいドット記録方式が決定される。また、淡シアンと淡
マゼンタを含む6色のカラー印刷を行うプリンタにおい
て、淡シアンと淡マゼンタのテストパターンを作成した
場合には、淡シアンと淡マゼンタの評価値ΔDras から
算出された総合的な評価値に基づいて、好ましいドット
記録方式が決定される。
【0079】図17は、テストパターンの記録とその読
み取りの他の方法を示す説明図である。図17の上部に
は、1色分のノズルアレイの48個のすべてのノズル#
0〜#47を用いて48本の横罫線を記録した例が示さ
れている。偶数番目のノズルは印刷用紙の左側に罫線を
記録し、奇数番目のノズルは印刷用紙の右側に罫線を記
録している。また、最下端の1本の罫線(#47のノズ
ルで記録される罫線)は、共通ラインCLとなってい
る。これらの罫線は、1回の主走査で記録される。従っ
て、隣接する罫線の間隔は、ノズルピッチk[ドット]
に等しい。なお、図17と同様に、各罫線を記録する左
右方向の範囲は、2つではなく、3つに区分するように
してもよい。
【0080】図17のようなテストパターンを用いたと
きにも、図13の手順とほぼ同じ手順に従って処理が実
行される。すなわち、ステップS12では、図17にお
ける各罫線の中心位置が、共通ラインCLからの距離D
ISとして測定される。例えば、図17のノズル番号#
0と#1のノズルで記録された罫線の位置は、共通ライ
ンCLからの距離DIS0-47,DIS1-47としてそれぞ
れ測定される。
【0081】図17のようなテストパターンを利用した
場合には、ステップS13におけるラスタ間距離Dras
の決定は、以下に説明するように、図17のテストパタ
ーンを用いた場合とは多少異なる処理で実現される。実
際の印刷時には、隣接するラスタラインを記録するノズ
ルの組合せは、ドット記録方式に依存し、また、ドット
記録方式が決まっている条件下では、隣接するラスタラ
インを記録するノズル番号の組合せは有限個の組合せに
決まる。そこで、図17のようなテストパターンを利用
した場合には、ラスタ間距離Dras は、実際の記録時に
おいて隣接するラスタラインを記録するノズル番号の組
合せに応じて算出される。例えば、図12の記録方式で
は、3番目のラスタラインの偶数画素は0回目の副走査
送り後にノズル#44で記録され、4番目のラスタライ
ンは4回目の副走査送り後にノズル#28で記録され
る。このとき、3番目と4番目のラスタラインの偶数画
素に関するラスタ間距離Dras は、以下の(1)式で与
えられる。
【0082】 Dras =DIS44-47−DIS28-47+(ΣL)・w …(1)
【0083】ここで、DIS44-47,DIS28-47は、図
17のテストパターンにおいて、共通ラインCLからノ
ズル#44とノズル#28で記録されたそれぞれの罫線
までの距離であり、ΣLは実際の記録時における3番目
のラスタラインと4番目のラスタラインの記録の間の副
走査送り量の累計値、wはドットピッチ[インチ]であ
る。この例では、3番目のラスタラインは0回目の副走
査送り後に記録され、4番目のラスタラインは4回目の
副走査送り後に記録されるので、ΣLは0回目の副走査
送りから4回目の副走査送りまでの送り量の累計値であ
る。なお、図11(A)に示されているように、0回目
の副走査送りから4回目の副走査送りまでの送り量の累
計値ΣLは97ドットである。
【0084】他の隣接するラスタラインに関するラスタ
間距離Dras も、上記と同様な式に従って算出すること
ができる。従って、図17のように記録された罫線に関
して距離DIS0-47〜DIS46-47を測定しておけば、
あらゆるドット記録方式を用いたときの、あらゆる隣接
ラスタラインに関してラスタ間距離Dras を算出するこ
とが可能である。そして、各ドット記録方式に関して、
図9に示すようなラスタ間距離Dras の分布を求めるこ
とができる。なお、ラスタ間距離Dras の算出以降の処
理は、図17の場合と同じなので、説明を省略する。
【0085】なお、バンディング発生の主要な原因とし
ては、副走査送り誤差と、ノズルピッチの製造誤差と、
の2つがある。バンディングが主に副走査送り誤差に起
因する場合には、図17のように、実際のドット記録方
式に従って記録されたラスタラインの間の距離を測定す
ることが好ましい。一方、バンディングが主にノズルピ
ッチの製造誤差に起因する場合には、図17のように、
1色分のすべてのノズルを用いて1回の主走査で直線状
の罫線を記録し、これらの罫線の間の距離を測定するよ
うにしても、ドット記録方式の良否を十分な精度で確認
することができる。
【0086】図18は、テストパターンの記録とその読
み取りの更に他の方法を示す説明図である。図18の上
部には、1色分のノズルアレイに設けられている48個
のすべてのノズル#0〜#47を用いて48本の横罫線
を記録した例が示されている。図18では、偶数番目の
ノズルも奇数番目のノズルも、印刷用紙の幅方向(X方
向)に沿ったほぼ同じ位置に罫線を記録している。従っ
て、隣接する罫線の間隔は、ノズルピッチk[ドット]
に等しい。
【0087】図18では、図示の便宜上、図17に比べ
て罫線を太く描いているが、実際には各罫線は図17の
ものと同じである。なお、図17と図18の方法の主な
違いは、好ましい記録方式を選択する際に使用する評価
値の算出方法の違いにあり、罫線の記録位置の違いには
大きな意味は無い。すなわち、図17の方法において図
18に示すテストパターンを用いてもよく、また、以下
に説明する図18の方法において図17に示すテストパ
ターンを用いてもよい。
【0088】図19は、図18のテストパターンを用い
たときの好ましい記録方式の選択手順を示すフローチャ
ートである。ステップS21では、図18のようなテス
トパターンを印刷する。
【0089】ステップS22では、イメージセンサ12
0によってテストパターンの画像を読取るとともに、モ
ード決定部122がその画像を処理することによって、
罫線の上端と下端の位置を決定する。例えば、図18の
ノズル#0で記録された罫線に関しては、罫線の上端位
置Y0Uと下端位置Y0Lとが決定される。他のノズルで記
録された罫線についても同様である。すなわち、48個
のノズルでそれぞれ記録された48本の罫線について、
その上端位置Y0U〜Y47U と下端位置Y0L〜Y 47L とが
それぞれ決定される。なお、各罫線の上端位置と下端位
置の値としては、各罫線上の複数の位置での平均値をそ
れぞれ採用することが好ましい。なお、Y方向(副走査
方向)位置の基準位置の取り方は、任意である。例えば
ノズル#0で記録された罫線の上端位置Y0UをY=0の
基準位置と取ってもよく、また、ノズル#47で記録さ
れた罫線の上端位置Y47U をY=0の基準位置と取って
もよい。
【0090】ステップS23では、モード決定部122
が、以下に示す手順に従って、各記録方式で画像を印刷
した際の隣接ラスタライン間の重なりのバラツキの評価
値ΔVras を計算する。ここではまず、テストパターン
の各罫線の上端位置と下端位置とから、以下(2)式に
従って各罫線の中心位置(すなわち重心)YiG(i=0
〜47)を算出する。 Y0G=(Y0U+Y0L)/2 Y1G=(Y1U+Y1L)/2 … YiG=(YiU+YiL)/2 … Y47G =(Y47U+Y47L)/2 …(2)
【0091】次に、以下の(3)式に従って各罫線の線
幅LBiG(i=0〜47)を算出する。 LB0G=(Y0U−Y0L) LB1G=(Y1U−Y1L) … LBiG=(YiU−YiL) … LB47G =(Y47U−Y47L) …(3)
【0092】さらに、以下の(4)式に従って、#0ノ
ズルを基準としたときのi番目のノズルのY方向アライ
メントYAi (i=0〜47)を算出する。 YA0 = 0 YA1 =(Y1G−Y0G)−{P×1} … YAi =(YiG−Y0G)−{P×i} … YA47=(Y47G−Y0G)−{P×47} …(4)
【0093】ここで、Pは、ノズルピッチの設計値k
[ドット]を距離の単位(例えば[mm])で表したも
のである。上記(4)式から理解できるように、#iノ
ズルのY方向アライメントYAi は、#0ノズルから#
iノズルまでの実測距離(YiG−Y0G)と、その設計値
{P×i}との差である。換言すれば、#iノズルのY
方向アライメントYAi は、#0ノズルから#iノズル
までの実測距離(YiG−Y0G)の、設計値{P×i}か
らのズレを示している。なお、#0ノズルのY方向アラ
イメントYA0 は0であると定義している。この説明か
ら解るように、Y方向アライメントYAは、各ノズルで
記録される罫線の実測位置の設計位置からのズレを示す
指標である。
【0094】次に、以下の(5)式に従って、各ノズル
のY方向絶対アライメントAYAiを算出する。 AYA0 =YA0 −YAave=−Yave AYA1 =YA1 −YAave … AYAi =YAi −YAave … AYA47=YA47−YAave …(5)
【0095】ここで、YAaveは、次の(6)式に示す
ように、48本のノズルのY方向アライメントYAの平
均値である。 YAave =(YA0 +YA1 +YA2 +…+YA47)/48 =( 0 +YA1 +YA2 +…+YA47)/48 …(6)
【0096】上記(5)式から解るように、各ノズルの
Y方向絶対アライメントAYAi は、各ノズルのY方向
アライメントYAi と、48本のノズルのY方向アライ
メントYAの平均値YAaveとの差である。
【0097】次に、以下の(7)式に従って、各記録方
式を用いて印刷された画像における隣接ラスタライン間
の重なりVrasを算出する。 Vras=(LBj +LBj+1 )−{D+(AYAj −AYAj+1 )} …(7 )
【0098】ここで、LBj ,LBj+1 は、印刷媒体の
有効記録範囲におけるj番目とj+1番目のラスタライ
ンの線幅をそれぞれ示し、Dは隣接ラスタライン間のピ
ッチの設計値[mm]を、また、AYAj ,AYAj+1
は有効記録範囲のj番目とj+1番目のラスタラインの
Y方向絶対アライメントを示す。
【0099】(7)式の右辺第2項は、上述したY方向
アライメントYAの説明からも理解できるように、隣接
する2本のラスタラインの実際の距離を示している。従
って、(7)式では、隣接する2本のラスタラインの実
際の距離を考慮して(換言すれば実際の距離と設計値と
の差を考慮して)、その重なりを算出している。
【0100】なお、隣接する2本のラスタラインの実際
の距離を考慮せずに、その設計値Dを用い、次の(8)
式に従って隣接ラスタライン間の重なりVrasを算出す
るようにしてもよい。 Vras=(LBj +LBj+1 )−D …(8)
【0101】但し、(8)式よりも、隣接する2本のラ
スタラインの実際の距離を考慮した(7)式を用いた方
が、より現実的な重なり量を算出することが可能であ
る。
【0102】ところで、図12に示す第1のドット記録
方式では、1番目のラスタラインは#24ノズルと#0
ノズルとで記録されており、2番目のラスタラインは#
36ノズルと#12ノズルとで記録されている。このよ
うに、j番目のラスタラインが2個のノズルで記録され
るときには、その線幅LBj としては、テストパターン
においてそれらの2個のノズルで記録されたラスタライ
ンの線幅の平均値が用いられる。従って、図12の場合
には、1番目のラスタラインの線幅としては、図18に
おいて#24ノズルで記録されたラスタラインの線幅
と、#0ノズルで記録されたラスタラインの線幅との平
均値が用いられる。これは、Y方向絶対アライメントA
YAj に関しても同様である。なお、一般に、オーバー
ラップ方式においてj番目のラスタラインがm本(mは
2以上の整数)のノズルを用いて記録されるときは、そ
のj番目のラスタラインの線幅LBj とY方向絶対アラ
イメントAYAj としては、m本のノズルに対する線幅
の平均値とm本のノズルに対するY方向絶対アライメン
トの平均値とがそれぞれ用いられる。
【0103】上述した隣接ラスタライン間の重なりVra
sの計算方法は、部分オーバーラップ方式でも同様であ
る。例えばスキャン繰り返し数sが1より大きく2より
も小さな部分オーバーラップ方式では、j番目のラスタ
ラインが2個のノズルで記録され、j+1番目のラスタ
ラインは1個のノズルで記録される、という場合が起こ
り得る。このような場合には、j番目のラスタラインに
ついては2個のノズルに対する線幅の平均値とY方向絶
対アライメントの平均値とが上記(7)で用いられ、一
方、j番目のラスタラインについては1個のノズルに対
する線幅とY方向絶対アライメントとが用いられる。
【0104】図20は、ドット記録方式が決まっている
条件下で得られた隣接ラスタ間の重なりVras の頻度分
布を示すグラフである。図20に示すように、ラスタ間
の重なりVras も正規分布に近い頻度分布を示すものと
期待される。ラスタ間の重なりVras のバラツキの評価
値としては、ラスタ間の重なりVras の最大値と最小値
との差分ΔVras を使用することができる。あるいは、
ラスタ間の重なりVras の頻度分布の標準偏差σや分散
などを、ラスタ間の重なりVras のバラツキの評価値と
して使用するようにしてもよい。これらの差分ΔVras
や標準偏差σや分散などが大きいほど、ラスタ間の重な
りの変動も大きい。一方、バンディングは、隣接するラ
スタ間の重なりが一定ではなく、変動があるときに発生
し易い。従って、ラスタ間の重なりのバラツキの評価値
が大きいほど、バンディングが発生しやすい傾向にあ
る。以上の説明から理解できるように、テストパターン
の画質の評価値としては、ラスタ間の重なりVras のバ
ラツキ(変動)を示す種々の統計的な値を使用すること
が可能である。
【0105】なお、上記の例では、ラスタ間の重なりV
ras として、隣接する2本のラスタラインの重なりを使
用したが、この代わりに、複数ラスタラインにわたる重
なりの合計値や平均値を使用することも可能である。例
えば、隣接する7本のラスタラインの間の6箇所の重な
りの平均値などを使用してもよい。この理由は、副走査
方向の記録解像度が高くなると、1ラスタラインの幅が
小さくなるので、数ラスタラインにわたる重なりの平均
値が変動したときにバンディングが目に付きやすくなる
からである。このような場合に、複数ラスタラインにわ
たる重なりの合計値や平均値を測定し、そのバラツキを
示す統計的な値を画質の評価値として使用すれば、目に
付きやすいバンディングが発生しにくいような好ましい
ドット記録方式を選択することができる。
【0106】図19のステップS24では、モード決定
部120が、複数のドット記録方式について得られたラ
スタ間の重なりのバラツキの評価値ΔVras を比較し
て、評価値ΔVras が最も小さいドット記録方式を決定
し、そのヘッドIDをヘッドIDメモリ202に設定す
る。
【0107】なお、図13や図19の手順の代わりに、
ラスタ間距離のバラツキの評価値ΔDras とラスタ間の
重なりのバラツキの評価値ΔVras との両方に基づい
て、好ましい記録方式を選択するようにしてもよい。例
えば、これらの評価値ΔDras,ΔVras から算出され
る総合評価値(例えばΔDras +ΔVras )に基づい
て、好ましい記録方式を選択することができる。なお、
評価値としては、これらの評価値以外のものも併せて利
用可能である。すなわち、一般には、ラスタ間距離のバ
ラツキの評価値とラスタ間の重なりのバラツキの評価値
とのうちの少なくとも一方に基づいて、好ましい記録方
式を選択するようにすればよい。
【0108】なお、上述したラスタ間距離のバラツキの
評価値ΔDras や、ラスタ間の重なりのバラツキの評価
値ΔVras の算出方法は単なる一例であり、これら以外
の種々の方法で、ラスタ間距離のバラツキの評価値や、
ラスタ間の重なりのバラツキの評価値を求めることも可
能である。
【0109】ところで、上記(4)式で与えられる各ノ
ズルのY方向アライメントYAも、バンディングに影響
を与えることは容易に理解できる。従って、線幅の代わ
りに、Y方向アライメントYA(すなわち罫線の実測位
置の設計位置からのズレ)に基づいて、好ましい記録方
式を選択するようにすることも可能である。また、線幅
とY方向アライメントの両方に基づいて、好ましい記録
方式を選択するようにすることも可能である。
【0110】図21は、図18に示すテストパターンの
代わりに用いられる他のテストパターンを示す説明図で
ある。図21のテストパターンでは、横罫線の代わり
に、ドット(黒丸で示す)を間欠的に記録した直線状パ
ターンが記録されている。図21において複数のドット
を貫通している直線は、単にラスタラインの中心位置を
示すための補助線である。このようなテストパターン
は、約50%以下の範囲の中間調領域内の特定の階調を
有する画像を記録する際の駆動信号に応じて印刷され
る。この理由は、バンディングは中間調において目立ち
易いので、中間調における記録動作に従って記録された
テストパターンを使用すれば、中間調におけるバンディ
ングの発生をより適切に評価することができるからであ
る。ここで、「駆動信号」とは、印刷ヘッド28の各ノ
ズルの駆動素子(ピエゾ素子)に供給される信号(すな
わち前述した図8(c)に示す信号)を意味している。
なお、図15や図17においても、中間調における記録
動作に従って、間欠的にドットを記録した直線状パター
ンを形成してもよい。
【0111】図21に示すテストパターンの読取りや測
定の方法は、図17の場合と同じなので、ここではその
説明は省略する。
【0112】なお、本明細書においては、直線上に配列
されているパターンを一般に「直線状パターン」と呼ん
でいる。従って、図21に示した間欠的なパターンのみ
でなく、図18に示した横罫線も「直線状パターン」の
一種である。この例から理解できるように、各ノズルの
特性を知るためには、各ノズルで記録された直線状パタ
ーンの特徴を測定することが好ましい。
【0113】上述のように、テストパターン(検査用画
像)を何らかのセンサで読み取り、そのセンサの出力を
分析して画質に影響する評価値を算出するようにすれ
ば、検査者や使用者が検査用画像を観察せずに、自動的
に好ましいドット記録方式を選択することが可能であ
る。
【0114】上述のテストパターンの印刷において、階
調レベルが約50%以下である中間調領域の画像を有す
る画像を印刷する際の駆動信号を使用する理由は、以下
の通りである。第1の理由は、バンディングが、このよ
うな中間調領域の画像において目立ち易いからである。
第2の理由は、以下に説明するように、バンディングに
影響を与えるインク滴の重量やドットの記録位置が画像
の階調に依存して多少変化するので、中間調領域の画像
におけるバンディングを正しく評価するためには、中間
調領域の画像の印刷に使用される駆動信号を用いてテス
トパターンを印刷することが好ましいからである。
【0115】バンディングが、インク滴の重量の変化や
ドットの記録位置の変化に影響されることは、以下のよ
うに理解することができる。多くの場合に、バンディン
グは、隣接するラスタラインの間に形成されたインクの
無い帯状の部分である。インク的の重量が増加してドッ
トが大きくなると隣接するラスタライン同士の重なりが
大きくなるので、このようなバンディングは緩和され
る。また、副走査方向に沿ったドットの記録位置の変化
は、ラスタ間距離のバラツキに影響するので、バンディ
ングの発生に直接的な影響を与える。このように、ドッ
トの大きさの変化と、ドットの記録位置の変化とは、い
ずれもバンディングに影響することが解る。また、以下
に説明するように、インク滴の重量やドットの記録位置
は、主走査方向に沿ったドットの記録頻度(すなわち駆
動信号周波数fDRV )に依存して変化する。
【0116】図22(A)は、駆動信号周波数fDRV と
インク滴重量との関係を示しており、図22(B)は、
駆動信号周波数fDRV とラスタ間距離のバラツキの評価
値ΔDras との関係を示している。図22(A)に示さ
れているように、駆動信号周波数fDRV が変わると、イ
ンク滴重量も変化する。インク滴重量が変化すると、ド
ットの大きさが変わる。また、インク滴重量の変化は、
ノズルの先端からのインク滴の吐出速度にも影響を与
え、この吐出速度の変化がドットの記録位置にも影響を
与える。インク滴重量が駆動信号周波数fDRV に依存す
る理由は、駆動信号周波数fDRV が高いと、1つのパル
スによって生起されたノズルのメニスカス振動(インク
滴が凹凸になる振動)が収束しないうちに次のパルスが
ノズルに印可されるからであると推定される。図22
(B)に示すように、駆動信号周波数fDRV が変わると
各ノズルによるドットの記録位置も変化するので、ラス
タ間距離のバラツキの評価値ΔDras も変動する。
【0117】このように、バンディングの発生の程度
は、駆動信号周波数fDRV に依存するので、階調レベル
が約50%以下である中間調領域の画像におけるバンデ
ィングを評価するためには、このような中間調画像を記
録する際の記録動作に応じてテストパターンを印刷する
ことが好ましい。こうすれば、バンディングの発生を、
実際の印刷に近い状態で評価することができる。
【0118】なお、発明者の実験によれば、バンディン
グは、画像の階調レベルが約3%から約50%の範囲の
中間調領域において目立ち易く、特に約5%から約30
%の範囲で目立ち易い。従って、これらの範囲の中間調
領域の画像を記録する際の記録動作に応じてテストパタ
ーンを印刷すれば、バンディングの発生を評価する上で
より好ましい。
【0119】ところで、上述の説明から解るように、バ
ンディングの発生は、隣接するラスタライン同士の重な
り量と、ラスタ間距離のバラツキとに大きな影響を受け
る。そこで、ラスタ間距離のバラツキの評価値と、ラス
タライン同士の重なり量のバラツキの評価値との両方を
用いてバンディングの発生の程度を評価して、好ましい
ドット記録方式を選択するようにしてもよい。なお、ラ
スタライン同士の重なり量は、図21に示したテストパ
ターンにおけるドットの大きさの測定値から決定するこ
とができる。
【0120】ドットの大きさを変化させることのできる
バリアブルドット(可変量ドット)を利用可能なプリン
タにおいては、以下のようにして好ましいドット記録方
式を選択することも可能である。
【0121】図25は、可変量ドット印刷用の原駆動信
号波形を示す説明図であり、図24は、この原駆動信号
を利用して記録された可変量ドットの一例を示してい
る。図25に示すように、この可変量ドット印刷用の原
駆動信号では、1画素区間が小ドット部と中ドット部と
に区分されている。小ドット部では小ドットパルスW1
が発生し、中ドット部では中ドットパルスW2が発生す
る。小ドットを記録する場合には、1画素区間内の小ド
ットパルスW1のみをピエゾ素子に印加する。また、中
ドットを記録する場合には、1画素区間内の中ドットパ
ルスW1のみをピエゾ素子に印加する。また、1画素区
間内の小ドットパルスW1と中ドットパルスW2の双方
をピエゾ素子に印加すると、大ドットが記録される(図
24参照)。
【0122】図25は、可変量ドットを用いた階調再現
方法を示すグラフである。図25の横軸は画像信号レベ
ルの相対値を示し、縦軸は3種類のドットのドット記録
密度を示している。なお、画像信号レベルは、画像の濃
度階調(濃度レベル)を示す階調値に相当する。
【0123】図25のグラフにおいて、画像信号レベル
が0%〜約16%の階調範囲では、小ドットのドット記
録密度が画像信号レベルの増加とともに0%から約50
%まで直線的に増加している。この結果、画像信号レベ
ルが約16%である画像部分では小ドットが約半分の画
素位置に形成される。また、画像信号レベルが約16%
〜約50%の階調範囲では、小ドットのドット記録密度
が画像信号レベルの増加とともに約50%から約15%
まで直線的に減少しており、一方、中ドットのドット記
録密度が0%から約80%まで直線的に増加している。
画像信号レベルが約50%〜100%の階調範囲では、
小ドットと中ドットのドット記録密度が画像信号レベル
の増加とともに0%に至るまで直線的に減少しており、
一方、大ドットのドット記録密度が0%から100%ま
で直線的に増加している。このように、各画像部分の画
像信号レベルに応じて、その画像部分が1種類または2
種類のドットで記録されることにより、画像の濃度階調
が滑らかに直線的に再現される。
【0124】このような可変量ドットを用いて印刷した
画像においては、階調値が約8%から約28%の範囲の
ときに、バンディングが目立ちやすいことが判明した。
従って、テストパターンもこの階調範囲の中間調画像を
印刷する際の記録動作に従って印刷することが好まし
い。なお、約8%〜約16%の階調範囲では、小ドット
のみが記録されるが、約16%〜約28%の階調範囲で
は小ドットと中ドットとが混在して記録される。小ドッ
トと中ドットとが混在した状態で図21のテストパター
ンを印刷すると、ドットの大きさやラスタラインの中心
位置を正確に測定することが難しくなる。従って、小ド
ットのみでテストパターンを印刷することが好ましい。
一般には、階調レベルが約50%以下である中間調領域
の画像を有する中間調画像の印刷に使用される1種類の
ドットを用いて、その中間調画像の印刷に適用されるド
ット記録動作に従ってテストパターンを印刷することが
好ましい。また、テストパターンに適用する駆動信号と
しては、バンディングが特に目立ちやすい約8%〜約2
8%の範囲内での印刷に適用される駆動信号を用いるこ
とが好ましい。なお、バンディングが目立ち易い階調範
囲は、プリンタによって異なるが、通常は、約3%〜約
50%の階調範囲においてバンディングが目立ち易く、
特に約5%〜約30%の階調範囲においてバンディング
が目立ち易い傾向にある。従って、通常は、これらの階
調範囲内での印刷に適用される駆動信号を用いることが
好ましい。
【0125】上述した好ましいドット記録方式の選択
は、解像度と記録速度の各組合せ毎に実行するようにす
ることが好ましい。すなわち、カラープリンタ22にお
いて選択しうる解像度と記録速度の組合せが複数組存在
する場合には、その各組ごとに、1つの好ましいドット
記録方式が選択されることが好ましい。但し、記録速度
の差があまり問題とならない場合には、記録速度に係わ
らず、同じの解像度を有する複数のドット記録方式の中
から1つの好ましいドット記録方式を選択するようにし
てもよい。
【0126】また、上述した図13の手順は、以下のよ
うな種々の時点で実行することができる。 (1)印刷ヘッド28の製造時。 (2)カラープリンタ22の製造時。 (3)ユーザの使用時。
【0127】例えば、上記(2)の時点、すなわち、カ
ラープリンタ22の製造工程において、個々のカラープ
リンタ22に対して図13の処理を実行するようにすれ
ば、出荷されるカラープリンタ22に対してそれぞれ高
画質を達成するための好ましいドット記録方式を設定す
ることができる。なお、カラープリンタ22の性能は経
年的に変化するので、長年の使用の後には高画質を達成
するドット記録方式が変わる可能性もある。従って、カ
ラープリンタ22の使用開始後に、好ましいドット記録
方式を変更することができるようにしておけば、経年変
化による画質の劣化を或る程度防止することが可能であ
る。この意味では、上記(3)の時点でも図13の手順
を実行できるようにしておくことが好ましい。
【0128】なお、この実施例では、好ましいドット記
録方式を指定するためのモード指定情報が、書き換え可
能なPROM42に格納されているので、好ましいドッ
ト記録方式を示すモード指定情報をカラープリンタ22
内に常時格納しておくことができるとともに、必要に応
じてモード指定情報を変更することが可能である。
【0129】なお、モード指定情報(ヘッドID)は、
プリンタ22内のPROM42以外にも、種々の態様で
設定しておくことができる。例えば、印刷ヘッド28に
設けられた不揮発性メモリにヘッドIDを格納しておく
ことが可能である。また、印刷ヘッド28の電気接点や
形状的な突起などによってヘッドIDを識別可能に設定
しておき、プリンタ22に、このヘッドIDを識別でき
る要素(回路やスイッチ)を設けるようにしてもよい。
すなわち、モード指定情報を設定する手段としては、メ
モリに限らず、電気的な接点や機械的な構造などの種々
の形態を採用することができる。
【0130】前述したように、好ましいドット記録方式
のパラメータは、コンピュータ90の起動時にプリンタ
ドライバ96がインストールされる際に、プリンタドラ
イバ96によってPROM42から読み出される。すな
わち、プリンタドライバ96は、モード指定情報(ヘッ
ドID)で指定された好ましいドット記録モードに対す
るドット記録モード情報をPROM42から読み込む。
ラスタライザ97とハーフトーンモジュール99におけ
る処理や、主走査および副走査の動作は、このドット記
録モード情報に応じて実行される。
【0131】なお、PROM42から好ましいドット記
録方式のパラメータを読み出すタイミングは、プリンタ
ドライバ96のインストール時に限らず、種々の変形が
可能である。例えば、コンピュータ90の電源投入時に
毎回読み出すようにしてもよい。こうすれば、プリンタ
22自身が交換された場合にも、新しいプリンタ22内
のPROM42に格納された好ましいドット記録方式の
パラメータを読み出すことができる。あるいは、印刷の
実行時に(例えばユーザが印刷開始を指示する度に)、
PROM42の情報を毎回読み出すようにしてもよい。
これは、例えばネットワーク接続された多数の同型のプ
リンタが存在し、実際に印刷に使用するプリンタを選択
できるような場合に好ましい態様である。この場合に
は、印刷の実行の度に、選択されたプリンタのPROM
42から好ましいドット記録方式のパラメータを読み出
せるので、選択されたプリンタに適したドット記録方式
で記録を実行することができる。
【0132】プリンタドライバ96内にすべてのドット
記録モード情報が予め登録されている場合には、プリン
タドライバ96は、PROM42からモード指定情報の
みを読み出せばよい。この際、双方向のデータ通信がで
きないなどの理由によってモード指定情報の読み込みエ
ラーが生じた場合には、以下のように対処することが可
能である。すなわち、読み込みエラーが発生したときに
は、プリンタ本体に印刷媒体上にモード指定情報(すな
わちヘッドID)を印刷させ、また、プリンタドライバ
96のユーザインタフェイス(コンピュータ90の画面
上に表示される)上に、印刷されたモード指定情報(ヘ
ッドID)の入力をユーザに促すような表示を行う。具
体的には、例えば、画面上のユーザインタフェイス領域
に、「プリンタで印刷されたヘッドIDをキーボードか
ら入力して下さい」という文字を表示すれば良い。こう
すれば、プリンタドライバ96は、ユーザが入力したモ
ード指定情報に応じたドット記録方式のパラメータを用
いて各種の処理を実行することができる。
【0133】以上のように、上記実施例によれば、少な
くとも同一の解像度を有する複数のドット記録方式の中
から、高画質を達成できる好ましいドット記録方式を選
択するようにしたので、個々のカラープリンタ22の状
態に応じてそれぞれ高画質の画像を記録することができ
る。
【0134】なお、この発明は上記の実施例や実施形態
に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々の態様において実施することが可能であり、
例えば次のような変形も可能である。
【0135】(1)この発明はカラー印刷だけでなくモ
ノクロ印刷にも適用できる。また、ドラムスキャンプリ
ンタにも適用できる。尚、ドラムスキャンプリンタで
は、ドラム回転方向が主走査方向、キャリッジ走行方向
が副走査方向となる。また、この発明は、インクジェッ
トプリンタのみでなく、一般に、複数のドット形成要素
アレイを有する記録ヘッドを用いて印刷媒体の表面に記
録を行うドット記録装置に適用することができる。ここ
で、「ドット形成要素」とは、インクジェットプリンタ
におけるインクノズルのように、ドットを形成するため
の構成要素を意味する。このようなドット記録装置とし
ては、例えばファクシミリ装置や、コピー装置などがあ
る。
【0136】(3)上記実施例において、ハードウェア
によって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置
き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによっ
て実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換え
るようにしてもよい。例えば、カラープリンタ22の制
御回路40(図2)の機能を、コンピュータ90が実行
するようにすることもできる。この場合には、プリンタ
ドライバ96等のコンピュータプログラムが、制御回路
40における制御と同じ機能を実現する。
【0137】このような機能を実現するコンピュータプ
ログラムは、フロッピディスクやCD−ROM等の、コ
ンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で
提供される。コンピュータシステム90は、その記録媒
体からコンピュータプログラムを読み取って内部記憶装
置または外部記憶装置に転送する。あるいは、通信経路
を介してプログラム供給装置からコンピュータシステム
90にコンピュータプログラムを供給するようにしても
よい。コンピュータプログラムの機能を実現する時に
は、内部記憶装置に格納されたコンピュータプログラム
がコンピュータシステム90のマイクロプロセッサによ
って実行される。また、記録媒体に記録されたコンピュ
ータプログラムをコンピュータシステム90が直接実行
するようにしてもよい。
【0138】この明細書において、コンピュータシステ
ム90とは、ハードウェア装置とオペレーションシステ
ムとを含む概念であり、オペレーションシステムの制御
の下で動作するハードウェア装置を意味している。コン
ピュータプログラムは、このようなコンピュータシステ
ム90に、上述の各部の機能を実現させる。なお、上述
の機能の一部は、アプリケーションプログラムでなく、
オペレーションシステムによって実現されていても良
い。
【0139】なお、この発明において、「コンピュータ
読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク
やCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各
種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置
や、ハードディスク等のコンピュータに固定されている
外部記憶装置も含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像処理システムの概略構成を示すブ
ロック図。
【図2】画像出力装置20の一例としてのカラープリン
タ22の構成を示す概略構成図。
【図3】印刷ヘッド28の構造を例示する説明図。
【図4】インクの吐出の原理を説明する説明図。
【図5】インク吐出用ヘッド61〜64におけるインク
ジェットノズルの配列を示す説明図。
【図6】ドット記録モードに応じた駆動制御に関連する
構成の機能ブロック図。
【図7】印刷ヘッド駆動部214の内部構成を示すブロ
ック図。
【図8】印刷ヘッド駆動部214の動作を示すタイミン
グチャート。
【図9】駆動信号DRVの周波数fDRV とドット記録密
度との関係を示すグラフ。
【図10】ドット記録方式を規定するパラメータを示す
説明図。
【図11】記録速度がほぼ等しい4つのドット記録方式
における走査パラメータを示す説明図。
【図12】第1ドット記録方式において各ラスタライン
を記録するノズル番号を示す説明図。
【図13】好ましいドット記録方式の選択手順を示すフ
ローチャート。
【図14】淡インクと濃インクのバリアブルドットを形
成できるプリンタにおける階調値とドット記録率との関
係を示す説明図。
【図15】テストパターンの記録とその読み取り方法と
を示す説明図。
【図16】1つのドット記録方式について得られたラス
タ間距離Dras の頻度分布を示すグラフ。
【図17】テストパターンの記録とその読み取りの他の
方法を示す説明図。
【図18】テストパターンの記録とその読み取りの更に
他の方法を示す説明図。
【図19】好ましいドット記録方式の他の選択手順を示
すフローチャート。
【図20】1つのドット記録方式について得られたラス
タ間の重なりVras の頻度分布を示すグラフ。
【図21】図18に示すテストパターンの代わりに用い
られる他のテストパターンを示す説明図。
【図22】駆動信号周波数fDRV とインク滴重量との関
係、および、駆動信号周波数fDRV とラスタ間距離のバ
ラツキの評価値ΔDras との関係を示す説明図。
【図23】可変量ドット印刷用の原駆動信号波形を示す
説明図。
【図24】可変量ドットの一例を示す説明図。
【図25】可変量ドットを用いた階調再現方法を示すグ
ラフ。
【符号の説明】
12…スキャナ 20…画像出力装置 21…カラーディスプレイ 22…カラープリンタ 23…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 26…プラテン 28…印刷ヘッド 31…キャリッジ 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置検出センサ 40…制御回路 42…PROM 61〜64…インク吐出用ヘッド 65…導入管 71,72…インク用カートリッジ 80…インク通路 90…コンピュータ 91…ビデオドライバ 93…CRTディスプレイ 95…アプリケーションプログラム 96…プリンタドライバ 97…ラスタライザ 98…色補正モジュール 99…ハーフトーンモジュール 100〜103…ノズル群 110…モード指定情報書込モジュール 120…イメージセンサ 122…モード設定部 202…モードIDメモリ(モード指定情報設定手段) 204…記録モード設定部 208…駆動部制御部 206…記録モードテーブル(記録モード格納手段) 210…主走査駆動部 212…副走査駆動部 214…印刷ヘッド駆動部 216…ラスタデータ格納部 220…原駆動信号発生部 222…マスク回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA04 EA11 EB27 EB41 EB46 EC69 EC80 ED01 ED07 EE09 FA10 2C057 AF39 AF91 CA01 CA07 2C061 AQ05 KK16 KK18 KK22 KK25 KK27 5C074 AA05 BB16 DD03 DD05 DD12 DD16 DD24 DD28 EE05 FF05 FF15 FF16 GG08 GG09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷画像信号に応じてドットを印刷媒体
    の表面に記録することによってカラー画像を印刷する印
    刷装置において、前記印刷装置の主走査および副走査の
    動作を規定するドット記録モードとして、複数のドット
    記録モードの中から好ましいドット記録モードを選択す
    る方法であって、(a)階調レベルが約50%以下であ
    る中間調領域の画像を印刷する際に使用される少なくと
    も1種類のインクのドットを用いて、所定の検査用画像
    を印刷する工程と、(b)前記検査用画像を検査するこ
    とによって、前記複数のドット記録モードの中から好ま
    しいドット記録モードを決定する工程と、を備えること
    を特徴とするドット記録モード選択方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法であって、前記印刷
    装置がシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4種類
    のインクを用いてカラー画像を印刷可能なときに、 前記工程(a)は、前記検査用画像として、前記中間調
    領域の画像の印刷に使用されるシアンのドットを用いて
    作成されるシアン検査用画像と、前記中間調領域の画像
    の印刷に使用されるマゼンタのドットとを用いて作成さ
    れるマゼンタ検査用画像とを少なくとも作成する工程を
    含み、 前記工程(b)は、前記シアン検査用画像に関する前記
    評価値と、前記マゼンタ検査用画像に関する前記評価値
    とに少なくとも基づいて、前記好ましい1つのドット記
    録モードを選択する工程を含む、ドット記録モード選択
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の方法であって、 前記印刷装置が濃シアンと、淡シアンと、濃マゼンタ
    と、淡マゼンタとを含む複数種類のインクを用いてカラ
    ー画像を印刷可能なときに、 前記工程(a)は、前記検査用画像として、前記中間調
    領域の画像の印刷に使用される淡シアンのドットを用い
    て作成される淡シアン検査用画像と、前記中間調領域の
    画像の印刷に使用される淡マゼンタのドットとを用いて
    作成されるマゼンタ検査用画像とを少なくとも作成する
    工程を含み、 前記工程(b)は、前記淡シアン検査用画像に関する前
    記評価値と、前記淡マゼンタ検査用画像に関する前記評
    価値とに少なくとも基づいて、前記好ましい1つのドッ
    ト記録モードを選択する工程を含む、ドット記録モード
    選択方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の方
    法であって、 前記検査用画像は、階調レベルが約50%以下である中
    間調領域の画像を印刷する際に適用されるドット記録動
    作に従ってそれぞれ印刷される、ドット記録モード選択
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の方法であって、 前記印刷装置は、印刷媒体上にドットを形成するための
    複数のドット形成要素が配列されたドット形成要素アレ
    イを備えており、 前記検査用画像は、複数のドット形成要素がそれぞれ主
    走査方向に沿ってドットを間欠的に記録することによっ
    て形成された複数の直線状パターンを含んでおり、 前記工程(b)は、 前記複数の直線状パターンの間の距離を測定する工程
    と、 前記複数の直線状パターンの間の距離から、印刷の際に
    隣接して記録されるラスタラインの間隔のバラツキを示
    す第1の評価値を算出するとともに、前記第1の評価値
    に少なくとも基づいて前記好ましい1つのドット記録モ
    ードを選択する工程と、を備えるドット記録モード選択
    方法。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の方法であって、 前記印刷装置は、印刷媒体上にドットを形成するための
    複数のドット形成要素が配列されたドット形成要素アレ
    イを備えており、 前記検査用画像は、複数のドット形成要素がそれぞれ主
    走査方向に沿ってドットを間欠的に記録することによっ
    て形成された複数の直線状パターンを含んでおり、 前記工程(b)は、 前記複数の直線状パターンの幅をそれぞれ測定する工程
    と、 各直線状パターンの幅に少なくとも基づいて、前記複数
    のドット記録モードのそれぞれに従って印刷される画像
    において隣接して記録されるラスタラインの重なりのバ
    ラツキを示す第2の評価値を算出するとともに、前記第
    2の評価値に少なくとも基づいて前記好ましい1つのド
    ット記録モードを選択する工程と、を備えるドット記録
    モード選択方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の方法であって、 前記工程(b)は、 前記隣接して記録されるラスタラインの幅を、前記複数
    の直線状パターンの幅からそれぞれ決定する工程と、 前記隣接して記録されるラスタラインの距離の実測値と
    設計値との差分を求める工程と、 前記隣接して記録されるラスタラインの幅を上記差分に
    よって補正することによって、前記ラスタラインの重な
    りを決定する工程と、を備える、ドット記録モード選択
    方法。
  8. 【請求項8】 請求項5ないし7のいずれかに記載の方
    法であって、 前記印刷装置は、1つのドット形成要素を用いて大きさ
    の異なる複数種類のドットを印刷媒体上に記録可能であ
    り、 前記検査用画像は、前記中間調領域の画像の印刷に適用
    される駆動信号周波数を有する駆動信号が前記ドット記
    録要素に与えられて、前記中間調領域の画像の印刷に使
    用される1種類のドットが印刷媒体上に記録されること
    によって印刷される、ドット記録モード選択方法。
  9. 【請求項9】 印刷画像信号に応じてドットを印刷媒体
    の表面に記録することによって画像を印刷する印刷装置
    であって、 階調レベルが約50%以下である中間調領域の画像を印
    刷する際に使用される少なくとも1種類のインクのドッ
    トを用いて、所定の検査用画像を印刷する検査用画像印
    刷部と、 前記検査用画像を読取るセンサと、 前記センサの出力を分析することによって、前記複数の
    ドット記録モードの中から好ましいドット記録モードを
    決定するドット記録モード決定部と、を備えることを特
    徴とする印刷装置。
  10. 【請求項10】 印刷画像信号に応じてドットを印刷媒
    体の表面に記録することによって画像を印刷する印刷装
    置を備えたコンピュータに使用され、前記印刷装置の主
    走査および副走査の動作を規定するドット記録モードと
    して、複数のドット記録モードの中から好ましいドット
    記録モードを選択するためのコンピュータプログラムを
    記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であっ
    て、 階調レベルが約50%以下である中間調領域の画像を印
    刷する際に使用される少なくとも1種類のインクのドッ
    トを用いて、所定の検査用画像を印刷する機能と、 前記検査用画像を検査することによって、前記複数のド
    ット記録モードの中から好ましいドット記録モードを決
    定する機能と、をコンピュータに実現させるためのコン
    ピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可
    能な記録媒体。
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