JP2000182942A - 荷電ビーム露光方法及び荷電ビーム露光装置 - Google Patents

荷電ビーム露光方法及び荷電ビーム露光装置

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JP2000182942A JP10360714A JP36071498A JP2000182942A JP 2000182942 A JP2000182942 A JP 2000182942A JP 10360714 A JP10360714 A JP 10360714A JP 36071498 A JP36071498 A JP 36071498A JP 2000182942 A JP2000182942 A JP 2000182942A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高精度な位置合わせ露光を可能とする。 【解決手段】試料2に電圧を印加し、試料2上に加速電
界を形成する工程と、該加速電界によって、電子銃9か
ら発せられた電子ビーム10を加速し、前記試料2上に
形成された位置合わせマーク12上を電子ビーム10で
走査する工程と、該位置合わせマーク12から発生した
反射電子及び2次電子を検出器11で検出し、検出され
た信号波形に基づいて、該位置合わせマーク12の位置
を求める工程と、試料2への印加電圧を変化させ、加速
電界を消去、もしくは減少させる工程と、位置合わせマ
ーク12の位置情報に基づいて、電子銃9から発せられ
る電子ビーム10でパターンを露光する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷電ビーム露光方
法及び荷電ビーム露光装置に関し、特に位置合わせ露光
に使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】荷電ビーム、例えば電子ビームを用いた
露光に用いられる位置合わせ方法としては、下地基板に
形成されたマークを高加速の電子ビームで走査し、マー
クからの反射電子若しくは2次電子を検出する方法が一
般的である。この位置合わせのためのマークは段差構造
や反射電子放出効率の異なる材質で形成される。
【0003】近年、レジスト感度の向上、近接効果の低
減、チャージアップを起こしにくいとの理由から1〜2
kVの低エネルギー電子ビームによる露光の研究(例え
ばH.P.Chang et.al. :J.Vac.Sci.Technol.10(1992)274
3"Arrayed miniature electron beam columns for high
throughput sub-100nm lithography")が行われてい
る。しかしながら、低エネルギーの電子ビームの場合、
貫通能力が小さいという問題を抱えている。
【0004】低エネルギー電子ビームによるマーク検出
の問題点を図18を用いて説明する。図18に示すよう
に、試料はSi基板21,Si酸化膜22,レジスト2
4の積層構造であり、位置合わせ用のマーク12はSi
基板21上に形成され、レジスト24の表面から深い位
置にある。低エネルギー電子ビームを用いた場合、レジ
スト24表面から深い位置に形成された位置合わせマー
ク12まで電子ビーム10が到達せずに、反射電子信号
が得られないという問題があった。マーク検出用と露光
用に電子ビーム源を別途設ける方法(例えば特開平2−
37710号公報、特開平7−169665号公報、特
開昭63−263720号公報)も考案されているが、
装置が複雑になるという問題がある。
【0005】反射電子信号が得られない問題点を解決す
るための手法として、図19に示すマーク検出方法が考
案されている。図19に示すように、レジスト表面18
2にのみ、電子ビーム10で走査してレジスト表面18
2をチャージアップさせ、位置合わせマーク12の像を
2次電子183で見る方法が考案されている。
【0006】この方法は、マーク上とそれ以外の部分の
絶縁膜にかかる容量コントラスト184が異なるため
に、マーク12直上の2次電子放出効率が異なることを
利用している。この方法により検出された位置合わせマ
ーク12のパターン像及び検出波形を図20に示す。図
20(a)は位置合わせマーク12のパターン像の上面
図を、図20(b)はパターン像の検出波形を示す。こ
こではレジスト膜を例に説明したが、絶縁膜はSi酸化
膜等であっても同様である。
【0007】しかしながら、上述のマーク検出方法にも
以下のような問題があった。レジストなどの絶縁膜に対
して電子ビーム露光を行う場合には、チャージアップに
よるビームの位置ずれが問題となる。従来、このチャー
ジアップを解決するためには図21に示すように、レジ
スト24の下層(若しくは上層)に、導電性膜201を
形成していたここで、導電成膜201はSi基板12と
同様にアース7に接地されている。このような場合、チ
ャージアップが生じないため位置ずれのない電子ビーム
露光が可能となるが、導電性膜201全体が同電位とな
るため、位置合わせマーク12上とそれ以外の部分での
容量コントラストがつかずに、位置合わせマーク12の
像検出が困難になるとの問題があった。
【0008】また、試料と電子ビーム露光部の対物レン
ズとの傾きにより、位置合わせの精度が下がるという問
題点もある。図22はこの問題点を説明するための図で
ある。図22に示すように、試料2に電圧を印加する場
合、試料2が例えば対物レンズ211に対して傾いてい
ると、試料2と対物レンズ211間に電界212の不均
一が生じ、図22に示すように、電子ビーム10の軌道
を変えてしまうという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
低エネルギー電子ビームを用いた露光方法では、電子ビ
ームの貫通能力の低さにより、簡便な装置構成による高
精度の位置合わせ露光を併せて行うことは困難であっ
た。容量コントラストを用いたマーク検出方法に対して
も、レジストの帯電防止策としてレジスト上層もしくは
下層に導電性膜を形成した場合、マーク検出ができない
との問題があった。また、電子ビームの進行方向と試料
表面の傾きとのずれが生じた場合には、高精度の位置合
わせを行うことが困難であった。
【0010】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、その目的とするところは、簡便な構成により
高精度の位置合わせ及びパターン露光を可能とする荷電
ビーム露光方法及び荷電ビーム露光装置を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
電子ビーム露光における荷電ビーム露光方法は、試料に
電圧を印加し、試料面上に加速電界を形成する工程と、
荷電粒子照射部から前記試料に向けて発せられる荷電ビ
ームを加速電界により加速し、前記試料中に形成された
位置合わせマークを該荷電ビームで走査する工程と、前
記試料からの荷電粒子を検出し、該検出された信号波形
に基づいて、前記位置合わせマークの位置を求める工程
と、前記試料への印加電圧を変化させ、加速電界を消去
若しくは減少させる工程と、前記位置合わせマーク位置
の情報に基づいて、前記荷電粒子照射部から発せられる
荷電ビームでパターンを露光する工程とを含むことを特
徴とする。
【0012】本発明の望ましい形態を以下に示す。 (1)位置合わせマークの位置を求める工程は、該位置
合わせマークに荷電ビームが到達可能な少なくとも2種
類以上の異なる電圧を試料に印加し、それぞれの印加電
圧ごとに位置合わせマーク位置を求め、該求められた位
置合わせマーク位置と試料への印加電圧の関係に基づい
て、試料へのパターン露光を行う場合の印加電圧におけ
るマーク位置を求める工程からなり、パターン露光は、
求められたパターン露光を行う場合の位置合わせマーク
位置に基づいて、荷電粒子照射部から発せられる荷電ビ
ームでパターンを露光する。
【0013】また、本発明の請求項3に係る荷電ビーム
露光装置は、試料に荷電ビームを照射する荷電ビーム照
射手段と、位置合わせ露光の際に選択的に前記試料に電
圧を印加して加速電界を形成する電圧印加手段と、位置
合わせ露光における荷電ビーム照射による前記試料から
の荷電粒子を検出して前記試料中に形成された位置合わ
せマーク位置の検出を行うマーク位置検出手段とを具備
してなることを特徴とする。
【0014】また、本発明の請求項4に係る荷電ビーム
露光方法は、試料に電圧を印加し、試料面上に加速電界
を形成する工程と、荷電粒子照射部から前記試料に向け
て発せられる荷電ビームを加速電界により加速し、前記
試料中に形成された位置合わせマークを該荷電ビームで
走査する工程と、前記試料からの荷電粒子を検出し、該
検出された信号波形に基づいて、前記位置合わせマーク
の位置を求める工程と、前記位置合わせマーク上又はそ
の近傍の前記試料上に位置合わせパターンを露光する工
程と、前記試料への印加電圧を変化させ、前記加速電界
を消去若しくは減少させる工程と、前記荷電粒子照射部
から発せられる荷電ビームで、前記位置合わせパターン
を走査する工程と、前記位置合わせパターンからの荷電
粒子を検出し、検出された信号波形に基づいて該位置合
わせパターンの位置を求める工程と、前記位置合わせパ
ターンの位置の情報に基づいて、前記荷電粒子照射部か
ら発せられる荷電ビームでパターンを露光する工程とを
含むことを特徴とする。
【0015】望ましくは、位置合わせパターンの位置検
出は、レジストの脱ガス反応によって生じる露光部と非
露光部の段差を検出する。
【0016】また、本発明の請求項6に係る荷電ビーム
露光方法は、試料に第1の電圧を印加し、試料面上に加
速電界を形成する工程と、荷電粒子照射部から前記試料
に向けて発せられる荷電ビームを加速電界により加速
し、前記試料中に形成された位置合わせマークを該荷電
ビームで走査する工程と、前記試料からの荷電粒子を検
出し、該検出された信号波形に基づいて、該位置合わせ
マークの位置を求める工程と、前記位置合わせマーク上
若しくはその近傍の前記試料上に位置合わせパターンを
露光する工程と、前記試料に第2の電圧を印加し、試料
面上に減速電界を発生させる工程と、前記減速電界によ
って、前記荷電粒子照射部から発せられる荷電ビームを
減速し、前記位置合わせパターンを走査する工程と、前
記位置合わせパターンからの荷電粒子を検出し、検出さ
れた信号波形に基づいて、該位置合わせパターンの位置
を求める工程と、前記試料への第2の印加電圧を変化さ
せ、前記減速電界を消去、もしくは減少させる工程と、
前記位置合わせパターンの位置の情報に基づいて、前記
荷電粒子照射部から発せられる荷電ビームでパターンを
露光する工程とを含むことを特徴とする。
【0017】また、本発明の請求項7に係る荷電ビーム
露光方法は、試料に第1の電圧を印加し、試料面上に加
速電界を形成する工程と、荷電粒子照射部から前記試料
に向けて発せられる荷電ビームを加速電界により加速
し、前記試料中に形成された位置合わせマークを該荷電
ビームで走査する工程と、前記位置合わせマークからの
荷電粒子を検出し、検出された信号波形に基いて、該位
置合わせマークの位置を求める工程と、前記位置合わせ
マーク位置の情報に基づいて、該位置合わせマーク上若
しくはその近傍に位置合せパターンを露光する工程と、
前記試料への印加電圧を変化させ、前記加速電界を消
去、若しくは減少させる工程と、前記位置合わせマーク
位置の情報に基づいて、前記荷電粒子照射部から発せら
れる荷電ビームで所望パターンを露光する工程と、前記
試料に第2の電圧を印加し、試料面上に減速電界を生じ
せしめる工程と、前記減速電界によって、前記荷電粒子
照射部から発せられる荷電ビームを減速し、前記位置合
わせパターンと前記所望パターンを走査する工程と、前
記位置合わせパターン及び所望パターンからの荷電粒子
を検出し、検出された信号波形に基いて、該位置合わせ
パターンと所望パターンの位置ずれを求める工程とを含
む事を特徴とする。
【0018】また、本発明の請求項8に係る荷電ビーム
露光装置は、試料に荷電ビームを照射する荷電ビーム照
射手段と、位置合わせ露光の際に選択的に前記試料に複
数の異なる電圧を印加する電圧印加手段と、位置合わせ
露光における荷電ビーム照射による前記試料からの荷電
粒子を検出して前記試料中に形成された位置合わせマー
ク位置の検出を行うマーク位置検出手段と、前記マーク
位置検出手段により検出された印加電圧の変動による位
置合わせマーク位置のばらつきが低減するように前記試
料の傾きを調整する傾き調整手段とを具備してなること
を特徴とする。
【0019】望ましくは、印加電圧変化手段は、印加電
圧を連続的に、若しくは周期的に変化させる。
【0020】また、本発明の請求項10に係る荷電ビー
ム露光方法は、試料の傾きを調整する第1の工程と、前
記試料に電圧を印加する第2の工程と、荷電ビームを走
査して、前記試料に形成された位置合わせマーク位置の
検出を行う第3の工程と、試料への印加電圧を変化させ
る第4の工程と、印加電圧の変動による位置合わせマー
ク位置の変動を検出する第5の工程とを含み、前記位置
合わせマーク位置の変動が許容範囲となるまで、前記第
1から第5の工程を少なくとも1回以上繰り返すことを
特徴とする。
【0021】望ましくは、試料への印加電圧を変化させ
る工程は、該印加電圧を連続的に、若しくは周期的に変
化させる工程である。
【0022】(作用)本発明では、試料に電圧を印加す
ることにより、試料面上に加速電界を発生させ、加速し
た荷電ビームにより位置合わせマークを検出する。この
ため、低エネルギー荷電ビームを用いた場合でも、試料
表面から深い位置にあるマークの検出が可能となる。ま
た、従来の低エネルギー荷電ビームによる位置合わせ方
法では困難であったレジスト下層に導電性膜が設けられ
ている場合であっても、高精度の位置合わせマークの検
出が可能となる。また、加速電界を減少又は消滅させて
荷電ビーム露光を行うことにより、低加速荷電ビーム露
光での近接効果の低減、チャージアップの防止等の利点
を有した露光が可能となる。さらに、この高加速ビーム
による位置合わせと、低加速ビームによる露光を、試料
に対する印加電圧の変動により切り替えるため、高加速
荷電粒子照射機構を別途設けることなく簡便な装置で済
む。
【0023】また、位置合わせマークの検出に際し、異
なる加速電圧を印加して各印加電圧における位置合わせ
マーク位置のずれを検出し、パターン露光を行う場合の
印加電圧におけるマーク位置を算出することにより、荷
電粒子照射部の対物レンズに対し、試料が傾いている場
合であっても、その傾きを補正したマーク位置が求ま
り、より高精度の位置合わせ露光が可能となる。
【0024】また、高加速ビームによる位置合わせマー
クの検出を行った後に試料上に位置合わせパターンを露
光し、さらにこの位置合わせパターンを低加速ビームに
より走査することにより、実際のパターン露光と同じエ
ネルギーにより位置合わせが可能となる。従って、試料
と対物レンズ間に傾きが生じることによる位置合わせ時
とパターン露光時の荷電ビームの加速電圧の差によるビ
ームずれを回避することが可能となる。
【0025】さらに、位置合わせパターン露光を行った
後にさらに所望パターンを露光し、これら位置合わせパ
ターンと所望パターンの相対位置ずれを求めることによ
り、レジストの現像工程を行う前に露光パターンの合わ
せずれを測定することが可能となり、現像工程前に許容
精度を満たす試料を選別できるため、無駄な処理を省略
し、生産性を向上させることができる。
【0026】また、試料に電圧を印加した状態で、マー
クの位置検出やパターン露光を行う荷電ビーム露光装置
において、試料と対物レンズ間に傾きがあり、試料−対
物レンズ間に不均一な電界が生じた場合でも、試料への
印加電圧を変化させることによって生じるマーク位置変
動を検出することによって、試料と対物レンズ間の傾
き、若しくは試料−対物レンズ間の不均一な電界を検知
することが可能となる。
【0027】また、マーク位置変動を検出した場合に
は、試料面傾きを再度調整し、試料への印加電圧を変化
させた場合のマーク位置変動が許容範囲内に収まるよう
にすることによって、試料の傾きや試料−対物レンズ間
に不均一な電界を補正することが可能となる。この結
果、試料面の傾きが調整され、高精度なパターン露光が
可能となる。また、レジストの潜像や位置合わせマーク
像を検出する際にも、正確なマーク位置を求めることが
でき、高精度な位置合わせ露光が可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態を説明する。
【0029】(第1実施形態)図1は本発明の第1実施
形態に係る電子ビーム露光装置の全体構成を示す図であ
る。図中1はステージであり、このステージ1の上に試
料2が載置される。ステージ1の移動は予め入力された
露光データ及び手順によって定まるもので、露光データ
及び手順の入力された制御計算機3から制御信号が制御
回路4に出力され、この制御回路4の制御によりステー
ジ1が駆動される。
【0030】ステージ1及び試料2は試料室5内に配置
されており、真空中なのでパーティクルは関係ない。試
料2の端部は試料印加用の電源6を介してアース7によ
り接地されている。試料室5の上部には鏡筒8が設けら
れ、この鏡筒8内に電子銃9が配置されている。この電
子銃9より試料2に対して電子ビーム10が出射され
る。また、試料室5内には、試料2に対向して検出器1
1が設置されている。この検出器11は、試料2に形成
された位置合わせマーク12から発生した反射電子及び
2次電子13を検出するもので、例えばシンチレータ等
が用いられる。
【0031】この電子ビーム露光装置は、可変成形ステ
ージ連続移動型の電子ビーム露光装置であり、静電偏向
による主副2段偏向である。電子ビーム10の加速電圧
は5kVで、主偏向幅及び副偏向サイズはそれぞれ15
00μm幅、50μm角である。本装置を用いた場合、
レジスト膜厚を0.15μm以下とすると、電子銃9か
ら発せられる電子ビーム10の加速電圧が5kV程度で
あっても垂直な断面形状を持つレジストパターンを形成
することが可能である。
【0032】試料2が試料室5内に搬入されると、図示
しない露光データ及び露光手順が制御計算機3を通して
制御回路4に送られ、所望パターンが電子ビーム10に
よって露光される。試料印加用の電源6は、ステージ1
を通して試料2に電圧を印加できるようになっている。
【0033】本実施形態における試料2への印加電圧は
±10kVである。露光用の電子ビーム10の加速電圧
が5kVであるから、試料用電源6から試料2に10k
Vを印加すれば、電子ビーム10の試料2へのランディ
ング・エネルギーは15kVとなる。逆に、試料2に4
kVを印加すれば、電子ビーム10の試料2へのランデ
ィング・エネルギーは1kVとなる。
【0034】電子ビーム10で試料2上の位置合わせマ
ーク12を走査すると、2次電子及び反射電子13が発
生する。発生した2次電子及び反射電子13を検出器1
1で検出することでマーク位置を特定することができ
る。
【0035】本実施形態で用いる試料2の詳細な構成を
図2に示す。Si基板21上に、タングステンからなる
位置合わせマーク12が形成されている。マーク12の
形成されたSi基板21上にはSi酸化膜22が1μm
厚で成膜されており、さらにこのSi酸化膜22上に、
ポリシリコン23が0.2μm厚とレジスト24が0.
15μm膜厚で積層して形成されている。ポリシリコン
23は、Si基板21と同様に、電源6を通じてアース
7に接続されている。
【0036】本実施形態に係る荷電ビーム露光方法を図
3のフローチャートに沿って説明する。
【0037】図1に示す位置合わせマーク12の試料2
上の位置は、予め制御計算機3に入力されており、この
情報に基づいてステージ1を移動させ、位置合わせマー
ク12はビーム直下に移動する(31)。そして、試料
2に電源6から10kVの電圧を印加して試料2上に加
速電界を形成する(32)。
【0038】位置合わせマーク12上にSi酸化膜22
等の厚い膜が成膜されているため、低加速電子ビームで
は位置合わせマーク12まで電子が到達しない。従っ
て、位置合わせマーク12検出の際に、試料2に電圧を
印加し、試料2へのランディング・エネルギーを大きく
する。上記のように、試料2に10kVの電圧を印加し
た場合の試料2付近でのマーク検出動作を図4に示す。
図4に示すように、試料2には電源6により加速電圧が
印加されているため、Si基板21上には加速電界41
が形成される。これにより、入射電子ビーム10の電圧
が5kVの場合、試料2へのランディング・エネルギー
は15kVとなる。15kVの電子のSi中での飛程は
3μm程度である。この結果、電子ビーム10は下地の
位置合わせマーク12に到達することが可能となり、マ
ーク12からの反射電子信号が得られ、マーク位置を検
出することが可能となる。
【0039】図4に示すように、電子ビーム10をマー
ク12上に走査して、マーク12から発生した2次電子
及び反射電子13を検出器11で検出する。検出器11
で検出された信号波形は図1に示す制御回路4を通し
て、制御計算機3に送られ、マーク位置を計算する(3
3)。図5には、ここで得られたマーク像(図5
(a))及びマーク波形(図5(b))を示す。
【0040】以上に示したステージ移動〜マーク位置算
出までの工程を各位置合わせマーク12それぞれについ
て繰り返す。そして、全てのマーク位置を検出した場合
(35a)には、試料2への電圧印加を中止し、試料2
をアースに接地して実際のパターン露光と同じ加速電圧
に戻す作業を行う(36)。全てのマーク位置を検出し
ていない場合には、検出していないマーク位置の検出を
行うべく、ステージ移動の工程31に再度戻り(35
b)、異なる位置合わせマーク12を検出する。
【0041】全てのマーク位置を検出した場合(35
a)、本実施形態では電圧の印加を中止することによ
り、パターン露光を行う場合と同じ加速電圧に戻す。位
置合わせマーク12の検出時には、試料2に10kVの
電圧を印加していたが、パターン露光を行うために試料
2に印加する電圧をゼロにし、パターン露光の加速電圧
を5kVとする。
【0042】次いで、以上の工程により得られた位置合
わせマーク12の位置情報に基づいて、加速電圧5kV
でパターン露光を行う(37)。
【0043】本実施形態では、試料に電圧を印加し、試
料面上に加速電界を生じさせることによって、電子ビー
ムを加速している。このため、低エネルギー電子ビーム
でも試料面上から深い位置にある位置合わせ用マークを
検出することが可能となる。また、反射電子を検出して
いるため、レジスト24下層に導電性を有するポリシリ
コン23があっても、マーク検出を行うことができる。
【0044】また、パターン露光の際には、試料2に印
加する電圧を小さくするか、又はなくすことによって、
試料2へのランディング・エネルギーを小さくしてい
る。この結果、パターン露光の際の近接効果の低減が可
能になるほか、レジスト感度が向上するため、露光スル
ープットが向上する。
【0045】なお、本発明は、図2に示す試料2の基板
構成に制限されるものではない。上記実施形態では、レ
ジスト下層に導電性を有するポリシリコンを用いたが、
レジスト上層に導電性塗布膜を用いた場合においても本
発明を適用できる。また、上記実施形態では、位置合わ
せマークをタングステンマークで形成しているが、本発
明は位置合わせマークの材質に限定されるものではな
い。他の物質、例えばポリシリコン等で位置合わせマー
クを形成した場合であっても、本発明を適用することが
可能である。
【0046】また、本発明は、試料の印加電圧に制限さ
れるものではない。上記実施形態では、加速電圧を5k
Vとしてるが、パターン露光の際の加速電圧は、5kV
以下の低エネルギー電子ビームでもよい。同様に、加速
電圧5kV以上でパターン露光を行う場合にも本発明を
適用できる。
【0047】また、本発明は、試料への印加電圧に制限
されるものではない。上記実施形態では、試料への印加
電圧を−10kVとしているが、位置合わせマークに、
電子ビームが到達するのであれば、他の印加電圧を適用
してもよい。
【0048】(第2実施形態)図6及び図7は本発明の
第2実施形態に係る電子ビーム露光方法を説明するため
の図である。図6は本実施形態に係る電子ビーム露光方
法のフローチャートであり、第1実施形態とほぼ同様の
構成をとるが、第1実施形態で得られるマーク位置につ
いて、さらにその補正を行う形態に関する。なお、第1
実施形態と同様に図1に示す電子ビーム露光装置及び図
2に示す試料2を用いる。以下の実施形態の説明では、
第1実施形態と重複する部分についての詳細な説明は省
略する。本実施形態では、異なるいくつかの電圧を試料
2に印加しつつ、図6に示す流れで位置合わせを行う。
【0049】以下図6のフローチャートに沿って本実施
形態を説明する。
【0050】まず、予め制御計算機に入力されたマーク
の試料上の位置に基づいてステージを移動させ、マーク
をビーム偏向領域中心に移動する(61)。次いで、試
料2に電源6から−10kVの電圧を印加して試料2上
に加速電界を形成する(62)。入射電子ビーム10の
電圧が5kVであるから、試料2へのランディング・エ
ネルギーは15kVとなる。
【0051】次いで、マーク12に電子ビーム10を走
査してマーク位置を検出する(63)。そして、得られ
た検出波形に基づき、制御計算機でマーク位置を計算す
る(64)。
【0052】以上に示した61〜64の走査を各位置合
わせマーク12について行い、全てのマーク位置を検出
した場合次の工程に進む。まだ検出していない位置合わ
せマーク12がある場合、工程61に戻る(65)。
【0053】全ての位置合わせマーク位置を検出する
と、試料2への印加電圧を10kVから8kVに変えて
マーク位置検出を行う。このとき、入射電子ビーム10
の電圧が5kVであるから、試料2へのランディング・
エネルギーは13kVとなる。この電圧を印加した状態
で上記61〜64の工程を繰り返し、全てのマーク位置
を検出した場合、さらに異なる印加電圧に変更する。
【0054】具体的には、試料2への印加電圧を6kV
に変更してマーク位置検出を行う。このとき、入射電子
ビーム10の電圧が5kVであるから、試料2へのラン
ディング・エネルギーは11kVとなる。
【0055】試料2が対物レンズ面に対して傾いている
と、試料2への印加電圧によって検出したマーク位置が
ずれる。図7(a)はマーク座標と印加電圧との関係を
示す図であり、横軸はマーク座標、縦軸は信号の強度を
示す。図7(a)に示すように、本実施形態では試料2
へ印加する電圧が−6,−8,−10kVであるため、
ランディング・エネルギーはそれぞれ11,13,15
kVとなる。それぞれのランディング・エネルギーの信
号波形からマーク座標を比較すると、マーク座標にずれ
が生じていることが分かる。試料2が対物レンズに対し
て傾いた状態で試料2に電圧を印加するために生じるも
ので、印加電圧により、試料−対物レンズ間で生じた不
均一な電界に起因するものである。このような場合、パ
ターン露光を行った時に下地パターンと露光パターンの
間にずれが生じる可能性がある。このようなずれが生じ
る場合、位置合わせマーク検出時の電子ビームのランデ
ィング・エネルギーがパターン露光時のランディング・
エネルギーに等しくなるようにマーク位置を補正する必
要がある。
【0056】図7(b)は、マーク位置の補正方法を説
明するための図であり、上記工程により求めたマーク座
標をプロットしたものである。横軸は試料2への印加電
圧、縦軸はマーク座標を示す。上記工程により求めたマ
ーク座標を座標系にプロットし、線形補間によりパター
ン露光時の印加電圧をかけた場合のマーク座標を算出す
る。本実施形態ではパターン露光時には試料2へ印加す
る電圧は0kVであるため、試料2への印加電圧が0k
Vにおけるマーク座標を求める。従って、図7(b)で
は×印がパターン露光時のマーク座標となる。
【0057】この後、実際のパターン露光と同じ加速電
圧5kVに戻す作業を行う。上記マーク位置検出工程
(61〜66)では、試料2に6〜10kVの電圧を印
加していたが、試料2に印加する電圧をゼロにする。
【0058】次いで、補正により求まったマーク位置の
情報に基づき、加速電圧5kVでパターン露光を行う。
【0059】このように本実施形態によれば試料2に異
なる電圧を印加し、各印加電圧によってマーク位置の検
出を行うことによって図7(b)に示すように、試料2
と対物レンズ面にかかる電界に依存する、試料2に対す
る電子ビーム10のずれを補正することが可能になる。
【0060】この結果、例えば試料2が対物レンズに対
して傾いた状態で、試料2に電圧を印加した場合のマー
ク位置がずれている場合でも、パターン露光を行う際の
正確なマーク位置を求めることが可能となる。
【0061】(第3実施形態)図8及び図9は本発明の
第3実施形態に係る電子ビーム露光方法を説明するため
の図であり、図8は本実施形態に係る電子ビーム露光方
法のフローチャート、図9は露光方法の動作を示す図で
ある。本実施形態では、第1,2実施形態と同様に、図
1に示す電子ビーム露光装置及び図2に示す試料2を用
い、異なる複数の電圧を試料2に印加して下地位置合わ
せマークの位置検出を行う。以下、図8のフローチャー
トに沿って本実施形態を説明する。
【0062】まず、予め制御計算機3に入力されたマー
クの試料2上の位置に基づいてステージ1を移動させ、
位置合わせマーク12をビーム偏向領域中心に移動する
(81)。次いで、試料2に電源6から10kVの電圧
を印加する(82)。入射電子ビーム10の電圧が5k
Vであるから、試料2へのランディング・エネルギーは
15kVとなる。次いで、位置合わせマーク12に電子
ビーム10を走査し、マーク位置を検出する(83)。
次いで、得られた検出波形に基づき、制御計算機3でマ
ーク位置を計算する(84)。全てのマーク12につい
て、以上の操作を行う(85)。ここまでの動作は第
1,2実施形態と同様であり図9(a)に示す装置で行
われる。さらに本実施形態では、図9(b)〜(c)に
示すように位置合わせパターンを用いる。
【0063】次いで、図9(b)に示すように、計算さ
れた位置合わせマーク位置に基づき、試料2に電圧を印
加したままでマーク12上、若しくはその近傍のレジス
ト24に位置合わせ用パターン91を露光する(8
6)。仮に、試料2が対物レンズに対して傾いており、
試料−対物レンズ間で不均一な電界が生じている場合で
も、マーク検出時の試料2へのランディング・エネルギ
ーと位置合わせ用パターン露光時のランディング・エネ
ルギーが同じであるならば、位置合わせ用パターン91
の位置は下地マーク12の位置に対してずれることはな
い。
【0064】この位置合わせ用パターン91の露光を全
ての位置合わせマークについて行う。露光された位置合
わせパターン部のレジストは、露光により脱ガス反応を
起こし、へこみ92ができる。例えば、ポリ(t−bo
cスチレン)とオニウム塩の2成分レジストにエネルギ
ー線を照射すると、エネルギー線によってオニウム塩か
ら生じた酸によって、ポリマー側鎖のt−ブトキシ・カ
ルボキシ基は分解して水酸基になり、CO2 とC4 8
を放出する。
【0065】電子ビーム露光は真空中で行われるため、
十分な露光量で露光を行えば、露光後加熱を行わずと
も、脱ガスによるへこみ92が生じる。へこみ92の深
さはレジスト膜厚0.15μmの約10%となるため、
15nm深さのへこみパターンを形成できることにな
る。この位置合わせ用パターンのへこみ若しくは段差
を、パターン露光と同じ低いランディング・エネルギー
で走査すれば、マーク位置を検出することが可能とな
る。
【0066】この後、実際のパターン露光と同じ加速電
圧5kVに戻す作業を行う(87)。上記マーク検出及
び位置合わせパターン露光の工程では、試料2に10k
Vの電圧を印加していたが、試料2に印加する電圧をゼ
ロにする。
【0067】次いで、加速電圧5kVの電子ビーム10
によって、位置合わせ用パターン91にできたへこみ9
2を走査し、位置合わせ用パターン91の位置検出を行
う(88)。位置合わせ用パターン91のへこみ92も
しくは段差を電子ビーム10によって走査する場合に
は、ビーム走査自体でレジストが露光されてへこみや段
差が生じる。しかしながら、レジスト露光部にへこみ9
2が生じるまでには十分な露光量が必要であるため、実
際には、電子ビーム10の走査による段差やへこみ92
が生じる以前に、位置合わせ用パターン91のへこみ9
2の位置を検出することは可能である。位置合わせ用パ
ターン91のへこみ92若しくは段差は試料2の表面に
形成されているため、パターン露光と同じ低いランディ
ング・エネルギーで走査することでマーク位置を検出す
ることが可能となる。
【0068】マーク位置の計算は位置合わせマーク12
の検出動作と同様に行う。試料2上に形成されている全
ての位置合わせ用パターン91の位置を検出(89)し
た後、この位置情報に基づき、加速電圧5kVでパター
ン露光を行う(90)。
【0069】このように本実施形態によれば、パターン
露光時の電子ビームランディング・エネルギーと、位置
合わせ時の電子ビームのランディング・エネルギーは同
じであるため、試料2と対物レンズ面にかかる電界に依
存する、試料2に対する電子ビームのずれは生じない。
この結果、例えば試料2が対物レンズに対して傾いた状
態で、試料2に電圧を印加した場合のマーク位置がずれ
ている場合でも、パターン露光を行う際の正確なマーク
位置を求めることが可能となる。
【0070】(第4実施形態)図10は本発明の第4実
施形態に係る電子ビーム露光方法のフローチャートであ
る。本実施形態では、第1実施形態と同様の電子ビーム
露光装置及び試料2を用いる。ここでは、試料2に電圧
を印加して試料2へのランディング・エネルギーを大き
くした状態でマーク検出を行い、マーク位置を検出した
後、マーク上、もしくはその近傍のレジストに対して、
大きなランディング・エネルギーのまま位置合わせパタ
ーンの露光を行う。以下に、図10及び図11を用いな
がら、マーク位置検出の動作を説明する。
【0071】まず、予め制御計算機3に入力されたマー
クの試料上の位置に基づいてステージを移動させ、位置
合わせマーク12をビーム偏向領域中心に移動する(1
01)。次いで、図11(a)に示すように、試料2に
電源6から−10kVの電圧を印加して試料2上に加速
電界41を形成する(102)。入射電子ビーム10の
電圧が5kVであるから、試料2へのランディング・エ
ネルギーは15kVとなる。次いで、位置合わせマーク
12で電子ビーム10を走査し、マーク位置を検出する
(103)。次いで、検出された波形に基づき、制御計
算機3でマーク位置を計算する(104)。全ての位置
合わせマーク12について、以上の走査を行う(10
5)。次いで、図11(b)に示すように、計算された
マーク位置に基づき、位置合わせマーク12上に位置合
わせ用パターン91を露光する(106)。
【0072】これらの動作は第3実施形態と共通する。
以降の工程については、本実施形態では次のように行
う。
【0073】上記操作における印加電圧とは正負逆に、
試料2に4kVの電圧を印加し、試料2へのランディン
グ・エネルギーを1kVとする(107)。この減速電
界42を生じさせた状態で、図11(c)に示すよう
に、ランディング・エネルギー1kVの電子ビーム10
に露光した位置合わせ用パターン91の潜像を検出する
(108)。潜像検出は、レジスト24の露光部・未露
光部で生じるレジスト段差及び容量コントラストの差を
利用する。本実施形態で用いたような化学増幅型レジス
トを用いた場合、露光により、レジスト露光部の導電性
が変化することが知られている(平成10年春期 第4
5回応用物理学関係連合講演会予稿集No.2,28a
−SZD−6「イオン性酸発生剤を用いた化学増幅型レ
ジストの帯電緩和効果」中杉他)。すなわち、露光され
た位置合わせ用パターン部のレジストは、露光によりレ
ジスト24の導電性が向上する。本実施形態で用いたレ
ジスト24の場合、露光によって、表面抵抗は1017Ω
から1012Ωまで低下した。この結果、露光された位置
合わせパターン部及び未露光部で容量コントラストに差
が生じる。
【0074】容量コントラストが異なると、各部位で2
次電子の放出効率が異なるために、下地構造を観察する
ことが可能となる。ここでは、減速電界42を用いてい
るため、レジスト表面182にのみ電子ビーム10が露
光される。このため、第3実施形態で述べたような電子
ビーム10の走査によるへこみや段差が生じにくい。こ
れにより、図5と同様のマーク像を観察することができ
る。試料2上に形成されている全ての位置合わせ用パタ
ーン91の位置を検出した後(109)、得られたマー
ク位置情報に基づき、パターン露光を行う(110)。
【0075】このように本実施形態では、試料2の下地
に形成された位置合わせマーク12上に22〜24等の
厚い膜が成膜されている場合、低加速電子ビームではマ
ーク12まで電子が到達しないが、本発明では、マーク
検出の際に試料2に電圧を印加し、試料2へのランディ
ング・エネルギーを大きくした状態で、マーク検出及び
位置合わせ用パターンの露光を行っている。
【0076】この結果、レジスト潜像を検出することに
よって、マーク位置を検出することが可能となる。仮
に、試料2に印加する電圧によって、マーク位置がずれ
る場合には、第2実施形態と同様に複数の異なる加速電
圧でマーク検出を行い、マーク位置の補正を行うことに
よって、正確なマーク位置を求めることが可能となる。
【0077】(第5実施形態)図12は本発明の第5実
施形態に係る荷電ビーム露光方法を説明するための図で
ある。本実施形態では、上記第3,第4実施形態におい
て、レジストを現像する前に合わせずれ測定を行う方法
について説明する。ここでは、第3実施形態の81〜8
6と同様にマーク検出及び位置合わせパターンの露光を
行う場合を示す(図12(a),(b))。
【0078】まず、加速電界を生じさせた状態で検出し
た位置合わせマーク12(図12(a))の位置に基づ
いて、位置合わせ用パターン91を露光する(図12
(b))。ここまでは第3実施形態と同様である。次い
で、露光した位置合わせ用パターン91の位置を検出し
た後、この検出情報に基づいて、加速電圧5kVで所望
パターン92を露光し(図12(c))、マーク検出時
に露光した位置合わせ用パターン91と所望パターン9
2との相対的な合わせずれを測定する(図12
(d))。測定に際しては、試料2に減速電界42を生
じせしめ、レジスト表面182にのみ電子ビーム10を
走査し、レジスト24中の潜像を検出する。以上の工程
によれば、レジスト24を現像する前に、露光パターン
の合わせずれ測定を行うことができる。この合わせずれ
測定において、予め所定の許容値を定め、許容値内に適
合した試料2のみを露光後の現像工程にまわし、適合し
ない試料2は再度パターン露光を行う等のやり直しを行
えば、無駄な処理を省くことができ、生産性を向上させ
ることができる。
【0079】(第6実施形態)図13は本発明の第6実
施形態に係る電子ビーム露光装置の全体構成を示す図で
ある。本実施形態に係る電子ビーム露光装置のうち、ス
テージ1〜位置合わせマーク12までの構成は第1実施
形態の図1に示したものと同様の構成をとる。本装置
は、可変成形ステージ連続移動型の電子ビーム露光装置
であり、主副2段変更である。本装置の加速電圧は5k
Vで、主偏向幅及び副偏向サイズはそれぞれ1500μ
m幅、50μm角である。この点も図1に示す露光装置
と同様である。
【0080】121は予備室であり、この予備室121
内で試料2の傾きを調整する。122は試料2の傾き測
定器であり、123は試料傾きの調整機構を有するホル
ダ、124は試料印加電圧に連続的な変化を発生させる
ための交流電源を示す。
【0081】次いで、各部の機能を説明する。試料2
は、まず予備室121内にあるホルダ123上に搬入さ
れる。試料傾き測定器122は、レーザ光照射部122
aと受光部122bから構成されており、照射部122
aからのレーザ光を試料面に照射し、反射したレーザ光
の位置を受光部122bで読みとることにより、試料面
の傾きを測定する。
【0082】ホルダ123は、測定された試料面の傾き
に基づいて試料面の傾きを調整するためのピエゾ素子を
有しており、予め設定された基準面に合わせて試料2の
傾きを調整することができる。ホルダ123により傾き
調整を行った試料2はホルダ123とともに試料室5の
ステージ1上に搬送される。
【0083】試料印加用の電源6は、ステージ1を通し
て試料2に電圧を印加する。この電源6の印加可能な電
圧は±10kVである。露光用の電子ビーム10の加速
電圧が5kVであるから、試料用電源6から試料2に−
4.5kVを印加すれば、電子ビーム10の試料2への
ランディング・エネルギーは0.5kVとなる。124
は±200Vの範囲で変化する交流電源である。電源6
により試料2に印加した電圧が5kVである場合、交流
電源124を用いることにより、4.8〜5.2kVの
範囲で印加電圧を連続的に変化させることが可能とな
る。
【0084】制御計算機3には、図示しない露光データ
及びこの露光データに対応したマーク位置情報が入力さ
れる。露光データ及びマーク位置情報は、制御回路4に
送られる。送られたマーク位置情報に基づいてステージ
1が移動し、これに伴い試料2上に形成された位置合わ
せマーク12が電子ビーム10の偏向領域内に移動し、
マーク位置検出が行われる。電子ビーム10を試料2上
のマーク12を走査することにより発生する2次電子及
び反射電子13を検出器11で検出することでマーク位
置を特定する。
【0085】本実施形態で用いる試料2の詳細な構成を
図14に示す。Si基板21上に、ポリシリコンで形成
された位置合わせマーク12が形成されている。位置合
わせマーク12には、1μm厚のSi酸化膜22が成膜
されており、さらにこのSi酸化膜22の上にレジスト
24が0.15μm膜厚で形成されている。
【0086】次に、本実施形態に係る電子ビーム露光方
法を図15に示すフローチャートに沿って説明する。
【0087】まず、試料2が予備室121内のホルダ1
23上に搬入される。試料傾き測定器122のレーザ光
照射部122aは試料2に対してレーザ光を照射し、反
射したレーザ光を受光部122bで読みとることにより
試料面の傾きを測定する。次いで、試料面傾きの測定結
果に基づいて、試料2の傾きを基準面に対して調整する
(141)。試料面の傾き調整は、試料ホルダ123に
取り付けられた図示しない傾き調整機構を用いる。これ
により、試料面は図示しない対物レンズと平行となる。
【0088】次いで、予め制御計算機3に入力されたマ
ーク位置に基づいてステージ1を移動させ、位置合わせ
マーク12をビーム偏向領域内に移動させる(14
2)。そして、試料2に試料印加用電源6を用いて電圧
を印加する(143)。具体的には、−4.5kVの電
圧を試料2に印加する。露光用の電子ビーム10の加速
電圧が5kVであるから、電子ビーム10の試料2への
ランディング・エネルギーは0.5kVとなる。
【0089】次いで、電子ビーム10を走査してマーク
位置検出を行う(144)。電子ビーム10が試料2上
に走査された場合、チャージアップによる位置合わせマ
ーク12上とそれ以外の部分での電圧コントラストによ
り生じる2次電子の放出効率の差を利用して位置合わせ
マーク12の潜像を検出することによりマーク位置検出
を行う。
【0090】次いで、電子ビーム10によってマーク1
2を走査しながら、試料2への印加電圧を変化させる
(145)。試料2への印加電圧の変化の様子を図16
に示す。横軸は時間、縦軸は印加電圧である。基板電圧
印加ON(151)と同時に印加電圧は4.5kVまで
上がり、4.5kVで安定したところでマーク位置検出
を行う(152)。そして、マーク位置検出が終了した
ところで印加電圧を脈動させて試料面の傾きをチェック
する(153)。交流電源124による電圧変化は±2
00Vで正弦波形であり、試料2へのランディング・エ
ネルギーは300eVから700eVの間で変化する。
【0091】試料2が対物レンズに対して傾きをもって
いる状態で試料2に電圧を印加した場合には、図22に
示したように、試料−対物レンズ間に不均一な電界が生
じ、ビーム位置に変動が生じる。一方、試料−対物レン
ズ間の傾きが無視できるほど小さく、電界の不均一が生
じない場合には、試料2への印加電圧変動に伴うビーム
位置変動及びマーク位置変動は起きない。
【0092】試料面が対物レンズに対して傾いている場
合の位置合わせマーク12の位置変動を図17に示す。
横軸は位置、縦軸は信号強度であり、マーク座標は矢印
の位置で示される。実線は試料面が傾きをもたない場
合、破線が傾きをもつ場合であり、試料面が傾きを持つ
ことによりマーク位置が変動していることが分かる。こ
こでは、電圧の周期変動に同期して位置合わせマーク1
2のピーク位置を検出する。ここでは、マーク位置変動
の許容値を5nmと設定する。
【0093】マーク位置変動が検出され、位置変動が設
定された許容値を超えている場合には位置変動の情報を
試料傾き調整機構にフィードバックし、上記工程を繰り
返し行う。マーク位置変動が設定された許容値以下であ
る場合には、マーク位置検出を行う(148)。このよ
うにして得られたマーク位置に基づいて位置合わせ露光
を行う(149)。
【0094】以上説明したように本実施形態によれば、
印加電圧を変化させることで、マーク位置変動を検出で
きる。また、マーク位置変動を検出した場合には、上記
実施形態で述べた通り、試料面傾きを再度調整し、マー
ク位置変動が許容範囲内に収まるようにしている。
【0095】このようにすれば、試料2の傾き等を正確
に補正することが可能となり、結果として高精度なパタ
ーン露光が可能となる。また、試料2に電圧を印加し
て、レジストの潜像や下地マーク12の潜像を検出する
際にも、正確なマーク位置を求めることができ、高精度
な位置合わせ露光が可能となる。
【0096】なお、上記実施形態では全ての位置合わせ
マーク12について、試料2への印加電圧変動に伴うマ
ーク位置変動を調べたが、予め選択したチップ及びマー
クについてのみ、マーク位置変動の確認を行っても良
い。予め選択したチップ及びマーク12についてのみ、
マーク位置変動の確認を行うようにすれば、マーク位置
検出に要する時間を短縮できる。
【0097】また、本発明はパターン露光の際の加速電
圧に制限されるものではない。上記実施形態では、パタ
ーン露光の際の加速電圧を5kVとしたが、パターン露
光の際の加速電圧は5kV以下の低エネルギー電子ビー
ムでもよい。また、同様に加速電圧5kV以上でパター
ン露光を行う場合にも本発明を適用することが可能であ
る。
【0098】また、本発明はパターン露光時に試料2に
電圧を印加することを制限するものではない。試料2に
電圧を印加して、試料2に対して所望のランディング・
エネルギーを設定し、パターン露光を行ってもよい。こ
の場合も上記実施形態と同様に、正確なマーク位置検出
が可能となる。
【0099】また、本発明は電子ビーム露光装置の種類
に制限されるものではない。例えば部分一括露光型電子
ビーム露光装置や可変成形電子ビーム露光装置、マルチ
ビーム型電子ビーム露光装置、丸ビーム型電子ビーム露
光装置、一括露光型電子ビーム露光装置でも、本発明を
適用することが可能である。その他、本発明の本旨を逸
脱しない範囲で種々変形して使用することが可能とな
る。
【0100】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、試
料に印加する電圧を変化させることにより位置合わせと
パターン露光とで荷電ビームの試料へのランディング・
エネルギーを制御するため、高加速荷電粒子照射機構を
別途設けることなく簡便な装置構成により高精度な位置
合わせ露光が可能となる。
【0101】また、試料への印加電圧を変化させて位置
合わせマークを検出することにより、試料と対物レンズ
間の傾き、若しくは試料と対物レンズ間の不均一な電界
を検出し、検出結果に基づいて傾きを補正することがで
きる。従って、高精度なパターン露光が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電子ビーム露光装
置の全体構成を示す図。
【図2】同実施形態における電子ビーム露光に用いられ
る試料の詳細な構成を示す横断面図。
【図3】同実施形態における電子ビーム露光方法のフロ
ーチャート。
【図4】同実施形態におけるマーク検出方法を説明する
ための図。
【図5】同実施形態における電子ビーム露光方法による
位置合わせマークのパターン像及び検出波形を示す顕微
鏡写真。
【図6】本発明の第2実施形態に係る電子ビーム露光方
法のフローチャート。
【図7】同実施形態におけるマーク位置のずれ及び補正
方法を示す図。
【図8】本発明の第3実施形態に係る電子ビーム露光方
法のフローチャート。
【図9】同実施形態における電子ビーム露光方法の動作
を示す図。
【図10】本発明の第4実施形態に係る電子ビーム露光
方法のフローチャート。
【図11】同実施形態における電子ビーム露光方法の動
作を示す図。
【図12】本発明の第5実施形態に係る電子ビーム露光
装置の全体構成を示す図。
【図13】本発明の第6実施形態に係る電子ビーム露光
装置の全体構成を示す図。
【図14】同実施形態における電子ビーム露光に用いら
れる試料の詳細な構成を示す横断面図。
【図15】同実施形態における電子ビーム露光方法のフ
ローチャート。
【図16】同実施形態における試料への電圧印加方法を
説明するための図。
【図17】同実施形態における印加電圧変動に対するマ
ーク位置のずれを示す図。
【図18】従来の低エネルギー電子ビームによるマーク
検出法を説明するための図。
【図19】従来のマーク検出法により検出された位置合
わせマークのパターン像及び検出波形を示す顕微鏡写
真。
【図20】従来の位置合わせパターンの検出法により検
出された位置合わせマークのパターン像及び検出波形を
示す顕微鏡写真。
【図21】従来のチャージアップを解決するための電子
ビーム露光方法を示す図。
【図22】従来の試料と対物レンズの傾きにより生じる
問題点を説明するための図。
【符号の説明】
1…ステージ 2…試料 3…制御計算機 4…制御回路 5…試料室 6…電源 7…アース 8…鏡筒 9…電子銃 10…電子ビーム 11…検出器 12…位置合わせマーク 13…2次電子及び反射電子 21…Si基板 22…Si酸化膜 23…ポリシリコン 24…レジスト 41…加速電界 42…減速電界 91…位置合わせパターン 92…へこみ 111…予備室 112…傾き測定器 113…ホルダ 114…交流電源
フロントページの続き (72)発明者 阿部 秀昭 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 2H097 AA03 KA13 LA10 5C033 GG03 5F056 BA08 BB01 BD06 CB02 CB40 CC08 DA25

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料に電圧を印加し、試料面上に加速電
    界を形成する工程と、 荷電粒子照射部から前記試料に向けて発せられる荷電ビ
    ームを加速電界により加速し、前記試料中に形成された
    位置合わせマークを該荷電ビームで走査する工程と、 前記試料からの荷電粒子を検出し、該検出された信号波
    形に基づいて、前記位置合わせマークの位置を求める工
    程と、 前記試料への印加電圧を変化させ、加速電界を消去若し
    くは減少させる工程と、 前記位置合わせマーク位置の情報に基づいて、前記荷電
    粒子照射部から発せられる荷電ビームでパターンを露光
    する工程とを含むことを特徴とする荷電ビーム露光方
    法。
  2. 【請求項2】 前記位置合わせマークの位置を求める工
    程は、該位置合わせマークに前記荷電ビームが到達可能
    な少なくとも2種類以上の異なる電圧を試料に印加し、
    それぞれの印加電圧ごとに位置合わせマーク位置を求
    め、該求められた位置合わせマーク位置と試料への印加
    電圧の関係に基づいて、前記試料へのパターン露光を行
    う場合の印加電圧におけるマーク位置を求める工程から
    なり、前記パターン露光は、前記求められたパターン露
    光を行う場合の位置合わせマーク位置に基づいて、前記
    荷電粒子照射部から発せられる荷電ビームでパターンを
    露光することを特徴とする請求項1に記載の荷電ビーム
    露光方法。
  3. 【請求項3】 試料に荷電ビームを照射する荷電ビーム
    照射手段と、 位置合わせ露光の際に選択的に前記試料に電圧を印加し
    て加速電界を形成する電圧印加手段と、 位置合わせ露光における荷電ビーム照射による前記試料
    からの荷電粒子を検出して前記試料中に形成された位置
    合わせマーク位置の検出を行うマーク位置検出手段とを
    具備してなることを特徴とする荷電ビーム露光装置。
  4. 【請求項4】 試料に電圧を印加し、試料面上に加速電
    界を形成する工程と、 荷電粒子照射部から前記試料に向けて発せられる荷電ビ
    ームを加速電界により加速し、前記試料中に形成された
    位置合わせマークを該荷電ビームで走査する工程と、 前記試料からの荷電粒子を検出し、該検出された信号波
    形に基づいて、前記位置合わせマークの位置を求める工
    程と、 前記位置合わせマーク上又はその近傍の前記試料上に位
    置合わせパターンを露光する工程と、 前記試料への印加電圧を変化させ、前記加速電界を消去
    若しくは減少させる工程と、 前記荷電粒子照射部から発せられる荷電ビームで、前記
    位置合わせパターンを走査する工程と、 前記位置合わせパターンからの荷電粒子を検出し、検出
    された信号波形に基づいて該位置合わせパターンの位置
    を求める工程と、 前記位置合わせパターンの位置の情報に基づいて、前記
    荷電粒子照射部から発せられる荷電ビームでパターンを
    露光する工程とを含むことを特徴とする荷電ビーム露光
    方法。
  5. 【請求項5】 前記位置合わせパターンの位置検出は、
    レジストの脱ガス反応によって生じる露光部と非露光部
    の段差を検出するものであることを特徴とする請求項4
    に記載の荷電ビーム露光方法。
  6. 【請求項6】 試料に第1の電圧を印加し、試料面上に
    加速電界を形成する工程と、 荷電粒子照射部から前記試料に向けて発せられる荷電ビ
    ームを加速電界により加速し、前記試料中に形成された
    位置合わせマークを該荷電ビームで走査する工程と、 前記試料からの荷電粒子を検出し、該検出された信号波
    形に基づいて、該位置合わせマークの位置を求める工程
    と、 前記位置合わせマーク上若しくはその近傍の前記試料上
    に位置合わせパターンを露光する工程と、 前記試料に第2の電圧を印加し、試料面上に減速電界を
    発生させる工程と、 前記減速電界によって、前記荷電粒子照射部から発せら
    れる荷電ビームを減速し、前記位置合わせパターンを走
    査する工程と、 前記位置合わせパターンからの荷電粒子を検出し、検出
    された信号波形に基づいて、該位置合わせパターンの位
    置を求める工程と、 前記試料への第2の印加電圧を変化させ、前記減速電界
    を消去、もしくは減少させる工程と、 前記位置合わせパターンの位置の情報に基づいて、前記
    荷電粒子照射部から発せられる荷電ビームでパターンを
    露光する工程とを含むことを特徴とする荷電ビーム露光
    方法。
  7. 【請求項7】 試料に第1の電圧を印加し、試料面上に
    加速電界を形成する工程と、 荷電粒子照射部から前記試料に向けて発せられる荷電ビ
    ームを加速電界により加速し、前記試料中に形成された
    位置合わせマークを該荷電ビームで走査する工程と、 前記位置合わせマークからの荷電粒子を検出し、検出さ
    れた信号波形に基いて、該位置合わせマークの位置を求
    める工程と、 前記位置合わせマーク位置の情報に基づいて、該位置合
    わせマーク上若しくはその近傍に位置合せパターンを露
    光する工程と、 前記試料への印加電圧を変化させ、前記加速電界を消
    去、若しくは減少させる工程と、 前記位置合わせマーク位置の情報に基づいて、前記荷電
    粒子照射部から発せられる荷電ビームで所望パターンを
    露光する工程と、 前記試料に第2の電圧を印加し、試料面上に減速電界を
    生じせしめる工程と、 前記減速電界によって、前記荷電粒子照射部から発せら
    れる荷電ビームを減速し、前記位置合わせパターンと前
    記所望パターンを走査する工程と、 前記位置合わせパターン及び所望パターンからの荷電粒
    子を検出し、検出された信号波形に基いて、該位置合わ
    せパターンと所望パターンの位置ずれを求める工程とを
    含む事を特徴とする荷電ビーム露光方法。
  8. 【請求項8】 試料に荷電ビームを照射する荷電ビーム
    照射手段と、 位置合わせ露光の際に選択的に前記試料に複数の異なる
    電圧を印加する電圧印加手段と、 位置合わせ露光における荷電ビーム照射による前記試料
    からの荷電粒子を検出して前記試料中に形成された位置
    合わせマーク位置の検出を行うマーク位置検出手段と、 前記マーク位置検出手段により検出された印加電圧の変
    動による位置合わせマーク位置のばらつきが低減するよ
    うに前記試料の傾きを調整する傾き調整手段とを具備し
    てなることを特徴とする荷電ビーム露光装置。
  9. 【請求項9】 前記電圧印加手段は、印加電圧を連続的
    に、若しくは周期的に変化させるものであることを特徴
    とする請求項8に記載の荷電ビーム露光装置。
  10. 【請求項10】 試料の傾きを調整する第1の工程と、
    前記試料に電圧を印加する第2の工程と、荷電ビームを
    走査して、前記試料に形成された位置合わせマーク位置
    の検出を行う第3の工程と、試料への印加電圧を変化さ
    せる第4の工程と、印加電圧の変動による位置合わせマ
    ーク位置の変動を検出する第5の工程とを含み、前記位
    置合わせマーク位置の変動が許容範囲となるまで、前記
    第1から第5の工程を少なくとも1回以上繰り返すこと
    を特徴とする荷電ビーム露光方法。
  11. 【請求項11】 前記試料への印加電圧を変化させる工
    程は、該印加電圧を連続的に、若しくは周期的に変化さ
    せる工程であることを特徴とする請求項10に記載の荷
    電ビーム露光方法。
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