JP3251760B2 - 荷電ビームを用いた変位誤差測定方法、荷電ビーム描画装置及び変位誤差測定用マークを備えた半導体装置 - Google Patents

荷電ビームを用いた変位誤差測定方法、荷電ビーム描画装置及び変位誤差測定用マークを備えた半導体装置

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JP3251760B2 JP04286594A JP4286594A JP3251760B2 JP 3251760 B2 JP3251760 B2 JP 3251760B2 JP 04286594 A JP04286594 A JP 04286594A JP 4286594 A JP4286594 A JP 4286594A JP 3251760 B2 JP3251760 B2 JP 3251760B2
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/30Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects
    • H01J37/317Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects for changing properties of the objects or for applying thin layers thereon, e.g. for ion implantation
    • H01J37/3174Particle-beam lithography, e.g. electron beam lithography

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LSI等の微細パター
ンを試料上に描画する荷電ビーム描画技術に係わり、特
に荷電ビームと試料の移動に伴う両者の振動(相対変位
誤差)を測定するための荷電ビームを用いた変位誤差測
定方法、変位誤差測定機能を備えた荷電ビーム描画装
置、及び相対変位誤差を補正して所望パターンが描画さ
れる変位誤差測定用マークを備えた半導体装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置は益々微細化、大規模
集積化の方向に向かっており、そのためフォトレジスト
膜に形成されるパターンにも、より一層の微細化と高精
度化が要求されている。特に、超LSIなどにおいて微
細、かつ高精度なパターンを必要とする場合、従来の光
を照射してフォトレジスト膜に露光する方法では、光の
波長などによる制限があって所要のパターンを得られな
い。これを打破する一つの方法として、光の代りに電子
ビームを使用する方法がある。
【0003】電子ビーム描画装置においては、試料を載
置したステージを一方向に連続移動しながら、電子ビー
ムを偏向して試料上に所望パターンを描画する方式が一
般的である。このようなステージ連続移動描画方式を採
用している電子ビーム描画装置のX−Yステージにおい
ては、ステージの振動が描画精度に大きな影響を及ぼす
ため、X−Yステージの位置はレーザ干渉計によって常
に測定され、ステージが所望の位置に来た際に電子ビー
ムが試料上を逐次ショット露光してパターニングしてい
る。
【0004】また、ステージだけではなく電子ビームを
成形する成形マスクも連続移動させることにより、さら
にスループットを高速化する電子ビーム描画装置の開発
が進められている。これは、電子ビームを用いてマスク
のパターンを試料面上に縮小転写露光する電子ビーム描
画装置において、電子銃から発生した電子ビームを所望
の形状に成形するアパーチャと、このアパーチャで成形
された荷電ビームをマスクに照射する手段と、マスクに
ビーム照射された領域を縮小して試料面上に投影する手
段と、マスクを保持しビーム方向軸と直交する方向に移
動するマスクステージと、試料を保持しマスクステージ
と同期してビーム軸方向と直交する方向に移動する試料
ステージとを具備し、マスクのパターンを順次試料面上
に転写するようにしたものである。
【0005】しかしながら、この種の装置にあっては次
のような問題があった。即ち、電子ビームと試料を載置
したステージとの間にレーザ干渉計で測定できない(電
気的又は機械的な)相対振動が存在すると、これを補正
することはできず、描画精度が悪化し正常な描画ができ
なくなる。
【0006】このような不要相対振動は、電子ビームを
ステージ上に設置された例えば金の微小マークのエッジ
に照射し、その際に生じる反射電子を検出器で検出する
ことで測定できる。さらに、その信号を周波数分析し、
振動ピークの周波数を読み取れば、その周波数からある
程度問題箇所を抽出し対策を打つことができていた。し
かし、これはステージ静止状態で発生する相対振動に限
る対策であり、ステージ連続移動時に発生する相対振動
についての対策は施せなかった。この原因はステージ移
動時の相対振動測定が行えなかったことによる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の荷
電ビーム描画装置においては、荷電ビーム又はステージ
が連続移動することによる相対振動が測定できずに、こ
れが描画精度を劣化させる要因となっていた。
【0008】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、荷電ビーム又はステー
ジが連続移動することにより生じる相対振動を測定可能
とすることができ、描画精度の向上をはかり得る荷電ビ
ーム描画装置を提供することにある。
【0009】また、本発明の他の目的は、荷電ビームと
試料との相対振動を測定することができ、これらの振動
対策に寄与し得る荷電ビームを用いた変位誤差測定方法
を提供することにある。
【0010】また、本発明の他の目的は、荷電ビームと
試料との相対変位誤差を補正して描画できる変位誤差測
定用マークを備えた半導体装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の骨子は、連続移
動中のステージと電子ビームとの間に発生する(電気的
又は機械的な)相対振動の測定を可能とするために、マ
ークのパターン又は制御電源を工夫したことにある。
【0012】即ち、本発明(請求項1)は、試料を載置
したステージを連続移動させると共に試料上で荷電ビー
ムを偏向して、試料上に所望パターンを描画する荷電ビ
ーム描画装置において、ビームの一辺と同じ幅の重金属
マークを該幅と同じ間隔で複数本並べたライン&スペー
スパターンのマークを試料又はステージに設置する手段
と、荷電ビームをマークに照射すると共に、荷電ビーム
及びステージの少なくとも一方を所定方向に連続移動さ
せ、このときのマークからの反射ビームを検出する手段
と、検出された反射ビーム信号に基づいて荷電ビーム及
びステージの連続移動時における相対振動を測定する手
段とを具備してなることを特徴とする。また、本発明
(請求項2)は、荷電ビームを試料上で偏向して該試料
上に所望パターンを描画する荷電ビーム描画装置におい
て、荷電ビーム光学系に付随する複数の制御回路の各々
に単独で残りの制御回路とは異なる周波数(可変周波
数)で電力供給ができるようにする手段と、荷電ビーム
をステージ上に設置されたマークに照射し、その反射ビ
ームを検出する手段と、検出された反射ビーム信号を周
波数分析し、ピーク周波数の中に可変周波数が見られる
か否かで制御回路が正常に動作しているか否かを判断す
る手段とを具備してなることを特徴とする。
【0013】また、本発明(請求項3)は、荷電ビーム
と試料との相対変位誤差を測定する荷電ビーム用いた変
位誤差測定方法において、試料又は試料を載置したステ
ージ上に、成形マスクにより形成された荷電ビーム形状
と図形的に相関のある形状を変位誤差測定用マークとし
て繰り返し配置しておき、荷電ビームをマークに照射す
ると共に、荷電ビーム及び試料の少なくとも一方を連続
移動させ、このとき荷電ビームと前記マークとの重なり
によって生じるマークからの反射ビーム又は2次ビーム
を検出し、検出された信号に基づいて荷電ビームとマー
クとの相対変位誤差を求めることを特徴とする。
【0014】また、本発明(請求項4)は、荷電ビーム
描画装置において、試料又は試料を載置したステージ上
に、成形マスクにより形成された荷電ビーム形状と図形
的に相関のある形状を、変位誤差測定用マークとして繰
り返し配置する手段と、荷電ビームをマークに照射する
と共に、荷電ビーム及び試料の少なくとも一方を連続移
動させ、このとき荷電ビームとマークとの重なりによっ
て生じるマークからの反射ビーム又は2次ビームを検出
する手段と、検出された信号に基づいて荷電ビームとマ
ークとの相対変位誤差を測定する手段と、測定された相
対変位誤差を荷電ビームの偏向系に帰還して補正制御す
る手段とを具備してなることを特徴とする。
【0015】また、本発明(請求項5)は、荷電ビーム
により所望パターンが描画された半導体装置において、
被描画面上に、成形マスクにより形成された荷電ビーム
形状と図形的に相関のある形状が、変位誤差測定用マー
クとして繰り返し配置され、このマークを用いて、荷電
ビーム及び試料の少なくとも一方が連続移動している最
中の両者の相対変位誤差が測定され、該測定された相対
変位誤差が荷電ビームの偏向系に帰還されて補正制御さ
れ、該補正制御された状態で所望パターンが描画される
ことを特徴とする。
【0016】ここで、本発明の望ましい実施態様として
は、次のものがあげられる。
【0017】(1) マークは、成形ビームの一辺と同じ幅
のラインマークを同じ間隔で複数本配置したものである
こと。このマークを用いて、試料ステージの進行方向と
直交方向の相対変位を測定する場合は、試料ステージの
進行方向と平行に並んだラインマークを用いること。ま
た、試料ステージの進行方向と同一方向の相対変位を測
定する場合には、試料ステージの進行方向と直交するよ
うに並んだラインマークを用いること。
【0018】(2) マークは、重金属物質で構成されてい
ること。
【0019】(3) マークは、幾何学的な形状の違い、即
ち段差などの凹凸形状から構成されていること。
【0020】(4) マークは、マーク周辺の物質と異なる
電子反射率或いは2次電子放出係数を持つ物質から構成
されていること。
【0021】(5) マークは、試料面上でのビーム走査偏
向領域の周辺に配置されていること。 (6) マークは、試料面上でのビーム走査偏向領域の任意
の位置、例えば回路パターン内のパターン領域外に配置
されていること。
【0022】(7) マークと成形ビームとの重なりによっ
て生じる信号は、ビームをマーク上に照射したのと同期
させて、少なくとも両者の重なり時間だけ検出器で検出
すること。
【0023】(8) 検出された相対変位信号は、荷電ビー
ム描画装置の主偏向器又は副偏向器に帰還されてビーム
位置が補正されること。
【0024】(9) 検出された相対変位信号は、ビーム成
形マスク又は試料ステージの駆動回路に帰還されてビー
ム位置が補正されること。
【0025】(10)ビーム成形マスクと試料が同期して移
動している最中にビームとマークとの相対変位が測定さ
れ、その相対変位量が主偏向器又は副偏向器の少なくと
も一方に帰還されてビーム位置が補正制御されること。
【0026】(11)成形マスクによって成形されたビーム
と移動中の試料との相対変位誤差が測定されて、そのず
れ量が主偏向器又は副偏向器の少なくとも一方に帰還さ
れてビーム位置が補正制御されること。
【0027】(12)アパーチャマスクによって成形されて
ラスタ走査される丸ビームと連続移動中の試料との相対
変位誤差が測定され、そのずれ量が主偏向器又は副偏向
器の少なくとも一方に帰還されてビーム位置が補正制御
されること。
【0028】(13)マークとして、回路パターンの一部を
使用すること。
【0029】
【作用】本発明(請求項1,3〜5)によれば、荷電ビ
ーム描画装置のレーザ干渉計などの計測器で測定できな
い露光時のマスクで成形された荷電ビームと試料との相
対変位誤差を、荷電ビーム形状と図形的に相関のある形
状を繰り返し配置した変位誤差測定用マークを用いるこ
とにより、実時間で測定することができる。その結果、
荷電ビーム又はステージが連続移動することにより生じ
る不要な相対振動成分が明らかになり、問題箇所を抽出
して対策を打つことができるため、精度の高い描画が可
能となる。
【0030】また、本発明(請求項2)によれば、荷電
ビーム描画装置の描画時に生じている電子ビームとステ
ージとの電気的な相対振動を容易に測定することができ
る。その結果、荷電ビーム又はステージが連続移動する
ことにより生じる不要な相対振動成分が明らかになり、
問題箇所を抽出して対策を打つことができるため、精度
の高い描画が可能となる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の詳細を図示の実施例によって
説明する。
【0032】(実施例1)図1は、本発明の第1の実施
例に係わる電子ビーム描画装置を示す概略構成図であ
る。図中1は真空槽、2は電子銃、3及び4は絞り、
5,6は電子レンズ、7は試料基板、8はX−Yステー
ジ、9は電子ビーム、10〜14は制御電源である。真
空槽1内において、電子銃2より放射された電子ビーム
9は、絞り3によって断面形状を整えられた後、電子レ
ンズ5によって適宜収束される。しかる後、絞り4によ
って再度断面形状を整えられた電子ビーム9は電子レン
ズ6によって、連続移動しているX−Yステージ8上の
基板7表面のレジスト膜面に焦点を結ぶ。
【0033】なお、図には示さないが、X−Yステージ
8の位置はレーザ干渉計によって常に測定される。そし
て、ステージ8を連続移動しながら、ステージ8が所望
の位置に来た際に電子ビーム9が基板7上を逐次ショッ
ト露光してパターニングするものとなっている。
【0034】本実施例に用いるマークの構造を図2に示
す。図2(a)に示したマークは、ステージ8の移動方
向と垂直方向での電子ビームとステージ8との相対振動
を検出するためのものである。このマークは、例えば1
μmのビームを用いて測定する場合、タングステンのよ
うな重金属からなり、ステージ連続移動方向と垂直方向
の辺が1μmでステージ連続移動方向に長いラインを、
前記矩形ビームの幅と同じ間隔で少なくとも2本以上並
べたものである。
【0035】マークの断面構造は図2(c)に示す通り
であり、Si基板25上に厚さ0.2μmのW膜24と
エッチングマスクとして使われる厚さ0.02μmのA
l或いはAl2 3 膜23とを積層したものとなってい
る。図2(b)に示したマークは、ステージの移動方向
と同方向での電子ビームとステージとの相対振動を検出
するためのものであり、その構造はライン配置方向が異
なるのみで実質的に図2(a)に示したマークと同様で
ある。
【0036】次に、マークの製造プロセスを図3を参照
して説明する。まず、図3(a)に示すように、Si基
板25上にW膜24,Al2 3 膜23,C膜22を順
次形成する。W膜22及びAl2 3 膜23の成膜は、
マグネトロンスパッタリング装置(SDH-5215RD)を用い
て行う。W膜24はその応力が最小となる0.4Paの
圧力でArガスを導入し、パワー1kWにおいてDCス
パッタリング法により成膜する。Al2 3 膜23はA
rガス圧力0.4Pa、パワー1.5kWにおいてRF
スパッタリング法により成膜する。また、C膜22を形
成する理由は、後述するレジストのアルカリ現像時にA
2 3 膜23が溶けるのを防ぐためである。
【0037】次いで、図3(b)に示すように、レジス
ト21を塗布形成し、所望のレジストパターンを形成す
る。レジストパターンの形成には、例えばEB描画装置
を使用し、レジスト21には例えばSAL601−ER
(シプレー社)を用いた。次いで、図3(c)に示すよ
うに、レジスト21をマスクにRIEでC膜22を選択
エッチングする。
【0038】次いで、図3(d)に示すようにレジスト
21を剥離した後、図3(e)に示すようにC膜22を
マスクにRIEでAl2 3 膜23を選択エッチングす
る。レジスト21の剥離は、O2 +CF4 混合ガスを用
いたCDEによって行う。このとき、O2 流量を500
sccm、CF4 流量を20sccm、パワーを600Wにす
る。Al2 3 膜23のエッチングにはマグネトロンR
IE装置(HiRRIE200x)を用い、BCl3 ガスを圧力2
Pa.パワー150Wで使用する。
【0039】次いで、図3(f)に示すようにC膜22
を除去した後、図3(g)に示すようにAl2 3 膜2
3をマスクにRIEでW膜24を選択エッチングする。
W膜24のエッチングには、平行平板型RIE装置(DE
M-451)を用い、SF6 +CHF3 混合ガスを使用する。
この際、CHF3 流量を26sccm、SF6 流量を10sc
cm、圧力を1.3〜8Pa、RFパワーを30〜100
Wとする。
【0040】これにより、図4(a)に示すように、基
本的にはW膜24からなるライン&スペースの変位誤差
測定用マークが形成される。なお、実施例ではマーク材
料としてWを用いているが、他のAuなどの重金属材料
でよいのも勿論である。さらに、図4(b)に示したよ
うに、半導体材料として頻繁に用いるSiO2 等の酸化
膜でマーク作成してもよい。即ち、周囲と反射電子量が
異なる材料であれば他の材料を用いてもよい。
【0041】また、上記した理由により、図4(a)
(b)に示した凹凸マークではなく、図5(a)(b)
に示すような埋め込みマークであってもよいことは明ら
かである。凹凸マークを用いた場合は、反射電子が凹凸
にぶつかることで、その反射電子量に電子ビームと試料
との相対変位誤差以外の影響を受ける場合がある。とこ
ろが、埋め込みマークを用いると凹凸が無いため、より
正確に電子ビームと試料との相対変位誤差を測定するこ
とが可能となる。
【0042】次に、このようにして作製したマークの取
り付け場所について説明する。マークはXYステージ上
の一部にその表面が被描画サンプルと同一の高さに保持
されて固定される。固定される場所(位置)は、ステー
ジのストローク領域内であればどこであってもよい。マ
ークの設置場所は、ステージ上に限られるものではな
い。
【0043】勿論、図6に示すようにXYステージ31
にロードされる被描画サンプル32上にマーク34を形
成してもよいし、このサンプル32の代わりにマークの
形成されたウエハを使ってもよい。或いは被描画サンプ
ルの保持するサンプルホルダー上にマーク34を形成し
てもよい。そして、電子ビーム33を固定した状態でマ
ーク34に照射し、ステージ31をマークの配置方向に
連続移動しながら、反射電子検出器により反射電子を検
出する。
【0044】次に、図2のマークを用いたステージの相
対振動測定方法について説明する。図2に示すように矩
形の電子ビームと同じ幅のライン&スペースマークを用
いることで、このラインと平行(1)及び、垂直方向
(2)にステージを移動させた場合のビームとステージ
の相対振動の測定を行うことができる。
【0045】例えば1μmのライン&スペースパターン
をステージ上に固定する。そのパターンにライン幅と同
径の1μmの電子ビームを照射して、ある一定速度でス
テージを連続移動させる時に発生する反射電子信号を検
出する。検出信号の周波数分析の一例を、図7に示す。
【0046】同様の測定をステージを止めて行った結果
を、図8に示す。ステージを移動した時の結果には45
Hz付近にピークが見られ、明らかにステージを移動し
たことで、ステージとビーム間に停止時には生じない相
対振動が発生していることが分かる。
【0047】なお、図7、図8では真空ポンプ(ターボ
分子ポンプ)の影響により、ステージの連続移動時と停
止時の違いが明確ではない。そこで、ステージ速度を可
変してビーム・試料間の相対振動を測定した結果を、図
9に示す。この場合のステージ移動速度は0,2,4,
6,8mm/sである。全てに130Hzの振動ピーク
が存在しているが、これは真空ポンプを稼動させた状態
で測定を行ったためである。ステージを移動させたこと
により50Hz以下の低周波数域に振動成分が存在して
いることが分かる。また、この振動成分はステージ速度
の増加と共に移動していることが確認できる。即ち、図
9からステージ連続移動中のみに存在するビーム・試料
間の相対振動を確認することができる。
【0048】また、上記の測定を行うと同時に、ステー
ジ移動時にステージに取り付けられた加速度ピックアッ
プの信号を周波数分析してみると、図10に示すように
同一周波数にピークが見られた。さらに、レーザ干渉計
の信号を同じように周波数分析した結果では、図11に
示すように、同じようなピークは存在していないことが
分かる。
【0049】以上のことから、ここに示した振動成分は
ステージの振動がレーザ干渉計で測定できず、そのため
ビームに対してフィードバックが働かず、それがビーム
・試料間の相対振動になって現れていると考えられる。
そこでこれらの振動成分がレーザ干渉計の振動として現
れない原因を調べ、明らかにすることで、描画誤差を減
らすことが可能となる。
【0050】以上述べたような測定を行い、問題があれ
ばその原因を潰すことで電子ビームとステージの間の相
対振動を無くすことができ、従って精度の高い描画が可
能となる。
【0051】次に、本実施例における変位誤差測定方法
について更に詳しく説明する。初めに、本実施例の理解
を早めるために従来のマーク位置検出法について図12
を用いて説明しておく。図中に示したように、例えば金
などの重金属から成るドットマーク(Auマーク)を試
料面上に設置し、このマーク上に例えば四角形に成形さ
れた電子ビーム(矩形ビーム)を照射する。電子ビーム
とマークとの重なりに応じて反射電子や2次電子の発生
量が異なるため、検出器による検出信号量が変化する。
【0052】ここで、電子ビームと金マークとが重なり
始めてから完全に重なるまでの間では、マークと電子ビ
ームの形状に応じて、電子ビームの移動量と検出信号量
との間にはある関係が成り立つ。従って、検出信号量か
ら電子ビームの移動量を知ることができる。電子ビーム
をマークに重ねて停止させておくと、理想的には変動の
ない検出信号が得られるが両者間に相対振動が混入すれ
ば、電子ビームと金マークとの重なり方に違いが生じ、
反射電子量に変化が生じるため、電子ビームと試料との
相対振動の測定を行うことができる。
【0053】しかし、上記方法では、試料が移動してい
る状態(描画を行っている状態)で電子ビームを金マー
ク上に照射し続けることが不可能であるため測定が行え
なかった。
【0054】そこで本実施例では、上記問題を解決する
ため図13に示すように、例えば試料が移動しても常に
電子ビームとマークとが重なり合った状態を保つことが
できるようにマーク形状を決定している。
【0055】図13(a)にステージ連続移動方向に対
して平行方向の電子ビームとマークとの相対変位振動を
測定するマーク形状、図13(b)にステージ連続移動
方向に対して垂直方向の電子ビームとマークとの相対変
位振動を測定するマーク形状をそれぞれ示す。
【0056】マークの寸法は、電子ビームの形状を矩形
(横:a、縦:b)とすると、図13(a)に示すマー
クの場合、ラインマークの幅とラインマーク間距離がb
で、ステージの移動距離だけラインマークが繰り返され
て配置される。ラインマークの長さは、ステージ移動時
のふらつきをカバーし、ステージ移動軸がラインマーク
と傾いていてもステージの移動範囲内で電子ビームとラ
インマークが重ならないことがないだけの長さである。
【0057】図13(b)に示すマークの場合、ライン
マークの幅とラインマーク間距離がaで、ラインマーク
の長さはステージの移動距離に相当した長さである。ラ
インマークの本数は、ステージ移動時のふらつきをカバ
ーし、ステージ移動軸がラインマークと傾いていてもス
テージの移動範囲内で電子ビームとマークが重ならない
ことがないだけの繰返し本数である。
【0058】次に、上述したマークを用いてのマークと
成形ビームとの相対変位振動の検出法について述べる。
まず、図13(b)に示すマークを用いてステージ連続
移動方向に対して垂直方向の電子ビームとマークとの相
対変位振動を測定する場合について述べる。電子ビーム
光学鏡筒でビームを成形して横:a、縦:bの矩形ビー
ムを作り出し、この矩形ビームをマークに照射する。こ
の状態でビーム偏向を固定し、ステージをマークの長手
方向に移動する。
【0059】ステージが理想的に動き(移動方向以外の
機械的な振動はない、移動に伴う反力で他の構造体は励
振されない)、さらにマークはステージの移動方向と完
全に平行であると仮定すると、電子ビームとマークとの
重なりに応じた変動のない一定の反射電子量がステージ
の移動位置に関係なく得られる。
【0060】これに対してステージの移動方向とマーク
とが傾いて取り付けられた場合、ステージの移動に伴っ
てビームは前記マークを横切るために反射電子量は、ス
テージの速度とマークの傾きによって決まるビームのマ
ーク横切り周期で三角波形的に変動する。さらに実際に
は移動に伴って、ステージはあらゆる方向に微小に振動
しており、反力で例えば電子ビーム光学鏡筒は機械的に
振動しているし、また電子ビームは電磁気的な外乱によ
っても位置変動している。従って、マークとステージの
移動方向とが平行の場合、実際に検出される信号は、図
13(b)′に示すように一定レベルの信号に微小振動
が重畳されたものとなる。
【0061】一方、図13(a)に示すマークを用いて
ステージ連続移動方向に対して平行方向の電子ビームと
マークとの相対変位振動を測定する場合、反射電子信号
はステージの移動速度とマークピッチによって決まるビ
ームのマーク横切り周期で三角波形的に変動する。そし
て、ステージ又は電子ビームが振動していると、実際に
検出される信号は直交方向の振動測定の場合と同様に、
図13(a)′に示すように三角波に微小振動が重畳さ
れたものとなる。
【0062】従って、上述した方法を利用すれば、ステ
ージ移動中にビームとマークとの相対振動をリアルタイ
ムで知ることができる。さらに、上述した検出信号を、
例えば周波数分析して周波数成分を知ることで、相対振
動に影響を与える箇所を探索することもできる。
【0063】なお、本実施例ではライン&スペースマー
クが予め装置に組み込まれている場合について説明を進
めたが、保守をする際だけにマークを付加してもよいい
ことは明らかである。また、このライン&スペースマー
クについてはタングステン以外の場合であっても信号検
出可能な状態であればよいことも明らかである。
【0064】(実施例2)図14は、本発明の第2の実
施例に係わる電子ビーム描画装置を示す概略構成図であ
る。なお、図1と同一部分には同一符号を付して、その
詳しい説明は省略する。
【0065】この実施例では、制御電源10〜14を可
変周波数電源10′〜14′にそれぞれ接続し、1つの
電源を他の電源とは異なる周波数で電力供給ができるよ
うにしている。
【0066】例えば、電子レンズ5の制御電源12だけ
を可変周波数電源12′に接続し、例えば周波数55H
zで駆動する。図15に示すようにステージを連続移動
しながら反射電子を検出する測定方法によって、電子ビ
ームとステージの相対振動の周波数分析をする。なお、
図15中の41はX−Yステージ、42はレーザ干渉
計、43はAuマーク、44は偏向系、45は反射電子
検出器を示している。
【0067】図16は測定結果の一例である。ピーク周
波数の中に上記可変周波数55Hzの偶数倍(2倍,4
倍)の高調波数が観察される。この可変周波数を更に僅
かに変えてもその周波数の偶数倍の高調波数が観察され
ることから、電子レンズ5の制御電源12は、例えばア
ースまわり等に問題があると予想される。従って、制御
電源12について集中的に調査を進めればよいことにな
る。なお、図16で観察される他のピーク周波数は機械
的な相対振動によって引き起こされていることが他の測
定から確認されている。
【0068】以上述べたような測定を全ての制御電源に
ついてそれぞれ行い、問題があればその原因を潰すこと
で電子ビームとステージの間の相対振動のうち、電気的
な振動を無くすことができる。従って、精度の高い描画
が可能となる。つまり、本実施例によれば、電気的な原
因によって引き起こされる電子ビームとステージとの相
対振動の原因を容易に見付けることができる精度の高い
描画が可能となる。
【0069】なお、本実施例では可変周波数電源10′
〜14′が予め装置に組み込まれている場合について説
明を進めたが、保守をする際だけに可変周波数電源を付
加してもよいことは明らかである。
【0070】(実施例3)次に、本発明の第3の実施例
について説明する。この実施例は、装置のアースライ
ン,信号ライン,電源ラインのノイズを検出し、ノイズ
が発生しないように各々のラインの配線を工夫したもの
である。
【0071】電子ビーム描画装置の電子ビーム振動周波
数の主なものは、電源周波数(50Hz)と、その高調
波である(100,150,200Hz,…)。そのな
かでも基本波である50Hzが主成分である。
【0072】図17に、電子ビーム振動検出を行うため
の構成を示す。電子ビーム53はノイズにより振動す
る。偏向アンプ51,偏向電極52により電子ビーム
(矩形)53が、シリコン基板55上のマーク54に半
分かかったような位置に照射される。マーク54とシリ
コン基板55では、照射された電子ビームの反射率が異
なる。即ち、シリコン基板55よりマーク54の反射率
が大きい。マークの材質,厚さ等で反射率は異なるが、
単純化するためにシリコン基板55の反射率をゼロと
し、マーク54の反射率を1とする。
【0073】矩形電子ビーム53の面積をAとし、図1
8の実線のように矩形電子ビーム53の半分をマーク5
4に照射した場合、矩形電子ビーム53が全部マーク5
4に位置する場合に比べ、反射電子検出器56に入力す
る反射電子の量は1/2である。矩形電子ビーム53を
マーク54のエッジに半分だけ照射させ、矩形電子ビー
ム53がノイズにより振動すれば反射電子の量がノイズ
により変調される。ノイズにより変調された反射電子を
反射電子検出器56により検出し、スペクトルアナライ
ザ58(又はオシロスコープ)により、その振幅と周波
数を測定することができる。
【0074】システムが大規模になると、どこからノイ
ズが混入するのか、ノイズ源を探すことは大変難しい。
そこで、ノイズの振幅,周波数と僅かに異なる振幅,周
波数を信号発生器60により発生させ、注入プローブ5
9により信号ライン,電源ライン,アース・ラインに信
号発生器60の出力を入力する。信号発生器60の出力
は同時にスペクトルアナライザ58にも送られ、反射電
子検出器56の出力と比較する。影響のないラインで
は、反射電子検出器56に信号発生器60の成分(振
幅、周波数)は観測されない。また、影響のあるライン
では反射電子検出器56に信号発生器60の成分(振
幅,周波数)が観測される。
【0075】今、注入プローブ59により電源周波数に
近い55Hzのノイズを電子ビーム描画装置のアース・
ライン61に注入する(ノイズ電流Iearth )。このと
きの矩形電子ビーム53の振動を反射電子検出器56に
より検出する(注入ノイズ成分の矩形ビーム振動Aeart
h )。同様に、信号ライン,電源ラインにノイズを注入
し、その影響による矩形電子ビーム53の振動を測定す
る。信号ラインに注入したノイズ電流と矩形電子ビーム
53の振動(Isignal,Asignal)を測定し、電源ライ
ンに注入したノイズ電流と矩形電子ビーム53振動(I
line,Aline)を測定する。アース・ライン61,信号
ライン,電源ラインの注入したノイズ電流と矩形電子ビ
ーム53振動の比(Aearth /Iearth ,Asignal/I
signal,Aline/Iline)をそれぞれ計算する。この比
の大きい値の箇所がノイズの影響が大きいことになる。
【0076】以上の説明は水平方向(X)成分の検出で
あるが、マーク54の上部に矩形電子ビーム53を位置
させれば垂直方向(Y)成分の検出ができる。また、矩
形電子ビーム53で説明したが、点電子ビームにおいて
も効果は同様である。電子ビームを走査した場合におい
ても、走査する周波数がノイズで変調され、その変調成
分を検出することで同様に上記の測定が可能である。ま
た、本実施例では電源周波数で説明したが、ノイズがも
っと高周波であっても同様に測定できる。
【0077】電子ビーム描画装置のように大規模な装置
になると、信号ライン,電源ライン,アース・ラインも
数百本以上にのぼる。これらのラインの内どのラインが
ノイズを発生し、電子ビームを振動させているかを特定
することは不可能に近い。上記の方法のように各ライン
に特定の周波数でノイズを注入し、各ラインの影響を測
定することにより、容易にノイズ源を特定することがで
きる。
【0078】(実施例4)次に、本発明の第4の実施例
に係わる電子ビーム描画装置について説明する。本実施
例は、上述した相対変位検出法を用いて相対変位をリア
ルタイムで補正し描画精度の向上を図ることのできる電
子ビーム描画装置である。ここでは、ビーム成形マスク
及びウエハ連続移動型の電子ビーム描画装置を例にとっ
て詳細に説明する。
【0079】図19は、本実施例に係わる電子ビーム描
画装置の概略構成を示す図である。まず、光学系の構成
について説明する。図中111は電子銃であり、この電
子銃111から放射された電子ビームはコンデンサレン
ズ112により適切な電流密度に調節され、ビーム成形
アパーチャ113を照射する。アパーチャ113の像
は、投影レンズ114によりマスク117に照射され
る。このアパーチャ像の照射位置は、ビーム成形用偏向
器115により移動される。マスク117には、チップ
パターンと共に、矩形穴118が複数形成されている。
この矩形穴118は、寸法を可変すると矩形ビームを発
生すると共に振動測定を行う際に用いる矩形穴である。
アパーチャ113の像が照射されたマスク117の像、
又はアパーチャ113の像と矩形穴との重なりによる像
は、縮小レンズ119及び対物レンズ120により、ウ
エハ124上に縮小投影される。
【0080】なお、図中121はマスク117の像をウ
エハ124上に位置づける主偏向器であり、122はマ
スク117とウエハ124とのアライメント等に使用さ
れる副偏向器(高速偏向器)である。また、123はウ
エハ124を搭載してビーム軸と直交する方向に移動可
能なウエハステージを示している。
【0081】次に、制御系の構成について説明する。マ
スクステージ116は、制御計算機(CPU)130か
らの指令により作動する駆動回路131により駆動さ
れ、ビーム軸方向と直交する方向に移動される。マスク
ステージ116の移動位置はレーザ測長器132及び位
置回路134にて検出され、この検出情報はCPU13
0及び後述する副偏向回路142に送られる。なお、レ
ーザ測長器132は、マスクステージ116にレーザ光
を照射し、その反射光を検出した出力に基づいて位置測
定を行うものである。ウエハステージ123は、制御計
算機(CPU)130からの指令により作動する駆動回
路135により駆動され、ビーム軸方向と直交する方向
に移動する。ウエハステージ123の移動位置は、レー
ザ測長器136及び位置回路138にて検出され、この
検出情報はCPU130及び後述する副偏向回路145
に送られる。
【0082】前記ビーム成形用主偏向器115には、C
PU130により制御された主偏向回路141から偏向
電圧が与えられる。さらに、ビーム成形用副偏向器12
5には、CPU130及び位置回路134からの位置情
報を入力する副偏向回路142から偏向電圧が与えられ
る。これにより、主偏向器115はアパーチャ像をマス
ク113上で移動させる。また、副偏向器125は、マ
スクステージ116の理論位置と現実位置との差に応じ
てアパーチャ像の位置を補正するものとなっている。同
様に、前記主偏向器121には主偏向回路144から偏
向電圧が与えられ、副偏向器122には副偏向回路14
5から副偏向電圧が与えられる。これにより、主偏向器
121は小領域のマスク像をウエハ124上で移動させ
る。また、副偏向器122はウエハステージは123の
理論位置と現実位置との差に応じてマスク像の位置を補
正する。
【0083】なお、図中126はビームをオンオフする
ブランキング偏向器、143はブランキング偏向器12
6にブランキング電圧を印加するためのブランキング回
路、146は反射電子検出器、147は信号検出回路を
示している。
【0084】次に、マスクとウエハの移動の様子と露光
及び振動補正について説明する。マスクステージ116
とウェハステージ123は、相互に同期して移動され
る。マスク117は図20に示すように、パターンと矩
形穴118からなる。ここで、1181 ,1182 ,〜
118n は振動測定を行う際に矩形ビームを形成する。
また、図に示したようにパターンは矩形穴に対応する幾
つかのストライプに分割され、矢印Aは電子ビームの照
射位置の移動を示している。矢印A1 はマスクステージ
116が連続移動を行い矩形ビームを形成し試料面上の
マークをサーチしている状態、矢印A2 は描画、矢印A
3 でマスクステージ116がステップ移動を行い、矢印
4 で再び矩形ビームを形成しマークサーチを行ってい
ることを示す。
【0085】試料面上での矩形ビームの照射位置の移動
を図21(a)に示す。矢印C1 では矩形穴118で形
成された矩形ビームでマークサーチを行っており、矢印
2で描画、矢印C3 でステップ移動、さらに矢印C4
で再びマークサーチを行う。ここで、128はウェハ1
24に形成された振動測定用マークである。
【0086】また、複数のチップを描画する場合は図2
1(b)に示すようなマーク配置となる。即ち、連続移
動の開始された時点で、矩形穴118で形成した矩形ビ
ームを振動測定用マーク128上で走査し、反射電子を
反射電子検出器146で検出し、矩形ビームとマークと
のx,y方向への相対変位を計測し、その差を電子ビー
ム制御を行う副偏向回路或いは主偏向回路にフィードバ
ックすることで、描画中に電子ビームとウエハとの相対
振動の補正を行うことができる。また、両方の回路に帰
還して補正を行うことも可能である。
【0087】このような構成の描画装置であれば、描画
時にビームとマークの相対変位振動を測定し、その差を
電子ビーム制御を行う副偏向回路或いは主偏向回路でフ
ィードバック補正することができるため、高いスループ
ットを保有するビーム成形マスク及びウエハ連続移動型
の電子ビーム描画装置であっても、極めて高い描画精度
を達成することができる。
【0088】また、本実施例では副偏向回路或いは主偏
向回路へ上記相対変位誤差をフィードバック補正するこ
とで、電子ビームにより位置補正を行ったが、上記相対
変位がビームドリフト等のゆっくりした低周波の振動で
あれば、試料ステージの駆動回路135或いはマスクス
テージの駆動回路131に上記相対変位誤差をフィード
バックすることで、ステージを用いた位置補正を行うこ
とも可能である。この場合は、装置構成も簡単であり、
ビームを用いた補正を行う場合より安価に、上記目的が
達成できる。
【0089】また、本実施例はマスク及びウエハを連続
移動しながら露光する電子ビーム描画装置であったが、
ステージのみ移動して露光する、ウエハテーブル連続移
動型の可変成形ビーム描画装置などであってもよいこと
は明らかである。
【0090】(実施例5)図22は、本発明の第5の実
施例に係わる半導体デバイスを示す図である。この実施
例は、電子ビーム描画装置を用いて微細回路を製作する
場合の半導体デバイスのマーク配列についての実施例で
ある。
【0091】先に説明した第1の実施例においては、相
対変位検出用のマークは回路パターンの周辺に配置され
ていた。しかしながら、このようなマークでの位置補正
では補正間隔が長いため、高精度描画を行う場合にはよ
り短時間間隔での補正が必要となっている。図22は、
これを実現するためのものである。ビームとマークの相
対変位振動を測定するためのマークが回路パターンの周
辺だけでなく回路パターン部内にも配置されている。回
路パターンに関する配置情報は予め分かっているため、
その情報を基に回路パターンの配置されない場所にマー
ク158を設けている。
【0092】次に、このようなマークの入った試料(ウ
エハ)を描画する場合の装置構成について図23を用い
て述べる。第4の実施例で説明を行った図19と同一部
分には同一符号を付して、その詳しい説明は省略する。
【0093】基本的には図19と同様であるが、本実施
例ではこれに加え、ゲート回路200及び信号処理回路
201が設けられている。ゲート回路200は、CPU
130からの信号を受け取って、ビームがマーク上を走
査すると同時にトリガ信号を信号検出回路147に送
り、反射電子検出器146を信号検出可能状態にする。
反射電子検出器146の信号検出可能状態の時間は、C
PU130からの信号に応じて決定される。取り込んだ
信号は、信号処理回路201で処理され、マークとビー
ムとの相対変位が算出され、相対変位量が例えば副偏向
器に帰還され相対変位が補正される。
【0094】このように本実施例では、回路パターンの
周辺領域だけでなく、回路内部でもパターンの存在しな
い領域にマークを設置することで、より短い間隔で位置
補正ができることになり描画精度の著しい向上が期待で
きる。
【0095】(実施例6)次に、本発明の第6の実施例
に係わる変位誤差測定方法について説明する。装置構成
は図19と同様である。本実施例が第1の実施例と異な
る点は、マークの構造にある。
【0096】図24に本実施例に用いたマークの構造を
示し、その作成プロセスについて述べる。マーク作成
は、第1回目の回路パターンのパターニングを行う前に
行う。初めに、Si基板上にSiO2 をCVD法を用い
て堆積させ、その後、フォトレジストを塗布し、光或い
は電子ビームを用いて露光を行いレジストパターンを形
成する。レジストパターンをマスクにSiO2 をRIE
法を用いてエッチングした後、レジストを剥離する。最
後に、SiO2 をマスクにSi基板をエッチングし、S
iO2 の除去を行い上記マークを形成する。即ち、図中
301がSi基板面で302が上記工程で作成された溝
である。
【0097】このようにSi基板面に段差を設けマーク
を形成することで面301,面302の反射電子量に違
いが生じ、そのため、第1の実施例に示したマークと同
様な働きをする。勿論、ここでの溝の深さは反射電子量
に違いが生じる範囲で限りなく小さくできる。
【0098】また、本実施例では試料上の一部に予めマ
ークを形成し、そのマークを用いて回路パターンの露光
を行ったが、以下の手順でパターンの一部をマークとす
ることも可能である。
【0099】第1回目の回路パターンの露光を行った
後、その回路パターンの一部で成形マスクにより形成さ
れた電子ビーム形状と図形的に相関のある形状を持っ
た、例えば、タングステンから成るコンタクトパターン
をマークとして用いる。このコンタクトパターンはその
位置情報が予め分かっているため、描画される回路パタ
ーンと重ならない一部をマークとして用いることができ
る。このマーク上を、マーク形状に合わせた矩形ビーム
で走査することで、矩形ビームと試料との相対変位誤差
を測定及び補正を行いながら、次の回路パターンの露光
を行う。当然、第1回目の回路パターンだけではなく、
第2回目以降のパターンにおいてもその一部をマークと
することが可能である。
【0100】タングステンは重金属であることから周り
の材料を反射電子係数や2次電子放出係数が異なる(大
きい)ことから有効なマークをして使用することができ
る。また、マークにはタングステン以外であっても周り
の材料と反射電子係数や2次電子放出係数が異なる材料
であればよいことは明らかである。
【0101】(実施例7)次に、本発明の第7の実施例
に係わる電子ビーム描画装置について説明する。本実施
例では、上述した相対変位検出法を用いて相対変位をリ
アルタイムで補正し描画精度の向上を図ることができる
電子ビーム描画装置を、ビーム成形マスク及びウエハ連
続移動型の電子ビーム描画装置を例にとって詳細に説明
する。
【0102】図25は、本実施例に係わる電子ビーム描
画装置の概略構成を示す図である。まず、光学系の構成
について説明する。図中111は電子銃であり、この電
子銃111から放射された電子ビームはコンデンサレン
ズ112により適切な電流密度に調節され、ビーム成形
アパーチャ113を照射する。アパーチャ113の像
は、投影レンズ114によりマスク117に照射され
る。このアパーチャ像の照射位置は、ビーム成形用偏向
器115により移動される。アパーチャ113の像が照
射されたマスク117の像は、縮小レンズ(図示せず)
及び対物レンズ120によりウエハ124上に縮小投影
される。
【0103】なお、図中121はマスク117の像をウ
エハ124上に位置付ける主偏向器であり、122は副
偏向器(高速偏向器)である。また、123はウエハ1
24を搭載してビーム軸と直交する方向に移動可能なウ
エハステージを示している。次に、制御系の構成につい
て説明する。ウエハステージ123は、制御計算機(C
PU)130からの指令により作動する駆動回路135
により駆動され、ビーム軸方向と直交する方向に移動す
る。ウエハステージ123の移動位置は、レーザ測長器
136及び位置回路138にて検出され、この検出情報
はCPU130及び後述する副偏向回路145に送られ
る。主偏向器121には主偏向回路144から偏向電圧
が与えられ、副偏向器122には副偏向回路145から
副偏向電圧が与えられる。これにより、主偏向器121
は小領域のマスク像をウエハ124上で移動させる。ま
た、副偏向器122はウエハステージは123の理論位
置と現実位置との差に応じてマスク像の位置を補正す
る。
【0104】次に、本実施例におけるウエハの移動の様
子と露光及び振動補正について説明する。
【0105】試料面上での矩形ビームの照射位置の移動
を前記図21(a)に示す。矢印C1 では前記矩形穴1
18で形成された矩形ビームでマークサーチを行ってお
り、矢印C2 で描画、矢印C3 でステップ移動、さらに
矢印C4 で再びマークサーチを行う。ここで、128は
振動測定用マークである。また、複数のチップを描画す
る場合は前記図21(b)に示すようなマーク配置とな
る。
【0106】即ち、連続移動の開始された時点で、マス
ク117で形成した矩形ビームを振動測定用マーク12
8上で走査し、反射電子を反射電子検出器146で検出
し、矩形ビームとマークとのx,y方向への相対変位を
計測し、その差を電子ビーム制御を行う副偏向回路にフ
ィードバックすることで、描画中に電子ビームとウエハ
との相対振動の補正を行うことができる。また、上記相
対振動がビームドリフト等のゆっくりした低周波の振動
であれば主偏向回路での補正も行え、さらに両方の回路
に帰還して補正を行うことも可能である。
【0107】このような構成の描画装置であれば、描画
時にビームとマークの相対変位振動を測定し、その差を
電子ビーム制御を行う副偏向回路或いは主偏向回路でフ
ィードバック補正することができるため、極めて高い描
画精度を達成することができる。なお、本実施例は可変
成形ビーム描画装置であったが、丸ビームを用いて露光
を行う丸ビームラスタ走査試料連続移動型の電子ビーム
装置であってもよいことは明らかである。
【0108】(変形例)なお、本発明は上述した各実施
例に限定されるものではない。実施例で用いるマーク
は、W膜に限るものではなく、ウェハと電子ビームの反
射率が大きく異なる材料、一般には重金属であればよ
い。さらに、マークを設ける位置はウェハ上に限るもの
ではなく、ステージ上であってもよい。また、本発明は
電子ビーム描画装置に限らず、イオンビーム描画装置に
適用することもできる。その他、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲で、種々変形して実施することができる。
【0109】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、荷
電ビーム形状と図形的に相関のある形状を繰り返して配
置した変位誤差測定用マークを用いることにより、荷電
ビームまたはステージが連続移動することによって引き
起こされる荷電ビームと試料との相対振動を容易に測定
することができる。そして、その結果をビーム偏向系や
ステージ駆動系等にフィードバックすることにより、精
度の高い描画が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係わる電子ビーム描画装置を示
す概略構成図。
【図2】第1の実施例で用いたマークの形状を説明する
ための模式図。
【図3】第1の実施例で用いたマークの製造工程を示す
断面図。
【図4】第1の実施例におけるマークを凹凸マークとし
た例を示す斜視図。
【図5】第1の実施例におけるマークを埋込みマークと
した例を示す斜視図。
【図6】電子ビームとステージの相対振動の周波数分析
をするための測定法を示す図。
【図7】電子ビームとステージとの相対振動の周波数分
析結果(ステージ連続移動)を示す図。
【図8】電子ビームとステージとの相対振動の周波数分
析結果(ステージ停止)を示す図。
【図9】電子ビームとステージとの相対振動の周波数分
析結果(ステージ速度可変)を示す図。
【図10】ステージに取り付けられた加速度ピックアッ
プを用いて測定した周波数分析結果を示す図。
【図11】レーザ干渉計の信号の周波数分析結果を示す
図。
【図12】従来のマーク位置検出法を説明するための
図。
【図13】第1の実施例における変位誤差測定用のマー
クパターンを示す図。
【図14】第2の実施例に係わる電子ビーム描画装置の
概略構成を示す図。
【図15】電子ビームとステージの相対振動の周波数分
析をするための測定法を示す図。
【図16】第2の実施例における測定結果の一例を示す
図。
【図17】第3の実施例に係わる電子ビーム振動検出を
行うための構成を示す図。
【図18】第3の実施例における電子ビームとマークの
位置関係を示す図。
【図19】第4の実施例に係わる電子ビーム描画装置の
概略構成を示す図。
【図20】第4の実施例に用いたマスクのパターンと矩
形孔の関係を示す図。
【図21】第4の実施例における試料面上での矩形ビー
ムの照射位置の移動を示す図。
【図22】第5の実施例に係わる半導体デバイスのマー
ク配置例を示す図。
【図23】第5の実施例で用いた電子ビーム描画装置の
概略構成を示す図。
【図24】第6の実施例に係わる変位誤差測定方法に用
いたマークの構造を示す図。
【図25】第7の実施例に係わる電子ビーム描画装置の
概略構成を示す図。
【符号の説明】
1…真空槽 2…電子銃 3,4…絞り 5,6…電子レンズ 7,32…試料基板 8,31…X−Yステージ 9,33…電子ビーム 10〜14…制御電源 21…レジスト 22…C膜 23…Al2 3 膜 24,34…W膜(マーク) 25…Si基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉原 和佳 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 宮垣 篤 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝多摩川工場内 (72)発明者 日下部 秀雄 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 高松 潤 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (56)参考文献 特開 昭54−148483(JP,A) 特開 昭64−69011(JP,A) 特開 昭61−294749(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料を載置したステージを連続移動させる
    と共に試料上で荷電ビームを偏向して、試料上に所望パ
    ターンを描画する荷電ビーム描画装置において、 前記ビームの一辺と同じ幅の重金属マークを該幅と同じ
    間隔で複数本並べたライン&スペースパターンのマーク
    を前記試料又はステージに設置する手段と、 前記ビームを前記マークに照射すると共に、前記ビーム
    及びステージの少なくとも一方を所定方向に連続移動さ
    せ、このときのマークからの反射ビームを検出する手段
    と、 検出された反射ビーム信号に基づいて前記ビーム及びス
    テージの連続移動時における相対振動を測定する手段と
    を具備してなることを特徴とする荷電ビーム描画装置。
  2. 【請求項2】荷電ビームを試料上で偏向して該試料上に
    所望パターンを描画する荷電ビーム描画装置において、 荷電ビーム光学系に付随する複数の制御回路の各々に単
    独で残りの制御回路とは異なる周波数(可変周波数)で
    電力供給ができるようにする手段と、 前記荷電ビームをステージ上に設置されたマークに照射
    し、その反射ビームを検出する手段と、 検出された反射ビーム信号を周波数分析し、ピーク周波
    数の中に前記可変周波数が見られるか否かで前記制御回
    路が正常に動作しているか否かを判断する手段とを具備
    してなることを特徴とする荷電ビーム描画装置。
  3. 【請求項3】試料又は試料を載置したステージ上に、成
    形マスクにより形成された荷電ビーム形状と図形的に相
    関のある形状を、変位誤差測定用マークとして繰り返し
    配置しておき、 前記荷電ビームを前記マークに照射すると共に、前記荷
    電ビーム及び試料の少なくとも一方を連続移動させ、こ
    のとき前記荷電ビームと前記マークとの重なりによって
    生じるマークからの反射ビーム又は2次ビームを検出
    し、 検出された信号に基づいて前記荷電ビームとマークとの
    相対変位誤差を求めることを特徴とする荷電ビームを用
    いた変位誤差測定方法。
  4. 【請求項4】試料又は試料を載置したステージ上に、成
    形マスクにより形成された荷電ビーム形状と図形的に相
    関のある形状を、変位誤差測定用マークとして繰り返し
    配置する手段と、 前記荷電ビームを前記マークに照射すると共に、前記荷
    電ビーム及び試料の少なくとも一方を連続移動させ、こ
    のとき前記荷電ビームとマークとの重なりによって生じ
    るマークからの反射ビーム又は2次ビームを検出する手
    段と、 検出された信号に基づいて前記荷電ビームとマークとの
    相対変位誤差を測定する手段と、 測定された相対変位誤差を荷電ビームの偏向系に帰還し
    てビーム位置を補正制御する手段とを具備してなること
    を特徴とする荷電ビーム描画装置。
  5. 【請求項5】被描画面上に、成形マスクにより形成され
    た荷電ビーム形状と図形的に相関のある形状が、変位誤
    差測定用マークとして繰り返し配置され、 このマークを用いて、前記荷電ビーム及び試料の少なく
    とも一方が連続移動している最中の両者の相対変位誤差
    を測定し、該測定した相対変位誤差を荷電ビームの偏向
    系に帰還してビーム位置が補正制御され、 該補正制御された状態で所望パターンが描画されたこと
    を特徴とする変位誤差測定用マークを備えた半導体装
    置。
  6. 【請求項6】試料が置かれているステージを連続的に動
    かしながら前記試料に荷電ビームを偏向することによっ
    て前記試料に所望のパターンを描画する手段と、 前記試料上の荷電ビームのサイズに等しい幅を各々有す
    る複数のラインが前記幅に等しい間隙を介して配列され
    ているライン&スペースパターンを有するマークを前記
    試料または前記ステージに配設する手段と、 前記荷電ビームの位置が固定された状態で前記荷電ビー
    ムを前記マークに放射し、同時に前記マークの長手方向
    に前記ステージを連続的に移動し、前記マークからの前
    記荷電ビームの反射ビームを検出する手段と、 前記反射ビームの信号に基づいて前記ステージの連続移
    動中に前記荷電ビームに対する前記ステージの相対振動
    を測定する手段と、 により構成される荷電ビーム描画装置。
  7. 【請求項7】荷電ビーム光学システムを用いて試料上の
    荷電ビームを偏向することによって前記試料に所望パタ
    ーンを描画する手段と、 前記光学システムの個々の部分を制御し、電力を供給す
    るために前記荷電ビーム光学システムに配置される複数
    の制御回路と、 前記制御回路の各々に他の制御回路に供給する電力の周
    波数とは異なる周波数の電力を選択的に供給する手段
    と、 前記試料が置かれるステージの所定位置に配置されたマ
    ークに前記荷電ビームを放射し、前記荷電ビームの反射
    ビームを検出する手段と、 前記反射ビームの信号の周波数を分析し、前記異なる周
    波数の影響がピーク周波数で検出されるかどうかに従っ
    て前記制御回路が正常に動作するかどうかを決定する手
    段と、 により構成される荷電ビーム描画装置。
  8. 【請求項8】荷電ビームを用いて変位誤差を測定する方
    法において、 成形マスクを用いて荷電ビームを所定の形状に成形する
    ステップと、 試料または前記試料が置かれるステージの所定位置に、
    前記荷電ビームの所定形状と描写的相互関係を各々有す
    る複数の形状を変位誤差測定マークとして繰り返し配置
    するステップと、 前記マークに前記荷電ビームを放射しながら前記荷電ビ
    ームおよび前記ステージの少なくとも一方を連続的に動
    かし、前記荷電ビームと前記マークとの重畳によって生
    じる前記マークからの反射ビームを検出するステップ
    と、 前記反射ビームの信号に基づいて前記荷電ビームと前記
    マークとの間の相対変位誤差を求めるステップと、 によって構成され、 前記マークは前記成形ビームの一辺に等しい幅を各々有
    する複数のラインマークを配置することによって形成さ
    れ、前記相対変位誤差は、前記ステージの移動方向に直
    交する方向に相対変位誤差が測定されるとき、前記ステ
    ージの移動方向に並行に配設されたラインマークを用い
    て求められ、前記ステージの移動方向と同じ方向の相対
    変位が測定されるとき、前記ステージの移動方向に直交
    して配置されるラインマークを用いて求められる、こと
    を特徴とする変位誤差測定方法。
  9. 【請求項9】試料または前記試料が置かれるステージの
    所定位置に、成形マスクによって形成される荷電ビーム
    の形状と描写的相互関係を各々有する複数の形状を変位
    誤差測定マークとして繰り返し配置する手段と、 前記マークに前記荷電ビームを放射しながら前記荷電ビ
    ームおよび前記ステージの少なくとも一方を連続的に動
    かし、前記荷電ビームと前記マークとの重畳によって生
    じる前記マークからの反射ビームを検出する手段と、 前記反射ビームの信号に基づいて前記荷電ビームと前記
    マークとの間の相対変位誤差を測定する手段と、 前記相対変位誤差を前記荷電ビーム用偏向システムに導
    入することによってビーム位置を補正する手段と、 によって構成される荷電ビーム描画装置。
  10. 【請求項10】変位誤差測定マークを有する半導体装置
    において、 描画される表面の所定位置に、成形マスクによって形成
    される荷電ビームの形状と描画的相関を各々有する複数
    の形状を前記変位誤差測定マークとして繰り返し配置す
    る手段と、 前記マークに前記荷電ビームを放射しながら前記荷電ビ
    ームおよび前記ステージの少なくとも一方を連続的に動
    かし、前記荷電ビームと前記マークとの重畳によって生
    じる前記マークからの反射ビームを検出する手段と、 前記反射ビームの信号に基づいて前記荷電ビームと前記
    マークとの間の相対変位誤差を測定する手段と、 前記相対変位誤差を前記荷電ビーム用偏向システムに導
    入することによってビーム位置を補正する手段と、 前記補正荷電ビームを用いて所望の回路パターンを描画
    する手段と、 によって構成され、 前記マークは、複数のラインマークが前記ステージの移
    動方向に並行に配置され、前記複数のラインマークが前
    記ステージの移動方向に直交して配置されるように等間
    隔で成形ビームの一辺に等しい幅を各々有する複数のラ
    インマークを配置することによって形成される、ことを
    特徴とする半導体装置。
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