JP2000180384A - 非破壊検査システムおよび非破壊検査方法 - Google Patents

非破壊検査システムおよび非破壊検査方法

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JP2000180384A
JP2000180384A JP10356242A JP35624298A JP2000180384A JP 2000180384 A JP2000180384 A JP 2000180384A JP 10356242 A JP10356242 A JP 10356242A JP 35624298 A JP35624298 A JP 35624298A JP 2000180384 A JP2000180384 A JP 2000180384A
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pipe
head
observation
inspection
swing mechanism
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JP10356242A
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English (en)
Inventor
Itsuro Takeuchi
逸郎 竹内
Osamu Tsunoda
攻 角田
Kazuo Kataoka
和雄 片岡
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NIKKI PLANTEC KK
JGC Corp
Original Assignee
NIKKI PLANTEC KK
JGC Corp
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Publication date
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  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 作業員が直接にアクセスできない配管溶接部
に対して、浸透探傷試験、溶接部仕上がり検査、および
耐圧・気密検査を実施し得る非破壊検査システムおよび
非破壊検査方法を提供する。 【解決手段】 本発明の非破壊検査システム1は、前処
理ヘッド110を操作ロッド120に首振り機構130
を介して支持した前処理装置100、浸透処理ヘッド2
10を操作ロッド220に首振り機構230を介して支
持した浸透処理装置200、除去処理ヘッド210を操
作ロッド220に首振り機構230を介して支持した、
現像処理ヘッド410を操作ロッド420に首振り機構
430を介して支持した現像処理装置400、観察ヘッ
ド510を操作ロッド520に首振り機構630を介し
て支持した観察装置500、および後処理ヘッド110
を操作ロッド120に首振り機構130を介して支持し
た後処理装置600を具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配管溶接部に対し
て、速乾式現像法による溶剤除去性染色浸透探傷試験、
溶接部仕上がり検査、および耐圧・気密検査を実施する
非破壊検査システムおよび非破壊検査方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】例えば、各種プラントを構築する配管の
布設時には、配管の溶接部に対して浸透探傷検査、溶接
部仕上がり検査、および耐圧・気密検査等、種々の検査
が実施される。
【0003】配管溶接部に対する浸透探傷試験として
は、基本的に速乾式現像法による溶剤除去性染色浸透探
傷試験が実施され、この試験方法は配管溶接部に対する
浸透探傷試験の標準として扱われている。
【0004】ここで、上述の溶剤除去性染色浸透探傷試
験では、検査員が複数本のエアゾール缶(洗浄剤、浸透
剤、現像剤等)と多少のウェスとを持ち運び、配管溶接
部に直接にアクセスして作業することで、極めて容易か
つ簡便に探傷検査を実施することができる。
【0005】一方、配管溶接部に対する溶接部仕上がり
検査は、上述した浸透探傷検査の実施と同時期、または
溶接後に単独で実施することが一般的であり、検査員が
検査対象の配管に接近し、検査員による直接の目視によ
って実施されている。
【0006】また、配管溶接部の耐圧・気密検査は、溶
接部仕上がり検査や浸透探傷検査の完了した配管ライ
ン、または浸透探傷検査を免除されている配管ラインに
対して適用されるもので、溶接部仕上がり検査と同じ
く、検査員が検査対象の配管に接近し、検査員による直
接の目視によって検査が実施されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、複数の配管
が密集してレイアウトされるエリアでは、配管工事の完
了した後、検査員が直接にアクセスすることのできない
配管溶接部、すなわち配管同士の隙間から手を入れられ
ない、あるいは手を入れても届かないためにアクセスで
きない配管溶接部に対しては、上述した溶剤除去性染色
浸透探傷試験を実施することは不可能となる。
【0008】また、複数の配管が密集してレイアウトさ
れるエリアにおいて、周囲の配管に阻まれて検査員が接
近することのできない溶接部に対しては、検査員の直接
の目視による溶接部仕上がり検査、および耐圧・気密検
査を実施することも極めて困難となる。
【0009】このため、配管溶接部の検査を実施するに
は、検査員が直接にアクセスできなくなる前に工事を一
旦中断する必要があり、特に国や顧客の立ち会いが義務
付けられている配管溶接部の検査では、立会い日時と工
事の進行とを調整することが極めて難しく、配管工事の
進行状況に多大な悪影響を及ぼす不都合があった。
【0010】本発明は上記実状に鑑みて、検査員が直接
にアクセスすることの困難な配管溶接部に対し、速乾式
現像法による溶剤除去性染色浸透探傷試験、溶接部仕上
がり検査、および耐圧・気密検査を実施することの可能
な、非破壊検査システムおよび破壊検査方法の提供を目
的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するべ
く、本発明に関わる非破壊検査システムは、ウェスの装
着されるU字型ゴム製ブラケットを有する前処理ヘッド
を、首振り機構を介して操作ロッドの先端に支持して成
る前処理装置と、ウェスを装着して配管溶接部を挟むク
ランパを備えた浸透処理ヘッドを、首振り機構を介して
操作ロッドの先端に支持し、上記クランパの挟持面にウ
ェスを保持する起毛材を設け、かつ上記浸透処理ヘッド
を配管と平行する軸を中心として上記操作ロッドに揺動
支持して成る浸透処理装置と、ウェスを装着して配管溶
接部を挟むクランパを備えた除去処理ヘッドを、首振り
機構を介して操作ロッドの先端に支持し、上記クランパ
の挟持面にウェスを保持する起毛材を設け、かつ上記除
去処理ヘッドを配管と平行する軸を中心として上記操作
ロッドに揺動支持して成る除去処理装置と、現像剤散布
用ノズルを備えた現像処理ヘッドを、首振り機構を介し
て操作ロッドの先端に支持し、上記現像処理ヘッドに該
現像処理ヘッドを配管に固定するクランパと、上記現像
剤散布用ノズルを配管溶接部の溶接線に沿って回転かつ
配管の軸方向に沿ってスライドさせるシフト機構とを設
け、かつ検査員の手元において上記現像処理ヘッドを動
作させる操作盤、および上記現像処理ヘッドを制御する
制御盤を備えて成る現像処理装置と、カメラおよび照明
を備えた観察ヘッドを、首振り機構を介して操作ロッド
の先端に支持し、上記観察ヘッドに該観察ヘッドを配管
に固定するクランパと、上記カメラおよび照明を配管溶
接部の溶接線に沿って回転させる回転機構とを設け、か
つ上記観察ヘッドにエアカーテンノズルと、発泡剤散布
スプレーノズルとを設け、検査員の手元において上記観
察ヘッドを動作制御する制御盤を備えて成る観察装置
と、ウェスの装着されるU字型ゴム製ブラケットを有す
る後処理ヘッドを、首振り機構を介して操作ロッドの先
端に支持して成る後処理装置とによって構成されてい
る。
【0012】また、本発明に関わる非破壊検査方法は、
上述した非破壊検査システムにおける前処理装置によっ
て配管溶接部に付着した汚れを拭き取って除去する前処
理工程と、浸透処理装置によって配管溶接部の全周に溶
剤除去性染色浸透液を塗布する浸透処理工程と、除去処
理装置によって配管溶接部に付着した余剰の浸透液を拭
き取って除去する除去処理工程と、現像処理装置によっ
て配管溶接部の全周に速乾式現像液を塗布する現像処理
工程と、観察装置によって現像処理後の配管溶接部の全
周を観察する観察工程と、後処理装置によって配管溶接
部に付着した現像剤を拭き取って除去する後処理工程と
を含み、上記配管溶接部に対して速乾式現像法による溶
剤除去性染色浸透探傷試験を実施するものである。
【0013】また、本発明に関わる非破壊検査方法は、
上述した配管溶接部に対する速乾式現像法による溶剤除
去性染色浸透探傷試験の実施後、あるいは溶剤除去性染
色浸透探傷試験の実施前に、観察装置を用いて配管溶接
部に対する溶接部仕上がり検査を実施するものである。
【0014】また、本発明に関わる非破壊検査方法は、
前処理装置による前処理工程の実施後に、観察装置を用
いて配管溶接部に対する溶接部仕上がり検査のみを単独
で実施するものである。
【0015】また、本発明に関わる非破壊検査方法は、
上述した配管溶接部に対する速乾式現像法による溶剤除
去性染色浸透探傷試験の実施後に、観察装置を用いて配
管溶接部に対する耐圧・気密検査を実施するものであ
る。
【0016】また、本発明に関わる非破壊検査方法は、
前処理装置による前処理工程の実施後に、観察装置を用
いて配管溶接部に対する耐圧・気密検査のみを単独で実
施するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、実施例を示す図面に基づい
て、本発明を詳細に説明する。図1に示す如く、本発明
に関わる非破壊検査システム1は、前処理装置100
と、浸透処理装置200と、除去処理装置300と、現
像処理装置400と、観察装置500と、後処理装置6
00とを具備している。
【0018】ここで、本発明に関わる非破壊検査システ
ム1は、200A(管径約220mm)までの小径配管を検
査の対象とするものであり、また検査の対象とされる配
管溶接部は、突き合わせ溶接部やソケット溶接部等、配
管の円周溶接部である。
【0019】図2から図4に示す如く、前処理装置10
0は、前処理ヘッド110と、該前処理ヘッド110を
支持する操作ロッド120とを具備している。
【0020】前処理ヘッド110は、ベースフレーム1
11に取付けネジ112を介して、U字型ゴム製ブラケ
ット113を締結することにより構成されており、取付
けプレート114によってウェスWの端をフレーム11
1に固定することで、図4に示す如くU字型ゴム製ブラ
ケット113にウェスWが装着される。
【0021】操作ロッド120は、ロッド本体121の
基端にグリップ122が設けられている一方、先端には
L字状ブラケット131がネジ132によって締結され
ており、このL字状ブラケット131を介して、操作ロ
ッド120の先端に前処理ヘッド110が支持されてい
る。
【0022】L字状ブラケット131の長孔131aに
は、前処理ヘッド110の取付けネジ112が貫通して
おり、この取付けネジ112を支持プレート133,1
33で受け止めることで、前処理ヘッド110が取付け
ネジ112を中心として旋回可能に支承されており、前
記L字状ブラケット131および支持プレート133等
によって首振り機構130が構成されている。
【0023】ここで、一般に、隣接する配管と配管との
隙間は、50mm以上に設定されていることから、配管が
密集しているエリアでの適用を可能とするべく、上述し
た前処理装置100における高さ寸法は50mm以下に設
定されている。
【0024】また、U字型ゴム製ブラケット113の幅
寸法(図3中の113w)は、後述する浸透処理幅の想定
値40mmに合わせて40mmに設定されている。
【0025】さらに、前処理ヘッド110からグリップ
122までの、前処理装置100の全長は、使用態様を
考慮して1.5m前後に設定されている。
【0026】なお、図5に示す如く、取付けネジ112
を締め込み、曲率半径が小さくなるようU字形ゴム製ブ
ラケット113を変形させることで、管径の小さな配管
を検査の対象とすることが可能となる。
【0027】図6から図8に示す如く、浸透処理装置2
00は、浸透処理ヘッド210と、該浸透処理ヘッド2
10を支持する操作ロッド220とを具備している。
【0028】浸透処理ヘッド210は、ヘッドフレーム
211と、該ヘッドフレーム211に開閉自在に支承さ
れた一対のクランパ212,212とを具備しており、
配管溶接部を挟む各クランパ212の挟持面には、ウェ
スWを保持するための起毛材213が各々貼付けられて
いる。
【0029】なお、クランパ212,212に対してウ
ェスWを確実に保持させるべく、各クランパ212に
は、板バネ等を用いた簡易なウェス保持手段(図示せず)
が設けられている。
【0030】操作ロッド220は、ロッド本体221の
基端にハンドルグリップ222が設けられている一方、
先端にはブラケットブロック231が取付けられ、この
ブラケットブロック231には、ジョイントピン232
を介して揺動フレーム233が支承されており、これら
ブラケットブロック231、ジョイントピン232およ
び揺動フレーム233によって首振り機構230が構成
されている。
【0031】前記首振り機構230を構成する揺動フレ
ーム233には、上述した浸透処理ヘッド210が取り
付けられており、これによって浸透処理ヘッド210
は、ジョイントピン232を中心として、左右に45°
ずつ、合計90°の範囲において揺動することができ
る。
【0032】また、操作ロッド220におけるロッド本
体221は、ハンドルグリップ222に対して回動可能
に組み付けられており、例えばハンドルグリップ222
に対して浸透処理ヘッド210を360°回転(180
°反転)させることも可能である。
【0033】図8に示す如く、前記浸透処理ヘッド21
0には、各クランパ212の支軸に固定されて互いに噛
合する開閉ギヤ241,241と、一方の開閉ギヤ24
1と噛合する中間ギヤ242とが設けられ、さらにヘッ
ドフレーム211の内部には前記中間ギヤ242と噛合
するラックギヤ243がスライド自在に設置されてい
る。
【0034】一方、操作ロッド220におけるハンドル
グリップ222の内部には、レバー244が揺動自在に
支承され、該レバー244と前記ラックギヤ243と
は、ロッド本体221および首振り機構230(揺動フ
レーム233,ブラケットブロック231)を貫通する
ワイヤ245によって連係されており、上述したレバー
244、ワイヤ245、ラックギヤ243、中間ギヤ2
42、開閉ギヤ241,241等によって、一対のクラ
ンパ212,212を開閉させるためのクランプ操作手
段240が構成されている。
【0035】図8に示す如く、レバー244の後方に介
装された圧縮バネ244Sの作用により、常態において
各クランパ212は開いた状態にあり、一方、レバー2
44を引くことによって、ワイヤ245、ラックギヤ2
43、中間ギヤ242、各開閉ギヤ241の連動によ
り、各クランパ212が図6に鎖線で示す如く閉じるこ
ととなる。
【0036】また、図6および図9に示す如く、前記浸
透処理ヘッド210のヘッドフレーム211は、配管と
平行する支軸250を介して、首振り機構230の揺動
フレーム233に揺動支持されている。
【0037】すなわち、浸透処理ヘッド210は、首振
り機構230を介して操作ロッド220に揺動支持され
ており、図6に示す正立位置から、図9(a)および(b)
に示す如く、前後に30°ずつの範囲に亘って揺動する
ことが可能である。
【0038】なお、首振り機構230の揺動フレーム2
33には、ヘッドフレーム211と圧接して、浸透処理
ヘッド210を図9(a),(b)に示した位置に保持する
ディテント用の板バネ251が設けられている。
【0039】ここで、上述した浸透処理装置200は、
隣接する配管同士の隙間を50mm、浸透処理幅を40mm
と想定して構成されたもので、各クランパ212におけ
る幅寸法(図7中の212w)は40mmに設定されてい
る。
【0040】また、一対のクランパ212,212を交
換することによって、種々の管径の配管をも作業対象と
し得ることは言うまでもない。
【0041】さらに、浸透処理ヘッド210からハンド
ルグリップ222までの、浸透処理装置200の全長
は、使用態様を考慮して1.5m前後に設定されてい
る。
【0042】一方、除去処理装置300(図1)は、上述
した浸透処理装置200と全く同一に構成されている。
すなわち、除去処理装置300は、上述した浸透処理装
置200と兼用されるものであり、その構成は浸透処理
装置200と何ら変わるところはない。よって、以下の
明細書中において、除去処理装置300について記述す
る場合には、浸透処理装置200の浸透処理ヘッド21
0を、便宜上、除去処理ヘッド(210)と呼称し、除去
処理ヘッド(210)以外の様々な構成要素についても、
浸透処理装置200の構成要素の符号に( )を付して呼
称することとする。
【0043】図10および図11に示す如く、現像処理
装置400は現像処理ヘッド410と、該現像処理ヘッ
ド410を支持する操作ロッド420とを具備してい
る。
【0044】浸透処理ヘッド410は、ヘッドフレーム
411と、該ヘッドフレーム411に開閉自在に支承さ
れた2組のクランパ412,412とを具備しており、
前記クランパ412,412によって配管を挟み付ける
ことで、前記現像処理ヘッド410が配管に固定される
こととなる。
【0045】操作ロッド420は、ロッド本体421の
基端にハンドルを兼ねた操作盤422が設けられている
一方、先端にはブラケットブロック431が取付けら
れ、このブラケットブロック431には、ジョイントピ
ン432を介して揺動フレーム433が支承されてお
り、これらブラケットブロック431、ジョイントピン
432および揺動フレーム433によって首振り機構4
30が構成されている。
【0046】前記首振り機構430を構成する揺動フレ
ーム433には、上述した現像処理ヘッド410のヘッ
ドフレーム411が、左右のジョイントピン434,4
34を介して支承されており、これによって現像処理ヘ
ッド410は、ジョイントピン432を中心として左右
に揺動することができ、かつジョイントピン434,4
34を中心として上下に揺動することができる。
【0047】また、操作ロッド420におけるロッド本
体421は、操作盤422に対して回動可能に組み付け
られており、例えば上記操作盤422に対して現像処理
ヘッド410を360°回転(180°反転)させるこ
とも可能である。
【0048】図11および図12に示す如く、前記2組
のクランパ412,412は、エアシリンダ413,4
13により進退されるカム軸414,414によって、
開閉動作する。
【0049】また、ヘッドフレーム411には、エアシ
リンダ441,441よって、配管の軸方向に進退動作
するスライドフレーム442が設けられており、該スラ
イドフレーム442には、図10および図11に示す如
く、それぞれ半環状を呈する2枚のギヤ443,443
が、複数のガイド444,444…を介して、周方向に
沿って回動自在に支承されている。
【0050】前記スライドフレーム442には、ギヤ4
43,443を回動させるための駆動モータ445,4
45が設けられ、該駆動モータ445に設けられた駆動
ギヤ446は、中間ギヤ447を介してギヤ443に噛
合している。
【0051】また、スライドフレーム442に支承され
た一方のギヤ443には、ブラケット448を介して現
像剤散布用ノズル450が取り付けられている。
【0052】ここで、前記クランプ412,412によ
り配管を挟んだ状態で、駆動モータ445,445によ
りギヤ443,443を図13(a)に示す位置から各々
逆方向に回動させ、図13(b)に示す如く配管Pを取り
囲んだ状態で、ギヤ443,443を固定ピン(図示せ
ず)で互いに結合したのち、駆動モータ445,445
により、ギヤ443,443を同一方向に回転させるこ
とで、一方のギヤ443に支持された現像剤散布用ノズ
ル450が配管Pの周方向に沿って回転する。なお、図
13では、駆動モータ445,中間ギヤ447を省略し
てある。
【0053】また、図14に示す如く、前記クランプ4
12,412により配管を挟んだ状態で、ヘッドフレー
ム411に固設されたエアシリンダ441,441よ
り、スライドフレーム442を進退動作させることで、
該スライドフレーム442に支持されている現像剤散布
用ノズル450が、配管Pの軸方向に沿ってスライドす
ることとなる。なお、現像剤散布用ノズル450のスラ
イド長450sは、60mm前後に設定されている。
【0054】このように、エアシリンダ441、スライ
ドフレーム442、ギヤ443、ガイド444、駆動モ
ータ445等によって、現像剤散布用ノズル450を配
管溶接部の溶接線に沿って回転、かつ配管の軸方向に沿
ってスライドさせるシフト機構440が構成されてい
る。
【0055】また、現像処理ヘッド410には、原点位
置を検知するためのセンサ(図示せず)が2個設けられ
ている。
【0056】ここで、上述した現像処理装置400は、
隣接する配管同士の隙間を50mm、浸透処理幅を40mm
前後と想定して構成されたもので、各部の寸法は想定の
条件に合わせて適宜に設定されている。また、現像処理
ヘッド410から操作盤422までの、現像処理装置4
00の全長は、使用態様を考慮して1.5m前後に設定
されている。
【0057】一方、図15に示す如く、現像剤散布用ノ
ズル450には、現像液送りライン450A、吹付けラ
イン450B、および洗浄液送りライン450Cが接続
されている。
【0058】現像液送りライン450Aは、現像液の注
入される現像液送り容器A1と、該容器A1への供給エ
アーの押圧を調整する押圧調整器A2と、前記現像液送
り容器A1から現像剤散布用ノズル450への現像液の
供給をON/OFFさせる開閉弁A3と、該開閉弁A3
を動作させる弁開閉用制御器A4とを備えている。
【0059】吹付けライン450Bは、現像液の吹付け
用エアーラインBmと、該吹付け用エアーラインBmを
介して現像剤散布用ノズル450に詰まり防止用のエア
ーを供給する予備圧ラインBsとを有し、該予備圧ライ
ンBsには予備圧調整器B1が設けられ、吹付け用エア
ーラインBmと予備圧ラインBsとには、相互干渉およ
び逆流を防止するための逆止弁B2m,B2sが設けら
れている。
【0060】洗浄液送りライン450Cは、洗浄液(現
像剤の溶剤)を貯留するための洗浄液タンクC1と、該
洗浄液タンクC1から現像剤散布用ノズル450への洗
浄液の供給をON/OFFする開閉弁C2とを備えてい
る。
【0061】一方、図10に示す如く、現像処理装置4
00は、現像処理ヘッド410を動作制御するための制
御盤460を具備している。この制御盤460は、上述
したシフト機構440の制御器、エアーを供給するマニ
ホールド、およびレギュレータ等によって構成されてい
る。
【0062】図16および図17に示す如く、観察装置
500は、観察ヘッド510と、該観察ヘッド510を
支持する操作ロッド520とを具備している。
【0063】観察ヘッド510は、ヘッドフレーム51
1と、該ヘッドフレーム511に開閉自在に支承された
一対のクランパ512,512とを具備しており、前記
クランパ512,512によって配管を挟み付けること
で、前記観察ヘッド510が配管に固定されることとな
る。
【0064】操作ロッド520は、ロッド本体521の
基端にハンドルグリップ522が設けられている一方、
先端にはブラケットブロック531が取付けられ、この
ブラケットブロック531には、ジョイントピン532
を介して揺動フレーム533が支承されており、これら
ブラケットブロック531、ジョイントピン532およ
び揺動フレーム533によって首振り機構530が構成
されている。
【0065】前記首振り機構530を構成する揺動フレ
ーム533には、上述した観察ヘッド510が取り付け
られており、これによって前記観察ヘッド510は、ジ
ョイントピン532を中心として、左右に45°ずつ、
合計90°の範囲において揺動することができる。
【0066】また、操作ロッド520におけるロッド本
体521は、ハンドルグリップ522に対して回動可能
に組み付けられているため、例えばハンドルグリップ5
22に対して観察ヘッド510を360°回転(180
°反転)させることも可能である。
【0067】一方、観察装置500には、図8に示した
浸透処理装置200のクランプ操作手段240と同様の
クランプ操作手段540が設けられている。
【0068】すなわち、観察ヘッド510には、各クラ
ンパ512の支軸に固定されて互いに噛合する一対の開
閉ギヤ(図示せず)と、一方の開閉ギヤに噛合する中間
ギヤ(図示せず)と、中間ギヤに噛合するラックギヤ
(図示せず)が設けられている一方、操作ロッド520
のハンドルグリップ522には、レバー541が揺動自
在に設けられいる。
【0069】前記ラックギヤ(図示せず)とレバー54
1とはワイヤ(図示せず)によって連係されており、レ
バー541の後方に介装した圧縮バネ(図示せず)の作
用により、各クランプ512,512は常態において開
いている一方、レバー541を引くことによって閉じ、
レバー541を離すことによって開くものである。
【0070】一方、観察ヘッド510における各クラン
パ512,512には、これらクランパ512,512
が閉じた際に互いに組み合わされてリングギヤを構成す
る半環状の分割ギヤ551,551が各々設けられてい
る。
【0071】分割ギヤ551には、スライドフレーム5
52が前記分割ギヤ551の外周に沿って移動自在に係
合しており、前記スライドフレーム552には、前記分
割ギヤ551と噛合する駆動ギヤ553を備えたモータ
554が固設されている。
【0072】さらに、前記スライドフレーム552に設
けられたブラケット555には、カメラ(CCDカメラ)
および照明(光ファイバー)を備えた撮像ユニット561
を収容するカメラハウジング560が取り付けられてい
る。
【0073】ここで、前記クランプ512,512を閉
じて配管を挟んだ状態で、前記モータ554によって駆
動ギヤ553を駆動し、スライドフレーム552を分割
ギヤ551,551の外周に沿って移動させることで、
カメラハウジング560に収容された撮像ユニット56
1は配管の周方向に回転する。
【0074】このように、分割ギヤ551、スライドフ
レーム552、駆動ギヤ553、モータ554、ブラケ
ット555、およびカメラハウジング560によって、
撮像ユニット561を、配管溶接部の溶接線に沿って回
転させる回転機構550が構成されている。
【0075】また、観察ヘッド510には、撮像ユニッ
ト561が原点位置(観察開始点)から1回転完了位置
(観察が360°完了する位置)へ移動したこと、すなわ
ち360°の観察が完了したことを検知するセンサ(図
示せず)が設けられている。
【0076】さらに、前記カメラハウジング560の近
傍には、後に詳述する如く発泡剤散布スプレーノズル5
62と、エアカーテンノズル563とが、カメラハウジ
ング560と共に移動し得る態様で設けられている。ま
た、回転機構550のモータ554には、防爆用エアー
ライン564が接続されている。
【0077】ここで、上述した観察装置500は、隣接
する配管同士の隙間を50mm、浸透処理幅を40mmと想
定して構成されたもので、各部の寸法は想定の条件に合
わせて適宜に設定されている。また、観察ヘッド510
からハンドルグリップ522までの、観察装置500の
全長は、使用態様を考慮して1.5m前後に設定されて
いる。
【0078】一方、図16に示す如く、観察装置500
は、検査員の手元において観察ヘッド510を動作制御
するための制御盤570を具備している。
【0079】この制御盤570は、上述した回転機構5
50の制御器、上述したセンサの検出結果(撮像ユニッ
ト561等が360°回転したこと)を知らせる表示
器、撮像ユニット561におけるカメラからの映像を観
察するためのモニタ、撮像ユニット561における照明
の光源および調光器、発泡剤散布スプレーノズル562
に発泡剤を供給するためのタンク、およびエアカーテン
ノズル563にエアーを供給するためのレギュレータ、
開閉弁等によって構成されている。
【0080】一方、後処理装置600(図1)は、先に詳
述した前処理装置100と全く同一に構成されている。
すなわち、後処理装置600は、上述した前処理装置1
00と兼用されるものであり、その構成は前処理装置1
00と何ら変わるところはない。よって、以下の明細書
中において、後処理装置600について記述する場合に
は、前処理装置100の前処理ヘッド110を、便宜
上、後処理ヘッド(110)と呼称し、後処理ヘッド(1
10)以外の様々な構成要素についても、前処理装置1
00の構成要素の符号に()を付して呼称することとす
る。
【0081】上述した非破壊検査システム1により、複
数の配管が密集してレイアウトされているエリアの配管
溶接部に対して、速乾式現像法による溶剤除去性染色浸
透探傷試験を実施するには、上述した前処理装置10
0、浸透処理装置200、除去処理装置300、現像処
理装置400、観察装置500および後処理装置600
を用い、以下に詳述する各処理行程に従って実施され
る。
【0082】先ず、上述した前処理装置100によっ
て、配管溶接部に付着した汚れを拭き取って除去する前
処理工程(図1中の step1)を実施する。
【0083】すなわち、前処理ヘッド110のU字型ゴ
ム製ブラケット113に装着したウェスWに洗浄液を染
み込ませ、検査対象の配管における配管溶接部にウェス
Wを介してU字型ゴム製ブラケット113を噛み込ませ
たのち、操作ロッド120を操作して前処理ヘッド11
0を配管に沿って移動させることで、配管外表面から塵
や埃を拭き取って除去する。
【0084】ここで、図18(a)および(b)に示す如
く、配管P,P…が密集して配置されているエリアであ
っても、上述した前処理装置100であれば、配管同士
の隙間を通して配管溶接部に前処理ヘッド110をアク
セスさせることができ、かつ操作ロッド120により、
離れた場所から前処理ヘッド110を操作することがで
きる。
【0085】また、上述した前処理装置100によれ
ば、首振り機構130により前処理ヘッド110と操作
ロッド120との相対角度を変えられるので、試験対象
としての配管に対して、様々な方向から前処理ヘッド1
10をアクセスすることができる。
【0086】さらに、上述した首振り機構130では、
ネジ132を中心にL字状ブラケット131を回転させ
ることで、前処理ヘッド110を操作ロッド120に対
して回転させることができるので、これによっても試験
対象としての配管に対して、様々な方向から前処理ヘッ
ド110をアクセスすることが可能となる。
【0087】また、上述した前処理装置100では、U
字型ゴム製ブラケット113の弾性によって、配管の外
表面にウェスWが圧接されるために、確実な拭取り作業
が行われるとともに、U字型ゴム製ブラケット113が
弾性変形することにより、管径の異なる数種類の配管に
対しても、2種類の前処理装置によって対応することが
できる。
【0088】なお、上述した前処理装置100を用い、
配管溶接部の全周に対して前処理を行なうには、配管に
対して上下180°ずつ作業を実施する必要があるもの
の、広範囲の拭取りが可能であるために処理速度が早
く、前処理工程を短時間で終了させることができる。
【0089】次いで、上述した浸透処理装置200によ
って、配管溶接部の全周に溶剤除去性染色浸透液を塗布
する浸透処理工程(図1中の step2)を実施する。
【0090】先ず、浸透処理ヘッド210のクランプ2
12,212に装着したウェスWに溶剤除去性染色浸透
液(以下では浸透液と称する)を染み込ませ、浸透処理ヘ
ッド210を配管溶接部の近傍にセットしたのち、操作
ロッド220のハンドルグリップ222に設けられたレ
バー244を引き、クランプ212,212を検査対象
の配管における配管溶接部にウェスWを介して挟み付け
る。
【0091】次いで、操作ロッド220を前後に移動さ
せて、図9(a)および(b)に示す如く、浸透処理ヘッド
210を前後に30°ずつの範囲に亘って揺動させるこ
とにより、配管溶接部の全周に亘って浸透液が塗布され
ることとなる。
【0092】ここで、複数の配管が密集して配置されて
いるエリアであっても、上述した浸透処理装置200で
あれば、配管同士の隙間を通して配管溶接部に浸透処理
ヘッド210をアクセスさせることができ、かつ操作ロ
ッド220により、離れた場所から浸透処理ヘッド21
0を操作することができる。
【0093】また、上述した浸透処理装置200によれ
ば、首振り機構230により浸透処理ヘッド210と操
作ロッド220との相対角度を変えられるので、試験対
象としての配管に対して、様々な方向から浸透処理ヘッ
ド210をアクセスすることができる。
【0094】さらに、上述した浸透処理装置200で
は、ハンドルグリップ222に対して浸透処理ヘッド2
10を360°回転(180°反転)させることができ
るので、これによっても試験対象としての配管に対し
て、様々な方向から浸透処理ヘッド210をアクセスす
ることが可能となる。
【0095】また、クランプ212,212によってウ
ェスWが配管外周面に押付けられていることと、浸透処
理ヘッド210が配管を中心に揺動することにより、配
管溶接部に対して確実に浸透液が塗布されることとな
る。
【0096】さらに、各クランパ212の挟持面に貼付
けられた起毛材213の柔軟性によって、クランパに装
着されたウェスWは配管溶接部の外形に柔軟に追従し、
もって溶着金属の余盛り部と母材との境界等のように浸
透液の塗布し難い箇所にも、確実に浸透液を塗布するこ
とが可能となる。
【0097】また、上述した如く、操作ロッド210を
前後させて、浸透処理ヘッド210を揺動させることに
より、配管溶接部の全周に浸透液を塗布できることか
ら、配管溶接部に対する浸透処理ヘッド210の1度の
アクセスで、配管溶接部の全周に浸透液を塗布すること
ができ、もって作業効率が良く浸透処理工程を短時間で
終了させることが可能となる。
【0098】次いで、上述した除去処理装置300(浸
透処理装置200と兼用)により、配管溶接部に付着し
た余剰の浸透液を拭き取って除去する除去処理工程(図
1中の step3)を実施する。
【0099】先ず、除去処理ヘッド(210)のクランプ
(212,212)にウェスWを装着し、除去処理ヘッド
(210)を配管溶接部の近傍にセットしたのち、各クラ
ンプ(212,212)を配管溶接部にウェス(W)を介し
て挟み付ける。
【0100】次いで、操作ロッド(220)を前後に移動
させて、除去処理ヘッド(210)を揺動させ、配管の外
周面をウェス(W)で拭うことによって、配管溶接部から
余剰の浸透液が除去されることとなる。
【0101】ここで、複数の配管が密集して配置されて
いるエリアであっても、上述した除去処理装置300で
あれば、配管同士の隙間を通して配管溶接部に除去処理
ヘッド(210)をアクセスさせることができ、かつ操作
ロッド(220)により、離れた場所から除去処理ヘッド
(210)を操作することができる。
【0102】また、上述した除去処理装置300によれ
ば、首振り機構(230)により除去処理ヘッド(210)
と操作ロッド(220)との相対角度を変えられるので、
試験対象としての配管に対して、様々な方向から除去処
理ヘッド(210)をアクセスすることができる。
【0103】さらに、上述した除去処理装置300で
は、ハンドルグリップ(222)に対して除去処理ヘッド
(210)を360°回転(180°反転)させることが
できるので、これによっても試験対象としての配管に対
して、様々な方向から除去処理ヘッド(210)をアクセ
スすることが可能となる。
【0104】また、クランプ(212,212)によって
ウェス(W)が配管外周面に押付けられていることと、除
去処理ヘッド(210)が配管を中心に揺動することによ
り、余剰の浸透液が配管溶接部から確実に除去されるこ
ととなる。
【0105】さらに、各クランパ(212)の挟持面に貼
付けられた起毛材(213)は、人の掌と同様に弾力を持
っていることから、ウェス(W)が配管溶接部の外形に柔
軟に追従することとなり、溶着金属の余盛り部と母材と
の境界等のように、余剰な浸透液の除去が難しい箇所で
も、除去処理ヘッド(210)の30回前後の揺動によっ
て、検査員の手作業と同様、確実に余剰な浸透液を除去
することができる。
【0106】このように、余剰な浸透液を確実に除去で
きることにより、後の現像処理工程において疑似欠陥の
発生を未然に防止することが可能となる。
【0107】また、上述した如く、操作ロッド(210)
を前後させて、除去処理ヘッド(210)を揺動させる
ことにより、配管溶接部の全周に対する余剰浸透液の除
去が為されることから、配管溶接部に対する除去処理ヘ
ッド(210)の1度のアクセスで、配管溶接部の全周に
対して余剰浸透液を除去することができ、もって作業効
率が良く除去処理工程を短時間で終了させることが可能
となる。
【0108】次いで、上述した現像処理装置400によ
って、配管溶接部の全周に速乾式現像液を塗布する現像
処理工程(図1中の step4)を実施する。
【0109】先ず、現像処理ヘッド410を、配管溶接
部の近傍にセットしたのち、各クランパ412,412
を閉じて、試験対象としての配管に現像処理ヘッド41
0を固定する。
【0110】このとき、各クランパ412,412は、
検査員の手元において操作される操作盤422からの信
号により操作される。また、各クランパ412,412
は、配管溶接部に対する現像剤の塗布に支障のないよ
う、配管における配管溶接部から適宜離れた部位を挟持
することで、現像処理ヘッド410を配管に固定してい
る。
【0111】クランパ412,412によって、現像処
理ヘッド410を配管に固定したのち、先に詳述したシ
フト機構440によって、現像剤散布用ノズル450を
配管溶接部の溶接線に沿って回転、かつ配管の軸方向に
沿ってスライドさせつつ、前記現像剤散布用ノズル45
0から現像剤を噴射することにより、配管溶接部の全周
に亘って現像剤が塗布されることとなる。
【0112】このとき、シフト機構440の動作、およ
び現像剤散布用ノズル450からの現像剤の噴射は、検
査員の手元において操作される操作盤422、および制
御盤460からの信号により制御される。
【0113】ここで、複数の配管が密集して配置されて
いるエリアであっても、上述した現像処理装置400で
あれば、配管同士の隙間を通して配管溶接部に現像処理
ヘッド410をアクセスさせることができ、かつ操作ロ
ッド420により、離れた場所から現像処理ヘッド41
0を操作することができる。
【0114】また、上述した現像処理装置400によれ
ば、首振り機構430により現像処理ヘッド410と操
作ロッド420との相対角度を変えられるので、試験対
象としての配管に対して、様々な方向から現像処理ヘッ
ド410をアクセスすることができる。
【0115】さらに、上述した現像処理装置400で
は、操作盤422に対して現像処理ヘッド410を36
0°回転(180°反転)させることができるので、こ
れによっても試験対象としての配管に対して、様々な方
向から現像処理ヘッド410をアクセスすることが可能
となる。
【0116】一方、前記現像剤散布用ノズル450は、
配管に対して20mm前後の至近距離から現像液を噴射し
ても、液垂れを起こさずに薄い現像被膜の形成を可能と
するものである。
【0117】すなわち、現像剤散布用ノズル450は、
低圧で現像剤を噴射するよう構成されており、該ノズル
450における吹付け孔の近傍に撹拌用の側孔を設ける
とともに、図15に示す現像液送り容器A1に注入した
現像液を、前記現像液送り容器A1に供給されるエアー
の押圧と、開閉弁A3の開閉時間とによって一定量だけ
送り出し、吹付けライン450Bからの低圧エアーによ
って、送り出された所定量の現像剤を吹付けるものであ
る。
【0118】ここで、低圧噴射では一度に現像剤を広い
範囲に塗布できないため、上述したシフト機構440に
より、現像剤散布用ノズル450を配管溶接部の溶接線
に沿って回転、かつ配管の軸方向に沿ってスライドさせ
ることで、配管溶接部の全周(試験面全周)に亘って現像
剤を塗布している。
【0119】また、低圧噴射に伴うノズルの詰まりを防
止するべく、吹付けライン450Bの予備圧ラインBs
により、現像剤散布用ノズル450の吹付け孔に常圧が
掛けられているとともに、洗浄液送りライン450Cに
よって、ノズル内の現像剤を洗浄できるように構成され
ている。
【0120】上述した如く、現像剤散布用ノズル450
をシフト機構440によって回転かつスライドさせつ
つ、該現像剤散布用ノズル450から現像剤を噴射する
ことにより、配管溶接部の全周に亘って現像剤を塗布で
きることから、配管溶接部に対する現像処理ヘッド41
0の1度のアクセスで、配管溶接部の全周に現像剤を塗
布することができ、もって作業効率が良く現像処理工程
を短時間で終了させることが可能となる。
【0121】次いで、上述した観察装置500によっ
て、現像処理後の配管溶接部の全周を観察する観察工程
(図1中の step5)を実施する。
【0122】先ず、観察ヘッド510を、配管溶接部の
近傍にセットしたのち、操作ロッド520のハンドルグ
リップ522に設けられたレバー541を引き、各クラ
ンパ512,512を閉じることにより、試験対象とし
ての配管に観察ヘッド510を固定する。
【0123】ここで、各クランパ512,512は、配
管溶接部に対する観察に支障のないよう、かつ上述した
現像処理工程において形成した現像被膜を損なうことの
ないよう、配管における配管溶接部から適宜離れた部位
を挟持することで、観察ヘッド510を配管に固定して
いる。
【0124】クランパ512,512によって、観察ヘ
ッド510を配管に固定したのち、先に詳述した回転機
構550により、撮像ユニット561を収容したカメラ
ハウジング560を、配管溶接部の溶接線に沿って回転
させる。ここで、回転機構550の動作は、検査員の手
元において操作される制御盤570からの信号により制
御される。
【0125】上述の如く、回転機構550によってカメ
ラハウジング560を移動させることで、撮像ユニット
561におけるカメラからの映像を検査員の手元におけ
る制御盤570のモニタにより、配管溶接部の全体をカ
ラー画像により隈無く観察することができる。
【0126】また、カメラハウジング560に設けられ
た、撮像ユニット561における照明の光量を、制御盤
570の調光器によってコントロールすることで、ハレ
ーションの発生が抑えられた鮮明なモニタ画像で、配管
溶接部の全体を詳細に観察することができる。
【0127】ここで、複数の配管が密集して配置されて
いるエリアであっても、上述した観察装置500であれ
ば、配管同士の隙間を通して配管溶接部に観察ヘッド5
10をアクセスさせることができ、かつ操作ロッド52
0および制御盤570によって、離れた場所から観察ヘ
ッド510を操作することができる。
【0128】また、上述した観察装置500によれば、
首振り機構530により観察ヘッド510と操作ロッド
520との相対角度を変えられるので、試験対象として
の配管に対して、様々な方向から観察ヘッド510をア
クセスすることができる。
【0129】さらに、上述した観察装置500では、ハ
ンドルグリップ522に対して観察ヘッド510を36
0°回転(180°反転)させることができるので、こ
れによっても試験対象としての配管に対して、様々な方
向から観察ヘッド510をアクセスすることが可能とな
る。
【0130】上述した如く、カメラと照明とを備えた撮
像ユニット561を、回転機構550によって回転させ
ることで、配管溶接部の全体に亘る観察ができることか
ら、配管溶接部に対する観察ヘッド510の一度のアク
セスで、配管溶接部の全体を観察することができ、もっ
て作業効率が良く観察工程を短時間で終了させることが
可能となる。
【0131】次いで、上述した後処理装置600(前処
理装置100と兼用)によって、配管溶接部に付着した
現像剤を拭き取って除去する後処理工程(図1中 step
6)を実施する。
【0132】すなわち、後処理ヘッド(110)のU字型
ゴム製ブラケット(113)にウェス(W)を装着したの
ち、配管溶接部にウェス(W)を介してU字型ゴム製ブラ
ケット(113)を噛み込ませ、操作ロッド(120)を操
作して後処理ヘッド(110)を配管に沿って移動させ、
配管外表面から現像剤を拭い取って除去する。
【0133】ここで、複数の配管が密集して配置されて
いるエリアでも、上述した後処理装置600であれば、
配管同士の隙間を通して配管溶接部に後処理ヘッド(1
10)をアクセスさせることができ、かつ操作ロッド(1
20)により、離れた場所から後処理ヘッド(110)を
操作することができる。
【0134】また、上述した後処理装置600によれ
ば、首振り機構(130)により後処理ヘッド(110)と
操作ロッド(120)との相対角度を変えられるので、試
験対象としての配管に対して、様々な方向から後処理ヘ
ッド(110)をアクセスすることができる。
【0135】さらに、前記首振り機構(130)は、ネジ
(132)を中心にL字状ブラケット(131)を回転させ
ることで、後処理ヘッド(110)を操作ロッド(120)
に対して転させることができので、これによっても試験
対象としての配管に対して、様々な方向から後処理ヘッ
ド(110)をアクセスすることが可能となる。
【0136】また、上述した後処理装置(100)では、
U字型ゴム製ブラケット(113)の弾性によって、配管
の外表面にウェス(W)が圧接されるために、確実な拭取
り作業が行われるとともに、U字型ゴム製ブラケット
(113)が弾性変形することにより、管径の異なる数種
類の配管に対しても、2種類の後処理装置によって対応
することができる。
【0137】なお、上述した後処理装置(100)を用い
て、配管溶接部の全周に対して後処理を行なうには、配
管に対して上下180°ずつ作業を実施する必要がある
ものの、広範囲の拭取りが可能であるために処理速度が
早く、後処理工程を短時間で終了させることができる。
【0138】以上、詳述した非破壊検査システム1、お
よび該非破壊検査システム1を用いた非破壊検査方法に
よれば、複数の配管が密集して配置されているエリアに
おいて、検査員が直接にアクセスすることのできない配
管溶接部に対し、速乾式現像法による溶剤除去性染色浸
透探傷試験を実施することが可能となる。
【0139】また、上述した非破壊検査システム1およ
び非破壊検査方法では、配管溶接部に対して検査員が手
作業で実施する浸透探傷試験と同一の探傷法が適用可能
となるとともに、検査員が手作業で実施する浸透探傷試
験と同等の探傷結果を得ることが可能である。
【0140】さらに、非破壊検査システム1を構成する
各装置は、操作ロッドの先端に首振り機構を介して処理
ヘッドを支持した構造であるため、配管溶接部に対して
様々な方向からアクセスすることができ、良好な作業性
が得られるとともに、多様なレイアウトの配管に対して
も浸透探傷試験を実施することが可能となる。
【0141】また、非破壊検査システム1を構成する各
装置は、構造が簡易かつ軽量であるとともに、操作に熟
練を必要とすることもないので、極めて簡便に浸透探傷
試験を実施することが可能となる。
【0142】さらに、本発明に関わる非破壊検査システ
ムおよび非破壊検査方法によれば、複数の配管が密集し
て配置されているエリアのみならず、高所配管のために
配管溶接部が高所に存在している場合や、配管溶接部が
放射線管理区域内に存在するために配管から離れて検査
を行う必要がある場合等のように、検査員が直接にアク
セスすることの困難な配管溶接部に対しても、浸透探傷
試験を実施し得ることは言うまでもない。
【0143】すなわち、再処理設備アクティブギャラリ
等のように配管が密集したエリアの建設工事や、足場の
ない高所での配管の製作および点検改造時、さらには放
射線管理区域内の配管の点検改造時において、極めて有
効に適用される。
【0144】以下では、複数の配管が密集してレイアウ
トされているエリアの配管溶接部に対して、溶接部仕上
がり検査および耐圧・気密検査を実施する場合について
説明する。
【0145】配管溶接部に対する溶接部仕上がり検査
は、上述した浸透探傷試験を実施する前、あるいは上述
した浸透探傷試験が完了した後、非破壊検査システム1
を構成する観察装置500を用いて実施される。
【0146】また、浸透探傷検査の実施を規定されてい
ない配管ラインにおいては、非破壊検査システム1を構
成する前処理装置100によって前処理を実施した後、
観察装置500を用いて溶接部仕上がり検査のみが単独
で実施される。
【0147】すなわち、上述した浸透探傷試験における
観察行程と同様にして、観察ヘッド510を試験対象と
しての配管に固定したのち、回転機構550により撮像
ユニット561を配管溶接部の溶接線に沿って回転さ
せ、カメラからの映像を制御盤570のモニタによって
観察し、配管溶接部における管の目違い、曲がり、色等
を点検する。
【0148】なお、溶接部仕上がり検査を実施する前
に、上述した前処理装置100を用いて、配管外表面か
ら結露や塵等を除去しておくことが望ましいことは言う
までもない。
【0149】ここで、カメラハウジング560内の撮像
ユニット561におけるカメラは、そのレンズを配管の
外周面と正対させる姿勢で取り付けられているが、配管
の接線方向にレンズを向けてカメラをセットすることに
より、溶接部における余盛り形状の検査を実施すること
が可能となる。
【0150】また、配管溶接部に対する定量的な寸法計
測が必要とされる場合には、レーザを用いた光切断によ
って、余盛り形状を定量計測することも可能である。
【0151】上述した如く、非破壊検査システム1の観
察装置500を用いることにより、複数の配管が密集し
て配置されているエリアにおいて、検査員が直接にアク
セスすることのできない配管溶接部に対し、溶接部仕上
がり検査を実施することが可能となる。
【0152】また、配管溶接部に対する溶接部仕上がり
検査を、非破壊検査システム1を構成する観察装置50
0を用いて実施することにより、複数の配管が密集して
配置されているエリアであっても、配管同士の隙間を通
して配管溶接部に観察ヘッド510をアクセスさせるこ
とができ、かつ操作ロッド520および制御盤570に
より、離れた場所から観察ヘッド510を操作すること
ができる。
【0153】また、上述した観察装置500によれば、
首振り機構530により観察ヘッド510と操作ロッド
520との相対角度を変えられるので、試験対象として
の配管に対して、様々な方向から観察ヘッド510をア
クセスすることができる。
【0154】また、上述した観察装置500では、ハン
ドルグリップ522に対して観察ヘッド510を360
°回転(180°反転)させることができるので、これ
によっても試験対象としての配管に対して、様々な方向
から観察ヘッド510をアクセスすることが可能とな
る。
【0155】さらに、撮像ユニット561を回転機構5
50によって回転させることで、配管溶接部の全体に亘
る観察ができることから、配管溶接部に対する観察ヘッ
ド510のアクセスで、配管溶接部の全体を観察するこ
とができ、もって作業効率が良く、配管溶接部に対する
溶接部仕上がり検査を短時間で終了させることが可能と
なる。
【0156】また、上述した観察装置500は、構造が
簡易かつ軽量であるとともに、操作に熟練を必要とする
こともないので、極めて簡便に溶接部仕上がり検査を実
施することができる。
【0157】さらに、複数の配管が密集して配置されて
いるエリアのみならず、高所配管のために配管溶接部が
高所に存在している場合や、配管溶接部が放射線管理区
域内に存在するために配管から離れて検査を行う必要が
ある場合等のように、検査員が直接にアクセスすること
の困難な配管溶接部に対しても、溶接部仕上がり検査を
実施し得ることは言うまでもない。
【0158】すなわち、再処理設備アクティブギャラリ
等のように配管が密集したエリアの建設工事や、足場の
ない高所での配管の製作および点検改造時、さらには放
射線管理区域内の配管の点検改造時において、極めて有
効に適用される。
【0159】一方、配管溶接部に対する耐圧・気密検査
は、上述した浸透探傷試験を実施した後、非破壊検査シ
ステム1を構成する観察装置500を用いて実施され
る。また、浸透探傷検査の実施を規定されていない配管
ラインにおいては、非破壊検査システム1を構成する前
処理装置100によって前処理を実施した後、観察装置
500を用いて耐圧・気密検査のみが単独で実施され
る。
【0160】ここで、耐圧検査は、配管の系統毎に特定
範囲の溶接が完了した時点で実施され、配管の内部に水
圧を加えた際における配管外表面への水の漏洩、具体的
には漏洩に伴う水の滲みをカメラによって観察するもの
である。
【0161】観察装置500によって耐圧検査を実施す
るには、先ず非破壊検査システム1を構成する前処理装
置100を用いて、配管外表面から結露や塵等を除去し
たのち、上述した浸透探傷試験における観察行程と同様
にして、観察ヘッド510を試験対象としての配管に固
定する。
【0162】次いで、回転機構550によって、撮像ユ
ニット561を配管溶接部の溶接線に沿って回転させ、
撮像ユニット561におけるカメラ561からの映像を
制御盤570のモニタによって観察し、配管外表面にお
ける水の漏洩の有無を点検する。
【0163】一方、上述した耐圧検査を実施できない配
管については、耐圧検査に換えて気密検査を実施する。
ここで、気密検査は、配管の内部に圧力エアーを加えた
際における配管外部へのエアー漏れ、具体的にはエアー
漏れに伴って生じる発泡剤の泡をカメラによって観察す
るものである。
【0164】観察装置500によって気密検査を実施す
るには、先ず非破壊検査システム1を構成する前処理装
置100を用いて、配管外表面から結露や塵等を除去し
たのち、上述した浸透探傷試験における観察行程と同様
にして、観察ヘッド510を試験対象としての配管に固
定する。
【0165】次いで、発泡剤散布スプレーノズル562
から発泡剤を散布しつつ、回転機構550によって撮像
ユニット561を、配管溶接部の溶接線に沿って回転さ
せ、撮像ユニット561におけるカメラからの映像を制
御盤570のモニタによって観察し、配管外表面におけ
るエアー漏れの有無を点検する。
【0166】ここで、撮像ユニット561におけるカメ
ラのレンズ表面には、撥水を目的としたコーティングが
施されているとともに、カメラハウジング560の近傍
に設けられたエアカーテンノズル563から噴射される
エアーによって、発泡剤散布スプレーノズル562から
噴射された発泡剤が、カメラのレンズ面に掛かることが
防止されるので、鮮明なモニタ画像で配管外表面を観察
することができる。
【0167】また、撮像ユニット561における照明の
光量を制御盤570の調光器でコントロールすることに
より、ハレーションの発生が抑えられた鮮明なモニタ画
像で配管外表面を詳細に観察することができる。
【0168】なお、耐圧・気密検査においては、上述の
如く発泡剤の散布を伴うため、エアカーテンノズル56
3からのエアーの噴射(エアカーテン)、カメラにおける
レンズ表面のコーティングと併せ、撮像ユニット561
を収容するカメラハウジング560を防水構造としてい
る。
【0169】上述した如く、非破壊検査システム1の観
察装置500を用いることにより、複数の配管が密集し
て配置されているエリアにおいて、検査員が直接にアク
セスすることのできない配管溶接部に対し、耐圧・気密
検査を実施することが可能となる。
【0170】また、配管溶接部に対する耐圧・気密検査
を、非破壊検査システム1を構成する観察装置500を
用いて実施することにより、複数の配管が密集して配置
されているエリアであっても、配管同士の隙間を通して
配管溶接部に観察ヘッド510をアクセスさせることが
でき、かつ操作ロッド520および制御盤570によ
り、離れた場所から観察ヘッド510を操作することが
できる。
【0171】また、上述した観察装置500によれば、
首振り機構530により観察ヘッド510と操作ロッド
520との相対角度を変えられるので、試験対象として
の配管に対して、様々な方向から観察ヘッド510をア
クセスすることができる。
【0172】また、上述した観察装置500では、ハン
ドルグリップ522に対して観察ヘッド510を360
°回転(180°反転)させることができるので、これ
によっても試験対象としての配管に対して、様々な方向
から観察ヘッド510をアクセスすることが可能とな
る。
【0173】さらに、撮像ユニット561を回転機構5
50によって回転させることで、配管溶接部の全体に亘
る観察ができることから、配管溶接部に対する観察ヘッ
ド510のアクセスで、配管溶接部の全体を観察するこ
とができ、もって作業効率が良く、配管溶接部に対する
耐圧・気密検査を短時間で終了させることが可能とな
る。
【0174】また、上述した観察装置500は、構造が
簡易かつ軽量であるとともに、操作に熟練を必要とする
こともないので、極めて簡便に耐圧・気密検査を実施す
ることができる。
【0175】さらに、複数の配管が密集して配置されて
いるエリアのみならず、高所配管のために配管溶接部が
高所に存在している場合や、配管溶接部が放射線管理区
域内に存在するために配管から離れて検査を行う必要が
ある場合等のように、検査員が直接にアクセスすること
の困難な配管溶接部に対しても、耐圧・気密検査を実施
し得ることは言うまでもない。
【0176】すなわち、再処理設備アクティブギャラリ
等のように配管が密集したエリアの建設工事や、足場の
ない高所での配管の製作および点検改造時、さらには放
射線管理区域内の配管の点検改造時において、極めて有
効に適用される。
【0177】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明に関
わる非破壊検査システムによれば、検査員が直接にアク
セスすることの困難な配管溶接部に対して、速乾式現像
法による溶剤除去性染色浸透探傷試験、溶接部仕上がり
検査、および耐圧・気密検査を実施することができ、こ
れによって配管溶接部に対する検査の実施が、工事の進
行状況に悪影響を及ぼす不都合を未然に防止することが
できる。
【0178】請求項2の発明に関わる非破壊検査方法に
よれば、検査員が直接にアクセスすることの困難な配管
溶接部に対して、速乾式現像法による溶剤除去性染色浸
透探傷試験を実施することができ、これによって配管溶
接部に対する検査の実施が、工事の進行状況に悪影響を
及ぼす不都合を未然に防止することできる。
【0179】請求項3の発明に関わる非破壊検査方法に
よれば、検査員が直接にアクセスすることの困難な配管
溶接部に対し、溶接部仕上がり検査を実施することがで
き、これによって配管溶接部に対する検査の実施に起因
する、工事の工程への悪影響を未然に防止することが可
能となる。
【0180】請求項4の発明に関わる非破壊検査方法に
よれば、検査員が直接にアクセスすることの困難な配管
溶接部に対し、耐圧・気密検査を実施することができ、
これによって配管溶接部に対する検査の実施に起因す
る、工事の工程への悪影響を未然に防止することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関わる非破壊検査システムを示す構成
図。
【図2】本発明の非破壊検査システムにおける前処理装
置を示す平面図。
【図3】図2中のIII−III線断面図。
【図4】図2中のIV−IV線断面図。
【図5】本発明の非破壊検査システムにおける前処理装
置を示す要部断面図。
【図6】本発明の非破壊検査システムにおける浸透処理
装置を示す側面図。
【図7】本発明の非破壊検査システムにおける浸透処理
装置を示す平面図。
【図8】本発明の非破壊検査システムにおける浸透処理
装置を示す要部断面側面図。
【図9】(a)および(b)は、浸透処理装置における浸透
処理ヘッドの動作態様を示す要部側面図。
【図10】本発明の非破壊検査システムにおける現像処
理装置を示す側面図。
【図11】本発明の非破壊検査システムにおける現像処
理装置を示す平面図。
【図12】図11中における XII−XII 線断面図。
【図13】(a)および(b)は、現像処理装置におけるシ
フト機構の動作態様を示す概念図。
【図14】現像処理装置におけるシフト機構の動作態様
を示す概念図。
【図15】現像処理装置における現像剤散布用ノズルに
関わるブロック図。
【図16】本発明の非破壊検査システムにおける観察装
置を示す側面図。
【図17】本発明の非破壊検査システムにおける観察装
置を示す要部破断平面図。
【図18】(a)および(b)は、検査対象の配管に対する
前処理装置のアクセスの態様を示す概念図。
【符号の説明】
1…非破壊検査システム。 100…前処理装置、 110…前処理ヘッド、 113…U字型ゴム製ブラケット、 120…操作ロッド、 130…首振り機構、 200…浸透処理装置、 210…浸透処理ヘッド、 212…クランパ、 213…起毛材、 220…操作ロッド、 230…首振り機構、 240…クランパ操作手段、 300…除去処理装置、 400…現像処理装置、 410…現像処理ヘッド、 412…クランパ、 420…操作ロッド、 422…操作盤、 430…首振り機構、 440…シフト機構、 450…現像剤散布用ノズル、 460…制御盤、 500…観察装置、 510…観察ヘッド、 512…クランパ、 520…操作ロッド、 530…首振り機構、 540…クランパ操作手段、 550…回転機構、 561…撮像ユニット、 562…発泡剤散布スプレーノズル、 563…エアカーテンノズル、 564…防爆用エアーライン、 570…制御盤、 600…後処理装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 角田 攻 神奈川県横浜市南区通町4丁目77番地 日 揮プランテック株式会社内 (72)発明者 片岡 和雄 神奈川県横浜市南区通町4丁目77番地 日 揮プランテック株式会社内 Fターム(参考) 2G051 GA10 GC01 GC04 GC13 GC15 GD01 GD09 2G055 AA08 BA04 DA08 FA02 2G067 AA16 BB11 BB17 BB31 CC11 DD11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配管溶接部に対して、速乾式現像法に
    よる溶剤除去性染色浸透探傷試験、溶接部仕上がり検
    査、および耐圧・気密検査を実施する非破壊検査システ
    ムであって、 ウェスの装着されるU字型ゴム製ブラケットを有する前
    処理ヘッドを、首振り機構を介して操作ロッドの先端に
    支持して成る前処理装置と、 ウェスを装着して配管溶接部を挟むクランパを備えた浸
    透処理ヘッドを、首振り機構を介して操作ロッドの先端
    に支持し、上記クランパの挟持面にウェスを保持する起
    毛材を設け、かつ上記浸透処理ヘッドを配管と平行する
    軸を中心として上記操作ロッドに揺動支持して成る浸透
    処理装置と、 ウェスを装着して配管溶接部を挟むクランパを備えた除
    去処理ヘッドを、首振り機構を介して操作ロッドの先端
    に支持し、上記クランパの挟持面にウェスを保持する起
    毛材を設け、かつ上記除去処理ヘッドを配管と平行する
    軸を中心として上記操作ロッドに揺動支持して成る除去
    処理装置と、 現像剤散布用ノズルを備えた現像処理ヘッドを、首振り
    機構を介して操作ロッドの先端に支持し、上記現像処理
    ヘッドに該現像処理ヘッドを配管に固定するクランパ
    と、上記現像剤散布用ノズルを配管溶接部の溶接線に沿
    って回転かつ配管の軸方向に沿ってスライドさせるシフ
    ト機構とを設け、かつ検査員の手元において上記現像処
    理ヘッドを動作させる操作盤、および上記現像処理ヘッ
    ドを制御する制御盤を備えて成る現像処理装置と、 カメラおよび照明を備えた観察ヘッドを、首振り機構を
    介して操作ロッドの先端に支持し、上記観察ヘッドに該
    観察ヘッドを配管に固定するクランパと、上記カメラお
    よび照明を配管溶接部の溶接線に沿って回転させる回転
    機構とを設け、かつ上記観察ヘッドにエアカーテンノズ
    ルと、発泡剤散布スプレーノズルとを設け、検査員の手
    元において上記観察ヘッドを動作制御する制御盤を備え
    て成る観察装置と、 ウェスの装着されるU字型ゴム製ブラケットを有する後
    処理ヘッドを、首振り機構を介して操作ロッドの先端に
    支持して成る後処理装置と、 を具備して成ることを特徴とする非破壊検査システム。
  2. 【請求項2】 ウェスの装着されるU字型ゴム製ブラ
    ケットを有する前処理ヘッドを、首振り機構を介して操
    作ロッドの先端に支持して成る前処理装置によって、配
    管溶接部に付着した汚れを拭き取って除去する前処理工
    程と、 ウェスを装着して配管溶接部を挟むクランパを備えた浸
    透処理ヘッドを、首振り機構を介して操作ロッドの先端
    に支持し、上記クランパの挟持面にウェスを保持する起
    毛材を設け、かつ上記浸透処理ヘッドを配管と平行する
    軸を中心として上記操作ロッドに揺動支持して成る浸透
    処理装置によって、配管溶接部の全周に溶剤除去性染色
    浸透液を塗布する浸透処理工程と、 ウェスを装着して配管溶接部を挟むクランパを備えた除
    去処理ヘッドを、首振り機構を介して操作ロッドの先端
    に支持し、上記クランパの挟持面にウェスを保持する起
    毛材を設け、かつ上記除去処理ヘッドを配管と平行する
    軸を中心として上記操作ロッドに揺動支持して成る除去
    処理装置によって、配管溶接部に付着した余剰の浸透液
    を拭き取って除去する除去処理工程と、 現像剤散布用ノズルを備えた現像処理ヘッドを、首振り
    機構を介して操作ロッドの先端に支持し、上記現像処理
    ヘッドに該現像処理ヘッドを配管に固定するクランパ
    と、上記現像剤散布用ノズルを配管溶接部の溶接線に沿
    って回転かつ配管の軸方向に沿ってスライドさせるシフ
    ト機構とを設け、かつ検査員の手元において上記現像処
    理ヘッドを動作させる操作盤、および上記現像処理ヘッ
    ドを制御する制御盤を備えて成る現像処理装置によっ
    て、配管溶接部の全周に速乾式現像液を塗布する現像処
    理工程と、 カメラおよび照明を備えた観察ヘッドを、首振り機構を
    介して操作ロッドの先端に支持し、上記観察ヘッドに該
    観察ヘッドを配管に固定するクランパと、上記カメラお
    よび照明を配管溶接部の溶接線に沿って回転させる回転
    機構を設け、かつ上記観察ヘッドにエアカーテンノズル
    と、発泡剤散布スプレーノズルとを設け、検査員の手元
    において上記観察ヘッドを動作制御する制御盤を備えて
    成る観察装置によって、現像処理後の配管溶接部の全周
    を観察する観察工程と、 ウェスの装着されるU字型ゴム製ブラケットを有する後
    処理ヘッドを、首振り機構を介して操作ロッドの先端に
    支持して成る後処理装置によって、配管溶接部に付着し
    た現像剤を拭き取って除去する後処理工程と、 を含んで成り、上記配管溶接部に対して速乾式現像法に
    よる溶剤除去性染色浸透探傷試験を実施することを特徴
    とする非破壊検査方法。
  3. 【請求項3】 配管溶接部に対する速乾式現像法によ
    る溶剤除去性染色浸透探傷試験の実施後、あるいは上記
    溶剤除去性染色浸透探傷試験の実施前に、上記観察装置
    を用いて、上記配管溶接部に対する溶接部仕上がり検査
    を実施することを特徴とする請求項2記載の非破壊検査
    方法。
  4. 【請求項4】 上記前処理装置による前処理工程の実
    施後に、上記観察装置を用いて配管溶接部に対する溶接
    部仕上がり検査のみを単独で実施することを特徴とする
    請求項2記載の非破壊検査方法。
  5. 【請求項5】 配管溶接部に対する速乾式現像法によ
    る溶剤除去性染色浸透探傷試験の実施後に、上記観察装
    置を用いて配管溶接部に対する耐圧・気密検査を実施す
    ることを特徴とする請求項2記載の非破壊検査方法。
  6. 【請求項6】 上記前処理装置による前処理工程の実
    施後に、上記観察装置を用いて配管溶接部に対する耐圧
    ・気密検査のみを単独で実施することを特徴とする請求
    項2記載の非破壊検査方法。
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