JP2000179683A - 油圧式無段変速機 - Google Patents

油圧式無段変速機

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JP2000179683A
JP2000179683A JP10357781A JP35778198A JP2000179683A JP 2000179683 A JP2000179683 A JP 2000179683A JP 10357781 A JP10357781 A JP 10357781A JP 35778198 A JP35778198 A JP 35778198A JP 2000179683 A JP2000179683 A JP 2000179683A
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pressure
hydraulic
pressure receiving
forward side
circuit
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Jun Watanabe
純 渡辺
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】運転の全域的なフリクションを増大させること
なく、始動直後から確実に摺接面のシール性を確保す
る。 【解決手段】油圧モータ1のシリンダブロック11とポ
ートブロック22との摺接面をポンプ吐出圧側の高圧と
吸込側の低圧とを受けてシールする受圧部23a,24
aとを備え、油圧ポンプ3から油圧モータ1に対する油
圧供給方向に応じて可逆的に回転する油圧式無段変速機
を前提とする。前進側の受圧部23aは高圧時に油圧バ
ランスを維持できるように有効受圧面積を小さくする一
方、後進側の受圧部24aの有効受圧面積は低圧時にも
油圧バランスが維持されるように大きく設定しておき、
前進時の始動時には、後進側の受圧部24aの回路圧力
が先に上昇するように遅延手段を設け、後進側の受圧部
24aによる押し付け力で、油圧バランスを維持し、漏
れを防ぎ、圧力が十分に上昇したら、前進側の受圧部2
3aにより油圧バランスを維持させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は油圧ポンプとモー
タとからなる油圧式無段変速機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、油圧ポンプとモータとを組み合わ
せた油圧式の無段変速機として、特開平10−8944
0号公報に開示されたものが知られている。
【0003】この油圧式の無段変速機に用いられるモー
タは、内部で回転するシリンダブロックに外部からの油
圧を作用させるために、ポートブロックを経由して作動
油の流入と排出を行っている。このポートブロックはシ
リンダブロックとの回転摺接面からの油の漏れを防ぐた
めに、軸方向の端面から油圧を作用させ、シリンダブロ
ックの摺接面に一定以上の圧力で押し付けられている。
【0004】
【発明が解決すべき課題】このようにポートブロックに
は、油圧をかけてシリンダブロックとの摺接面からの漏
れを防止しているが、このために摺接面の摩擦が大きな
ってしまう。これを避けるには受圧部の有効受圧面積
(油圧を受けてポートブロックをシリンダブロックに向
けて押圧する部分の面積と、ポートブロックをシリンダ
ブロックとの摺接面において押し戻そうとする部分の面
積との面積差)を小さくして、油圧による押し付け力が
極力小さい状態で漏れのないように油圧バランスをとる
ことであるが、通常の回転時に比較して、始動時など油
圧が相対的に低いときには、押し付け力が不足し、摺接
面からの油の漏れが大きくなり、動力の伝達効率が低下
する。
【0005】したがって始動時から高いシール性を確保
するには、受圧部の有効受圧面積を大きくする必要があ
るが、これでは油圧の高い領域で摩擦損失が大き過ぎる
ことになる。
【0006】スプリングによりポートブロックをシリン
ダブロックとの摺接面に押し付けることが考えられる
が、この場合には、常時スプリングの押し付け力が作用
するので、全域的にフリクションロスが大きなものとな
ってしまう。
【0007】ところで、ポートブロックの受圧部には、
前進時と後進時のために、2つの受圧部があり、常に両
方に圧力が作用しているが、このうち一方が高圧(ポン
プ吐出側)のときは、他方は低圧(ポンプ吸込側)とな
っている。
【0008】前進側では後進側の受圧部は低圧である
が、後進側では圧力関係が逆となり、後進側の受圧部に
高圧が作用し、前進側の受圧部は低圧となる。このた
め、後進側の受圧部についても、前進側と同じように油
圧バランスをとる必要があり、高圧時に油圧バランスを
とれるように、その有効受圧面積は前進側と同じように
設定している。
【0009】一般には、前進側に比較して後進側の使用
頻度は著しく低く、仮に後進側の受圧面積が大きくて
も、前進側に比較したら後進側のフリクションロスは、
運転の全域的にみれば、無視できるほど少ない。
【0010】本発明はこの点に着目し、前進側の受圧部
は高圧時に油圧バランスを維持できるように有効受圧面
積を小さくする一方、後進側の受圧部の有効受圧面積は
低圧時にも油圧バランスが維持されるように大きく設定
しておき、前進側の始動時には、後進側の受圧部の回路
圧力が先に上昇するようにして、この後進側の受圧部に
よる押し付け力で、油圧バランスを維持し、漏れを防
ぎ、圧力が十分に上昇したら、前進側の受圧部により油
圧バランスを維持させるようにすることで、運転の全域
的なフリクションを増大させることなく、始動直後から
確実に摺接面のシール性を確保することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明は原動機によ
り駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプとメイン回
路によって接続されると共にポンプ吐出油を受けて回転
する油圧モータと、油圧モータのシリンダブロックとポ
ートブロックとの摺接面をポンプ吐出圧側の高圧と吸込
側の低圧とを受けてシールする受圧部と、を備え、油圧
ポンプから油圧モータに対する油圧供給方向に応じて可
逆的に回転する油圧式無段変速機において、前記受圧部
のうち前進側で高圧となる受圧部よりも後進側で高圧と
なる受圧部の有効受圧面積を大きく設定し、始動時に前
進側で高圧となるメイン回路よりも低圧となるメイン回
路の圧力が先に上昇するように遅延手段を設けたことを
特徴とする。
【0012】第2の発明は、第1の発明において、前記
各メイン回路にチャージポンプからの吐出油を導くチャ
ージラインにそれぞれチェック弁を介装し、前進側で高
圧となる回路にチャージ圧を導くチェック弁のクラッキ
ング圧を他方のチェック弁よりも高く設定して前記遅延
手段を構成した。
【0013】第3の発明は、第1の発明において、前記
各メイン回路にチャージポンプからの吐出油を導くチャ
ージラインのうち、前進側で高圧となる回路にチャージ
圧を導くチャージラインに前進側で低圧となる回路の圧
力が上昇したときにのみ開く切換弁を介装して前記遅延
手段を構成した。
【0014】第4の発明は、第1の発明において、前記
各メイン回路のうち、前進側で高圧となる回路に一対の
チェック弁を逆向きにかつ並列に配置し、前進側で作動
油を流すチェック弁のクラッキング圧を他方のチェック
弁よりも高く設定して前記遅延手段を構成した。
【0015】第5の発明は、第1の発明において、前記
各メイン回路のうち、前進側で高圧となる回路に前進側
で低圧となる回路の圧力が上昇したときにのみ開く切換
弁を介装して前記遅延手段を構成した。
【0016】
【発明の作用、効果】第1から第5の発明によれば、前
進側の受圧部は高圧時に油圧バランスを維持できるよう
に有効受圧面積を小さくする一方、後進側の受圧部の有
効受圧面積は低圧時にも油圧バランスが維持されるよう
に大きく設定しておき、前進時の始動時など相対的に圧
力の低い運転域では、後進側の受圧部の回路圧力が先に
上昇するようにして、この後進側の受圧部による押し付
け力で、油圧バランスを維持し、シリンダブロックとポ
ートブロックの摺接面からの漏れを防ぐことができる。
【0017】始動後にポンプ吐出圧が十分に上昇した運
転域では、前進側の有効受圧面積の小さな受圧部により
油圧バランスを維持させ、このとき後進側の受圧部にか
かる圧力は低いため(チャージ圧力相当で一定圧力)、
運転の全域的にみたときにフリクションを増大させるこ
となく、始動直後から確実に摺接面のシール性を確保で
きる。
【0018】第2、第3の発明では、遅延手段がメイン
回路ではなく、チャージラインに介装されるので、遅延
手段には大流量が流れず、その小型化が図れる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0020】図1は無段変速機を構成する油圧モータ1
の部分を示すもので、油圧モータ1には配管2を介して
図外の可変容量型の油圧ポンプ3(ただし図2以降参
照)からの吐出油が送り込まれ、配管4を介して油圧モ
ータ1から排出される作動油が油圧ポンプ3に吸い込ま
れる。
【0021】油圧モータ1のハウジング16にはシリン
ダブロック11が回転自由に収装され、この中心を貫通
し、シリンダブロック11とは相対的に回転する出力軸
12に斜板13が固定される。シリンダブロック11に
は同一円周上に複数のピストン14が配列され、各ピス
トン14の先端は斜板13に当接している。各ピストン
14はシリンダブロック11が回転方向に180度の回
転範囲では、シリンダに送り込まれる圧油に応じて伸び
出し、斜板13を押圧してこれを回転させ、また残りの
180度の回転範囲では斜板13によりピストン14が
押し込まれ、シリンダから作動油を排出する。
【0022】このようにして、シリンダブロック11と
斜板13とが相対的に回転し、この回転は出力軸12を
介して取り出される。
【0023】シリンダブロック11の外周には制動クラ
ッチ15が配置され、この制動クラッチ15が作動する
と、シリンダブロック11をハウジング16に対して固
定する。制動クラッチ15が解除されると、シリンダブ
ロック11が回転可能な状態となる。シリンダブロック
11は、同軸的に配置した入力軸17と結合し、この入
力軸17はクラッチ18を介して油圧ポンプ3の回転軸
19と選択的に結合する。
【0024】したがって、クラッチ18が係合した状態
で、かつ制動クラッチ15が解除されているときには、
油圧ポンプ3の回転と同じ回転数でシリンダブロック1
1が回転することになり、このとき、油圧モータ1に作
動油が供給されないときは、シリンダブロック11と斜
板13との相対回転差はなく、出力軸12が入力軸17
と同一回転する。これに対して、油圧モータ1に油圧ポ
ンプ3から作動油が供給され、ピストン14により斜板
13が回転させられると、この回転分が入力軸17の回
転に加算された状態で出力軸12が回転する。
【0025】また、クラッチ18が解除され、制動クラ
ッチ15が係合しているときは、シリンダブロック11
は固定され、この状態で油圧モータ1に作動油が供給さ
れると、この供給量に応じて斜板13が回転し、これに
より出力軸12が回転する。
【0026】一方、油圧モータ1に油圧ポンプ3から供
給する作動油の方向を逆にすると、つまり配管4から作
動油を送り込み、配管2から排出するようにすると、油
圧モータ1の斜板13の回転方向が逆となり、出力軸1
2は逆転する。
【0027】このように油圧モータ1は作動油の供給方
向に応じて正方向、つまり前進回転または逆方向、つま
り後進回転することができる。
【0028】前記シリンダブロック11の各シリンダに
順次作動油を供給し、かつ排出するために、分配弁21
がシリンダ底面に配置され、この分配弁21が出力軸1
2と同一的に回転するように結合することにより、入出
力軸の回転数の差で各シリンダを180度の回転範囲で
高圧側に、残りの180度の回転範囲で低圧側に接続す
る。
【0029】この分配弁21にはポートブロック22を
介して作動油の高圧側と低圧側とが接続する。ポートブ
ロック22は入力軸17の外周に配置され、その端面に
は配管2と接続する前進ポート23と、配管4に接続す
る後進ポート24とにそれぞれ接続する受圧部23a、
24aとが設けられ、これによりポートブロック22を
軸方向に押圧し、シリンダブロック11の端面に接触さ
せる。
【0030】ポートブロック22には、受圧部23a、
24aと連通する前進通路23b、24bが軸方向に貫
通して設けられ、反対側の摺接面において、シリンダブ
ロック11との摺接面に形成した環状溝23c、24c
と接続する。これら環状溝23c、24cはシリンダブ
ロック11の前進ポート25aと後進ポート26aとに
それぞれ常時接続し、これら前進ポート25aと後進ポ
ート26aは、前記分配弁21と連通し、これによりシ
リンダブロック11がポートブロック22に相対的に回
転しても、常時高圧と低圧を分配弁21へと導く。
【0031】ところで、ポートブロック22とシリンダ
ブロック11との接触圧は、前記受圧部23a、24a
の有効受圧面積とそのときの油圧に応じて決まる。この
場合、受圧部23a、24aにかかる油圧は、ポートブ
ロック22をシリンダブロック11に押し付ける方向に
押圧力を作用させるが、ポートブロック22とシリンダ
ブロック11との摺接面においては、ポートブロック2
2を押し戻す方向に作用する。したがって、受圧部の有
効受圧面積とは、ポートブロック22をシリンダブロッ
ク11に押し付け勝手とする方向の油圧力を発生させる
部分の面積差を意味する。
【0032】上記接触圧が低いと摺接面から油が漏れる
が、必要以上に高いとその分はフリクションロスとなり
回転の抵抗となる。
【0033】したがって、接触圧は漏れを防止できる範
囲で最低の圧力となるように油圧バランスをとることが
望ましい。ポートブロック22に作用する油圧は、運転
条件により相違し、とくに始動時などポンプ回転数が低
いときには、圧力が低く、このため、定常時の油圧をも
とにして受圧面積を設定すると、油圧の低いときには十
分なシール性が確保できなくなる。
【0034】そこで、本発明では、前進側の受圧部23
aの有効受圧面積は、定常時の圧力の十分に高い領域で
必要な油圧バランスが確保できるように、小さく設定し
ておき、後進側の受圧部24aについては、低圧でもあ
る程度のシール性が確保できる程度に有効受圧面積を大
きく設定する。
【0035】そして、後述するように、前進時には始動
直後など回路圧力が低いときには、高圧ではなく低圧の
後進側受圧部24aによりポートブロック22のシール
性を確保し、ある圧力が上昇したら、高圧の前進側受圧
部23aによりポートブロック22のシール性能を確保
できるようにする。
【0036】このため、図2に示すような構成により、
回路圧力の制御を行っている。
【0037】油圧ポンプ3とモータ1とはメイン回路を
構成する配管2と4により結ばれる。油圧ポンプ3と同
軸的に駆動されるチャージポンプ31が設けられ、この
チャージポンプ31と前記配管2,4との間は、チャー
ジライン32と33によって接続され、この途中にそれ
ぞれチェック弁34と35が介装される。
【0038】また、両配管2と4のそれぞれ最高圧を規
定するための一対のリリーフ弁36が両方向に並列に設
けられ、さらに両配管2と4のうち低圧側の油路を選択
し、余分な油をドレーンするためのシャトル弁37が設
けられる。
【0039】前記チェック弁34と35のうち、前進側
で高圧となる配管2とつながるチェック弁34のクラッ
キング圧が、他方のチェック弁35のクラッキング圧よ
りも高く設定され、これにより油圧ポンプ3の回転が開
始されるときなど、配管2と4の圧力が共に低いときに
は、チャージポンプ31からの吐出圧を、まず、チェッ
ク弁35を介して配管4に送り込み、チャージ圧がチェ
ック弁34のクラッキング圧を越えるまで高まってか
ら、配管2にチャージポンプ31からの吐出圧を送り込
むようになっている。
【0040】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0041】図示しない原動機が始動され、油圧ポンプ
3の駆動が開始されると、これと同時にチャージポンプ
31の駆動が開始される。油圧ポンプ3は可変容量ポン
プであり、この始動直後はまだ作動油を吐出しない。
【0042】始動直後などは停止中に配管2、4など回
路から作動油がドレンされているため、チャージポンプ
31からの作動油が、チャージライン32、33及びチ
ェック弁34、35を介して回路内に補充され、リリー
フ弁36によって設定されるチャージ圧までメイン回路
の圧力を上昇させる。ただし、このときチェック弁34
のクラッキング圧が他方のチェック弁35のクラッキン
グ圧よりも高く設定されているため、チャージポンプ3
1による作動油の供給は配管4の方から先に行われ、そ
の後にチェック弁34のクラッキング圧に相当する圧力
まで圧力上昇したら配管2側にも作動油が供給される。
【0043】したがって、始動時には前進側で高圧とな
る配管2よりも先に低圧(チャージ圧相当)となる配管
4の圧力が先に上昇する。この配管4の圧力はポートブ
ロック22の受圧部24aに作用し、ポートブロック2
2をシリンダブロック11との摺接面に押し付ける。
【0044】後進側の受圧部24aの有効受圧面積は大
きく設定され、油圧バランスとしては押し付け勝手とな
っているため、定常運転時に比較して圧力が低くても、
摺接面ではある程度のシール性が確保できる。
【0045】この後に遅れて前進側で高圧となる配管2
の圧力が上昇すると、それ以降はこの高圧を受ける前進
側の有効受圧面積の小さい受圧部23aにより、ポート
ブロック22とシリンダブロック11との摺接面のシー
ル性が保持される。受圧部23aは有効受圧面積が小さ
くても、高圧が作用するので、十分な押圧力が確保でき
るのである。
【0046】この場合、後進側の受圧部24aについて
は低圧側となり、チャージ圧よりも高い圧力となること
はないので、有効受圧面積が大きくても、それ以上の押
圧力が生じることはなく、定常運転時などに不必要に摩
擦損失が大きくなることはない。
【0047】なお、受圧部23aの有効受圧面積を小さ
くすると、始動時に同時に圧力が立ち上がったときに、
受圧部23a側が不安定となることもあるので、上記の
ように、有効受圧面積の大きい受圧部24a側から先に
圧力を立てることが好ましいのである。
【0048】このようにして、始動時から良好なシール
性を確保でき、高い動力伝達効率を維持することができ
る。
【0049】なお、後進時には、油圧ポンプ3から吐出
される作動油の方向が逆になり、このため、前進側の受
圧部23aよりも有効受圧面積の大きい後進側の受圧部
24aに高圧が作用する。したがって後進側での定常時
などポートブロック22をシリンダブロック11に押し
付ける作用力は、前進側よりも大きく、それだけ摩擦も
大きくなるが、前進時に比較すると後進時の運転頻度は
低く、全体的にみれば、摩擦による損失は無視できるほ
ど少ない。
【0050】他の実施の形態について図3により説明す
る。
【0051】この例では、前進側で高圧となる配管2に
つながるチャージライン32に切換弁41を設け、この
切換弁41はバネにより閉じていて、前進側で低圧とな
る配管4の圧力が所定値以上となると開くように構成さ
れている。
【0052】なお、チェック弁34と35は同一のクラ
ッキング圧に設定される、通常の逆止弁として構成され
る。
【0053】したがって、この場合にも、始動時に前進
側で低圧となる配管4の圧力が先に上昇し、それから遅
れて切換弁41が切換わると、配管2がチャージされ
る。
【0054】このようにして、始動時など後進側の受圧
部24aの油圧を先に高め、ポートブロック22とシリ
ンダブロック11の摺接面のシール性を確保し、定常時
などには前進側で高圧となる有効受圧面積の小さい受圧
部23aにより、確実なシール性を維持することができ
る。
【0055】なお、図2、図3の各実施形態では、チャ
ージライン32に圧力上昇の遅延手段(チェック弁34
や切換弁41)を設けているので、大流量のメイン流
路、つまり配管2や4に設置するのに比較すると、小型
化が図れる。
【0056】次に図4の実施形態は、前記した切換弁4
1を前進側で高圧となる配管2の途中に改装し、前進側
で低圧となる配管4の圧力が所定値まで上昇したら切換
弁41が開弁するようにして、配管2の圧力上昇を配管
4よりも遅らせる。
【0057】したがって、この場合にも始動時などに有
効受圧面積の大きい受圧部24aにより確実なシール性
が確保される。
【0058】また、図5の実施の形態は、前進側で高圧
となる配管2の途中に一対のチェック弁42aと42b
をそれぞれ逆向きに並列に配置し、このうちチェック弁
42aのクラッキング圧をチェック弁35よりも高めに
設定し、始動時などに配管2の圧力上昇を遅らせるよう
にしてある。
【0059】なお、一対のチェック弁を設けたのは、後
進側で配管2において作動油の逆向きの流れを確保する
ためである。
【0060】本発明は上記の実施の形態に限定されず
に、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がな
しうることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油圧モータの構成を示す断面図。
【図2】本発明の第1の実施形態の回路図。
【図3】本発明の第2の実施形態の回路図。
【図4】本発明の第3の実施形態の回路図。
【図5】本発明の第4の実施形態の回路図。
【符号の説明】
1 油圧モータ 2 配管 3 油圧ポンプ 4 配管 11 シリンダブロック 22 ポートブロック 23a 受圧部 24a 受圧部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原動機により駆動される油圧ポンプと、 この油圧ポンプとメイン回路によって接続されると共に
    ポンプ吐出油を受けて回転する油圧モータと、 油圧モータのシリンダブロックとポートブロックとの摺
    接面をポンプ吐出圧側の高圧と吸込側の低圧とを受けて
    シールする受圧部と、 を備え、油圧ポンプから油圧モータに対する油圧供給方
    向に応じて可逆的に回転する油圧式無段変速機におい
    て、 前記受圧部のうち前進側で高圧となる受圧部よりも後進
    側で高圧となる受圧部の有効受圧面積を大きく設定し、 始動時に前進側で高圧となるメイン回路よりも低圧とな
    るメイン回路の圧力が先に上昇するように遅延手段を設
    けたことを特徴とする油圧式無段変速機。
  2. 【請求項2】前記各メイン回路にチャージポンプからの
    吐出油を導くチャージラインにそれぞれチェック弁を介
    装し、前進側で高圧となる回路にチャージ圧を導くチェ
    ック弁のクラッキング圧を他方のチェック弁よりも高く
    設定して前記遅延手段を構成した請求項1に記載の油圧
    式無段変速機。
  3. 【請求項3】前記各メイン回路にチャージポンプからの
    吐出油を導くチャージラインのうち、前進側で高圧とな
    る回路にチャージ圧を導くチャージラインに前進側で低
    圧となる回路の圧力が上昇したときにのみ開く切換弁を
    介装して前記遅延手段を構成した請求項1に記載の油圧
    式無段変速機。
  4. 【請求項4】前記各メイン回路のうち、前進側で高圧と
    なる回路に一対のチェック弁を逆向きにかつ並列に配置
    し、前進側で作動油を流すチェック弁のクラッキング圧
    を他方のチェック弁よりも高く設定して前記遅延手段を
    構成した請求項1に記載の油圧式無段変速機。
  5. 【請求項5】前記各メイン回路のうち、前進側で高圧と
    なる回路に前進側で低圧となる回路の圧力が上昇したと
    きにのみ開く切換弁を介装して前記遅延手段を構成した
    請求項1に記載の油圧式無段変速機。
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JP (1) JP2000179683A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007092803A (ja) * 2005-09-27 2007-04-12 Yanmar Co Ltd 油圧式無段変速装置
JP2013160319A (ja) * 2012-02-06 2013-08-19 Sumitomo Heavy Ind Ltd 油圧閉回路システム

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JP2007092803A (ja) * 2005-09-27 2007-04-12 Yanmar Co Ltd 油圧式無段変速装置
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