JP2000179513A - 金属板の接合方法 - Google Patents

金属板の接合方法

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JP2000179513A
JP2000179513A JP10357821A JP35782198A JP2000179513A JP 2000179513 A JP2000179513 A JP 2000179513A JP 10357821 A JP10357821 A JP 10357821A JP 35782198 A JP35782198 A JP 35782198A JP 2000179513 A JP2000179513 A JP 2000179513A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 損傷などによって生じた金属板の補修を要す
る部分に別の金属板を切り継いで復元させるための金属
板の接合方法を提供する。 【解決手段】 接合せんとする相互の金属板1と3の接
合側の縁部の表面にテーパー状の面取り加工部2,4を
形成し、これらの縁縁を所要の間隔を存して配置すると
共に、その裏面に当て板5を接着して両金属板1,3を
仮固定し、前記面取り加工部2,4を避けた金属板1,
3の表面近傍からタッピングネジ7を適当間隔でネジ込
んで少なくとも前記当て板5に達する状態でネジ止めし
たのち、前記面取り加工2,4間で形成された凹状の充
填部内に充填材9を充填し、表面を仕上げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金属板の接合方
法、特に、損傷などによって生じた金属板の補修を要す
る部分に、別の金属板を切り継いで復元させるための金
属板の接合方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば、自動車のボディなどの損傷部
の修復は、部品をすべて交換するか、又は損傷部を外部
から目立たない場所で切り取り、用意した他の部品をこ
の切り取った部分に当てゝ溶接によって修復していた。
この方法によれば、溶接の際の熱による影響でボディな
どの薄板が歪み、外観的にも綺麗に仕上げるには熟練を
要し、修復後の使用につれて溶接部の錆の発生や強度不
足によるきしみ音あるいは水漏れなどの弊害が出やすか
った。また、たとえ目立たない場所で溶接しようとして
も表面部の溶接は避けることができないため、綺麗な仕
上がりが期待できず、したがって、綺麗な仕上がりが可
能な部位を極力選び、そのうちの短い距離の部分を選ん
で溶接していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のような自動車ボ
ディの修復方法は、仕上がりが期待できる部位を選んで
行うため、切り取り接合する部分を自由に選択すること
ができず、これによって取り替えすべき部分の拡大を必
然的に招き、邪魔になるガラスの部分の取り外しが必要
となったり、廃棄すべき部品が多くなるという問題があ
った。このような問題は自動車に限らず一般的な薄板の
接合についても当てはまり、これを克服するには相当な
熟練と時間を費すことになる。
【0004】この発明はかゝる現状に鑑み、取り替えす
べき部分を必要以上に広げることなく、ガラス部分の取
り外しや交換を行わず、また、溶接による熱歪みを起こ
すことなく、しかも溶接に勝とも劣らない強度を維持し
て修復することができ、さらに接合部のシーリングや錆
の発生を解消した金属板の接合方法を提供せんとするも
のである。
【0005】この発明の他の目的は、これまでの目立た
ない部分からの切断分離による修復方法では果たし得な
かった表面部のいかなる部分でも自在に接合して表面を
完全に修復することができ、しかも修復の時間やコスト
を大幅に縮小した金属板の接合方法を提供せんとするも
のである。
【0006】この発明のさらる他の目的は、ビル建設の
外壁等の現場施工や立て付け等の特殊寸法の現場施工に
適用できる金属板の接合方法を提供せんとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】これらの目的を達成する
ため、この発明の請求項1の金属板の接合方法は、接合
せんとする金属板の接合側の縁部表面にそれぞれ充填剤
を充填するための充填部を形成し、各充填部を所要の間
隔を存し又は存しないで配設すると共に、その裏面側に
当て板を接着剤で固定して接合せんとする金属板同士を
一体的に連結したのち、前記各金属板の充填部近傍に沿
って前記当て板に貫通するタッピングネジの装着孔を形
成し、各装着孔にタッピングネジをその頭部が表面の金
属板の装着孔内に止まるようにして各金属板と当て板と
を一体的に結合させ、ついで、各充填部間に形成された
凹状部とタッピングネジの装着孔に充填剤を充填して表
面を均整化することを特徴とするものである。
【0008】この発明の請求項2に記載の金属板の接合
方法は、一方の金属板の接合側の縁部表面に充填剤を充
填するための充填部を形成すると共に、他方の金属板の
接合側の縁部を段部を付して裏面側に折り曲げて重ね合
わせ部を形成し、前記一方の金属板の接合側の縁部を他
方の金属板の段部との間に所要の間隔を存し又は存しな
いで接着剤によって重ね合わせ部に固定したのち、一方
の金属板の充填部近傍に沿って前記重ね合わせ部に貫通
するタッピングネジの装着孔を形成し、各装着孔にタッ
ピングネジをその頭部が表面の金属板の装着孔内に止ま
るようにして両金属板を一体的に結合させ、ついで、前
記段部と前記充填部とによって形成される凹状部とタッ
ピングネジの装着孔に充填剤を充填して表面を均整化す
ることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明の金属板の接合方法は、
請求項1に記載した 1)金属板相互の突き合わせ接続(butt join
t)と、 請求項2に記載した 2)重ね合わせ接続(lap joint) による接続手段を基本的としているもので、突き合わせ
接続による場合は、当て板を片面に当てる接合により、
主として湾曲面を有する複雑な断面形状の金属板の相互
の接合に適用され、また、重ね合わせ接続による場合
は、一方の金属板を折り曲げて段部を形成した段付き重
ね合わせ接合で、主に平らな形状の金属板の相互の接合
に適用されるものである。
【0010】この発明においては、これらの接合をいず
れも接着剤とタッピングネジによるねじ止めおよび接合
部の要所に形成した充填部による凹状部と、タッピング
ネジの装着部に充填剤を充填して金属板相互の接合部を
強化し、接合した金属板の表面を均整化することによっ
て達成されるものである。
【0011】いずれの接合方法においても、接合せんと
する金属板の接合部表面に形成する充填剤を充填するた
めの充填部は、面取り加工によって形成するもので、か
ゝる面取り加工としては、丸め加工あるいは斜面加工に
よるものなど、各種の態様で面取り部を形成することが
でき、その中でも斜面加工によって縁部に向けて厚みを
減じたテーパー状の面取り加工が望ましい加工方法であ
る。
【0012】一方の突き合わせによる接合においては、
この面取り加工の後の金属板の面取り加工した縁部を近
接又は当接させた状態を保持しながら両者の裏面に当て
板を接着するのであるが、充填剤による面取り加工部の
充填効果の向上のためには、両者の縁部をぴったりと接
触させることなく、若干の間隙を保持して対向させ、そ
れらの裏面に当て板を固定することが望ましい。
【0013】接合せんとする金属板相互の裏面に固定す
る当て板は、接合すべき金属板の残材などの同種の金属
板であることが好ましいが、必ずしもこれに拘泥するも
のではなく、異種の金属板であってもよい。
【0014】この当て板の固定は接合する金属板の縁部
を揃えて、両者の金属板の裏面に当て板を固定してもよ
いが、最初にいずれか一方の金属板に当て板をたとえば
接着剤で接着固定し、その後他方の金属板をこの当て板
に接着固定してもよい。
【0015】この当て板の大きさは特に制限はないが、
相互の金属板の表面に形成した前記面取り部を包含し、
この面取り部を外れた近傍に螺着されたタッピングネジ
が裏面の当て板を貫通することができる幅であることを
要する。
【0016】他方の重ね合わせ接合において、金属板に
形成する重ね合わせ部は、所定幅の折曲げ加工が可能な
空気圧によるハンディタイプの折曲加工機を使用するこ
とにより前記の段部を有する重ね合わせ部を容易に形成
することができる。
【0017】この重ね合わせ接合においても、一方の金
属板の面取り加工した縁部と他方の金属板の折り曲げ段
部とを近接又は当接させた状態を保持しながら一方の金
属板の接合側の縁部を他方の金属板に形成した重ね合わ
せ部とを重ねて接着するものであるが、充填剤による面
取り加工部の充填効果の向上のためには、一方の金属板
の面取りした縁部を他方の金属板の折り曲げ段部にぴっ
たりと接触させることなく、両者の間に若干の間隙を保
持して接着固定することが望ましい。なお、この金属板
に形成する重ね合わせ部は、一方の金属板に形成した面
取り部を外れた近傍に螺着されたタッピングネジが裏面
の重ね合わせ部を貫通することができる幅であることを
要する。
【0018】これら金属板と当て板又は一方の金属板と
他方の金属板の重ね合わせ部との接着固定に際しては、
より確実な接着固定のために接着面をあらかじめ粗面に
しておくことが望ましい。
【0019】これらの接着固定によって仮接合された相
互の金属板は、各充填部の近傍に表面から適当な間隔で
タッピングネジを装着するための装着孔を形成するが、
この装着孔はタッピングネジの頭部が表面の金属板の厚
みの途中で止まるようにすると共に、少なくとも裏面の
当て板又は重ね合わせ部に達するように形成し、この装
着孔にタッピングネジを挿通して当て板と金属板とを螺
着によって一体的に固着するものである。
【0020】これに用いるタッピングネジとしては、ネ
ジ止めに際してネジの先端が当て板又は重ね合わせ部を
貫通して確実に螺着固定できる長さのもので、ネジの締
め付けで金属板と当て板又は重ね合わせ部とが隙間なく
強固に締め付けられるのであればよいが、好ましくは、
所定の径の円盤状の頭部を有し頭頂部の中心にドライバ
ーなどの工具による締め付けが可能な六角ないしプラス
形の凹部を形成したタッピングネジが使用される。
【0021】この円盤状のタッピングネジは、ねじ込み
によって金属板表面の所定の部位に形成した装着孔にネ
ジ込まれ、その頭部が金属板の表面から装着孔内に適度
に沈み込んだ状態で螺着することが望ましく、これによ
りこの装着孔の表面に充填材を充填して金属板の表面に
面一になるようにして仕上げ、頭部を充填剤中に閉じ込
めて全体が一体となって硬化することによりネジの頭部
を切削して仕上げるような手間を要しないのみならず、
接合の強度を向上させることができる。
【0022】このネジ止めの後に相互の金属板の面取り
した部分に形成された凹状の充填部と、タッピングネジ
の締め込みで形成した装着孔の表面を充填材で埋めて全
体を所定の平面となるように均整化するのであるが、前
記の当て板や重ね合わせ部との接着固定に使用する接着
剤と、この面取り加工部やタッピングネジの部分の充填
に用いる充填材とは、好ましくはエポキシ樹脂を主体と
する主剤と硬化剤とからなる接着剤及び接着性の充填剤
を使用する。
【0023】かゝる接着剤及び充填剤に用いるエポキシ
樹脂としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、
ビスフェノールSのほか、ノボラック樹脂およびそれら
のハロゲン化物、レゾルシノールなどのポリヒドロキシ
ベンゼン化合物、ジフェノール酸、P−オキシ安息香酸
などのオキシカルボン酸とエピクロルヒドリンとによっ
て合成されるエポキシ樹脂、あるいはシクロヘキセン誘
導体と過酢酸から合成されるエポキシ樹脂の単独を主剤
とするものである。
【0024】前記のエポキシ樹脂には、充填剤、可塑
剤、希釈剤、消泡剤、チキソトロピー化剤(濃化剤)な
どの所定量を配合した複合物を使用することができる。
前記の主剤に対する硬化剤としては、主剤と反応して3
次元網状構造を形成することができる公知の硬化剤が使
用される。なお、これらのエポキシ樹脂は、いずれも接
着性のものであるが、接着剤と充填剤とはその種類を使
い分けて使用することができる。
【0025】この発明において、接合せんとする相互の
金属板の接合部が曲面を形成し、これを前記当て板によ
って突き合わせ接合する場合は、当て板の長さの部分を
所要の部位でカットし、このカットした当て板によって
曲面の部位に対応させることが作業上有利である。
【0026】また、平らで湾曲や複雑な断面形状を有し
ない相互の金属板を重ね合わせ接合によって実施する場
合は、金属板の重ね合わせ部の形成に前記した空気圧に
よるハンディタイプの折曲加工機を使用することにより
簡単に折曲加工を行うことができる。
【0027】この発明の金属板の接合方法は対象とする
金属板に特別な制限はなく、ステンレス、その他の鋼板
のほか、アルミニウム板などにも充分適用することがで
き、前記した当て板を使用した金属板相互の突き合わせ
接合と、重ね合わせ部を形成した重ね合わせ接合とは、
接合の目的とする対象物の形状や湾曲の度合いおよび素
材となる金属の厚みなどによって適宜に使い分けて使用
することができる。
【0028】この発明の金属板の接合方法は、アルミコ
ンテナ車両の修復、アルミ・鋼板製自動車の修復、アル
ミ・ステンレスもしくは他の金属製車両の修復などに有
効に使用することができるほか、建設外壁の補強接着構
造、現場施工における接着組み立て構造にも充分に適用
することができる。
【0029】
【作用】この発明の金属板の接合方法は、充填材による
接着安定性を得るために、金属板の接合すべき縁部の表
面に面取り加工などによって充填材を充填するための充
填部を形成し、接合せんとする金属板同士の接合側の縁
部を近接又は当接した状態でその裏面に当て板を固着し
て接合部を補強し、各金属板の表面からこの当て板にタ
ッピングネジによるネジ止めを行って両者の金属板の結
合を強化すると共に、その表面部に形成された凹状の充
填部及びタッピングネジの装着のための装着孔の部分に
充填材を充填し、表面を最終仕上げすることによって均
一な表面を形成するものである。
【0030】この発明の金属板の他の接合方法は、充填
材による接着安定性を得るために、一方の金属板の接合
すべき縁部の表面に面取り加工などによって充填材を充
填するための充填部を形成し、他方の金属板の接合すべ
き縁部に折り曲げ加工によって重ね合わせ部を形成し、
前記一方の金属板の縁部を他方の金属板の重ね合わせ部
(接着しろ)に接着固定したのち、一方の金属板の表面
からこの重ね合わせ部に対してタッピングネジによるネ
ジ止めを行って両者の金属板の結合を強化し、ついで表
面部に形成された凹状の充填部及びタッピングネジの装
着のための装着孔の部分に充填材を充填し、表面を最終
仕上げすることによって均一な表面を形成するものであ
る。
【0031】これらによって得られた金属板は、接合部
の判別ができないほど精密に仕上げられて一見して単一
の金属板と実質的に差がなく、しかも前記の接合部は他
の金属板の部分よりも際立って高い強度を有し、優れた
シーリング性を発揮する。
【0032】特に、接合部の強化のために使用するタッ
ピングネジは、リベットによる締め付けに比べてネジに
よる強固な締め付け構造によるものであり、リベットに
よるものはその後に行う表面の均整化のためにリベット
の頭部をさらえるとリベットが抜けやすくなるが、前記
のタッピングネジを使用して締め付けることにより、金
属板と当て板あるいは金属板と重ね合わせ部との締め付
けが強化されて両者の板の密着を高めることができ、ま
た、この締め付けで介在される接着剤が加圧状態で硬化
されることにより、均一な塗布の状態となり、安定した
強い接着が得られる。
【0033】
【実施例】以下、この発明の金属板の接合方法の実施例
を、添付の図面に基づいて具体的に説明する。図1は、
この発明の金属板の接合方法の一態様として、一方の金
属板1と、この金属板1と同種の他方の金属板2との接
合を示す斜視図である。この金属板1と2は、それぞれ
表面の接合すべき縁部を面取り加工してテーパー状の面
取り部2および4を形成した。縁部を面取り加工した金
属板1と3は、各面取り加工部2と4とを約2〜4mm
の間隙aを保持して対向させ、その裏面に金属の当て板
5を接着して金属板1と3を仮接合する。
【0034】この当て板5の接合に先立って、金属板1
と3の面取り加工部2と4のラインに沿った外側近傍の
金属板表面から重ねた当て板5に向けてタッピングネジ
8,8・・・を装着するための孔明けを所定間隔で行っ
て装着孔7,7・・・を形成しておく。金属板1と3に
形成する上記の装着孔7,7・・・は、表面から次第に
径を縮小させたすり鉢状のものである。金属板1と3に
接合する当て板5は前記金属板1,2と同種のもので、
少なくとも前記間隙aと各金属板1,3の面取り加工部
2と4の幅を合わせ、これにタッピングネジによるネジ
止め代を加えた幅のもので、この実施例においては約3
0mm幅のものを使用した。
【0035】金属板1,3の裏面に当て板5を接着接合
するに際しては、金属板1,3の裏面の当て板5が当接
される部分と、当て板5の接着面とをあらかじめアセト
ンなどで脱脂したのち、紙やすりで粗面とし、エポキシ
樹脂を主体とした主剤と硬化剤とからなる接着剤6を塗
布し、両者を一体的に接合接着するものである。
【0036】当て板5を使用した金属板1,3の接合接
着作業が終了し、接着剤6が半ば硬化したのち、前記孔
明けによって得た各装着孔7,7・・・にそれぞれタッ
ピングネジ8,8・・・を螺着して相互の金属板1,3
を当て板5を介して一体的に固定した。
【0037】タッピングネジ8は、図3、図4に示すよ
うに円盤形の頭部8aを有するもので、この頭部8aの
中心部に六角ないしプラス形の凹部8bを形成し、該凹
部8bを利用して工具によって締め付けるよう構成した
もので、締め付けによって前記の頭部8aの外周がすり
鉢状の装着孔7,7・・・の内周に接触して装着孔内に
止まるようにして両金属板を一体的に結合させるもので
ある。
【0038】このタッピングネジ8,8・・・による締
め付けののち、図2に示すように両金属板1,3に形成
されたテーパー状の面取り加工部3,4と前記間隙aで
形成された凹部および装着孔7,7・・・を前記接着剤
と同じ接着性の充填材9で埋めてタッピングネジ8,8
・・・の頭部8aを充填剤9で覆って両金属板1,3の
接合部分を均整化して仕上げ、一見して接合部のない単
一の金属板と見られるような接合金属板を得た。
【0039】なお、このタッピングネジ8によるネジ止
めに際し、タッピングネジ8のネジ部に前記と同じ接着
剤を塗布して締め付けることにより、各金属板1,3と
当て板5とを隙間なく締め付けてより一層強化された接
合部を形成することができ、これによって液漏れなどは
生じない。
【0040】図5および図6は、この発明の金属板の接
合方法の他の態様を示すもので、金属板11と金属板1
3との重ね合わせ接合による方法を示したものである。
一方の金属板11の接合せんとする縁部には、前記した
テーパー状の面取り加工部12を形成し、他方に金属板
13の縁部は段部15を形成して裏面側に折り曲げて所
定幅の重ね合わせ部14を形成したもので、この重ね合
わせ部14の幅は20mmとした。段部14の折り曲げ
幅は、接着剤の塗布厚みを加味してこの塗布厚みと金属
板11の厚みにほゞ等しくしている。
【0041】この金属板11の縁部と金属板13の折り
曲げ段部15とは、充填剤による効果の向上のために所
定幅の間隙bを形成した状態で接着剤16によって接合
されるものである。
【0042】この接合に先立って、金属板11の面取り
加工部12のラインに沿った外側近傍の表面に重ねた金
属板13の重ね合わせ部14に向けてタッピングネジ1
8,18・・・を装着するための装着孔17,17・・
・を所定の間隔で形成しておく。この装着孔17,17
・・・の形状は図5に示すように、表面から次第に径を
縮小させたすり鉢状のもである。
【0043】金属板11の縁部と金属板13が接着剤1
6によって接合された後に、図3、図4に示す円盤形の
頭部とその中心部に六角ないしプラス形の凹部を形成し
たタッピングネジ18,18・・・によって締め付けて
頭部の外周がすり鉢状の装着孔7,7・・・の内周に接
触して装着孔内に止まるようにして両金属板を一体的に
結合させるものである。
【0044】このタッピングネジ18,18・・・によ
る締め付けののち、図5に示すように金属板11のテー
パー状の面取り加工部12と金属板13の折り曲げ段部
15との間の前記間隙bで形成された凹部および装着孔
17,17・・・を接着性の充填剤19で埋めてタッピ
ングネジ18,18・・・の頭部を充填剤19で覆って
両金属板11,13の接合部分を均整化して仕上げ、一
見して接合部のない単一の金属板と見られるような接合
金属板を得ることができた。
【0045】
【発明の効果】この発明の金属板の接合方法は、充填材
による接着安定性を得るために、金属板の接合すべき縁
部の表面に面取り加工などによって充填材を充填するた
めの充填部を形成し、接合せんとする金属板同士の接合
側の縁部を近接又は当接した状態でその裏面に当て板を
固着して接合部を補強し、各金属板の表面からこの当て
板にタッピングネジによるネジ止めを行って両者の金属
板の結合を強化すると共に、その表面部に形成された凹
状の充填部及びタッピングネジの装着のための装着孔の
部分に充填材を充填し、表面を最終仕上げすることによ
って均一な表面を形成するものである。
【0046】また、この発明の金属板の他の接合方法
は、充填材による接着安定性を得るために、一方の金属
板の接合すべき縁部の表面に面取り加工などによって充
填材を充填するための充填部を形成し、他方の金属板の
接合すべき縁部に折り曲げ加工によって重ね合わせ部を
形成し、前記一方の金属板の縁部を他方の金属板の重ね
合わせ部(接着しろ)に接着固定したのち、一方の金属
板の表面からこの重ね合わせ部に対してタッピングネジ
によるネジ止めを行って両者の金属板の結合を強化し、
ついで表面部に形成された凹状の充填部及びタッピング
ネジの装着のための装着孔の部分に充填材を充填し、表
面を最終仕上げすることによって均一な表面を形成する
ものである。
【0047】これらによって得られた金属板は、接合部
の判別ができないほど精密に仕上げられて一見して単一
の金属板と実質的に差がなく、しかも前記の接合部は他
の金属板の部分よりも際立って高い強度を有し、優れた
シーリング性を発揮する。
【0048】特に、接合部の強化のために使用するタッ
ピングネジは、リベットによる締め付けに比べてネジに
よる強固な締め付け構造であり、リベットによるものは
その後に行う表面の均整化のためにリベットの頭部をさ
らえるとリベットが抜けやすくなるが、前記のタッピン
グネジを使用して締め付けることにより、金属板と当て
板あるいは金属板と重ね合わせ部との締め付けが強化さ
れて両者の板の密着を高めることができ、また、この締
め付けにより介在する接着剤が加圧状態で硬化されるの
でより強い接着が得られるものである。
【0049】この発明を自動車のボディに受けた損傷部
の修復に利用する場合、取り替えすべき部分を必要以上
に広げることなく、ガラス部分の取り外しや交換を行わ
ず、また、溶接による熱歪みを起こすことなく、しかも
溶接による強度を凌駕する強度による修復が可能であ
り、さらに接合部のシーリングや錆の発生を解消した金
属板の接合を達成することができる。
【0050】また、これまでの目立たない部分からの切
断分離による修復方法では果たし得なかった表面部のい
かなる部分でも自在に接合して表面を完全に修復するこ
とができ、しかも修復の時間やコストを大幅に縮小した
金属板の接合を達成することができる。
【0051】この発明の金属板の接合方法は、他にもア
ルミコンテナ車両の修復、アルミ・鋼板製自動車の修
復、アルミ・ステンレスもしくは他の金属製車両の修復
などに有効に使用することができるほか、建設外壁の補
強接着構造、現場施工における接着組み立て構造にも充
分に適用することができ、特に前記突き合わせ接合と重
ね合わせ接合の接合方法を適宜に使い分けることによ
り、格別の熟練を必要とせずにきわめて能率よく作業を
進めることができるものである。また、この発明によれ
ば、不要な部品の交換や資材の廃棄を極力減少させるこ
とができ、溶接などの機材を必要としない点で優れてお
り、また、資源のリサイクル化に対しても大きく貢献す
ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の金属板の接合方法の一例を示す説明
図である。
【図2】図1の縦断面図である。
【図3】この発明の金属板の接合方法に使用するタッピ
ングネジの縦断面図である。
【図4】同じくタッピングネジの平面図である。
【図5】この発明の金属板の接合方法の他の例を示す説
明図である。
【図6】図1の縦断面図である。
【符号の説明】
1,3 金属板 2,4 面取り加工部 5 当て板 6,16 接着剤 7,17 装着孔 8,18 タッピングネジ 9 充填剤 11,13 金属板 12 面取り加工部 14 重ね合わせ部 15 段部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接合せんとする金属板の接合側の縁部表
    面にそれぞれ充填剤を充填するための充填部を形成し、
    各充填部を所要の間隔を存し又は存しないで配設すると
    共に、その裏面側に当て板を接着剤で固定して接合せん
    とする金属板同士を一体的に連結したのち、前記各金属
    板の充填部近傍に沿って前記当て板に貫通するタッピン
    グネジの装着孔を形成し、各装着孔にタッピングネジを
    その頭部が表面の金属板の装着孔内に止まるようにして
    各金属板と当て板とを一体的に結合させ、ついで、各充
    填部間に形成された凹状部とタッピングネジの装着孔に
    充填剤を充填して表面を均整化することを特徴とする金
    属板の接合方法。
  2. 【請求項2】 一方の金属板の接合側の縁部表面に充填
    剤を充填するための充填部を形成すると共に、他方の金
    属板の接合側の縁部を段部を付して裏面側に折り曲げて
    重ね合わせ部を形成し、前記一方の金属板の接合側の縁
    部を他方の金属板の段部との間に所要の間隔を存し又は
    存しないで接着剤によって重ね合わせ部に固定したの
    ち、一方の金属板の充填部近傍に沿って前記重ね合わせ
    部に貫通するタッピングネジの装着孔を形成し、各装着
    孔にタッピングネジをその頭部が表面の金属板の装着孔
    内に止まるようにして両金属板を一体的に結合させ、つ
    いで、前記段部と前記充填部とによって形成される凹状
    部とタッピングネジの装着孔に充填剤を充填して表面を
    均整化することを特徴とする金属板の接合方法。
  3. 【請求項3】 前記タッピングネジは、円板状の頭頂部
    に工具による締め付けが可能な凹部を形成したものであ
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属板の接
    合方法。
  4. 【請求項4】前記金属板の縁部の表面に形成する充填部
    は、面取り加工によって形成された丸め加工あるいは斜
    面加工による斜面であることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の金属板の接合方法。
  5. 【請求項5】 前記接着剤および充填剤はエポキシ樹脂
    を主体とするものであることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の金属板の接合方法。
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