JP2000179118A - 屋根作業用荷置き装置 - Google Patents

屋根作業用荷置き装置

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JP2000179118A JP10351870A JP35187098A JP2000179118A JP 2000179118 A JP2000179118 A JP 2000179118A JP 10351870 A JP10351870 A JP 10351870A JP 35187098 A JP35187098 A JP 35187098A JP 2000179118 A JP2000179118 A JP 2000179118A
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智人 谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 瓦、その他屋根作業に必要な物、道具等の
荷を屋根上に安定状態に置くことのできる屋根作業用荷
置き装置を提供する。 【解決手段】 荷置きテーブル2の下面側一端部に傾斜
屋根面Rの上流側に接地される両側一対の接地ベース
3,3を装備し、荷置きテーブル2の下面側他端部には
夫々長さ調整可能な両側一対の伸縮脚部材4,4を設
け、各伸縮脚部材4の下端部に傾斜屋根面Rの下流側に
接地される接地ベース5を装備してなることを特徴とす
る屋根作業用荷置き装置1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築工事における
建物の屋根作業、例えば瓦葺き作業を行う際に、瓦を屋
根の上に一時的に置くのに使用される屋根作業用荷置き
装置に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来、上記のような瓦葺き
作業を行う場合には、作業に先立って瓦を複数枚ずつ野
地板等からなる傾斜屋根面の所要箇所に積み上げるよう
にしているが、瓦が傾斜した屋根面に直接積まれるた
め、その瓦が傾斜屋根面から滑り落ち易く、非常に危険
であった。
【0003】本発明は、瓦、その他屋根作業に必要な
物、道具等の荷を屋根上に安定状態に置くことのできる
屋根作業用荷置き装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
荷置きテーブル2の下面側一端部に傾斜屋根面Rの上流
側に接地される両側一対の接地ベース3,3を装備し、
前記荷置きテーブル2の下面側他端部には夫々長さ調整
可能な両側一対の伸縮脚部材4,4を設け、各伸縮脚部
材4の下端部に傾斜屋根面Rの下流側に接地される接地
ベース5を装備してなることを特徴とする。
【0005】請求項2は、請求項1に記載の屋根作業用
荷置き装置において、前記各接地ベース3,5は、屋根
面Rの傾斜角度に応じて角度変移自在となっていること
を特徴とする。
【0006】請求項3は、請求項1又は2に記載の屋根
作業用荷置き装置において、前記各伸縮脚部材4を回転
連結金具6を介して荷置きテーブル2の下面側に折り畳
み可能に連結してなることを特徴とする。
【0007】請求項4は、請求項1〜3の何れかに記載
の屋根作業用荷置き装置において、前記各伸縮脚部材4
を回転連結金具6を介して荷置きテーブル2の下面側に
折り畳み可能に連結すると共に、各伸縮脚部材4と荷置
きテーブル2との間に折り畳み可能な補強桟7を介設し
てなることを特徴とする。
【0008】請求項5は、請求項1〜4の何れかに記載
の屋根作業用荷置き装置において、前記一対の伸縮脚部
材4,4を横桟9によって一体的に連結すると共に、各
伸縮脚部材4と横桟9とが交わる内側コーナー部に各伸
縮脚部材4を長さ調整位置でロックするようにしたロッ
ク装置10を設けてなることを特徴とする。
【0009】請求項6は、請求項1記載の屋根作業用荷
置き装置1を一対用いて、これらを所要の間隔を開けて
左右に設置し、両屋根作業用荷置き装置1,1間に、こ
れら装置の荷置きテーブル2,2と面一状態に補助荷置
きテーブル60を連結するに当たって、前記荷置きテー
ブル2,2または補助荷置きテーブル60に左右方向に
着脱可能に支持シャフト61を挿入し、該支持シャフト
61の端部61aを前記両テーブル2,60の何れのテ
ーブルの端縁から突出するようにしてあり、この支持シ
ャフト61の突出部61aを利用して、補助荷置きテー
ブル60を荷置きテーブル2に着脱可能に懸架するよう
にしたことを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る屋根作業用
荷置き装置1を傾斜屋根面R上に設置した状態を示す側
面図、図2は正面図、図3は背面図、図4はこの屋根作
業用荷置き装置1を折り畳んだ状態での側面図である。
これらの図から分かるように、屋根作業用荷置き装置1
は、荷置きテーブル2の下面側一端部に傾斜屋根面Rの
上流側に接地される両側一対の接地ベース3,3を装備
し、前記荷置きテーブル2の下面側他端部には夫々長さ
調整可能な両側一対の伸縮脚部材4,4を設け、各伸縮
脚部材4の下端部に傾斜屋根面Rの下流側に接地される
接地ベース5,5を装備してなるものである。なお、図
示の状態では、上流側の接地ベース3,3は、荷置きテ
ーブル2に略直接に取り付けられているが、両者間に短
尺な脚部材3aを介在してもよいことは勿論である。ま
た屋根面Rで作業するため、より安全に作業をするため
に、屋根面Rに接地ベース3または5の滑りを阻止する
仮り止め用の突起を突設するようにしてもよく、さらに
は屋根作業用荷置き装置1を保持するロープを屋根面R
に仮設するようにしてもよい。
【0011】また、各伸縮脚部材4の上端部は、回転連
結金具6を介して荷置きテーブル2の下面側に折り畳み
可能に連結され、各伸縮脚部材4と荷置きテーブル2と
の間には折り畳み可能な補強桟7が介設され、そして前
記一対の伸縮脚部材4,4は上下の横桟8,9によって
一体的に連結されていると共に、下部の横桟9と各伸縮
脚部材4とが交わる内側コーナー部には各伸縮脚部材4
を長さ調整位置でロックするようにしたロック装置10
が設けられている。
【0012】上記屋根作業用荷置き装置1の構造につい
て図5〜図9を参照して更に詳細に説明する。図5は図
2の矢印Xで示す部分の拡大斜視図、図6及び図7は夫
々同矢印Xで示す部分の拡大縦断面図、図8の(A)及
び(B)は夫々図1の矢印Yで示す部分の拡大側面図、
図9の(A)及び(B)は夫々図1の矢印Zで示す部分
の拡大縦断面図である。
【0013】図5〜図7に示すように、各伸縮脚部材4
は、上端部が荷置きテーブル2側に取り付けられる本体
部材11と、この本体部材11内に摺動自在に挿通さ
れ、下端部に接地ベース5を備えたスライド部材12と
からなるもので、ロック装置10により本体部材11に
対するスライド部材12の移動を規制して、長さを所望
に調整できるようになっている。本体部材11は、図5
から分かるように、角筒状主体13と、この主体13の
内側壁13a外面の両側縁に沿って突設された両側一対
の支持壁14,14とからなり、両支持壁14,14間
に各横桟8,9の端部が嵌合固定されている。スライド
部材12には、その長さ方向に多数の歯15aを形成し
てなるラック15が設けられ、また本体部材11の下端
開口にはキャップ16が装着されている。
【0014】前記ロック装置10について説明すると、
図2及び図5〜図7に示すように、各伸縮脚部材4の本
体部材11と下部横桟9とが交わる内側コーナー部に、
係止部材17及びこの係止部材17を覆う鋼板製のケー
シング18が配置され、このケーシング18は、側面視
略直角三角形を成す一対の側板部18a,18aと、両
側板部18a,18aの斜辺部どうしをつなぐ上板部1
8bと、一対の取付部18c,18cとからなるもの
で、両側板部18a,18a及び取付部18c,18c
が夫々リベット等の固定具19で本体部材11の支持壁
14,14及び下部横桟9に固定されている。このケー
シング18内に係止部材17が配置され、この係止部材
17は、長さ方向一端側にスライド部材12のラック1
5に係合する係合歯20を形成し且つ他端側に操作部2
1を形成したもので、係合歯20がラック15に係合す
る係合位置とラック15から離脱した離脱位置との間で
回動できるように、この係止部材17の係合歯20と操
作部21との中間部が、支軸22によってケーシング1
8と本体部材11に枢着されている。
【0015】係止部材17の係合歯20は、本体部材1
1の角筒状主体13を構成する内側壁13aに形成され
た開口部23を通してラック15に係合し、これにより
本体部材11に対するスライド部材12の相対摺動が規
制されるようになっている。また、係止部材17と本体
部材11との間には、係合歯20がラック15に係合す
る方向に係止部材17を付勢するバネ24が介装され、
このバネ24よって係止部材17は、図6に示すように
係合歯20が常時ラック15に係合した状態に保持され
る。
【0016】ケーシング18の上板部18bには、係止
部材17の操作部21を外部から操作できるように突出
させる操作用開口部25が設けられ、また上板部18b
の上面には合成樹脂製の化粧板26が固定具53で固着
され、この化粧板26には前記上板部18bの操作用開
口部25に連通する操作用ガイド溝26aが設けられ、
しかして係止部材17の操作部21は、ケーシング上板
部18bの操作用開口部25から化粧板26の操作用ガ
イド溝26a内に突出している。化粧板26には、操作
用ガイド溝26a及びケーシング上板部18bの操作用
開口部25からケーシング18内部への砂等の侵入を防
止するための合成樹脂製の防塵カバー27が、前記操作
用開口部25を覆う閉位置とその操作用開口部25を開
放する開位置との間で開閉可能なように支軸28によっ
て枢着されている。
【0017】防塵カバー27の先端部裏面には、このカ
バー27が閉位置にあるとき前記操作用開口部25から
突出した係止部材17の操作部21に係合して係合歯2
0のラック15からの離脱を阻止するための駒片状の止
め具29が設けられている。従って、防塵カバー27
を、図6の仮想線で示す開位置から支軸28を中心に回
動して同図実線図示のような閉位置に閉じると、操作用
開口部25が閉鎖されてケーシング18内部への砂等の
侵入が防止され、また防塵カバー27を閉じることによ
って、止め具29が、係合位置にある係止部材17の操
作部21に係合して、係合歯20のラック15からの離
脱が物理的に阻止され、それにより操作部21が不用意
に回動操作されるのを回避することができる。
【0018】しかして、伸縮脚部材4を伸縮させる場合
には、図6に示すように、係止部材17がバネ24で付
勢されてその係合歯20がラック15に係合していると
共に、防塵カバー27が閉じて係止部材17の操作部2
1が止め具29によってロックされている状態から、防
塵カバー27を開放させた後、図7に示すように、化粧
板26の操作用ガイド溝26aに指Fを滑り込ませて、
操作部21をバネ24に抗して上方へ押すと、係止部材
17が支軸22を中心に図7に関し時計回り方向に回動
して、係合歯20がラック15から離脱し、ロック解除
状態となる。これにより本体部材11に対するスライド
部材12の摺動が可能となるから、スライド部材12を
摺動させて伸縮脚部材4を所要高さに伸縮調整した後、
係止部材17の操作部21から指Fを離せば、バネ24
の付勢力により係止部材17の係合歯20がラック15
に自動的に係合して、本体部材11に対するスライド部
材12の相対摺動が規制され、図6に示すようなロック
状態となる。
【0019】各伸縮脚部材4のスライド部材12下端部
にある接地ベース5は、図5〜図7に示すように、スラ
イド部材12の下端部に屋根作業用荷置き装置1の前後
方向揺動可能にピン30で枢着された上向きコ字形のブ
ラケット5bと、このブラケット5bに取り付けられた
ベース本体5aとからなり、ベース本体5aは、ブラケ
ット5bに下面に固着された金属板31と、これの下面
に貼着されたゴム板32とによって形成されている。こ
の接地ベース5は、図1に示すように傾斜屋根面Rの下
流側に設置されるものであるが、傾斜屋根面Rの上流側
に設置される接地ベース3は、詳細な図示は省略する
が、上記接地ベース5と同様な構成を有する。しかし
て、各接地ベース3,5は、傾斜屋根面Rの傾斜角度に
応じて自由に角度変移できるようになっている。尚、図
中の54は、スライド部材12下端部に嵌着されたキャ
ップである。
【0020】前記回転連結金具6は、伸縮脚部材4を、
図8の(B)に示すように荷置きテーブル2の下面と略
平行に折り畳んだ閉脚姿勢と、同図の(A)に示すよう
に荷置きテーブル2の下面と垂直になる開脚姿勢との間
で開閉可能に荷置きテーブル2の下面側に連結するもの
で、荷置きテーブル2の左右側端面に固定した取付板3
3と、伸縮脚部材4を形成する本体部材11の外側面に
固定した連結板34とを重合させて枢支軸35により回
動可能に連結し、取付板33と連結板34とに開脚姿勢
となる位置で互いに当接してそれ以上の回動を阻止する
当り面36,37を設け、且つ取付板33に形成された
ピン孔38からバネ(図示省略)により連結板34に向
けて付勢突出されたピン39を設けると共に、連結板3
4には開脚姿勢と閉脚姿勢でピン39が係合する係合ピ
ン孔40,41を設けたものである。従って、上記バネ
に付勢されたピン39と係合孔40,41は伸縮脚部材
4を開脚姿勢と閉脚姿勢とに維持するための規制部材で
あり、これによって伸縮脚部材4を上記姿勢に維持する
ことができれば、後述の補強桟7を設ける必要がない。
勿論、この規制部材は上記構造に限定されることはな
く、要は伸縮脚部材4を上記姿勢に維持することができ
る構造であればよい。なお、伸縮脚部材4は回転連結金
具6によって荷置きテーブル2の下面側に直角状態に開
脚維持されるが、屋根の勾配等を考慮し、必ずしも直角
状態に開脚される必要がなく、例えば若干鈍角または鋭
角状態に開脚維持されるようになってもよい。
【0021】しかして、伸縮脚部材4が図8の(A)に
示すような開脚姿勢にあるときは、ピン39が連結板3
4の係合ピン孔40に係合してその開脚姿勢がロック状
態に保持される。この開脚姿勢から、ピン39をバネ付
勢力に抗して押さえ込んだ状態で伸縮脚部材4を同図
(B)に示すように荷置きテーブル2の下面に向けて回
動すると、ピン39が連結板34の係合ピン孔41に係
合して閉脚姿勢で自動的にロックされ、伸縮脚部材4は
図4のように折り畳まれた状態に保持される。
【0022】一方、各伸縮脚部材4と荷置きテーブル2
との間には介設された折り畳み可能な補強桟7は、図1
に概略示すように、上部側桟部材7aと下部側桟部材7
bとからなり、上部側桟部材7aの上端部が荷置きテー
ブル2側に枢着され、下部側桟部材7bの下端部が伸縮
脚部材4の本体部材11に枢着されており、そして上部
側桟部材7aの下端部と下部側桟部材7bの上端部との
間に関節装置42が介設されている。
【0023】関節装置42は、図9に示すように、上部
側ロック本体43と下部側ロック本体44とを有し、こ
れら両ロック本体43,44は、夫々上部側桟部材7a
と下部側桟部材7bとに嵌合固着されると共に、互いに
関節軸45によって枢支連結され、この関節軸45を中
心に補強桟7の下部側桟部材7bが上部側桟部材7aに
対して図9(B)の仮想線図示のように二つ折りできる
ようになっている。そして、下部側ロック本体44にロ
ック軸46によって回動可能に軸支されたロックブロッ
ク47が上下両ロック本体43,44に亘って設けられ
る。このロックブロック47にはその先端部にロック片
48が突設され、このロック片48が上部側ロック本体
43に設けた係合突起49に係合するようになってい
る。またロックブロック47には中空部50が設けら
れ、これに圧縮スプリングからなるロックバネ51が収
容されてその一端部が関節軸45の周面に受け止めら
れ、他端部が中空部50の内壁に受け止められ、このロ
ックバネ51に付勢されて前記ロック片48が上部側ロ
ック本体43の係合突起49の係合面49aに強く押圧
係合するようになっている。また、ロックブロック47
の後端部にはロックブロック47のロック状態を開放す
るための開放レバー52が突設されると共に、ロックブ
ロック47の先端部外周面には、後述するように上部側
桟部材7aに対する下部側桟部材7bの二つ折り状態か
ら伸展する際に、ロックブロック47が係合突起49の
コーナー部49bに沿って摺動するためのガイド面47
aを形成している。
【0024】図9の(A)は、下部側ロック本体44の
ロック軸に枢着しているロックブロック47のロック片
48が上部側ロック本体43の係合突起49にロックバ
ネ51の付勢力によって強く押圧係合して上部側桟部材
7aと下部側桟部材7bとが直線状にロックされている
状態を示す。この状態から上部側桟部材7aに対して下
部側桟部材7bを二つ折りにした状態に開放するには、
開放レバー52を図9(A)の状態から同図(B)に示
すようにロックバネ51に抗して下方へ回動操作すれば
よい。この操作によってロック片48が係合突起49か
ら離れて両者の係合状態が開放されるから、その状態で
下部側桟部材7bを図9(B)の仮想線図示のように関
節軸45を中心に上方に回動させることによって、下部
側桟部材7bを上部側桟部材7aに折り重ねるように二
つ折りすることができる。この場合、補強桟7の折り畳
み操作は伸縮脚部材4の折り畳み操作と連動して行う。
【0025】図10以下は、本発明の他の実施形態の屋
根作業用荷置き装置100を示すもので、前記実施形態
と同一の役割を果たす部材については同一符号を付して
原則として説明を省略するものとし、相違点のみを説明
すると、図10に示すように、前記実施形態の屋根作業
用荷置き装置1の荷置きテーブル2の幅員だけでは作業
面として少ない場合には、図10以下に示すように広幅
の作業面を有する荷置き装置100を屋根面に設置する
ようにしたものである。
【0026】即ち、図10及び図11に示すように、前
記実施形態の屋根作業用荷置き装置1を一対用いて、こ
れらを所要の間隔を開けて左右に設置し、両屋根作業用
荷置き装置1,1間に、これら装置の荷置きテーブル
2,2と面一状態に補助荷置きテーブル60を連結する
ようにして、一対の荷置きテーブル2,2と両テーブル
間の補助荷置きテーブル60とにわたる広い作業面を簡
単に屋根面上で設置することができるようにしたもので
ある。
【0027】図12に示すように、回転連結金具6のう
ち、荷置きテーブル2側に取り付けられる取付板33に
は、図13に示す支持シャフト61を挿入することがで
きる支持孔62を貫設すると共に、該支持孔62に切欠
部63を形成してある。
【0028】また図15に示すように、補助荷置きテー
ブル60側にもその端部にビス72で固着した取付板7
3に幅方向に支持孔64と切欠部65を貫設しておく。
【0029】そして両者間の支持孔62,64にわたっ
て、図11に示すように支持シャフト61の端部61a
を前後一対挿通することによって、該支持シャフト61
を介して補助荷置きテーブル60が屋根作業用荷置き装
置1,1の荷置きテーブル2,2間に懸架されるように
なっている。支持シャフト61の両端部61a付近に9
0°の位相差で係合突起66,66を突設しており、こ
れは該支持シャフト61を支持孔61,64に挿入する
際に、該係合突起66を前記切欠部63,65に沿って
挿入し、挿入後に支持シャフト61を周方向に変位させ
ることによって、該係合突起66,66が支持孔61,
64の端面側壁面に係合して抜け止めの作用を果たすよ
うになっている。
【0030】なお、これだけでは互いに隣接する補助荷
置きテーブル60と荷置きテーブル1との連結状態が不
十分である恐れがあるので、図11のA部分を示す図1
4及び図15に示すように、補助荷置きテーブル60あ
るいは荷置きテーブル2の何れか一方に掛合ブラケット
67を取り付け、これに略下向きU字状の掛合金具68
を水平方向に首振り自在に設け、不使用時にはバネ69
に付勢されて該掛合金具68は掛合ブラケット67に設
けた保持孔70に保持されているが、使用時にはバネ6
9の付勢力に抗して掛合金具68を図15の矢印aで示
すように上方に持ち上げ、この状態で図14に示すよう
に矢印bに示すように水平方向に首振りさせて荷置きテ
ーブル2側に設けた掛合孔71に掛合させることによっ
て、補助荷置きテーブル60と荷置きテーブル2とは該
掛合金具68によって確実に連結することができる。
【0031】以上説明したような構成を有する屋根作業
用荷置き装置1の使用に際しては、先ず、屋根作業用荷
置き装置1の両伸縮脚部材4,4を荷置きテーブル2の
下面側に折り畳むと共に各伸縮脚部材4と荷置きテーブ
ル2との間の補強桟7を二つ折りにして図4に示すよう
な折り畳み状態とし、この屋根作業用荷置き装置1を建
物の傾斜屋根面R上に持ち運ぶ。この傾斜屋根面R上に
おいて、両伸縮脚部材4,4を夫々開脚すると共に、各
二つ折り補強桟7を直線状に延伸して保持し、荷置きテ
ーブル2の一端側にある接地ベース3,3を傾斜屋根面
Rの上流側に接地し、伸縮脚部材4,4側の接地ベース
5,5を傾斜屋根面Rの下流側に接地する。
【0032】そして、この屋根作業用荷置き装置1の荷
置きテーブル2が水平になるように各伸縮脚部材4をロ
ック装置10により適宜に伸縮調整して所望の長さ調整
位置にロックし、図1に示すような状態に屋根作業用荷
置き装置1を設置する。このとき、各接地ベース3,5
は、屋根面Rの傾斜角度に応じて角度変移自在であるか
ら、この傾斜屋根面Rに密接状態に接地され、しかもベ
ース本体5aの下面側がゴム板32からなるため、傾斜
屋根面R上で滑りを生ずることなく極めて安定状態に接
地される。こうして傾斜屋根面Rの上に設置した屋根作
業用荷置き装置1の荷置きテーブル2に、図1に示すよ
うに例えば瓦Kを複数段に積み上げることによって、瓦
葺き作業を安全に且つ能率良く行うことができる。
【0033】一般家屋の傾斜屋根面では、その傾斜の度
合に5寸勾配(1尺の水平長に対し5寸の高さをもつ傾
斜を云う)と7寸勾配(1尺の水平長に対し7寸の高さ
をもつ傾斜を云う)とがある。例えば、図1の実線で示
す傾斜屋根面Rが5寸勾配、同図の仮想線で示す傾斜屋
根面R′が7寸勾配であるとすれば、5寸勾配の屋根面
Rは、7寸勾配の屋根面R′より傾斜が緩いから、5寸
勾配の屋根面Rに屋根作業用荷置き装置1を設置する場
合には、ロック装置10により伸縮脚部材4の長さを比
較的短く調整し、7寸勾配の屋根面R′の場合には、伸
縮脚部材4を伸長操作して長く調整すればよい。このよ
うに、伸縮脚部材4をロック装置10で適宜に長さ調整
することによって、5寸勾配の屋根面Rと7寸勾配の屋
根面R′とに簡単に対応させることができる。勿論、こ
れら5寸、7寸勾配以外の任意の勾配の傾斜屋根面に対
応可能である。
【0034】また他の実施形態の屋根作業用荷置き装置
100を屋根面R上で設置する際には、前記実施形態の
屋根作業用荷置き装置1を屋根面R上で設置した後に、
一対の屋根作業用荷置き装置1,1を適当間隔に設置
し、この両屋根作業用荷置き装置1,1間に補助荷置き
テーブル60を前述のようにして組み立て懸架するよう
にすればよい。
【0035】屋根作業が終了すれば、傾斜屋根面R上に
おいて屋根作業用荷置き装置1を図4に示すような状態
に折り畳むことによって、屋根面Rからの装置1の降ろ
し作業を容易且つ安全に行うことができる。
【0036】また、上述した屋根作業用荷置き装置1で
は、ロック装置10を各伸縮脚部材4と下部横桟9とが
交わる内側コーナー部に設けていることから、特に、こ
の屋根作業用荷置き装置1を折り畳むときに、ロック装
置10が伸縮脚部材4や補強桟7に当たって支障を来す
ようなことがない上、伸縮脚部材4の伸縮操作がし易く
なる。
【0037】
【発明の効果】請求項1に係る発明の屋根作業用荷置き
装置は、荷置きテーブルの下面側一端部に傾斜屋根面の
上流側に接地される両側一対の接地ベースを装備し、前
記荷置きテーブルの下面側他端部には夫々長さ調整可能
な両側一対の伸縮脚部材を設け、各伸縮脚部材の下端部
に傾斜屋根面の下流側に接地される接地ベースを装備し
たものであるから、傾斜屋根面上に荷置きテーブルを水
平状態に配置して、このテーブル上に瓦その他の屋根作
業に必要な物、道具等の荷を屋根上に安定状態に置くこ
とができ、屋根作業を安全且つ能率良く行うことができ
る。
【0038】請求項2に記載のように、各接地ベースが
屋根面の傾斜角度に応じて角度変移自在となっているか
ら、各接地ベースを傾斜屋根面に密接状態で安定良く接
地させることがきる。
【0039】請求項3に記載のように、各伸縮脚部材を
回転連結金具を介して荷置きテーブルの下面側に折り畳
み可能に連結してなるため、屋根への搬入及び屋根から
の搬出が容易になると共に、保管に便利となる。
【0040】請求項4に記載のように、各伸縮脚部材を
回転連結金具を介して荷置きテーブルの下面側に折り畳
み可能に連結すると共に、各伸縮脚部材と荷置きテーブ
ルとの間に折り畳み可能な補強桟を介設した場合には、
屋根への搬入及び屋根からの搬出が容易となり、且つ保
管に便利となると共に、補強桟によって各伸縮脚部材を
安定に保持できる。
【0041】請求項5に記載のように、両伸縮脚部材を
横桟によって一体的に連結すると共に、各伸縮脚部材と
横桟とが交わる内側コーナー部に各伸縮脚部材を長さ調
整位置でロックするようにしたロック装置を設けている
から、両伸縮脚部材が一体となって装置全体が構造的に
安定し、また屋根作業用荷置き装置を折り畳む際にロッ
ク装置が伸縮脚部材や補強桟に当たって支障を来すこと
がない上、伸縮脚部材の伸縮操作がし易くなる。
【0042】請求項6に記載の発明によれば、単位枠で
ある接地ベースを備えた荷置きテーブルに対して、これ
を複数個用意し、これに補助荷置きテーブルを屋根面上
で連結して荷置き作業面を広くした屋根作業用荷置き装
置を危険な屋根面上で簡単容易に組立懸架することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る屋根作業用荷置き装置を傾斜屋
根面上に設置した状態を示す側面図である。
【図2】 同屋根作業用荷置き装置の正面図である。
【図3】 同屋根作業用荷置き装置の背面図である。
【図4】 同屋根作業用荷置き装置を折り畳んだ状態で
の側面図である。
【図5】 図2の矢印Xで示す部分の拡大斜視図であ
る。
【図6】 図2の矢印Xで示す部分の拡大縦断面図で、
伸縮脚部材のスライド部材がロックされている状態を示
す。
【図7】 図2の矢印Xで示す部分の拡大縦断面図で、
伸縮脚部材のスライド部材がロック解除されている状態
を示す。
【図8】 図1の矢印Yで示す部分の拡大図で、(A)
は伸縮脚部材が開脚姿勢にある状態を示し、(B)は伸
縮脚部材が閉脚姿勢にある状態を示す。
【図9】 (A)及び(B)はそれぞれ図1の矢印Zで
示す部分の拡大断面図である。
【図10】 本発明の他の実施形態にかかる屋根作業用
荷置き装置の背負う面図である。
【図11】 同屋根作業用荷置き装置の側面図である。
【図12】 同要部の拡大正面図である。
【図13】 同要部である支持シャフトの斜視図であ
る。
【図14】 図11のA部分を示す平面図である。
【図15】 同側面図である。
【符号の説明】
R,R′ 傾斜屋根面 1 屋根作業用荷置き装置 2 荷置きテーブル 3 接地ベース 4 伸縮脚部材 5 接地ベース 6 回転連結金具 7 補強桟 10 ロック装置 100 屋根作業用荷置き装置 60 補助荷置きテーブル 61 支持シャフト

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷置きテーブルの下面側一端部に傾斜屋
    根面の上流側に接地される両側一対の接地ベースを装備
    し、前記荷置きテーブルの下面側他端部には夫々長さ調
    整可能な両側一対の伸縮脚部材を設け、各伸縮脚部材の
    下端部に傾斜屋根面の下流側に接地される接地ベースを
    装備してなることを特徴とする屋根作業用荷置き装置。
  2. 【請求項2】 前記各接地ベースは、屋根面の傾斜角度
    に応じて角度変移自在となっていることを特徴とする請
    求項1に記載の屋根作業用荷置き装置。
  3. 【請求項3】 前記各伸縮脚部材を回転連結金具を介し
    て荷置きテーブルの下面側に折り畳み可能に連結してな
    る請求項1又は2記載の屋根作業用荷置き装置。
  4. 【請求項4】 前記各伸縮脚部材を回転連結金具を介し
    て荷置きテーブルの下面側に折り畳み可能に連結すると
    共に、各伸縮脚部材と荷置きテーブルとの間に折り畳み
    可能な補強桟を介設してなることを特徴とする請求項1
    〜3の何れかに記載の屋根作業用荷置き装置。
  5. 【請求項5】 前記一対の伸縮脚部材を横桟によって一
    体的に連結すると共に、各伸縮脚部材と横桟とが交わる
    内側コーナー部に各伸縮脚部材を長さ調整位置でロック
    するようにしたロック装置を設けてなることを特徴とす
    る請求項1〜4の何れかに記載の屋根作業用荷置き装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の屋根作業用荷置き装置を
    一対用いて、これらを所要の間隔を開けて左右に設置
    し、両屋根作業用荷置き装置間に、これら装置の荷置き
    テーブルと面一状態に補助荷置きテーブルを連結するに
    当たって、前記荷置きテーブルまたは補助荷置きテーブ
    ルに左右方向に着脱可能に支持シャフトを挿入し、両支
    持シャフトの端部を前記両テーブルの何れのテーブルの
    端縁から突出するようにしてあり、この支持シャフトの
    突出部を利用して、補助荷置きテーブルを荷置きテーブ
    ルに着脱可能に懸架するようにした屋根作業用荷置き装
    置。
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