JP2000177586A - 鉄道車両の振動抑制装置 - Google Patents

鉄道車両の振動抑制装置

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JP2000177586A
JP2000177586A JP10362620A JP36262098A JP2000177586A JP 2000177586 A JP2000177586 A JP 2000177586A JP 10362620 A JP10362620 A JP 10362620A JP 36262098 A JP36262098 A JP 36262098A JP 2000177586 A JP2000177586 A JP 2000177586A
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Japan
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flow path
side chamber
damper
rod
valve
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JP10362620A
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Hiroshi Niimura
浩 新村
Kenjiro Kamibayashi
賢治郎 上林
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Nippon Sharyo Ltd
Central Japan Railway Co
Original Assignee
Nippon Sharyo Ltd
Central Japan Railway Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コンパクトな鉄道車両の振動抑制装置を提供す
る。 【解決手段】シリンダ3のヘッド側室4aからロッド側
室6aへチェック弁5aを介して連通するとともにロッ
ド側室6aから油タンク7への流路を複数設けたダンパ
10を台車2と車体1間に備え、該ロッド側室6aから
油タンク7への流路をオンロード時とアンロード時の2
経路とし、車体左右方向の加速度を検知する加速度検知
手段の信号とダンパのシリンダロッド6の伸縮を検知す
るロッド伸縮検知手段の信号に基づいてオンロードかア
ンロードかを判断して該流路を高速電磁弁15で切換え
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道車両の走行に
おいて発生する車体の横揺れを抑制し、乗り心地を向上
させるための振動抑制装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道車両では、一般に台車と車体の間に
空気バネが設けられ、台車からの振動を緩和して乗り心
地を良くしているが、空気バネは振動を減衰させること
ができないので、振動が持続したり、外乱に対して共振
する問題がある。そこで、この空気ばねの横方向振動を
減衰させるために台車と車体間にダンパを設けている。
【0003】このダンパは、種々のものが使用されてい
るが、横方向振動の程度によって、制振度合いを変動可
能にしたいわゆるセミアクティブダンパが知られてお
り、例えば、特開平9−301164号公報に記載され
ている。このセミアクティブダンパを用いた振動抑制装
置の概要を図7で説明する。
【0004】図7は、車体の横方向振動の程度によっ
て、セミアクティブダンパのダンパ定数を変化させる制
御系を表すブロック図である。ダンパ10は、台車2と
車体1との間に介装され、シリンダ内に充満されたオイ
ルの流動抵抗を利用して、車体1の横方向振動を減衰さ
せる。この流動抵抗を変化させるのがダンパ定数変更手
段で、これはシリンダと連通する油圧回路と、この油圧
回路中に設けた複数の高速電磁弁を外部信号によって適
宜開閉させることにより、油圧回路の流路抵抗を変更し
ている。どの高速電磁弁を開閉させるかを決定するのが
ダンパ定数設定手段で、速度検出手段で検出したピスト
ンロッドの伸縮速度と加速度検出手段によって検出した
車体の横方向加速度を演算して、予め設定されたテーブ
ルと照合して決められる。
【0005】このセミアクティブダンパの構成を図8で
説明する。ダンパ10は、シリンダ3と油タンク7およ
びシリンダ3のロッド側室6aとヘッド側室4aからそ
れぞれ油タンク7へ連通する油圧回路から構成される。
シリンダ3は、ピストンロッド6の末端が台車に、シリ
ンダヘッド4は車体に固定されている。そしてシリンダ
3のヘッド側室4aは、ピストン5に設けたチェック弁
5aを介してロッド側室6aと連通されている。
【0006】油圧回路は、ヘッド側室4aはチェック弁
8を介して油タンク7に接続され、ロッド側室6aは流
路19からオリフィス55または高速電磁弁51〜54
を介して、流路20から油タンク7へ還流するように接
続されている。ピストンロッド6の圧縮時は、ヘッド側
室4aのオイルがチェック弁5aを通ってロッド側室6
aに流れ、さらに流路19へ送られる。また、ピストン
ロッド6の伸長時は、ヘッド側室4aが負圧になり油タ
ンク7からチェック弁8を介してオイルが吸入されると
ともに、ロッド側室6aのオイルが流路19へ排出され
る。
【0007】ピストンロッド6の伸縮によって流路19
に送られたオイルは、オリフィス55または高速電磁弁
51〜54を介して流路20から油タンク7へ還流する
が、オンロード(ダンパに減衰力を発生させる)の場合
は、高速電磁弁51〜53のソレノイドのON,OFF
を適宜組み合わせて開閉し、オリフィス55〜57を通
過させてオリフィスの絞り効果による減衰力を発生させ
る。なお、オリフィス56、57はオリフィス55より
大きく設定されている。
【0008】また、高速電磁弁54を介して流路20へ
オイルを還流させるアンロード(ダンパに減衰力を発生
させない)経路や、無通電状態(フェイル時ともいう)
においてオリフィス16を介して流路20へオイルを還
流させるフェイル用流路を備えている。
【0009】ダンパ定数は、車体に設けた左右方向の加
速度を検知する加速度検出手段から、車体につながるシ
リンダヘッド4の左右方向の速度を算出して制御入力信
号とし、一方、ダンパのピストンロッド6の伸縮速度を
速度検出手段で検出し、前記制御入力信号とからダンパ
定数を設定している。
【0010】速度検出手段は、ピストンロッド6の側面
に、軸方向に等間隔にて埋めこまれた磁性体ビット60
を磁気センサ61でカウントし、所定時間内のカウント
値からピストンロッド6の速度を算出するものが使用さ
れている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た従来のセミアクティブダンパには、車体の多様な振動
状態に対応して制振力をきめ細かく与えるために制振力
を多段にしており、高速電磁弁を多数必要とし、油圧回
路の構成が複雑となっているばかりでなく、変位検出手
段の磁気センサがシリンダ外に設けているためセンサ長
分ピストンロッドを長くしなければならないなどダンパ
の重量が大きくなっている。とくに、車体の振動状態に
即応してリアルタイムに的確な制振力を作動させるため
には、ピストンロッドの伸縮速度を正確に把握して迅速
に処理し対応する高速電磁弁を作動させる必要があり、
高価なものとなっている割りには、制御力が制振対象の
振動に対して不十分である場合に、ON−OFF的に制
御力を変化させた場合と比較して効果に大差なく、また
複雑な制御演算を高速で処理する必要があるため制御装
置の発熱量が大きく、耐久性を低下させる要因となって
いる。さらに、編成車両において車体間の前後方向に接
続されたダンパがない場合や、また、遠心力によって車
体が最大まで横方向に移動する曲線走行、また、車体が
空力などで激しく揺すられるトンネル通過時などでは、
ダンパの制振能力に対して制振対象の持つエネルギが大
きく、途中段階の状態が使われることはほとんど無く、
選択される切換段は、常時最大になってしまい多段切換
の効果はなかった。また、車体の振動状態を検知するセ
ンサが故障した場合には、最小の制振力が選定されるた
め、極端に乗り心地が悪くなってしまうという問題もあ
った。
【0012】そこで、本発明は、上記問題点を解消し、
装置をコンパクトにした鉄道車両の振動抑制装置を提供
することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では次の手段を採った。即ち、シリンダのヘ
ッド側室からロッド側室へチェック弁を介して連通する
とともにロッド側室から油タンクへの流路を複数設けた
ダンパを台車と車体間に備えて、振動状態に適応して該
流路を選択して車体の横振れを抑制する鉄道車両の振動
抑制装置において、該ロッド側室から油タンクへの流路
をオンロード時とアンロード時の2経路とし、車体左右
方向の加速度を検知する加速度検知手段の信号とダンパ
のピストンロッドの伸縮を検知するロッド伸縮検知手段
の信号に基づいてオンロードかアンロードかを判断して
該流路を高速電磁弁で切換えるようにしたことを特徴と
している。
【0014】この発明で使用されるダンパは、能動的に
力を発生させて振動を押さえるアクティブダンパではな
く、振動状態に対して適応的にこれを減衰させることに
より効率良くエネルギを散逸させる、いわゆるセミアク
ティブダンパである。このダンパは、シリンダのヘッド
側室が油タンクと接続され、ロッド側室は選択できる複
数の流路を介して油タンクに接続されている。それぞれ
の流路には径の異なるオリフィスが設けられており、そ
の時の振動状態によって、それに適応する流路を選択
し、その流路抵抗によって振動を減衰させるものであ
る。
【0015】また、ダンパのヘッド側室の断面積は、ピ
ストンロッド径の断面積の2倍とし、ピストンロッドが
伸びた時と縮んだ時でロッド側室から排出されるオイル
の量が同一になるようにして、制御系を簡素にするのが
一般的である。ロッド側室から油タンクへの流路をオン
ロード時とアンロード時の2経路としたが、これは、そ
れ以外の流路がないことを意味するものではない。電気
系統の故障などで無通電状態の時にロッド側室のオイル
を油タンクへ還流するフェールセーフ流路や、オンロー
ド時に急激なピストンロッドの伸縮で高圧になったとき
に圧油をリリーフ弁を介して油タンクへ逃がす流路まで
も除かれることを意味しない。2経路の意味は、オンロ
ード時にロッド側室から油タンクへ還流する流路が一つ
しかない(高圧時にリリーフ弁を介して油タンクへ圧油
を逃がす流路は除く)ことを意味する。
【0016】また、オンロード時とアンロード時の流路
を切換える高速電磁弁は、上記2経路の流路に設けたも
のに限定するものではなく、請求項2に記載された発明
のように、オンロード時にロッド側室からオリフィスを
経由して油タンクへ還流する流路に、該オリフィスをバ
イパスする分岐流路を設け、該分岐流路に高速電磁弁で
開閉するシーケンスアンロード弁を設ける構成としても
よい。この場合は、高速電磁弁に直接ロッド側室からの
オイルを通過させないので極めて小型の高速電磁弁で構
成でき、使用電力を少なくできるばかりでなく、振動抑
制装置全体をコンパクトにできる効果がある。
【0017】また、ピストンロッドの伸縮を検知する手
段は、ピストンロッドに磁性体を設けてこれを近接セン
サで検知する手段のように、ピストンロッドと係合して
その伸縮を検知するものに限定されるものではなく、ヘ
ッド側室と油タンクに接続される流路に圧力センサを設
けて、ヘッド側室の圧力の状態を検知してピストンロッ
ドの伸縮を判断してもよく、これらは本発明の技術的範
囲に含まれるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明の振動抑制装置を図1
に示す実施形態例に基づいて説明する。まず、ダンパ7
0のシリンダ3の構成は、前記図8で説明した従来例と
同じであり、符号は同一としてある。即ち、シリンダ3
は、ピストンロッド6の末端が台車に、シリンダヘッド
4は車体に固定されている。そしてシリンダ3のヘッド
側室4aは、ピストン5に設けたチェック弁5aを介し
てロッド側室6aと連通されている。なお、ヘッド側室
4aの断面積はピストンロッド6の断面積の2倍に設定
され、ピストンロッド6の伸長時と圧縮時のストローク
に対してシリンダ3から排出されるオイル量は同一とな
っている。
【0019】そして、ヘッド側室4aはチェック弁8を
介して油タンク7に接続され、ロッド側室6aは流路1
9からフェールセーフ弁14と高速電磁弁15を介して
流路20から油タンク7へ還流するように接続されてい
る。フェールセーフ弁14と高速電磁弁15とは流路1
3によって直列に接続されており、流路13にはオリフ
ィス17を介して流路20へ還流する経路が分岐して設
けられている。
【0020】また、フェールセーフ弁14はオリフィス
16およびリリーフ弁12を介して流路20と、高速電
磁弁15は流路18を介して流路20と接続されてい
る。ここで、オリフィス17の流路径はオリフィス16
の流路径に比べて小さく設定されている。
【0021】さらに、流路19と流路20とは高圧リリ
ーフ弁11を介して接続されている。なお、21はフィ
ルタである。この油圧回路においてはフェールセーフ弁
14のソレノイドSOL2は常時ONとなっており、オ
ンロードの信号が出された場合は、高速電磁弁15のソ
レノイドSOL1がOFFの状態となり、ロッド側室6
aのオイルは流路19を通ってフェールセーフ弁14を
介して(フェールセーフ弁14は通電時はオリフィス1
6側へは閉鎖されている)流路13からオリフィス17
を通って流路20へと還流するため、流路抵抗が大き
く、ダンパ70の制振力も大きくなる。
【0022】そして、ピストンロッド6の速度が速くロ
ッド側室6aからの吐出流量が大きい場合は高圧リリー
フ弁11が作動し油タンク7へ圧油を逃がす。これがダ
ンパの減衰力を示す図5におけるHの線であり、直線部
分は高圧リリーフ弁11が作動した場合を表している。
【0023】一方、アンロードの信号が出された場合
は、高速電磁弁15のソレノイドSOL1がONの状態
となり、ロッド側室6aのオイルは流路19から高速電
磁弁15を通って流路18から流路20へと還流する。
このとき、上記の流路13からオリフィス17を通って
流路20へと還流するものもあるが、流路18にはオリ
フィスがないので殆どは流路18を通ることになる。こ
の状態が図5におけるAの線である。この図からも解る
ように管路抵抗などから減衰力はゼロにはならない。
【0024】また、無通電状態になった場合はフェール
セーフ弁14のソレノイドSOL2がOFFになるの
で、ロッド側室6aのオイルは流路19からフェールセ
ーフ弁14を通り、オリフィス16を経由して流路20
へと還流する。ロッド側室6aからの吐出流量が大きい
場合はリリーフ弁12が作動する。これが図5における
Fの線であり、直線部分はリリーフ弁12が作動してい
る場合を表している。
【0025】次に高速電磁弁15の切換制御について図
2に基づいて説明する。高速電磁弁15の制御信号は、
車体の左右方向の加速度とピストンロッド6の伸縮を検
出して行われる。車体の左右方向の加速度は、車体1に
設けられたGセンサ40で検出する。そして、出力され
た加速度信号をGアンプ41で増幅し、A/D変換器4
2でデジタル信号に変換してから、補正部43でこの出
力に重力加速度gを乗して実加速度とし、積分部44で
この実加速度を積分して車体1の左右方向の速度を算出
する。そして、波形フィルタ処理部45で高周波成分の
ノイズおよび低周波成分のドリフトをカットされたもの
が符号判断部45aを介してアンロード・オンロード判
定部47に出力される。
【0026】符号判断部45aでは、算出された速度が
負であれば0、正であれば1のパルスに変換し出力す
る。一方、ピストンロッド6の伸縮は、伸縮センサ46
から検出された伸縮信号を伸縮判断部50で制御信号
(0、1のパルス)に直している。そして、上記制御入
力速度信号とから、ダンパ70に減衰力を発生させるか
否かをアンロード・オンロード判定部47で判定し、ダ
ンパ70に設けられた油圧回路の有する高速電磁弁15
のソレノイドSOL1へ指令するソレノイドドライバ4
8へ信号が出力される。
【0027】伸縮センサ46は、シリンダヘッド4に圧
力スイッチを設けて所定の圧力以下の時は伸び、所定の
圧力以上の時は縮み、として信号を得ている。ここで、
制御入力信号は、アナログ信号である必要はなく、0ま
たは1で速度の絶対値は除かれる。また、伸縮判断部5
0から出力される信号も同様に、伸びた場合は1、縮ん
だ場合は0として出力される。
【0028】ダンパはその性質上、ピストンロッド6の
移動方向と同じ方向には減衰力を発生できないので、制
御入力速度信号とピストンロッド6の移動の方向信号の
排他的論理和(XOR)が0である場合には、アンロー
ドの判定がなされ、1である場合には、オンロードの判
定がなされる。なお、減衰力は一般にピストンロッド6
の速度には比例せず、図5に示すような曲線となる。曲
線の傾きは主にオリフィス16、17、18の径によっ
て定まる。
【0029】次に、ダンパの別の実施形態例を図3に基
づいて説明する。ダンパ71のシリンダ3の構成は、上
記実施形態例の図1と同じであり、ピストンロッド6の
末端が台車に、シリンダヘッド4は車体に固定されてお
り、シリンダ3のヘッド側室4aは、ピストン5に設け
たチェック弁5aを介してロッド側室6aと連通されて
いる。
【0030】そして、ヘッド側室4aはチェック弁8を
介して油タンク7に接続され、ロッド側室6aは流路1
9からフェールセーフ弁14を介して流路33のオリフ
ィス17を通って流路20から油タンク7へ還流するよ
うに接続されている。また、流路33にはオリフィス1
7をバイパスして流路20に連通する分岐流路34が設
けられており、この分岐流路34には、高速電磁弁36
の切換え操作によって開閉されるシーケンスアンロード
弁35が設けられている。なお、オリフィス16はオリ
フィス17に比べて大きな流路となっている。
【0031】なお、高速電磁弁36の切換制御は、前記
の実施例(図2)と同じに構成されている。この油圧回
路において、オンロードの信号が出された場合は、高速
電磁弁36のソレノイドSOL1がOFFの状態とな
り、シーケンスアンロード弁35は遮断されるので、ロ
ッド側室6aのオイルは流路19を通ってフェールセー
フ弁14を介して流路33からオリフィス17を通って
流路20へと還流する。したがって、流路抵抗が大き
く、ダンパ71の制振力も大きくなる。
【0032】そして、ロッド6の速度が速くロッド側室
6aからの吐出流量が大きい場合は高圧リリーフ弁11
が作動する。これが図5におけるHの線であり、直線部
分は高圧リリーフ弁11が作動した場合を表している。
一方、アンロードの信号が出された場合は、高速電磁弁
36のソレノイドSOL1がONの状態となり、シーケ
ンスアンロード弁35が開かれるので、ロッド側室6a
のオイルは流路19を通って、流路33から分岐流路3
4を通り、シーケンスアンロード弁35を通って流路3
8から流路20へと還流する。このとき、上記の流路3
3からオリフィス17を通って流路20へと還流するも
のもあるが、殆どは流路38を通ることになる。この状
態が図5におけるAの線である。
【0033】また、無通電状態になった場合はフェール
セーフ弁14のソレノイドSOL2がOFFになるの
で、ロッド側室6aのオイルは流路19から、フェール
セーフ弁14を通りオリフィス16を通って流路20へ
と還流する。ロッド側室6aからの吐出流量が大きい場
合はリリーフ弁12が作動する。これが図5におけるF
の線であり、直線部分はリリーフ弁12が作動した場合
を表している。
【0034】この実施形態例では、オンロード・アンロ
ードの切換のための高速電磁弁36はシーケンスアンロ
ード弁35を開閉するだけであるので、上記の例の高速
電磁弁15に比べ非常に小型のものでよい。したがって
制御電力も小さいので、電源部分を小さくでき制御装置
全体を小型化できる。とくに制御装置の小ボード化によ
りダンパ本体に制御装置を一体に設置できるという効果
がある。
【0035】また、ダンパの他の実施形態例を図4に基
づいて説明する。ダンパ72のシリンダ3の構成は、上
記実施形態例の図1と同じであり、ピストンロッド6の
末端が台車に、シリンダヘッド4は車体に固定されてお
り、シリンダ3のヘッド側室4aは、ピストン5に設け
たチェック弁5aを介してロッド側室6aと連通されて
いる。
【0036】そして、ヘッド側室4aはチェック弁8を
介して油タンク7に接続され、ロッド側室6aは流路1
9から高速電磁弁25を介してオリフィス26を通り流
路20へ還流する流路と流路19から分岐してオリフィ
ス27を通り流路20へ還流する流路を備えている。な
お、高速電磁弁25の切換制御は、図2に示す前記の実
施形態例と同様である。また、オリフィス26はオリフ
ィス27に比べて大きな流路となっている。
【0037】この油圧回路において、オンロードの信号
が出された場合は、高速電磁弁25のソレノイドSOL
1がONの状態となり、オリフィス26への流路は遮断
されるので、ロッド側室6aのオイルは流路19から流
路29を通り、オリフィス27を通って流路20へと還
流する。このため、流路抵抗が大きく、ダンパ72の制
振力も大きくなる。
【0038】そして、ロッド側室6aからの吐出流量が
大きい場合は高圧リリーフ弁11が解放される。これが
図6におけるHの線であり、直線部分は高圧リリーフ弁
11が解放された場合を表している。また、アンロード
の信号が出された場合は、高速電磁弁25のソレノイド
SOL1がOFFの状態となり、ロッド側室6aのオイ
ルは流路19を通り、高速電磁弁25を経由してオリフ
ィス26を通って流路20へと還流する。このとき、上
記の流路29からオリフィス27を通って流路20へと
還流するものもあるが、オリフィス27はオリフィス2
6に比べて非常に抵抗が大きいので殆どオリフィス26
を通ることになる。この状態が図6におけるSの線であ
る。したがって、この場合は上記の2つの実施形態例と
異なり、オリフィス26で流路が絞られる分減衰力を発
生させることになる。
【0039】なお、無通電状態になった場合は高速電磁
弁25のソレノイドSOL1がOFFの状態となるの
で、アンロードの信号が出された場合と同じ作用・効果
になる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
振動抑制装置のダンパに使用する高速電磁弁の数を大幅
に少なくすることができ、ダンパをコンパクトにでき
る。また、ピストンロッドの伸縮は、伸縮状態のみ検知
すればよく、従来のように移動速度を検知する必要がな
いので、簡単なセンサでよく、小型で耐久性のあるもの
を使用することができるばかりでなく、制御系も極めて
簡素化される。また、従来加速度センサまたはピストン
ロッドの速度センサが故障した場合は、最小のオンロー
ド選択による制振が行われるため、乗り心地が極端に悪
くなってしまう可能性があったが、本発明では、オンロ
ードの場合には常に最大値が選択されるため、このよう
な問題が起こらないといった効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての鉄道車両の制振装
置のダンパ70の構成を示す回路図である。
【図2】同ダンパの制御の流れを示すブロック図であ
る。
【図3】同他のダンパ71の構成例を示す回路図であ
る。
【図4】同別のダンパ72の構成例を示す回路図であ
る。
【図5】図1および図2のダンパがオンロード、アンロ
ード、フェイルの場合の減衰力を示すグラフである。
【図6】同図3のダンパがオンロード、アンロードの場
合の減衰力を示すグラフである。
【図7】従来の制振装置を例示するブロック図である。
【図8】従来のダンパ10の構成例を示す回路図であ
る。
【符号の説明】
1…車体 2…台車 3…シリンダ 4…シリンダヘッド 4a…ヘッド側室 5…ピストン 5a…チェック弁 6…ピストンロッド 6a…ロッド側室 7…油タンク 8…チェック弁 10…ダンパ 11…高圧リリーフ弁 12…リリーフ弁 13…流路 14…フェイルセーフ弁 15…高速電磁弁 16、17…オリフィス 18、19、20…流路 21…フィルタ 25…高速電磁弁 26、27…オリフィス 29、33…流路 34…分岐流路 35…シーケンスアンロード弁 36…高速電磁弁 38…流路 40…Gセンサ 41…Gアンプ 42…A/D変換器 43…補正部 44…積分部 45…波形フィルタ処理部 46…伸縮センサ 47…アンロード・オンロード判定部 48…ソレノイドドライバ 49…ソレノイド 50…伸縮判断部 51、52、53、54…高速電磁弁 55、56、57…オリフィス 60…磁性体ビット 61…磁気センサ 70、71、72…ダンパ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダのヘッド側室からロッド側室へ
    チェック弁を介して連通するとともにロッド側室から油
    タンクへの流路を複数設けたダンパを台車と車体間に備
    えて、振動状態に適応して該流路を選択して車体の横振
    れを抑制する鉄道車両の振動抑制装置において、該ロッ
    ド側室から油タンクへの流路をオンロード時とアンロー
    ド時の2経路とし、車体左右方向の加速度を検知する加
    速度検知手段の信号とダンパのピストンロッドの伸縮を
    検知するロッド伸縮検知手段の信号に基づいてオンロー
    ドかアンロードかを判断して該流路を高速電磁弁で切換
    えるようにしたことを特徴とする鉄道車両の振動抑制装
    置。
  2. 【請求項2】 オンロード時にロッド側室からオリフィ
    スを経由して油タンクへ還流する流路に、該オリフィス
    をバイパスする分岐流路を設け、該分岐流路に高速電磁
    弁で開閉するシーケンスアンロード弁を設けたことを特
    徴とする請求項1記載の鉄道車両の振動抑制装置。
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