JP2000177048A - 抗菌性製品および抗菌性糸 - Google Patents

抗菌性製品および抗菌性糸

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JP2000177048A
JP2000177048A JP10361693A JP36169398A JP2000177048A JP 2000177048 A JP2000177048 A JP 2000177048A JP 10361693 A JP10361693 A JP 10361693A JP 36169398 A JP36169398 A JP 36169398A JP 2000177048 A JP2000177048 A JP 2000177048A
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antibacterial
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JP10361693A
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Hisanori Ishikawa
尚紀 石川
Masayuki Aida
正之 相田
Naotake Sasaki
尚威 佐々木
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Mitsubishi Shindoh Co Ltd
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Mitsubishi Shindoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少量の抗菌性粒子4で良好な抗菌性が得ら
れ、さらに、抗菌性の持続力に優れた抗菌性製品を提供
すること。 【解決手段】 基体1と、前記基体1上に形成された金
属薄膜2と、前記金属薄膜2上に形成された抗菌コーテ
ィング層3とを備えた抗菌性製品であり、前記金属薄膜
2は、 抗菌性を有し、前記抗菌コーティング層3は、
コーティング材6と、前記コーティング材6から前記金
属薄膜2と反対側の面に突出した状態で固定された抗菌
性粒子4とを有するものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌性を有する金
属薄膜と、抗菌性粒子を含有する抗菌コーティング層と
を有する抗菌性製品、抗菌性平糸、抗菌性撚糸、抗菌性
織布および抗菌性不織布に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、抗菌性を有する製品として
は、抗菌性合成繊維、抗菌性プラスチック、抗菌性タイ
ル、抗菌性塗料などがある。従来の抗菌性製品は、抗菌
剤を溶解または抗菌剤粒子を混入したプラスチック等の
原料で成形されるか、抗菌剤を溶解または抗菌剤粒子を
混入した抗菌塗料を塗布して製造されたものが多い。こ
うして得られた抗菌性製品の表面では、抗菌剤の作用に
より細菌の増殖が抑さえられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の抗菌性製品では、原料または塗料の全体に抗菌剤が
添加されているので、抗菌剤の全体使用量のうち、製品
表面に露出して細菌に作用する抗菌剤の割合が少なく、
抗菌剤の使用量に見合う抗菌効果を得ることが困難であ
った。また、製品表面に露出した抗菌剤が消耗しても、
内層部の抗菌剤が順次露出することは実際には少ないた
め、時間がたつにつれて抗菌作用が急激に減退する問題
があった。
【0004】本発明は、前記事情に鑑みてなされたもの
であり、少量の抗菌性粒子で良好な抗菌作用が得られ、
さらに、抗菌作用の持続力に優れた抗菌性製品を提供す
ることを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の抗菌性製品は、基体と、前記基体上に形成
された金属薄膜と、前記金属薄膜上に形成された抗菌コ
ーティング層とを備え、前記金属薄膜は抗菌性を有する
金属により形成され、 前記抗菌コーティング層は、母
相となるコーティング材と、前記コーティング材から前
記金属薄膜と反対側の面に突出した状態で固定された抗
菌性粒子とを有することを特徴とする。
【0006】前記の抗菌性製品においては、前記基体が
フィルムであってもよい。抗菌性粒子の粒径は0.8〜
25μmであることが望ましく、コーティング材の厚さ
は抗菌性粒子の粒径よりも小さいことが望ましい。ただ
し、これらに限定されることはない。抗菌性製品の装飾
性を高めるために、金属薄膜は、金銀光沢を有するもの
であってもよい。金銀光沢を有するとは金色または銀色
の光沢を有することをいう。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施形態の
抗菌性製品として、片面型の抗菌性シート材料を示した
断面図であり、この抗菌性シート材料は、例えば、抗菌
性平糸や抗菌性撚糸などの材料として使用できる。な
お、本発明は、抗菌性製品の表面構造に特徴を有するも
のであるから、このようなシート材料や、後述する糸や
布などに限定されるものではなく、基体はいかなる材
質、寸法、形状のものであってもよいことは勿論であ
る。
【0008】図1中の符号5は抗菌性シートを示し、こ
の抗菌性シート5は、基体1と、基体1の上に形成され
た金属薄膜2と、金属薄膜2の上に形成された抗菌コー
ティング層3とからなるものである。抗菌コーティング
層3は、母相となるコーティング材6と、コーティング
材6によって支持されるとともに金属薄膜2と反対側の
面に一部が突出した状態で固定された多数の抗菌性粒子
4とを有している。
【0009】基体1の材質は特に限定されないが、例え
ば、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ナイ
ロン、ポリ塩化ビニル、 OPP(二軸延伸ポリプロピ
レン)、CPP(無延伸ポリプロピレン)、ビニロンな
どの合成樹脂からなるフィルムなどが好適に用いられ
る。中でも、ポリエステルやポリエチレンテレフタレー
トは、熱的に安定であり、コーティングおよび取扱いが
容易であり、好ましい。
【0010】基体1の厚さは限定されないが、一般的な
糸製造用のシートとしては2〜200μm程度とされる
ことが好ましい。ただし、他の用途に用いる場合には、
この範囲に限定されず、より薄くてもより厚くてもかま
わない。
【0011】金属薄膜2の種類は限定されず、抗菌性を
有する金属であればいずれも使用可能であるが、例え
ば、銅、銀、亜鉛、錫、チタンから選択される1種又は
2種以上の合金が好適である。金属薄膜2の表面には、
その金属のハロゲン化物、錯体、酸化物、硫化物など
が形成されていてもよい。抗菌性シート5が、金銀糸の
製造に用いられるものである場合、 金属薄膜2は金色
または銀色の光沢を有する、例えば、銅、銀、亜鉛、
錫、チタンなどで形成されていてもよい。
【0012】金属薄膜2の厚さは限定されないが、蒸着
により金属薄膜2を形成する場合には100〜1500
程度とすることが好ましく、より好ましくは300〜
1000 程度とされる。金属薄膜2の厚さが100
程度未満であると、抗菌性シート5の光沢および耐食性
が低下するため好ましくない。一方、蒸着で形成する場
合、金属薄膜2の厚さを1500 より大きくしても、
美観を向上させる効果や耐食性を向上させる効果が得ら
れず、コストが上昇するのみであるので好ましくない。
【0013】一方、金属箔を貼り付けて金属薄膜2を形
成する場合には、金属薄膜2の厚さは3〜100μm程
度とすることが好ましく、より好ましくは、5〜20μ
m程度とされる。金属薄膜2の厚さが3μm程度未満で
あると、取扱いにくく製造が困難となるため好ましくな
い。一方、20μm程度を越える厚さとした場合、硬く
重いシートとなり、折曲げ加工などの加工性が悪くなる
だけでなく、コストが上昇するため好ましくない。
【0014】この実施形態の抗菌コーティング層3は、
図1に示すように、コーティング材6と抗菌性粒子4と
からなり、コーティング材6は、抗菌性粒子4を金属薄
膜2と反対側の面に突出した状態で固定している。
【0015】コーティング材6の材質としては、特に限
定されないが、例えば、ポリエステル樹脂、ブチラール
樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、尿
素−メラミン樹脂、アミノ樹脂、フェノール樹脂、塩化
ビニル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹
脂、けい素樹脂、酢酸ビニル樹脂、フッ素樹脂、スチロ
ール樹脂などの単独あるいは混合物などが好適に使用さ
れる。シート5を金銀糸製造用に使用する場合、コーテ
ィング材6は、透明または半透明のものとされてもよ
く、 その場合には、抗菌性シート5の発色を阻害しな
い。
【0016】コーティング材6の厚さは、抗菌性粒子4
の粒径よりも小さく、かつ、抗菌性粒子4の粒径の30
%より大きいことが好ましい。抗菌コーティング層3の
厚さが抗菌性粒子4の粒径よりも大きいと、抗菌コーテ
ィング層3全体に含まれる抗菌性粒子4のうちシート表
面に露出する抗菌性粒子4の割合が少なくなり、抗菌効
果が低下するからである。また、抗菌コーティング層3
の厚さを、抗菌性粒子4の粒径の30%程度未満の厚み
とした場合、抗菌性粒子4を突出した状態で固定するこ
とが困難となるため好ましくない。
【0017】抗菌性粒子4としては、銀、銅、亜鉛、錫
などの金属又はこれらの化合物、酸化チタン、有機物系
抗菌剤などから選択される抗菌剤の粒子を単独あるいは
混合して用いてもよいし、これらの抗菌剤をチタン、マ
グネシウム、シリコン、セリウム、ジルコニウム、アル
ミニウム、ハフムウム、ニオブ、タンタル、ケイ素など
の酸化物や窒化物、カルシウムヒドロキシアパタイト、
硫酸バリウムなどから選択される支持体(担体)に、付
着させて用いてもよい。支持体としては、例えばゼオラ
イトのような多孔質体を用いることがより好ましい。
【0018】抗菌性粒子4として銀、銅、亜鉛、錫など
の金属又はこれらの化合物を用いた場合、抗菌性粒子4
の表面から金属のイオンが徐々に溶出し、そのイオンが
抗菌効果を発揮する。抗菌性粒子4として酸化チタン系
のものを使用した場合、抗菌性シート5の表面に照射さ
れた光が、金属薄膜2によって反射して、酸化チタンの
光触媒反応が促進され、抗菌効果を発揮する。この場
合、抗菌性粒子4の使用量が少なくても良好な抗菌効果
を得ることが可能となる。また、抗菌性粒子4として有
機物系抗菌剤を使用した場合には、抗菌剤粒子4の表面
から徐々に抗菌剤が散乱または溶出し、抗菌効果を発揮
する。
【0019】抗菌性粒子4の粒径は0.8〜25μmの
範囲であることが好ましい。抗菌性粒子4の粒径が0.
8μm程度未満であると、製造時の取扱いが困難となる
ため好ましくない。一方、25μm程度を越えると、同
じ抗菌剤含有量でもコーティング材6から突出する単位
面積当たりの抗菌性粒子4の密度が少なくなり、抗菌性
粒子4の使用量に見合う抗菌効果が得にくくなるため好
ましくない。抗菌性粒子4の粒径はより好ましくは1〜
3μmである。
【0020】このような抗菌性シート5を製造するに
は、まず、基体1上に、真空蒸着、イオンプレーティン
グ、スパッタリング、湿式メッキ、金属箔を張り付ける
などの方法により金属薄膜2を形成する。
【0021】次に、金属薄膜2の上に、抗菌性粒子4と
コーティング材6を含む塗膜原料を塗布する。塗膜原料
の塗布には、グラビアコーター、ビートロールコータ
ー、ダイコーター、ディップコーター、 フローティン
グコーター、キスロールコーター、ダイレクトロールコ
ーター、ブレードコーターなどが使用できる。これによ
り、抗菌性粒子4を均一に分散した塗膜が形成される。
【0022】抗菌性粒子4とコーティング材6をあらか
じめ混合しておく代わりに、コーティング材6を塗布し
た後に抗菌性粒子4を分散させてもよいし、逆に、抗菌
性粒子4を金属薄膜2上に分散配置した後に、コーティ
ング材6を塗布してもよい。要は、最終的に抗菌性粒子
4を、抗菌コーティング層3から突出した状態で固定で
きればよい。
【0023】塗膜原料の塗布厚さは、抗菌性粒子4をコ
ーティング材6から突出した状態で固定されるように、
塗膜が固化したのちにコーティング材6の厚さが抗菌性
粒子4の粒径よりも小さくなるように設定されることが
望ましい。塗膜原料の塗布が完了したら、必要な乾燥処
理および硬化処理を施すことにより、抗菌性粒子4が表
面から突出した抗菌コーティング層3が形成される。
【0024】前記構成からなる抗菌性シート5では、抗
菌コーティング層3の表面から抗菌性粒子4のほぼ全数
が突出しているので、抗菌性粒子4と細菌との接触面積
が多く、少量の抗菌性粒子4で効率よく高い抗菌性を得
ることができる。
【0025】また、抗菌コーティング層3の下に形成さ
れた金属薄膜2までもが抗菌性を有しているので、抗菌
性粒子4が抗菌コーティング層3から脱落したり、抗菌
コーティング層3が剥がれた場合にも、その下から金属
薄膜2が露出し、再び抗菌効果を発揮する。したがっ
て、若干の抗菌性の低下はあるとしても、抗菌性の持続
力を高めることができる。
【0026】なお、コーティング材6に、 抗菌性粒子
4とは異なる有機系の抗菌剤を添加し、抗菌コーティン
グ層3の抗菌性をさらに高めてもよい。この種の有機系
の抗菌剤としては、例えば、アルコール系、ケトン・ア
ルデヒド系、フェノール系、塩素化合物系、ヨウ素化合
物系、四級アンモニウム塩、過酸化物、抗生物質などが
挙げられる。
【0027】次に、図2は本発明の第2実施形態の抗菌
性シートを示す。この抗菌性シートは、図1に示す抗菌
性シート5を2枚用意し、これらの基体1側を対向さ
せ、繊維層7を挟んで接合した両面型抗菌性シートであ
り、両面で抗菌性を発揮する。
【0028】繊維層7としては和紙、洋紙、合成繊維の
不織布などが使用可能であり、厚さは限定されないが5
〜200μm程度のものが好適である。繊維層7の厚さ
が5μm未満であると補強効果が低下し、200μmを
越えるとシートが堅くなり、製造しにくくなる。また、
例えばこのシートから製造した糸を衣服などに使用した
場合には手触りが悪くなる。繊維層7を接着するための
接着剤としては、塩化ビニル−酢酸ビニル系の共重合物
接着剤、エポキシ系接着剤などの従来から使用されてい
るいずれのものでもよい。
【0029】抗菌性シートの構造は、図1および図2に
示す例のみに限定されるものではなく、以下に示すよう
に用途に応じて構成を適宜変更してよい。例えば、着色
して使用される抗菌性シートの場合には、図3に示すよ
うに基体1の金属薄膜2側の面、または、図4に示すよ
うに基体1の金属薄膜2と反対側の面に、染料や顔料な
どを含有する着色層8を設けてもよい。両面型抗菌性シ
ートの場合も同様である。
【0030】図5に示す抗菌性シートは、基体1と金属
薄膜2との間に、アンダーコート層9を設けたものであ
る。アンダーコート層9の材質としては、コーティング
材6と同様の材質などが好ましく使用される。アンダー
コート層9を設けることにより、基体1と金属薄膜2と
の接合強度を高めることができる。また、金属薄膜2の
耐食性を向上させることができる。
【0031】図6に示す抗菌性シートは、図1に示す抗
菌性シート5の基体1の金属薄膜2と反対側の面に、抗
菌コーティング層3が設けられたものである。図7に示
す抗菌性シートは、図1に示す抗菌性シート5の基体1
の金属薄膜2と反対側の面に、金属薄膜2および抗菌コ
ーティング層3が順に設けられたものである。なお、図
1〜図7に示した抗菌性シートの構成を用途などに応じ
て適宜組み合わせることが可能であるのは勿論である。
【0032】次に、図8は、本発明の第3実施形態とし
て抗菌性平糸13を示す図であり、この抗菌性平糸13
は、本発明の第1実施形態の片面型の抗菌性シートを、
マイクロスリッターなどを用いて細く裁断したものであ
る。抗菌性金属被覆平糸13の太さは限定されないが、
一般には0.5mm以下の幅とされることが好まし
い。このような抗菌性金属被覆平糸13は、図1に示す
抗菌性シート5を用いたものであるので、良好な抗菌性
を有する。本発明の抗菌性平糸としては、図9に示すよ
うに本発明の第2実施形態の両面型の抗菌性シートを、
マイクロスリッターなどを用いて細く裁断したものでも
よい。
【0033】次に、図10は、 本発明の第4実施形態
として抗菌性撚糸12を示す図であり、この抗菌性撚糸
12は、図8に示す抗菌性金属被覆平糸13を、抗菌面
を外側にした状態で、芯糸11の外周に螺旋状に巻回し
たものである。芯糸11は、絹糸などの様々な繊維から
なるものとすることができ、特に限定されない。このよ
うな抗菌性金属被覆撚糸12は、図1に示す抗菌性シー
ト5を用いたものであるので、良好な抗菌性を有する。
なお、芯糸11は複数本としてもよいし、芯糸11とし
て様々な繊維とともに抗菌性金属被覆平糸を撚り合わせ
てなるものも使用できる。また、抗菌性撚糸は、上記の
例に示したように、芯糸11の外周に、抗菌面を外側に
した状態で抗菌性金属被覆平糸を巻回してもよいし、抗
菌面を内側にした状態で巻回してもよく、用途などに応
じて適宜決定してよい。
【0034】本発明の抗菌性織布は、抗菌性金属被覆平
糸または抗菌性金属被覆撚糸が、布体の中に織り込まれ
たものである。このような抗菌性織布は、横糸と縦糸の
どちらか一方または両方を、前記の抗菌性シートを用い
た抗菌性金属被覆平糸または抗菌性金属被覆撚糸とし
て、織機にかけることによって得られる。このような抗
菌性織布は、前記の抗菌性シートを用いた抗菌性金属被
覆平糸または抗菌性金属被覆撚糸が、布体の中に織り込
まれてなるものであるので、良好な抗菌性を有する。
【0035】また、本発明の抗菌性不織布は、前記の抗
菌性シートを用いた抗菌性金属被覆平糸または抗菌性金
属被覆撚糸が、不織布を構成する繊維原料中に含まれて
なるものである。このような抗菌性不織布を製造するに
は、前記抗菌性金属被覆平糸または抗菌性金属被覆撚糸
を繊維原料の全部または一部として、接着剤を含む不織
布原料中に添加し、これを抄紙する方法などによって得
られる。このような抗菌性不織布によっても、前記抗菌
性金属被覆平糸または抗菌性金属被覆撚糸の一部が露出
するので、良好な抗菌性を有する。
【0036】本発明の抗菌性織布や不織布は、例えば、
エアコンのフィルター、マスク、壁紙、カーテン、スリ
ッパなどの履き物、靴の中敷き、靴下や下着などの衣
類、風呂用品、玄関マット、車用マットなどの様々な用
途に使用できる。特に病院内で使用されれば、院内感染
の予防に役立つ。
【0037】また、本発明では、各種プラスチックから
なる成形体、陶磁器、金属製品、ガラス製品などからな
るものを基体として使用することもでき、例えば、食
器、便器、洗面器、洗面化粧台、浴槽、電話機、たわし
やブラシなどの台所用品(毛を抗菌性平糸や撚糸で形成
する)など、様々な用途に使用できる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の抗菌性製
品では、抗菌コーティング層の表面からほぼ全数の抗菌
性粒子が突出しているので、細菌の増殖を抑える抗菌性
粒子と細菌との接触面積が多く、 少量の抗菌性粒子で
良好な抗菌性を得ることができる。また、抗菌コーティ
ング層の下の金属薄膜も抗菌性を有しているので、抗菌
性粒子が抗菌コーティング層から脱落したり、抗菌コー
ティング層が剥がれた場合にも、その下の部分の金属薄
膜が露出し、抗菌効果を持続させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の抗菌性製品を示した
断面図である。
【図2】 本発明の第2実施形態の抗菌性製品を示した
断面図である。
【図3】 本発明の抗菌性製品の他の例を示した断面図
である。
【図4】 本発明の抗菌性製品の他の例を示した断面図
である。
【図5】 本発明の抗菌性製品の他の例を示した断面図
である。
【図6】 本発明の抗菌性製品の他の例を示した断面図
である。
【図7】 本発明の抗菌性製品の他の例を示した断面図
である。
【図8】 本発明の第3の実施の形態の抗菌性平糸を示
した斜視図である。
【図9】 本発明の抗菌性平糸の他の例を示した斜視図
である。
【図10】 本発明の第4実施形態の抗菌性撚糸を示し
た斜視図である。
【符号の説明】
1 基体 2 金属薄膜 3 抗菌コーティング層 4 抗菌性粒子 5 抗菌性シート 6 コーティング材 7 繊維層 8 着色層 9 アンダーコート層 10 抗菌性金属被覆平糸 11 芯糸 12 抗菌性金属被覆撚糸 13 抗菌性金属被覆平糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // D01D 5/42 D01D 5/42 4L048 (72)発明者 佐々木 尚威 福島県会津若松市扇町128の7 三菱伸銅 株式会社若松製作所内 Fターム(参考) 4F100 AB01B AB01E AB12 AB18 AB21 AB24 AK01A AK42 AT00A AT00E BA03 BA05 BA10A BA10C BA13 CC00C DE01C DG01D DG07 DG12 DG15 EH46 EH66 EJ08 EJ86 GB08 GB71 JA06 JA07 JA20C JC00 JC00B JC00C JC00E JM02B JN21B YY00C 4H011 AA02 BB18 DA07 DA10 DC10 4L036 MA05 MA39 PA21 RA25 UA26 4L045 AA05 BA39 BA58 BB02 BB12 4L047 AA02 AA21 AA29 AB05 BA12 BA21 CB10 CC01 CC03 CC12 CC16 4L048 AA37 AA42 AA56 AB19 AB28 AC00 AC03 CA00 DA01 DA15 DA19 DA22 DA24 DA30

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体と、前記基体上に形成された金属薄
    膜と、前記金属薄膜上に形成された抗菌コーティング層
    とを備えた抗菌性製品であり、 前記金属薄膜は抗菌性を有する金属によって形成され、 前記抗菌コーティング層は、コーティング材と、前記コ
    ーティング材から前記金属薄膜と反対側の面に突出した
    状態で固定された抗菌性粒子とを有することを特徴とす
    る抗菌性製品。
  2. 【請求項2】 前記基体が、フィルムであることを特徴
    とする請求項1に記載の抗菌性製品。
  3. 【請求項3】 前記抗菌性粒子の粒径が、0.8〜25
    μmの範囲であることを特徴とする請求項1または2に
    記載の抗菌性製品。
  4. 【請求項4】 前記コーティング材の厚さを、前記抗菌
    性粒子の粒径よりも薄く形成したことを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載の抗菌性製品。
  5. 【請求項5】 前記金属薄膜が、金銀光沢を有するもの
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の抗菌性製品。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の抗菌性
    製品を一対、前記基体側を対向させ、これらの間に繊維
    層を介在させた状態で貼り合わせてなることを特徴とす
    る抗菌性製品。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の抗菌性
    製品を、細く裁断してなることを特徴とする抗菌性平
    糸。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の抗菌性平糸を、芯糸の
    外周に巻回したことを特徴とする抗菌性撚糸。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載の抗菌性平糸または請求
    項8に記載の抗菌性撚糸の少なくとも一方が、布体の中
    に織り込まれてなることを特徴とする抗菌性織布。
  10. 【請求項10】 請求項7に記載の抗菌性平糸または請
    求項8に記載の抗菌性撚糸の少なくとも一方が、繊維原
    料中に含まれてなること特徴とする抗菌性不織布。
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