JP2000176677A - 半田及び微細パウダ―分散フラックス - Google Patents

半田及び微細パウダ―分散フラックス

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JP2000176677A
JP2000176677A JP37564398A JP37564398A JP2000176677A JP 2000176677 A JP2000176677 A JP 2000176677A JP 37564398 A JP37564398 A JP 37564398A JP 37564398 A JP37564398 A JP 37564398A JP 2000176677 A JP2000176677 A JP 2000176677A
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flux
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Yoshimasa Matsubara
原 賢 政 松
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TAISEI KAKEN KK
Taisei Kaken KK
Original Assignee
TAISEI KAKEN KK
Taisei Kaken KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子部品等に悪影響を与えることなく、又半
田ボールの生成やフラックス飛散を起こすことなく、高
温での半田付けを可能とする。 【解決手段】 内部にフラックスを充填してなる糸半
田、又は半田パウダーをフラックスに分散さてなるクリ
ーム半田において、フラックス(12,12a,21) には半田の
材料と実質的に同一の材料からなり、複数の異なる粒子
径範囲の各々から選択される粒子径の複数種の微細パウ
ダー(13,13a,23) を分散させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は半田及び微細パウ
ダー分散フラックスに関し、特に電子部品等に悪影響を
与えることなく、又半田ボールの生成やフラックス飛散
を起こすことなく、高温での半田付けを行うことができ
るようにした糸半田、クリーム半田及びフラックスに関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電子部品の端子に配線を接続す
る場合、端子に配線を巻きつけた後、糸半田と半田ごて
を用いて半田付けするのが一般的であるが、かかる糸半
田には中空糸状半田の内部にフラックスを充填したもの
が使用されている。
【0003】また、電子部品を実装する場合、クリーム
半田を塗布した印刷配線板に電子部品を搭載した後、リ
フロー炉内を通過させて半田付けしているが、かかるク
リーム半田は半田付け条件等に適した粒子径の半田パウ
ダーをフラックスに混合して製造されている。
【0004】さらに、電子部品を実装する場合、フラッ
クスを塗布した印刷配線板に電子部品を搭載した後、フ
ロー炉や噴流型半田付け装置等に送り込み、溶融半田を
付着させて半田付けすることも行われている。
【0005】このようにフラックスは半田付けに単体と
して用いられ、又糸半田やクリーム半田の構成材料とし
ても用いられるが、かかるフラックスは松脂や高分子材
料等の固形分をアルコール類で溶解し、これにハロゲン
系の活性剤を添加して製造されるのが一般的である。
【0006】最近、人体への悪影響等、環境問題との関
係で、無鉛化半田を使用することが要求されるようにな
ってきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の半田
(例えば、Sn63%、Pb37%)は共晶温度18
3.3℃で溶融するのに対し、錫からなる無鉛化半田、
あるいは錫を主成分とし、銀や銅が合金化された無鉛化
半田の場合にはより高温、具体的には200℃〜230
℃程度に加熱しなければ、半田を溶融させることができ
ず、半田付け表面に酸化膜で生成されやすく、半田付け
の信頼性が低下するという問題があった。
【0008】また、上述のように高温での半田付けを行
うと、電子部品に悪影響を与えるばかりでなく、半田ボ
ールが生成されたり、溶融フラックスが周囲に飛散した
りしやすく、半田付け不良の原因になるという問題があ
った。
【0009】本発明はかかる問題点に鑑み、電子部品等
に悪影響を与えることなく、又半田ボールの生成やフラ
ックス飛散を起こすことなく、高温での半田付けを行う
ことができるようにすることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述の課題
を解決すべく鋭意研究した結果、次のようなことを知見
するに至った。即ち、半田金属とフラックス固形分の融
点とが相違し(フラックス固形分の融点は概ね100℃
以下である)、半田付け作業中に半田が溶融する前に、
フラックス固形分が溶融して蒸気化するが、半田が未だ
溶融していないので、溶融フラックスの蒸気が中空糸状
半田や半田パウダーによって閉じ込められて蒸気圧が上
昇し、半田が溶融し始めると、フラックス蒸気が爆気
し、溶融したフラックスや半田金属が飛散し、半田ボー
ルやフラックス飛沫の原因になっていることが判明し
た。
【0011】他方、フラックスに半田材料と同じ材料の
微細パウダーであって、複数の異なる粒子径の微細パウ
ダーを予め分散させておくと、微細パウダーの熱伝達率
は粒子径が小さくなればなるほど大きくなるので、微細
パウダーが短時間のうちに昇温して半田(糸半田の場合
には中空糸状半田、クリーム半田の場合には混合されて
いる半田パウダー)に対する熱伝達媒体として作用し、
溶融フラックスの蒸気圧が爆気する可能性のある圧力に
達する前に半田を溶融させ、フラックスの飛散及び半田
ボールの生成を防止できることを知見するに至った。
【0012】そこで、本発明に係る半田は、中空糸状半
田の内部にフラックスを充填してなる糸半田において、
上記フラックスには上記中空糸状半田の材料と実質的に
同一の材料からなり、複数の異なる粒子径範囲の各々か
ら選択される粒子径の複数種の微細パウダーが分散され
ていることを特徴とする。
【0013】また、本発明に係る半田は、フラックスに
半田パウダーを混合してなるクリーム半田において、上
記フラックスには上記半田パウダーの材料と実質的に同
一の材料からなり、上記半田パウダーの粒子径以下の粒
子径でかつ複数の異なる粒子径範囲の各々から選択され
る粒子径の複数種の微細パウダーが分散されていること
を特徴とする。
【0014】本発明の特徴の1つはフラックスに半田材
料と同じ材料の微細パウダーを予め分散させるようにし
た点にある。これにより、微細パウダーが半田に対する
熱伝達媒体として作用し、溶融フラックスの蒸気圧が爆
気の可能性のある蒸気圧に上昇する前に、中空糸状半田
やクリーム半田の半田パウダーが溶融するので、溶融フ
ラックスの爆気が発生することはなく、フラックスの飛
散及び半田ボールの生成を防止できる。
【0015】また、このように短時間のうちに半田を溶
融できる結果、高温度での半田付け作業を行っても電子
部品等に与える悪影響は少なく、半田の無鉛化を図るこ
とができる。
【0016】本発明の他の特徴はフラックスに粒子径の
異なる複数種の微細パウダーを分散させるようにした点
にある。これにより、最小径の微細パウダーがまず昇温
を開始し、これが粒子径の大きな微細パウダーに次々と
熱伝達して最大粒子径の微細パウダーも短時間のうちに
昇温させることができ、中空糸状半田やクリーム半田の
半田パウダーを短時間のうちに溶融できることとなる。
【0017】本件発明者らの実験によれば、微細パウダ
ーの粒子径は5μm〜100μmの範囲内における複数
の異なる粒子径範囲の各々から選択されるのがよいこと
が判明している。例えば、クリーム半田の場合、半田パ
ウダーは粒子径20μm〜45μmの範囲内から選択さ
れる粒子径であることが多いので、微細パウダーは半田
パウダーの粒子径以下の粒子径で、5μm〜10μm、
10μm〜20μm、20μm〜30μmの3つの粒子
径範囲から選択される粒子径の三種類のパウダーを混合
するのがよいが、上記3つの粒子径範囲のうちの2つの
範囲から選択される粒子径のパウダーを混合するように
してもよい。
【0018】異なる粒子径の複数種の微細パウダーの混
合割合は使用する中空糸状半田や半田パウダーの溶融特
性に応じて実験的に求めるのがよいが、全体としてはフ
ラックスに対して数容量%〜数10容量%程度分散させ
るのがよいことが判明している。
【0019】また、中空糸状半田の内部にフラックス又
は微細パウダー分散フラックスを充填し、そこにフラッ
クス又は微細パウダー分散フラックスを充填した小径の
1又は複数の糸半田を挿通した構造(以下、複合糸半田
ともいう)を採用することによっても上述の微細パウダ
ー分散フラックスを充填した糸半田と同様の作用効果を
奏する。
【0020】即ち、本発明によれば、所定外径の中空糸
状半田の内部には小径の1又は複数の中空糸状半田が挿
通され、該内外の中空糸状半田の間及び上記内側の1又
は複数の中空糸状半田内にはフラックスが充填され、上
記内外の中空糸状半田の間及び上記内側の1又は複数の
中空糸状半田内部のフラックスのうちの少なくとも1つ
のフラックスには上記中空糸状半田の材料と実質的に同
一の材料からなり、複数の異なる粒子径範囲の各々から
選択される粒子径の複数種の微細パウダーが分散されて
いることを特徴とする半田を提供することができる。
【0021】この場合、内外の中空糸状半田の間及び内
側の1又は複数の中空糸状半田内部のフラックスのすべ
てのフラックスに微細パウダー分散フラックスが用いら
れているのが好ましい。
【0022】また、高温度半田付け作業を可能とできる
微細パウダー分散フラックスも新規である。即ち、本発
明によれば、使用する半田材料と実質的に同一の材料か
らなり、複数の異なる粒子径範囲の各々から選択される
粒子径の複数種の微細パウダーが分散されていることを
特徴とするフラックスを提供することができる。
【0023】通常、微細パウダー等を混練したクリーム
半田やフラックスを製造する場合、最終工程で真空脱泡
を行って内部に含まれているエアー等を除去するが、ク
リーム半田やフラックスは粘度が高く、完全には脱泡で
きず、これが高温半田付け作業中に酸化膜生成や半田ボ
ール生成の原因となりやすい。また、微細パウダーには
半田材料と実質的に同じ材料を用いているので、表面が
酸化していると半田付け不良の原因となりやすい。そこ
で、フラックスに微細パウダーを分散させる場合、中空
糸状半田に微細パウダー分散フラックスを充填する場合
に高純度の不活性ガス(例えば、99.9%以上の窒素
ガス)雰囲気中で行うと、微細パウダーの酸化や半田付
け中の酸化膜の生成を防止できるばかりでなく、フラッ
クス内に閉じ込められている不活性ガスが半田付け部位
の周囲に雰囲気を形成し、半田付け性をアップできるこ
とが期待される。
【0024】即ち、半田付けに用いる微細パウダー分散
フラックスを製造するにあたり、使用する半田材料と実
質的に同一の材料からなり、複数の異なる粒子径範囲の
各々から選択される粒子径の複数種の微細パウダーを、
高純度不活性ガスの雰囲気中にてフラックスに添加し、
混合してほぼ均一に分散させるのがよい。
【0025】また、中空糸状半田の内部に微細パウダー
分散フラックスを充填してなる糸半田を製造するにあた
り、使用する半田材料と実質的に同一の材料からなり、
複数の異なる粒子径範囲の各々から選択される粒子径の
複数種の微細パウダーを、高純度不活性ガスの雰囲気中
にてフラックスに添加し、混合してほぼ均一に分散さ
せ、該微細パウダー分散フラックスを高純度不活性ガス
の雰囲気中にて中空状半田の内部に充填した後、所定径
の糸半田に圧延するのがよい。
【0026】この場合、既存のクリーム半田を利用する
こともできる。即ち、粒子径の異なる複数種の微細パウ
ダー(例えば、90%)とアルコール類(例えば、10
%)とを混練したものを固形分が多少多くなるように、
既存のクリッーム半田に添加して混合し、これを中空状
半田に充填し、所定径に圧延することもできる。
【0027】また、上述の複合糸半田を製造する場合、
使用する半田材料と実質的に同一の材料からなり、複数
の異なる粒子径範囲の各々から選択される粒子径の複数
種の微細パウダーを、高純度不活性ガスの雰囲気中にて
フラックスに添加し、混合してほぼ均一に分散させて微
細パウダー分散フラックスを製造し、該微細パウダー分
散フラックスを高純度不活性ガスの雰囲気中にて中空状
半田の内部に充填した後、所定径の糸半田に圧延し、フ
ラックス又は上記微細パウダー分散フラックスを高純度
不活性ガスの雰囲気中にて所定外径の中空状半田内に充
填するとともに、該中空状半田のフラックス又は微細パ
ウダー分散フラッスク内に、中空糸状半田の内部にフラ
ックスを充填してなる糸半田及び中空糸状半田の内部に
上記微細パウダー分散フラックスを充填してなる糸半田
のうちのいずれか一方又は両方を1又は複数挿通させた
後、所定径の糸半田に圧延するのがよい。
【0028】さらに、微細パウダー分散フラックスに半
田パウダーを混合してなるクリーム半田を製造するにあ
たり、上記半田パウダーと、該半田パウダーの材料と実
質的に同一の材料からなり、上記半田パウダーの粒子径
以下の粒子径でかつ複数の異なる粒子径範囲の各々から
選択される粒子径の複数種の微細パウダーとを、高純度
不活性ガスの雰囲気中にてフラックスに添加し、混合し
てほぼ均一に分散させるのがよい。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す具体例
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る半田の
好ましい実施形態を示すし、これは糸半田に適用した例
である。図において、糸半田10は0.2mm〜3mm
の中空糸状半田11内にフラックス12を充填して構成
されている。中空糸状半田11には錫、又は錫を主成分
とし、銀及び/又は銅を合金化した材料が用いられてい
る。
【0030】フラックス12は松脂又は高分子材料の固
形分0.5%〜3%を含有し、さらに5μm〜100μ
mの範囲内の異なる粒子径の複数種の微細パウダー13
が数%から数十%分散され、該微細パウダー13には中
空糸状半田11と実質的に同一の材料が用いられてい
る。
【0031】本例の糸半田を製造する場合、例えば9
9.9%以上の高純度窒素ガス雰囲気中において、フラ
ックス12に5μm〜100μmの範囲内の異なる粒子
径の複数種の微細パウダー13を数%から数十%添加
し、混練してほぼ均一に分散させ、微細パウダー分散フ
ラックスを製造する。この微細パウダー分散フラックス
を同じく高純度窒素ガス雰囲気中において例えば外径1
0mm、内径4mm又は外径13mm、内径4mmの中
空状半田内に充填し、両端を封鎖した後、所定外径、例
えば0.5mmや1.0mmに圧延すればよい。
【0032】本例の糸半田を用いて電子部品の端子を基
板に半田付けする場合、図2に示されるように、基板7
0のスルーホールに電子部品71の端子72を挿通さ
せ、半田ごてのこて先80で糸半田10を溶融させ、端
子72に溶融半田73を肉盛りさせればよい。
【0033】その際、糸半田10ではフラックス12に
複数種の微細パウダー13が分散されており、こて先8
0の高熱が中空糸状半田11に触れ、中空糸状半田11
が昇温を開始し、フラックス12が溶融を開始すると、
分散された微細パウダー13のうち、最小径のものから
昇温して粒子径の大きなパウダー13も次々と昇温し、
微細パウダー13が溶融し、その熱が中空糸状半田11
に伝達され、溶融フラックスの蒸気が爆気の危険性のあ
る圧力に達する前に中空糸状半田11が溶融を開始す
る。
【0034】このように、短時間のうちに半田付けを行
うことができるので、半田ボールが生成されたりフラッ
クスの飛散が発生することはない。また、糸半田10か
ら発生した窒素ガスによって半田付け部位に窒素ガス雰
囲気が形成されるので、不良の少ない半田付けを行うこ
とができる。その結果、不良の少ない良好な半田付けを
行うことができる。また、短時間のうちに中空糸状半田
11が溶融するので、電子部品71に対する熱影響は少
なく、半田付け作業に起因する電子部品71の性能劣化
が発生することもない。
【0035】図3は本発明に係る半田の他の実施形態を
示す。図3の(a)(b)では糸半田10内に小径の糸半田1
0aを内蔵した複合糸半田の構造となっている。即ち、
中空糸状半田11内に小径の糸半田10aが挿通され、
その間には微細パウダー13を分散したフラックス12
が充填される一方、小径の糸半田10aでは中空糸状半
田11aの内部に微細パウダー13aを分散したフラッ
クス12aを充填されている。
【0036】図3の(c) では糸半田10内に小径の2本
の糸状半田10a、10aが挿通され、その間には微細
パウダー13を分散したフラックス12が充填されてい
る。
【0037】図3の(d) は図3の(c) とほぼ同様の構造
となっているが、小径の2本の糸半田10c、10cは
中空糸状半田11c内部にフラックス12cのみが充填
されている。
【0038】図3の(e) では糸半田10内には小径の3
本の中空糸状半田11a、11a、11aが挿通され、
その間には微細パウダー13を分散したフラックス12
が充填されている。
【0039】図3の(f) は図3の(e) とほぼ同様の構造
となっているが、1本の糸半田10aには微細パウダー
分散フラックスが充填され、他の2本の糸半田10c、
10cにはフラックス12cのみが充填されている。
【0040】図3の(g) では糸半田10内に複数の小径
の糸半田10a・・・が、1本を中心に、残りをその周
囲にレイアウトして挿通されている。
【0041】図4及び図5は本発明に係る半田の更に他
の実施形態を示し、これはクリーム半田に適用した例で
ある。図において、クリーム半田20はフラックス21
に半田パウダー22と微細パウダー23とを混合し分散
して構成されている。半田パウダー22は錫、又は錫を
主成分とし、これに銀及び銅を合金化した材料からな
り、20μm〜40μmの粒子径を有する。
【0042】微細パウダー23は半田パウダー22と同
一の材料からなり、半田パウダー22の粒子径以下の粒
子径であって、5μm〜10μm、10μm〜20μ
m、20μm〜30μmの3つの粒子径範囲の各々から
選択される粒子径の三種類のパウダーを混合してなる。
なお、3つのうちの2つの粒子径範囲から選択されても
よい。
【0043】本例のクリーム半田を用いて電子部品を基
板に半田付けする場合、図4に示されるように、基板9
2の銅ランド93、93上に本例のクリーム半田20を
塗布し、その上に電子部品90の接続端子91、91を
載せ、例えばこれをリフロー炉内に送り込んで加熱すれ
ばよい。
【0044】半田パウダー22のみがフラックス21に
分散されている場合には図5の(b)に示されるように、
半田パウダー22・・・間にはフラックス21のみが存
在し、フラックス21が溶融を開始すると、溶融フラッ
クスが半田パウダー22、22間に閉じ込められ、これ
が半田パウダー22への熱伝達の障害となるので、半田
パウダー23が融点に達する頃には溶融フラックスの蒸
気圧が高くなり、上述のようにフラッスクの飛散や半田
ボール生成の原因になっていた。
【0045】これに対し、本例のクリーム半田20では
図5の(a) に示されるように、フラックス21に複数の
半田パウダー22、22の間を埋めるように複数種の微
細パウダー23・・・が分散されており、フラックス2
1が昇温を開始すると、分散された微細パウダー23の
うち、最小径のものから昇温し、次の粒子径も直ちに昇
温して半田パウダー22にも高熱が伝達され、半田パウ
ダー23は直ちに融点に達する。従って、溶融フラック
スの蒸気が爆気の危険性のある圧力に達する前に半田パ
ウダー22も溶融を開始し、短時間のうちに半田付けを
行うことができるので、半田ボールが生成されたりフラ
ックスの飛散が発生することはない。また、糸半田10
から発生した窒素ガスによって半田付け部位に窒素ガス
雰囲気が形成されるので、不良の少ない半田付けを行う
ことができる。また、短時間のうちに半田付けを行うこ
とができるので、電子部品に対する熱の影響を回避でき
ることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る糸半田の好ましい実施形態を示
す斜視図である。
【図2】 上記実施形態における半田付け作業を示す図
である。
【図3】 図1に示す半田の他の実施形態を示す図であ
る。
【図4】 本発明に係るクリーム半田の好ましい実施形
態を用いた半田付け作業工程を示すを示す図である。
【図5】 上記実施形態と従来のクリーム半田の挙動を
比較説明するための図である。
【符号の説明】
10 糸半田 10a、10c 小径の糸半田 11 中空糸状半田 11a、11c 小径の中空糸状半田 12、12a、12c フラックス 13、13a、13c 微細パウダー 20 クリーム半田 21 フラックス 22 半田パウダー 23 微細パウダー

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空糸状半田の内部にフラックスを充填
    してなる糸半田において、 上記フラックスには上記中空糸状半田の材料と実質的に
    同一の材料からなり、複数の異なる粒子径範囲の各々か
    ら選択される粒子径の複数種の微細パウダーが分散され
    ていることを特徴とする半田。
  2. 【請求項2】 所定外径の中空糸状半田の内部には小径
    の1又は複数の中空糸状半田が挿通され、該内外の中空
    糸状半田の間及び上記内側の1又は複数の中空糸状半田
    内にはフラックスが充填され、上記内外の中空糸状半田
    の間及び上記内側の1又は複数の中空糸状半田内部のフ
    ラックスのうちの少なくとも1つのフラックスには上記
    中空糸状半田の材料と実質的に同一の材料からなり、複
    数の異なる粒子径範囲の各々から選択される粒子径の複
    数種の微細パウダーが分散されていることを特徴とする
    半田。
  3. 【請求項3】 上記内外の中空糸状半田の間及び上記内
    側の1又は複数の中空糸状半田内部のフラックスには上
    記中空糸状半田の材料と実質的に同一の材料からなり、
    複数の異なる粒子径範囲の各々から選択される粒子径の
    複数種の微細パウダーが分散されている請求項2記載の
    半田。
  4. 【請求項4】 上記微細パウダーが5μm〜100μm
    の範囲内における複数の異なる粒子径範囲の各々から選
    択される粒子径の複数種のパウダーである請求項1ない
    し3のいずれかに記載の半田。
  5. 【請求項5】 フラックスに半田パウダーを混合してな
    るクリーム半田において、 上記フラックスには上記半田パウダーの材料と実質的に
    同一の材料からなり、上記半田パウダーの粒子径以下の
    粒子径でかつ複数の異なる粒子径範囲の各々から選択さ
    れる粒子径の複数種の微細パウダーが分散されているこ
    とを特徴とする半田。
  6. 【請求項6】 上記半田パウダーが20μm〜45μm
    の範囲内から選択される粒子径のパウダーであり、上記
    微細パウダーが上記半田パウダーの粒子径以下の粒子径
    であって、5μm〜10μm、10μm〜20μm、2
    0μm〜30μmの3つの粒子径範囲の各々から選択さ
    れる粒子径の三種類のパウダーからなる請求項5記載の
    半田。
  7. 【請求項7】 使用する半田材料と実質的に同一の材料
    からなり、複数の異なる粒子径範囲の各々から選択され
    る粒子径の複数種の微細パウダーがフラックスに分散さ
    れてなることを特徴とする微細パウダー分散フラック
    ス。
  8. 【請求項8】 半田付けに用いる微細パウダー分散フラ
    ックスを製造するにあたり、 使用する半田材料と実質的に同一の材料からなり、複数
    の異なる粒子径範囲の各々から選択される粒子径の複数
    種の微細パウダーを、高純度不活性ガスの雰囲気中にて
    フラックスに添加し、混合してほぼ均一に分散させるよ
    うにしたことを特徴とするフラックスの製造方法。
  9. 【請求項9】 中空糸状半田の内部に微細パウダー分散
    フラックスを充填してなる糸半田を製造するにあたり、 使用する半田材料と実質的に同一の材料からなり、複数
    の異なる粒子径範囲の各々から選択される粒子径の複数
    種の微細パウダーを、高純度不活性ガスの雰囲気中にて
    フラックスに添加し、混合してほぼ均一に分散させ、 該微細パウダー分散フラックスを高純度不活性ガスの雰
    囲気中にて中空状半田の内部に充填した後、所定径の糸
    半田に圧延するようにしたことを特徴とする半田の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 使用する半田材料と実質的に同一の材
    料からなり、複数の異なる粒子径範囲の各々から選択さ
    れる粒子径の複数種の微細パウダーを、高純度不活性ガ
    スの雰囲気中にてフラックスに添加し、混合してほぼ均
    一に分散させて微細パウダー分散フラックスを製造し、 該微細パウダー分散フラックスを高純度不活性ガスの雰
    囲気中にて中空状半田の内部に充填した後、所定径の糸
    半田に圧延し、 フラックス又は上記微細パウダー分散フラックスを高純
    度不活性ガスの雰囲気中にて所定外径の中空状半田内に
    充填するとともに、該中空状半田のフラックス又は微細
    パウダー分散フラッスク内に、中空糸状半田の内部にフ
    ラックスを充填してなる糸半田及び中空糸状半田の内部
    に上記微細パウダー分散フラックスを充填してなる糸半
    田のうちのいずれか一方又は両方を1又は複数挿通させ
    た後、所定径の糸半田に圧延するようにしたことを特徴
    とする半田の製造方法。
  11. 【請求項11】 微細パウダー分散フラックスに半田パ
    ウダーを混合してなるクリーム半田を製造するにあた
    り、 上記半田パウダーと、該半田パウダーの材料と実質的に
    同一の材料からなり、上記半田パウダーの粒子径以下の
    粒子径でかつ複数の異なる粒子径範囲の各々から選択さ
    れる粒子径の複数種の微細パウダーとを、高純度不活性
    ガスの雰囲気中にてフラックスに添加し、混合してほぼ
    均一に分散させるようにしたことを特徴とする半田の製
    造方法。
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JP2008181939A (ja) * 2007-01-23 2008-08-07 Mitsubishi Materials Corp パワーモジュール用基板の製造方法およびパワーモジュール用基板並びにパワーモジュール
JP4702293B2 (ja) * 2007-01-23 2011-06-15 三菱マテリアル株式会社 パワーモジュール用基板の製造方法およびパワーモジュール用基板並びにパワーモジュール

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