JP2001321983A - はんだペースト及びそれを用いた電子部品のはんだ付け方法 - Google Patents
はんだペースト及びそれを用いた電子部品のはんだ付け方法Info
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- JP2001321983A JP2001321983A JP2000143659A JP2000143659A JP2001321983A JP 2001321983 A JP2001321983 A JP 2001321983A JP 2000143659 A JP2000143659 A JP 2000143659A JP 2000143659 A JP2000143659 A JP 2000143659A JP 2001321983 A JP2001321983 A JP 2001321983A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、大気中で保管することが可能で、
Sn−Pbはんだで従来用いられてきた装置をそのまま用い
ることが可能であり、大気中ではんだ付け工程を実施可
能なSn−Zn合金のはんだ粉末を提供することを課題とす
る。 【解決手段】 本発明は、Sn−Zn合金のはんだ粉末にお
いて、Snを主成分としAg, In, Ge, Cu,又はBiの少なく
とも一元素を含有したSn合金の被覆層により、該はんだ
粉末の表面積の50%以上が被覆されているSn−Zn合金
のはんだ粉末を提供する。
Sn−Pbはんだで従来用いられてきた装置をそのまま用い
ることが可能であり、大気中ではんだ付け工程を実施可
能なSn−Zn合金のはんだ粉末を提供することを課題とす
る。 【解決手段】 本発明は、Sn−Zn合金のはんだ粉末にお
いて、Snを主成分としAg, In, Ge, Cu,又はBiの少なく
とも一元素を含有したSn合金の被覆層により、該はんだ
粉末の表面積の50%以上が被覆されているSn−Zn合金
のはんだ粉末を提供する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、はんだ粉末、該はんだ
粉末を含有するはんだペースト及び該はんだペーストを
用いた電子部品のはんだ付け方法に関するものである。
粉末を含有するはんだペースト及び該はんだペーストを
用いた電子部品のはんだ付け方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型軽量化の流れの中
で、電子部品は表面実装部品が大半を占めるようになり
表面実装方式による実装が主流になってきている。表面
実装方式の代表的な例として、はんだペーストをスクリ
ーン印刷により基板上に塗布し、電子部品を基板上に搭
載した後、基板全体をリフローして、はんだを加熱溶融
させ接合部を形成する方法が挙げられる。
で、電子部品は表面実装部品が大半を占めるようになり
表面実装方式による実装が主流になってきている。表面
実装方式の代表的な例として、はんだペーストをスクリ
ーン印刷により基板上に塗布し、電子部品を基板上に搭
載した後、基板全体をリフローして、はんだを加熱溶融
させ接合部を形成する方法が挙げられる。
【0003】基板と電子部品との接合部位のサイズは微
小化の一途をたどっており、接合を行なうはんだには、
従来法以上の性能が求められている。
小化の一途をたどっており、接合を行なうはんだには、
従来法以上の性能が求められている。
【0004】一方、従来産業界で広く用いられてきたSn
−Pb合金はんだからPbが自然界に溶出し環境を汚染する
との問題点が指摘されており、Sn−Pb合金に代わる新た
な組成のはんだが求められていた。現在、Snを主成分と
する2元系、3元系はんだが活発に研究されている。し
かし、融点が高すぎたり、濡れ性が悪く未はんだ不良が
発生したり、接合後の機械的な耐久性等に問題があった
りと、いまだ、研究の域を出ない。
−Pb合金はんだからPbが自然界に溶出し環境を汚染する
との問題点が指摘されており、Sn−Pb合金に代わる新た
な組成のはんだが求められていた。現在、Snを主成分と
する2元系、3元系はんだが活発に研究されている。し
かし、融点が高すぎたり、濡れ性が悪く未はんだ不良が
発生したり、接合後の機械的な耐久性等に問題があった
りと、いまだ、研究の域を出ない。
【0005】特に、特開平9―94687号公報に記載
されたSn−Zn合金のはんだは、注目に値する。このはん
だは、融点が比較的低いために、従来Sn−Pb合金はんだ
で使用していた装置を殆ど変更することなく、そのまま
用いることができる点で非常に有望と思われる。
されたSn−Zn合金のはんだは、注目に値する。このはん
だは、融点が比較的低いために、従来Sn−Pb合金はんだ
で使用していた装置を殆ど変更することなく、そのまま
用いることができる点で非常に有望と思われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、Sn−Zn合金は
んだはZnが酸化され易いという問題点を抱えている。Zn
は酸化され易い金属であるため、はんだ表面に安定した
酸化被膜を作る。このZn酸化被膜は、実装工程において
以下の問題点を引き起こした。はんだ粉末が融けにく
い。はんだ粉末内部は溶融したものの、表面の酸化被
膜が、殻のように溶融はんだを覆ってしまうために濡れ
が悪い。
んだはZnが酸化され易いという問題点を抱えている。Zn
は酸化され易い金属であるため、はんだ表面に安定した
酸化被膜を作る。このZn酸化被膜は、実装工程において
以下の問題点を引き起こした。はんだ粉末が融けにく
い。はんだ粉末内部は溶融したものの、表面の酸化被
膜が、殻のように溶融はんだを覆ってしまうために濡れ
が悪い。
【0007】このように、Znの酸化膜を有するSnを主
成分とし、Znを含有した合金よりなるSn−Zn合金はん
だは融解し難く、濡れが悪いために、未はんだによる接
合不良などの重大な品質問題を生じる可能性が高かっ
た。
成分とし、Znを含有した合金よりなるSn−Zn合金はん
だは融解し難く、濡れが悪いために、未はんだによる接
合不良などの重大な品質問題を生じる可能性が高かっ
た。
【0008】このはんだ粉末表面の酸化の問題を解決す
るために以下に示すような種々の対策が取られている。
例えば、はんだ粉末を大気に曝さないように不活性ガス
中で保管し、完成したはんだ粉末は長期間の保存を避
け、製造後直ちにフラックスと混合してはんだペースト
とすること、等である。
るために以下に示すような種々の対策が取られている。
例えば、はんだ粉末を大気に曝さないように不活性ガス
中で保管し、完成したはんだ粉末は長期間の保存を避
け、製造後直ちにフラックスと混合してはんだペースト
とすること、等である。
【0009】このようにはんだ粉末を保管するためには
従来のSn−Pb共晶はんだの設備に専用設備を追加せねば
ならず、製造コスト高につながっていた。また、一旦作
成したSn−Zn合金のはんだ粉末を長期にわたり貯蔵する
ことができなかったために、頻繁にはんだ粉末の製造を
行なわねばならず、実装工程全体が非効率なものになっ
ていた。
従来のSn−Pb共晶はんだの設備に専用設備を追加せねば
ならず、製造コスト高につながっていた。また、一旦作
成したSn−Zn合金のはんだ粉末を長期にわたり貯蔵する
ことができなかったために、頻繁にはんだ粉末の製造を
行なわねばならず、実装工程全体が非効率なものになっ
ていた。
【0010】さらに、はんだ付けの工程も、不活性ガス
雰囲気下たとえば窒素、アルゴン、ヘリウム、還元雰囲
気たとえば水素など、あるいは場合によっては両者の混
合雰囲気下で行なわねばならなかった。Znの酸化を防ぐ
ためのこの混合雰囲気はppmオーダーの濃度制御を必要
とし、その制御が複雑で装置が高価であるという問題が
あった。また窒素、水素などのガスを消費するので、は
んだ付け装置のランニングコストを上昇させる一因とな
っていた。
雰囲気下たとえば窒素、アルゴン、ヘリウム、還元雰囲
気たとえば水素など、あるいは場合によっては両者の混
合雰囲気下で行なわねばならなかった。Znの酸化を防ぐ
ためのこの混合雰囲気はppmオーダーの濃度制御を必要
とし、その制御が複雑で装置が高価であるという問題が
あった。また窒素、水素などのガスを消費するので、は
んだ付け装置のランニングコストを上昇させる一因とな
っていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、Snを主成分
としZnを含有するSn−Zn合金のはんだに関する上記問題
点を解決するものであり、大気中で保管することが可能
であり、Sn−Pb合金はんだで従来用いられてきた装置を
そのまま用いることが可能であり、大気中ではんだ付け
工程を実施可能なSn−Zn合金のはんだ粉末を提供するこ
とを課題とする。
としZnを含有するSn−Zn合金のはんだに関する上記問題
点を解決するものであり、大気中で保管することが可能
であり、Sn−Pb合金はんだで従来用いられてきた装置を
そのまま用いることが可能であり、大気中ではんだ付け
工程を実施可能なSn−Zn合金のはんだ粉末を提供するこ
とを課題とする。
【0012】さらに、本発明のSn−Zn合金のはんだ粉末
を含んだはんだペースト、及びこのはんだペーストを用
いたはんだ付け方法を提供する。
を含んだはんだペースト、及びこのはんだペーストを用
いたはんだ付け方法を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、Sn−Zn合金の
はんだ粉末において、Snを主成分としAg, In, Ge, Cu,
又はBiの少なくとも一元素を含有したSn合金の被覆層に
より、該はんだ粉末の表面積の50%以上が被覆されて
いるSn−Zn合金のはんだ粉末を提供する。
はんだ粉末において、Snを主成分としAg, In, Ge, Cu,
又はBiの少なくとも一元素を含有したSn合金の被覆層に
より、該はんだ粉末の表面積の50%以上が被覆されて
いるSn−Zn合金のはんだ粉末を提供する。
【0014】本発明の最大の特徴は、酸化し易いZnを含
むSn−Zn合金のはんだ粉末をSn合金(以下、「Snを主成
分としAg, In, Ge, Cu,又はBiの少なくとも一元素を含
有した合金」をSn合金と言う。)で被覆することで、Sn
−Zn合金のはんだの欠点であるZnの酸化を抑制すること
である。この構成により、本発明のはんだ粉末は大気中
で長期間の貯蔵が可能となった。さらに、はんだ付けを
大気下で行なうことが可能となり、実装工程の時間短縮
及びコスト削減に貢献する。
むSn−Zn合金のはんだ粉末をSn合金(以下、「Snを主成
分としAg, In, Ge, Cu,又はBiの少なくとも一元素を含
有した合金」をSn合金と言う。)で被覆することで、Sn
−Zn合金のはんだの欠点であるZnの酸化を抑制すること
である。この構成により、本発明のはんだ粉末は大気中
で長期間の貯蔵が可能となった。さらに、はんだ付けを
大気下で行なうことが可能となり、実装工程の時間短縮
及びコスト削減に貢献する。
【0015】本発明者等は経験的に前記Sn合金層は該は
んだ粉末の一部分を被覆すれば良いことを見出した。本
発明者等の検討によると、Sn合金層はSn−Zn合金のはん
だ粉末表面を50%以上被覆していれば、Sn合金層の厚
さが0.01μmであっても、実用上許容できるZnの酸
化抑制効果を有することが明らかとなった。さらに、被
覆率を70〜80%とすることで、より一層Znの酸化が
抑制されることが明らかとなった。最も好ましくは、1
00%被覆の場合である。
んだ粉末の一部分を被覆すれば良いことを見出した。本
発明者等の検討によると、Sn合金層はSn−Zn合金のはん
だ粉末表面を50%以上被覆していれば、Sn合金層の厚
さが0.01μmであっても、実用上許容できるZnの酸
化抑制効果を有することが明らかとなった。さらに、被
覆率を70〜80%とすることで、より一層Znの酸化が
抑制されることが明らかとなった。最も好ましくは、1
00%被覆の場合である。
【0016】また、被覆に用いるSn合金は、Snを主成分
とし、その他にAg, In, Ge, Cu,又はBiの少なくとも一
元素を含むことが望ましい。勿論、このSn合金は、これ
らの成分の他に、自然に含まれる不純物及び、P、Sb、
Ni、等のSn合金の性質を改善するための不純物を含んで
いても構わない。
とし、その他にAg, In, Ge, Cu,又はBiの少なくとも一
元素を含むことが望ましい。勿論、このSn合金は、これ
らの成分の他に、自然に含まれる不純物及び、P、Sb、
Ni、等のSn合金の性質を改善するための不純物を含んで
いても構わない。
【0017】言うまでもないが、被覆に用いるSn合金は
Znを含んでいないことが望ましい。仮にZnが含まれてい
るとしても、その濃度は自然に混入するレベル以下であ
ることが望ましい。
Znを含んでいないことが望ましい。仮にZnが含まれてい
るとしても、その濃度は自然に混入するレベル以下であ
ることが望ましい。
【0018】また、Sn−Zn合金はんだにおいてSnに対す
るZnの比率は、1〜10質量%のものが好適に用いられ
る。この中でも特に、融点が従来法のSn−Pb共晶はんだ
に最も近いSn−9Znが好適である。
るZnの比率は、1〜10質量%のものが好適に用いられ
る。この中でも特に、融点が従来法のSn−Pb共晶はんだ
に最も近いSn−9Znが好適である。
【0019】ここで、前記Sn−Zn合金のはんだ粉末の前
記Sn合金の被覆層に覆われる前の粒径が10〜70μm
であることが望ましい。
記Sn合金の被覆層に覆われる前の粒径が10〜70μm
であることが望ましい。
【0020】また、本発明のはんだ粉末の前記合金の被
覆層の厚さが、0.01〜5μmであることが望まし
い。Sn−Zn合金のはんだ粉末を被覆するSn合金層の厚さ
は、Sn−Zn合金のはんだ粉末表面の酸化を抑制すること
のできる膜厚(酸素を透過しないだけの膜厚)であり、
かつ、Sn−Zn合金のはんだ粉末の融点が所定の温度より
大きく変化しない範囲の中から、さらにSn合金層の被覆
率を勘案して決定されることが望ましい。
覆層の厚さが、0.01〜5μmであることが望まし
い。Sn−Zn合金のはんだ粉末を被覆するSn合金層の厚さ
は、Sn−Zn合金のはんだ粉末表面の酸化を抑制すること
のできる膜厚(酸素を透過しないだけの膜厚)であり、
かつ、Sn−Zn合金のはんだ粉末の融点が所定の温度より
大きく変化しない範囲の中から、さらにSn合金層の被覆
率を勘案して決定されることが望ましい。
【0021】被覆前のSn−Zn合金のはんだ粉末の粒径が
前述のように10〜70μmであり、Sn合金の50%以
上である場合には、被覆層の膜厚は0.01〜5μmで
あることが望ましい。被覆層の膜厚が0.01μm以上
であれば、被覆率が50%付近だとしても、実用上許容
できるZn酸化防止効果を有するSn−Zn合金のはんだ粉末
を得ることができる。また、被覆層の膜厚が5μm以下
であれば、被覆前のSn−Zn合金のはんだ粉末の粒径が1
0μm付近だとしても実用上許容できる温度でSn−Zn合
金のはんだ粉末が融解する。
前述のように10〜70μmであり、Sn合金の50%以
上である場合には、被覆層の膜厚は0.01〜5μmで
あることが望ましい。被覆層の膜厚が0.01μm以上
であれば、被覆率が50%付近だとしても、実用上許容
できるZn酸化防止効果を有するSn−Zn合金のはんだ粉末
を得ることができる。また、被覆層の膜厚が5μm以下
であれば、被覆前のSn−Zn合金のはんだ粉末の粒径が1
0μm付近だとしても実用上許容できる温度でSn−Zn合
金のはんだ粉末が融解する。
【0022】ここで、前記、Sn−Znはんだ粉末を被覆す
る合金は、前記Snを主成分としAg,In, Ge, Cu,又はBiの
少なくとも一元素を含有したSn合金であってSnを除く成
分の含有量の総和が、該Sn合金で被覆された後のはんだ
粉末に対して20質量%以下であり、該合金がBiを含有
する場合、Biの含有量が該合金に対して0.5質量%以上
であり、該Sn合金で被覆された後のはんだ粉末に対して
10質量%以下であり、該合金がInを含有する場合、Inの
含有量が該合金に対して0.5質量%以上であり、該Sn合
金で被覆された後のはんだ粉末に対して5質量%以下で
あることが望ましい。
る合金は、前記Snを主成分としAg,In, Ge, Cu,又はBiの
少なくとも一元素を含有したSn合金であってSnを除く成
分の含有量の総和が、該Sn合金で被覆された後のはんだ
粉末に対して20質量%以下であり、該合金がBiを含有
する場合、Biの含有量が該合金に対して0.5質量%以上
であり、該Sn合金で被覆された後のはんだ粉末に対して
10質量%以下であり、該合金がInを含有する場合、Inの
含有量が該合金に対して0.5質量%以上であり、該Sn合
金で被覆された後のはんだ粉末に対して5質量%以下で
あることが望ましい。
【0023】Sn合金層のSn以外の成分の割合が、Sn合金
で被覆された後のSn−Znはんだ粉末に対して20質量%
以下であれば、接合部のSn−Zn合金のはんだの機械的強
度を損なうことが無い。これらの金属は単独でも、複数
を同時に使用することも可能である。
で被覆された後のSn−Znはんだ粉末に対して20質量%
以下であれば、接合部のSn−Zn合金のはんだの機械的強
度を損なうことが無い。これらの金属は単独でも、複数
を同時に使用することも可能である。
【0024】特に、Sn合金にIn及び/又はBiを混合する
場合には注意が必要である。In、BiはともにSn−Zn系は
んだの溶融温度を低下し、濡れ性を高める働きがある。
BiがSn合金に含まれる場合にはBiはSn合金に対して0.5
質量%以上含まれることが望ましい。Biの含有量がこれ
以上であれば、実用上許容できるレベルで、はんだ粉末
の濡れ性を高めることが可能である。
場合には注意が必要である。In、BiはともにSn−Zn系は
んだの溶融温度を低下し、濡れ性を高める働きがある。
BiがSn合金に含まれる場合にはBiはSn合金に対して0.5
質量%以上含まれることが望ましい。Biの含有量がこれ
以上であれば、実用上許容できるレベルで、はんだ粉末
の濡れ性を高めることが可能である。
【0025】また、Biの含有量がSn合金で被覆された後
のはんだ粉末に対して10質量%以下であれば、はんだ
の機械的な強度を損なうことなく、溶融時のはんだの濡
れ性を高めることが可能である。
のはんだ粉末に対して10質量%以下であれば、はんだ
の機械的な強度を損なうことなく、溶融時のはんだの濡
れ性を高めることが可能である。
【0026】また、InがSn合金に含まれる場合にはInは
Sn合金に対して0.5質量%以上含まれることが望まし
い。Inの含有量が0.5質量%以上であれば、実用上
許容できる範囲ではんだの濡れ性を高めることが可能で
ある。
Sn合金に対して0.5質量%以上含まれることが望まし
い。Inの含有量が0.5質量%以上であれば、実用上
許容できる範囲ではんだの濡れ性を高めることが可能で
ある。
【0027】またInの含有量がSn合金で被覆された後
のはんだ粉末に対して5質量%以下であることが望まし
い。Inの含有量が5質量%以下であれば、はんだの耐食
性を損なうことなく、溶融時のはんだの濡れ性を高める
ことが可能である。
のはんだ粉末に対して5質量%以下であることが望まし
い。Inの含有量が5質量%以下であれば、はんだの耐食
性を損なうことなく、溶融時のはんだの濡れ性を高める
ことが可能である。
【0028】また、本発明は前記のSn−Zn合金のはんだ
粉末とフラックスとを少なくとも含有するはんだペース
トを提供する。
粉末とフラックスとを少なくとも含有するはんだペース
トを提供する。
【0029】本発明のZnの酸化を抑制したSn−Zn系はん
だ粉末を含んだペーストを実装工程に用いることによ
り、大気中においてSn−Zn系はんだによるはんだ付けを
実施することが可能となった。
だ粉末を含んだペーストを実装工程に用いることによ
り、大気中においてSn−Zn系はんだによるはんだ付けを
実施することが可能となった。
【0030】ここで、フラックスとはロジンまたはそれ
に代わる樹脂成分を主成分として、有機酸またはアミン
等の塩基性化合物等の被はんだ接合面を清浄化する活性
成分を有する活性剤、粘度や分散性を調整するチキソ
剤、溶剤及びその他の添加剤が混合されたものである。
ここでチキソ剤としては、ひまし油、ワックス類、石油
系高分子、アミド類がある。活性剤としては上記以外
に、モノカルボン酸、アミド類、ハロゲン化合物等があ
る。その他の添加剤としては、増粘剤、界面活性剤、流
動性調整剤、腐食抑制剤、消泡剤等を用途に合わせて選
択する。
に代わる樹脂成分を主成分として、有機酸またはアミン
等の塩基性化合物等の被はんだ接合面を清浄化する活性
成分を有する活性剤、粘度や分散性を調整するチキソ
剤、溶剤及びその他の添加剤が混合されたものである。
ここでチキソ剤としては、ひまし油、ワックス類、石油
系高分子、アミド類がある。活性剤としては上記以外
に、モノカルボン酸、アミド類、ハロゲン化合物等があ
る。その他の添加剤としては、増粘剤、界面活性剤、流
動性調整剤、腐食抑制剤、消泡剤等を用途に合わせて選
択する。
【0031】また、本発明は、前記Sn−Zn合金のはんだ
ペーストを回路基板上に塗布する工程と、該回路基板上
に電子部品を搭載する工程と、搭載後、加熱することで
電子部品を該回路基板にはんだ付けする工程とを少なく
とも有する電子部品のはんだ付け方法を提供する。
ペーストを回路基板上に塗布する工程と、該回路基板上
に電子部品を搭載する工程と、搭載後、加熱することで
電子部品を該回路基板にはんだ付けする工程とを少なく
とも有する電子部品のはんだ付け方法を提供する。
【0032】
【発明の実施の形態】続いて、本発明のSn−Zn合金のは
んだ粉末の製造法についてより詳細に説明する。
んだ粉末の製造法についてより詳細に説明する。
【0033】Sn合金で被覆される前のSn−Zn合金のはん
だ粉末は、10〜70μmの粒径であり、ガスアトマイ
ズ法等の公知の金属粉末形成方法により作成することが
できる。
だ粉末は、10〜70μmの粒径であり、ガスアトマイ
ズ法等の公知の金属粉末形成方法により作成することが
できる。
【0034】Znが9質量%となるように金属Snと金属Zn
とを混合、加熱してSn−Zn合金の融液を得た。この融液
を酸素を含まない不活性ガス(窒素、アルゴン等)で満
たされたタンク中に自然落下させ、落下直後の融液に非
常に高い圧力の不活性ガスを吹きつけ、それにより、合
金融液を空間中に分散させることで所定の粒径のSn−Zn
合金のはんだ粉末を得る。
とを混合、加熱してSn−Zn合金の融液を得た。この融液
を酸素を含まない不活性ガス(窒素、アルゴン等)で満
たされたタンク中に自然落下させ、落下直後の融液に非
常に高い圧力の不活性ガスを吹きつけ、それにより、合
金融液を空間中に分散させることで所定の粒径のSn−Zn
合金のはんだ粉末を得る。
【0035】得られたSn−Zn合金のはんだ粉末は、Znの
酸化を避けるために不活性な雰囲気を保ったまま、スパ
ッタリング装置に持ち込まれる。スパッタリング装置に
よりSn−Zn合金のはんだ粉末表面に合金コートを行な
う。
酸化を避けるために不活性な雰囲気を保ったまま、スパ
ッタリング装置に持ち込まれる。スパッタリング装置に
よりSn−Zn合金のはんだ粉末表面に合金コートを行な
う。
【0036】このようにして、全表面積の少なくとも5
0%がSn合金で覆われた本発明のSn−Zn合金のはんだ粉
末が完成する。
0%がSn合金で覆われた本発明のSn−Zn合金のはんだ粉
末が完成する。
【0037】
【実施例】(実施例1)図1は、本発明Sn−Zn合金のは
んだ粉末の断面図である。図1(a)はSn−Zn合金のは
んだ粉末1の全表面がSn合金層2により被覆されている
例である。図1(b)は、Sn−Zn合金のはんだ粉末1の
一部表面がSn合金層2により被覆されている例である。
んだ粉末の断面図である。図1(a)はSn−Zn合金のは
んだ粉末1の全表面がSn合金層2により被覆されている
例である。図1(b)は、Sn−Zn合金のはんだ粉末1の
一部表面がSn合金層2により被覆されている例である。
【0038】上記構成においてSn−Zn合金のはんだ粉末
1はガスアトマイズ法により製造した。組成をSn−9Zn
となるように調製したSn−Zn合金融液を、アルゴンが充
填されたタンクの中に0.5cm3/分の流量で自然落下
させ、アルゴンガスを落下中のSn−Zn融液に吹き付ける
ことで、Sn−Zn合金融液を飛散させSn−Zn合金のはんだ
粉末を得た。この時のガス質量速度/融液質量速度の比
率は5であった。
1はガスアトマイズ法により製造した。組成をSn−9Zn
となるように調製したSn−Zn合金融液を、アルゴンが充
填されたタンクの中に0.5cm3/分の流量で自然落下
させ、アルゴンガスを落下中のSn−Zn融液に吹き付ける
ことで、Sn−Zn合金融液を飛散させSn−Zn合金のはんだ
粉末を得た。この時のガス質量速度/融液質量速度の比
率は5であった。
【0039】このSn−Zn合金のはんだ粉末の一部を取り
出し、走査型電子顕微鏡により観察したところ、Sn−Zn
合金のはんだ粉末は20〜50μmの粒径を有すること
がわかった。
出し、走査型電子顕微鏡により観察したところ、Sn−Zn
合金のはんだ粉末は20〜50μmの粒径を有すること
がわかった。
【0040】ガスアトマイズ法により製造されたSn−Zn
合金のはんだ粉末を大気に曝さないようにしながらスパ
ッタリング装置に搬送し、表面にSn合金をコートした。
Sn−3.5Ag−0.5Cuの組成を有するSn合金はをスパッタリ
ングターゲットとして用いた。
合金のはんだ粉末を大気に曝さないようにしながらスパ
ッタリング装置に搬送し、表面にSn合金をコートした。
Sn−3.5Ag−0.5Cuの組成を有するSn合金はをスパッタリ
ングターゲットとして用いた。
【0041】スパッタリングの条件はArガス流量:60ml
/分、RFパワー:600W、成膜チャンバ真空度:1
×10-3Pa、スパッタ時間:40〜60分である。
/分、RFパワー:600W、成膜チャンバ真空度:1
×10-3Pa、スパッタ時間:40〜60分である。
【0042】また、Sn−Znはんだ粉末の全面をSn合金で
被覆するために、はんだ粉末に振動を与えながらスパッ
タリング成膜を行なった。
被覆するために、はんだ粉末に振動を与えながらスパッ
タリング成膜を行なった。
【0043】このようにして得られたSn合金で被覆され
たSn−Zn合金のはんだ粉末の一部を取り出し、その断面
を走査型電子顕微鏡で観察したところ、Sn合金の被覆層
の厚さは0.1〜0.5μmの範囲であった。また、断
面を観察した、Sn−Znはんだ粉末の全てで、Sn合金はSn
−Znはんだ粉末を完全に被覆していた。
たSn−Zn合金のはんだ粉末の一部を取り出し、その断面
を走査型電子顕微鏡で観察したところ、Sn合金の被覆層
の厚さは0.1〜0.5μmの範囲であった。また、断
面を観察した、Sn−Znはんだ粉末の全てで、Sn合金はSn
−Znはんだ粉末を完全に被覆していた。
【0044】さらに、合金断面の膜厚測定よりSn−Zn合
金のはんだ粉末の被覆率を推定評価したが、被覆率はや
はり100%と評価された。
金のはんだ粉末の被覆率を推定評価したが、被覆率はや
はり100%と評価された。
【0045】上記の方法により得られた本発明のSn−Zn
合金のはんだ粉末とフラックスとを10:1の質量比で
大気中で混練りしてはんだペーストを得た。
合金のはんだ粉末とフラックスとを10:1の質量比で
大気中で混練りしてはんだペーストを得た。
【0046】ここで使用したフラックスはロジン:5.
5質量%、活性剤:1.5質量%、溶剤:4.0質量%
を混合したものである。ここで、フラックスの各成分の
組成ははんだペーストに対してのものである。
5質量%、活性剤:1.5質量%、溶剤:4.0質量%
を混合したものである。ここで、フラックスの各成分の
組成ははんだペーストに対してのものである。
【0047】本発明のSn−Zn合金のはんだ粉末を用いた
はんだペーストを用いて、大気中で合計10000箇所のは
んだ付け試験を行なった。その結果、未はんだ等の不良
もなく良好な結果が得られた。
はんだペーストを用いて、大気中で合計10000箇所のは
んだ付け試験を行なった。その結果、未はんだ等の不良
もなく良好な結果が得られた。
【0048】なお、この試験におけるはんだ付け温度は
210〜215℃であり、従来のSn−Pbはんだ付け温度200〜2
10℃とほぼ等しく、従来法のはんだ付け装置をそのまま
使用することが可能であった。
210〜215℃であり、従来のSn−Pbはんだ付け温度200〜2
10℃とほぼ等しく、従来法のはんだ付け装置をそのまま
使用することが可能であった。
【0049】さらに、このSn−Zn合金のはんだ粉末を大
気中で1ヶ月間保管した後に同様のはんだ付け試験を行
なったが、Znの酸化が抑制されたために未はんだ等の不
良は発生しなかった。
気中で1ヶ月間保管した後に同様のはんだ付け試験を行
なったが、Znの酸化が抑制されたために未はんだ等の不
良は発生しなかった。
【0050】(実施例2)スパッタリング成膜法により
Sn−Znはんだ粉末表面にSn合金を被覆する際に、Sn−Zn
合金のはんだ粉末を揺り動かさずに被覆を行なったこ
と、及び、スパッタ時間を20〜40分とした以外は、
実施例1と同様にしてSn−Zn合金のはんだ粉末を作成し
た。
Sn−Znはんだ粉末表面にSn合金を被覆する際に、Sn−Zn
合金のはんだ粉末を揺り動かさずに被覆を行なったこ
と、及び、スパッタ時間を20〜40分とした以外は、
実施例1と同様にしてSn−Zn合金のはんだ粉末を作成し
た。
【0051】このようにして得られたSn合金で被覆され
たSn−Zn合金のはんだ粉末の一部を取り出し、その断面
を走査型電子顕微鏡で観察したところ、Sn合金の被覆層
の厚さは0.1〜0.5μmの範囲であった。また、さ
らに、合金断面の膜厚測定よりSn−Zn合金のはんだ粉末
の被覆率を推定評価したが、被覆率は60〜80%と評
価された。
たSn−Zn合金のはんだ粉末の一部を取り出し、その断面
を走査型電子顕微鏡で観察したところ、Sn合金の被覆層
の厚さは0.1〜0.5μmの範囲であった。また、さ
らに、合金断面の膜厚測定よりSn−Zn合金のはんだ粉末
の被覆率を推定評価したが、被覆率は60〜80%と評
価された。
【0052】上記の方法により得られたSn−Zn合金のは
んだ粉末と実施例1で用いたものと同様のフラックスと
を10:1の質量比で大気中で混練りしてはんだペース
トを得た。
んだ粉末と実施例1で用いたものと同様のフラックスと
を10:1の質量比で大気中で混練りしてはんだペース
トを得た。
【0053】本発明のSn−Zn合金のはんだ粉末を用いた
はんだペーストを用いて、大気中で合計10000箇所のは
んだ付け試験を行なった。その結果、未はんだ等の不良
もなく良好な結果が得られた。
はんだペーストを用いて、大気中で合計10000箇所のは
んだ付け試験を行なった。その結果、未はんだ等の不良
もなく良好な結果が得られた。
【0054】なお、この試験におけるはんだ付け温度は
210〜220℃であり、従来のSn−Pbはんだ付け温度200〜2
10℃とほぼ等しく、従来法のはんだ付け装置をそのまま
使用することが可能であった。
210〜220℃であり、従来のSn−Pbはんだ付け温度200〜2
10℃とほぼ等しく、従来法のはんだ付け装置をそのまま
使用することが可能であった。
【0055】さらに、このSn−Zn合金のはんだ粉末を大
気中で1ヶ月間保管した後に同様のはんだ付け試験を行
なったが、Znの酸化が抑制されたために未はんだ等の不
良は発生しなかった。
気中で1ヶ月間保管した後に同様のはんだ付け試験を行
なったが、Znの酸化が抑制されたために未はんだ等の不
良は発生しなかった。
【0056】(実施例3)実施例1で作成したはんだペ
ーストを用いて、電子部品の実装試験を行なった。 そ
の様子を図2、3を参照しながら説明する。
ーストを用いて、電子部品の実装試験を行なった。 そ
の様子を図2、3を参照しながら説明する。
【0057】まず、回路基板6上の所定の銅電極7にス
クリーン印刷法によりはんだペースト5を印刷した。さ
らに、BGA(Ball Grid Array)8の電極パッド12に公
知の方法で、実施例1のはんだボール9を作成した。こ
のはんだボール9は直径が約750μmである。尚、本
実施例で用いたBGA電極パッド12は直径が750μmであ
り、BGA表面から、600μmの高さを有する。また、該
BGA8には、このBGA電極パッド12がお互いに1.27m
mずつ離れて設置されている。
クリーン印刷法によりはんだペースト5を印刷した。さ
らに、BGA(Ball Grid Array)8の電極パッド12に公
知の方法で、実施例1のはんだボール9を作成した。こ
のはんだボール9は直径が約750μmである。尚、本
実施例で用いたBGA電極パッド12は直径が750μmであ
り、BGA表面から、600μmの高さを有する。また、該
BGA8には、このBGA電極パッド12がお互いに1.27m
mずつ離れて設置されている。
【0058】このBGA8が回路基板6上の所定の位置に
載せられる直前の状態を図2に示す。
載せられる直前の状態を図2に示す。
【0059】続いて、回路基板6をBGA8が載せられた
状態で、オーブンに入れて、大気中で220℃で加熱リ
フローを行なった。この加熱リフローにより、はんだペ
ースト5とBGAはんだボールとが溶着して、BGA8と回路
基板6との接合を完了した(図3)。
状態で、オーブンに入れて、大気中で220℃で加熱リ
フローを行なった。この加熱リフローにより、はんだペ
ースト5とBGAはんだボールとが溶着して、BGA8と回路
基板6との接合を完了した(図3)。
【0060】接合後の導通テストを行なったが、未はん
だ、短絡等の不良は存在しなかった。 本発明のSn−Zn
合金のはんだ粉末及び、はんだペーストは、はんだ中の
Znが酸化され難いことから特別な雰囲気(窒素及び/又
は水素雰囲気)でなくとも大気中ではんだ付けを実施す
ることが可能である。
だ、短絡等の不良は存在しなかった。 本発明のSn−Zn
合金のはんだ粉末及び、はんだペーストは、はんだ中の
Znが酸化され難いことから特別な雰囲気(窒素及び/又
は水素雰囲気)でなくとも大気中ではんだ付けを実施す
ることが可能である。
【0061】(実施例4)次に本発明のSn−Zn合金のは
んだ粉末及びはんだフラックスをQFP(Quad flatpackag
e)のはんだ付けに用いた例を示す。図4は、本実施例
のはんだ付け部の側面図、要部断面図である。図5は、
本実施例のはんだ付け後の側面図、要部断面図である。
んだ粉末及びはんだフラックスをQFP(Quad flatpackag
e)のはんだ付けに用いた例を示す。図4は、本実施例
のはんだ付け部の側面図、要部断面図である。図5は、
本実施例のはんだ付け後の側面図、要部断面図である。
【0062】まず、実施例2と同様に、回路基板6の銅
電極7上に、スクリーン印刷法により実施例1で用いた
本発明のSn−Zn合金のはんだペーストを印刷はんだペー
スト5を作成した。
電極7上に、スクリーン印刷法により実施例1で用いた
本発明のSn−Zn合金のはんだペーストを印刷はんだペー
スト5を作成した。
【0063】続いて、リード11とはんだペースト5と
が接触するようにQFP10を固定した。QFPを載せた状態
で回路基板6をオーブン中でリフロー加熱した。
が接触するようにQFP10を固定した。QFPを載せた状態
で回路基板6をオーブン中でリフロー加熱した。
【0064】接合後の導通テストを行なったが、未はん
だ、短絡等の不良は存在しなかった。
だ、短絡等の不良は存在しなかった。
【発明の効果】本発明によれば、Sn−Zn合金のはんだ粉
末中のZnの酸化が防止できるので、製造したはんだを大
気中で長期間にわたり保存することが可能となった。さ
らに、はんだが溶融しやすいために、必要以上に加熱温
度をあげる必要がなく、大気中で信頼性の高いはんだ付
けができる。
末中のZnの酸化が防止できるので、製造したはんだを大
気中で長期間にわたり保存することが可能となった。さ
らに、はんだが溶融しやすいために、必要以上に加熱温
度をあげる必要がなく、大気中で信頼性の高いはんだ付
けができる。
【0065】また、不活性雰囲気、還元雰囲気下ではん
だ付けする必要がないので、はんだ加熱装置を改造した
り、不活性雰囲気、還元雰囲気対応の高価な装置を必要
としないので、装置コストが安い。また、不活性ガス、
還元ガスを必要としないので、はんだ付け工程のランニ
ングコストが安い。
だ付けする必要がないので、はんだ加熱装置を改造した
り、不活性雰囲気、還元雰囲気対応の高価な装置を必要
としないので、装置コストが安い。また、不活性ガス、
還元ガスを必要としないので、はんだ付け工程のランニ
ングコストが安い。
【0066】さらに、Sn−Zn合金のはんだ粉末を被覆す
るSn合金にBi, Geなどの元素を添加することにより、融
点の低下し、濡れ性が向上する。したがって、耐熱性の
低い電子部品を使用することが可能となるし、信頼性の
高い電子部品のはんだ付けが可能となる。
るSn合金にBi, Geなどの元素を添加することにより、融
点の低下し、濡れ性が向上する。したがって、耐熱性の
低い電子部品を使用することが可能となるし、信頼性の
高い電子部品のはんだ付けが可能となる。
【図1】本発明の第1の実施例を表すはんだ粉末の断面
図
図
【図2】本発明の第2の実施例を表すはんだ付け部の側
面図、要部断面図
面図、要部断面図
【図3】本発明の第2の実施例を表すはんだ付け後の側
面図、要部断面図
面図、要部断面図
【図4】本発明の第3の実施例を表すはんだ付け部の側
面図、要部断面図
面図、要部断面図
【図5】本発明の第3の実施例を表すはんだ付け後の側
面図、要部断面図
面図、要部断面図
1 はんだ粉末 2 はんだ合金 3 はんだ粉末 4 フラックス 5 はんだペースト 6 回路基板 7 銅電極 8 BGA 9 BGAのはんだボール 10 QFP 11 リード 12 BGA電極パッド
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/34 512 H05K 3/34 512C
Claims (6)
- 【請求項1】 Sn−Zn合金のはんだ粉末において、Snを
主成分としAg, In,Ge, Cu,又はBiの少なくとも一元素を
含有したSn合金の被覆層により、該はんだ粉末の表面積
の50%以上が被覆されているSn−Zn合金のはんだ粉
末。 - 【請求項2】 前記Sn−Zn合金のはんだ粉末の前記Sn合
金の被覆層に覆われる前の粒径が10〜70μmである
請求項1記載のSn−Zn合金のはんだ粉末。 - 【請求項3】 前記Sn合金の被覆層の厚さが、0.01
〜5μmである請求項1又は2記載のSn−Zn合金のはん
だ粉末。 - 【請求項4】 前記Snを主成分としAg, In, Ge, Cu,又
はBiの少なくとも一元素を含有したSn合金であって、Sn
を除く成分の含有量の総和が、該Sn合金で被覆された後
のはんだ粉末に対して20質量%以下であり、該合金が
Biを含有する場合、Biの含有量が該合金に対して0.5質
量%以上であり、該Sn合金で被覆された後のはんだ粉末
に対して10質量%以下であり、該合金がInを含有する場
合、Inの含有量が該合金に対して0.5質量%以上であ
り、該Sn合金で被覆された後のはんだ粉末に対して5質
量%以下である、ことを特徴とする請求項1〜3のいず
れか一項に記載のSn−Zn合金のはんだ粉末。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項に記載のは
んだ粉末とフラックスとを少なくとも含有するはんだペ
ースト。 - 【請求項6】 請求項5記載のはんだペーストを回路基
板上に塗布する工程と、該回路基板上に電子部品を搭載
する工程と、搭載後、加熱することで電子部品を該回路
基板にはんだ付けする工程とを少なくとも有する電子部
品のはんだ付け方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000143659A JP2001321983A (ja) | 2000-05-16 | 2000-05-16 | はんだペースト及びそれを用いた電子部品のはんだ付け方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000143659A JP2001321983A (ja) | 2000-05-16 | 2000-05-16 | はんだペースト及びそれを用いた電子部品のはんだ付け方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001321983A true JP2001321983A (ja) | 2001-11-20 |
Family
ID=18650446
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000143659A Pending JP2001321983A (ja) | 2000-05-16 | 2000-05-16 | はんだペースト及びそれを用いた電子部品のはんだ付け方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001321983A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1311950C (zh) * | 2003-10-10 | 2007-04-25 | 松下电器产业株式会社 | 无铅焊接合金和焊接材料以及使用这些材料的焊接接点 |
US7220493B2 (en) * | 2002-10-24 | 2007-05-22 | Koa Kabushiki Kaisha | Lead-free solder, and a lead-free joint |
US7248141B2 (en) | 2003-07-03 | 2007-07-24 | Koa Kabushiki Kaisha | Current fuse and method of making the current fuse |
JPWO2005102594A1 (ja) * | 2004-04-21 | 2008-03-13 | 日本電気株式会社 | はんだ及びそれを使用した実装品 |
WO2016152942A1 (ja) * | 2015-03-23 | 2016-09-29 | デクセリアルズ株式会社 | 導電性粒子の製造方法 |
CN110560966A (zh) * | 2019-09-30 | 2019-12-13 | 无锡广捷富金属制品有限公司 | 一种用于锡丝生产的制作工艺 |
-
2000
- 2000-05-16 JP JP2000143659A patent/JP2001321983A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7220493B2 (en) * | 2002-10-24 | 2007-05-22 | Koa Kabushiki Kaisha | Lead-free solder, and a lead-free joint |
US7248141B2 (en) | 2003-07-03 | 2007-07-24 | Koa Kabushiki Kaisha | Current fuse and method of making the current fuse |
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JP4770733B2 (ja) * | 2004-04-21 | 2011-09-14 | 日本電気株式会社 | はんだ及びそれを使用した実装品 |
WO2016152942A1 (ja) * | 2015-03-23 | 2016-09-29 | デクセリアルズ株式会社 | 導電性粒子の製造方法 |
CN110560966A (zh) * | 2019-09-30 | 2019-12-13 | 无锡广捷富金属制品有限公司 | 一种用于锡丝生产的制作工艺 |
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