JP2000173098A - 貼合わせ光ディスク - Google Patents

貼合わせ光ディスク

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JP2000173098A
JP2000173098A JP10348208A JP34820898A JP2000173098A JP 2000173098 A JP2000173098 A JP 2000173098A JP 10348208 A JP10348208 A JP 10348208A JP 34820898 A JP34820898 A JP 34820898A JP 2000173098 A JP2000173098 A JP 2000173098A
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JP
Japan
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substrate
sprue
resin
raw material
dummy substrate
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Withdrawn
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JP10348208A
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English (en)
Inventor
Shigeki Fujimaru
滋樹 藤丸
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Chemicals Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/582Recycling of unreacted starting or intermediate materials

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスクの成形時に発生するスプルーを再
利用し、かつ過酷な使用条件においても反りなどの塑性
変形が生じ難い片面型貼合わせ光ディスクを提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂製のディスク基板の一面に
設けたデータ記録面上に接着層を介してダミー基板を貼
合わせた光ディスクであって、該ダミー基板がディスク
基板の成形時に生成したスプルーを原料樹脂の少くとも
一部に用いてなるダミー基板である貼合わせ光ディス
ク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データ記録面を設
けたディスク基板(以下データ基板と称する)とその記
録面上にダミー基板を貼合わせてなる片面のみを情報媒
体として利用する貼合わせ光ディスク(以下片面型貼合
わせ光ディスクと称する)に関する。更に詳しくは、過
酷な雰囲気下に長時間放置された場合でも反り等の塑性
変形が生じ難い片面型貼合わせ光ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】片面型貼合わせ光ディスクは、例えばポ
リカーボネート樹脂等の透明樹脂を原料樹脂とするデー
タ基板の一面に設けたデータ記録面上に接着層を介して
ダミー基板が貼付けられている。データ基板及びダミー
基板は、いずれも射出成形により作成されている。射出
成形においては、成形機シリンダ内で溶融された透明樹
脂はスプルー部を通じてスタンパーの設置された金型キ
ャビティに射出され、情報信号に対応した凹凸形状が刻
まれたスタンパーの表面形状が転写される。この後金型
の冷却機能により固化されたデータ基板は金型から取出
される。スプルー部はデータ基板には不必要な部位であ
り、データ基板から切り離された後に廃棄される。DV
D(デジタルビデオディスク)等の片面型貼合わせ光デ
ィスクは、製品1枚当り2枚の基板を用いている。この
ことはコンパクトディスク等の貼合わせ構造を持たない
光ディスクに比べ、製品1枚当りの廃棄される樹脂量が
2倍になることを意味し、材料費の増大やスプルー廃棄
の手間の増加を招くことになる。しかも、片面型貼合わ
せ光ディスクは、過酷な雰囲気下例えば高温高湿の雰囲
気下や直射日光の当る車中等に長時間放置すると反り等
の塑性変形が生じ易いという重大な問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、原料
樹脂のロスを抑制し、スプルー廃棄の手間を軽減し、且
つ過酷な雰囲気下に長時間放置しても反り等の塑性変形
が生じ難い片面型貼合わせ光ディスクを提供せんとする
ものである。本発明者は、上記課題を解決せんとして鋭
意研究を重ねた結果、従来廃棄されていたデータ基板成
形時に生成したスプルーを、ダミー基板の原料樹脂とし
て用いることにより、単に原料樹脂のロスを抑制し得る
のみならず、上記課題を全て解決し得ることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性樹脂
製のディスク基板の一面に設けたデータ記録面上に接着
層を介してダミー基板を貼合わせた光ディスクであっ
て、該ダミー基板がディスク基板の成形時に生成したス
プルーを原料樹脂の少くとも一部として用いたダミー基
板である貼合わせ光ディスクに係るものである。以下本
発明の貼合わせ光ディスクについてさらに詳細に説明す
る。
【0005】本発明の片面型貼合わせ光ディスクのデー
タ基板の原料樹脂は、射出成形可能な透明な熱可塑性樹
脂であればよく、例えばポリカーボネート樹脂、アクリ
ル樹脂、ポリオレフィン樹脂等があげられ、なかでもポ
リカーボネート樹脂が好ましく用いられる。
【0006】かかるポリカーボネート樹脂としては、以
下説明するものが使用される。すなわち、ポリカーボネ
ート樹脂は、通常二価フェノールとカーボネート前駆体
とを溶液法または溶融法で反応させて得られるものであ
る。ここで使用される二価フェノールの代表的な例とし
ては、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン、ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチ
ル)フェニル}メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、
2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニ
ル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5
−ジメチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(3,
5−ジブロモ−4−ヒドロキシ)フェニル}プロパン、
2,2−ビス{(3−イソプロピル−4−ヒドロキシ)
フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ
−3−フェニル)フェニル}プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブ
タン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−
メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス{(4−
ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、α,
α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−o−ジイソプ
ロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベン
ゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7
−ジメチルアダマンタン、4,4’−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルス
ルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフ
ィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルおよび4,4’
−ジヒドロキシジフェニルエステル等があげられ、これ
らは単独または2種以上を混合して使用できる。
【0007】なかでもビスフェノールA、2,2−ビス
{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル
ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,
3−ジメチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−m−ジイソプロピルベンゼンからなる群より選ばれた
少なくとも1種のビスフェノールより得られる単独重合
体または共重合体が好ましく、特に、ビスフェノールA
の単独重合体および1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンとビスフ
ェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メ
チル)フェニル}プロパンまたはα,α’−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンと
の共重合体が好ましく使用される。
【0008】カーボネート前駆体としてはカルボニルハ
ライド、カーボネートエステルまたはハロホルメート等
が使用され、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネ
ートまたは二価フェノールのジハロホルメート等が挙げ
られる。
【0009】上記二価フェノールとカーボネート前駆体
を溶液法または溶融法によって反応させてポリカーボネ
ート樹脂を製造するに当っては、必要に応じて触媒、末
端停止剤、二価フェノールの酸化防止剤等を使用しても
よい。またポリカーボネート樹脂は三官能以上の多官能
性芳香族化合物を共重合した分岐ポリカーボネート樹脂
であっても、芳香族または脂肪族の二官能性カルボン酸
を共重合したポリエステルカーボネート樹脂であっても
よく、また、得られたポリカーボネート樹脂の2種以上
を混合した混合物であってもよい。
【0010】溶液法による反応は、通常二価フェノール
とホスゲンとの反応であり、酸結合剤および有機溶媒の
存在下に反応させる。酸結合剤としては、例えば水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物
またはピリジン等のアミン化合物が用いられる。有機溶
媒としては、例えば塩化メチレン、クロロベンゼン等の
ハロゲン化炭化水素が用いられる。また、反応促進のた
めに例えばトリエチルアミン、テトラ−n−ブチルアン
モニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウム
ブロマイド等の第三級アミン、第四級アンモニウム化合
物、第四級ホスホニウム化合物等の触媒を用いることも
できる。その際、反応温度は通常0〜40℃、反応時間
は10分〜5時間程度、反応中のpHは9以上に保つの
が好ましい。
【0011】また、かかる重合反応において、通常末端
停止剤が使用される。かかる末端停止剤として単官能フ
ェノール類を使用することができる。単官能フェノール
類は末端停止剤として分子量調節のために一般的に使用
され、また得られたポリカーボネート樹脂は、末端が単
官能フェノール類に基づく基によって封鎖されているの
で、そうでないものと比べて熱安定性に優れている。か
かる単官能フェノール類としては、一般にはフェノール
又は低級アルキル置換フェノールであって、下記一般式
で表される単官能フェノール類を示すことができる。
【0012】
【化1】 [式中、Aは水素原子または炭素数1〜9の直鎖または
分岐のアルキル基あるいはフェニル基置換アルキル基で
あり、rは1〜5、好ましくは1〜3の整数である。]
【0013】上記単官能フェノール類の具体例として
は、例えばフェノール、p−tert−ブチルフェノー
ル、p−クミルフェノールおよびイソオクチルフェノー
ルが挙げられる。
【0014】また、他の単官能フェノール類としては、
長鎖のアルキル基あるいは脂肪族ポリエステル基を置換
基として有するフェノール類または安息香酸クロライド
類、もしくは長鎖のアルキルカルボン酸クロライド類を
使用することができ、これらを用いてポリカーボネート
共重合体の末端を封鎖すると、これらは末端停止剤また
は分子量調節剤として機能するのみならず、樹脂の溶融
流動性が改良され、成形加工が容易になるばかりでな
く、基板としての物性、特に樹脂の吸水率を低くする効
果があり、また基板の複屈折率が低減される効果もあ
り、好ましく使用される。なかでも、下記一般式(2)
および(3)で表される長鎖のアルキル基を置換基とし
て有するフェノール類が好ましく使用される。
【0015】
【化2】
【0016】
【化3】 [式中、Xは−R−O−、−R−CO−O−または−R
−O−CO−である、ここでRは単結合または炭素数1
〜10、好ましくは1〜5の二価の脂肪族炭化水素基を
示し、nは10〜50の整数を示す。]
【0017】前記式(2)の置換フェノール類としては
nが10〜30、特に10〜26のものが好ましく、そ
の具体例としては例えばデシルフェノール、ドデシルフ
ェノール、テトラデシルフェノール、ヘキサデシルフェ
ノール、オクタデシルフェノール、エイコシルフェノー
ル、ドコシルフェノール及びトリアコンチルフェノール
等を挙げることができる。
【0018】また、前記式(3)の置換フェノール類と
してはXが−R−CO−O−であり、Rが単結合である
化合物が適当であり、nが10〜30、特に10〜26
のものが好適であって、その具体例としては例えばヒド
ロキシ安息香酸デシル、ヒドロキシ安息香酸ドデシル、
ヒドロキシ安息香酸テトラデシル、ヒドロキシ安息香酸
ヘキサデシル、ヒドロキシ安息香酸エイコシル、ヒドロ
キシ安息香酸ドコシル及びヒドロキシ安息香酸トリアコ
ンチルが挙げられる。
【0019】これらの末端停止剤は、得られたポリカー
ボネート樹脂の全末端に対して少くとも5モル%、好ま
しくは少くとも10モル%末端に導入されることが望ま
しく、また、末端停止剤は単独でまたは2種以上混合し
て使用してもよい。
【0020】溶融法による反応は、通常二価フェノール
とカーボネートエステルとのエステル交換反応であり、
不活性ガスの存在下に二価フェノールとカーボネートエ
ステルとを加熱しながら混合して、生成するアルコール
またはフェノールを留出させる方法により行われる。反
応温度は生成するアルコールまたはフェノールの沸点等
により異なるが、通常120〜350℃の範囲である。
反応後期には系を10〜0.1Torr程度に減圧して
生成するアルコールまたはフェノールの留出を容易にさ
せる。反応時間は通常1〜4時間程度である。
【0021】カーボネートエステルとしては、置換され
ていてもよい炭素数6〜10のアリール基、アラルキル
基あるいは炭素数1〜4のアルキル基などのエステルが
挙げられる。具体的にはジフェニルカーボネート、ジト
リルカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネー
ト、m―クレジルカーボネート、ジナフチルカーボネー
ト、ビス(ジフェニル)カーボネート、ジメチルカーボ
ネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート
などが挙げられ、なかでもジフェニルカーボネートが好
ましい。
【0022】また、重合速度を高めるために重合触媒を
用いることができ、かかる重合触媒としては、例えば水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、二価フェノールのナ
トリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属化合物;水酸
化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム等
のアルカリ土類金属化合物;テトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシ
ド、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の含窒素塩
基性化合物;アルカリ金属やアルカリ土類金属のアルコ
キシド類;アルカリ金属やアルカリ土類金属の有機酸塩
類;その他に亜鉛化合物類、ホウ素化合物類、アルミニ
ウム化合物類、珪素化合物類、ゲルマニウム化合物類、
有機スズ化合物類、鉛化合物類、オスミウム化合物類、
アンチモン化合物類マンガン化合物類、チタン化合物
類、ジルコニウム化合物類などの通常エステル化反応、
エステル交換反応に使用される触媒を用いることができ
る。触媒は単独で使用してもよいし、2種以上組み合わ
せ使用してもよい。これらの重合触媒の使用量は、原料
の二価フェノール1モルに対し、好ましくは1×10-8
〜1×10-3当量、より好ましくは1×10-7〜5×1
-4当量の範囲で選ばれる。
【0023】また、かかる重合反応において、フェノー
ル性の末端基を減少するために、重縮反応の後期あるい
は終了後に、例えばビス(クロロフェニル)カーボネー
ト、ビス(ブロモフェニル)カーボネート、ビス(ニト
ロフェニル)カーボネート、ビス(フェニルフェニル)
カーボネート、クロロフェニルフェニルカーボネート、
ブロモフェニルフェニルカーボネート、ニトロフェニル
フェニルカーボネート、フェニルフェニルカーボネー
ト、メトキシカルボニルフェニルフェニルカーボネート
およびエトキシカルボニルフェニルフェニルカーボネー
ト等の化合物を加えることが好ましい。なかでも2−ク
ロロフェニルフェニルカーボネート、2−メトキシカル
ボニルフェニルフェニルカーボネートおよび2−エトキ
シカルボニルフェニルフェニルカーボネートが好まし
く、特に2−メトキシカルボニルフェニルフェニルカー
ボネートが好ましく使用される。
【0024】ポリカーボネート樹脂の分子量は、粘度平
均分子量(M)で10,000〜22,000が好まし
く、12,000〜20,000がより好ましく、13,
000〜18,000が特に好ましい。かかる粘度平均
分子量を有するポリカーボネート樹脂は、光学用材料と
して十分な強度が得られ、また、成形時の溶融流動性も
良好であり成形歪みが発生せず好ましい。本発明でいう
粘度平均分子量は塩化メチレン100mLにポリカーボ
ネート樹脂0.7gを20℃で溶解した溶液から求めた
比粘度(ηsp)を次式に挿入して求めたものである。 ηsp/c=[η]+0.45×[η]2c(但し[η]は
極限粘度) [η]=1.23×10-40.83 c=0.7
【0025】前記した透明樹脂、殊にポリカーボネート
樹脂を使用してデータ基板あるいはダミー基板を射出成
形するに当たっては、通常の条件や手段が採用できる。
【0026】本発明にあっては、データ基板の成形時に
生成したスプルーを回収し、ダミー基板を射出成形する
際の原料樹脂として用いる。回収したスプルーは射出成
形機に供給できる形状に再生される。スプルー再生の具
体的な方法としては、例えば粉砕機等で粉砕する方法が
ある。このとき再生品はその長径が10mm以下になる
ように調整されることが好ましい。これ以上大きいとき
は成形機シリンダの原料供給部における噛み込み不良の
原因になる。また、粉砕品は、そのままダミー基板の射
出成形に用いても、一旦押出機等によってペレット化し
てから射出成形に供してもよい。
【0027】スプルー再生品によってダミー基板を射出
成形するに当り、再生品のみで成形してもよく、また任
意の比率でバージンの原料樹脂と混合してもよい。バー
ジンの原料樹脂を用いるときは、データ基板の成形に用
いたと同種の樹脂を用いるのが好ましく、スプルー再生
品が3重量%以上になる量混合するのが好ましい。特に
スプルー再生品を5重量%以上混合するのが好ましい。
バージン樹脂にスプルー再生品が3重量%以上になる量
混合して得たダミー基板を、データ基板に貼合わせた光
ディスクは、過酷な雰囲気下に長時間放置しても反り等
の塑性変形が生じ難くなる。ここでバージン樹脂とは、
射出成形等により加工された履歴を持たない樹脂であ
り、重合した樹脂を押出機等によって溶融押出したペレ
ットなどを意味する。
【0028】上記スプルー再生品又はスプルー再生品と
バージン樹脂の混合品は、射出成形機に供給されダミー
基板が成形される。この際用いるスタンパーは、信号情
報の入ったものでも、信号情報の入っていないものでも
かまわないが、信号基板を所定枚数成形した後の不要の
スタンパーを用いるとスタンパーの再利用という観点か
ら好ましい。また、ダミー基板を射出成形するに際し、
成形機や金型の設定温度等の成形条件を、データ基板成
形時と同一に設定するのが好ましい。同じ成形条件で成
形されたデータ基板とダミー基板は基板の内部応力や吸
湿率、熱膨脹率が等しくなるので、得られる片面型張合
わせ光ディスク過酷な雰囲気下に長時間放置しても反り
等の塑性変形がより生じ難くなる。
【0029】成形されたダミー基板の表面に反射膜、記
録層、保護膜、印刷面等を形成してもよい。特に、接着
層を介してデータ基板と貼合わされる面にデータ基板と
同一の記録層を形成すると、後の貼合わせにおいて接着
層との親和性が等しくなり、反りの抑制に効果がある。
データ基板および必要に応じてダミー基板の一面に設け
るデータ記録面において、その記録層は再生専用(RO
M)型の記録層であってもユーザーによって任意情報が
書き込める追記型またはRAM型の記録層であってもよ
い。例えば再生専用型の記録層であれば、スタンパーに
より形成された記録すべきデータを凹凸で表すピットの
上に、スパッタリング等の気相めっき法により反射膜と
してAl等の金属膜反射膜を形成することで構成され
る。このようにして作成されたデータ基板とダミー基板
は、例えばUV接着剤等の接着層を介して互いに貼合わ
される。接着層としてはUV接着剤の他に熱可塑性樹脂
によるホットメルト接着や粘着剤を用いた粘着シート等
も用いることができる。また、本発明の片面型貼合せ光
ディスクの具体例としては、例えば記録容量が4.7G
BのDVD、2.6GBのDVD−RAM、3.9GBの
DVD−Rが挙げられる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に実施例をあげて本発明を更
に説明する。 (1)基板の成形:データ基板とダミー基板の成形は、
住友重機械工業(株)製射出成形機DISK3M3と情
報信号に対応した凹凸形状を持つスタンパーが設置され
た厚さ0.6mm、直径120mmのキャビティを持つ
金型を用いて行った。 (2)反り:小野測器(株)製LM1200DVDを用
いて半径55mmの点におけるレーザー光の反射角度を
測定し、これをもって反り角の評価とした。測定はn=
25で行い、値を平均した。
【0031】合成例1 温度計、攪拌機および還流冷却器付き反応器にイオン交
換水219.4部、48%水酸化ナトリウム水溶液40.
2部を仕込み、これに2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン57.5部(0.252モル)およびハ
イドロサルファイト0.12部を溶解した後、塩化メチ
レン181部を加え、攪拌下15〜25℃でホスゲン2
8.3部を40分要して吹き込んだ。ホスゲン吹き込み
終了後、48%水酸化ナトリウム水溶液7.2部および
p−tert−ブチルフェノール2.42部を加え、攪
拌を始め、乳化後トリエチルアミン0.06部を加え、
さらに28〜33℃で1時間攪拌して反応を終了した。
反応終了後生成物を塩化メチレンで希釈して水洗した後
塩酸酸性にして水洗し、水相の導電率がイオン交換水と
ほとんど同じになったところで、軸受け部に異物取出口
を有する隔離室を設けたニーダーにて塩化メチレンを蒸
発して、粘度平均分子量15000のパウダーを得た。
このパウダーにトリス(2,4−ジ−tert−ブチル
フェニル)ホスファイト0.01重量%、ステアリン酸
モノグリセリドを0.08重量%加えた。次に、かかる
パウダーをベント式二軸押出機(神戸製鋼(株)製KT
X−46)によりシリンダー温度240℃で脱気しなが
ら溶融混練し、径2.9mm、長さ3mmのペレットを
得た。
【0032】合成例2 攪拌機および蒸留塔を備えた反応器に2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン228部(約1モ
ル)、ジフェニルカーボネート(バイエル社製)220
部(約1.03モル)および触媒として水酸化ナトリウ
ム0.000024部とテトラメチルアンモニウムヒド
ロキシド0.0073部を仕込み、窒素置換した。この
混合物を200℃まで加熱して攪拌しながら溶解させ
た。次いで、減圧度を30Torrとして加熱しながら
1時間で大半のフェノールを留去し、さらに270℃ま
で温度を上げ、減圧度を1Torrとして2時間重合反
応を行ったところで、
【0033】
【化4】
【0034】で示される末端停止剤2.3部を添加し
た。その後270℃、1Torr以下で5分間末端封鎖
反応を行った。次に溶融状態のままで、触媒中和剤とし
てドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウ
ム塩を0.00023部添加して270℃、10Tor
r以下で10分間反応を継続し、粘度平均分子量15,
000のポリマーを得た。このポリマーをギアポンプで
ルーダーに送った。ルーダー途中でトリス(2,4−ジ
−tert−ブチルフェニル)ホスファイトを0.01
重量%、ステアリン酸モノグリセリドを0.08重量%
加え、径2.5mm、長さ3mmの樹脂ペレットを得
た。
【0035】実施例1 合成例1で得られた樹脂ペレットからデータ基板を射出
成形し、発生したスプルーを回収し、粉砕機で粉砕して
最大粒子の長径が8mmのスプルー再生品を得た。この
再生品を材料にダミー基板を成形した。得られたデータ
基板とダミー基板のスタンパーにより凹凸が形成された
面に、アルミニウム反射膜をスパッタ法により製膜し、
次に接着剤によりデータ基板とダミー基板を貼合わせ、
貼合わせた後のデータ基板の反り角を評価した。その結
果、データ基板とダミー基板の反りが互いに相殺され、
貼合わせ光ディスクの反り角は良好な値を示した。更
に、実際の使用環境におけるディスクの塑性変形を再現
するため、ディスクを温度80℃、相対湿度85%に制
御した恒温恒湿槽に500時間保持し、反りの変化を確
認した。その結果、反り角は−0.02と極めて良好な
値を維持していた。
【0036】実施例2 実施例1で得たスプルー再生品と合成例1で得られた樹
脂ペレットを重量比4対96の比率で混合してダミー基
板を成形する以外は実施例1と同じ手順で貼合わせ光デ
ィスクを作成し、反り角を評価した。その結果、貼合わ
せ光ディスクの反り角は良好な値を示した。また、温度
80℃、相対湿度85%、500時間の処理後の反り角
は+0.01と極めて良好な値を維持していた。
【0037】実施例3 合成例2で得られた樹脂ペレットからデータ基板を射出
成形し、発生したスプルーを回収し、粉砕機で粉砕して
最大粒子の長径が8mmのスプルー再生品を得た。この
再生品を材料にダミー基板を成形した。得られたデータ
基板とダミー基板のスタンパーにより凹凸が形成された
面に、アルミニウム反射膜をスパッタ法により製膜し、
次に接着剤によりデータ基板とダミー基板を貼合わせ、
貼合わせた後のデータ基板の反り角を評価した。その結
果、データ基板とダミー基板の反りが互いに相殺され、
貼合わせ光ディスクの反り角は良好な値を示した。更
に、実際の使用環境におけるディスクの塑性変形を再現
するため、ディスクを温度80℃、相対湿度85%に制
御した恒温恒湿槽に500時間保持し、反りの変化を確
認した。その結果、反り角は−0.04と極めて良好な
値を維持していた。
【0038】実施例4 実施例3で得たスプルー再生品と合成例2で得られた樹
脂ペレットを重量比4対96の比率で混合してダミー基
板を成形する以外は実施例3と同じ手順で貼合わせ光デ
ィスクを作成し、反り角を評価した。その結果、貼合わ
せ光ディスクの反り角は良好な値を示した。また、温度
80℃、相対湿度85%、500時間の処理後の反り角
は+0.03と極めて良好な値を維持していた。
【0039】参考例1 合成例1で得られた樹脂ペレットを均等に2等分し、そ
れらを用いてデータ基板とダミー基板を成形する以外は
実施例1と同じ手順で貼合わせ光ディスクを作成し、反
り角を評価した。その結果、貼合わせ光ディスクの反り
角は良好な値を示した。
【0040】
【発明の効果】本発明の片面型張合わせ光ディスクは、
データ基板製造の副生物であるスプルーをダミー基板の
材料として活用したものであり、資源の有効利用及び環
境保護の見地から従来廃棄されていたスプルーの再利用
によるコストダウンに効果を奏する。更には過酷な使用
環境ににおいて発生する反りの抑制に優れており、その
奏する効果は格別なものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂製のディスク基板の一面に
    設けたデータ記録面上に接着層を介してダミー基板を貼
    合わせた光ディスクであって、該ダミー基板がディスク
    基板の成形時に生成したスプルーを原料樹脂の少くとも
    一部に用いてなるダミー基板である貼合わせ光ディス
    ク。
  2. 【請求項2】 スプルーの使用量が、ダミー基板の原料
    樹脂の少くとも3重量%である請求項1記載の貼合わせ
    光ディスク。
  3. 【請求項3】 スプルーを予め長径が10mm以下に破
    砕し、そのまま又はペレット化してダミー基板の原料樹
    脂として用いた請求項1又は2記載の貼合わせ光ディス
    ク。
  4. 【請求項4】 データ記録面を設けたディスク基板及び
    ダミー基板の原料樹脂が、ポリカーボネート樹脂である
    請求項1〜3のいずれかに記載の貼合わせ光ディスク。
  5. 【請求項5】 該ダミー基板の一面にデータ記録面と同
    じ金属膜が形成されている請求項1〜4のいずれか記載
    の貼合わせ光ディスク。
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