JP2000172385A - 車載用コンピュータ及びその制御方法 - Google Patents

車載用コンピュータ及びその制御方法

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JP2000172385A
JP2000172385A JP10344132A JP34413298A JP2000172385A JP 2000172385 A JP2000172385 A JP 2000172385A JP 10344132 A JP10344132 A JP 10344132A JP 34413298 A JP34413298 A JP 34413298A JP 2000172385 A JP2000172385 A JP 2000172385A
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battery
shutdown
signal
computer
power consumption
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Sadao Nagata
貞雄 永田
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Original Assignee
Clarion Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02DCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バッテリが消耗した場合も情報を確実に保護
する車載用コンピュータ及びその制御方法を提供する。 【解決手段】 シャットダウン処理部15は、メインバ
ッテリ2の消耗が検出された場合と、ACCスイッチ5
がオフになったことが検出された場合に、予め決められ
たシャットダウン処理を行う。第2の検出部16は、前
記シャットダウン処理中にサブバッテリ6の消耗を電圧
低下として検出する。移行部17は、サブバッテリ6の
消耗が検出された場合に、前記シャットダウン処理を中
止させると共に予め決められた低消費電力モードに車載
用コンピュータを移行させる。このため車載用コンピュ
ータへの電力供給が途絶えることがなく、必要な情報の
消失が阻止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車などの移
動体に搭載して情報処理を行わせるための車載用コンピ
ュータにかかわる技術の改良に関するもので、より具体
的には、バッテリが消耗した場合も情報を確実に保護す
るようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車に代表される移動体の道案
内を自動的に行う電子機器として、ナビゲーションシス
テムが知られている。ナビゲーションシステムは、人工
衛星からの電波やジャイロなどを使って、搭載している
自動車の現在位置を計算し、液晶表示パネルなどの表示
画面で、自車位置を地図上でコンピュータグラフィック
ス表示しながら、次にどこをどちらへ曲がればよいとい
った道案内をするものである。
【0003】また、ナビゲーションシステムと同様に移
動体に搭載して情報処理を行うための電子機器として、
車載用コンピュータが提案されている。このような車載
用コンピュータは、コンピュータのメーカ、サードパー
ティーと呼ばれるソフトウェアメーカやユーザ個人など
が作成した各種のアプリケーションプログラムを、Wi
ndows(商標)CEといったオペレーティングシス
テム上で実行することが可能であり、パーソナルコンピ
ュータとしての機能を備えている。
【0004】また、車載用コンピュータは、上記のよう
なナビゲーションシステムの機能を持ったり、又はナビ
ゲーションシステムと組み合わせて利用したり、カーオ
ーディオシステムに関する音響信号や防犯装置の制御な
どに用いるなど、他の車載用機器と接続して使用するこ
ともできる。そして、このような車載用コンピュータの
電力源としては、車載バッテリをメインバッテリすなわ
ち主電源とするほか、サブバッテリすなわち予備電源が
用いられる。
【0005】ここで、本出願にいうサブバッテリは、オ
ンオフされるアクセサリ電源系統と別系統に同じ車載バ
ッテリから直結で取り出されるいわゆるバックアップ電
源ではなく、主電源の瞬断、一時的電力低下、消耗など
に際して、メモリ上の情報を保持したりシャットダウン
処理によって不揮発性記憶装置に退避するための電源で
あり、蓄電池やコンデンサなどで構成される。
【0006】そして、車載用コンピュータ内部のメモリ
上には、どのような機器が接続されているかや、ユーザ
が音量などの項目をどのように設定しているかなどに関
する情報(以下「システム構成情報」と呼ぶ)など必要
な情報が記憶されており、車載用コンピュータが動作し
ている通常時には、上記のようなメインバッテリから提
供される電力によって維持されている。
【0007】一方、アクセサリ電源(ACCと表す)が
オフされたことやメインバッテリの電力低下を検出した
ような場合のように予め決められた条件が成立すると、
車載用コンピュータは、シャットダウン処理でメモリ上
の情報を退避したうえ、低消費電力モ−ドに入ることで
車載バッテリの消耗を防ぐ。
【0008】ここで、シャットダウン処理とは、車載用
コンピュータが、停止したり低消費電力モードに移行す
るのに先だって、電源が再投入されたときに停止前の状
態に戻せるように、上記のシステム構成情報など必要な
情報を保存する処理である。また、低消費電力モードと
は、典型的には、ACCがオンされたときに車載用コン
ピュータを再起動したり、車載用コンピュータに接続さ
れている防犯システムを動作させるなど、必要最小限の
機能を果たす回路だけをわずかな消費電力で動作させる
モードであるが、本出願では、完全な停止状態やサスペ
ンドモードのような他のモードなど、アプリケーション
プログラムの実行などを行っている通常の実行状態より
も電力消費が小さい他の状態を含むものとする。
【0009】ここで、図4は、上記のような従来の車載
用コンピュータの動作手順の一例を示すフローチャート
である。すなわち、この例では、リセットやスタート後
(ステップ1)、各部分の起動などのウォームアップ処
理を行い(ステップ2)、ACCがオンである間(ステ
ップ3,5)アプリケーションプログラムの実行などの
処理を行う(ステップ4)。そして、ACCがオフにさ
れたことを検出すると(ステップ5)シャットダウン処
理を行い(ステップ7)、シャットダウン処理に成功し
た場合は低消費電力モードへ移行する(ステップ9)。
【0010】なお、アプリケーションプログラムの不具
合などが原因で、シャットダウン処理や低消費電力モ−
ドへの移行などが正常に行われない場合に対処するた
め、図4では、ACCがオフにされるといわゆるウォッ
チドッグタイマをスタートする例を示している(ステッ
プ6)。このウオッチドッグタイマは、一定の待ち時間
をカウントし終わると予め決められた信号出力などを行
うタイマであり、車載用コンピュータが低消費電力モー
ドへ移行すると作動電力を失って自動停止するように構
成されている。
【0011】つまり、この例では、シャットダウン処理
開始時から一定の待ち時間をこのウオッチドッグタイマ
にカウントさせ、カウントが停止されないままこの待ち
時間が経過した場合は(ステップ10)シャットダウン
処理と低消費電力モードへの移行が正常に行えなかった
場合であるから(ステップ8)、コンピュータをリセッ
トして再起動させたうえ、シャットダウン処理や低消費
電力モ−ドへの移行が再試行される(ステップ3,1
7)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来技術では、サブバッテリも消耗した場合に、
車載用コンピュータが持っているシステム構成情報など
必要な情報が消滅する可能性があるという問題があっ
た。すなわち、メインバッテリの電力が瞬断などで低下
し、サブバッテリの電力でシャットダウン処理を行って
いる際、サブバッテリも経時劣化による容量低下などで
消耗している場合が考えられる。
【0013】このようにメインバッテリだけでなくサブ
バッテリも消耗した状態でシャットダウン処理が無理に
継続されると、シャットダウン処理自体による電力消費
のためにシャットダウン処理途中でサブバッテリが消耗
し尽くし、車載用コンピュータへの電力供給が実質上完
全に途絶えるおそれがあった。
【0014】このように電力の供給が途絶えると、メモ
リ上の情報は保持用の電力を失って消失し、また、不揮
発性記憶装置上の情報についても、保持用電力の喪失や
書き込み動作の不完全な終了によって失われる可能性が
ある。この場合、システム構成情報のうちシャットダウ
ン処理で保存や更新しようとしていた部分だけでなく、
それ以外の必要な情報まで消失する可能性があり、その
後電力を回復させても原状回復が極めて困難になるおそ
れが生じていた。
【0015】この発明は、上記のような従来技術の問題
点を解決するために提案されたもので、その目的は、バ
ッテリが消耗した場合も情報を確実に保護する車載用コ
ンピュータの技術を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上に述べた目的を達成す
るため、請求項1の車載用コンピュータは、第1のバッ
テリと、第2のバッテリとを備え、前記第1のバッテリ
の消耗を検出する第1の検出手段と、少なくとも前記第
1のバッテリの消耗が検出された場合に予め決められた
シャットダウン処理を行うシャットダウン手段と、前記
シャットダウン処理中に前記第2のバッテリの消耗を検
出する第2の検出手段と、前記第2のバッテリの消耗が
検出された場合に、前記シャットダウン処理を中止させ
ると共に予め決められた低消費電力モードに車載用コン
ピュータを移行させる移行手段と、を備えたことを特徴
とする。請求項4の発明は、請求項1の発明を方法とい
う見方からとらえたもので、第1のバッテリと、第2の
バッテリとを備えた車載用コンピュータの制御方法にお
いて、前記第1のバッテリの消耗を検出する第1の検出
のステップと、少なくとも前記第1のバッテリの消耗が
検出された場合に予め決められたシャットダウン処理を
行うシャットダウンのステップと、前記シャットダウン
処理中に前記第2のバッテリの消耗を検出する第2の検
出のステップと、前記第2のバッテリの消耗が検出され
た場合に、前記シャットダウン処理を中止させると共に
予め決められた低消費電力モードに車載用コンピュータ
を移行させる移行のステップと、を含むことを特徴とす
る。請求項1,4の発明では、シャットダウン処理中に
第2のバッテリも消耗すると、シャットダウン処理は打
ち切られ速やかに低消費電力モ−ドへの移行が行われ
る。このため車載用コンピュータへの電力供給が途絶え
ることがなく、必要な情報の消失が阻止される。なお、
バッテリの消耗は、典型的には、予め決められた基準値
と電圧を比較して判断できるが、充放電の容量その他の
基準で判断してもよい。また、低消費電力モードは、完
全な停止状態を含む。
【0017】請求項2の発明は、請求項1記載の車載用
コンピュータにおいて、予め決められた条件が成立する
と第1の信号を出力する手段を備え、前記第1の検出手
段は、前記第1のバッテリの電圧が基準値以下になると
第2の信号を出力するように構成され、前記第2の検出
手段は、前記第2のバッテリの電圧が基準値以下になる
と第3の信号を出力するように構成され、前記シャット
ダウン手段は、前記第1又は第2の信号が入力されると
前記シャットダウン処理を開始するように構成され、前
記移行手段は、前記シャットダウン処理中に前記第3の
信号が入力されると前記シャットダウン処理の中止及び
前記低消費電力モードへの移行を行わせるように構成さ
れたことを特徴とする。請求項5の発明は、請求項2の
発明を方法という見方からとらえたもので、請求項4記
載の車載用コンピュータの制御方法において、予め決め
られた条件が成立すると第1の信号を出力するステップ
を含み、前記第1の検出のステップは、前記第1のバッ
テリの電圧が基準値以下になると第2の信号を出力し、
前記第2の検出のステップは、前記第2のバッテリの電
圧が基準値以下になると第3の信号を出力し、前記シャ
ットダウンのステップは、前記第1又は第2の信号のう
ち少なくとも一方が入力されると前記シャットダウン処
理を開始し、前記移行のステップは、前記シャットダウ
ン処理中に前記第3の信号が入力されると前記シャット
ダウン処理の中止及び前記低消費電力モードへの移行を
行わせることを特徴とする。請求項2,5の発明では、
ACCがオフになるなど予め決められた条件が成立した
場合と、第1のバッテリが消耗した場合にシャットダウ
ン処理が開始され、シャットダウン処理中に第2のバッ
テリが消耗するとシャットダウン処理の中止及び低消費
電力モードへの移行が行われる。すなわち、請求項2,
5の発明では、このような一連の処理を、信号線などを
使った単純な信号のやり取りによって容易に実現するこ
とができる。なお、第1のバッテリと第2のバッテリで
は、消耗の判断基準となる基準値が異なっていてもよ
い。
【0018】請求項3の発明は、請求項1又は2記載の
車載用コンピュータにおいて、前記低消費電力モードか
ら他の状態へ車載用コンピュータが復帰しようとすると
き、当該低消費電力モードへ前記シャットダウン処理完
了後に移行したか、前記シャットダウン処理の中止に伴
って移行したかを判別する手段と、車載用コンピュータ
を、前記完了後に移行したときは第1の状態へ復帰さ
せ、前記中止に伴って移行したときは第1の状態よりも
消費電力の少ない第2の状態へ復帰させる手段と、を備
えたことを特徴とする。請求項6の発明は、請求項3の
発明を方法という見方からとらえたもので、請求項4又
は5記載の車載用コンピュータにおいて、前記低消費電
力モードから他の状態へ車載用コンピュータが復帰しよ
うとするとき、当該低消費電力モードへ前記シャットダ
ウン処理完了後に移行したか、前記シャットダウン処理
の中止に伴って移行したかを判別するステップと、車載
用コンピュータを、前記完了後に移行したときは第1の
状態へ復帰させ、前記中止に伴って移行したときは第1
の状態よりも消費電力の少ない第2の状態へ復帰させる
ステップと、を含むことを特徴とする。請求項3,6の
発明では、車載用コンピュータが、シャットダウン処理
完了後に移行した低消費電力モードからは通常の動作状
態に復帰するが、シャットダウン処理中止に伴って移行
した低消費電力モードからは、例えばその事実を示す簡
単な表示だけの状態など、通常よりも消費電力の少ない
状態へ復帰する。このため、シャットダウン処理中止に
よって温存されていた第2のバッテリが、低消費電力モ
ードから復帰したことで直ちに消耗したり、保護されて
いた情報がこれによって失われることがない。また、ユ
ーザは、通常と異なる状態に車載用コンピュータが復帰
することで、シャットダウン処理中止による異常終了が
あったことを知ることができ、その直前に行った設定変
更をやり直すなど適切な対処をすることが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、この発明の車載用コンピュ
ータの実施の形態(以下「実施形態」という)につい
て、図面を参照して具体的に説明する。なお、この実施
形態を実現するためのマイクロコンピュータやタイマな
どの構成要素については、具体的な回路構成が各種考え
られるので、以下では、この発明や実施形態に含まれる
個々の機能を実現する仮想的回路ブロックを使って、こ
の発明と実施形態とを説明する。
【0020】〔1.構成〕 〔1−1.全体の構成〕まず、図1は、本実施形態の車
載用コンピュータの全体構成を概念的に示す機能ブロッ
ク図である。すなわち、本実施形態は、図示しないCP
Uを含む車載用コンピュータの処理部1に、押ボタンな
どの入力装置3と、液晶ディスプレイなどの表示装置4
の他、主電源として車載バッテリであるメインバッテリ
2(前記第1のバッテリにあたる)が接続され、また、
自動車のいわゆるアクセサリ電源(ACC)をオンオフ
するACCスイッチ5と、メインバッテリ2の瞬断や消
耗による電圧低下に備えるための予備電源であるサブバ
ッテリ6(前記第2のバッテリにあたる)と、が接続さ
れたものである。
【0021】また、処理部1は、第1の検出部11と、
第2の検出部16と、第3の検出部14と、メモリ12
と、不揮発性記憶装置13を備えるほか、図示しないシ
ステムプログラムの制御にしたがって、シャットダウン
処理部15、移行部17、判別部18及び復帰部19と
しての役割を果たすように構成されている。
【0022】このうち、メモリ12は、RAMなどで構
成された揮発性のメモリであり、処理部1を含む本実施
形態の車載用コンピュータに、CDオートチェンジャな
どどのようなユニットが接続されているか、オーディオ
ボリュームなどの各項目がどのような内容に設定されて
いるかといったシステム構成情報の他、OSやアプリケ
ーションプログラムのワークエリアなど各種の必要な情
報を格納する部分である。
【0023】また、第1の検出部11は、メインバッテ
リ2の消耗を電圧低下として検出する第1の検出手段で
あり、第3の検出部14は、ACCスイッチ5がオフに
なったことを検出するための手段である。また、シャッ
トダウン処理部15は、メインバッテリ2の消耗が検出
された場合と、ACCスイッチ5がオフになったことが
検出された場合に、予め決められたシャットダウン処理
を行うシャットダウン手段である。なお、ACCスイッ
チ5がオフになったことや、メインバッテリ2の消耗が
検出された場合のように、シャットダウン処理を行わせ
る事象を「オフ動作」と呼び、どのような事象をオフ動
作として定義するかは自由である。
【0024】そして、本実施形態におけるシャットダウ
ン処理の内容は、メモリに記憶されているシステム構成
情報など必要な情報のうち、前回シャットダウン処理が
行われたとき以降に更新された部分を、不揮発性記憶装
置13に保存することによって退避することである。ま
た、ここでいう必要な情報とは、より具体的には、車載
用コンピュータを停止前と同じ状態に再起動するために
必要な情報であり、不揮発性記憶装置13は、上記のよ
うな必要な情報を保存しておくための部分であり、ハー
ドディスクドライブ(HDD)やバッテリバックアップ
付きメモリなどで構成される。
【0025】また、第2の検出部16は、前記シャット
ダウン処理中にサブバッテリ6の消耗を電圧低下として
検出する第2の検出手段であり、移行部17は、このよ
うにシャットダウン処理中にサブバッテリ6の消耗が検
出された場合に、前記シャットダウン処理を中止させる
と共に予め決められた低消費電力モードに車載用コンピ
ュータを移行させる移行手段である。
【0026】また、判別部18は、低消費電力モードか
ら他の状態、特に元通り通常の動作状態へ車載用コンピ
ュータが復帰しようとするとき、現在の低消費電力モー
ドへシャットダウン処理完了後に移行したか、シャット
ダウン処理の中止に伴って移行したかを判別する手段で
ある。また、復帰部19は、車載用コンピュータをこの
判別の結果に基づいて異なった状態へ復帰させる手段で
ある。
【0027】〔1−2.具体的な回路構成〕次に、図1
に示したような車載用コンピュータを実現するための具
体的な回路構成を図2の回路ブロック図に示す。なお、
図2は、図1に示した処理部1の構成のうち、シャット
ダウン処理に特に関係が深い部分を示すもので、図1の
メモリ12と不揮発性記憶装置13とは省略している。
【0028】具体的には、図2に示す回路は、比較器C
1,C2,C3と、ASICと、マイクロコンピュータ
Mと、第1のウオッチドッグタイマT1と、第2のウオ
ッチドッグタイマT2と、システム電源Pと、を備えて
いる。このうち、マイクロコンピュータMは、図1に示
した処理部1の中心となる中央処理装置であり、図示し
ない基本プログラムにしたがって図1に示したシャット
ダウン処理部15と、移行部17と、判別部18と、復
帰部19と、の機能も実現する部分である。
【0029】また、図2に示す回路では、図1に示した
ACCスイッチ5の状態は、信号線であるACCライン
(ACCと表す)から入力され、同様に、車載用コンピ
ュータに電源を供給しているメインバッテリとサブバッ
テリの電圧は、それぞれ信号線であるメインバッテリラ
イン(MAINと表す)と、サブバッテリライン(SU
Bと表す)から入力される。
【0030】そして、比較器C1は、図1における第3
の検出部14にあたるもので、ACCの信号がオンかオ
フかに応じてHIGHかLOWを信号線L1に出力する
ように構成された部分であり、ここでは信号線L1にお
けるLOWの状態が前記第1の信号に相当する。
【0031】また、同様に、比較器C2は、図1におけ
る第1の検出部11に当たるもので、MAINの電圧が
所定の基準値以上か以下かに応じてHIGHかLOWか
を信号線L7に出力するように構成された部分であり、
ここでは信号線L7におけるLOWの状態が前記第2の
信号に相当する。
【0032】また、同様に、比較器C3は、図1におけ
る第2の検出部16にあたるもので、SUBの電圧が所
定の基準値以上か以下かに応じてHIGHかLOWかを
信号線L8に出力するように構成された部分であり、こ
こでは信号線L8におけるLOWの状態が前記第3の信
号に相当する。
【0033】そして、マイクロコンピュータMは、図1
におけるシャットダウン処理部15の役割として、信号
線1から第1の信号にあたるLOWが入力されるか、又
は信号線7から第2の信号にあたるLOWが入力される
か、のうち少なくとも一方が入力されたときに、シャッ
トダウン処理を開始するように構成されている。また、
このマイクロコンピュータMは、図1における移行部1
7の役割として、シャットダウン処理中に信号線L8か
ら第3の信号にあたるLOWが入力されると、シャット
ダウン処理の中止及び低消費電力モードへの移行を行う
ように構成されている。
【0034】また、ASICは、論理和回路ORを備
え、ACC,MAIN,SUBの各状態をそれぞれ表す
信号線L1,L7,L8のうち1つでもLOWになった
場合に、そのことを信号線6でマイクロコンピュータM
に知らせると共に、ACC,MAIN,SUBそれぞれ
の具体的状態を信号線10でマイクロコンピュータMに
知らせるように構成された部分である。
【0035】また、第1のウオッチドッグタイマT1
は、オフ動作が行われたときに、すなわちACCスイッ
チ5がオフになるか、又はメインバッテリ2が消耗して
電圧が基準値以下になったときに、予め決められた第1
の待ち時間t1を計測開始するウオッチドッグタイマで
ある。また、マイクロコンピュータMは、第1の待ち時
間t1が経過したときに所定のシャットダウン処理が行
われていない場合に、処理部1をリセットしてシャット
ダウン処理を再開させることで、車載用コンピュータを
停止させるように構成されている。
【0036】また、第2のウオッチドッグタイマT2
は、前記オフ動作が行われたときに、第1の待ち時間t
1よりも長い第2の待ち時間t2を計測開始する第2の
ウオッチドッグタイマである。また、システム電源P
は、第2の待ち時間t2が経過したときに車載用コンピ
ュータが停止していない場合に、車載バッテリ2から供
給される車載用コンピュータの電源を遮断するための手
段である。
【0037】また、マイクロコンピュータMは、車載用
コンピュータが停止していない通常の動作時、すなわち
ACC,MAIN,SUBの全てがHIGHの場合、第
1のウオッチドッグタイマT1と第2のウオッチドッグ
タイマT2の両方に信号線L2でリセット信号を出力す
ることによって、待ち時間の計測を抑制するように構成
されている。このリセット信号は、第1のウオッチドッ
グタイマT1及び第2のウオッチドッグタイマT2の動
作を抑制するための抑制信号である。
【0038】より具体的には、マイクロコンピュータM
は、ACC又はMAINがLOWになるとリセット信号
の出力を停止するように構成されており、これに対応し
て、第1のウオッチドッグタイマT1は、信号線L2か
らのリセット信号が途絶えると第1の待ち時間t1を計
時開始するように構成されている。
【0039】一方、第2のウオッチドッグタイマT2
も、リセット信号が途絶えると待ち時間を計時開始する
ように構成されているが、第2のウオッチドッグタイマ
T2の側に分岐した信号線L2は、ACCの状態を表す
信号線L1とともに、論理積回路ANDに入力され、こ
の論理積回路ANDの出力が第2のウオッチドッグタイ
マT2の計時を抑制する抑制信号となっている。
【0040】すなわち、この論理積回路ANDは、抑制
信号であるリセット信号とオフ動作の不存在を表す論理
値との論理積を得る手段であり、この結果、第2のウオ
ッチドッグタイマT2は、ACCがオフになって信号線
L1がLOW(=FALSE)になれば、マイクロコン
ピュータMから信号線L2に対してリセット信号が出力
されている(TRUE)かいない(FALSE)かとは
無関係に、論理積回路ANDの出力は偽(FALSE)
となる。
【0041】そして、第2のウオッチドッグタイマT2
は、論理積回路ANDから出力される論理積が偽の場合
に第2の待ち時間を計測するように構成されているた
め、このように論理積回路ANDの出力が偽になったと
きに、抑制が解除されて計時を開始することになる。
【0042】また、第1のウオッチドッグタイマT1
は、第1の待ち時間t1が経過すると計時を終了し、信
号線L3でマイクロコンピュータMに、待ち時間t1の
時間切れを知らせる信号(第1タイムオーバー信号と呼
ぶ)を出力するように構成されている。このように第1
のウオッチドッグタイマT1から出力された信号は、マ
イクロコンピュータMに到達すると、ウオッチドッグタ
イマからのタイムオーバー信号を受け取るためのライン
L5に入力され、マイクロコンピュータMは、このよう
にタイムオーバー信号が入力されると処理部1をリセッ
トするように構成されている。
【0043】また、第2のウオッチドッグタイマT2
は、第2の待ち時間t2が経過すると計時を終了し、信
号線L4でシステム電源Pに、待ち時間t2の時間切れ
を知らせる信号(第2タイムオーバー信号と呼ぶ)を出
力するように構成されている。
【0044】また、システム電源Pは、メインバッテリ
やサブバッテリから供給される電源を、処理部1や表示
装置4など車載用コンピュータを構成している各装置す
なわち各部分に供給しているが、信号線L4から第2タ
イムオーバー信号を受け取ると、それら各装置への電源
供給を強制的に遮断するように構成されている。
【0045】また、マイクロコンピュータMは、ACC
がオフになるなどのオフ動作に対してシャットダウン処
理が成功すると、車載用コンピュータ全体を低消費電力
モードに移行させるように構成されている。また、第1
のウオッチドッグタイマT1及び第2のウオッチドッグ
タイマT2を作動させる電力については、マイクロコン
ピュータMが信号線L9を通じて制御でき、通常の動作
状態ではオン、低消費電力モードではオフされるように
構成されている。
【0046】〔2.作用〕上記のように構成された本実
施形態は、次のように作用する。まず、図3は、本実施
形態における処理手順を示すフローチャートである。 〔2−1.シャットダウン以前の処理〕すなわち、ま
ず、リセットなどで処理が開始されると(ステップ
1)、ウォームブート又はコールドブートを経て(ステ
ップ2)、ACCがオンで(ステップ3)パワーすなわ
ち電圧が十分供給されていれば(ステップ6)、車載用
コンピュータは動作状態となり、ACCがオンになって
いる間(ステップ9)、マイクロコンピュータMは、メ
モリ12、入力装置3、表示装置4などを使ってアプリ
ケーションプログラム実行などの処理を行う(ステップ
8)。
【0047】〔2−2.シャットダウン処理〕そして、
オフ動作があった場合(ステップ3)、すなわちACC
がオフになったことを検出した比較器C1が、信号線L
1から信号を出力するか又はMAINの電圧が基準値以
下に低下したことを検出した比較器C2が、信号線L7
から信号LOWを出力すると、ASICの論理和回路O
Rから信号線L6によってそのことがマイクロコンピュ
ータMに通知される。この通知を受けたマイクロコンピ
ュータMは、信号が信号線L1又はL7から出力されて
いることを確認したうえ、図1のシャットダウン処理部
15の作用として、シャットダウン処理を行う(ステッ
プ11,13,15)。
【0048】このシャットダウン処理が正常終了すると
(ステップ16)、マイクロコンピュータMは、処理部
1を低消費電力モードに移行させる(ステップ18)。
また、比較器C3は、このシャットダウン処理と同時平
行的にSUBの監視を続けており(ステップ10,1
2,14)、SUBの電圧が基準値以下に低下したこと
を検出すると信号線L8から信号LOWを出力する。
【0049】この信号もASICの論理和回路ORから
信号線L6によってマイクロコンピュータMに通知さ
れ、この通知を受けたマイクロコンピュータMは、信号
が信号線L8から出力されていることを確認したうえ、
図1の移行部17の作用として、シャットダウン処理を
中断したうえ、異常終了として(ステップ17)、直ち
に車載用コンピュータを低消費電力モードへ移行させ
る。
【0050】〔2−3.ウオッチドッグタイマによる対
応〕また、アプリケーションプログラムの不具合などで
シャットダウン処理が失敗し、車載用コンピュータが低
消費電力モードに移行しない場合、本実施形態では、第
1及び第2のウオッチドッグタイマT1,T2を利用す
ることにより、以下のような対応が可能である。
【0051】まず、処理部1がアプリケーションプログ
ラムの実行など通常の動作を行っている間、マイクロコ
ンピュータMは、第1のウオッチドッグタイマT1と第
2のウオッチドッグタイマT2の両方に信号線L2でリ
セット信号を出力することによって、待ち時間の計測を
抑制し、タイムオーバー信号が出力されることを阻止し
ている。
【0052】一方、マイクロコンピュータMは、シャッ
トダウン処理を行う場合、信号線L2からのリセット信
号の出力を停止し、これによって第1のウオッチドッグ
タイマT1と第2のウオッチドッグタイマT2がそれぞ
れ待ち時間t1,t2のカウントすなわち計時を開始す
る。
【0053】そして、アプリケーションプログラムの不
具合などでシャットダウン処理が失敗し(ステップ
8)、車載用コンピュータが低消費電力モードに移行し
ない場合、本実施形態では、まず、第1のウオッチドッ
グタイマT1による以下のような対応が可能である。す
なわち、上記のように車載用コンピュータが低消費電力
モードに移行しない場合も、第1のウオッチドッグタイ
マT1は計時を続け、やがて第1の待ち時間t1が経過
すると信号線L3を通じてマイクロコンピュータMに第
1のタイムオーバー信号を出力する。
【0054】この場合、この第1のタイムオーバー信号
を受けたマイクロコンピュータMは、車載用コンピュー
タをリセットし、ウォームアップ後、ACCがオフであ
ることを検出し(ステップ3)シャットダウン処理を再
試行すればよい(ステップ10〜15)。
【0055】さらに、上記のような第1のウオッチドッ
グタイマT1について、アプリケーションプログラムの
不適切な動作によって、信号線L2からのリセット信号
が停止されず計時開始しない場合や、一旦カウントを開
始したものの停止される場合も考えられる。このように
第1のウオッチドッグタイマT1が正常に動作できない
場合も、本実施形態では、第2のウオッチドッグタイマ
T2による以下のような対応が可能である。
【0056】すなわち、第2のウオッチドッグタイマT
2に入力されている抑制信号は、論理積回路ANDが、
信号線L2にリセット信号が出力されていることを示す
論理値1(TRUE)と、信号線L1のレベルがHIG
Hであることを示す論理値1(TRUE)との論理積を
とった値である。このため、ACCがオフになると信号
線L1のレベルがLOWすなわち論理値0(FALS
E)となり、例え信号線L2についてリセット信号が誤
って出力され続けているため論理値1(TRUE)のま
までも、論理積は0となるため第2のウオッチドッグタ
イマT2は必ず計時を開始する。そして、第2の待ち時
間t2としては第1の待ち時間t1よりも長い時間が設
定されている。
【0057】このため、シャットダウン処理に失敗し、
かつ第1のウオッチドッグタイマT1が停止しているた
め第1の待ち時間t1が経過しても車載用コンピュータ
がリセットされない場合でも、その後第2の待ち時間t
2が経過すると第2のウオッチドッグタイマT2は信号
線L4に第2のタイムオーバー信号を出力し、この信号
を受けたシステム電源Pは、遮断部18の動作として、
車載用コンピュータを構成する各装置への電源供給を強
制的に遮断する。
【0058】すなわち、ACCの状態を示す信号線L1
がLOWになると、例えマイクロコンピュータMから誤
ってリセット信号が出力されても、論理積回路ANDの
作用によってそのリセット信号が第2のウオッチドッグ
タイマT2に届くことは確実に阻止される。このため、
第2の待ち時間t2内に車載用コンピュータが低消費電
力モードに移行し、信号線L9によって第2のウオッチ
ドッグタイマT2の供給電源がオフされないかぎり、第
2のウオッチドッグタイマT2は計時を続け、この結果
システム電源Pは強制的に遮断されることになる。
【0059】なお、車載用コンピュータが低消費電力モ
ードへ移行したり、システム電源Pによって電源が強制
的に遮断された場合、信号線L9に信号が出力されなく
なることで、第1のウオッチドッグタイマT1及び第2
のウオッチドッグタイマT2の電力供給は停止される。
【0060】〔2−4.復帰処理〕また、ACCが再び
オンになる(再投入)などして、低消費電力モードから
他の状態へ車載用コンピュータが復帰しようとすると
き、マイクロコンピュータMは、図1の判別部18の作
用として、当該低消費電力モードへシャットダウン処理
完了後に移行していたのか、シャットダウン処理の中止
に伴って移行していたのかを判別する。
【0061】この判別は、ブート後(ステップ2)、A
CCがオンであることを確認したうえ(ステップ3)、
SUBの電圧すなわちパワーが基準値を超えているかど
うかなどで行うことが考えられるが(ステップ6)、異
常終了の時に(ステップ17)、回路上のスイッチや素
子の状態を予め決められた状態にセットしておき、AC
C再投入時にそれらスイッチや素子などの状態を確認す
ることで行ってもよい。
【0062】そして、マイクロコンピュータMは、図1
の復帰部19の作用として、車載用コンピュータを、上
記のような判別の結果にしたがって異なった状態へ復帰
させる。具体的には、復帰部19は低消費電力モードへ
移行していた車載用コンピュータを、シャットダウン処
理完了後に移行したとき(正常終了と呼ぶ、ステップ
7)は通常の動作状態(前記第1の状態にあたる)へ復
帰させる。
【0063】一方、復帰部19は、シャットダウン処理
中止に伴って車載用コンピュータが移行していたとき
(異常終了と呼ぶ、ステップ4)は、異常終了したこと
をユーザにビープ音や単純な文字表示などで知らせるた
めの警告状態(パワーオフ状態と呼ぶ、ステップ5)へ
車載用コンピュータを復帰させる。なお、この警告状態
は、通常の状態よりも消費電力の少ない状態であり、前
記第2の状態にあたる。
【0064】〔3.効果〕以上のように、本実施形態で
は、シャットダウン処理中にサブバッテリ6も消耗する
と、シャットダウン処理が打ち切られ速やかに低消費電
力モ−ドへの移行が行われる。このため車載用コンピュ
ータへの電力供給が途絶えることがなく、必要な情報の
消失が阻止される。
【0065】より具体的には、シャットダウン処理が打
ち切られることにより、そのシャットダウン処理によっ
て不揮発性記憶装置13上の情報を更新しようとしてい
た最新の変更内容は失われるため、いわゆるラストワン
と呼ばれるシャットダウン処理開始直前の設定内容状態
などは保持されないが、それ以前から不揮発性記憶装置
13上に退避済みでその後変更されていない項目の情報
など、その他の重要な情報は喪失されることなく確実に
保持される。
【0066】また、本実施形態では、ACCがオフにな
るなど予め決められた条件が成立した場合と、メインバ
ッテリ2が消耗した場合にシャットダウン処理が開始さ
れ、シャットダウン処理中にサブバッテリ6が消耗する
とシャットダウン処理の中止及び低消費電力モードへの
移行が行われる。すなわち、本実施形態では、このよう
な一連の処理を、信号線などを使った単純な信号のやり
取りによって容易に実現することができる。
【0067】また、本実施形態では、車載用コンピュー
タが、シャットダウン処理完了後に移行した低消費電力
モードからは通常の動作状態に復帰するが、シャットダ
ウン処理中止に伴って移行した低消費電力モードから
は、例えばその事実を示す簡単な表示だけの警告状態な
ど、通常よりも消費電力の少ない状態へ復帰する。
【0068】このため、シャットダウン処理中止によっ
て温存されていたサブバッテリ6が、低消費電力モード
から復帰したことで直ちに消耗したり、保護されていた
情報がこれによって失われることがない。また、ユーザ
は、通常と異なる状態に車載用コンピュータが復帰する
ことで、シャットダウン処理中止による異常終了があっ
たことを知ることができ、その直前に行った設定変更を
やり直すなど適切な対処をすることが可能となる。
【0069】〔4.他の実施の形態〕なお、この発明は
上に述べた実施形態に限定されるものではなく、次に例
示するような他の実施の形態も含むものである。例え
ば、本出願にいう車載用コンピュータは、自動車に搭載
するものだけでなく、二輪車や船舶など他の種類の移動
体に搭載するものも含む。また、このような車載用コン
ピュータに行わせる情報処理の内容は自由であり、例え
ば、電子メールといった文書の作成や送受信、住所録や
表計算の処理だけでなく、CD(コンパクトディスク)
やMD(ミニディスク)などから読み出される音響デー
タの処理、ナビゲーションシステムとしての処理の他、
移動体電話の制御、防犯装置の制御など自由に組み合わ
せて処理させることができる。
【0070】また、第1のバッテリや第2のバッテリの
形式や容量は自由であり、同様に、これら各バッテリの
消耗を検出する手段の原理や形式、シャットダウン処理
の具体的な手順、シャットダウン処理を中止させたり低
消費電力モードに車載用コンピュータを移行させるため
の手法、低消費電力モードの具体的な内容などは自由で
あり、例えば、低消費電力モードはアプリケーションプ
ログラム実行時など通常の動作時よりも消費電力が小さ
い状態であればよく、完全な停止状態なども含む概念で
ある。
【0071】また、図2の回路ブロック図は回路構成の
一例に過ぎず、各構成要素の配置や信号線の構成や信号
の種類など具体的な設計は自由に決めることができる。
また、前記低消費電力モードから他の状態へ車載用コン
ピュータが復帰しようとするとき、当該低消費電力モー
ドへ前記シャットダウン処理完了後に移行したか、前記
シャットダウン処理の中止に伴って移行したかを判別し
たり、この判別結果にしたがって、車載用コンピュータ
を、前記完了後に移行したときは第1の状態へ復帰さ
せ、前記中止に伴って移行したときは第1の状態よりも
消費電力の少ない第2の状態へ復帰させることは必ずし
も必須ではない。
【0072】また、上記実施形態では、バッテリの消耗
を、予め決められた基準値と電圧を比較して判断する例
を示したが、バッテリの消耗は充放電の容量その他の基
準で判断してもよい。
【0073】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、バッテ
リが消耗した場合も情報を確実に保護する車載用コンピ
ュータ及びその制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す機能ブロック
図。
【図2】本発明の実施形態における回路構成の例を示す
回路ブロック図。
【図3】本発明の実施形態における動作手順の一例を示
すフローチャート。
【図4】従来の車載用コンピュータにおける動作手順の
一例を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…処理部 2…メインバッテリ 3…入力装置 4…表示装置 5…ACCスイッチ 6…サブバッテリ 11…第1の検出部 12…メモリ 13…不揮発性記憶装置 14…第3の検出部 15…シャットダウン処理部 16…第2の検出部 17…移行部 18…判別部 19…復帰部 T1…第1のウオッチドッグタイマ T2…第2のウオッチドッグタイマ ACC…ACCライン MAIN…メインバッテリライン SUB…サブバッテリライン C1,C2,C3…比較器 M…マイクロコンピュータ L1〜L10…信号線 AND…論理積回路 OR…論理和回路 P…システム電源

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のバッテリと、 第2のバッテリとを備え、 前記第1のバッテリの消耗を検出する第1の検出手段
    と、 少なくとも前記第1のバッテリの消耗が検出された場合
    に予め決められたシャットダウン処理を行うシャットダ
    ウン手段と、 前記シャットダウン処理中に前記第2のバッテリの消耗
    を検出する第2の検出手段と、 前記第2のバッテリの消耗が検出された場合に、前記シ
    ャットダウン処理を中止させると共に予め決められた低
    消費電力モードに車載用コンピュータを移行させる移行
    手段と、 を備えたことを特徴とする車載用コンピュータ。
  2. 【請求項2】 予め決められた条件が成立すると第1の
    信号を出力する手段を備え、 前記第1の検出手段は、前記第1のバッテリの電圧が基
    準値以下になると第2の信号を出力するように構成さ
    れ、 前記第2の検出手段は、前記第2のバッテリの電圧が基
    準値以下になると第3の信号を出力するように構成さ
    れ、 前記シャットダウン手段は、前記第1又は第2の信号が
    入力されると前記シャットダウン処理を開始するように
    構成され、 前記移行手段は、前記シャットダウン処理中に前記第3
    の信号が入力されると前記シャットダウン処理の中止及
    び前記低消費電力モードへの移行を行わせるように構成
    されたことを特徴とする請求項1記載の車載用コンピュ
    ータ。
  3. 【請求項3】 前記低消費電力モードから他の状態へ車
    載用コンピュータが復帰しようとするとき、当該低消費
    電力モードへ前記シャットダウン処理完了後に移行した
    か、前記シャットダウン処理の中止に伴って移行したか
    を判別する手段と、 車載用コンピュータを、前記完了後に移行したときは第
    1の状態へ復帰させ、前記中止に伴って移行したときは
    第1の状態よりも消費電力の少ない第2の状態へ復帰さ
    せる手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の車載用
    コンピュータ。
  4. 【請求項4】 第1のバッテリと、第2のバッテリとを
    備えた車載用コンピュータの制御方法において、 前記第1のバッテリの消耗を検出する第1の検出のステ
    ップと、 少なくとも前記第1のバッテリの消耗が検出された場合
    に予め決められたシャットダウン処理を行うシャットダ
    ウンのステップと、 前記シャットダウン処理中に前記第2のバッテリの消耗
    を検出する第2の検出のステップと、 前記第2のバッテリの消耗が検出された場合に、前記シ
    ャットダウン処理を中止させると共に予め決められた低
    消費電力モードに車載用コンピュータを移行させる移行
    のステップと、 を含むことを特徴とする車載用コンピュータの制御方
    法。
  5. 【請求項5】 予め決められた条件が成立すると第1の
    信号を出力するステップを含み、 前記第1の検出のステップは、前記第1のバッテリの電
    圧が基準値以下になると第2の信号を出力し、 前記第2の検出のステップは、前記第2のバッテリの電
    圧が基準値以下になると第3の信号を出力し、 前記シャットダウンのステップは、前記第1又は第2の
    信号のうち少なくとも一方が入力されると前記シャット
    ダウン処理を開始し、 前記移行のステップは、前記シャットダウン処理中に前
    記第3の信号が入力されると前記シャットダウン処理の
    中止及び前記低消費電力モードへの移行を行わせること
    を特徴とする請求項4記載の車載用コンピュータの制御
    方法。
  6. 【請求項6】 前記低消費電力モードから他の状態へ車
    載用コンピュータが復帰しようとするとき、当該低消費
    電力モードへ前記シャットダウン処理完了後に移行した
    か、前記シャットダウン処理の中止に伴って移行したか
    を判別するステップと、 車載用コンピュータを、前記完了後に移行したときは第
    1の状態へ復帰させ、前記中止に伴って移行したときは
    第1の状態よりも消費電力の少ない第2の状態へ復帰さ
    せるステップと、 を含むことを特徴とする請求項4又は5記載の車載用コ
    ンピュータ。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002236595A (ja) * 2001-02-09 2002-08-23 Fujitsu Ten Ltd 電子機器ならびにそのデバッグ支援装置および方法
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