JP2000171375A - マイクロ波用の共振体ハウジング - Google Patents

マイクロ波用の共振体ハウジング

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ペーター・シユライバー
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アンドレアス・ノアク
Joerg Tobias
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定精度および／または測定感度を高めるた
め、種々の観点から従来技術の共振体ハウジングを改良
する。 【解決手段】 連続体１の材料の重さおよび／または水
分を検出するため、マイクロ波を導入するタバコ加工産
業の連続体１の貫通する共振体ハウジング４にあって、
このハウジング４が少なくとも一部熱膨張係数の小さい
材料で形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、連続体の材料の
重さおよび／または水分を検出するため、マイクロ波を
導入するタバコ加工産業の連続体の貫通する共振体ハウ
ジングに関する。
【０００２】
【従来の技術】タバコ加工産業の連続体とは、刻みタバ
コ、ツィガリロ・タバコ、葉巻タバコのような発煙性材
料、あるいは他の発煙性材料から成る被覆紙で被覆され
ているかあるいは被覆されていない連続体である。この
用語とはセルローズアセテートあるいは紙のようなフィ
ルター材料の連続体とも解される。
【０００３】例えば欧州特許出願公開第０７９１８２３
号明細書により、タバコ連続体、特にシガレット紙で包
まれた刻みタバコから成るシガレット連続体の重さおよ
び／または水分を検出するため、連続体を金属の測定室
（以下「共振体ハウジング」と称する）の中に通し、こ
の測定室で連続体にマイクロ波を印加することが知られ
ている。共振体ハウジングを連続体が通過する時、およ
び、例えば共振体ハウジングが空の時に導入したマイク
ロ波の特性値の変化から、特別な評価回路によりこの連
続体の単位長さ当たりの重さおよび／または水分を推定
できる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】この発明の課題は、測
定精度および／または測定感度を高めるため、種々の観
点から従来技術の共振体ハウジングを改良することにあ
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、この発明
により、冒頭に述べた種類の共振体ハウジングが熱膨張
係数の小さい材料で少なくとも部分的に形成されている
ことによって解決されている。
【０００６】この発明による他の有利な構成は特許請求
の範囲の従属請求項に記載されている。
【０００７】
【発明の実施の形態】この発明の特に有利な構成は、熱
膨張係数の小さい材料として、約 64 ％の鉄と約 36 ％
のニッケルから成る合金が使用されている。合金成分
は、熱膨張係数が充分低く、温度変化があっても、測定
結果に許せない悪化を与えるほど機械的な変形が大きく
ない限り、前記値の周りで変化してもよい。この条件下
では、他の合金組成も使用できる。
【０００８】発明的なランクに自動的に帰属するこの発
明の他の有利な構成は、共振体ハウジングに動作温度を
少なくとも近似的に一定に維持する温度制御装置を設け
ている。この温度制御装置には、好ましくは共振体ハウ
ジングの温度に対する検知器があり、この検知器は、ト
ランジスタの損失熱がハウジングの温度を少なくとも近
似的に一定に維持するようにこのトランジスタを制御す
る。
【０００９】この発明の構成では、共振体ハウジングの
内部空間が対称な中空体、好ましくは中空円筒体の形で
あり、この中空体は運転に応じて除去できる封止部材で
遮断できる。内部空間の形状は中空円筒体の正確な形状
からずれていてもよい。その時でも、少なくとも近似的
に対称な形状、例えば多角形であると有利である。
【００１０】同様に発明的なランクに自動的に帰属する
この発明の他の有利な構成は、共振体ハウジングの内部
空間の壁が少なくとも部分的に耐腐食性の材料で被覆さ
れているか、そのような材料で形成されている。良導電
性の金属を使用すると有利である。両方の要請は、少な
くとも大部分純粋であるか、適当な合金で使用されてい
る金により満たされている。純金は内部空間を被覆する
のに適している。何故なら、非常に薄い層だけで防食と
電気伝導度に対して努力する目的に充分であるからであ
る。この発明によれば、共振体ハウジングの外壁も腐食
を防止するため耐腐食性材料を付ける、例えば金メッキ
すると有利である。
【００１１】同様に発明的なランクに自動的に帰属する
この発明の他の有利な構成では、連続体を取り囲む閉じ
た保護管が設けてある。この保護管は合成樹脂、特にポ
リアリル・エーテル・ケトン類（ＰＥＡＫ類），特にポ
リエーテル・エーテル・ケトン（ＰＥＥＫ）で少なくと
も一部形成されていると有利である。この発明の保護管
は連続体の導入領域で広がっているとよい。
【００１２】共振体ハウジングは、この発明によれば、
マイクロ波の放出を防止するため内部空間（共振空間）
の外で連続体の方向に外向きに続いている。共振体ハウ
ジングは内部空間（共振空間）の内部でも連続体の方向
に内向きに続いている。
【００１３】この発明による共振体ハウジングは、特に
高周波発生源から少なくとも二つの異なる周波数のマイ
クロ波を共振体ハウジングへ導入する装置と、連続体に
より影響を受ける共振曲線を連続体により影響を受けな
い共振曲線に対して比較して共振周波数のずれと、連続
体により影響を受けたり影響を受けない共振曲線の振幅
を比較して減衰度を検出する回路装置を備えた測定装置
の場合に適している。
【００１４】この発明の有利な他の構成は、共振体に二
つの周波数のマイクロ波を導入し、両方のマイクロ波に
それぞれ共振曲線の立ち下がりエッジが付属している。
【００１５】
【実施例】以下、実施例に基づきこの発明をより詳しく
説明する。
【００１６】矢印５の方向に移動している図１に一部破
って示すシガレット連続体１は刻みタバコの充填物２と
シガレット紙の被覆材３で構成されているが、この連続
体は共振体ハウジング４を貫通し、充填物の重さおよび
／または水分を検出するためマイクロ波が導入される。
共振体ハウジング４は中空円筒体６の形状の中空体であ
り、その内部空間７はシガレット連続体１に対して対称
に配置されている。この中空円筒体には封止のために蓋
８がネジ止めされている。中空円筒体６や蓋７は何れも
熱膨張係数の非常に小さい材料で形成されている。これ
には、少なくとも近似的に 64 ％の鉄と 36 ％のニッケ
ルから成る合金が適している。共振体ハウジング４の幾
何学形状の一定性が良好であるため、測定結果も良好な
一定性が得られる。これには、共振体ハウジングの温度
の制御も寄与し、このハウジングの温度が温度検知器９
により検出される。この温度検知器は少なくとも一つの
加熱トランジスタ１１，例えばジーメンス社のタイプＢ
ＵＺ８０型の加熱トランジスタを制御し、このトランジ
スタの損失熱が共振体ハウジングを周囲の温度以上に加
熱する。この制御は温度検知器によりハウジング４の温
度が少なくとも大体一定に保持されるように行われる。
【００１７】共振体ハウジング４の内部空間７に薄い金
の層１２を蒸着する。この金の層は測定値の一定性に悪
影響を与える腐食物形成を確実に阻止し、同時に、導電
性が良好であるため、有害な表皮効果を阻止する。共振
体ハウジング４は外部の腐食も排除するため、外からも
金を塗布すると効果的である。
【００１８】内部空間７をシガレット連続体１から機械
的に隔離するため、およびこの連続体により持ち込まれ
る汚れ粒子を隔離するため、つまり測定結果に悪影響を
与える内部空間７の汚れを防止するため、保護管１３が
使用されている。この保護管はポリアリル・エーテル・
ケトン（ＰＡＥＫ）類、例えばポリエーテル・エーテル
・ケトン（ＰＥＥＫ）で形成されていると有利である。
連続体１が中空円筒体６に入る一方の端部１３a のとこ
ろで保護管１３は漏斗状に広がっている。
【００１９】共振体ハウジング４は、マイクロ波が共振
体の室から放出するのを防止するため、内部空間７の外
で円管状に（６a,８a ）連続体１の方向に両側で外向き
に延びている。この共振体ハウジングは内向きにも円管
状に（６b,８b ）に延びている。マイクロ波発生源から
生じるマイクロ波を取り込むため、絶縁リング１４によ
り金属ハウジング６から絶縁されているアンテナ１６が
使用される。図示していない評価回路に導入すべきマイ
クロ波を取り出すため、絶縁体１７で絶縁されたアンテ
ナ１８が使用される。適当な評価回路はドイツ特許出願
第１９７３４９７８.1号明細書に開示されている。
【００２０】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明には多
くの利点がある。即ち、熱膨張係数の小さい材料から成
るこの共振体ハウジングは温度が切り換わっても形状を
非常に僅かにしか変化させない。これには温度制御も寄
与している。この結果は共振特性に良好な一定性であ
り、これは測定値検出の精度と一定性に好ましい。
【００２１】共振体ハウジングの内部空間を被覆するた
め金のような耐腐食性の材料を使用しているので、腐食
が防止され、これにより共振体の特性の変化が阻止され
る。この被覆材料の良導電性のため負の影響は所謂「表
皮効果」により大幅に抑制できる。
【００２２】この共振体ハウジングはマイクロ波の導入
と、この発明によるマイクロ波信号を測定信号に変換す
るのに特に的している。
【図面の簡単な説明】
【図１】 連続体の貫通しているこの発明による共振体
ハウジングの模式断面図である。
【符号の説明】
１ シガレット連続体 ２ 充填物 ３ 被覆物 ４ 共振体ハウジング ５ 移動方向を示す矢印 ６ 中空円筒体 ６a 円管部 ６b 円管部 ７ 内部空間 ８ 蓋 ８a 円管部 ８b 円管部 ９ 温度検知器 １１ 加熱トランジスタ １２ 金の被膜 １３ 保護管 １３a 導入側の端部 １４ 絶縁リング １６ 取込アンテナ １７ 絶縁体 １８ 取出アンテナ
フロントページの続き (72)発明者 ノルベルト・ホーエンシユタイン ドイツ連邦共和国、21509グリンデ、メル ナー・ラントストラーセ、89 (72)発明者 ペーター・シユライバー ドイツ連邦共和国、21465ラインベク、ア ム・ラーデンツエントルム、12 (72)発明者 アンドレアス・ノアク ドイツ連邦共和国、21423ドラーゲ、ヴア イツエンハーゲン、26 (72)発明者 イエルク・トビアス ドイツ連邦共和国、21423ドラーゲ、ヴア イツエンハーゲン、38

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 連続体の材料の重さおよび／または水分
    を検出するため、マイクロ波を導入するタバコ加工産業
    の連続体の貫通する共振体ハウジングにおいて、このハ
    ウジング（４）が少なくとも一部熱膨張係数の小さい材
    料で形成されていることを特徴とする共振体ハウジン
    グ。
  2. 【請求項２】 ハウジング（４）は約 64 ％の鉄と約 3
    6 ％のニッケルを含む合金で少なくとも一部形成されて
    いることを特徴とする請求項１に記載の共振体ハウジン
    グ。
  3. 【請求項３】 ハウジング（４）には動作温度を少なく
    とも近似的に一定に維持する温度制御装置（９，１１）
    があることを特徴とする請求項１または２に記載の共振
    体ハウジング。
  4. 【請求項４】 温度制御装置はハウジング（４）の温度
    に対する検知器（９）を有し、この検知器はトランジス
    タの損失熱がハウジングの温度を少なくとも近似的に一
    定に、好ましくは周囲の温度以上に維持するようにトラ
    ンジスタ（１１）を制御することを特徴とする請求項３
    に記載の共振体ハウジング。
  5. 【請求項５】 ハウジング（４）の内部空間（７）は対
    称な中空体、好ましくは中空円筒体（６）を有し、この
    中空体は運転に応じて取り外しでき、再び装着できる封
    止部材（８）により封止されることを特徴とする請求項
    １〜４の何れか１項に記載の共振体ハウジング。
  6. 【請求項６】 ハウジング（４）の内部空間（７）の壁
    （１２）は少なくとも部分的に耐腐食性の金属（１２）
    で被覆されているか、あるいはそのような材料で形成さ
    れていることを特徴とする請求項１〜５の何れか１項に
    記載の共振体ハウジング。
  7. 【請求項７】 被覆層を形成するために使用する金属は
    良導電性であることを特徴とする請求項６に記載の共振
    体ハウジング。
  8. 【請求項８】 ハウジング（４）の外面は耐腐食性の金
    属（１２）で被覆されていることを特徴とする請求項６
    または７に記載の共振体ハウジング。
  9. 【請求項９】 被覆層の金属は実質上金で構成されてい
    るか、あるいは少なくとも金を含むことを特徴とする請
    求項６〜８の何れか１項に記載の共振体ハウジング。
  10. 【請求項１０】 連続体（１）を取り囲む閉じた保護管
    （１３）が使用されていることを特徴とする請求項１〜
    ９の何れか１項に記載の共振体ハウジング。
  11. 【請求項１１】 保護管（１３）は、少なくとも一部ポ
    リ・アリル・エーテル・ケトン（ＰＥＡＫ）類の合成樹
    脂、特にポリ・エーテル・エーテル・ケントン（ＰＥＥ
    Ｋ）で形成されていることを特徴とする請求項１０に記
    載の共振体ハウジング。
  12. 【請求項１２】 保護管（１３）は、連続体（１）の入
    口の領域（１３a ）で広がっていることを特徴とする請
    求項１０または１１に記載の共振体ハウジング。
  13. 【請求項１３】 ハウジング（４）は、マイクロ波の放
    出を防止するため、内部空間（共振体の空間７）の外部
    で連続体（１）の方向に外向きに続いている（６a,８a
    ）ことを特徴とする請求項１〜１２の何れか１項に記
    載の共振体ハウジング。
  14. 【請求項１４】 ハウジング（４）は内部空間（共振体
    の空間７）の内部で連続体（１）の方向に内向きに続い
    ている（６b,８b ）ことを特徴とする請求項１〜１３の
    何れか１項に記載の共振体ハウジング。
  15. 【請求項１５】 高周波発生器から共振体ハウジングへ
    異なった少なくとも二つの周波数のマイクロ波を導入す
    る装置と、連続体により影響される共振曲線を連続体に
    より影響されない共振曲線に対して比較して周波数のず
    れと連続体により影響されるおよび影響されない共振曲
    線の振幅を比較して減衰を検出する回路装置を設けてい
    ることを特徴とする請求項１〜１４の何れか１項に記載
    の共振体ハウジング。
  16. 【請求項１６】 共振体には二つの周波数のマイクロ波
    が導入され、これ等のマイクロ波の両方はそれぞれ共振
    曲線の一方の立ち下がりエッジに付属していることを特
    徴とする請求項１５に記載の共振体ハウジング。
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