JP2000170679A - 多段ルーツポンプ及び多段ポンプ装置 - Google Patents

多段ルーツポンプ及び多段ポンプ装置

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JP2000170679A
JP2000170679A JP10345011A JP34501198A JP2000170679A JP 2000170679 A JP2000170679 A JP 2000170679A JP 10345011 A JP10345011 A JP 10345011A JP 34501198 A JP34501198 A JP 34501198A JP 2000170679 A JP2000170679 A JP 2000170679A
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Japan
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pump
stage
pump chamber
shaft
chamber
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JP10345011A
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English (en)
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Kunifumi Goto
邦文 後藤
Nobuaki Hoshino
伸明 星野
Osamu Uchiyama
理 内山
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Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/08Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing
    • F04C18/12Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of other than internal-axis type
    • F04C18/126Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of other than internal-axis type with radially from the rotor body extending elements, not necessarily co-operating with corresponding recesses in the other rotor, e.g. lobes, Roots type
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
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    • F04C2/00Rotary-piston machines or pumps
    • F04C2/08Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing
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    • F04C23/00Combinations of two or more pumps, each being of rotary-piston or oscillating-piston type, specially adapted for elastic fluids; Pumping installations specially adapted for elastic fluids; Multi-stage pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C23/001Combinations of two or more pumps, each being of rotary-piston or oscillating-piston type, specially adapted for elastic fluids; Pumping installations specially adapted for elastic fluids; Multi-stage pumps specially adapted for elastic fluids of similar working principle

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】減圧性能の向上と製造コストの低廉化とを両立
した多段ルーツポンプ及び多段ポンプ装置を提供する。 【解決手段】前段のポンプ室2a、4aの排気口2c、
4cは軸9、10の軸線を含む仮想面に対して反対側ま
で延在する連通孔3a、5aにより後段のポンプ室4
a、6aの吸気口4b、6bと順次接続され、連通孔3
a、5aは各軸9、10間において各軸9、10と接触
することなく第3、5シリンダブロック3、5に貫設さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータ等の回転駆
動装置により駆動され、各段のポンプ室で順次ポンプ作
用を行う多段ルーツポンプと、同回転駆動装置及び多段
ルーツポンプを一体とした多段ポンプ装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】特開平8−14172号公報記載の多段
ルーツポンプでは、ケーシング内にそれぞれ吸気口及び
排気口を備えた複数個のポンプ室がそれぞれ平行に構成
されている。各ポンプ室内には2個で1組をなすロータ
が配置され、各ロータは互いに平行な2本の軸上に装着
されて互いに僅かな間隙を保持しつつ回転するようにな
っている。ケーシングでは、最前段のポンプ室の吸気口
が開放されている。また、前段のポンプ室と後段のポン
プ室との間には比較的軸長の長い隔壁が形成されてお
り、前段のポンプ室の排気口はその隔壁に形成された連
通室により後段のポンプ室の吸気口と順次接続されてい
る。ここで、連通室は、2本の軸の軸線を含む仮想面に
対して反対側まで延在し、各軸をこの連通室内に剥き出
しとしている。そして、最後段のポンプ室の排気口が開
放されている。
【0003】また、この多段ルーツポンプの各軸の一端
は、モータ等の回転駆動装置の駆動本体から突出して回
転駆動する駆動軸に連結されている。また、多段ルーツ
ポンプのその軸の他端には駆動ギアが固定され、この駆
動ギアは多段ルーツポンプの他方の軸の先端に固定され
た従動ギアと噛合されて回転を伝動するようになってい
る。こうして、この多段ルーツポンプはモータ等の回転
駆動装置とともに多段ポンプ装置を構成することとな
る。
【0004】このような多段ポンプ装置を用いて例えば
ある室内を真空引きして減圧室としたい場合、多段ルー
ツポンプにおいて、最前段のポンプ室の吸気口をその室
内に開口させるとともに、最後段のポンプ室の排気口を
大気等に開口させる。そして、モータにより多段ルーツ
ポンプを駆動する。これにより、多段ルーツポンプの各
ポンプ室内で各ロータが互いに僅かな間隙を保持しつつ
回転するため、各ポンプ室内において順次ポンプ作用が
行われ、その室内の空気を大気等に放出してその室内を
減圧室とすることが可能になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の多
段ルーツポンプ及び多段ポンプ装置では、前段のポンプ
室の排気口と後段のポンプ室の吸気口とを接続する手段
として、各段間の隔壁に形成した連通室を採用し、各ロ
ータを装着する各軸をこの連通室内に剥き出しとしてい
る。このため、これら多段ルーツポンプ若しくは多段ポ
ンプ装置では、高圧の後段のポンプ室内の流体が軸孔を
経て低圧の連通室へと漏洩し、その連通室内の流体が軸
孔を経てさらに低圧の前段のポンプ室へと漏洩しやす
く、結果として減圧性能の低下を招来してしまう。他
方、かかる欠点を抑制するとすれば、各段間について各
軸孔と各軸との間に軸封装置を設ける必要があり、これ
では部品点数の増加から製造コストの高騰化を招来する
こととなる。
【0006】本発明は、上記従来の実状に鑑みてなされ
たものであり、減圧性能の向上と製造コストの低廉化と
を両立した多段ルーツポンプ及び多段ポンプ装置を提供
することを解決課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の多段ルーツポン
プは、それぞれ吸気口及び排気口を備えた複数個のポン
プ室をそれぞれ平行に構成するケーシングと、各該ポン
プ室内に配置され、互いに平行な複数の軸上に装着され
て互いに僅かな間隙を保持しつつ回転するロータとを有
する多段ルーツポンプであって、前記ロータは2個以上
で1組をなし、前記ケーシングでは、最前段の前記ポン
プ室の前記吸気口が開放され、前段の該ポンプ室の前記
排気口は前記複数の軸の軸線を含む仮想面に対して反対
側まで延在する連通孔により後段の該ポンプ室の該吸気
口と順次接続され、最後段の該ポンプ室の該排気口が開
放されてなり、各該連通孔は各該軸間において各該軸と
接触することなく該ケーシングに貫設されていることを
特徴とする。
【0008】この多段ルーツポンプでは、前段のポンプ
室の排気口と後段のポンプ室の吸気口とが各軸に接触す
ることのない連通孔により接続されているため、高圧の
後段のポンプ室内の流体は軸孔及び連通孔を経て前段の
ポンプ室へと漏洩しにくく、減圧性能の低下をほとんど
来さない。そして、このために、各段間について各軸孔
と各軸との間に軸封装置を設ける必要もなく、部品点数
の増加を要せずに製造コストの低廉化を実現することが
できる。
【0009】本発明の多段ルーツポンプにおいて、各ポ
ンプ室を最前段から第1ポンプ室、第2ポンプ室、…、
第n−1ポンプ室、第nポンプ室とすれば、第n−1ポ
ンプ室の排気口と第nポンプ室の吸気口とを接続する連
通孔の連通面積は第n−1ポンプ室の吸気口の連通面積
に第nポンプ室の軸長と第n−1ポンプ室の軸長との比
の値を乗じた値以上とすることが好ましい。こうであれ
ば、高圧の後段のポンプ室内の流体が移送中に膨張する
ことがなく、減圧性能の低下を来さないからである。
【0010】本発明の多段ルーツポンプには、駆動本体
と、この駆動本体から突出して回転駆動する駆動軸とを
有する回転駆動装置が隣接して設けられ、多段ルーツポ
ンプとこの回転駆動装置との間には、回転駆動装置の駆
動軸に固定された駆動ギアと、多段ルーツポンプの各軸
に固定され、駆動ギアにより伝動する従動ギアとからな
るタイミングギア列が設けられていることが好ましい。
これにより、本発明の多段ルーツポンプをモータ等の回
転駆動装置と一体した本発明の多段ポンプ装置とされ
る。この多段ポンプ装置では、回転駆動装置の駆動軸か
ら伝達される駆動力は、駆動ギア及び従動ギアからなる
タイミングギア列並びに各軸で各ロータの回転に変換さ
れることとなる。このため、ベルトで駆動するような滑
りはなく、また多段ルーツポンプにおいて各軸のねじれ
も影響を受けにくいことから、回転駆動装置の駆動力が
それぞれのポンプ室内において全てのロータの回転に変
換されやすく、ポンプ作用が滑らかに行われやすい。
【0011】本発明の多段ポンプ装置では、最前段のポ
ンプ室の吸気口はタイミングギア列から最も遠い位置で
開放され、最後段のポンプ室の排気口はタイミングギア
列に最も近い位置で開放されてなることが好ましい。こ
うであれば、最前段のポンプ室の吸気口が開口される室
内等にタイミングギア列の潤滑油が飛散しにくく、その
室内等について環境を好適に維持しつつ減圧できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施形
態を図面を参照しつつ説明する。この多段ポンプ装置で
は、図1に示すように、多段ルーツポンプPが回転駆動
装置としてのモータMと一体とされている。ここで、多
段ルーツポンプPでは、第1〜8シリンダブロック1〜
8がそれぞれ間にOリングを介在させつつ順次積層さ
れ、これらは第1シリンダブロック1側に設けた前面プ
レート1cとともに図示しない通しボルトにより締結さ
れている。これら第1〜8シリンダブロック1〜8及び
前面プレート1cがケーシングの一部を構成している。
【0013】第1〜7シリンダブロック1〜7にはそれ
ぞれ水平な2本の軸孔が上下で互いに平行をなして貫設
されており、各軸孔には第1軸9及び第2軸10が収容
されている。第1シリンダブロック1の各軸孔内には第
1、2軸9、10を軸支する軸受装置1a、1bが設け
られ、これらは前面プレート1cにより覆われている。
【0014】第2シリンダブロック2には、図2にも示
すように、1個のポンプ室2aが後方から凹設されてお
り、ポンプ室2a内には、下方に位置する第1軸9に装
着された第1ロータ11と、上方に位置する第2軸10
に装着された第2ロータ12とが配置されている。第
1、2ロータ11、12はそれぞれ互いに僅かな間隙を
保持しつつ回転するようになっている。第2シリンダブ
ロック2には、ポンプ室2aと連通し、第1、2ロータ
11、12の回転により空気を吸入する吸気口2bと、
空気を排出する排気口2cとが水平に貫設されている。
【0015】図1に示す第4、6シリンダブロック4、
6にも、図4及び図5に示すように、それぞれ1個の同
様のポンプ室4a、6aが前方から凹設され、各ポンプ
室4a、6a内には同様の第1、2ロータ13〜16が
配置されている。また、第4、6シリンダブロック4、
6には、同様の吸気口4b、6b及び排気口4c、6c
が水平に貫設されている。但し、図1に示すように、第
2シリンダブロック2による最前段のポンプ室2aの軸
長が最も長いL1であり、第4シリンダーブロック4に
よるポンプ室4aの軸長が次に長いL2であり、第6シ
リンダーブロック6による最後段のポンプ室6aの軸長
が最も短いL3である。また、これら各ポンプ室2a、
4a、6aの軸長に合わせて第1、2ロータ11〜16
の軸長も異なっている。
【0016】図1に示す第3シリンダブロック3には、
図3にも示すように、両軸9、10の軸線を含む仮想面
に対して反対側まで延在する連通孔3aが水平に貫設さ
れている。この連通孔3aは、各軸9、10間において
各軸9、10と接触することなく第3シリンダブロック
3に貫設されている。連通孔3aの連通面積S1は連通
孔3aの直径をL4とすると、 S1=π(L4/2)2 である。この連通孔3aの連通面積S1は、ポンプ室2
aの吸気口2bの連通面積をSとすると、 S1≧S×L2/L1 としている。
【0017】また、第5シリンダーブロック5にも同様
の連通孔5aが水平に貫設され、連通孔5aは、各軸
9、10間において各軸9、10と接触することなく第
5シリンダブロック5に貫設されている。この連通孔5
aも、各軸9、10間において各軸9、10と接触する
ことなく第5シリンダブロック5に貫設されている。連
通孔5aの連通面積S2は連通孔5aの直径をL5とする
と、 S2=π(L5/2)2 である。この連通孔5aの連通面積S2は、ポンプ室4
aの吸気口4bの連通面積をSとポンプ室2aの吸気口
2bの連通面積と同じSとすると、 S2≧S×L3/L2 としている。
【0018】そして、図1に示す第7シリンダブロック
7の各軸孔内には、第1、2軸9、10を軸支する軸受
装置7a、7bが設けられている。また、第8シリンダ
ブロック8には、図1に示すように、ギア室8aが後方
から凹設されており、ギア室8a内では、第1軸9に駆
動ギア17が固定されている。また、第2軸10には従
動ギア18が固定されている。従動ギア18は、駆動ギ
ア17と噛合し、駆動ギア17とともにタイミングギア
列を構成している。また、第8シリンダブロック8には
図示しないボルトによりモータMの駆動本体30が固定
され、第1軸9は駆動本体30から突出して回転駆動す
るモータMの駆動軸と図示しない継手により連結されて
いる。
【0019】第2〜6シリンダブロック2〜6の側面に
は、図2〜6に示すように、ガスケット21、22を介
して第1、2側面プレート19、20が図示しないボル
トにより締結されている。これら第1、2側面プレート
19、20がケーシングの残部を構成している。図2〜
6に示すように、第2プレート20には第2シリンダブ
ロック2の吸気口2bと同一連通面積で連通する吸気口
20aが水平に貫設され、第3シリンダーブロック3の
連通孔3aと第4シリンダーブロック4の吸気口4bと
を同一連通面積で連通する連通溝20b及び第5シリン
ダーブロック5の連通孔5aと第6シリンダーブロック
6の吸気口6bとを同一連通面積で連通する連通溝20
cが凹設されている。また、第1プレート19には第2
シリンダブロック2の排気口2cと第3シリンダブロッ
ク3の連通孔3aとを同一連通面積で連通する連通溝1
9a及び第4シリンダブロック4の排気口4cと第5シ
リンダブロック5の連通孔5aとを同一連通面積で連通
する連通溝19bが凹設され、第6シリンダブロック6
の排気口6cと同一連通面積で連通する排気口19cが
水平に貫設されている。
【0020】以上のように構成された多段ポンプ装置を
用いて例えばある室内を真空引きして減圧室としたい場
合、多段ルーツポンプPにおいて、図6に示すように、
ホース等を介して第2プレート20の吸気口20aをそ
の室内に開口させるとともに、ホース等を介して第1プ
レート19の排気口19cを大気等に開口させる。そし
て、モータMにより多段ルーツポンプPを駆動する。こ
れにより、多段ルーツポンプPの各ポンプ室2a、4
a、6a内で第1、2ロータ11〜16が互いに僅かな
間隙を保持しつつ回転するため、各ポンプ室2a、4
a、6a内において順次ポンプ作用が行われ、その室内
の空気を大気等に放出してその室内を減圧室とすること
が可能になる。
【0021】この間、この多段ポンプ装置では、ポンプ
室2aの排気口2cとポンプ室4aの吸気口4bとが各
軸9、10に接触することのない連通孔3aにより接続
されているため、高圧のポンプ室4a内の空気は軸孔及
び連通孔3aを経てポンプ室2aへと漏洩しにくい。ま
た、ポンプ室4aの排気口4cとポンプ室6aの吸気口
6bとも各軸9、10に接触することのない連通孔5a
により接続されているため、高圧のポンプ室6a内の空
気は軸孔及び連通孔5aを経てポンプ室4aへと漏洩し
にくい。このため、このポンプ装置では、減圧性能の低
下をほとんど来さない。そして、このために、各段間に
ついて各軸孔と各軸9、10との間に軸封装置を設けて
もいないことから、部品点数の増加を要せずに製造コス
トの低廉化を実現している。
【0022】また、この多段ポンプ装置では、上記のよ
うに、連通孔3a、5aの連通面積S1、S2を定めてい
るため、高圧のポンプ室4a、6a内の空気が移送中に
膨張することがなく、減圧性能の低下を来さない。さら
に、この多段ポンプ装置では、モータMの駆動軸から伝
達される駆動力が駆動ギア17及び従動ギア18からな
るタイミングギア列並びに第1、2軸9、10で各ロー
タ11〜16の回転に変換されることとなるため、多段
ルーツポンプPにおいて第1、2軸9、10のねじれの
影響を受けにくく、モータMの駆動力がそれぞれのポン
プ室2a、4a、6a内において全てのロータ11〜1
6の回転に変換されやすく、ポンプ作用が滑らかに行わ
れやすい。
【0023】また、この多段ポンプ装置では、最前段の
ポンプ室2aの吸気口2bがタイミングギア列から最も
遠い位置で開口され、最後段のポンプ室6aの排気口6
cがタイミングギア列に最も近い位置で開口されている
ため、最前段のポンプ室2aの吸気口2bが開口される
室内等にタイミングギア列の潤滑油が飛散しにくく、そ
の室内等について環境を好適に維持しつつ減圧できる。
【0024】なお、本発明は、ロータが3個以上で1組
をなすルーツポンプとしたり、ポンプ室が4個以上の多
段ポンプ装置としたりすることもできる。
【0025】
【評価】実施例のポンプ装置と比較例のポンプ装置とに
ついて、排気口から吸気口までの空気のリーク量を算定
し、比較評価を行った。実施例のポンプ装置は、ポンプ
室が6個である点を除き、上記実施形態のポンプ装置と
同一の構造を有するものである。他方、比較例のポンプ
装置は、上記特開平8−14172号公報記載のポンプ
装置と同様の構造を有するものである。ここで、実施例
のポンプ装置と比較例のポンプ装置とについて、図7に
示すように、ポンプ室40aの内周面とロータ41、4
2の外周面とのクリアランスをCLra、ポンプ室40
aの後方側端面とロータ41、42の後方側端面とのク
リアランスをCLre、ポンプ室40aの前方側端面と
ロータ41、42の前方側端面とのクリアランスをCL
f、ロータ41、42間のクリアランスをCLro、第
1、2軸43、44とシリンダーブロック45とのクリ
アランスをCLsとする。なお、ポンプ室を構成する他
のシリンダーブロックについても同様である。
【0026】実施例のポンプ装置及び比較例のポンプ装
置ともに、CLra=0.15mm、CLf=0.15
mm、CLre=0.20mm、CLro=0.15m
m、CLs=0.10mmとする。また、最前段ポンプ
室40aのロータ1回転当たりの排気容量を0.3cc
/rev、すべての前段と後段とのポンプ室の容積比を
0.8、ロータ41、42の回転数を5000rpmと
する。
【0027】この結果、実施例のポンプ装置では、空気
のリーク量が0.229Torr・L/secであった
のに対し、比較例のポンプ装置では空気のリーク量が
0.593Torr・L/secであった。これによ
り、実施例のポンプ装置は、比較例のポンプ装置に比し
て、空気のリーク量が約2.5分の1に減少しており、
減圧機能が向上していることがわかる。
【0028】したがって、本発明の多段ルーツポンプ及
び多段ポンプ装置によれば、減圧性能の向上と製造コス
トの低廉化とを両立できることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の多段ポンプ装置の縦断面図である。
【図2】実施形態の多段ポンプ装置に係り、図1のII
−II矢視断面図である。
【図3】実施形態の多段ポンプ装置に係り、図1のII
I−III矢視断面図である。
【図4】実施形態の多段ポンプ装置に係り、図1のIV
−IV矢視断面図である。
【図5】実施形態の多段ポンプ装置に係り、図1のV−
V矢視断面図である。
【図6】実施形態の多段ポンプ装置の平面図である。
【図7】実施例のポンプ装置及び比較例のポンプ装置に
係り、各クリアランスを示す断面図である。
【符号の説明】
P…多段ルーツポンプ 20a、2b、4b、6b…吸気口 2c、4c、6c、19c…排気口 2a、4a、6a…ポンプ室 3a、5a…連通孔 1〜8、1c、19、20…ケーシング(1〜8…第1
〜8シリンダブロック、1c…前面プレート、19…第
1側面プレート、20…第2側面プレート) 9、10…第1、2軸 11〜16…第1、2ロータ 19a、19b、20b、20c…連通溝 M…回転駆動装置(モータ) 30…駆動本体 17…駆動ギア 18…従動ギア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内山 理 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 3H029 AA06 AA09 AA18 AB06 BB01 BB16 BB31 BB32 BB41 CC02 CC04 CC05 CC06 CC07 CC08 CC09 CC23 CC24 CC25

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ吸気口及び排気口を備えた複数個
    のポンプ室をそれぞれ平行に構成するケーシングと、各
    該ポンプ室内に配置され、互いに平行な複数の軸上に装
    着されて互いに僅かな間隙を保持しつつ回転するロータ
    とを有する多段ルーツポンプであって、 前記ロータは2個以上で1組をなし、前記ケーシングで
    は、最前段の前記ポンプ室の前記吸気口が開放され、前
    段の該ポンプ室の前記排気口は前記複数の軸の軸線を含
    む仮想面に対して反対側まで延在する連通孔により後段
    の該ポンプ室の該吸気口と順次接続され、最後段の該ポ
    ンプ室の該排気口が開放されてなり、各該連通孔は各該
    軸間において各該軸と接触することなく該ケーシングに
    貫設されていることを特徴とする多段ルーツポンプ。
  2. 【請求項2】各ポンプ室を最前段から第1ポンプ室、第
    2ポンプ室、…、第n−1ポンプ室、第nポンプ室とす
    るとして、該第n−1ポンプ室の排気口と該第nポンプ
    室の吸気口とを接続する連通孔の連通面積は該第n−1
    ポンプ室の吸気口の連通面積に該第nポンプ室の軸長と
    該第n−1ポンプ室の軸長との比の値を乗じた値以上と
    することを特徴とする請求項1記載の多段ルーツポン
    プ。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の多段ルーツポンプに
    は、駆動本体と、該駆動本体から突出して回転駆動する
    駆動軸とを有する回転駆動装置が隣接して設けられ、該
    多段ルーツポンプと該回転駆動装置との間には、該回転
    駆動装置の該駆動軸に固定された駆動ギアと、該多段ル
    ーツポンプの各該軸に固定され、該駆動ギアにより伝動
    する従動ギアとからなるタイミングギア列が設けられて
    いることを特徴とする多段ポンプ装置。
  4. 【請求項4】最前段のポンプ室の吸気口はタイミングギ
    ア列から最も遠い位置で開放され、最後段の該ポンプ室
    の該排気口は該タイミングギア列に最も近い位置で開放
    されてなることを特徴とする請求項3記載の多段ポンプ
    装置。
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