JP2004211556A - 真空ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】容量のバリエーションに対応しつつ真空ポンプのコストを低減する。
【解決手段】ロータハウジング11には補助ハウジング55が直列に接続されており、補助ハウジング55にはフロントハウジング12が接合されている。補助ハウジング55は、拡張ポンプ室17Aの一部を形成する。回転軸22Aには容量変更ロータ28A及びロータ29〜32が一体形成されている。回転軸25Aには容量変更ロータ33A及びロータ34〜37が一体形成されている。容量変更ロータ28A,33Aは、互いに噛み合った状態で拡張ポンプ室17Aに収容されている。
【選択図】 図8
【解決手段】ロータハウジング11には補助ハウジング55が直列に接続されており、補助ハウジング55にはフロントハウジング12が接合されている。補助ハウジング55は、拡張ポンプ室17Aの一部を形成する。回転軸22Aには容量変更ロータ28A及びロータ29〜32が一体形成されている。回転軸25Aには容量変更ロータ33A及びロータ34〜37が一体形成されている。容量変更ロータ28A,33Aは、互いに噛み合った状態で拡張ポンプ室17Aに収容されている。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転軸の回転に基づいてポンプ室内のガス移送体を動かし、前記ガス移送体の移送動作によってガスを移送して吸引作用をもたらす真空ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1に開示される真空ポンプの一種であるルーツポンプでは、隣り合って2個で組をなすロータが噛合した状態で回転される。噛合しながら回転する2個のロータの回転動作は、ガスを圧縮しながら移送する。このような2個のロータの組が複数組あるルーツポンプでは、最大容積の1段目のポンプ室における閉じ込め容積がルーツポンプにおける排気速度(即ち、真空ポンプの容量)を決定する。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−221178号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
排気速度(容量)が異なるルーツポンプを製作する場合には、ポンプ室を形成するためのハウジングを所望の排気速度に応じて別々に用意しなければならず、コストに関して問題がある。
【0005】
本発明は、排気速度(容量)のバリエーションに対応しつつ真空ポンプのコストを低減することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明は、回転軸の回転に基づいてポンプ室内のガス移送体を動かし、前記ガス移送体の移送動作によってガスを移送して吸引作用をもたらす真空ポンプを対象とし、請求項1の発明では、基礎ポンプ室の容積を拡張して拡張ポンプ室を形成するための補助ハウジングを前記ロータハウジングに組み付け可能とし、前記拡張ポンプ室内で動かされる容量変更ガス移送体を前記拡張ポンプ室内に組み入れ可能とし、基礎ポンプ室に収容されたガス移送体を回転させる前記回転軸に代えて、前記容量変更ガス移送体を動かすための回転軸を組み付け可能とした。
【0007】
ロータハウジングに補助ハウジングを組み付けると共に、拡張ポンプ室内に容量変更ガス移送体を組み入れた真空ポンプの容量は、補助ハウジングがない真空ポンプに比べて大きくなる。ポンプ室を形成するための補助ハウジング以外のハウジングは、容量が異なる真空ポンプにおける基本部分として共通化できる。そのため、真空ポンプのコストを低減することができる。
【0008】
請求項2の発明では、請求項1において、真空ポンプは、複数の前記回転軸を平行に配置すると共に、前記ガス移送体であるロータを前記各回転軸上に配置し、隣り合う回転軸上のロータを互いに噛み合わせ、互いに噛み合った状態の複数のロータを1組として収容する複数の基礎ポンプ室を備えたルーツポンプとし、前記補助ハウジングによって拡張された拡張ポンプ室内に、前記容量変更ガス移送体である複数の容量変更ロータを1組として互いに噛み合った状態で組み入れ可能とした。
【0009】
ポンプ室を形成するための補助ハウジング以外のハウジングは、容量が異なるルーツポンプにおける基本部分として共通化できる。そのため、ルーツポンプのコストを低減することができる。
【0010】
また、ポンプ室が切削工具を用いて切削加工して形成される場合においては、ハウジングが回転軸の軸線の方向に長いと、ポンプ室の精度の高い形成が難しくなる。補助ハウジングは、共通部分としてのハウジングの増長を回避するのに有効である。
【0011】
請求項3の発明では、請求項2において、前記補助ハウジングは、ルーツポンプにおける最大容積の基礎ポンプ室を拡張するものとした。
ルーツポンプにおける最大容積の基礎ポンプ室は、ルーツポンプの容量を拡張する上で、最適の容積拡張対象である。
【0012】
請求項4の発明では、請求項1において、真空ポンプは、複数の前記回転軸を平行に配置すると共に、前記ガス移送体であるスクリューロータを前記各回転軸上に配置し、隣り合う回転軸上のスクリューロータを互いに噛み合わせ、互いに噛み合った状態の複数のスクリューロータを1組として収容する基礎ポンプ室を備えたスクリューポンプとし、前記基礎ポンプ室を前記補助ハウジングによって拡張した拡張ポンプ室内に、前記容量変更ガス移送体である複数の容量変更スクリューロータを1組として互いに噛み合った状態で組み入れ可能とした。
【0013】
ポンプ室を形成するための補助ハウジング以外のハウジングは、容量が異なるスクリューポンプにおける基本部分として共通化できる。そのため、スクリューポンプのコストを低減することができる。
【0014】
請求項5の発明では、請求項1において、真空ポンプは、回転軸の回転に基づいて基礎ポンプ室内のガス移送体を動かし、前記ガス移送体の移送動作によってガスを移送する主ポンプと、前記主ポンプに対してガス流に関して直列となるように前記主ポンプの上流側に配置されたブースタポンプとを備えたものとし、前記ブースタポンプにおける基礎ポンプ室を前記補助ハウジングによって拡張した拡張ポンプ室内に、複数の前記容量変更ガス移送体を1組として互いに噛み合った状態で組み入れ可能とした。
【0015】
ブースタポンプにおけるポンプ室を形成するための補助ハウジング以外のハウジングと、主ポンプとは、容量が異なる真空ポンプにおける基本部分として共通化できる。そのため、ブースタポンプを備えた真空ポンプのコストを低減することができる。真空ポンプにおける最大容積となるブースタポンプにおける基礎ポンプ室は、ブースタポンプを備えた真空ポンプの容量を拡張する上で、最適の容積拡張対象である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、ルーツポンプ型の真空ポンプに本発明を具体化した第1の実施の形態を図1〜図8に基づいて説明する。
【0017】
図1及び図2に示すように、基礎となるルーツポンプ10のロータハウジング11の前端にはフロントハウジング12が接合されており、ロータハウジング11の後端にはリヤハウジング13が接合されている。ロータハウジング11、フロントハウジング12及びリヤハウジング13は、真空ポンプであるルーツポンプ10のハウジングを構成する。
【0018】
ロータハウジング11は、複数の壁片141を一体に備えたシリンダブロック14と、複数の壁片151を一体に備えたシリンダブロック15とからなる。対となる壁片141,151は、隔壁16を構成する。フロントハウジング12と隔壁16との間の空間、及び隣合う隔壁16の間の空間は、それぞれ基礎ポンプ室17,18,19,20となっている。リヤハウジング13と隔壁16との間の空間は、基礎ポンプ室21となっている。基礎ポンプ室17,18,19,20,21の幅は、この順に小さくなってゆくようにしてある。
【0019】
図2に示すように、フロントハウジング12とリヤハウジング13とには回転軸22がラジアルベアリング23,24を介して回転可能に支持されている。又、フロントハウジング12とリヤハウジング13とには回転軸25が同様にラジアルベアリング26,27を介して回転可能に支持されている。両回転軸22,25は互いに平行に配置されている。回転軸22,25は、隔壁16に通されている。
【0020】
回転軸22にはガス移送体としての複数のロータ28,29,30,31,32が一体形成されており、回転軸25には同数のロータ33,34,35,36,37が一体形成されている。ロータ28〜37は、回転軸22,25の軸線221,251の方向に見て同形同大の形状をしている。ロータ28,29,30,31,32の厚みは、この順に小さくなってゆくようにしてあり、ロータ33,34,35,36,37の厚みも同様にこの順に小さくなってゆくようにしてある。
【0021】
ロータ28,33は、僅かの隙間を保って互いに噛合した状態で基礎ポンプ室17に収容されており、ロータ29,34も同様に互いに噛合した状態で基礎ポンプ室18に収容されている。以下同様にして、ロータ30,35は基礎ポンプ室19に、ロータ31,36は基礎ポンプ室20に、ロータ32,37は基礎ポンプ室21にそれぞれ収容されている。基礎ポンプ室17〜21の容積の大きさは、この順に小さくなってゆくようにしてある。基礎ポンプ室17における回転軸22,25一回転あたりの閉じ込め容積は、図3に示すように1つの閉じ込め空間S1の容積の8倍である。この閉じ込め容積がルーツポンプ10における排気速度(即ち、真空ポンプの容量)を決定する。
【0022】
リヤハウジング13にはギヤハウジング38が組み付けられている。回転軸22,25は、リヤハウジング13を貫通してギヤハウジング38内に突出しており、各回転軸22,25の突出端部には歯車39,40が互いに噛合した状態で止着されている。ギヤハウジング38には電動モータMが組み付けられている。電動モータMの駆動力は、軸継ぎ手47を介して回転軸22に伝えられ、回転軸22は、電動モータMによって図3、図4及び図5の矢印R1の方向に回転される。回転軸25は、歯車39,40を介して電動モータMから駆動力を得ており、回転軸25は、図3、図4及び図5の矢印R2で示すように回転軸22とは逆方向に回転する。
【0023】
図4に示すように、隔壁16内には通路161が形成されている。隔壁16には通路161の入口162及び出口163が形成されている。隣合う基礎ポンプ室17,18,19,20,21は、隔壁16の通路161を介して連通している。
【0024】
図1及び図3に示すように、シリンダブロック14には吸入口142が基礎ポンプ室17に連通するように形成されている。図1及び図5に示すように、シリンダブロック15には排気口152が基礎ポンプ室21に連通するように形成されている。吸入口142から基礎ポンプ室17に導入されたガスは、ロータ28,33の回転によって隔壁16の入口162から通路161を経由して出口163から隣の基礎ポンプ室18へ移送される。以下、同様にガスは、基礎ポンプ室の容積が小さくなってゆく順、即ち基礎ポンプ室18,19,20,21の順に移送される。基礎ポンプ室21へ移送されたガスは、排気口152からロータハウジング11の外部へ排出される。
【0025】
図1に示すように、排気口152には接続フランジ41が接続されている。接続フランジ41にはマフラ42が接続されており、マフラ42にはガイド管43が接続されている。さらにガイド管43には排出管44が接続されている。排出管44は、図示しない排ガス処理装置に接続されている。
【0026】
ガイド管43の管内には弁体45及び復帰ばね46が収容されている。ガイド管43にはテーパ形状の弁孔431が形成されており、弁体45は弁孔431を開閉する。復帰ばね46は、弁孔431を閉じる位置に向けて弁体45を付勢する。ガイド管43、弁体45及び復帰ばね46は、逆流防止手段を構成する。
【0027】
ルーツポンプ10における電動モータMが作動すると、回転軸22,25が回転し、図示しない吸引作用対象領域内のガスが吸入口142を経由して基礎ポンプ室17へ吸入される。基礎ポンプ室17へ吸入されたガスは、基礎ポンプ室18〜21側へ圧縮されながら移行する。基礎ポンプ室21へ移行したガスは、排気口152、接続フランジ41、マフラ42及び逆流防止手段を経由して排ガス処理装置へと排出される。
【0028】
図6に示すように、回転軸22,25の端面には抜け止め片48,49がねじ50,51の締め付けによって止着される。抜け止め片48、49は、回転軸22,25からのラジアルベアリング23,26の抜けを阻止する。フロントハウジング12には蓋52がねじ53の締め付けによって止着されている。ねじ53は、フロントハウジング12に設けられたねじ孔121に螺合される。蓋52は、ラジアルベアリング23,26を被覆する。ロータハウジング11の端面にはフロントハウジング12がねじ54の締め付けによって止着される。ねじ54は、ロータハウジング11の端面に設けられたねじ孔111(図1参照)に螺合される。
【0029】
図7及び図8は、基礎となるルーツポンプ10における基礎ポンプ室17の容積を拡張して排気速度(容量)を増大したルーツポンプ10Aを示す。ロータハウジング11には補助ハウジング55が直列に接続されており、補助ハウジング55にはフロントハウジング12が接合されている。補助ハウジング55は、ルーツポンプ10の基礎ポンプ室17の容積を拡張した拡張ポンプ室17Aの一部を形成する。拡張ポンプ室17Aは、基礎ポンプ室17を回転軸22,25の軸線221,251の方向に延長して拡張した形となっている。ロータハウジング11、補助ハウジング55、フロントハウジング12及びリヤハウジング13は、真空ポンプであるルーツポンプ10Aのハウジングを構成する。
【0030】
図9に示すように、補助ハウジング55の端面にはねじ孔551が設けられている。フロントハウジング12は、ねじ孔551に螺合されたねじ54の締め付けによって補助ハウジング55の端面に止着される。補助ハウジング55は、ねじ孔111に螺合されたねじ56の締め付けによってロータハウジング11の端面に止着される。
【0031】
図8に示すように、ルーツポンプ10Aで使用される回転軸22Aには容量変更ロータ28A及びロータ29,30,31,32が一体形成されている。ルーツポンプ10Aで使用される回転軸25Aには容量変更ロータ33A及びロータ34,35,36,37が一体形成されている。容量変更ロータ28A,33Aは、互いに噛み合った状態で拡張ポンプ室17Aに収容されている。拡張ポンプ室17Aの幅は、基礎ポンプ室17の幅よりも大きくしてあり、容量変更ロータ28A,33Aの厚みは、ロータ28,33の厚みよりも大きくしてある。拡張ポンプ室17Aの幅が基礎ポンプ室17の幅よりも大きいため、拡張ポンプ室17Aにおける閉じ込め容積は、基礎ポンプ室17における閉じ込め容積よりも大きい。拡張ポンプ室17Aにおける閉じ込め容積は、ルーツポンプ10Aにおける排気速度(即ち、真空ポンプの容量)を決定する。
【0032】
ルーツポンプ10Aにおけるその他の構成は、ルーツポンプ10と同じである。基礎ポンプ室17の容積を拡張して拡張ポンプ室17Aを形成するための補助ハウジング55は、ロータハウジング11に組み付け可能となっている。拡張ポンプ室17A内で動かされる容量変更ロータ28A,33Aは、拡張ポンプ室17A内に組み入れ可能となっている。容量変更ガス移送体である容量変更ロータ28A,33Aを動かすための回転軸22A,25Aは、基礎ポンプ室17に収容されたロータ28,33を回転させる回転軸22,25に代えて、ルーツポンプ10Aのハウジングに組み付け可能となっている。
【0033】
ルーツポンプ10Aの容量は、回転軸22,25の代わりに回転軸22A,25Aを組み付け、かつロータハウジング11に補助ハウジング55を組み付けると共に、拡張ポンプ室17Aに容量変更ロータ28A,33Aを組み入れて、ルーツポンプ10の容量よりも増やされている。
【0034】
容量変更ガス移送体である容量変更ロータ28A,33Aの駆動源と、拡張ポンプ室17Aに拡張される基礎ポンプ室17内のガス移送体であるロータ28,33の駆動源とは、同じ駆動源(電動モータM)である。
【0035】
ルーツポンプ10Aにおける電動モータMが作動すると、回転軸22A,25Aが回転し、図示しない吸引作用対象領域内のガスが吸入口142を経由して拡張ポンプ室17Aへ吸入される。拡張ポンプ室17Aへ吸入されたガスは、基礎ポンプ室18〜21側へ圧縮されながら移行する。基礎ポンプ室21へ移行したガスは、排気口152、接続フランジ41、マフラ42及び逆流防止手段を経由して排ガス処理装置へと排出される。
【0036】
第1の実施の形態では以下の効果が得られる。
(1−1)第1の実施の形態では、最小容量のルーツポンプ10と、ルーツポンプ10よりも容量の大きいルーツポンプ10Aの2つのみを示した。しかし、ルーツポンプ10の容量よりも大きく、かつルーツポンプ10Aの容量とは異なる容量のルーツポンプを製作することができる。そのためには、補助ハウジング55とは長さ(軸線221,251の方向の長さ)の異なる補助ハウジング、回転軸22A,25Aとは長さの異なる回転軸、及び容量変更ロータ28A,33Aとは厚みの異なる容量変更ロータを用いればよい。
【0037】
ポンプ室を形成するための補助ハウジング55以外のハウジング(即ち、ロータハウジング11、フロントハウジング12及びリヤハウジング13)は、容量が異なるルーツポンプにおける基本部分として共通化できる。そのため、ルーツポンプのコストを低減することができる。
【0038】
(1−2)基礎ポンプ室17〜21となるシリンダブロック14,15における凹部は、切削工具を用いて切削加工して形成される。この切削工具は、支軸に直交するように支軸に回転切削刃を一体的に設け、支軸を回転させて支軸の周りに回転切削刃を回転させるものである。この場合、ロータハウジング11が回転軸22,25の軸線221,251の方向に長いと、支軸の長い切削工具を用いる必要がある。そうすると、切削時の抵抗によって支軸が撓みやすく、基礎ポンプ室17〜21の精度の高い形成が難しくなる。補助ハウジング55は、共通部分としてのロータハウジング11の増長を回避するのに有効である。
【0039】
(1−3)基礎ポンプ室18〜21では圧縮によってガスが濃くなるため、ガス圧縮による温度上昇が大きい。そのため、基礎ポンプ室19に対する基礎ポンプ室18の容積割合、基礎ポンプ室20に対する基礎ポンプ室19の容積割合、及び基礎ポンプ室21に対する基礎ポンプ室20の容積割合をあまり大きくすることはできない。ルーツポンプ10における最大容積の基礎ポンプ室17では、ガス濃度が小さいため、基礎ポンプ室18に対する基礎ポンプ室17の容積割合を大きくすることができる(例えば、10倍程度まで)。そのため、ルーツポンプ10における最大容積の基礎ポンプ室17は、ルーツポンプの容量を拡張する上で、最適の容積拡張対象である。
【0040】
次に、図10〜図12の第2の実施の形態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が用いてある。
図10及び図11は、基礎となるスクリューポンプ57を示す。ロータハウジング58内の基礎ポンプ室62にはスクリューロータ60,61が収容されている。スクリューロータ60は、回転軸63と一体的に回転し、スクリューロータ61は、回転軸64と一体的に回転する。ロータハウジング58には吸入口581及び排気口582が形成されている。スクリューロータ60,61の回転は、吸入口581側から排気口582側へガスを送る。ロータハウジング58、フロントハウジング12及びリヤハウジング13は、真空ポンプであるスクリューポンプ57のハウジングを構成する。
【0041】
図12(a),(b)は、基礎となるスクリューポンプ57における基礎ポンプ室62の容積を拡張して排気速度(容量)を増大したスクリューポンプ57Aを示す。ロータハウジング58には補助ハウジング65が直列に接続されており、補助ハウジング65にはフロントハウジング12が接合されている。ロータハウジング58、補助ハウジング65、フロントハウジング12及びリヤハウジング13は、真空ポンプであるスクリューポンプ57Aのハウジングを構成する。補助ハウジング65は、スクリューポンプ57の基礎ポンプ室62の容積を拡張した拡張ポンプ室62Aの一部を形成する。補助ハウジング65は、吸入口581を閉塞する。補助ハウジング65には吸入口651が形成されている。
【0042】
スクリューポンプ57Aで使用される回転軸63Aには容量変更スクリューロータ60A及びスクリューロータ60が一体形成されている。スクリューポンプ57Aで使用される回転軸64Aには容量変更スクリューロータ61A及びスクリューロータ61が一体形成されている。容量変更スクリューロータ60A,61Aは、互いに噛み合った状態で拡張ポンプ室62Aに収容されている。容量変更スクリューロータ60A,61Aのスクリューピッチp2は、スクリューロータ60,61のスクリューピッチp1よりも大きくしてある。つまり、拡張ポンプ室62Aにおける閉じ込め容積は、基礎ポンプ室62における閉じ込め容積よりも大きい。
【0043】
スクリューポンプ57Aにおけるその他の構成は、スクリューポンプ57と同じである。基礎ポンプ室62の容積を拡張して拡張ポンプ室62Aを形成するための補助ハウジング65は、ロータハウジング58に組み付け可能となっている。拡張ポンプ室62A内で動かされる容量変更スクリューロータ60A,61Aは、拡張ポンプ室62A内に組み入れ可能となっている。容量変更ガス移送体である容量変更スクリューロータ60A,61Aを動かすための回転軸63A,64Aは、基礎ポンプ室62に収容されたスクリューロータ60,61を回転させる回転軸63,64に代えて、スクリューポンプ57Aのハウジングに組み付け可能となっている。
【0044】
スクリューポンプ57Aの容量は、回転軸63,64の代わりに回転軸63A,64Aを組み付け、かつロータハウジング58に補助ハウジング65を組み付けると共に、拡張ポンプ室62Aに容量変更スクリューロータ60A,61Aを組み入れて、スクリューポンプ57の容量よりも増やされている。
【0045】
容量変更ガス移送体である容量変更スクリューロータ60A,61Aの駆動源と、拡張ポンプ室62Aに拡張される基礎ポンプ室62内のガス移送体であるスクリューロータ60,61の駆動源とは、同じ駆動源(電動モータM)である。
【0046】
スクリューポンプ57Aにおける電動モータMが作動すると、回転軸63A,64Aが回転し、図示しない吸引作用対象領域内のガスが吸入口651を経由して拡張ポンプ室62Aへ吸入される。拡張ポンプ室62Aへ吸入されたガスは、容量変更スクリューロータ60A,61Aの溝部分からスクリューロータ60,61の溝部分へ移行することによって圧縮される。スクリューロータ60,61の溝部分へ移行したガスは、排気口152、接続フランジ41、マフラ42及び逆流防止手段を経由して排ガス処理装置へと排出される。
【0047】
ポンプ室を形成するための補助ハウジング65以外のハウジング(即ち、ロータハウジング58、フロントハウジング12及びリヤハウジング13)は、容量が異なるスクリューポンプにおける基本部分として共通化できる。そのため、スクリューポンプのコストを低減することができる。
【0048】
次に、図13及び図14の第3の実施の形態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が用いてある。
図13(a)に示す基礎となる真空ポンプ66は、ルーツポンプ型の主ポンプ10Bと、ルーツポンプ型のブースタポンプ67とからなる。主ポンプ10Bに用いられるロータ28B,29B,30B,31B,32B,37Bの形状(図14参照)は、第1の実施の形態におけるロータ28〜37とは形状の異なる。しかし、ロータ28B〜32B,37Bの機能は、ロータ28〜37と同じである。主ポンプ10Bのその他の構成は、第1の実施の形態におけるルーツポンプ10と同じである。ブースタポンプ67は、主ポンプ10Bに対してガス流に関して直列になるように、主ポンプ10Bの上流側に配置されている。
【0049】
図14に示すように、ブースタポンプ67のロータハウジング68内には単一の基礎ポンプ室69が形成されており、基礎ポンプ室69にはロータ70,71が互いに噛合した状態で収容されている。基礎ポンプ室69における容積は、主ポンプ10Bの基礎ポンプ室17における容積よりも大きくしてあり、基礎ポンプ室69における閉じ込め容積は、基礎ポンプ室17における閉じ込め容積よりも大きい。基礎ポンプ室69における回転軸72,73の1回転あたりの閉じ込め容積は、図14に示すように1つの閉じ込め空間S2の容積の4倍である。
【0050】
ロータ70は、回転軸72に一体形成されており、ロータ71は、回転軸73に一体形成されている。ロータハウジング68、フロントハウジング12及びリヤハウジング13は、ブースタポンプ67のハウジングを構成する。
【0051】
図13(a)に示すように、ロータハウジング68には吸入口681が形成されている。吸入口681は、基礎ポンプ室69に接続されている。ロータハウジング68には接続フランジ74が一体形成されている。接続フランジ74は、主ポンプ10Bのロータハウジング11に連結されている。接続フランジ74内には接続通路741が形成されている。接続通路741は、主ポンプ10Bの吸入口142に接続されていると共に、ブースタポンプ67の基礎ポンプ室69に接続されている。つまり、主ポンプ10Bにおける基礎ポンプ室17と、ブースタポンプ67における基礎ポンプ室69とは、接続通路741を介して連通している。
【0052】
ブースタポンプ67におけるその他の構成は、主ポンプ10Bと同じである。そこで、ブースタポンプ67の駆動源である電動モータM1を除いたブースタポンプ67におけるその他の構成には主ポンプ10Bと同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0053】
主ポンプ10Bにおける電動モータM及びブースタポンプ67における電動モータM1は、同時に作動される。ブースタポンプ67における電動モータM1が作動すると、ロータ70,71が回転し、図示しない吸引作用対象領域内のガスが吸入口681を経由して基礎ポンプ室69へ吸入される。基礎ポンプ室69へ吸入されたガスは、ロータ70,71の回転、及び主ポンプ10Bにおける電動モータMの作動によるロータ28Bの回転によって、接続通路741及び吸入口142を経由して基礎ポンプ室17に移行する。基礎ポンプ室17に移行したガスは、回転軸22,25の回転によって、基礎ポンプ室18〜21を順次経由して排気口152へ送られる。
【0054】
図13(b)は、基礎となる真空ポンプ66のブースタポンプ67における基礎ポンプ室69の容積を拡張して排気速度(容量)を増大した真空ポンプ66Aを示す。ロータハウジング68には補助ハウジング75が直列に接続されており、補助ハウジング75にはフロントハウジング12が接合されている。ブースタポンプ67Aを構成する補助ハウジング75は、ブースタポンプ67の基礎ポンプ室69の容積を拡張した拡張ポンプ室69Aの一部を形成する。拡張ポンプ室69Aの幅は、基礎ポンプ室69の幅よりも大きくしてある。ロータハウジング68、補助ハウジング75、フロントハウジング12及びリヤハウジング13は、ブースタポンプ67Aのハウジングを構成する。
【0055】
ブースタポンプ67Aで使用される回転軸72Aには容量変更ロータ70Aが一体形成されている。ブースタポンプ67Aで使用される回転軸73Aには容量変更ロータ71Aが一体形成されている。容量変更ロータ70A,71Aは、互いに噛み合った状態で拡張ポンプ室69Aに収容されている。容量変更ロータ70A,71Aの厚みは、ロータ70,71の厚みよりも大きくしてある。拡張ポンプ室69Aにおける閉じ込め容積は、基礎ポンプ室69における閉じ込め容積よりも大きい。
【0056】
ブースタポンプ67Aにおけるその他の構成は、ブースタポンプ67と同じである。基礎ポンプ室69の容積を拡張して拡張ポンプ室69Aを形成するための補助ハウジング75は、ロータハウジング68に組み付け可能となっている。拡張ポンプ室69A内で動かされる容量変更ロータ70A,71Aは、拡張ポンプ室69A内に組み入れ可能となっている。容量変更ガス移送体である容量変更ロータ70A,71Aを動かすための回転軸72A,73Aは、基礎ポンプ室69に収容されたロータ70,71を回転させる回転軸72,73に代えて、ブースタポンプ67Aのハウジングに組み付け可能となっている。
【0057】
真空ポンプ66Aの容量は、回転軸72,73の代わりに回転軸72A,73Aを組み付け、かつロータハウジング68に補助ハウジング75を組み付けると共に、拡張ポンプ室69Aに容量変更ロータ70A,71Aを組み入れて、真空ポンプ66の容量よりも増やされている。
【0058】
容量変更ガス移送体である容量変更ロータ70A,71Aの駆動源と、拡張ポンプ室69Aに拡張される基礎ポンプ室69内のガス移送体であるロータ70,71の駆動源とは、同じ駆動源(電動モータM1)である。
【0059】
ブースタポンプ67Aにおける電動モータM1が作動すると、容量変更ロータ70A,71Aが回転し、図示しない吸引作用対象領域内のガスが吸入口681を経由して拡張ポンプ室69Aへ吸入される。拡張ポンプ室69Aへ吸入されたガスは、容量変更ロータ70A,71Aの回転、及び主ポンプ10Bにおける電動モータMの作動によるロータ28Bの回転によって、接続通路741及び吸入口142を経由して基礎ポンプ室17に移行する。基礎ポンプ室17に移行したガスは、回転軸22,25の回転によって、基礎ポンプ室18〜21を順次経由して排気口152へ送られる。
【0060】
ブースタポンプ67におけるポンプ室を形成するための補助ハウジング75以外のハウジング(即ち、ロータハウジング68、フロントハウジング12及びリヤハウジング13)と、主ポンプ10Bとは、容量が異なる真空ポンプにおける基本部分として共通化できる。そのため、ブースタポンプを備えた真空ポンプ66,66Aのコストを低減することができる。
【0061】
真空ポンプ66における最大容積となるブースタポンプ67における基礎ポンプ室69では、ガス濃度が小さい。そのため、ブースタポンプ67における基礎ポンプ室69は、ブースタポンプを備えた真空ポンプの容量を拡張する上で、最適の容積拡張対象である。
【0062】
本発明では以下のような実施の形態も可能である。
(1)前記した各実施の形態において、フロントハウジング12と補助ハウジングとを一体形成すること。このようにすれば部品点数が減って真空ポンプのコストが低減する。
【0063】
(2)前記した各実施の形態において、筒を半割にした形状の一対の分割片によって筒状の補助ハウジングを構成してもよい。
(3)第1の実施の形態において、基礎ポンプ室17を第1の補助ハウジングで形成し、第1の補助ハウジングを第2の補助ハウジングに取り替えて、基礎ポンプ室17の容積を拡張するようにしてもよい。
【0064】
(4)第1の実施の形態において、基礎ポンプ室17を第1の補助ハウジングで形成し、第1の補助ハウジングを第2の補助ハウジングに取り替えて、基礎ポンプ室17の容積を拡張すると共に、基礎ポンプ室18の容積をも拡張してもよい。
【0065】
この場合、基礎ポンプ室17を形成する第1の補助ハウジングは、筒を半割にした形状の一対の分割片から構成すればよい。そして、基礎ポンプ室17と基礎ポンプ室18とを隔てる隔壁16を構成する壁片141を一方の分割片に一体形成し、基礎ポンプ室17と基礎ポンプ室18とを隔てる隔壁16を構成する壁片151を他方の分割片に一体形成すればよい。同様に、拡張ポンプ室を形成する第2の補助ハウジングは、筒を半割にした形状の一対の分割片から構成し、各分割片に壁片141,151と同様の壁片を一体形成すればよい。
【0066】
(5)前記した各実施の形態では、基礎ポンプ室を回転軸の軸線の方向に延長して容積拡張を行ったが、基礎ポンプ室の径を大きくして容積を拡張するようにしてもよい。
【0067】
(6)第3の実施の形態において、主ポンプをスクリューポンプ型とし、ブースタポンプをルーツポンプ型としてもよい。
(7)第1の実施の形態において、シリンダブロック14と壁片141とを別体とすると共に、シリンダブロック15と壁片151とを別体としてもよい。
【0068】
(8)回転軸とガス移送体とを別体にしてもよい。
(9)ルーツポンプ及びスクリューポンプ以外の真空ポンプ(例えば、クロウタイプ)に本発明を適用すること。
【0069】
前記した実施の形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
〔1〕請求項4において、前記容量変更ガス移送体は、基礎ポンプ室に収容されるスクリューロータのスクリューピッチよりも大きいスクリューピッチを有する容量変更スクリューロータである真空ポンプ。
【0070】
〔2〕請求項1乃至請求項5及び前記〔1〕項のいずれか1項において、基礎ポンプ室を形成するロータハウジングに補助ハウジングを接続し、この接続によって基礎ポンプ室を回転軸の軸線の方向に延長して拡張ポンプ室を形成した真空ポンプ。
【0071】
〔3〕請求項1乃至請求項5、前記〔1〕項及び前記〔2〕項のいずれか1項において、前記容量変更ガス移送体の駆動源と、拡張ポンプ室に拡張される基礎ポンプ室内のガス移送体の駆動源とを同一とした真空ポンプ。
【0072】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明では、排気速度(容量)のバリエーションに対応しつつ真空ポンプのコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す全体側断面図。
【図2】全体平断面図。
【図3】図2のA−A線断面図。
【図4】図2のB−B線断面図。
【図5】図2のC−C線断面図。
【図6】要部分解斜視図。
【図7】補助ハウジングを取り付けたルーツポンプを示す全体側断面図。
【図8】補助ハウジングを取り付けたルーツポンプを示す全体平断面図。
【図9】要部分解斜視図。
【図10】第2の実施の形態を示す全体側断面図。
【図11】全体平断面図。
【図12】(a)は、補助ハウジングを取り付けたスクリューポンプを示す要部側断面図。(b)は、補助ハウジングを取り付けたスクリューポンプを示す要部平断面図。
【図13】第3の実施の形態を示し、(a)は、ブースタポンプを備えた真空ポンプの全体側断面図。(b)は、補助ハウジングを取り付けたブースタポンプを備えた真空ポンプの要部側断面図。
【図14】図13(a)のD−D線断面図。
【符号の説明】
10,10A…真空ポンプであるルーツポンプ。10B…主ポンプ。11…ロータハウジング。17…最大容積の基礎ポンプ室。18〜21…ルーツポンプにおける基礎ポンプ室。17A…拡張ポンプ室。22,25…回転軸。22A,25A…容量変更ガス移送体を動かすための回転軸。28〜37…ガス移送体としてのロータ。28A,33A…容量変更ロータ。28B〜32B,37B…ロータ。55…補助ハウジング。57,57A…真空ポンプであるスクリューポンプ。58…ロータハウジング。60,61…ガス移送体としてのスクリューロータ。60A,61A…容量変更スクリューロータ。62…スクリューポンプにおける基礎ポンプ室。62A…拡張ポンプ室。63,64…回転軸。63A,64A…容量変更ガス移送体を動かすための回転軸。65…補助ハウジング。66,66A…ブースタポンプを備えた真空ポンプ。67,67A…ブースタポンプ。68…ロータハウジング。69…ブースタポンプにおける基礎ポンプ室。69A…拡張ポンプ室。70,71…ロータ。70A,71A…容量変更ロータ。72,73…回転軸。72A,73A…容量変更ガス移送体を動かすための回転軸。75…補助ハウジング。
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転軸の回転に基づいてポンプ室内のガス移送体を動かし、前記ガス移送体の移送動作によってガスを移送して吸引作用をもたらす真空ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1に開示される真空ポンプの一種であるルーツポンプでは、隣り合って2個で組をなすロータが噛合した状態で回転される。噛合しながら回転する2個のロータの回転動作は、ガスを圧縮しながら移送する。このような2個のロータの組が複数組あるルーツポンプでは、最大容積の1段目のポンプ室における閉じ込め容積がルーツポンプにおける排気速度(即ち、真空ポンプの容量)を決定する。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−221178号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
排気速度(容量)が異なるルーツポンプを製作する場合には、ポンプ室を形成するためのハウジングを所望の排気速度に応じて別々に用意しなければならず、コストに関して問題がある。
【0005】
本発明は、排気速度(容量)のバリエーションに対応しつつ真空ポンプのコストを低減することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明は、回転軸の回転に基づいてポンプ室内のガス移送体を動かし、前記ガス移送体の移送動作によってガスを移送して吸引作用をもたらす真空ポンプを対象とし、請求項1の発明では、基礎ポンプ室の容積を拡張して拡張ポンプ室を形成するための補助ハウジングを前記ロータハウジングに組み付け可能とし、前記拡張ポンプ室内で動かされる容量変更ガス移送体を前記拡張ポンプ室内に組み入れ可能とし、基礎ポンプ室に収容されたガス移送体を回転させる前記回転軸に代えて、前記容量変更ガス移送体を動かすための回転軸を組み付け可能とした。
【0007】
ロータハウジングに補助ハウジングを組み付けると共に、拡張ポンプ室内に容量変更ガス移送体を組み入れた真空ポンプの容量は、補助ハウジングがない真空ポンプに比べて大きくなる。ポンプ室を形成するための補助ハウジング以外のハウジングは、容量が異なる真空ポンプにおける基本部分として共通化できる。そのため、真空ポンプのコストを低減することができる。
【0008】
請求項2の発明では、請求項1において、真空ポンプは、複数の前記回転軸を平行に配置すると共に、前記ガス移送体であるロータを前記各回転軸上に配置し、隣り合う回転軸上のロータを互いに噛み合わせ、互いに噛み合った状態の複数のロータを1組として収容する複数の基礎ポンプ室を備えたルーツポンプとし、前記補助ハウジングによって拡張された拡張ポンプ室内に、前記容量変更ガス移送体である複数の容量変更ロータを1組として互いに噛み合った状態で組み入れ可能とした。
【0009】
ポンプ室を形成するための補助ハウジング以外のハウジングは、容量が異なるルーツポンプにおける基本部分として共通化できる。そのため、ルーツポンプのコストを低減することができる。
【0010】
また、ポンプ室が切削工具を用いて切削加工して形成される場合においては、ハウジングが回転軸の軸線の方向に長いと、ポンプ室の精度の高い形成が難しくなる。補助ハウジングは、共通部分としてのハウジングの増長を回避するのに有効である。
【0011】
請求項3の発明では、請求項2において、前記補助ハウジングは、ルーツポンプにおける最大容積の基礎ポンプ室を拡張するものとした。
ルーツポンプにおける最大容積の基礎ポンプ室は、ルーツポンプの容量を拡張する上で、最適の容積拡張対象である。
【0012】
請求項4の発明では、請求項1において、真空ポンプは、複数の前記回転軸を平行に配置すると共に、前記ガス移送体であるスクリューロータを前記各回転軸上に配置し、隣り合う回転軸上のスクリューロータを互いに噛み合わせ、互いに噛み合った状態の複数のスクリューロータを1組として収容する基礎ポンプ室を備えたスクリューポンプとし、前記基礎ポンプ室を前記補助ハウジングによって拡張した拡張ポンプ室内に、前記容量変更ガス移送体である複数の容量変更スクリューロータを1組として互いに噛み合った状態で組み入れ可能とした。
【0013】
ポンプ室を形成するための補助ハウジング以外のハウジングは、容量が異なるスクリューポンプにおける基本部分として共通化できる。そのため、スクリューポンプのコストを低減することができる。
【0014】
請求項5の発明では、請求項1において、真空ポンプは、回転軸の回転に基づいて基礎ポンプ室内のガス移送体を動かし、前記ガス移送体の移送動作によってガスを移送する主ポンプと、前記主ポンプに対してガス流に関して直列となるように前記主ポンプの上流側に配置されたブースタポンプとを備えたものとし、前記ブースタポンプにおける基礎ポンプ室を前記補助ハウジングによって拡張した拡張ポンプ室内に、複数の前記容量変更ガス移送体を1組として互いに噛み合った状態で組み入れ可能とした。
【0015】
ブースタポンプにおけるポンプ室を形成するための補助ハウジング以外のハウジングと、主ポンプとは、容量が異なる真空ポンプにおける基本部分として共通化できる。そのため、ブースタポンプを備えた真空ポンプのコストを低減することができる。真空ポンプにおける最大容積となるブースタポンプにおける基礎ポンプ室は、ブースタポンプを備えた真空ポンプの容量を拡張する上で、最適の容積拡張対象である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、ルーツポンプ型の真空ポンプに本発明を具体化した第1の実施の形態を図1〜図8に基づいて説明する。
【0017】
図1及び図2に示すように、基礎となるルーツポンプ10のロータハウジング11の前端にはフロントハウジング12が接合されており、ロータハウジング11の後端にはリヤハウジング13が接合されている。ロータハウジング11、フロントハウジング12及びリヤハウジング13は、真空ポンプであるルーツポンプ10のハウジングを構成する。
【0018】
ロータハウジング11は、複数の壁片141を一体に備えたシリンダブロック14と、複数の壁片151を一体に備えたシリンダブロック15とからなる。対となる壁片141,151は、隔壁16を構成する。フロントハウジング12と隔壁16との間の空間、及び隣合う隔壁16の間の空間は、それぞれ基礎ポンプ室17,18,19,20となっている。リヤハウジング13と隔壁16との間の空間は、基礎ポンプ室21となっている。基礎ポンプ室17,18,19,20,21の幅は、この順に小さくなってゆくようにしてある。
【0019】
図2に示すように、フロントハウジング12とリヤハウジング13とには回転軸22がラジアルベアリング23,24を介して回転可能に支持されている。又、フロントハウジング12とリヤハウジング13とには回転軸25が同様にラジアルベアリング26,27を介して回転可能に支持されている。両回転軸22,25は互いに平行に配置されている。回転軸22,25は、隔壁16に通されている。
【0020】
回転軸22にはガス移送体としての複数のロータ28,29,30,31,32が一体形成されており、回転軸25には同数のロータ33,34,35,36,37が一体形成されている。ロータ28〜37は、回転軸22,25の軸線221,251の方向に見て同形同大の形状をしている。ロータ28,29,30,31,32の厚みは、この順に小さくなってゆくようにしてあり、ロータ33,34,35,36,37の厚みも同様にこの順に小さくなってゆくようにしてある。
【0021】
ロータ28,33は、僅かの隙間を保って互いに噛合した状態で基礎ポンプ室17に収容されており、ロータ29,34も同様に互いに噛合した状態で基礎ポンプ室18に収容されている。以下同様にして、ロータ30,35は基礎ポンプ室19に、ロータ31,36は基礎ポンプ室20に、ロータ32,37は基礎ポンプ室21にそれぞれ収容されている。基礎ポンプ室17〜21の容積の大きさは、この順に小さくなってゆくようにしてある。基礎ポンプ室17における回転軸22,25一回転あたりの閉じ込め容積は、図3に示すように1つの閉じ込め空間S1の容積の8倍である。この閉じ込め容積がルーツポンプ10における排気速度(即ち、真空ポンプの容量)を決定する。
【0022】
リヤハウジング13にはギヤハウジング38が組み付けられている。回転軸22,25は、リヤハウジング13を貫通してギヤハウジング38内に突出しており、各回転軸22,25の突出端部には歯車39,40が互いに噛合した状態で止着されている。ギヤハウジング38には電動モータMが組み付けられている。電動モータMの駆動力は、軸継ぎ手47を介して回転軸22に伝えられ、回転軸22は、電動モータMによって図3、図4及び図5の矢印R1の方向に回転される。回転軸25は、歯車39,40を介して電動モータMから駆動力を得ており、回転軸25は、図3、図4及び図5の矢印R2で示すように回転軸22とは逆方向に回転する。
【0023】
図4に示すように、隔壁16内には通路161が形成されている。隔壁16には通路161の入口162及び出口163が形成されている。隣合う基礎ポンプ室17,18,19,20,21は、隔壁16の通路161を介して連通している。
【0024】
図1及び図3に示すように、シリンダブロック14には吸入口142が基礎ポンプ室17に連通するように形成されている。図1及び図5に示すように、シリンダブロック15には排気口152が基礎ポンプ室21に連通するように形成されている。吸入口142から基礎ポンプ室17に導入されたガスは、ロータ28,33の回転によって隔壁16の入口162から通路161を経由して出口163から隣の基礎ポンプ室18へ移送される。以下、同様にガスは、基礎ポンプ室の容積が小さくなってゆく順、即ち基礎ポンプ室18,19,20,21の順に移送される。基礎ポンプ室21へ移送されたガスは、排気口152からロータハウジング11の外部へ排出される。
【0025】
図1に示すように、排気口152には接続フランジ41が接続されている。接続フランジ41にはマフラ42が接続されており、マフラ42にはガイド管43が接続されている。さらにガイド管43には排出管44が接続されている。排出管44は、図示しない排ガス処理装置に接続されている。
【0026】
ガイド管43の管内には弁体45及び復帰ばね46が収容されている。ガイド管43にはテーパ形状の弁孔431が形成されており、弁体45は弁孔431を開閉する。復帰ばね46は、弁孔431を閉じる位置に向けて弁体45を付勢する。ガイド管43、弁体45及び復帰ばね46は、逆流防止手段を構成する。
【0027】
ルーツポンプ10における電動モータMが作動すると、回転軸22,25が回転し、図示しない吸引作用対象領域内のガスが吸入口142を経由して基礎ポンプ室17へ吸入される。基礎ポンプ室17へ吸入されたガスは、基礎ポンプ室18〜21側へ圧縮されながら移行する。基礎ポンプ室21へ移行したガスは、排気口152、接続フランジ41、マフラ42及び逆流防止手段を経由して排ガス処理装置へと排出される。
【0028】
図6に示すように、回転軸22,25の端面には抜け止め片48,49がねじ50,51の締め付けによって止着される。抜け止め片48、49は、回転軸22,25からのラジアルベアリング23,26の抜けを阻止する。フロントハウジング12には蓋52がねじ53の締め付けによって止着されている。ねじ53は、フロントハウジング12に設けられたねじ孔121に螺合される。蓋52は、ラジアルベアリング23,26を被覆する。ロータハウジング11の端面にはフロントハウジング12がねじ54の締め付けによって止着される。ねじ54は、ロータハウジング11の端面に設けられたねじ孔111(図1参照)に螺合される。
【0029】
図7及び図8は、基礎となるルーツポンプ10における基礎ポンプ室17の容積を拡張して排気速度(容量)を増大したルーツポンプ10Aを示す。ロータハウジング11には補助ハウジング55が直列に接続されており、補助ハウジング55にはフロントハウジング12が接合されている。補助ハウジング55は、ルーツポンプ10の基礎ポンプ室17の容積を拡張した拡張ポンプ室17Aの一部を形成する。拡張ポンプ室17Aは、基礎ポンプ室17を回転軸22,25の軸線221,251の方向に延長して拡張した形となっている。ロータハウジング11、補助ハウジング55、フロントハウジング12及びリヤハウジング13は、真空ポンプであるルーツポンプ10Aのハウジングを構成する。
【0030】
図9に示すように、補助ハウジング55の端面にはねじ孔551が設けられている。フロントハウジング12は、ねじ孔551に螺合されたねじ54の締め付けによって補助ハウジング55の端面に止着される。補助ハウジング55は、ねじ孔111に螺合されたねじ56の締め付けによってロータハウジング11の端面に止着される。
【0031】
図8に示すように、ルーツポンプ10Aで使用される回転軸22Aには容量変更ロータ28A及びロータ29,30,31,32が一体形成されている。ルーツポンプ10Aで使用される回転軸25Aには容量変更ロータ33A及びロータ34,35,36,37が一体形成されている。容量変更ロータ28A,33Aは、互いに噛み合った状態で拡張ポンプ室17Aに収容されている。拡張ポンプ室17Aの幅は、基礎ポンプ室17の幅よりも大きくしてあり、容量変更ロータ28A,33Aの厚みは、ロータ28,33の厚みよりも大きくしてある。拡張ポンプ室17Aの幅が基礎ポンプ室17の幅よりも大きいため、拡張ポンプ室17Aにおける閉じ込め容積は、基礎ポンプ室17における閉じ込め容積よりも大きい。拡張ポンプ室17Aにおける閉じ込め容積は、ルーツポンプ10Aにおける排気速度(即ち、真空ポンプの容量)を決定する。
【0032】
ルーツポンプ10Aにおけるその他の構成は、ルーツポンプ10と同じである。基礎ポンプ室17の容積を拡張して拡張ポンプ室17Aを形成するための補助ハウジング55は、ロータハウジング11に組み付け可能となっている。拡張ポンプ室17A内で動かされる容量変更ロータ28A,33Aは、拡張ポンプ室17A内に組み入れ可能となっている。容量変更ガス移送体である容量変更ロータ28A,33Aを動かすための回転軸22A,25Aは、基礎ポンプ室17に収容されたロータ28,33を回転させる回転軸22,25に代えて、ルーツポンプ10Aのハウジングに組み付け可能となっている。
【0033】
ルーツポンプ10Aの容量は、回転軸22,25の代わりに回転軸22A,25Aを組み付け、かつロータハウジング11に補助ハウジング55を組み付けると共に、拡張ポンプ室17Aに容量変更ロータ28A,33Aを組み入れて、ルーツポンプ10の容量よりも増やされている。
【0034】
容量変更ガス移送体である容量変更ロータ28A,33Aの駆動源と、拡張ポンプ室17Aに拡張される基礎ポンプ室17内のガス移送体であるロータ28,33の駆動源とは、同じ駆動源(電動モータM)である。
【0035】
ルーツポンプ10Aにおける電動モータMが作動すると、回転軸22A,25Aが回転し、図示しない吸引作用対象領域内のガスが吸入口142を経由して拡張ポンプ室17Aへ吸入される。拡張ポンプ室17Aへ吸入されたガスは、基礎ポンプ室18〜21側へ圧縮されながら移行する。基礎ポンプ室21へ移行したガスは、排気口152、接続フランジ41、マフラ42及び逆流防止手段を経由して排ガス処理装置へと排出される。
【0036】
第1の実施の形態では以下の効果が得られる。
(1−1)第1の実施の形態では、最小容量のルーツポンプ10と、ルーツポンプ10よりも容量の大きいルーツポンプ10Aの2つのみを示した。しかし、ルーツポンプ10の容量よりも大きく、かつルーツポンプ10Aの容量とは異なる容量のルーツポンプを製作することができる。そのためには、補助ハウジング55とは長さ(軸線221,251の方向の長さ)の異なる補助ハウジング、回転軸22A,25Aとは長さの異なる回転軸、及び容量変更ロータ28A,33Aとは厚みの異なる容量変更ロータを用いればよい。
【0037】
ポンプ室を形成するための補助ハウジング55以外のハウジング(即ち、ロータハウジング11、フロントハウジング12及びリヤハウジング13)は、容量が異なるルーツポンプにおける基本部分として共通化できる。そのため、ルーツポンプのコストを低減することができる。
【0038】
(1−2)基礎ポンプ室17〜21となるシリンダブロック14,15における凹部は、切削工具を用いて切削加工して形成される。この切削工具は、支軸に直交するように支軸に回転切削刃を一体的に設け、支軸を回転させて支軸の周りに回転切削刃を回転させるものである。この場合、ロータハウジング11が回転軸22,25の軸線221,251の方向に長いと、支軸の長い切削工具を用いる必要がある。そうすると、切削時の抵抗によって支軸が撓みやすく、基礎ポンプ室17〜21の精度の高い形成が難しくなる。補助ハウジング55は、共通部分としてのロータハウジング11の増長を回避するのに有効である。
【0039】
(1−3)基礎ポンプ室18〜21では圧縮によってガスが濃くなるため、ガス圧縮による温度上昇が大きい。そのため、基礎ポンプ室19に対する基礎ポンプ室18の容積割合、基礎ポンプ室20に対する基礎ポンプ室19の容積割合、及び基礎ポンプ室21に対する基礎ポンプ室20の容積割合をあまり大きくすることはできない。ルーツポンプ10における最大容積の基礎ポンプ室17では、ガス濃度が小さいため、基礎ポンプ室18に対する基礎ポンプ室17の容積割合を大きくすることができる(例えば、10倍程度まで)。そのため、ルーツポンプ10における最大容積の基礎ポンプ室17は、ルーツポンプの容量を拡張する上で、最適の容積拡張対象である。
【0040】
次に、図10〜図12の第2の実施の形態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が用いてある。
図10及び図11は、基礎となるスクリューポンプ57を示す。ロータハウジング58内の基礎ポンプ室62にはスクリューロータ60,61が収容されている。スクリューロータ60は、回転軸63と一体的に回転し、スクリューロータ61は、回転軸64と一体的に回転する。ロータハウジング58には吸入口581及び排気口582が形成されている。スクリューロータ60,61の回転は、吸入口581側から排気口582側へガスを送る。ロータハウジング58、フロントハウジング12及びリヤハウジング13は、真空ポンプであるスクリューポンプ57のハウジングを構成する。
【0041】
図12(a),(b)は、基礎となるスクリューポンプ57における基礎ポンプ室62の容積を拡張して排気速度(容量)を増大したスクリューポンプ57Aを示す。ロータハウジング58には補助ハウジング65が直列に接続されており、補助ハウジング65にはフロントハウジング12が接合されている。ロータハウジング58、補助ハウジング65、フロントハウジング12及びリヤハウジング13は、真空ポンプであるスクリューポンプ57Aのハウジングを構成する。補助ハウジング65は、スクリューポンプ57の基礎ポンプ室62の容積を拡張した拡張ポンプ室62Aの一部を形成する。補助ハウジング65は、吸入口581を閉塞する。補助ハウジング65には吸入口651が形成されている。
【0042】
スクリューポンプ57Aで使用される回転軸63Aには容量変更スクリューロータ60A及びスクリューロータ60が一体形成されている。スクリューポンプ57Aで使用される回転軸64Aには容量変更スクリューロータ61A及びスクリューロータ61が一体形成されている。容量変更スクリューロータ60A,61Aは、互いに噛み合った状態で拡張ポンプ室62Aに収容されている。容量変更スクリューロータ60A,61Aのスクリューピッチp2は、スクリューロータ60,61のスクリューピッチp1よりも大きくしてある。つまり、拡張ポンプ室62Aにおける閉じ込め容積は、基礎ポンプ室62における閉じ込め容積よりも大きい。
【0043】
スクリューポンプ57Aにおけるその他の構成は、スクリューポンプ57と同じである。基礎ポンプ室62の容積を拡張して拡張ポンプ室62Aを形成するための補助ハウジング65は、ロータハウジング58に組み付け可能となっている。拡張ポンプ室62A内で動かされる容量変更スクリューロータ60A,61Aは、拡張ポンプ室62A内に組み入れ可能となっている。容量変更ガス移送体である容量変更スクリューロータ60A,61Aを動かすための回転軸63A,64Aは、基礎ポンプ室62に収容されたスクリューロータ60,61を回転させる回転軸63,64に代えて、スクリューポンプ57Aのハウジングに組み付け可能となっている。
【0044】
スクリューポンプ57Aの容量は、回転軸63,64の代わりに回転軸63A,64Aを組み付け、かつロータハウジング58に補助ハウジング65を組み付けると共に、拡張ポンプ室62Aに容量変更スクリューロータ60A,61Aを組み入れて、スクリューポンプ57の容量よりも増やされている。
【0045】
容量変更ガス移送体である容量変更スクリューロータ60A,61Aの駆動源と、拡張ポンプ室62Aに拡張される基礎ポンプ室62内のガス移送体であるスクリューロータ60,61の駆動源とは、同じ駆動源(電動モータM)である。
【0046】
スクリューポンプ57Aにおける電動モータMが作動すると、回転軸63A,64Aが回転し、図示しない吸引作用対象領域内のガスが吸入口651を経由して拡張ポンプ室62Aへ吸入される。拡張ポンプ室62Aへ吸入されたガスは、容量変更スクリューロータ60A,61Aの溝部分からスクリューロータ60,61の溝部分へ移行することによって圧縮される。スクリューロータ60,61の溝部分へ移行したガスは、排気口152、接続フランジ41、マフラ42及び逆流防止手段を経由して排ガス処理装置へと排出される。
【0047】
ポンプ室を形成するための補助ハウジング65以外のハウジング(即ち、ロータハウジング58、フロントハウジング12及びリヤハウジング13)は、容量が異なるスクリューポンプにおける基本部分として共通化できる。そのため、スクリューポンプのコストを低減することができる。
【0048】
次に、図13及び図14の第3の実施の形態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が用いてある。
図13(a)に示す基礎となる真空ポンプ66は、ルーツポンプ型の主ポンプ10Bと、ルーツポンプ型のブースタポンプ67とからなる。主ポンプ10Bに用いられるロータ28B,29B,30B,31B,32B,37Bの形状(図14参照)は、第1の実施の形態におけるロータ28〜37とは形状の異なる。しかし、ロータ28B〜32B,37Bの機能は、ロータ28〜37と同じである。主ポンプ10Bのその他の構成は、第1の実施の形態におけるルーツポンプ10と同じである。ブースタポンプ67は、主ポンプ10Bに対してガス流に関して直列になるように、主ポンプ10Bの上流側に配置されている。
【0049】
図14に示すように、ブースタポンプ67のロータハウジング68内には単一の基礎ポンプ室69が形成されており、基礎ポンプ室69にはロータ70,71が互いに噛合した状態で収容されている。基礎ポンプ室69における容積は、主ポンプ10Bの基礎ポンプ室17における容積よりも大きくしてあり、基礎ポンプ室69における閉じ込め容積は、基礎ポンプ室17における閉じ込め容積よりも大きい。基礎ポンプ室69における回転軸72,73の1回転あたりの閉じ込め容積は、図14に示すように1つの閉じ込め空間S2の容積の4倍である。
【0050】
ロータ70は、回転軸72に一体形成されており、ロータ71は、回転軸73に一体形成されている。ロータハウジング68、フロントハウジング12及びリヤハウジング13は、ブースタポンプ67のハウジングを構成する。
【0051】
図13(a)に示すように、ロータハウジング68には吸入口681が形成されている。吸入口681は、基礎ポンプ室69に接続されている。ロータハウジング68には接続フランジ74が一体形成されている。接続フランジ74は、主ポンプ10Bのロータハウジング11に連結されている。接続フランジ74内には接続通路741が形成されている。接続通路741は、主ポンプ10Bの吸入口142に接続されていると共に、ブースタポンプ67の基礎ポンプ室69に接続されている。つまり、主ポンプ10Bにおける基礎ポンプ室17と、ブースタポンプ67における基礎ポンプ室69とは、接続通路741を介して連通している。
【0052】
ブースタポンプ67におけるその他の構成は、主ポンプ10Bと同じである。そこで、ブースタポンプ67の駆動源である電動モータM1を除いたブースタポンプ67におけるその他の構成には主ポンプ10Bと同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0053】
主ポンプ10Bにおける電動モータM及びブースタポンプ67における電動モータM1は、同時に作動される。ブースタポンプ67における電動モータM1が作動すると、ロータ70,71が回転し、図示しない吸引作用対象領域内のガスが吸入口681を経由して基礎ポンプ室69へ吸入される。基礎ポンプ室69へ吸入されたガスは、ロータ70,71の回転、及び主ポンプ10Bにおける電動モータMの作動によるロータ28Bの回転によって、接続通路741及び吸入口142を経由して基礎ポンプ室17に移行する。基礎ポンプ室17に移行したガスは、回転軸22,25の回転によって、基礎ポンプ室18〜21を順次経由して排気口152へ送られる。
【0054】
図13(b)は、基礎となる真空ポンプ66のブースタポンプ67における基礎ポンプ室69の容積を拡張して排気速度(容量)を増大した真空ポンプ66Aを示す。ロータハウジング68には補助ハウジング75が直列に接続されており、補助ハウジング75にはフロントハウジング12が接合されている。ブースタポンプ67Aを構成する補助ハウジング75は、ブースタポンプ67の基礎ポンプ室69の容積を拡張した拡張ポンプ室69Aの一部を形成する。拡張ポンプ室69Aの幅は、基礎ポンプ室69の幅よりも大きくしてある。ロータハウジング68、補助ハウジング75、フロントハウジング12及びリヤハウジング13は、ブースタポンプ67Aのハウジングを構成する。
【0055】
ブースタポンプ67Aで使用される回転軸72Aには容量変更ロータ70Aが一体形成されている。ブースタポンプ67Aで使用される回転軸73Aには容量変更ロータ71Aが一体形成されている。容量変更ロータ70A,71Aは、互いに噛み合った状態で拡張ポンプ室69Aに収容されている。容量変更ロータ70A,71Aの厚みは、ロータ70,71の厚みよりも大きくしてある。拡張ポンプ室69Aにおける閉じ込め容積は、基礎ポンプ室69における閉じ込め容積よりも大きい。
【0056】
ブースタポンプ67Aにおけるその他の構成は、ブースタポンプ67と同じである。基礎ポンプ室69の容積を拡張して拡張ポンプ室69Aを形成するための補助ハウジング75は、ロータハウジング68に組み付け可能となっている。拡張ポンプ室69A内で動かされる容量変更ロータ70A,71Aは、拡張ポンプ室69A内に組み入れ可能となっている。容量変更ガス移送体である容量変更ロータ70A,71Aを動かすための回転軸72A,73Aは、基礎ポンプ室69に収容されたロータ70,71を回転させる回転軸72,73に代えて、ブースタポンプ67Aのハウジングに組み付け可能となっている。
【0057】
真空ポンプ66Aの容量は、回転軸72,73の代わりに回転軸72A,73Aを組み付け、かつロータハウジング68に補助ハウジング75を組み付けると共に、拡張ポンプ室69Aに容量変更ロータ70A,71Aを組み入れて、真空ポンプ66の容量よりも増やされている。
【0058】
容量変更ガス移送体である容量変更ロータ70A,71Aの駆動源と、拡張ポンプ室69Aに拡張される基礎ポンプ室69内のガス移送体であるロータ70,71の駆動源とは、同じ駆動源(電動モータM1)である。
【0059】
ブースタポンプ67Aにおける電動モータM1が作動すると、容量変更ロータ70A,71Aが回転し、図示しない吸引作用対象領域内のガスが吸入口681を経由して拡張ポンプ室69Aへ吸入される。拡張ポンプ室69Aへ吸入されたガスは、容量変更ロータ70A,71Aの回転、及び主ポンプ10Bにおける電動モータMの作動によるロータ28Bの回転によって、接続通路741及び吸入口142を経由して基礎ポンプ室17に移行する。基礎ポンプ室17に移行したガスは、回転軸22,25の回転によって、基礎ポンプ室18〜21を順次経由して排気口152へ送られる。
【0060】
ブースタポンプ67におけるポンプ室を形成するための補助ハウジング75以外のハウジング(即ち、ロータハウジング68、フロントハウジング12及びリヤハウジング13)と、主ポンプ10Bとは、容量が異なる真空ポンプにおける基本部分として共通化できる。そのため、ブースタポンプを備えた真空ポンプ66,66Aのコストを低減することができる。
【0061】
真空ポンプ66における最大容積となるブースタポンプ67における基礎ポンプ室69では、ガス濃度が小さい。そのため、ブースタポンプ67における基礎ポンプ室69は、ブースタポンプを備えた真空ポンプの容量を拡張する上で、最適の容積拡張対象である。
【0062】
本発明では以下のような実施の形態も可能である。
(1)前記した各実施の形態において、フロントハウジング12と補助ハウジングとを一体形成すること。このようにすれば部品点数が減って真空ポンプのコストが低減する。
【0063】
(2)前記した各実施の形態において、筒を半割にした形状の一対の分割片によって筒状の補助ハウジングを構成してもよい。
(3)第1の実施の形態において、基礎ポンプ室17を第1の補助ハウジングで形成し、第1の補助ハウジングを第2の補助ハウジングに取り替えて、基礎ポンプ室17の容積を拡張するようにしてもよい。
【0064】
(4)第1の実施の形態において、基礎ポンプ室17を第1の補助ハウジングで形成し、第1の補助ハウジングを第2の補助ハウジングに取り替えて、基礎ポンプ室17の容積を拡張すると共に、基礎ポンプ室18の容積をも拡張してもよい。
【0065】
この場合、基礎ポンプ室17を形成する第1の補助ハウジングは、筒を半割にした形状の一対の分割片から構成すればよい。そして、基礎ポンプ室17と基礎ポンプ室18とを隔てる隔壁16を構成する壁片141を一方の分割片に一体形成し、基礎ポンプ室17と基礎ポンプ室18とを隔てる隔壁16を構成する壁片151を他方の分割片に一体形成すればよい。同様に、拡張ポンプ室を形成する第2の補助ハウジングは、筒を半割にした形状の一対の分割片から構成し、各分割片に壁片141,151と同様の壁片を一体形成すればよい。
【0066】
(5)前記した各実施の形態では、基礎ポンプ室を回転軸の軸線の方向に延長して容積拡張を行ったが、基礎ポンプ室の径を大きくして容積を拡張するようにしてもよい。
【0067】
(6)第3の実施の形態において、主ポンプをスクリューポンプ型とし、ブースタポンプをルーツポンプ型としてもよい。
(7)第1の実施の形態において、シリンダブロック14と壁片141とを別体とすると共に、シリンダブロック15と壁片151とを別体としてもよい。
【0068】
(8)回転軸とガス移送体とを別体にしてもよい。
(9)ルーツポンプ及びスクリューポンプ以外の真空ポンプ(例えば、クロウタイプ)に本発明を適用すること。
【0069】
前記した実施の形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
〔1〕請求項4において、前記容量変更ガス移送体は、基礎ポンプ室に収容されるスクリューロータのスクリューピッチよりも大きいスクリューピッチを有する容量変更スクリューロータである真空ポンプ。
【0070】
〔2〕請求項1乃至請求項5及び前記〔1〕項のいずれか1項において、基礎ポンプ室を形成するロータハウジングに補助ハウジングを接続し、この接続によって基礎ポンプ室を回転軸の軸線の方向に延長して拡張ポンプ室を形成した真空ポンプ。
【0071】
〔3〕請求項1乃至請求項5、前記〔1〕項及び前記〔2〕項のいずれか1項において、前記容量変更ガス移送体の駆動源と、拡張ポンプ室に拡張される基礎ポンプ室内のガス移送体の駆動源とを同一とした真空ポンプ。
【0072】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明では、排気速度(容量)のバリエーションに対応しつつ真空ポンプのコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す全体側断面図。
【図2】全体平断面図。
【図3】図2のA−A線断面図。
【図4】図2のB−B線断面図。
【図5】図2のC−C線断面図。
【図6】要部分解斜視図。
【図7】補助ハウジングを取り付けたルーツポンプを示す全体側断面図。
【図8】補助ハウジングを取り付けたルーツポンプを示す全体平断面図。
【図9】要部分解斜視図。
【図10】第2の実施の形態を示す全体側断面図。
【図11】全体平断面図。
【図12】(a)は、補助ハウジングを取り付けたスクリューポンプを示す要部側断面図。(b)は、補助ハウジングを取り付けたスクリューポンプを示す要部平断面図。
【図13】第3の実施の形態を示し、(a)は、ブースタポンプを備えた真空ポンプの全体側断面図。(b)は、補助ハウジングを取り付けたブースタポンプを備えた真空ポンプの要部側断面図。
【図14】図13(a)のD−D線断面図。
【符号の説明】
10,10A…真空ポンプであるルーツポンプ。10B…主ポンプ。11…ロータハウジング。17…最大容積の基礎ポンプ室。18〜21…ルーツポンプにおける基礎ポンプ室。17A…拡張ポンプ室。22,25…回転軸。22A,25A…容量変更ガス移送体を動かすための回転軸。28〜37…ガス移送体としてのロータ。28A,33A…容量変更ロータ。28B〜32B,37B…ロータ。55…補助ハウジング。57,57A…真空ポンプであるスクリューポンプ。58…ロータハウジング。60,61…ガス移送体としてのスクリューロータ。60A,61A…容量変更スクリューロータ。62…スクリューポンプにおける基礎ポンプ室。62A…拡張ポンプ室。63,64…回転軸。63A,64A…容量変更ガス移送体を動かすための回転軸。65…補助ハウジング。66,66A…ブースタポンプを備えた真空ポンプ。67,67A…ブースタポンプ。68…ロータハウジング。69…ブースタポンプにおける基礎ポンプ室。69A…拡張ポンプ室。70,71…ロータ。70A,71A…容量変更ロータ。72,73…回転軸。72A,73A…容量変更ガス移送体を動かすための回転軸。75…補助ハウジング。
Claims (5)
- ロータハウジング内の基礎ポンプ室に収容されたガス移送体を回転軸の回転に基づいて動かし、前記ガス移送体の移送動作によってガスを移送して吸引作用をもたらす真空ポンプにおいて、
基礎ポンプ室の容積を拡張して拡張ポンプ室を形成するための補助ハウジングを前記ロータハウジングに組み付け可能とし、前記拡張ポンプ室内で動かされる容量変更ガス移送体を前記拡張ポンプ室内に組み入れ可能とし、基礎ポンプ室に収容されたガス移送体を回転させる前記回転軸に代えて、前記容量変更ガス移送体を動かすための回転軸を組み付け可能とした真空ポンプ。 - 真空ポンプは、複数の前記回転軸を平行に配置すると共に、前記ガス移送体であるロータを前記各回転軸上に配置し、隣り合う回転軸上のロータを互いに噛み合わせ、互いに噛み合った状態の複数のロータを1組として収容する複数の基礎ポンプ室を備えたルーツポンプとし、前記補助ハウジングによって拡張された拡張ポンプ室内に、前記容量変更ガス移送体である複数の容量変更ロータを1組として互いに噛み合った状態で組み入れ可能とした請求項1に記載の真空ポンプ。
- 前記補助ハウジングは、ルーツポンプにおける最大容積の基礎ポンプ室を拡張する請求項2に記載の真空ポンプ。
- 真空ポンプは、複数の前記回転軸を平行に配置すると共に、前記ガス移送体であるスクリューロータを前記各回転軸上に配置し、隣り合う回転軸上のスクリューロータを互いに噛み合わせ、互いに噛み合った状態の複数のスクリューロータを1組として収容する基礎ポンプ室を備えたスクリューポンプとし、前記基礎ポンプ室を前記補助ハウジングによって拡張した拡張ポンプ室内に、前記容量変更ガス移送体である複数の容量変更スクリューロータを1組として互いに噛み合った状態で組み入れ可能とした請求項1に記載の真空ポンプ。
- 真空ポンプは、回転軸の回転に基づいて基礎ポンプ室内のガス移送体を動かし、前記ガス移送体の移送動作によってガスを移送する主ポンプと、前記主ポンプに対してガス流に関して直列となるように前記主ポンプの上流側に配置されたブースタポンプとを備えており、前記ブースタポンプにおける基礎ポンプ室を前記補助ハウジングによって拡張した拡張ポンプ室内に、複数の前記容量変更ガス移送体を1組として互いに噛み合った状態で組み入れ可能とした請求項1に記載の真空ポンプ。
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