JPH10339279A - ポンプ - Google Patents

ポンプ

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JPH10339279A
JPH10339279A JP9149591A JP14959197A JPH10339279A JP H10339279 A JPH10339279 A JP H10339279A JP 9149591 A JP9149591 A JP 9149591A JP 14959197 A JP14959197 A JP 14959197A JP H10339279 A JPH10339279 A JP H10339279A
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JP
Japan
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cylinder
internal gear
pump
rotor
gear pump
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JP9149591A
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English (en)
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Takashi Murayama
隆 村山
Takeshi Fuchida
剛 渕田
Daizo Oba
大三 大庭
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の内接ギヤポンプ機構を備えていなが
ら、インナーロータに回転運動を付与するシャフトなど
を共通化することができて部品点数の減少を実現できる
と共に、複数の内接ギヤポンプ機構を適切に位置決めし
た組み付けが容易にできるポンプを提供する。 【解決手段】 2つのトロコイドポンプ機構におけるア
ウターロータ51a,51bを、一つのシリンダ15に
よって回転自在に支持する構成であるため、複数のアウ
ターロータ51a,51bは常に同一中心で回転自在に
支持され、同一シャフト54で2つのインナーロータ5
2a,52bを駆動させてもうまく回転する。また、同
一のシリンダ15を基準として2つのトロコイドポンプ
機構のサイドプレート30a,30b及びスペーサ40
を配設しているため適切な位置に設定するのが容易とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体を吸入・吐出
するポンプに関し、特にトロコイドポンプなどの内接ギ
ヤポンプ機構を複数組備えるポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の内接型ポンプの一例として、トロ
コイドポンプの模式図を図5に示す。図5に示すよう
に、トロコイドポンプにおけるケーシング150に形成
されたロータ室150a内には、アウターロータ151
及びインナーロータ152が組み付けられて収納されて
いる。
【0003】アウターロータ151は内周に内歯部15
1aを備えており、またインナーロータ152は中心部
にシャフト154が固定されており、外周に外歯部15
2aを備えている。この外歯部152aは歯数が内歯部
151aよりも1つ少なくされており、外歯部152a
及び内歯部151はその一部分だけが噛み合わされてい
るため、アウターロータ151とインナーロータ152
間に複数の歯室153が形成されることとなる。
【0004】また、アウターロータ151はケーシング
150のロータ室150a内を回転自在に組み込まれて
いる。さらに、ケーシング150のロータ室150aに
は、両ロータ151,152の中心軸を挟んで両側に吸
入口160と吐出口161が形成されている。
【0005】ポンプ駆動時には、シャフト154を介し
てインナーロータ152が回転運動し、それに伴って外
歯部152aと内歯部151aの噛合によりアウターロ
ータ151も同方向へ回転する。このとき、アウターロ
ータ151とインナーロータ152とが接触することに
よって両ロータ151,152間に形成される歯室15
3の容積は、アウターロータ151及びインナーロータ
152が1回転する間に大小に変化して吸入口160か
らオイルを吸入し、吐出口161でオイルを吐き出す。
【0006】ところで、このトロコイドポンプは、上述
したように、アウターロータ151の内歯部151a及
びインナーロータ152の外歯部152aはその一部分
だけが噛み合わされているため、アウターロータ151
とインナーロータ152は偏心して組み付けられること
となる。具体的には、インナーロータ152がシャフト
154によって回転駆動されるため、このシャフト15
4の中心軸に対してアウターロータ151は偏心するこ
ととなる。
【0007】一方、アウターロータ151は、インナー
ロータ152が回転することによって、上述した内歯部
151aと外歯部152aとの噛み合わせ部分において
回転作用を付与されるが、その偏心した所定位置におい
て回転する必要がある。そのため、アウターロータ15
1を収容しているケーシング150のロータ室150a
は、インナーロータ152の中心軸、すなわちシャフト
154の中心からは偏心した円柱状孔として形成される
こととなる。
【0008】このように、インナーロータ152の回転
によって回転運動が付与されるアウターロータ151で
はあるが、このアウターロータ151はインナーロータ
152とは偏心して回転させる必要がある。そして、こ
のような両ロータ151,152の回転動作によって、
両ロータの外歯部152aと内歯部151a及び両ロー
タ151,152を両側から挟んでいるサイドプレート
に囲まれた容積分の流体を吸入口160から吸い込み、
吐出口161から吐出することとなる。したがって、こ
れら吸入口160及び吐出口161の形成されたサイド
プレートの、両ロータ151,152に対する配設位置
は、ポンプ機能を発揮する上で非常に重要である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
トロコイドポンプを複数同時に使用したい場合がある。
その場合、単に複数のトロコイドポンプを準備し、それ
ぞれを別個に駆動するのではなく、同一シャフト154
で複数のインナーロータ152を回転駆動させれば、部
品点数も削減でき、コストダウンにもなる。
【0010】しかしながら、上述したようなトロコイド
ポンプの特殊性のため、同一シャフト154で複数のイ
ンナーロータ151を回転駆動させるようにする場合に
は、各トロコイドポンプにおいて、上述したサイドプレ
ートの両ロータ151,152に対する配設位置を適切
に設定するのはもちろんであるが、さらに、複数のトロ
コイドポンプ間においても矛盾が生じないように調整す
る必要がある。つまり、アウターロータ151は回転自
在に支持されることが必要なので、その回転自在に支持
する構成を各トロコイドポンプで別個に準備する場合に
は、それらの支持機構のシャフト154に対する相対位
置が適切でないと、同一シャフト154で複数のインナ
ーロータ152を駆動させた場合にうまく回転しなくな
る。
【0011】本発明は上記問題点に鑑みて、複数の内接
ギヤポンプ機構を備えていながら、インナーロータに回
転運動を付与するシャフトなどを共通化することができ
て部品点数の減少を実現できると共に、複数の内接ギヤ
ポンプ機構を適切に位置決めした組み付けが容易にでき
るポンプを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、以下の技術的手段を採用する。請求項1に記載の発
明は、内周に内歯部を有するアウターロータと外周に前
記アウターロータの内歯部に噛み合う外歯部を有するイ
ンナーロータとを所定量偏心させて組み付けて構成した
回転部と、前記アウターロータ及びインナーロータを両
側から挟むように配置され前記回転部が流体を吸入する
ための吸入口及び回転部から流体を吐出するための吐出
口の形成されたサイドプレートとを備える内接ギヤポン
プ機構を複数組備えるポンプであって、管路が形成され
たシリンダブロックと、そのシリンダブロックに設けら
れた孔と、その孔に挿入され、回転動作可能なシャフト
と、前記孔内に配設されたシリンダとを備え、そのシリ
ンダ内に前記複数組の内接ギヤポンプ機構を組み付け、
各内接ギヤポンプ機構における前記インナーロータがい
ずれも前記シャフトによって回転運動を付与されるよう
構成すると共に、各内接ギヤポンプ機構における前記ア
ウターロータがいずれも前記シリンダによって回転自在
に支持されるよう構成したことを特徴とする。
【0013】本発明のポンプは、内接ギヤポンプ機構を
複数組備えるものである。内接ギヤポンプとしては、例
えばトロコイドポンプあるいはピゴットポンプなどのよ
うに、アウターロータの内歯部とインナーロータの外歯
部とによって歯室が形成されるようなタイプと、両ロー
タ間に仕切板(クレセント)が介装されているようなタ
イプがある。そして、アウターロータ及びインナーロー
タが回転運動することによってサイドプレートに設けら
れた吸入口から流体を吸入し、吐出口を通じて流体を吐
出するという基本的なポンプ動作を行なうことができ
る。
【0014】ここで、液圧管路が形成されたシリンダブ
ロックに設けられた孔内に配設されたシリンダ内に複数
組の内接ギヤポンプ機構が配設されている。そして、各
内接ギヤポンプ機構におけるインナーロータはいずれ
も、孔に挿入され回転動作可能なシャフトによって回転
運動を付与されるよう構成されている。それと共に、各
内接ギヤポンプ機構におけるアウターロータはいずれも
シリンダによって回転自在に支持されている。
【0015】そのため、複数組の内接ギヤポンプ機構を
備えながら、インナーロータを駆動するためのシャフト
は一つでよく、またアウターロータを回転自在に支持す
るための構成としても一つのシリンダで対応できる。そ
して、特に内接ギヤポンプ機構の場合には、シャフトに
よって回転駆動されるインナーロータと、そのインナー
ロータの外歯部に噛み合う内歯部を有するアウターロー
タとが所定量偏心させて組み付けられるという特徴があ
る。そして、両ロータの外歯部と内歯部及びサイドプレ
ートに囲まれた容積分の流体を吸入口から吸い込み、吐
出口から吐出することとなる。したがって、吸入口及び
吐出口の形成されたサイドプレートの、回転部(つまり
インナーロータ及びアウターロータ)に対する配設位置
は、ポンプ機能を発揮する上で非常に重要である。
【0016】ところが、本発明のポンプのように同一シ
ャフトで複数のインナーロータを回転駆動させるために
は、各内接ギヤポンプ機構において、上述したサイドプ
レートのインナーロータ及びアウターロータに対する配
設位置を適切に設定するのはもちろんであるが、さら
に、複数の内接ギヤポンプ機構間においても矛盾が生じ
ないように調整する必要がある。つまり、アウターロー
タは回転自在に支持されることが必要なので、その回転
自在に支持する構成を各内接ギヤポンプ機構で別個に準
備する場合には、それらの支持機構のシャフトに対する
相対位置が適切でないと、同一シャフトで複数のインナ
ーロータを駆動させた場合にうまく回転しなくなる。
【0017】この点についても、本発明のポンプでは複
数の内接ギヤポンプ機構におけるアウターロータを一つ
のシリンダによって回転自在に支持する構成であるた
め、複数のアウターロータは常に同一中心で回転自在に
支持されることとなり、同一シャフトで複数のインナー
ロータを駆動させてもうまく回転する。
【0018】また、サイドプレートのインナーロータ及
びアウターロータに対する配設位置を適切に設定しない
と、流体の吸込・吐出がうまくできなくなるが、この点
についても、同一のシリンダを基準として複数の内接ギ
ヤポンプ機構のサイドプレートを配設すれば矛盾が生じ
ない。
【0019】このように、複数の内接ギヤポンプ機構を
備えていながら、インナーロータに回転運動を付与する
シャフト及びアウターロータを回転自在に支持するシリ
ンダを共通化することができて部品点数の減少を実現で
きると共に、シリンダを基準として複数の内接ギヤポン
プ機構を組み付けることができ、特に吸入口及び吐出口
の設けられたサイドプレートの回転部に対する配設位置
を適切に設定することが容易になる。
【0020】なお、同一シリンダに複数組の内接ギヤポ
ンプ機構を組み付けるため、その組み付けの、各内接ギ
ヤポンプ機構におけるサイドプレートをシリンダに固定
させれば容易にアッセンブリ化が実現できる。このサイ
ドプレートのシリンダへの固定は、例えば両者をレーザ
溶接で固着させて実現してもよいし、あるいは、シリン
ダをかしめて実現してもよい。
【0021】また、シリンダ内に複数組の内接ギヤポン
プ機構が組み付けられる場合、回転部同士の間には、そ
れら両回転部にそれぞれ対応するサイドプレートが存在
するはずであるが、例えばそれら両サイドプレートを一
体化して配設することもできる。このようにすれば、さ
らなる部品点数の減少が実現できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づき説明する。図1に、実施形態のポンプ10の模式
断面図を示す。このポンプ10は、内接ギヤポンプ機構
を複数組備えるものである。内接ギヤポンプとしては、
例えばトロコイドポンプあるいはピゴットポンプなどの
ように、アウターロータの内歯部とインナーロータの外
歯部によって歯室が形成されるようなタイプと、両ロー
タ間に仕切板(クレセント)が介装されているようなタ
イプがある。そして、アウターロータ及びインナーロー
タが回転運動することによってサイドプレートに設けら
れた吸入口から流体を吸入し、吐出口を通じて流体を吐
出するという基本的なポンプ動作を行なうことができ
る。本実施形態では、内接ギヤポンプ機構の一例として
のトロコイドポンプ機構を2組備えることを前提とし
て、以下の説明を進める。
【0023】図1に示すように、シリンダブロック11
に円柱状の孔13が設けられており、その孔13内にシ
リンダ15が配設されている。なお、本実施形態では、
シリンダブロック11には2系統の管路17が形成され
ており、区別する場合には、孔13の奥側に連通する方
を第1の管路17aと呼び、孔13の手前側(開口側)
に連通する方を第2の管路17bと呼ぶ。
【0024】そして、孔13内に配設されたシリンダ1
5内には2組のトロコイドポンプ機構が配設されてい
る。この配設について詳しく説明する。シリンダ内15
には、シリンダブロック11の孔13の奥側に近い方か
ら順番に第1のサイドプレート30a、第1のアウター
ロータ51a及び第1のインナーロータ52aからなる
第1の回転部20a、スペーサ40、第2のアウターロ
ータ51b及び第2のインナーロータ52bからなる第
2の回転部20b、そして第2のサイドプレート30b
が配設されている。そして、図1中に矢印Dで示すよう
に、第1のサイドプレート30a及び第2のサイドプレ
ート30bは、シリンダ15にレーザ溶接によって固着
されている。また、スペーサ40は止めネジ45によっ
てシリンダ15に螺着されている。
【0025】第1の回転部20aは、第1のサイドプレ
ート30aとスペーサ40によってその両側から挟まれ
た状態となり、第2の回転部20bは、第2のサイドプ
レートと30bとスペーサ40によってその両側から挟
まれた状態となる。したがって、本実施形態では、第1
の回転部20a、第1のサイドプレート30a及びスペ
ーサ40によって「第1のトロコイドポンプ機構」が構
成され、第2の回転部20b、第2のサイドプレート3
0b及びスペーサ40によって「第2のトロコイドポン
プ機構」が構成されることとなる。
【0026】そして、各トロコイドポンプ機構における
インナーロータ52a,52b、つまり第1のインナー
ロータ52a及び第2のインナーロータ52bはいずれ
も、図示しないモータによって回転駆動されるシャフト
54が嵌合しており、このシャフト54を介して回転運
動を付与されるよう構成されている。一方、各トロコイ
ドポンプ機構におけるアウターロータ51a,51b、
つまり第1のアウターロータ51a及び第2のアウター
ロータ51bはいずれもシリンダ15によって回転自在
に支持されている。具体的には、シリンダ15の内径
は、アウターロータ51a,51bの外径よりも所定量
だけ大きく設定してあり、両者間には所定のクリアラン
スがあるため、シリンダ15内においてアウターロータ
51a,51bは回転自在となっている。
【0027】続いて、トコロイドポンプ機構についてさ
らに詳しく説明する。なお、第1のトコロイドポンプ機
構も第2のトコロイドポンプ機構も基本構成は同様なの
で、特に区別して説明する必要ない場合には、第1のト
コロイドポンプ機構について代表して説明することで、
両機構の説明とする。
【0028】図2は図1のA−A矢視断面図であり、第
1のトコロイドポンプ機構を示している。また、図3
(a)は図1のB−B矢視断面図であり、第1のサイド
プレート30aを示している。そして、図3(b)は図
1のC−C矢視断面図であり、スペーサ40を示してい
る。つまり、第1のトコロイドポンプ機構では、第1の
回転部20aが、図3(a)に示す第1のサイドプレー
ト30aと、図3(b)に示すスペーサ40が互いに向
い合うように配置されたその間に位置し、さらにシリン
ダ15によって外周から囲まれたロータ室内に配置され
ることとなる。
【0029】図2に示すように、第1の回転部20a
は、第1のアウターロータ51a及び第1のインナーロ
ータ52aは、それぞれの中心が偏心した状態で組み付
けられて収納されている。また、アウターロータ51a
は内周に内歯部511を備えており、またインナーロー
タ52aは外周に外歯部521を備えている。そして、
これらアウターロータ51aとインナーロータ52aが
複数の歯室53を形成して、噛合面Sにて噛み合わさっ
ている。なお、インナーロータ52aの回転トルクを伝
えるために、インナーロータ52aとアウターロータ5
1aとは噛合面Sにて複数の接触点を有している。
【0030】また、図3(a)に示すように、第1のサ
イドプレート30aには第1の回転部20aが配置され
るロータ室へ連通する吸入口60が形成され、一方、図
3(b)に示すように、スペーサ40には第1の回転部
20aが配置されるロータ室へ連通する吐出口61が形
成されている。そして、これら吸入口60と吐出口61
とは、シャフト54を通る中心線を挟んだ左右に位置す
るよう形成及び配置されている。つまり、図3(a)及
び(b)に示す第1のサイドプレート30a及びスペー
サ40は、互いに向かい合わせて配置されるため、第1
のサイドプレート30aの吸入口60とスペーサ40の
吐出口61とは、上述したようにシャフト54を通る中
心線を挟んだ左右に位置する。
【0031】さらに、これら吸入口60及び吐出口61
は、アウターロータ51aとインナーロータ52aが噛
み合わさって形成される複数の歯室53に連通する位置
に配設されている。そのため、外部からの作動液(この
場合は第1の液圧管路17aを介して供給される作動
液)を吸入口60を介して歯室53内に吸入することが
でき、また歯室53内の作動液を吐出口61を介して外
部へ吐出できるようにされている。これら作動液の流れ
を図1には実線で示した。
【0032】このように構成される本実施形態のポンプ
10は、複数組(本実施形態では2組)のトロコイドポ
ンプ機構を備えながら、各機構のインナーロータ52
a,52bを駆動するためのシャフト54は一つでよ
く、また各機構のアウターロータ51a,51bを回転
自在に支持するための構成としても一つのシリンダ15
で対応できる。
【0033】そして、特にトロコイドポンプ機構の場合
には、シャフト54によって回転駆動されるインナーロ
ータ52a,52bと、そのインナーロータ52a,5
2bの外歯部521に噛み合う内歯部511を有するア
ウターロータ51a,51bとが所定量偏心させて組み
付けられるという特徴がある。そして、外歯部521と
内歯部511に囲まれた容積分の流体を吸入口60から
吸い込み、吐出口61から吐出することとなる。
【0034】したがって、第1のトロコイドポンプ機構
において、吸入口60の形成された第1のサイドプレー
ト30a及び吐出口61の形成されたスペーサ40の、
第1の回転部(つまり第1のアウターロータ51a及び
第1のインナーロータ52a)に対する配設位置は、ポ
ンプ機能を発揮する上で非常に重要である。同様に、第
2のトロコイドポンプ機構において、吸入口60及び吐
出口61の形成された第2のサイドプレート30b及び
スペーサ40の、第2の回転部(つまり第2のアウター
ロータ51b及び第2のインナーロータ52b)に対す
る配設位置は、やはりポンプ機能を発揮する上で非常に
重要である。
【0035】ところが、本構成のように同一シャフト5
4で2つのインナーロータ52a,52bを回転駆動さ
せるためには、上述した第1のトロコイドポンプ機構及
び第2のトロコイドポンプ機構のそれぞれにおいて、上
述した構成部材間の配設位置を適切に設定するのはもち
ろんであるが、さらに、2つのトロコイドポンプ機構間
においても矛盾が生じないように調整する必要がある。
仮に、アウターロータ51a,51bを回転自在に支持
する構成を、各トロコイドポンプ機構で別個に準備する
場合には、それらの支持機構のシャフト54に対する相
対位置が適切でないと、同一シャフト54で2つのイン
ナーロータ52a,52bを駆動させた場合にうまく回
転しなくなる。
【0036】この点についても、本実施形態のポンプ1
0では、2つのトロコイドポンプ機構におけるアウター
ロータ51a,51bを、一つのシリンダ15によって
回転自在に支持する構成であるため、複数のアウターロ
ータ51a,51bは常に同一中心で回転自在に支持さ
れることとなり、同一シャフト54で2つのインナーロ
ータ52a,52bを駆動させてもうまく回転する。
【0037】また、インナーロータ52a,52b及び
アウターロータ51a,51bに対するサイドプレート
30a,30b及びスペーサ40の配設位置を適切に設
定しないと、流体の吸込・吐出がうまくできなくなる
が、この点についても、同一のシリンダ15を基準とし
て2つのトロコイドポンプ機構に対応するサイドプレー
ト30a,30b及びスペーサ40を配設すれば矛盾が
生じない。
【0038】このように、2つのトロコイドポンプ機構
を備えていながら、両ポンプ機構のインナーロータ52
a,52bに回転運動を付与するシャフト54及びアウ
ターロータ51a,51bを回転自在に支持するシリン
ダ15を共通化することができて部品点数の減少を実現
できると共に、シリンダ15を基準として2つのトロコ
イドポンプ機構を組み付けることができ、特に吸入口6
0及び吐出口61の設けられたサイドプレート30a,
30b及びスペーサ40の配設位置を適切に設定するこ
とが容易になる。
【0039】なお、同一シリンダ15に2組のトロコイ
ドポンプ機構を組み付けるため、その組み付けの際、各
トロコイドポンプ機構におけるサイドプレート30a,
30b及びスペーサ40をシリンダ15に固定させれば
容易にアッセンブリ化が実現できる。
【0040】また、シリンダ15内に2組のトロコイド
ポンプ機構が組み付けられる場合、回転部20a,20
b同士の間には、それら両回転部20a,20bにそれ
ぞれ対応するサイドプレートが存在するはずであるが、
本実施形態では、それら両サイドプレートを一体化して
スペーサ40として配設してある。このようにすれば、
さらなる部品点数の減少が実現できる。
【0041】以上、本発明はこのような実施例に何等限
定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲
において種々なる形態で実施し得る。例えば、上記実施
形態では、スペーサ40についてはシリンダ15に螺着
されているが、サイドプレート30a,30bのシリン
ダ15への固定は、両者をレーザ溶接で固着させて実現
した。これに限らず、例えば図4中の矢印Cで示すよう
に、シリンダ15をかしめて実現してもよい。この図4
は、矢印Cの部分がかしめられている以外は図1で説明
したポンプ10の構成と同じである。この場合には、シ
リンダ15の端部をかしめて縮径させることで、サイド
プレート30a,30bがシリンダ15に固定されるこ
ととなる。
【0042】また、上記実施形態においては、内接ギヤ
ポンプ機構の一例としてトロコイドポンプ機構として実
現した場合を説明したが、同じ内接ギヤポンプのピゴッ
トポンプあるいはアウターロータとインナーロータとの
間に仕切板(クレセント)が介装されているようなタイ
プのものでも同様に実現可能である。
【0043】なお、上記実施形態のポンプの適用先とし
ては例えば車両用ブレーキ装置などが考えられる。例え
ば、右前輪−左後輪、左前輪一右後輪の2つの配管系統
を備えるX配管の油圧回路を構成する車両に適用される
ブレーキ装置の基本構成として、この2つの配管系統毎
にブレーキ液圧の制御を行なうことが多く、その場合に
は各配管系統毎にポンプを1つずつ備えることとなる。
このポンプは、例えばABS制御中にブレーキ液をホイ
ールシリンダ側に供給するなどの役目を果たす。したが
って、これら2つの配管系統毎に備えるポンプとして上
述した第1及び第2のトロコイドポンプ機構を適用する
ことができる。なお、このようにブレーキ装置に適用し
た場合には、図1の構成における第1及び第2の液圧管
路17a,17bが共にマスタシリンダに接続されるこ
ととなる。
【0044】もちろん、このような車両用ブレーキ装置
に限らず、複数の配管系統を前提としたシステムには同
様に適用できる。また、上記実施形態では、2つのトロ
コイドポンプ機構を備える構成としたが、3つ以上であ
っても同様に適用でき、同様の作用・効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のポンプの概略断面図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】(a)実施形態におけるサイドプレートの概略
端面図、(b)は実施形態におけるスペーサの概略端面
図である。
【図4】別実施形態のポンプの概略断面図である。
【図5】従来の内接型ポンプの一例としてのトロコイド
ポンプの模式図である。
【符号の説明】
10…ポンプ 11…シリンダブ
ロック 13…孔 15…シリンダ 17a…第1の管路 17b…第2の管
路 20a…第1の回転部 20b…第2の回
転部 30a…第1のサイドプレート 30b…第2のサ
イドプレート 40…スペーサ 45…止めネジ 51a…第1のアウターロータ 51b…第2のア
ウターロータ 52a…第1のインナーロータ 52b…第2のイ
ンナーロータ 53…歯室 54…シャフト 60…吸入口 61…吐出口 511…内歯部 521…外歯部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周に内歯部を有するアウターロータと
    外周に前記アウターロータの内歯部に噛み合う外歯部を
    有するインナーロータとを所定量偏心させて組み付けて
    構成した回転部と、前記アウターロータ及びインナーロ
    ータを両側から挟むように配置され前記回転部が流体を
    吸入するための吸入口及び回転部から流体を吐出するた
    めの吐出口の形成されたサイドプレートとを備える内接
    ギヤポンプ機構を複数組備えるポンプであって、 管路が形成されたシリンダブロックと、 そのシリンダブロックに設けられた孔と、 その孔に挿入され、回転動作可能なシャフトと、 前記孔内に配設されたシリンダとを備え、 そのシリンダ内に前記複数組の内接ギヤポンプ機構を組
    み付け、各内接ギヤポンプ機構における前記インナーロ
    ータがいずれも前記シャフトによって回転運動を付与さ
    れるよう構成すると共に、各内接ギヤポンプ機構におけ
    る前記アウターロータがいずれも前記シリンダによって
    回転自在に支持されるよう構成したことを特徴とするポ
    ンプ。
  2. 【請求項2】 前記シリンダ内に前記複数組の内接ギヤ
    ポンプ機構を組み付ける際、各内接ギヤポンプ機構にお
    ける前記サイドプレートを前記シリンダに固定させたこ
    とを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
  3. 【請求項3】 前記サイドプレートの前記シリンダへの
    固定は、両者をレーザ溶接で固着させて実現したことを
    特徴とする請求項2に記載のポンプ。
  4. 【請求項4】 前記サイドプレートの前記シリンダへの
    固定は、シリンダをかしめて実現したことを特徴とする
    請求項2に記載のポンプ。
  5. 【請求項5】 前記シリンダ内に組み付けられる前記複
    数組の内接ギヤポンプ機構における回転部同士の間に
    は、それら両回転部にそれぞれ対応する前記サイドプレ
    ートが一体化されて配設されていることを特徴とする請
    求項1乃至4のいずれかに記載のポンプ。
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