JP2000169699A - ポリウレタン組成物とその合成方法 - Google Patents

ポリウレタン組成物とその合成方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】ウレタンプレポリマーの経時の粘度上昇、およ
び熱環境下での粘度上昇が低く、貯蔵安定性に優れるポ
リウレタン組成物の提供。 【解決手段】ウレタンプレポリマー100重量部に対
し、フォスフィン化合物を0.001〜5重量部含有す
るポリウレタン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウレタンプレポリ
マーの粘度上昇が低く、貯蔵安定性に優れるポリウレタ
ン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオール化合物とポリイソシアネート
化合物との重付加反応によりウレタンプレポリマーを合
成する際に、粘度上昇を抑える方法として、可塑剤中で
合成反応を行う、ジエチルマロネート等のマロネート化
合物を添加する等の方法がある。また、ウレタンプレポ
リマー合成後の熱老化等によるウレタンプレポリマーの
粘度上昇を抑え貯蔵安定性を改善する方法として、ジエ
チルマロネート等のマロネート化合物を添加する方法が
用いられている。しかし、可塑剤中で合成反応を行う方
法では、合成時の粘度上昇を抑える効果が十分ではな
い。また、合成したウレタンプレポリマーを、可塑剤を
含んでもよい用途以外には使用できない。また、マロネ
ート化合物を添加する方法では、マロネート化合物に臭
気があるため作業性に問題があり、さらにウレタンプレ
ポリマー合成後の工程で、ジメチルアミン構造を有する
活性の高い硬化性に優れるアミン系触媒を使用すること
ができず、使用できる触媒に制約を受ける等の問題があ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ウレ
タンプレポリマー合成時の粘度上昇が小さく、また、ウ
レタンプレポリマー合成後の経時の粘度上昇と熱環境下
での粘度上昇が低く、貯蔵安定性に優れるポリウレタン
組成物とその合成方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するべく検討した結果、ウレタンプレポリマーの合
成時に、フォスフィン化合物を添加することにより、合
成時の粘度上昇を大きく低減できることを知見し、ま
た、ウレタンプレポリマー合成後にフォスフィン化合物
を添加することによっても、ウレタンプレポリマーの経
時の粘度上昇を大きく低減でき、さらに熱環境下でも粘
度上昇が低く耐熱老化性に優れ、貯蔵安定性に優れるポ
リウレタン組成物を得られることを知見し、本発明を完
成した。本発明のポリウレタン組成物は、一液(湿気硬
化)タイプのポリウレタン組成物としても、二液(硬
化)タイプのポリウレタン組成物の主剤としても、使用
することができる。
【0005】すなわち、本発明は、ウレタンプレポリマ
ー100重量部に対し、3級フォスフィン化合物を0.
001〜5重量部含有するポリウレタン組成物を提供す
る。
【0006】また、本発明は、ポリオール化合物とイソ
シアネート化合物との重付加反応によりウレタンプレポ
リマーを合成する際および/または合成後に、フォスフ
ィン化合物を添加することを特徴とするポリウレタン組
成物の合成方法を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、ウレタンプレポリマー
と共にフォスフィン化合物を含有することにより、ウレ
タンプレポリマーの合成時の粘度上昇が小さく、さら
に、ウレタンプレポリマー合成後の経時の粘度上昇が小
さく貯蔵安定性に優れ、さらに耐熱老化性に優れるポリ
ウレタン組成物を実現したものである。また、本発明の
ポリウレタン組成物は、フォスフィン化合物の種類を特
に選択して含有することにより、これまでウレタンプレ
ポリマーの増粘を低減するために使用されてきたマロネ
ート化合物とでは使用できなかった末端に3級アミノ基
を持つアミン系触媒等の使用を可能とした。
【0008】本発明のポリウレタン組成物(以下、本発
明の組成物と記す)は、ウレタンプレポリマー、フォス
フィン化合物を含有する組成物である。
【0009】本発明に用いられるフォスフィン化合物
は、燐原子にアルキル基またはアリール基が結合する3
級フォスフィン化合物である。フォスフィン化合物は、
従来、ウレタンプレポリマーの粘度上昇を小さくするた
めに使用されているマロネート化合物と異なり、臭気が
ない化合物である。燐原子に置換するアルキル基として
は、メチル基、エチル基、ブチル基、イソプロピル基等
が挙げられ、アリール基としては、フェニル基、メチル
フェニル基、t−ブチルフェニル基等が挙げられる。具
体的には、トリエチルフォスフィン、ジブチルエチルフ
ォスフィン、トリ−n−プロピルフォスフィン、トリイ
ソプロピルフォスフィン、ジメチルフェニルフォスフィ
ン、ジメチルベンジルフォスフィン、トリフェニルフォ
スフィン、トリベンジルフォスフィン等が挙げられる。
これらの中でも、燐原子にアリール基が置換したフォス
フィン化合物は、ウレタンプレポリマーの粘度上昇を抑
える効果が高いとともに、ウレタンプレポリマー合成後
の工程で使用する触媒について制約を受けないので好ま
しい。特に、燐原子にアリール基が3個置換した、トリ
フェニルフォルフィン、トリベンジルフォスフィンが好
ましい。
【0010】フォスフィン化合物の機能は明らかではな
いが、分子内の燐原子がイソシアネート基に配位し、イ
ソシアネート基の反応性を下げ、ウレタンプレポリマー
の粘度上昇が抑制されると考えられる。フォスフィン化
合物は、水酸基等の反応性基により、イソシアネート基
からはずれ易くなるが、ウレタンプレポリマー中の活性
水素原子、例えば、アロハネートやビュレットの分子内
に含まれる弱い活性水素原子が共存しても安定であると
考えられる。3級フォスフィン化合物は、燐原子に結合
する官能基がアルキル基、アリール基のいずれでも、ウ
レタンプレポリマーの粘度上昇を大きく低減する効果に
優れる。特に、燐原子にアリール基が置換するフォスフ
ィン化合物は、硬化剤によりイソシアネート基からはず
れ、一方、弱い活性水素原子には安定であるというイソ
シアネート基の反応性の安定化についてのバランスに特
に優れる。
【0011】また、一液(湿気硬化)タイプのポリウレ
タン組成物とする場合、従来、ウレタンプレポリマーの
粘度の上昇を低減するために使用されているマロネート
化合物では、ウレタンプレポリマー合成後の工程で使用
できる硬化触媒について、その触媒活性を死活させるこ
とから、ジメチルアミン構造を有する活性の高いアミン
系触媒等は使用できないという制約があった。これに対
し、フォスフィン化合物の中でも、燐原子にアリール基
が結合したフォスフィン化合物を選択して本発明の組成
物に含有すると、ウレタンプレポリマー合成後の工程で
使用できる硬化触媒について制約を受けることがない。
特に、燐原子に3個のアリール基が結合したフォスフィ
ン化合物を選択して使用するとこの効果に優れる。従っ
て、ウレタンプレポリマーの粘度上昇を抑制するために
従来用いられているマロネート化合物では、ウレタンプ
レポリマー合成後の工程で使用することができなかった
ジメチルアミン等の硬化触媒を使用したい場合、ウレタ
ンプレポリマーと共にフォスフィン化合物を含有するこ
とで、後の工程における触媒の制約がなくなる。
【0012】本発明の組成物の合成方法では、ポリオー
ル化合物とイソシアネート化合物との重付加反応により
ウレタンプレポリマーを合成する際、および/または、
合成後に、フォスフィン化合物を添加する。すなわち、
フォスフィン化合物は、ウレタンプレポリマーの原料と
共に添加しても良いし、すでに合成されたウレタンプレ
ポリマーにフォスフィン化合物を後添加しても良い。フ
ォスフィン化合物を、ウレタンプレポリマーを合成する
際に、ウレタンプレポリマーの原料と共に添加すると、
ウレタンプレポリマーの合成時の粘度上昇が抑制さる。
このため、ウレタンプレポリマー合成の各バッチ間での
粘度のばらつきを小さくすることができる。粘度が低く
抑えられるので、配合する可塑剤量を低減できる。さら
に、合成後のウレタンプレポリマーの経時の粘度変化が
抑制され、さらに熱環境下での粘度上昇も大きく低減さ
れる。このため、ウレタンプレポリマーとフォスフィン
化合物を含有する本発明の組成物は、優れた耐熱老化性
を有し、貯蔵安定性に優れる。フォスフィン化合物を、
すでに合成されたウレタンプレポリマーに配合してもよ
い。フォスフィン化合物を後添加により含有する本発明
の組成物も、合成時にフォスフィン化合物を含有する本
発明の組成物と同様に、ウレタンプレポリマーの粘度上
昇が大きく低減され、優れた貯蔵安定性と、耐熱老化性
を有する。このため、最終製品として品質の安定したポ
リウレタン組成物とすることができる。一液タイプのポ
リウレタン組成物とする場合、ウレタンプレポリマー合
成時にフォスフィン化合物を添加せず、上述のマロネー
ト化合物とでは、組み合わせて使用できなかった硬化触
媒を使用する工程だけにフォスフィン化合物を添加すれ
ば、フォスフィン化合物の使用量が少ないのでコストを
下げることができる。
【0013】フォスフィン化合物の添加量は、ウレタン
プレポリマー100重量部に対し、0.001〜5重量
部の範囲で添加する。この範囲であれば、フォスフィン
化合物を添加していないウレタンプレポリマーに比べ
て、ウレタンプレポリマーの粘度上昇を大きく低減する
ことができる。5重量部超では、粘度上昇を抑制する効
果が飽和する。好ましくは0.001〜3重量部であ
る。この範囲内であれば、さらに、得られる本発明の組
成物の硬化物が伸びに優れる。さらに好ましくは、0.
05〜2重量部である。
【0014】本発明の組成物に配合されるウレタンプレ
ポリマーは、ポリオール化合物に過剰のポリイソシアネ
ート化合物(すなわち、OH基に対して過剰のNCO
基)を反応させて得られる反応生成物であって、一般
に、0.5〜10重量%のイソシアネート基を分子末端
に含有する。
【0015】このようなウレタンプレポリマーを生成す
るポリイソシアネート化合物としては、通常のポリウレ
タン組成物と同様のものが各種例示され、具体的には、
2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TD
I)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−T
DI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
(4,4’−MDI)、2,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート(2,4’−MDI)、p−フェニレン
ジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイ
ソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XD
I)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)
等の芳香族ポリイソシアネート;トリジンジイソシアネ
ート(TODI);ヘキサメチレンジイソシアネート
(HDI)等の脂肪族ポリイソシアネート;イソホロン
ジイソシアネート、H6 XDI(水添XDI)、H12
DI(水添MDI)等の脂環式ポリイソシアネート;上
記各ポリイソシアネートのカルボジイミド変性ポリイソ
シアネート、またはこれらのイソシアヌレート変性ポリ
イソシアネート等が好適に例示され、これらの1種ある
いは2種以上の組み合わせとして使用される。
【0016】他方、本発明に利用されるポリオールは、
通常のポリウレタン組成物と同様に、ポリエーテルポリ
オール、ポリエステルポリオール、その他のポリオー
ル、およびこれらの混合ポリオールを用いることができ
る。具体的には、ポリエーテルポリオールとしては、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタン
ジオール、1,4−ブタンジオール、4,4’−ジヒド
ロキシフェニルプロパン、4,4’−ジヒドロキシフェ
ニルメタンなどの2価アルコール;グリセリン、1,
1,1−トリメチロールプロパン、1,2,5−ヘキサ
ントリオール、ペンタエリスリトール等の多価アルコー
ル;エチレンジアミン、芳香族ジアミンなどのジアミン
類;ソルビトールなどの糖類などの1種または2種以上
に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチ
レンオキサイド、スチレンオキサイド等のアルキレンオ
キサイドの1種または2種以上を付加して得られるポリ
オール;ポリオキシテトラメチレンオキサイド等が挙げ
られる。
【0017】また、ポリエステルポリオールは、縮合系
ポリエステルポリオール、ラクトン系ポリオール、ポリ
カーボネートジオールに大別され、具体的には、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキ
サンジメタノール、グリセリン、1,1,1−トリメチ
ロールプロパン、あるいはその他の低分子ポリオールの
1種または2種以上と、グルタル酸、アジピン酸、ピメ
リン酸、スベリン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸、ダイマー酸、あるいはその他の低分子カルボ
ン酸やオリゴマー酸の1種または2種以上との縮合重合
体;プロピオンラクトン、バレロラクトン等の開環重合
体等が挙げられる。
【0018】さらに、その他のポリオールとしては、主
鎖が炭素−炭素結合よりなるポリオール、例えば、アク
リルポリオール、ポリブタジエンポリオール、水素添加
されたポリブタジエンポリオール等や、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジ
オール、ヘキサンジオール等の低分子ポリオールも好適
に例示される。
【0019】上述したポリオール化合物とポリイソシア
ネート化合物から末端イソシアネート基含有ウレタンプ
レポリマーを得る際のポリオール化合物とポリイソシア
ネート化合物との混合割合は、通常、ポリオール化合物
1当量(OH当量)当たり、ポリイソシアネート化合物
1.2〜5当量(NCO当量)、好ましくは1.5〜3
当量である。また、このようなウレタンプレポリマー
は、通常のウレタンプレポリマーと同様に、所定の量比
で上記の2つの化合物を混合し、30〜120℃、好ま
しくは50〜100℃で加熱撹拌することによって製造
される。
【0020】本発明の組成物は、ウレタンプレポリマ
ー、フォスフィン化合物を必須の成分とするが、本発明
の目的を損なわない範囲で、硬化触媒、可塑剤、充填
剤、酸化防止剤、顔料、溶剤等を含有することができ
る。
【0021】硬化触媒としては、有機金属化合物や、ア
ミンが挙げられる。有機金属化合物としては、ジブチル
錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫
マーカブチド等が挙げられる。これらの有機金属化合物
は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いても
よい。アミン系触媒としては、例えば、トリエチルアミ
ン等のモノアミン類;N,N,N’,N’−テトラメチ
ルエチレンジアミン等のジアミン類;テトラメチルグア
ニジン等のトリアミン類;トリエチレンジアミン等の環
状アミン類;ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテ
ル等のエーテルアミン類等があげられる。これらのアミ
ン系触媒は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して
用いてもよい。特に、本発明の組成物に配合するフォス
フィン化合物として、燐原子にアリール基が結合したも
のを用いると、従来、ウレタンプレポリマーの粘度上昇
を抑えるために用いられているマロネート化合物とでは
貯蔵安定性の観点から、併用できなかったジメチルアミ
ン構造のアミン系触媒を用いることができる。ジメチル
アミン構造のアミン系触媒としては、N,メチル−,
N’−(2ジメチルアミノ)−エチルピペラジン、ジメ
チルアミノエタノール、ジメチルアミノエトキシエタノ
ール、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル等が
挙げられる。硬化触媒の添加量は、ウレタンプレポリマ
ーのイソシアネート基1当量に対し、有機金属化合物は
0.001〜0.1当量であるのが好ましく、アミン系
触媒は0.001〜0.1当量であるのが好ましい。潜
在性硬化剤としては、エナミン、ケチミン、アルジミ
ン、オキサゾリジン化合物等が挙げられる。
【0022】可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタ
レート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジ
ラウリルフタレート(DLP)、ジブチルベンジルフタ
レート(BBP)、ジオクチルアジペート、ジイソデシ
ルアジペート、トリオクチルフォスフェート、トリス
(クロロエチル)フォスフェート、トリス(ジクロロプ
ロピル)フォスフェート、アジピン酸プロピレングリコ
ールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリ
エステル、エポキシステアリン酸アルキル、エポキシ化
大豆油等が挙げられる。これらの可塑剤は、単独で、あ
るいは混合して使用することができる。
【0023】充填剤としては、表面処理炭酸カルシウ
ム、カーボンブラック、クレー、タルク、酸化チタン、
生石灰、カオリン、ゼオライト、ケイソウ土、塩化ビニ
ルペーストレジン、ガラスバルーン、塩化ビニリデン樹
脂バルーン等が挙げられる。これらの充填剤は、単独
で、または混合して使用することができる。
【0024】酸化防止剤は、ブチルヒドロキシトルエン
(BHT)、ブチルヒドロキシシアニソール(BH
A)、ジフェニルアミン、フェニレンジアミン、亜リン
酸トリフェニル等を挙げることができる。顔料として
は、二酸化チタン、酸化亜鉛、群青、弁柄、リトボン、
鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム、塩酸
塩、硫酸塩等の無機顔料;アゾ顔料、銅フタロシアニン
顔料等の有機顔料等が挙げられる。溶剤としては、キシ
レン、トルエン等の芳香族系炭化水素溶媒を挙げること
ができる。
【0025】本発明の組成物を、二液タイプのポリウレ
タン組成物とする場合、硬化剤としては、1,4−ブタ
ンジオール、PPG等のポリオール、ヘキサメチレンジ
アミン、MBOCA等のアミン化合物等の活性水素基を
有する化合物、混合物が挙げられる。
【0026】本発明のポリウレタン組成物の製造方法と
しては、上記化合物を、好ましくは、減圧下または不活
性雰囲気下に十分混練し、均一に分散させて組成物とす
る方法を示すことができる。
【0027】上述の構成をとる本発明のポリウレタン組
成物は、組成物中に含まれるウレタンプレポリマーのイ
ソシアネート基の反応による粘度の上昇が大きく低減さ
れる。ウレタンプレポリマーの合成時にフォスフィン化
合物を含有する本発明の組成物では、ウレタンプレポリ
マーの粘度の上昇が大きく低減されるので、ウレタンプ
レポリマー合成の各バッチ間での粘度のばらつきを小さ
くすることができる。粘度が低く抑えられるので、配合
する可塑剤量を低減できる。また、本発明の組成物は、
経時の粘度上昇、さらには熱環境下での粘度上昇が小さ
いので、最終製品として品質の安定したポリウレタン組
成物とすることができる。本発明の組成物に含有される
フォスフィン化合物は、従来、ウレタンプレポリマーの
粘度上昇を低減するために用いられているマロネート化
合物と異なり、臭気がなく作業環境を悪化させない。ま
た、フォスフィン化合物として、燐原子にアリール基が
結合するフォスフィン化合物を含有する本発明の組成物
では、ウレタンプレポリマー合成後の工程で使用できる
触媒に制約がなく、例えば、3級アミノ基を有する活性
の高い触媒も使用することができる。従って、このよう
な本発明のポリウレタン組成物は、1液型ウレタンシー
ラント、2液注型用ポリウレタン組成物の主剤として好
適である。
【0028】
【実施例】以下に、実施例を示して本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらに限られるものではない。
【0029】(実施例1)平均分子量4000の3官能
ポリオール(旭硝子社製)50重量部と、平均分子量2
000の2官能ポリオール(旭硝子社製)50重量部
と、フタル酸ジイソノニル、30重量部を反応容器に入
れて、110℃、10mmHgの条件で、24時間脱水
処理した。ついで、ポリイソシアネート化合物中のイソ
シアネート基とポリオール化合物中の水酸基との当量比
(NCO/OH)が1.65となるよう、pure−M
DI、18重量部を添加して、窒素雰囲気下80℃で撹
拌し、ウレタンプレポリマー合成開始から20時間経過
後、トリフェニルフォスフィン(TPP)を1重量部を
添加し、合成開始から24時間経過後、攪拌を終了し、
ポリウレタン組成物を得た。なお、TPPを合成開始か
ら20時間経過後に添加したのは、固体状のTPPをポ
リウレタン組成物中によく混合するためであり、本実施
例で得られたポリウレタン組成物は、TPPをウレタン
プレポリマー合成後に添加して得られた組成物に相当す
る。得られたポリウレタン組成物を容器に入れ、窒素を
封入して密栓し、80℃の温度下におき、ポリウレタン
組成物の粘度を一定時間ごとに測定した。結果を表1に
示す。
【0030】(比較例1)TPPを添加しなかった以外
は、実施例1と同様にしてポリウレタン組成物を合成
し、ポリウレタン組成物の粘度を一定時間ごとに測定し
た。結果を表1に示す。
【0031】(実施例2)TPPを、ウレタンプレポリ
マーを合成するための原料と共に最初に添加した以外
は、実施例1と同様にしてポリウレタン組成物を合成し
た。ウレタンプレポリマー合成反応終了時(上記化合物
配合より24時間後)のポリウレタン組成物の粘度を測
定した。結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明のポリウレタン組成物の合成方法
によれば、ウレタンプレポリマーの合成時の粘度上昇を
抑制することができ、また、合成され組成物中に含まれ
るウレタンプレポリマーの経時の粘度上昇を小さくで
き、さらに熱環境下での粘度上昇も小さくできる。その
ため、このような合成方法により合成される本発明の組
成物は、貯蔵安定性、耐熱老化性に優れる組成物であ
る。本発明のポリウレタン組成物では、ウレタンプレポ
リマー合成後の粘度の上昇が大きく低減されるので、ウ
レタンプレポリマー合成の各バッチ間での粘度のばらつ
きが小さく、また、最終製品として得られるポリウレタ
ン組成物の品質も安定している。また、フォスフィン化
合物として、燐原子にアリール基が結合するフォスフィ
ン化合物を含有する本発明の組成物では、ウレタンプレ
ポリマー合成後に添加される硬化触媒について制約がな
く、3級アミン系触媒等の活性の高い触媒であっても使
用することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウレタンプレポリマー100重量部に対
    し、フォスフィン化合物を0.001〜5重量部含有す
    るポリウレタン組成物。
  2. 【請求項2】ポリオール化合物とイソシアネート化合物
    との重付加反応によりウレタンプレポリマーを合成する
    際および/または合成後に、フォスフィン化合物を添加
    することを特徴とするポリウレタン組成物の合成方法。
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KR100587904B1 (ko) * 1999-09-18 2006-06-08 주식회사 코오롱 폴리우레탄우레아 용액의 제조방법
JP4860633B2 (ja) * 2005-12-27 2012-01-25 東レ・オペロンテックス株式会社 ポリウレタン弾性糸およびその製造方法

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