JP2000168554A - 軌道回路の送信装置 - Google Patents

軌道回路の送信装置

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JP2000168554A
JP2000168554A JP10342605A JP34260598A JP2000168554A JP 2000168554 A JP2000168554 A JP 2000168554A JP 10342605 A JP10342605 A JP 10342605A JP 34260598 A JP34260598 A JP 34260598A JP 2000168554 A JP2000168554 A JP 2000168554A
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transmitter
transmitters
section
circuit
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JP10342605A
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Tomishige Ogano
富茂 小賀野
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Daido Signal Co Ltd
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Daido Signal Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い信頼性を確保したうえで送信機の台数
を削減する。 【解決手段】軌道の該当区間1T〜8Tに対して信号送
出を行う第1送信機21が複数台設けられた軌道回路の
送信装置200において、第1送信機21のうち任意の
ものに代わってその該当区間に信号を送出しうる第2送
信機220と、第1送信機21および第2送信機220
のうち任意のものに代わってその該当区間に信号を送出
しうる第3送信機240とを備える。予備機も切替対象
に含めた多段の共用切替方式により、送信機が少なくて
も信頼性は高くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ATC(Automat
ic Train Contorol)装置やTD送信装置などに好適な軌
道回路の送信装置に関し、詳しくは、複数の常用送信機
(第1送信機)に加えて待機送信機も含んだ送信機群か
らなる送信装置に関する。なお、この明細書では、区別
の便宜上、単一の軌道回路に対して一の送信出力を行う
ものを送信機または送信器と呼び、それを複数台纏めた
ものを送信装置と呼ぶ。
【0002】
【従来の技術】図3にブロック図を示したATC装置
は、軌道回路の送信装置の典型的な適用例であり、メイ
ンコンピュータ等からなり軌道上の列車運行状況を監視
して信号速度段等のブレーキ制御用情報を生成する主制
御装置10と、その情報をLAN11経由で入力すると
ともに自己に対するものを抽出して信号ライン31,3
2経由でレール(添線も含む)30に送信する送信機2
1とを具えたものであるが、レール30が適宜長さの区
間1T,2T,〜32T等に分割されているのに対応し
て各区間ごとに送信機21(第1送信機)が設けられて
いる。多数の送信機21は、適宜の個数ごと例えば8台
ごとに纏められ、適宜の筐体に格納される。または、筐
体内の同一架に列設される。これが図3の送信装置20
であり、これは、軌道30の該当区間(1T〜8Tの何
れか一つ)に対して信号送出を行う第1送信機21が複
数台(8台)設けられた軌道回路の送信装置となってい
る。
【0003】従来、ATC装置は、システムの信頼性を
確保するために、受信系が並列2重系で、送信系が待機
2重系となっている。すなわち、送信系をなす送信装置
20に関しては、一台の送信機21につき同様な送信機
22が一台ずつ予備機として並設され待機している。そ
して、送信機21の故障時には、切換回路23の接続状
態を切り替えることで、送信機21に代えて送信機22
がその該当区間に信号を送出するのである。これらの送
信機22及び切換回路23も、複数の送信機21と共に
送信装置20に格納される。このように、送信装置20
は、複数の常用送信機21に加えて、同数の予備送信機
22も格納したものとなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の軌道回路の送信装置では、格納している送信
機の台数が担当範囲の軌道回路の個数に対して二倍にな
っているので、コストが嵩むばかりか、小形化も困難で
あった。このため、送信機の台数を削減することが求め
られるが、単純に台数削減を行ったのでは、システムの
信頼性が損なわれる。
【0005】そこで、従来と同等かそれ以上の高い信頼
性を確保したうえで送信機の台数を削減することが技術
的な課題となる。この発明は、このような課題を解決す
るためになされたものであり、送信機が少なくても信頼
性が高い軌道回路の送信装置を実現することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために発明された第1乃至第3の解決手段について、
その構成および作用効果を以下に説明する。
【0007】[第1の解決手段]第1の解決手段の軌道
回路の送信装置は(、出願当初の請求項1に記載の如
く)、軌道の該当区間に対して信号送出を行う第1送信
機が複数台設けられた軌道回路の送信装置において、前
記第1送信機のうち任意のものに代わってその該当区間
に信号を送出しうる第2送信機と、前記第1送信機およ
び前記第2送信機のうち任意のものに代わってその該当
区間に信号を送出しうる第3送信機とを備えたものであ
る。
【0008】このような第1の解決手段の軌道回路の送
信装置にあっては、軌道における各区間に対しそれぞれ
該当する第1送信機によって必要な信号が送出される
が、複数の第1送信機のうち何れかが故障したような場
合には、その故障機に代わってその該当区間に対し第2
送信機によって必要な信号が送出される。さらに、他の
第1送信機および第2送信機のうち何れかが故障したよ
うな場合には、その故障機に代わってその該当区間に対
し第3送信機によって必要な信号が送出される。こうし
て、送信装置に格納されている送信機が複数台(少なく
とも2台、第3送信機が複数設けられていればそれ以上
の台数)故障しても、送信装置の担当範囲における軌道
回路には、信号送出が継続される。
【0009】このように、常用される複数の第1送信機
に加えて予備の第2,第3送信機が待機用に導入される
とともに、任意の第1送信機に対する待機に第2,第3
送信機が共用されるが、その際、少なくとも第3送信機
は、第1送信機だけでなく第2送信機も含めた広範な送
信機の待機に共用される。そして、そのような予備機も
切替対象に含めた多段の共用切替方式の採用により、常
用機と予備機の台数が等しい単純な待機2重系に比べ
て、予備機の台数が削減されるにも拘わらず、同等かそ
れ以上の信頼性が得られることとなる。したがって、こ
の発明によれば、送信機が少なくても信頼性が高い軌道
回路の送信装置を実現することができる。
【0010】[第2の解決手段]第2の解決手段の軌道
回路の送信装置は(、出願当初の請求項2に記載の如
く)、上記の第1の解決手段の軌道回路の送信装置であ
って、前記第2送信機および前記第3送信機が、自己の
出力状態に基づいて自己診断を行うものである。
【0011】このような第2の解決手段の軌道回路の送
信装置にあっては、予備機である第2送信機および第3
送信機について自己診断が行われるが、その自己診断
は、その出力状態に基づいてなされる。これにより、故
障している予備機にて常用機が代替えされるという不所
望な事態が、阻止される。さらに、予備機自体が故障し
ていない或いは予備機内部だけでは故障が検知されない
ような場合でも、最終的に所定の出力が得られなけれ
ば、そのような予備機にて常用機が代替えされるという
不所望な事態は、阻止される。したがって、この発明に
よれば、送信機が少なくても信頼性が一層高い軌道回路
の送信装置を実現することができる。
【0012】[第3の解決手段]第3の解決手段の軌道
回路の送信装置は(、出願当初の請求項3に記載の如
く)、上記の第2の解決手段の軌道回路の送信装置であ
って、前記第2送信機の自己診断結果に基づいて軌道回
路への送信を限定的に解除する手段、および前記第3送
信機の自己診断結果に基づいて軌道回路への送信を限定
的に解除する手段が設けられたものである。
【0013】このような第3の解決手段の軌道回路の送
信装置にあっては、第2,第3送信機の何れについて
も、第1送信機に代わる軌道回路への送信が、自己診断
結果の適正な場合に限って、行われる。これにより、予
期しない状況下で常用機の予備機による代替えが不所望
に実行されてしまう事態は、確実に防止されることとな
る。したがって、この発明によれば、送信機が少なくて
も信頼性がより一層高い軌道回路の送信装置を実現する
ことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の軌道回路の送信装置の一
実施例について、その具体的な構成を、図面を引用して
説明する。図1は、送信機等の構成を詳細に示す全体ブ
ロック図であり、図2は、その切換回路等の構成を詳細
に示すブロック図である。
【0015】この送信装置200が図3の送信装置20
と相違するのは、8台の送信機22が省かれてその代わ
りに送信機220及び送信機240が導入された点と、
送信機220に付随して切換回路230が新設されると
ともに送信機240に付随して切換回路250が新設さ
れた点と、それに伴って切換回路23がそれぞれ切換回
路260になった点である。送信機21は、従来同様8
台設置されており、それぞれ、信号ライン31,32が
区間1T〜8Tの何れかのレール30に接続されてい
る。これにより、送信装置200は、軌道30の該当区
間1T〜8Tに対して信号送出を行う第1送信機21が
複数台設けられたものとなっている。
【0016】送信機21は、ディップスイッチやジャン
パー等からなる設定回路21aと、コイル部21eを有
した電磁リレーとが、外付けされており、内部には、L
AN11に接続されたシリアル入出力回路21bと、プ
ログラム用ROMやデータ用RAMに加えて設定パラメ
ータ保持用不揮発性メモリも持ったマイクロプロセッサ
21cと、信号を適宜変調したり増幅して信号ライン3
1,32に送出する送信回路21d(例えば特許第27
69190号の特許公報における送信器等を参照)と、
コイル部21eを駆動するリレー駆動回路21fと、設
定回路21aに接続されたデジタル入力回路21hとが
設けられている。これは、保守の際に交換が楽に行える
よう、送信装置200内の架内に着脱可能な箱体として
纏められている。
【0017】送信機21のマイクロプロセッサ21cに
は、指示ルーチン21iがインストールされており、そ
のプログラム処理によって、LAN11及びシリアル入
出力回路21bを介して主制御装置10から信号速度段
等の情報を受け取るとともに、ROM上の固定的パラメ
ータや不揮発性メモリ上の半固定的パラメータさらには
デジタル入力回路21hを介して読み込んだ設定回路2
1aのパラメータの何れか又は組み合わせ等に基づいて
自己の処理すべき情報すなわち該当区間(1T〜8Tの
何れか)への送出データを抽出し、これを送信回路21
dにて該当信号ライン31,32へ出力するようになっ
ている。
【0018】送信機21のマイクロプロセッサ21cに
は、診断ルーチン21gもインストールされており、そ
のプログラム処理によって、定期的・周期的にリレー駆
動回路21fをアクセスする。リレー駆動回路21f
は、ウォッチドッグタイマも具えていて、マイクロプロ
セッサ21cの故障等によりマイクロプロセッサ21c
からのアクセスが途絶えると、コイル部21eの駆動を
停止する。また、図示は割愛したが、送信回路21dの
出力する送信信号やその搬送波の有無を検出するトラン
ス等の検出子が信号ライン31,32や後述のダミー抵
抗262のライン等に介挿されるとともに、その検出信
号をマイクロプロセッサ21cに取り込むインターフェ
イスも設けられていて、送信回路21dの出力が途絶え
たとき又は一定レベル以下になったときにも、コイル部
21eの駆動を停止する。これにより、第1送信機21
は、何れも、自己の出力状態に基づいて自己診断を行う
ものとなっている。
【0019】切換回路260は、各送信機21ごとに信
号ライン31,32に対して設けられ、それぞれ、該当
する送信機21にて駆動されるコイル部21eを持った
電磁リレーの接点部261と、ダミー抵抗262とを具
えたものである。そして、接点部261のコモンに送信
回路21dの出力ラインが接続され、接点部261のう
ちコイル部21eが駆動されているときだけ導通する方
の常開接点には信号ライン31,32が接続され、それ
以外のときに導通する方の常閉接点にはダミー抵抗26
2が接続されている。また、信号ライン31,32側の
接続点263には、切換回路230及び切換回路250
の出力ラインのうち該当するものが接続されている。そ
して、該当コイル部21eが駆動されているときだけ、
即ちリレー状態1TC〜8TCのうち該当するものがオ
ンのときだけ、送信回路21dからの信号を信号ライン
31,32に送出し、それ以外のときは送信回路21d
からの信号をダミー抵抗の方に振り向ける。これによ
り、切換回路260は、対応する第1送信機21の自己
診断結果(リレー状態1TC〜8TCの何れか)に基づ
いて軌道回路への送信を限定的に解除する手段となって
いる。
【0020】送信機220は、送信機21の設定回路2
1a乃至指示ルーチン21iを総て具えており、送信機
21同様に、自己の出力状態に基づいて自己診断を行う
ものとなっている。また、送信機220は、それらのも
のに加えて、各送信機21によるそれぞれの電磁リレー
のコイル部21eに対する駆動状態すなわちリレー状態
1TC〜8TCを取り込むためのデジタル入力回路22
1と、マイクロプロセッサ21cに追加インストールさ
れた切換ルーチン222と、担当範囲の8区間1T〜8
Tに対応して8個が外付けされた電磁リレーのコイル部
224を駆動するリレー駆動回路223も、具えてい
る。そして、リレー状態1TC〜8TCの何れか一つで
もオフのものが有ると、コイル部224のうちそれに対
応した一つ例えば最も若い番号のものを選出して駆動を
停止するとともに、指示ルーチン21iの抽出する送出
データがその選出に適合するようパラメータ変更等の処
理も行うようになっている。
【0021】切換回路230は、区間1Tの切換部23
1から区間8Tの切換部238まで8組の切換部からな
るものであり、そのうち区間1Tの切換部231は、送
信機220の出力から区間1Tの信号ライン31,32
の接続点263に至るラインに対して設けられ、そのラ
インのうち送信機220側に介挿されコイル部224の
うち区間1Tに該当するものにて駆動される電磁リレー
(リレー状態1TF)の接点部231aと、ダミー抵抗
231bと、そのラインのうち接続点263側に介挿さ
れ送信機220のコイル部21eにて駆動される電磁リ
レー(リレー状態YTC)の接点部231cとを具えた
ものである。
【0022】この区間1Tの切換部231の接点部23
1aは、そのコモンに送信回路21dの出力ラインが接
続され、接点部231aのうちコイル部224の該当物
(1TF)の駆動が停止されているときだけ導通する方
の常閉接点には接点部231cへのラインが接続され、
常開接点にはダミー抵抗231bが接続されている。ま
た、接点部231cは、その常開接点に接続点263へ
のラインが接続され、接点部231cのうちコモンには
接点部231aからのラインが接続され、常閉接点には
ダミー抵抗231bが接続されたものとなっている。
【0023】そこで、区間1Tの切換部231は、送信
機220のコイル部21eが駆動されており同時にコイ
ル部224のうち区間1Tに該当するものが駆動されて
いないときだけ、即ちリレー状態1TFがオフで而もリ
レー状態YTCがオンのときだけ、送信機220の送信
回路21dからの信号を区間1Tの信号ライン31,3
2に送出し、それ以外のときは送信回路21dからの信
号をダミー抵抗の方に振り向ける。区間2Tの切換部2
32〜区間8Tの切換部238も、該当区間(2T〜8
Tの何れか)の信号ライン31,32への接続点263
に至る点を除き、それぞれ同様の構造である。これによ
り、切換回路230は、第2送信機220の自己診断結
果YTCに基づいて軌道回路への送信を限定的に解除す
るものとなっている。
【0024】また、送信機220と切換回路230とか
らなる回路は、何れかの送信機21が該当コイル部21
eを駆動しなくなると、該当切換回路260の切換によ
ってその送信機21から該当区間(1T〜8Tの何れ
か)への送信経路が断たれるのと入れ替わりに、送信機
220から切換回路230を介してその区間のレール3
0に至る送信経路を確立する。これにより、送信機22
0は、8台の第1送信機21のうち任意のものに代わっ
てその該当区間1T〜8Tに信号を送出しうる第2送信
機となっている。
【0025】送信機240及び切換回路250は、繰り
返しとなる詳細な説明は割愛するが、それぞれ上述の送
信機220及び切換回路230とほぼ同様のものであ
る。そこで、図示に際しては、+20した値の符号を付
して示した。これにより、送信機240が自己の出力状
態に基づいて自己診断を行うものになるとともに、切換
回路250は、第3送信機240の自己診断結果ZTC
に基づいて軌道回路への送信を限定的に解除するものと
なっている。この送信機240が送信機220と相違す
るのは、各送信機21のリレー状態1TC〜8TCに加
えて送信機220のリレー状態YTCも取り込む点と、
それらのうち何れか二つ以上オフのものが有るとき、コ
イル部244のうちそれに対応した一つ例えば2番目に
若い番号のものを選出して駆動するよう切換ルーチン2
42が拡張されている点である。これにより、送信機2
40は、8台の第1送信機21および1台の第2送信機
220のうち任意のものに代わってその該当区間1T〜
8Tに信号を送出しうる第3送信機となっている。
【0026】もっとも、この送信装置200では、送信
機220もリレー状態1TC〜8TCに加えて送信機2
40のリレー状態ZTCを取り込んでおり、さらに、送
信機220,240の設定回路21aの設定変更に応じ
て、切換ルーチン222の処理内容と切換ルーチン24
2の処理内容が入れ替わるように、両ルーチンが拡張さ
れている。これにより、送信機220,240は、第2
送信機の役割と第3送信機の役割とを容易かつ迅速に交
代しうるものとなっている。
【0027】また、デジタル入力回路221,デジタル
入力回路241にリレー状態1TC〜8TC,YTC,
ZTCを入力する際、各電磁リレーが駆動されたときだ
けオンしそれ以外ではオフするリレー回路または論理回
路を介して行われる。これにより、第2送信機220お
よび第3送信機240は、何れも、切換の判断処理をフ
ェールセーフに行うものとなっている。
【0028】この実施例の軌道回路の送信装置につい
て、その使用態様及び動作を説明する。以下、総ての送
信機21が適正に動作している定常状態、何れか一台の
送信機21が故障したときの第1故障状態、何れか二台
の送信機21が故障したときの第2故障状態、何れか一
台の送信機21及び送信機220が故障したときの第3
故障状態の順に述べる。
【0029】定常状態では、リレー状態1TC〜8TC
が何れもオンとなり、切換回路260が何れも送信機2
1の出力を信号ライン31,32に伝送する状態に維持
されるので、主制御装置10から各区間1T〜8Tに向
けて出された信号速度段等の情報は、各々の区間(1T
〜8Tのいずれか)に対応するものが該当送信機21に
よって抽出され切換回路260を介して該当区間のレー
ル30に向けて送信される。一方、そのようなリレー状
態1TC〜8TCを入力した送信機220,240で
は、リレー状態1TF〜8TFが何れもオンにされ、こ
れに従って切換回路230,250が送信機220,2
40の出力をダミー抵抗にバイパスする状態になるの
で、各送信機21の送信が妨げられることは無い。こう
して、常用の送信機21によってそれぞれ担当する区間
の軌道回路に必要な送信が行われ、待機用の送信機22
0,240によってその動作状態が監視される。
【0030】そして、何れか一台の送信機たとえば区間
1Tの送信機21が故障して、第1故障状態になったと
きには、リレー状態1TCがオフになり、これに応じた
切換回路260によって、その送信機21の出力がダミ
ー抵抗262にバイパスされる。一方、そのようなリレ
ー状態1TC〜8TCを入力した送信機220では、送
信データとして区間1T向けの情報が抽出されるととも
に、リレー状態1TFだけがオフにされ、これに従って
切換回路230が送信機220の出力を区間1Tの信号
ライン31,32へ伝送する状態になる。
【0031】こうして、常用の送信機21が一台だけ故
障した場合には、それが担当する区間の軌道回路に対す
る送信が待機用の送信機220によって代行される。そ
して、この場合も、送信装置200の担当範囲に属する
区間の軌道回路には、必要な送信が継続される。なお、
この場合も、送信機240では、リレー状態1TF〜8
TFが何れもオンにされ、これに従って切換回路250
が送信機240の出力をダミー抵抗にバイパスする状態
になるので、各送信機21及び送信機220の送信が送
信機240によって妨げられることは無い。
【0032】そのような状態で、さらにもう一台の送信
機たとえば区間2Tの送信機21も故障して、第2故障
状態になったときには、リレー状態2TCもオフにな
り、これに応じた切換回路260によって、その送信機
21の出力がダミー抵抗262にバイパスされる。一
方、そのようなリレー状態1TC〜8TCを入力した送
信機240では、送信データとして区間2T向けの情報
が抽出されるとともに、リレー状態2TFだけがオフに
され、これに従って切換回路250が送信機240の出
力を区間2Tの信号ライン31,32へ伝送する状態に
なる。
【0033】こうして、常用の送信機21が二台も故障
した場合でも、それらが担当する区間の軌道回路に対す
る送信が待機用の送信機220及び送信機240によっ
て分担して代行される。そして、この場合も、送信装置
200の担当範囲に属する総ての軌道回路に対して必要
な送信が継続される。
【0034】また、一台の送信機21が故障したとき既
に送信機220が故障していた場合や、故障した送信機
21に代わって送信機220が該当区間への送信を行っ
ていたときに送信機220も故障したような場合、すな
わち第3故障状態になったときにも、リレー状態1TC
等とリレー状態YTCのオフに応じて、送信機240が
送信代行を行う。ただし、この場合だけ、送信機240
の切換ルーチン242は、2番目に若い番号のもので無
く常用送信機21のうち唯一の故障機を対象にして、代
行処理を行う。
【0035】こうして、この場合も、送信装置200の
担当範囲に属する区間の軌道回路には、総て、必要な送
信が継続される。そして、この場合も、送信機220で
は、リレー状態YTCがオフにされ、これに従って切換
回路230が送信機220の出力をダミー抵抗へバイパ
スする状態になるので、正常な各送信機21及び送信機
240の送信が送信機220によって妨げられることは
無い。
【0036】このように、予備機も含めて同時に二台ま
で故障したときでも、担当範囲の全区間に必要な送信が
継続される。そして、その間に、通常は数時間程度のう
ちに、故障機が取り外され、正常な代替機が取り付けら
れる。こうして、対の常用機と予備機とが二台同時に故
障すると致命的になる従来の単純な待機二重系よりも、
高い信頼性が得られることとなる。しかも、送信機の台
数が従来より少なくて済み、その一方、切換回路23
0,切換回路250の追加による規模の増加は僅かなの
で、装置が小形になるうえ、コストも削減される。
【0037】
【変形例】なお、上記の実施例では軌道回路の送信装置
に8台の常用送信機が格納されていたが、送信機の台数
は、8台に限られず、3台〜7台の何れか、あるいは9
台以上であっても良い。また、予備機についても、2台
に限定されるもので無く、第1、第2,第3送信機のう
ち任意のものに代わってその該当区間に信号を送出しう
る第4送信機など、3台目または4台目以上設置しても
良い。さらに、搬送波の周波数を送信機21ごとに異な
らせるようにしても良く、その場合、送信機220や送
信機240には、複数の発振回路を切り換える手段か、
発振状態を多段に切り換えられる発振回路、あるいは電
圧制御発振回路(VCO)なども設けるのが望ましい。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の第1の解決手段の軌道回路の送信装置にあっては、予
備機も切替対象に含めた多段の共用切替方式を採用した
ことにより、送信機が少なくても信頼性が高い軌道回路
の送信装置を実現することができたという有利な効果が
有る。
【0039】また、本発明の第2の解決手段の軌道回路
の送信装置にあっては、予備機での自己診断がその出力
状態に基づいて行われるようにしたことにより、送信機
が少なくても信頼性が一層高い軌道回路の送信装置を実
現することができたという有利な効果を奏する。
【0040】さらに、本発明の第3の解決手段の軌道回
路の送信装置にあっては、常用機の予備機による代替え
が自己診断結果の適正な場合に限って行われるようにし
たことにより、予期しない状況下で安全側に逃げ込める
フェールセーフなシステムとなり、その結果、送信機が
少なくても信頼性がより一層高い軌道回路の送信装置を
実現することができたという有利な効果が有る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の軌道回路の送信装置の一実施例につ
いて、その全体ブロック図である。
【図2】 その切換回路等のブロック図である。
【図3】 従来のATC装置のブロック図である。
【符号の説明】
10 主制御装置 11 LAN(ネットワーク、通信網) 20 送信装置(送信機群、軌道回路の送信装置) 21 送信機(常用送信機、第1送信機) 21a 設定回路(設定手段) 21b シリアル入出力回路(SIOインター
フェイス) 21c マイクロプロセッサ(MPU、CP
U、制御部) 21d 送信回路(送信部) 21e コイル部(電磁リレー) 21f リレー駆動回路(RYD) 21g 診断ルーチン(故障診断手段、自己診
断手段) 21h デジタル入力回路(DIインターフェ
イス) 21i 指示ルーチン(制御指令生成手段、送
信情報送出手段) 22 送信機(待機送信機) 23 切換回路 30 レール(鉄道線路、軌道、添線、制御区間) 31 信号ライン(伝送線、ケーブル) 32 信号ライン(伝送線、ケーブル) 200 送信装置(送信機群、軌道回路の送信装置) 220 送信機(予備機、待機送信機、第2送信
機) 221 デジタル入力回路(DIインターフェ
イス) 222 切換ルーチン(切換判定手段) 223 リレー駆動回路(RYD) 224 コイル部(電磁リレー) 230 切換回路 231 区間1Tの切換部 231a 接点部(電磁リレー) 231b ダミー抵抗 231c 接点部(電磁リレー) 232 区間2Tの切換部 232a 接点部(電磁リレー) 232b ダミー抵抗 232c 接点部(電磁リレー) 233 区間3Tの切換部 234、235 区間4Tの切換部、区間5Tの切換部 236、237 区間6Tの切換部、区間7Tの切換部 238 区間8Tの切換部 238a 接点部(電磁リレー) 238b ダミー抵抗 238c 接点部(電磁リレー) 240 送信機(予備機、待機送信機、第3送信
機) 241 デジタル入力回路(DIインターフェ
イス) 242 切換ルーチン(切換判定手段) 243 リレー駆動回路(RYD) 244 コイル部(電磁リレー) 250 切換回路 251 区間1Tの切換部 251a 接点部(電磁リレー) 251b ダミー抵抗 251c 接点部(電磁リレー) 252〜258 区間2T〜8Tの切換部 260 切換回路(単一区間の切換部) 261 接点部(電磁リレー) 262 ダミー抵抗 263 接続点(合流点)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軌道の該当区間に対して信号送出を行う第
    1送信機が複数台設けられた軌道回路の送信装置におい
    て、前記第1送信機のうち任意のものに代わってその該
    当区間に信号を送出しうる第2送信機と、前記第1送信
    機および前記第2送信機のうち任意のものに代わってそ
    の該当区間に信号を送出しうる第3送信機とを備えたこ
    とを特徴とする軌道回路の送信装置。
  2. 【請求項2】前記第2送信機および前記第3送信機が、
    自己の出力状態に基づいて自己診断を行うものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の軌道回路の送信装置。
  3. 【請求項3】前記第2送信機の自己診断結果に基づいて
    軌道回路への送信を限定的に解除する手段、および前記
    第3送信機の自己診断結果に基づいて軌道回路への送信
    を限定的に解除する手段が設けられていることを特徴と
    する請求項2記載の軌道回路の送信装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009126198A (ja) * 2007-11-20 2009-06-11 Daido Signal Co Ltd 鉄道信号保安設備の送信架搭載装置
JP2009201335A (ja) * 2008-02-25 2009-09-03 Hitachi Ltd 列車制御システム
JP2010221840A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Hitachi Ltd 信号保安装置
JP2016222188A (ja) * 2015-06-03 2016-12-28 株式会社日立製作所 列車制御検知用送受信装置

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