JP2000168022A - 真空積層成形装置および真空積層成形方法 - Google Patents

真空積層成形装置および真空積層成形方法

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JP2000168022A
JP2000168022A JP10348356A JP34835698A JP2000168022A JP 2000168022 A JP2000168022 A JP 2000168022A JP 10348356 A JP10348356 A JP 10348356A JP 34835698 A JP34835698 A JP 34835698A JP 2000168022 A JP2000168022 A JP 2000168022A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、積層成形される積層成形材の
間および周囲に吸引作用を確実に及ぼすことができる真
空積層成形装置および真空積層成形方法を提供する。 【解決手段】 真空積層装置は、相対向して近接遠退可
能に設けられた上板1および下板2と、下板2の対向面
に設けられた加圧膜体3と、上板1の対向面と加圧膜体
3との間で挟持されて成形空間Sを形成する枠体4と、
積層成形材Hを加熱する加熱手段5,6と、成形空間S
を真空引きする減圧手段が接続され枠体4の内周縁に沿
って開口する開口部7と、加圧膜体3を操作する加圧膜
体操作手段と、減圧手段が接続された開口部7に加圧膜
体3が入り込まないように少なくとも減圧手段が接続さ
れた開口部7と加圧膜体3との間に位置し、加圧膜体3
により積層成形材Hを加圧する際に成形空間S内に収容
された積層成形材Hの周囲と減圧手段が接続された開口
部7とを連通する排気溝9を有する治具8とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層成形材を真空
雰囲気下において加熱・加圧することにより積層する真
空積層成形装置および真空積層成形方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えば、プリント配線板を製造するため
の工程には、被積層材として、フェノール樹脂やエポキ
シ樹脂等の熱硬化性樹脂をガラス繊維に含浸させて形成
された剛性を有する回路基板(ガラス基板という)や、
ポリイミド等の熱可塑性樹脂からなるベースフィルムに
より形成された可撓性を有する回路基板(フレキシブル
基板という)の表面と、積層材として、パターン化され
たあるいは後工程でエッチングされる銅箔等のシート状
またはフィルム状の導電層とを加熱および加圧すること
により積層する工程がある。また、これら被積層材とし
てのガラス基板やフレキシブル基板には、積層された銅
箔をエッチング、めっき、はんだ等から保護するため
に、積層材として、シート状またはフィルム状フォトレ
ジスト形成層をこれらの基板の表面に熱圧着する工程が
ある。一般に、フィルム状フォトレジスト形成層は、支
持体フィルムと感光層とにより構成されており、加熱さ
れることによって粘着性を備え、基板の表面に加圧され
て積層される。さらに別の積層成形材の例としては、被
積層材としてのガラス板の表面と、積層材としての偏光
作用等を有するフィルムとを、加圧・加熱することによ
り積層成形するような場合もある。
【0003】このように、ガラス基板やフレキシブル基
板と銅箔、および、これらが積層された回路基板とフィ
ルム状フォトレジスト形成層等の積層成形材を加圧・加
熱することにより積層成形する場合には、積層成形材の
間に揮発性成分や空気等の気泡等が残留したりシワがよ
る等の原因によってボイドが発生し易くなる。発生した
ボイドは、例えば溶融はんだ浴等、後工程における高温
処理時に膨張し、積層された銅箔やフィルム状フォトレ
ジスト形成層を破損させる場合等があり、回路基板の保
護不良や絶縁不良、ひいては導電不良等の原因となるお
それがある。また、ガラス板の表面にフィルムを積層成
形するような場合においても、両者の間に空気が残留す
ることにより気泡が発生したり、積層成形されたフィル
ムにシワが発生した場合には、積層成形品の表面の見栄
えが悪いだけでなく、設定されたとおりの偏光作用を得
ることができない等の問題が生じることとなる。
【0004】そのため、シート状またはフィルム状の積
層材を被積層材に対して加熱および加圧することにより
積層成形する場合においては、積層材を被積層材との間
にボイドや気泡等を発生させないように、積層成形材を
真空雰囲気下で積層成形することが従来から行われてい
る。また、これらの積層成形材は、表面が平滑となるよ
うに均一に加圧し積層成形する必要がある。
【0005】従来の複数の板状、シート状あるいはフィ
ルム状材料からなる積層成形材を真空雰囲気下で積層す
るための真空積層成形装置としては、特開昭63−29
5218号公報や特開昭63−299895号公報に開
示されているように、加熱容器内に筒状のラバーを設け
たり、開閉可能な真空チャンバの内部にラバーシートを
張設し、この筒状のラバー内あるいはラバーシート間に
真空ポンプを接続したものが知られている。これらの真
空積層成形装置では、筒状のラバー内あるいはラバーシ
ート間に積層成形材を配置させて、筒状のラバーあるい
はラバーシートを密閉して成形空間を形成し、この成形
空間内を真空引きすることにより、筒状のラバーあるい
はラバーシートが積層成形材を加圧する。真空ポンプの
管路は、積層成形材の表面が平滑となるように積層する
ために、積層成形材を避けるようにして筒状のラバーあ
るいはラバーシートの積層材が配置される周囲に接続さ
れている。
【0006】また、従来の真空積層方法として、特公昭
55−13341号公報に開示されているように、回路
板の表面にフィルム支持体に接着されたフォトレジスト
形成層を隣接させ、回路板の表面とフォトレジスト形成
層との間の領域およびフィルム支持体上の絶対気圧を1
気圧以下に減圧し、圧力伝達層として働くフィルム支持
体を加圧することによりフォトレジスト形成層を回路板
の表面に加圧し、フォトレジスト形成層を加熱して軟化
させ、積層することが知られている。この真空積層方法
に用いられる装置では、各プラテンおよび絶縁スペーサ
に複数の孔を形成することにより、気圧または真空を各
室全体に分布させることが記載されている。
【0007】ところで、ガラス基板やフレキシブル基板
あるいはガラス板等の被積層材にシート状またはフィル
ム状の積層材を積層成形する場合においては、図7に参
照されるように、被積層材Haに対して積層材Hbを部
分的に積層成形する場合がある。なお、図7に示した例
では、被積層材Haよりも小さい積層材Hbの、さらに
その周縁Hb1を除いた中央部Hb2のみを被積層材と
積層成形する場合が示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術のう
ち、特開昭63−295218号公報や特開昭63−2
99895号公報に開示されたものにあっては、真空ポ
ンプによる成形空間内の真空引きによって真空ポンプの
管路が接続された部分における筒状のラバーあるいはラ
バーシートが互いに密着して閉塞され、積層成形材の周
囲全体に真空ポンプによる吸引作用が及ばず、残留した
空気や加熱により発生する揮発性成分のガス等が気泡と
なってボイドを発生させる原因となるという問題があっ
た。さらに、このような場合には、筒状のラバーあるい
はラバーシートの積層成形材から部分的に浮いた箇所に
不要な折り曲げ部が形成されたり、真空ポンプの管路に
筒状のラバーあるいはラバーシートが入り込むことによ
り、劣化が促進されるという問題があった。さらに、真
空ポンプの管路が筒状のラバーあるいはラバーシートの
積層成形材を避けてその周囲に接続されており、しか
も、真空ポンプによる成形空間内の真空引きによって筒
状のラバーあるいはラバーシートが積層成形材を加圧す
るものであるために、成形空間内が部分的に減圧された
だけで積層成形材の間およびその周囲の減圧が充分でな
い状態で積層成形材を部分的に加圧することとなり、積
層成形材の表面を均一に加圧して平滑に積層成形するこ
とができないという問題があった。
【0009】また、上記従来の技術のうち、特公昭55
−13341号公報の真空積層方法に用いられる装置に
あっては、上側および下側プラテンの全面にわたって複
数の孔が形成されているために、回路板の表面とフォト
レジスト形成層との間の領域およびフィルム支持体上の
絶対気圧を1気圧以下に減圧した際に、圧力伝達層とし
て働くフィルム支持体が上側および下側プラテンの孔に
入り込んでシワが発生したり破損し、フォトレジスト形
成層にシワが転写したり圧力伝達層として機能すること
ができなくなるおそれがあるという問題があった。
【0010】さらに、上記従来の技術にあっては、回路
基板等の被積層材の表面全面にわたって銅箔やフィルム
状フォトレジスト形成層等の積層材を積層成形するもの
であり、被積層材と積層材との任意の箇所を部分的に加
圧し、積層成形することができるものはなかった。
【0011】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたもので、簡単な構成で、加熱・加圧することにより
積層成形される積層成形材の間および周囲に、ボイドを
発生させることがないように吸引作用を確実に及ぼすこ
とができる真空積層成形装置および真空積層成形方法を
提供することを目的とする。また、本発明は、この目的
を達成するための真空積層成形装置の構成を簡略なもの
とすることも目的としている。さらに、本発明は、積層
成形材の任意の部分のみを部分的に加圧することができ
る真空積層成形装置および真空積層成形方法を提供する
ことを目的とする。そして、本発明は、積層成形材が部
分的な加圧により破損し易い材質を含む場合であっても
破損することなく、かかる部分だけを確実に加圧するこ
とができる真空積層成形装置を提供することを目的とす
る。さらにまた、本発明は、被積層材と積層材との任意
の箇所のみを部分的に積層成形することができ、また、
被積層材と積層成形されていない部分の積層材を、被積
層材と積層成形された部分の境界部から容易に切断して
取り除くことができる真空積層成形装置および真空積層
成形方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の真空積層成形
装置に係る発明は、上記目的を達成するため、被積層材
と積層材とからなる積層成形材を真空雰囲気下で加圧・
加熱することにより積層成形するための真空積層成形装
置であって、相対向して近接遠退可能に設けられた上板
および下板と、上板または下板のいずれか一方の対向面
に設けられた加圧膜体と、上板と下板とが相対的に近接
した際に、そのいずれか他方の対向面と加圧膜体との間
で挟持されることによって成形空間を形成する枠体と、
積層成形材を加熱する加熱手段と、成形空間を真空引き
する減圧手段が接続された枠体の内周縁に沿って開口す
る開口部と、積層成形材を任意のタイミングで加圧すべ
く加圧膜体を操作する加圧膜体操作手段と、減圧手段が
接続された開口部と加圧膜体との間に位置し、加圧膜体
により積層成形材を加圧する際に成形空間内に収容され
た積層成形材の周囲と減圧手段が接続された開口部とを
連通する連通手段を有する治具と、を備えたことを特徴
とするものである。
【0013】請求項2の真空積層成形装置に係る発明
は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に
おいて、治具は、枠体内に挿入され積層成形材を収容す
ることが可能な枠状に形成され、連通手段は、加圧膜体
により積層成形材を加圧する際に上板または下板のいず
れか他方の対向面と当接される面に、枠状の治具の内側
と外側とを連通するように形成された排気溝からなるこ
とを特徴とするものである。
【0014】請求項3の真空積層成形装置に係る発明
は、上記目的を達成するため、請求項2に記載の発明に
おいて、治具は、加圧膜体が積層成形材を部分的に加圧
することを許容する形状に形成されたものであることを
特徴とするものである。
【0015】請求項4の真空積層成形装置に係る発明
は、上記目的を達成するため、請求項3に記載の発明に
おいて、加圧膜体が積層材を被積層材に対して部分的に
加圧することを許容するように形成された治具の形状に
応じた形状を有する当て板を、上板または下板のいずれ
か他方の対向面に設けたことを特徴とするものである。
【0016】請求項5の真空積層成形装置に係る発明
は、上記目的を達成するため、請求項1〜4のいずれか
に記載の発明において、被積層材と積層材との間に配置
され、被積層材と積層材との任意の箇所が部分的に接し
て積層成形されるように形成された遮蔽フィルムを備え
たことを特徴とするものである。
【0017】また、請求項6の真空積層成形装置に係る
発明は、上記目的を達成するため、被積層材と積層材と
からなる積層成形材を真空雰囲気下で加圧・加熱するこ
とにより積層成形するための真空積層成形装置であっ
て、相対向して近接遠退可能に設けられた上板および下
板と、上板または下板のいずれか一方の対向面に設けら
れた加圧膜体と、上板と下板とが相対的に近接した際
に、そのいずれか他方の対向面と加圧膜体との間で挟持
されることによって積層成形材が収容される成形空間を
形成する枠体と、積層成形材を加熱する加熱手段と、成
形空間を真空引きする減圧手段と、積層成形材を任意の
タイミングで加圧すべく加圧膜体を操作する加圧膜体操
作手段と、被積層材と積層材との間に配置され、被積層
材と積層材との任意の箇所が部分的に接して積層成形さ
れるように形成された遮蔽フィルムと、を備えたことを
特徴とするものである。
【0018】請求項7の真空積層成形装置に係る発明
は、上記目的を達成するため、請求項5または6のいず
れかに記載の発明において、遮蔽フィルムは、積層材よ
りも破断に対して強く、窓枠状に形成されたものからな
ることを特徴とするものである。
【0019】請求項8の真空積層成形装置に係る発明
は、上記目的を達成するため、請求項5または6のいず
れかに記載の発明において、遮蔽フィルムは、連続した
帯状に形成されたものからなり、積層材よりも破断に対
して強く、複数の窓が配列されたものからなることを特
徴とするものである。
【0020】一方、請求項9の真空積層成形方法に係る
発明は、上記目的を達成するため、被積層材と積層材と
からなる積層成形材を真空雰囲気下で加圧・加熱して部
分的に積層成形するための真空積層成形方法であって、
相対向して近接遠退可能に配設された上板または下板の
いずれか一方の対向面に設けられた加圧膜体と下板また
は上板のいずれか他方の対抗面との間に積層成形材を配
置すると共に、加圧膜体により積層成形材を加圧する際
に、上板と下板とを近接させてそのいずれか他方の対向
面と加圧膜体との間で挟持することによって成形空間を
形成する枠体の内周縁に沿って開口し成形空間を真空引
きする減圧手段が接続された開口部と積層成形材の周囲
とを連通する連通手段が設けられた治具を、減圧手段の
開口部と加圧膜体との間に配置し、上板と下板とを近接
させてそのいずれか他方の対向面と加圧膜体とこれらの
間で挟持された枠体との内部に治具と共に積層成形材が
収容された成形空間を形成し、形成された成形空間内の
容積を変化させることなく真空引きし、その後、積層成
形材の周囲から、治具の連通手段および枠体の内周縁に
沿って開口する開口部を介して、開口部に接続された減
圧手段により脱気させつつ、積層成形材を加圧膜体によ
り加圧すると共に加熱手段により積層成形材を加熱し
て、積層成形材を積層成形することを特徴とするもので
ある。
【0021】請求項10の真空積層成形方法に係る発明
は、上記目的を達成するため、請求項9に記載の発明に
おいて、少なくとも減圧手段の開口部と加圧膜体との間
に配置される治具は、加圧膜体が積層材を被積層材に対
して部分的に加圧することを許容する形状に形成されて
おり、加圧膜体により加圧された部分のみを積層成形す
ることを特徴とするものである。
【0022】請求項11の真空積層成形方法に係る発明
は、上記目的を達成するため、請求項9または10のい
ずれかに記載の発明において、被積層材と積層材との任
意の箇所が部分的に接して積層成形されるように形成し
た遮蔽フィルムを、被積層材と積層材との間に介装した
状態で、積層成形材を加圧膜体と下板または上板のいず
れか他方の対向面との間に配置し、加圧膜体により加圧
すると共に加熱手段により積層成形材を加熱して、積層
材と被積層材とが互いに接している部分のみを積層成形
することを特徴とするものである。
【0023】また、請求項12の真空積層成形方法に係
る発明は、上記目的を達成するため、被積層材と積層材
とからなる積層成形材を真空雰囲気下で加圧・加熱して
部分的に積層成形するための真空積層成形方法であっ
て、相対向して近接遠退可能に配設された上板または下
板のいずれか一方の対向面に設けられた加圧膜体と下板
または上板のいずれか他方の対抗面の間に、被積層材と
積層材との任意の箇所が部分的に接して積層成形される
ように形成した遮蔽フィルムを被積層材と積層材との間
に介装した状態で積層成形材を配置し、上板と下板とを
近接させてそのいずれか他方の対向面と加圧膜体とこれ
らの間で挟持された枠体との内部に積層成形材が収容さ
れた成形空間を形成し、形成された成形空間内の容積を
変化させることなく真空引きし、その後、積層成形材を
加圧膜体により加圧すると共に加熱手段により積層成形
材を加熱して、積層材と被積層材とが互いに接している
部分のみを積層成形することを特徴とするものである。
【0024】請求項13の真空積層成形方法に係る発明
は、上記目的を達成するため、請求項11または12の
いずれかに記載の発明において、遮蔽フィルムを積層材
よりも破断に対して強いものに選択すると共に窓枠状に
形成し、被積層材と積層材とが部分的に積層成形された
積層成形材から遮蔽フィルムを除去することによって、
遮蔽フィルムが介装されて被積層材と積層成形されてい
ない部分の積層材を、被積層材と積層成形された部分の
境界部から切断して、遮蔽フィルムと共に取り除くこと
を特徴とするものである。
【0025】請求項14の真空積層成形方法に係る発明
は、上記目的を達成するため、請求項11または12の
いずれかに記載の発明において、遮蔽フィルムを連続し
た帯状に形成すると共に積層材よりも破断に対して強い
ものに選択し、さらに遮蔽フィルムに複数の窓を配列
し、被積層材と積層材とが部分的に積層成形された積層
成形材から遮蔽フィルムを順次連続して除去することに
よって、遮蔽フィルムが介装されて被積層材と積層成形
されていない部分の積層材を、被積層材と積層成形され
た部分の境界部から順次連続して切断して、遮蔽フィル
ムと共に取り除くことを特徴とするものである。
【0026】本発明の請求項1に係る真空積層成形装置
では、治具が枠体の内側の加圧膜体と上板または下板の
いずれか他方の対向面との間に配置される。上板と下板
とを離間させた状態で、加圧膜体と上板または下板のい
ずれか他方の対向面との間に積層成形材を挿入配置し、
上板と下板とを近接させて枠体を両者の間で挟持して成
形空間を形成する。次いで、加圧膜体が積層成形材を加
圧しないように、加圧膜体操作手段により加圧膜体をそ
の設けられた対向面に密着させて成形空間の容積が縮小
しないようにした状態で、減圧手段が接続された開口部
から成形空間内を真空引きする。減圧手段と接続された
開口部が枠体の内周縁に沿って開口するように設けられ
ていることにより、減圧手段による開口部からの真空引
きは成形空間の周囲から全面にわたって均等に及ぶこと
となる。次いで、成形空間内の減圧を維持した状態で、
加圧膜体操作手段により加圧膜体が積層成形材を加圧す
るよう操作すると共に、加熱手段により積層成形材を加
熱して積層成形する。このとき、少なくとも減圧手段と
接続された開口部と加圧膜体との間に治具が位置するこ
とにより、減圧手段が接続された開口部に加圧膜体が入
り込むことが防止される。そして、治具の連通手段によ
って成形空間内に収容された積層成形材の周囲と減圧手
段が接続された開口部とが連通されているため、積層成
形中に加圧膜体が上板または下板のいずれか他方の対向
面に密着し閉塞することがない。したがって、積層成形
材の周囲全体に減圧手段による真空引き作用が及び、残
留した空気や加熱により発生する揮発性成分のガス等が
吸引されてボイドを発生させる原因が解消される。
【0027】本発明の請求項2に係る真空積層成形装置
では、請求項1に記載の発明において、上板と下板とを
近接させて枠体を両者の間で挟持して成形空間を形成し
た際に、枠状に形成された治具が成形空間内おいて積層
成形材を収容して、その周囲を囲繞するように配置され
る。そして、加圧膜体により積層成形材を加圧する際
に、治具に形成された排気溝が上板または下板のいずれ
か他方の対向面と当接されることにより連通手段として
機能し、枠状の治具の内側と外側とを連通し、積層成形
材の周囲全体に減圧手段による吸引作用が及ぶこととな
る。
【0028】本発明の請求項3に係る真空積層成形装置
では、請求項2に記載の発明において、加圧膜体が積層
成形材を部分的に加圧することを許容する形状に治具が
形成されていることにより、積層成形材の任意の部分の
みが加圧膜体によって部分的に加圧される。
【0029】本発明の請求項4に係る真空積層成形装置
では、請求項3に記載の発明において、加圧膜体によっ
て治具を介して任意の部分のみが部分的に加圧される積
層成形材の反対側が当て板によって保持されるため、積
層成形材が部分的な加圧により破損し易い材質を含む場
合であっても破損することなく、かかる部分だけが確実
に加圧される。
【0030】本発明の請求項5に係る真空積層成形装置
では、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、
被積層材と積層材との任意の箇所が部分的に接して積層
成形されるように形成された遮蔽フィルムを被積層材と
積層材との間に配置することにより、積層成形材は、加
圧膜体により加圧されると、遮蔽フィルムによって遮蔽
されている部分の被積層材と積層材とが積層成形され
ず、被積層材と積層材との遮蔽フィルムが介在しておら
ず互いに接している任意の箇所のみが部分的に積層成形
される。
【0031】また、本発明の請求項6に係る真空積層成
形装置では、被積層材と積層材との任意の箇所が部分的
に接して積層成形されるように形成された遮蔽フィルム
を被積層材と積層材との間に配置し、上板と下板とを離
間させた状態で、加圧膜体と上板または下板のいずれか
他方の対向面との間に、遮蔽フィルムが介装された積層
成形材を挿入配置し、上板と下板とを近接させて枠体を
両者の間で挟持して成形空間を形成する。次いで、加圧
膜体が積層成形材を加圧しないように、加圧膜体操作手
段により加圧膜体をその設けられた対向面に密着させて
成形空間の容積が縮小しないようにした状態で、減圧手
段が接続された開口部から成形空間内を真空引きする。
減圧手段と接続された開口部が枠体の内周縁に沿って開
口するように設けられていることにより、減圧手段によ
る開口部からの真空引きは成形空間の周囲から全面にわ
たって均等に及ぶこととなる。次いで、成形空間内の減
圧を維持した状態で、加圧膜体操作手段により加圧膜体
が積層成形材を加圧するよう操作すると共に、加熱手段
により積層成形材を加熱して積層成形する。このとき、
被積層材と積層材との任意の箇所が部分的に接して積層
成形されるように形成された遮蔽フィルムが被積層材と
積層材との間に配置されていることにより、積層成形材
は、加圧膜体により加圧されると、遮蔽フィルムによっ
て遮蔽されている部分の被積層材と積層材とが積層成形
されず、被積層材と積層材との遮蔽フィルムが介在して
おらず互いに接している任意の箇所のみが部分的に積層
成形される。
【0032】本発明の請求項7に係る真空積層成形装置
では、請求項5または6のいずれかに記載の発明におい
て、窓枠状に形成された遮蔽フィルムが積層材よりも破
断に対して強いために、積層成形が完了して搬出された
積層成形材から遮蔽フィルムを引っ張って除去すること
により、遮蔽フィルムが介装されて被積層材と積層成形
されていない部分の積層材は、被積層材と積層成形され
た部分の境界部から切断されて、遮蔽フィルムと共に取
り除かれる。
【0033】本発明の請求項8に係る真空積層成形装置
では、請求項5または6のいずれかに記載の発明におい
て、複数の窓が配列形成された遮蔽フィルムが積層材よ
りも破断に対して強いために、積層成形が完了して搬出
された積層成形材から遮蔽フィルムをロールに巻き取る
等して引っ張って順次連続して除去することにより、遮
蔽フィルムが介装されて被積層材と積層成形されていな
い部分の積層材は、被積層材と積層成形された部分の境
界部から順次連続して切断されて、遮蔽フィルムと共に
取り除かれる。
【0034】一方、本発明の請求項9に係る真空積層成
形方法では、連通手段が設けられた治具を少なくとも減
圧手段の開口部と加圧膜体との間に位置させるように、
枠体の内側の加圧膜体と上板または下板のいずれか他方
の対向面との間に配置すると共に、加圧膜体と上板また
は下板のいずれか他方の対向面との間に積層成形材を挿
入配置する。次いで、上板と下板とを近接させ、そのい
ずれか他方の対向面と加圧膜体とこれらの間で挟持され
た枠体との内部に治具と共に積層成形材を収容した成形
空間を形成し、この成形空間内を真空引きする。このと
き、形成された成形空間内の容積が変化することがない
ように、加圧膜体がその設けられた対向面に密着されて
おり、成形空間内を減圧することによって加圧膜体が不
用意に成形空間内に膨出して積層成形材を加圧すること
はない。その後、積層成形材の周囲から、治具の連通手
段および枠体の内周縁に沿って開口する開口部を介し
て、開口部に接続された減圧手段により脱気させつつ、
積層成形材を加圧膜体により加圧すると共に加熱手段に
より積層成形材を加熱して、積層成形材を積層成形す
る。このとき、少なくとも減圧手段の開口部と加圧膜体
との間に配置していることにより、減圧手段が接続され
た開口部に加圧膜体が入り込むことが防止され、また、
治具に設けられた連通手段によって成形空間内に収容さ
れた積層成形材の周囲と減圧手段が接続された開口部と
が連通されているため、積層成形中に加圧膜体が上板ま
たは下板のいずれか他方の対向面に密着し閉塞すること
が防止される。
【0035】本発明の請求項10に係る真空積層成形方
法では、請求項9に記載の発明において、加圧膜体が積
層成形材を部分的に加圧することを許容する形状に治具
が形成されていることにより、積層成形材の任意の部分
のみが加圧膜体によって部分的に加圧され、加圧膜体に
より加圧された部分のみが積層成形される。
【0036】本発明の請求項11に係る真空積層成形方
法では、請求項9または10のいずれかに記載の発明に
おいて、被積層材と積層材との任意の箇所が部分的に接
して積層成形されるように形成した遮蔽フィルムを、被
積層材と積層材との間に介装することにより、加圧膜体
によって加圧すると共に加熱手段により積層成形材を加
熱すると、積層材と被積層材とが互いに接している部分
のみが積層成形される。
【0037】また、本発明の請求項12に係る真空積層
成形方法では、被積層材と積層材との任意の箇所が部分
的に接して積層成形されるように形成した遮蔽フィルム
を被積層材と積層材との間に介装し、この状態の積層成
形材を加圧膜体と上板または下板のいずれか他方の対向
面との間に挿入配置し、上板と下板とを近接させて枠体
を両者の間で挟持して成形空間を形成する。次いで、加
圧膜体が積層成形材を加圧しないように、加圧膜体操作
手段により加圧膜体をその設けられた対向面に密着させ
て成形空間の容積が縮小しないようにした状態で、成形
空間内を真空引きする。次いで、成形空間内の減圧を維
持した状態で、加圧膜体操作手段により加圧膜体が積層
成形材を加圧するよう操作すると共に、加熱手段により
積層成形材を加熱して積層成形する。このとき、被積層
材と積層材との任意の箇所が部分的に接して積層成形さ
れるように形成された遮蔽フィルムが被積層材と積層材
との間に配置されていることにより、積層成形材は、加
圧膜体により加圧されると、遮蔽フィルムによって遮蔽
されている部分の被積層材と積層材とが積層成形され
ず、被積層材と積層材との遮蔽フィルムが介在しておら
ず互いに接している任意の箇所のみが部分的に積層成形
される。
【0038】本発明の請求項13に係る真空積層成形方
法では、請求項11または12のいずれかに記載の発明
において、窓枠状に形成された遮蔽フィルムが積層材よ
りも破断に対して強いものに選択されているために、積
層成形が完了して搬出された積層成形材から遮蔽フィル
ムを除去することによって、遮蔽フィルムが介装されて
被積層材と積層成形されていない部分の積層材を、被積
層材と積層成形された部分の境界部から切断して遮蔽フ
ィルムと共に取り除く。
【0039】本発明の請求項14に係る真空積層成形装
置では、請求項11または12のいずれかに記載の発明
において、複数の窓が配列形成された遮蔽フィルムが積
層材よりも破断に対して強いために、積層成形が完了し
て搬出された積層成形材から遮蔽フィルムを順次連続し
て除去することによって、遮蔽フィルムが介装されて被
積層材と積層成形されていない部分の積層材を、被積層
材と積層成形された部分の境界部から順次連続して切断
して遮蔽フィルムと共に取り除く。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明に係る真空積層成形装置の
第一の実施の形態を図1および図2に基づいて詳細に説
明する。図において同一符号は同一部分または相当部分
とする。
【0041】本発明に係る真空積層成形装置は、概略、
被積層材Haと積層材Hbとからなる積層成形材Hを真
空雰囲気下で加圧・加熱することにより積層成形するた
めの真空積層成形装置であって、相対向して近接遠退可
能に設けられた上板1および下板2と、上板1または下
板2のいずれか一方の対向面に設けられた加圧膜体3
と、上板1と下板2とが相対的に近接した際に、そのい
ずれか他方の対向面と加圧膜体3との間で挟持されるこ
とによって成形空間Sを形成する枠体4と、積層成形材
Hを加熱する加熱手段5,6と、成形空間Sを真空引き
する減圧手段(後述する)が接続され、枠体4の内周縁
に沿って開口する開口部7と、積層成形材Hを任意のタ
イミングで加圧すべく加圧膜体3を操作する加圧膜体操
作手段(後述する)と、減圧手段が接続された開口部7
に加圧膜体3が入り込まないように少なくとも減圧手段
が接続された開口部7と加圧膜体3との間に位置し、加
圧膜体3により積層成形材Hを加圧する際に成形空間S
内に収容された積層成形材Hの周囲と減圧手段が接続さ
れた開口部7とを連通する連通手段9を有する治具8
と、を備えたものである。この実施の形態においては、
積層成形材Hが、被積層材Haとしてガラス基板やフレ
キシブル基板あるいはガラス板からなり、積層材Hbと
して銅箔やフィルム状フォトレジスト形成層あるいは偏
光フィルムのような可撓性を有するシート状またはフィ
ルム状のものからなる。また、上板1が固定され、下板
2が昇降手段(図示を省略した)によって支持され、上
板1に対して下板2が近接遠退移動するように構成され
ている。そして、加圧膜体3は下板2の上面に設けら
れ、減圧手段は上板1の下面に開口するように設けられ
ている。
【0042】上板1は、略矩形の平板状体からなるもの
で、その下面には、枠体4の内周開口とほぼ同じ面積と
なるように、凹部10が形成されている。また、上板1
の略中央には、減圧手段としての真空ポンプの管路(図
示を省略した)が接続される通路11が、凹部10内に
貫通するように穿設されている。凹部10内には、断熱
材12と、加熱手段としてのシート状のヒータ5と、平
滑に形成された対向面としての上定盤13とが設けられ
ている。これらの断熱材12、ヒータ5、上定盤13の
厚さは、上定盤13の下面が上板1の凹部10の周囲の
下面と同一のレベルとなるように、凹部10の高さ(深
さ)と同じに設定されている。また、断熱材12、ヒー
タ5、上定盤13の各側面と凹部10の側壁面10aと
の間には間隙Fが形成され、間隙Fは上板1の枠体4が
当接される内周縁に沿って全周にわたって開口しており
開口部7を形成している。断熱材12の上板1と接する
面には、通路11と連通する複数の溝14が断熱材12
の側面に全周にわたって開放するように格子状に形成さ
れている。したがって、減圧手段が接続される通路11
は、格子状の溝14および上板1の枠体4の内周縁に沿
って全周にわたって開口する間隔Fを介して開口部7と
連通している。なお、この実施の形態においては断熱材
12に溝14を格子状に形成する例によって説明した
が、例えば上板1の凹部10の断熱材12と接する面に
溝を格子状に形成する等、減圧手段が接続される通路1
1と開口部7とを連通することができるものであれば、
この実施の形態に限定されることはない。
【0043】下板2は、上板1と同様に、略矩形の平板
状体からなるもので、その上面には、枠体4の内周開口
とほぼ同じ面積となるような凹部20が形成されてい
る。また、下板2の略中央には、積層成形材Hを任意の
タイミングで加圧すべく加圧膜体を操作するための加圧
膜体操作手段の管路が接続される通路21が凹部20内
に貫通するように穿設されている。下板2の凹部20内
には、断熱材22と、加熱手段としてのシート状のヒー
タ6と、パンチングメタル等の通気性部材23とが設け
られている。これらの断熱材22、ヒータ6、通気性部
材23の厚さは、通気性部材23の上面が下板2の凹部
20の周囲の上面以上のレベルとなるように、凹部20
の高さ(深さ)以上に設定されている。また、断熱材2
2、ヒータ6、通気性部材23の各側面と凹部20の側
壁面20aとの間には、下板2に取付けられる枠体4の
内周縁に沿って全周にわたって開口するように、間隙G
が形成されている。断熱材22の下板2と接する面に
は、通路21と連通する複数の溝24が断熱材22の側
面に全周にわたって開放するように格子状に形成されて
いる。さらに、断熱材22とヒータ6の、凹部20内に
開口する通路21の位置と整合する位置には、通気性部
材23と連通する孔22a,6aがそれぞれ形成されて
いる。したがって、加圧膜体操作手段の管路が接続され
る通路21は、格子状の溝14を介して下板2に形成さ
れた間隔Gと連通すると共に、孔22a,6aを介して
通気性部材23と連通しており、加圧膜体3全面にわた
って膜体操作手段による作用が及ぼされる。なお、この
実施の形態においては断熱材22に溝24を格子状に形
成する例によって説明したが、下板2の凹部20の断熱
材23と接する面に溝を格子状に形成する等、下板2の
凹部20の側壁面20aとヒータ6等の側面との間の間
隙Gに沿って開口するように、加圧膜体操作手段の管路
が接続される通路21と連通することができるものであ
れば、この実施の形態に限定されることはない。
【0044】なお、加熱手段としては、シート状のヒー
タ5,6に限定されることなく、図示は省略するが、上
板1および/または下板2に蒸気や加熱水等の加熱媒体
循環流通させるための流路を形成したり、棒状ヒータを
設けることもできる。
【0045】通路21に接続される加圧膜体操作手段
は、真空ポンプ等の減圧手段とエアコンプレッサ等の加
圧流体源とを切り替え可能に備えてなるものである(図
示は省略する)。真空ポンプは、成形空間Sが減圧され
た際に加圧膜体3が膨れて積層成形材Hを不用意に加圧
しないように、吸引することにより加圧膜体3を通気性
部材23に密着させる。加圧流体源は、積層成形材Hを
所定の圧力で上定盤13との間で加圧するように加圧膜
体3を膨らませる。そして、加圧膜体操作手段は、加圧
膜体3を通気性部材23に密着させるように吸引し、積
層成形材Hを加圧するように加圧膜体3を膨らませ、積
層成形が完了して加圧を停止すべく加圧膜体3を元に戻
すために大気開放させることが任意のタイミングで切り
替え制御することができるように構成されている。
【0046】加圧膜体3は、弾性、伸縮性、可撓性およ
び耐熱性を有する、例えばシリコンゴムやフッ素ゴムか
らなるもので、加圧膜体固定枠30に対してその内周開
口を気密に覆うように、周縁が加圧膜体固定枠30の一
方の面に焼付加工等により固着されている。下板2の加
圧膜体固定枠30が当接される面には気密性を保持する
ためのパッキング部材31が設けられている。加圧膜体
固定枠30は、積層成形を行う積層成形材Hや通気性部
材23の上面のレベルに応じて、加圧膜体3の下面が通
気性部材23の上面と同一レベルとなるようにスペーサ
として機能すべく、加圧膜体固定枠30自体の厚みが異
なるもの、または、厚みや材質、硬度等の異なる加圧膜
体3が固着されたもの等、複数の種類が用意されてい
る。
【0047】枠体4は、その内周開口が上板1の凹部1
0および加圧膜体固定枠30の内周開口とほぼ同じ大き
さとなるように形成されてなるもので、上板1に当接さ
れる面にパッキング部材41が設けられている。そし
て、枠体4は、加圧膜体固定枠30と同様に成形空間S
の高さを調整するスペーサとして機能すべく、枠体4自
体の厚みが異なるもの等、複数の種類が用意されてい
る。
【0048】枠体4は、下板2の上面との間に加圧膜体
固定枠30が介装された状態で、ビス等(図示は省略す
る)により下板2に着脱可能に固定される。加圧膜体固
定枠30と枠体4との間の気密性は、加圧膜体3により
保持される。ビスを取外し、枠体4および/または加圧
膜体固定枠30を厚みが異なるものに交換することによ
り、成形空間Sの高さを調節可能とすることができる。
なお、ビスは、枠体4および加圧膜体固定枠30を水平
方向(図の左右方向)にずれることがないように固定す
ることができればよく、枠体4および加圧膜体固定枠3
0を下板2に締めつける必要はない。その理由は、枠体
4および加圧膜体固定枠30は、下板2が上板1に近接
することにより両者1,2の間に挟持されるからであ
る。
【0049】治具8は、減圧手段が接続された開口部7
と加圧膜体3との間に少なくとも位置して開口部7に加
圧膜体3が入り込むのを阻止するように、その外周形状
が枠体4の内周開口と同じかわずかに小さく、高さ(厚
さ)が、下板2を上板1に対して近接移動させて枠体4
を上板1に当接させた際に、上定盤13と加圧膜体3と
により形成される成形空間Sの高さと同じかわずかに低
くなるように形成されている。治具8の高さが成形空間
Sの高さよりも低く形成される場合には特に、図5に参
照されるように、枠体4の内周開口に沿って治具8がガ
イドされながら摺動し得るように、治具8の外周形状を
枠体4の内周開口とほぼ同じ大きさに形成することが望
ましい。
【0050】また、治具8は、成形空間S内に収容され
た積層成形材Hを加圧膜体3により上定盤13に対して
加圧し得るように、その略中央に穴80を備えた枠状に
形成されている(図6を参照)。枠状の治具8の上定盤
13と対向するように配置される側には、搬入された積
層成形材Hを収容すると共に積層成形された積層成形材
Hを搬出し得るように、溝状の収容部81が形成されて
いる。さらに、枠状の治具8の、加圧膜体3により積層
成形材Hを上定盤13に対して加圧する際に上定盤13
に当接される収容部81の周囲には、積層成形材Hの周
囲と減圧手段が接続された開口部7とを連通する連通手
段としての排気溝9が内側と外側との間に延在するよう
に複数形成されている。なお、連通手段は、積層成形材
Hの周囲と減圧手段が接続された開口部7とを連通する
ことができるものであれば、排気溝9に限定されること
はない。穴80の側壁は、加圧膜体3が積層成形材Hを
加圧する際に鋭角に屈曲されないように、鉛直線に対し
て傾斜させて形成することが望ましい。
【0051】本発明の真空積層成形装置は、上述した実
施の形態に限定されることなく、例えば、下板2を固定
し、上板1を下板2に対して近接遠退移動するように構
成し、あるいは上板1と下板2の双方を近接遠退移動す
るように構成することもできる。また、加圧膜体3や枠
体4を上板1に設け、減圧手段を下板2の上面に開口す
るように設けると共に、加圧膜体操作手段を上板1の下
面と加圧膜体3との間に開口するように設けることもで
きる。
【0052】次に、以上のように構成された第一の実施
の形態における真空積層成形装置を用いた場合により、
本発明の真空積層成形方法の第一の実施の形態について
説明する。本発明の真空積層成形方法は、概略、被積層
材Haと積層材Hbとからなる積層成形材Hを真空雰囲
気下で加圧・加熱して部分的に積層成形するための真空
積層成形方法であって、相対向して近接遠退可能に配設
された上板1または下板2のいずれか一方の対向面に設
けられた加圧膜体3と下板2または上板1のいずれか他
方の対抗面との間に積層成形材Hを配置すると共に、加
圧膜体3により積層成形材Hを加圧する際に、上板1と
下板2とを近接させてそのいずれか他方の対向面と加圧
膜体3との間で挟持することによって成形空間Sを形成
する枠体4の内周縁に沿って開口し成形空間Sを真空引
きする減圧手段が接続された開口部7と積層成形材Hの
周囲とを連通する連通手段9が設けられた治具8を、減
圧手段が接続された開口部7に加圧膜体3が入り込まな
いように少なくとも減圧手段の開口部7と加圧膜体3と
の間に配置し、上板1と下板2とを近接させてそのいず
れか他方の対向面と加圧膜体3とこれらの間で挟持され
た枠体4との内部に治具8と共に積層成形材Hが収容さ
れた成形空間Sを形成し、形成された成形空間S内の容
積を変化させることなく真空引きし、その後、積層成形
材Hの周囲から、治具8の連通手段9および枠体4の内
周縁に沿って開口する開口部7を介して、開口部7に接
続された減圧手段により脱気させつつ、積層成形材Hを
加圧膜体3により加圧すると共に加熱手段5,6により
積層成形材Hを加熱して、積層成形材Hを積層成形する
ものである。
【0053】最初に、上板1と下板2とは遠退離間した
状態とされている。そして、この実施の形態では、治具
8は、枠体4の内側に挿入され、加圧膜体3上に載置さ
れている。積層成形材Hは、この実施の形態では加圧膜
体3が下板2に設けられているために、積層材Hbが治
具8の穴80を介して加圧膜体3と対向すべく下方に位
置され、被積層材Haが上定盤13と対向すべく上方に
位置されるように重合配置された状態で、連続した帯状
のキャリヤフィルム(図示を省略した)に支持され、治
具8の穴80に対して整合するように溝状の凹部81に
搬入される(図1の状態)。その後、下板2を上板1に
対して近接移動させると、上板1と下板2との間で枠体
4および加圧膜体固定枠30に固着された加圧膜体3が
挟持され、治具8と共に積層成形材Hを収容した密閉さ
れた成形空間Sが形成される。
【0054】次いで、通路21に接続された加圧膜体操
作手段を真空ポンプによる吸引に切り替え、加圧膜体3
と下板2の凹部20との間に形成された空間内の空気を
吸引し、加圧膜体3を通気性部材23の上面に密着させ
る。通気性部材23が設けられ、断熱材22とヒータ6
に穴22a,6aがそれぞれ形成されており、さらに、
間隙Gが形成されると共に断熱材22に複数の溝24が
形成されていることにより、加圧膜体3は、全体が通気
性部材23に対して均一に密着するように吸引されるこ
ととなる。この加圧膜体3を吸引密着させる時期は、下
板2を上板1に近接移動させて成形空間Sを形成するの
と同時、あるいはそれ以前に行ってもよい。
【0055】その後、この状態を維持し、通路11に接
続された減圧手段により成形空間S内を減圧する。成形
空間S内の空気は、上板1の凹部10の側壁面10aと
上定盤13との間の全周にわたる間隙Fの開口部7を介
して、間隙Fに開口するように格子状に形成された各溝
14、および通路11を通って減圧手段へと均等に吸引
される。このとき、加圧膜体3が下板2の通気性部材2
3から離間しないように密着されているため、成形空間
Sの容積が減少することはなく、したがって積層成形材
Hが不用意に加圧されることはない。この成形空間S内
の減圧は、積層成形が完了して下板2を上板1から離間
移動させる直前まで継続維持される。
【0056】成形空間S内が充分に減圧されたら、通路
21に接続された加圧膜体操作手段をエアコンプレッサ
等の加圧流体供給源による圧縮空気等の加圧流体の供給
に切り替える。この場合には、通路21を介して、断熱
材22に格子状に形成され間隙Gに開口する各溝24、
下板2の凹部20の側壁面20aとヒータ6等との間の
間隙Gを通って通気性部材23から加圧膜体3全体に所
定圧力に調整された加圧流体の圧力作用が均等に及び、
加圧膜体3が成形空間S内に膨出する。また、積層成形
材Hへの加圧圧力の設定が低い場合等においては、加圧
膜体操作手段の加圧流体源からの加圧流体の供給を行わ
ず、通路21に接続された加圧膜体操作手段を大気圧に
開放するよう切り替えることもできる。この場合には、
通路11に接続された減圧手段による成形空間S内の真
空引き作用によって、加圧膜体3が成形空間S内に膨出
する。
【0057】成形空間S内に膨出した加圧膜体3は、治
具8の穴80を介して積層成形材Hを上定盤13に対し
て加圧する。このとき、上板1のヒータ5および下板2
のヒータ6の発熱によって被積層材Haと積層材Hbの
少なくとも一方が粘着性を有するように加熱されてお
り、加圧および加熱されることによって、積層成形材H
が積層成形されることとなる(図2)。なお、治具8の
高さが成形空間Sの高さよりも低く形成される場合に
は、加圧膜体3が成形空間S内に膨出することにより、
外周形状が枠体4の内周開口とほぼ同じ大きさに形成さ
れた治具8は、図8に参照されるように、枠体4の内周
開口に沿ってガイドされながら上定盤13に向かって上
昇するように摺動して、治具8の上面が上定盤13に当
接されることとなる。しかしながら、治具8の上面には
内側と外側との間に延在する排気溝9が複数形成されて
いるため、減圧手段と接続された開口部7と治具8の収
容部81に収容された積層成形材Hの周囲とは、閉塞さ
れることなく通気性が確保され、連通した状態が維持さ
れている。さらに、減圧手段が接続された開口部7と加
圧膜体3との間に治具8が位置していることにより、減
圧手段により開口部7から吸引すると共に加圧膜体3を
膨出させた際に、加圧膜体3が開口部7から間隙Fへと
入り込んで減圧手段の吸引を阻害したり加圧膜体3が屈
曲されて損傷するようなことが防止される。
【0058】積層成形材Hが充分に冷却され積層成形が
完了したら、通路21に接続された加圧膜体操作手段の
加圧流体源からの加圧流体の供給を停止して大気圧に開
放するよう切り替えた状態で、減圧手段による成形空間
S内の減圧を停止し、成形空間Sを大気と連通して加圧
膜体3による加圧を停止し、下板2を上板1から離間移
動させ、積層品(積層成形材H)を成形空間Sから搬出
する。
【0059】次に、本発明の真空積層成形装置の第二の
実施の形態を図3〜図9に基づいて説明する。上述した
第一の実施の形態と同様または相当する部分については
同じ符号を付してその説明を省略する。この実施の形態
における治具8は、加圧膜体3が積層材Hbを被積層材
Haに対して部分的に加圧することを許容する形状に形
成されている。すなわち、この実施の形態においては、
積層成形材Hは、被積層材Haよりも積層材Hbが小さ
く、また、被積層材Haに対して積層材Hbの周縁を積
層成形することなく図6に一点鎖線であるいは図7に破
線で示された内側の部分のみを積層成形するものであ
る。そのため、治具8の穴80は、加圧膜体3が積層成
形を行う部分のみを加圧するように、図6の一点鎖線あ
るいは図7の破線とほぼ同じ大きさ・形状に形成されて
いる。そして、穴80の周囲には、被積層材Haに対し
て積層成形されない積層材Hbの周縁を加圧膜体3によ
って加圧されないように加圧膜体から遮蔽する遮蔽部8
2が形成されている。したがって、積層材Hbは、被積
層材Haと積層成形される部分のみが治具8の穴80を
介して加圧膜体3に対して露出されている。なお、この
実施の形態においては積層材Hbの全周縁を積層成形し
ないように設定して遮蔽部82を形成した場合によって
説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されること
なく、治具8の穴80(すなわち、遮蔽部82でもあ
る)の位置および大きさを変更することにより、積層材
Hbの周縁の3辺、または隣接もしくは対向する2辺を
積層成形しないように設定することもできる。
【0060】さらに、本発明の真空積層成形装置は、上
述した構成に加え、特に積層成形材Hの被積層材Haお
よび/または積層材Hbが例えばガラス板のように部分
的な加圧により破損し易い材質からなる場合、あるい
は、積層成形材Hの被積層材Haおよび積層材Hbが共
にガラス板のように剛性を有する場合には、図3の二点
鎖線または図5に示すように、上定盤13の下面であっ
て治具8に形成された穴80と整合する位置に、治具8
に形成された穴80とほぼ同じ大きさおよび形状の当て
板83を設けることが望ましい。この場合にあっては、
図3に示すように、被積層材Haの、穴80を介して加
圧膜体3により積層材Hbを加圧される部分を当て板8
3が適切にバックアップ保持するため、積層成形材Hが
ガラス板のような破損し易い材質のものを含む場合や、
積層成形材Hの被積層材Haおよび積層材Hbが共に剛
性を有する場合であっても適切に部分的な積層成形を行
うことができる。
【0061】また、本発明は、図6および図7に示すよ
うに、一の被積層材Haに対応して積層材Hbを単一の
ものとして形成することもできるが、図6および図7に
二点鎖線で示すように、積層材Hbを帯状に形成し、こ
の帯状の積層材Hbに対して被積層材Haを所定のピッ
チで配置するように構成することもできる。
【0062】次に、以上のように構成された第二の実施
の形態における真空積層成形装置を用いた場合により、
本発明の真空積層成形方法の第二の実施の形態について
説明する。上述した第一の実施の形態と同様または相当
する部分については同じ符号を付してその説明を省略す
る。この実施の形態における真空積層成形方法に用いら
れる治具8は、加圧膜体3が積層材Hbを被積層材Ha
に対して部分的に加圧することを許容するための遮蔽部
82が形成されており、加圧膜体3により加圧された部
分のみを積層成形するものである。
【0063】最初に、治具8は、枠体4の内側に挿入さ
れ、加圧膜体3上に載置されている。そして、上板1と
下板2とを遠退離間した状態で、被積層材Haが上方で
積層材Hbが下方となるように積重された積層成形材H
を治具8の穴80および遮蔽部82に対して整合するよ
うに収容部81に搬入され位置決めされる(図3の状
態)。その後、上板1と下板2とを相対的に近接移動さ
せて、治具8と共に積層成形材Hが収容された密閉され
た成形空間Sを形成する。
【0064】次いで、通路21に接続された加圧膜体操
作手段により加圧膜体3を通気性部材23の上面に密着
させた状態で、通路11に接続された減圧手段により成
形空間S内を減圧する。成形空間S内が充分に減圧され
たら、通路21に接続された加圧膜体操作手段により加
圧膜体3を成形空間S内に膨出させる。成形空間S内に
膨出した加圧膜体3は、図4に示すように、積層材Hb
の穴80から露出している部分のみを被積層材Haに対
して上定盤13の間で加圧し、加熱手段5,6により加
熱された積層成形材Hのかかる部分のみを積層成形する
こととなる。なお、上定盤13の下面に当て板83を設
けた場合には、図5に示すように、被積層材Haの、穴
80を介して加圧膜体3により積層材Hbを加圧される
部分が適切にバックアップ保持される。
【0065】ここで、仮に、図9に示すように、積層成
形材Hを加圧する際に、成形空間S内の開口部7と加圧
膜体3との間に本発明による治具8が配置されていない
場合を仮定すると、減圧手段の吸引力および加圧膜体操
作手段の加圧流体源からの加圧流体の供給圧力により、
加圧膜体3は開口部7から間隙F内に折り曲げられた状
態で入り込み、開口部7を閉塞することとなる。また、
加圧膜体3は、積層成形材Hの周囲で上定盤13と密着
閉塞して開口部7との間の通気性を阻害することとな
る。その結果、積層成形材Hの周囲に残留した空気や加
熱により積層成形材Hから発生する揮発性成分のガス等
が減圧手段によって開口部から吸引されるのを妨げるの
に加えて、加圧膜体3に積層成形材Hに対する加圧とは
直接関係ない変形が生じて劣化が促進されることとな
る。
【0066】しかしながら、本発明では、図8に示すよ
うに、治具8の排気溝9によって開口部7と治具8の収
容部81に収容された積層成形材Hの周囲とが閉塞され
ることなく連通した状態が維持され、また、開口部7と
加圧膜体3との間に治具8が位置していることによって
加圧膜体3が開口部7から間隙Fへと入り込んで減圧手
段の吸引を阻害したり加圧膜体3が屈曲されて損傷する
ようなことが防止されることは、上述した第一の実施の
形態の場合と同様である。したがって、積層成形材Hの
周囲に残留した空気や加熱により積層成形材Hから発生
する揮発性成分のガス等は、減圧手段によって開口部7
から吸引されてボイドを発生させる原因が確実に解消さ
れると共に、加圧膜体3の積層成形材Hに対する加圧と
は直接関係ない変形による劣化が生じることがない。
【0067】次に、本発明の真空積層成形装置の第三の
実施の形態を図10〜図16に基づいて説明する。上述
した第一および第二の実施の形態と同様または相当する
部分については同じ符号を付してその説明を省略する。
この実施の形態における真空積層成形装置は、上記真空
積層装置の構成に加えて、被積層材Haと積層材Hbと
の間に配置され、被積層材Haと積層材Hbとの任意の
箇所が部分的に接して積層成形されるように形成された
遮蔽フィルム100を備えている。
【0068】遮蔽フィルム100は、材質あるいは厚さ
等が積層材よりも破断に対して強い例えば20〜70μ
m程度の厚さを有するポリエチレンテレフタレート等の
ような樹脂フィルムから選択採用される。そして、この
実施の形態の場合、被積層材Haに対して積層材Hbの
周縁を積層成形することなくその内側の部分のみを積層
成形するため(図7に破線で示した部分を参照)、被積
層材Haと積層材Hbとの間に配置される遮蔽フィルム
100は、図12に示すように、被積層材Haと積層材
Hbとを積層する箇所が部分的に接するように、積層材
Hbの積層成形する内側の部分とほぼ同じ大きさおよび
形状に窓101が穿設された単体の窓枠状に形成された
ものからなる。なお、この実施の形態において用いられ
る治具8は、上述した第二の実施の形態で説明したよう
に、穴80およびその周囲に遮蔽部82が形成されたも
のが使用されている。しかしながら、治具8の穴80の
大きさは、第二の実施の形態のように加圧膜体3が積層
成形を行う部分とほぼ同じ大きさ・形状に形成する必要
はなく、遮蔽フィルム100の窓101以上の大きさ・
形状であればよい。したがって、この実施の形態では、
第一の実施の形態で説明された治具8を用いることもで
きる。
【0069】次に、以上のように構成された第三の実施
の形態における真空積層成形装置を用いた場合により、
本発明の真空積層成形方法の第三の実施の形態について
説明する。上述した第一および第二の実施の形態と同様
または相当する部分については同じ符号を付してその説
明を省略する。この実施の形態における真空積層成形方
法においては、被積層材Haと積層材Hbとの任意の箇
所が部分的に接して積層成形されるように形成した遮蔽
フィルム100を被積層材Haと積層材Hbとの間に介
装した状態の積層成形材Hを、加圧膜体3と下板または
上板のいずれか他方の対向面との間に配置し、加圧膜体
により加圧すると共に加熱手段により積層成形材Hを加
熱して、積層材Hbと被積層材Haとが互いに接してい
る部分のみを積層成形するものである。さらに、被積層
材Haと積層材Hbとが部分的に積層成形された積層成
形材Hから遮蔽フィルム100を除去することによっ
て、遮蔽フィルム100が介装されて被積層材Haと積
層成形されていない部分の積層材Hbを、被積層材Ha
と積層成形された部分の境界部Hb3で切断して、遮蔽
フィルム100と共に取り除くものである。
【0070】最初に、被積層材Haに対して積層材Hb
の内側の積層成形される部分に窓101を整合させるよ
うにして遮蔽フィルム100を被積層材Haと積層材H
bとの間に配置し積重する。そして、上板1と下板2と
を遠退離間した状態で、遮蔽フィルム100が介装され
た積層成形材Hを被積層材Haが上方で積層材Hbが下
方となるように位置させ、窓101が治具8の穴80と
整合するように位置決めし収容部81に搬入する(図1
0の状態)。その後、上板1と下板2とを相対的に近接
移動させて、治具8と共に遮蔽フィルム100が介装さ
れた積層成形材Hを収容した密閉された成形空間Sを形
成する。
【0071】次いで、通路21に接続された加圧膜体操
作手段により加圧膜体3を通気性部材23の上面に密着
させた状態で、通路11に接続された減圧手段により成
形空間S内を減圧する。成形空間S内が充分に減圧され
たら、通路21に接続された加圧膜体操作手段により加
圧膜体3を成形空間S内に膨出させる。成形空間S内に
膨出した加圧膜体3は、図11に示すように、治具8の
穴80を介して積層材Hbを被積層材Haに対して上定
盤13の間で加圧し、加熱手段5,6により加熱された
積層成形材Hを積層成形する。このとき、積層成形材H
は、遮蔽フィルム100によって被積層材Haに対して
遮蔽されている積層材Hbの周縁が積層成形されず、遮
蔽フィルム100の窓101を介して被積層材Haと積
層材Hbとの互いに接している部分のみが積層成形され
る。また、治具8の排気溝9によって開口部7と治具8
の収容部81に収容された積層成形材Hの周囲とが閉塞
されることなく連通した状態が維持されると共に、開口
部7と加圧膜体3との間に治具8が位置していることに
よって加圧膜体3が開口部7から間隙Fへと入り込んで
減圧手段の吸引を阻害したり加圧膜体3が屈曲されて損
傷するようなことが防止されることは、上述した第一お
よび第二の実施の形態の場合と同様である。さらに、積
層成形材Hがガラス板のような破損し易い材質のものを
含む等の場合には、加圧膜体3により積層材Hbが加圧
される部分の被積層材Haを適切にバックアップ保持す
べく、上定盤13の下面であって治具8に形成された穴
80と整合する位置に、治具8に形成された穴80ある
いは遮蔽フィルム100の窓101とほぼ同じ大きさお
よび形状の当て板83を設けることもできる。
【0072】積層成形材Hが充分に冷却され積層成形が
完了したら、加圧膜体操作手段を大気圧に開放するよう
切り替え、減圧手段による成形空間S内の減圧を停止
し、成形空間Sを大気と連通して加圧膜体3による加圧
を停止し、下板2を上板1から離間移動させ、積層品
(積層成形材H)を成形空間Sから搬出する。
【0073】成形空間Sから搬出された積層成形材H
は、図15に示す状態となっている。そして、図16に
示すように、被積層材Haと積層材Hbとが部分的に積
層成形された積層成形材Hから、積層材Hbよりも破断
に対して強い遮蔽フィルム100を引っ張って除去す
る。これにより、積層材Hbの遮蔽フィルム100が介
装されて被積層材Haと積層成形されていない積層材H
bの余分な部分Hb1が、被積層材Haと積層成形され
た部分Hb2との境界部Hb3で切断されて、遮蔽フィ
ルム100と共に取り除かれることとなる。
【0074】ここで、遮蔽100フィルムは、第一およ
び第二の実施の形態における積層材Hbと同様(図6お
よび図7を参照)に、図12に示すように、一の積層成
形材Hまたは被積層材Haに対応して、単一のものとし
て窓枠状に形成することもできるが、図12に二点鎖線
であるいは図13および図14に示すように、連続した
帯状に形成されたものからなり、複数の窓101を配列
したものとすることもできる。さらに、この場合におい
ては、図13に示すように、成形空間Sの搬送方向にお
ける長さに相当する一ピッチPの間に、複数の被積層材
Haが互いに重なることがないような間隔で、複数の窓
101を形成することもできる。このように構成するこ
とにより、1度の積層成形サイクルにおいて、成形空間
内に複数の被積層材Haを各窓101と整合するように
配置し、各窓101を介して各被積層材Haと単一また
は連続した帯状の積層材Hbとの部分的な積層成形を一
度に行うことができる。
【0075】さらにまた、図14に示すように、一の被
積層材Haに対して複数箇所に積層材Hbが積層成形さ
れるように、複数の窓101を遮蔽フィルム100に形
成することもできる。この場合にあっては、積層成形が
完了して余分な積層材Hb1が除去されると、一の被積
層材Haに対して複数の箇所に積層材Hbが飛び地のよ
うに積層成形された積層成形材Hを成形することができ
ることとなる。そしてこの場合にはさらに、図14に二
点鎖線で示すように、複数の箇所に積層材Hbが積層成
形された被積層材Haを分割切断することにより、複数
個分の積層品を一度に積層成形することもできる。
【0076】そして、図12における鎖線あるいは図1
3および図14に示すように、遮蔽フィルム100を連
続した帯状に形成した場合には、積層成形が完了して搬
出された積層成形材Hから遮蔽フィルム100をロール
(図示は省略する)に巻き取ることにより、余分な積層
材Hbを連続して自動的に容易に取り除くことができ
る。
【0077】次に、本発明の真空積層成形装置の第四の
実施の形態を図17および図18に基づいて説明する。
上述した第一乃至第三の実施の形態と同様または相当す
る部分については同じ符号を付してその説明を省略す
る。この実施の形態における真空積層成形装置は、概
略、被積層材Haと積層材Hbとからなる積層成形材H
を真空雰囲気下で加圧・加熱することにより積層成形す
るための真空積層成形装置であって、相対向して近接遠
退可能に設けられた上板1および下板2と、上板1また
は下板2のいずれか一方の対向面に設けられた加圧膜体
3と、上板1と下板2とが相対的に近接した際に、その
いずれか他方の対向面と加圧膜体3との間で挟持される
ことによって積層成形材Hが収容される成形空間Sを形
成する枠体4と、積層成形材Hを加熱する加熱手段5,
6と、成形空間Sを真空引きする減圧手段と、積層成形
材Hを任意のタイミングで加圧すべく加圧膜体3を操作
する加圧膜体操作手段と、被積層材Haと積層材Hbと
の間に配置され、被積層材Haと積層材Hbとの任意の
箇所が部分的に接して積層成形されるように窓101が
形成された遮蔽フィルム100と、を備えたものであ
る。
【0078】すなわち、この第四の実施の形態における
真空積層成形装置では、積層成形材Hの周囲の脱気が重
要視されず、被積層材Haに対して積層材Hbを部分的
に積層成形する場合に、上述した実施の形態における治
具8を用いることなく、窓101が形成された遮蔽フィ
ルム100を用いるものである。積層材Hbよりも破断
に対して強い材質や厚さの遮蔽フィルム100を選択採
用し、被積層材Haに対して積層材Hbの積層成形され
る部分に応じて窓101を形成することは第三の実施の
形態と同様である。また、一の被積層材Haに対して、
単体または連続した帯状の積層材Hbを用い、さらに、
単一の窓101が形成された単体の窓枠状または複数の
窓101が配列形成された連続した帯状の遮蔽フィルム
100を用いることができることも第三の実施の形態と
同様である。
【0079】次に、以上のように構成された第四の実施
の形態における真空積層成形装置を用いた場合により、
本発明の真空積層成形方法の第四の実施の形態について
説明する。上述した第一乃至第三の実施の形態と同様ま
たは相当する部分については同じ符号を付してその説明
を省略する。この実施の形態における真空積層成形方法
は、概略、被積層材Haと積層材Hbとからなる積層成
形材Hを真空雰囲気下で加圧・加熱して部分的に積層成
形するための真空積層成形方法であって、被積層材Ha
と積層材Hbとの任意の箇所が部分的に接して積層成形
されるように形成した遮蔽フィルム100が被積層材H
aと積層材Hbとの間に介装された状態の積層成形材H
を、相対向して近接遠退可能に配設された上板1または
下板2のいずれか一方の対向面に設けられた加圧膜体3
と下板2または上板1のいずれか他方の対抗面の間に配
置し、上板1と下板2とを近接させてそのいずれか他方
の対向面と加圧膜体3とこれらの間で挟持された枠体4
との内部に遮蔽フィルム100が介装された積層成形材
Hを収容した成形空間Sを形成し、形成された成形空間
S内の容積を変化させることなく真空引きし、その後、
積層成形材Hを加圧膜体3により加圧すると共に加熱手
段5,6により積層成形材Hを加熱して、積層材Hbと
被積層材Haとが互いに接している部分のみを積層成形
するものである。そして、被積層材Haと積層材Hbと
が部分的に積層成形された積層成形材Hから遮蔽フィル
ム100を除去することによって、遮蔽フィルム100
が介装されて被積層材Haと積層成形されていない部分
の積層材Hbを、被積層材Haと積層成形された部分の
境界部Hb3から切断して、遮蔽フィルム100と共に
取り除くものである。さらに、遮蔽フィルム100を連
続した帯状に形成した場合には、被積層材Haと積層材
Hbとが部分的に積層成形された積層成形材Hから遮蔽
フィルム100を順次連続して取り除くことによって、
境界部から順次連続して切断して、被積層材Haと積層
成形されていない部分の積層材Hbを遮蔽フィルム10
0と共に取り除くものである。
【0080】最初に、被積層材Haに対して積層材Hb
の内側の積層成形される部分に窓101を整合させるよ
うにして遮蔽フィルム100を被積層材Haと積層材H
bとの間に配置し積重する。そして、上板1と下板2と
を遠退離間した状態で、遮蔽フィルム100が介装され
た積層成形材Hを被積層材Haが上方で積層材Hbが下
方となるように位置させ、上定盤13と加圧膜体との間
の枠体4内に搬入する(図17の状態)。その後、上板
1と下板2とを相対的に近接移動させて、遮蔽フィルム
100が介装された積層成形材Hを収容した密閉された
成形空間Sを形成する。
【0081】次いで、通路21に接続された加圧膜体操
作手段により加圧膜体3を通気性部材23の上面に密着
させた状態で、通路11に接続された減圧手段により成
形空間S内を減圧する。成形空間S内が充分に減圧され
たら、通路21に接続された加圧膜体操作手段により加
圧膜体3を成形空間S内に膨出させる。成形空間S内に
膨出した加圧膜体3は、図18に示すように、積層材H
bを被積層材Haに対して上定盤13の間で加圧し、加
熱手段5,6により加熱された積層成形材Hを積層成形
する。このとき、積層成形材Hは、遮蔽フィルム100
によって被積層材Haに対して遮蔽されている積層材H
bの周縁が積層成形されず、遮蔽フィルム100の窓1
01を介して被積層材Haと積層材Hbとの互いに接し
ている部分のみが積層成形されることは、上述した第三
の実施の形態の場合と同様である。積層成形材Hが充分
に冷却され積層成形が完了したら、加圧膜体操作手段を
大気圧に開放するよう切り替え、減圧手段による成形空
間S内の減圧を停止し、成形空間Sを大気と連通して加
圧膜体3による加圧を停止し、下板2を上板1から離間
移動させ、積層成形材Hを成形空間Sから搬出する。
【0082】成形空間Sから搬出された積層成形材Hか
ら、単一の窓101が形成された単体の窓枠状または複
数の窓101が配列形成された連続した帯状の遮蔽フィ
ルム100を引っ張って除去することにより、単体また
は連続した帯状の積層材Hbの遮蔽フィルム100が介
装されて被積層材Haと積層成形されていない積層材H
bの余分な部分Hb1が、被積層材Haと積層成形され
た部分Hb2との境界部Hb3で切断されて、遮蔽フィ
ルム100と共に取り除かれることとなる。
【0083】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、相対向して近
接遠退可能に設けられた上板および下板と、上板または
下板のいずれか一方の対向面に設けられた加圧膜体と、
上板と下板とが相対的に近接した際に、そのいずれか他
方の対向面と加圧膜体との間で挟持されることによって
成形空間を形成する枠体と、積層成形材を加熱する加熱
手段と、成形空間を真空引きする減圧手段が接続された
枠体の内周縁に沿って開口する開口部と、積層成形材を
任意のタイミングで加圧すべく加圧膜体を操作する加圧
膜体操作手段と、減圧手段が接続された開口部に加圧膜
体が入り込まないように少なくとも減圧手段が接続され
た開口部と加圧膜体との間に位置し、加圧膜体により積
層成形材を加圧する際に成形空間内に収容された積層成
形材の周囲と減圧手段が接続された開口部とを連通する
連通手段を有する治具と、を備えたことにより、積層成
形中に加圧膜体が上板または下板のいずれか他方の対向
面に密着し閉塞することを回避することができ、したが
って、成形材の間および周囲に、ボイドを発生させるこ
とがないように吸引作用を確実に及ぼすことができる真
空積層成形装置を提供することができる。
【0084】請求項2の発明によれば、請求項1に記載
の発明において、治具は、枠体内に挿入され積層成形材
を収容することが可能な枠状に形成され、連通手段は、
加圧膜体により積層成形材を加圧する際に上板または下
板のいずれか他方の対向面と当接される面に、枠状の治
具の内側と外側とを連通するように形成された排気溝か
らなることにより、排気溝が連通手段として機能して、
成形材の周囲全体に真空引きの作用が及ぼされるため、
簡単な構成で請求項1と同じの効果を得ることができる
真空積層成形装置を提供することができる。
【0085】請求項3の発明によれば、請求項2に記載
の発明において、治具は、加圧膜体が積層成形材を部分
的に加圧することを許容する形状に形成されたものであ
ることにより、積層成形材の任意の部分のみを加圧膜体
によって部分的に加圧することができる真空積層成形装
置を提供することができる。
【0086】請求項4の発明によれば、請求項3に記載
の発明において、加圧膜体が積層材を被積層材に対して
部分的に加圧することを許容するように形成された治具
の形状に応じた形状を有する当て板を、上板または下板
のいずれか他方の対向面に設けたことにより、加圧膜体
によって治具を介して任意の部分のみが部分的に加圧さ
れる積層成形材の反対側が当て板によって保持されるた
め、積層成形材が部分的な加圧により破損し易い材質を
含む場合であっても破損することなく、かかる部分だけ
を確実に加圧することができる真空積層成形装置を提供
することができる。
【0087】請求項5の発明によれば、請求項1〜4の
いずれかに記載の発明において、被積層材と積層材との
間に配置され、被積層材と積層材との任意の箇所が部分
的に接して積層成形されるように形成された遮蔽フィル
ムを備えたことにより、加圧膜体により加圧されると、
積層成形材は、遮蔽フィルムによって遮蔽されている部
分の被積層材と積層材とが積層成形されず、被積層材と
積層材との任意の箇所のみを部分的に積層成形すること
ができる真空積層成形装置を提供することができる。
【0088】また、請求項6の発明によれば、相対向し
て近接遠退可能に設けられた上板および下板と、上板ま
たは下板のいずれか一方の対向面に設けられた加圧膜体
と、上板と下板とが相対的に近接した際に、そのいずれ
か他方の対向面と加圧膜体との間で挟持されることによ
って積層成形材が収容される成形空間を形成する枠体
と、積層成形材を加熱する加熱手段と、成形空間を真空
引きする減圧手段と、積層成形材を任意のタイミングで
加圧すべく加圧膜体を操作する加圧膜体操作手段と、被
積層材と積層材との間に配置され、被積層材と積層材と
の任意の箇所が部分的に接して積層成形されるように形
成された遮蔽フィルムと、を備えたことにより、加圧膜
体により加圧されると、積層成形材は、遮蔽フィルムに
よって遮蔽されている部分の被積層材と積層材とが積層
成形されず、被積層材と積層材との任意の箇所のみを部
分的に積層成形することができる真空積層成形装置を提
供することができる。
【0089】請求項7の発明によれば、請求項5または
6のいずれかに記載の発明において、遮蔽フィルムが、
積層材よりも破断に対して強く、窓枠状に形成されたも
のからなることにより、積層成形が完了して搬出された
積層成形材から遮蔽フィルムを引っ張って除去すること
により、遮蔽フィルムが介装されて被積層材と積層成形
されていない部分の積層材を、被積層材と積層成形され
た部分の境界部から切断して遮蔽フィルムと共に容易に
取り除くことができる真空積層成形装置を提供すること
ができる。
【0090】請求項8の発明によれば、請求項5または
6のいずれかに記載の発明において、遮蔽フィルムが、
連続した帯状に形成されたものからなり、積層材よりも
破断に対して強く、複数の窓が配列されたものからなる
ことにより、遮蔽フィルムが介装されて被積層材と積層
成形されていない部分の積層材を、被積層材と積層成形
された部分の境界部から順次連続して切断し、遮蔽フィ
ルムと共に容易に取り除くことができる真空積層成形装
置を提供することができる。
【0091】一方、請求項9の発明によれば、被積層材
と積層材とからなる積層成形材を真空雰囲気下で加圧・
加熱して部分的に積層成形するための真空積層成形方法
であって、相対向して近接遠退可能に配設された上板ま
たは下板のいずれか一方の対向面に設けられた加圧膜体
と下板または上板のいずれか他方の対抗面との間に積層
成形材を配置すると共に、加圧膜体により積層成形材を
加圧する際に、上板と下板とを近接させてそのいずれか
他方の対向面と加圧膜体との間で挟持することによって
成形空間を形成する枠体の内周縁に沿って開口し成形空
間を真空引きする減圧手段が接続された開口部と積層成
形材の周囲とを連通する連通手段が設けられた治具を、
減圧手段が接続された開口部に加圧膜体が入り込まない
ように少なくとも減圧手段の開口部と加圧膜体との間に
配置し、上板と下板とを近接させてそのいずれか他方の
対向面と加圧膜体とこれらの間で挟持された枠体との内
部に治具と共に積層成形材が収容された成形空間を形成
し、形成された成形空間内の容積を変化させることなく
真空引きし、その後、積層成形材の周囲から、治具の連
通手段および枠体の内周縁に沿って開口する開口部を介
して、開口部に接続された減圧手段により脱気させつ
つ、積層成形材を加圧膜体により加圧すると共に加熱手
段により積層成形材を加熱して、積層成形材を積層成形
することにより、積層成形中に加圧膜体が上板または下
板のいずれか他方の対向面に密着し閉塞することを回避
することができ、したがって、成形材の間および周囲
に、ボイドを発生させることがないように吸引作用を確
実に成形空間全体にわたって均等に及ぼすことができる
真空積層成形方法を提供することができる。
【0092】請求項10の発明によれば、請求項9に記
載の発明において、少なくとも減圧手段の開口部と加圧
膜体との間に配置される治具は、加圧膜体が積層材を被
積層材に対して部分的に加圧することを許容する形状に
形成されていることにより、加圧膜体によって積層成形
材を部分的に加圧することができ、したがって、積層成
形材の任意の部分のみを積層成形することができる真空
積層成形方法を提供することができる。
【0093】請求項11の発明によれば、請求項9また
は10のいずれかに記載の発明において、被積層材と積
層材との任意の箇所が部分的に接して積層成形されるよ
うに形成した遮蔽フィルムを、被積層材と積層材との間
に介装した状態で、積層成形材を加圧膜体と下板または
上板のいずれか他方の対向面との間に配置し、加圧膜体
により加圧すると共に加熱手段により積層成形材を加熱
することにより、積層材と被積層材とが互いに接してい
る部分のみを積層成形することができる真空積層成形方
法を提供することができる。
【0094】また、請求項12の発明によれば、相対向
して近接遠退可能に配設された上板または下板のいずれ
か一方の対向面に設けられた加圧膜体と下板または上板
のいずれか他方の対抗面の間に、被積層材と積層材との
任意の箇所が部分的に接して積層成形されるように形成
した遮蔽フィルムを被積層材と積層材との間に介装した
状態で積層成形材を配置し、上板と下板とを近接させて
そのいずれか他方の対向面と加圧膜体とこれらの間で挟
持された枠体との内部に積層成形材が収容された成形空
間を形成し、形成された成形空間内の容積を変化させる
ことなく真空引きし、その後、積層成形材を加圧膜体に
より加圧すると共に加熱手段により積層成形材を加熱す
ることにおり、積層材と被積層材とが互いに接している
部分のみを積層成形することができる真空積層成形方法
を提供することができる。
【0095】請求項13の発明によれば、請求項11ま
たは12のいずれかに記載の発明において、遮蔽フィル
ムを積層材よりも破断に対して強いものに選択すると共
に窓枠状に形成し、被積層材と積層材とが部分的に積層
成形された積層成形材から遮蔽フィルムを除去すること
によって、遮蔽フィルムが介装されて被積層材と積層成
形されていない部分の積層材を、被積層材と積層成形さ
れた部分の境界部から切断して遮蔽フィルムと共に容易
に取り除くことができる真空積層成形方法を提供するこ
とができる。
【0096】請求項14の発明によれば、請求項11ま
たは12のいずれかに記載の発明において、遮蔽フィル
ムを連続した帯状に形成すると共に積層材よりも破断に
対して強いものに選択し、さらに遮蔽フィルムに複数の
窓を配列し、被積層材と積層材とが部分的に積層成形さ
れた積層成形材から遮蔽フィルムを順次連続して除去す
ることによって、遮蔽フィルムが介装されて被積層材と
積層成形されていない部分の積層材を、被積層材と積層
成形された部分の境界部から順次連続して切断して遮蔽
フィルムと共に容易に連続して取り除くことができる真
空積層成形方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空積層成形装置の第一の実施の形態
を示す断面図である。
【図2】図1における真空積層成形装置の積層成形を行
う状態を示す説明図である。
【図3】本発明の真空積層成形装置の第二の実施の形態
を示す断面図である。
【図4】図3における真空積層成形装置の積層成形を行
う状態を示す説明図である。
【図5】図3における真空積層成形装置の当て板を設け
た場合の積層成形を行う状態を示す説明図である。
【図6】図3における真空積層成形装置に用いられる治
具と積層成形材の配置を示す斜視図である。
【図7】被積層材と積層材とを積層成形する部分を示し
た積層成形材の正面図である。
【図8】図3における真空積層成形装置の部分拡大図で
ある。
【図9】図8との比較例であって、本発明の真空積層成
形装置に用いられる治具がない場合を仮定し、減圧手段
の真空引き作用によって開口部に加圧膜体が入り込んだ
状態を示すを示す説明図である。
【図10】本発明の真空積層成形装置の第三の実施の形
態を示す断面図である。
【図11】図10における真空積層成形装置の積層成形
を行う状態を示す説明図である。
【図12】積層成形材と遮蔽フィルムの実施の一形態の
配置を示す斜視図である。
【図13】積層成形材と遮蔽フィルムの実施の別の形態
の配置を示す斜視図である。
【図14】積層成形材と遮蔽フィルムの実施のさらに別
の形態の配置を示す斜視図である。
【図15】遮蔽フィルムが介装された状態で積層成形さ
れた積層成形材の部分断面図である。
【図16】図15の状態から遮蔽フィルムを除去するこ
とによって、遮蔽フィルムが介装されて被積層材と積層
成形されていない部分の積層材が、被積層材と積層成形
された部分の境界部から切断されて遮蔽フィルムと共に
取り除かれる状態を示す説明図である。
【図17】本発明の真空積層成形装置の第四の実施の形
態を示す断面図である。
【図18】図17における真空積層成形装置の積層成形
を行う状態を示す説明図である。
【符号の説明】 H 積層成形材 Ha 被積層材 Hb 積層材 Hb1 被積層材と積層成形されていない部分の積層材 Hb2 被積層材と積層成形された部分の積層材 Hb3 積層材の被積層材と積層成形されていない部分
と被積層材と積層成形された部分の境界部 S 成形空間 1 上板 2 下板 3 加圧膜体 4 枠体 5,6 ヒータ(加熱手段) 7 開口部 8 治具 9 排気溝(連通手段) 80 穴 81 収容部 82 遮蔽部 83 当て板 100 遮蔽フィルム 101 窓

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被積層材と積層材とからなる積層成形材
    を真空雰囲気下で加圧・加熱することにより積層成形す
    るための真空積層成形装置であって、 相対向して近接遠退可能に設けられた上板および下板
    と、 上板または下板のいずれか一方の対向面に設けられた加
    圧膜体と、 上板と下板とが相対的に近接した際に、そのいずれか他
    方の対向面と加圧膜体との間で挟持されることによって
    成形空間を形成する枠体と、 積層成形材を加熱する加熱手段と、 成形空間を真空引きする減圧手段が接続された枠体の内
    周縁に沿って開口する開口部と、 積層成形材を任意のタイミングで加圧すべく加圧膜体を
    操作する加圧膜体操作手段と、 減圧手段が接続された開口部と加圧膜体との間に位置
    し、加圧膜体により積層成形材を加圧する際に成形空間
    内に収容された積層成形材の周囲と減圧手段が接続され
    た開口部とを連通する連通手段を有する治具と、を備え
    たことを特徴とする真空積層成形装置。
  2. 【請求項2】 治具は、枠体内に挿入され積層成形材を
    収容することが可能な枠状に形成され、連通手段は、加
    圧膜体により積層成形材を加圧する際に上板または下板
    のいずれか他方の対向面と当接される面に、枠状の治具
    の内側と外側とを連通するように形成された排気溝から
    なることを特徴とする請求項1に記載の真空積層成形装
    置。
  3. 【請求項3】 治具は、加圧膜体が積層成形材を部分的
    に加圧することを許容する形状に形成されたものである
    ことを特徴とする請求項2に記載の真空積層成形装置。
  4. 【請求項4】 加圧膜体が積層材を被積層材に対して部
    分的に加圧することを許容するように形成された治具の
    形状に応じた形状を有する当て板を、上板または下板の
    いずれか他方の対向面に設けたことを特徴とする請求項
    3に記載の真空積層成形装置。
  5. 【請求項5】 被積層材と積層材との間に配置され、被
    積層材と積層材との任意の箇所が部分的に接して積層成
    形されるように形成された遮蔽フィルムを備えたことを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の真空積層成
    形装置。
  6. 【請求項6】 被積層材と積層材とからなる積層成形材
    を真空雰囲気下で加圧・加熱することにより積層成形す
    るための真空積層成形装置であって、 相対向して近接遠退可能に設けられた上板および下板
    と、 上板または下板のいずれか一方の対向面に設けられた加
    圧膜体と、 上板と下板とが相対的に近接した際に、そのいずれか他
    方の対向面と加圧膜体との間で挟持されることによって
    積層成形材が収容される成形空間を形成する枠体と、 積層成形材を加熱する加熱手段と、 成形空間を真空引きする減圧手段と、 積層成形材を任意のタイミングで加圧すべく加圧膜体を
    操作する加圧膜体操作手段と、 被積層材と積層材との間に配置され、被積層材と積層材
    との任意の箇所が部分的に接して積層成形されるように
    形成された遮蔽フィルムと、を備えたことを特徴とする
    真空積層成形装置。
  7. 【請求項7】 遮蔽フィルムは、積層材よりも破断に対
    して強く、窓枠状に形成されたものからなることを特徴
    とする請求項5または6のいずれかに記載の真空積層成
    形装置。
  8. 【請求項8】 遮蔽フィルムは、連続した帯状に形成さ
    れたものからなり、積層材よりも破断に対して強く、複
    数の窓が配列されたものからなることを特徴とする請求
    項5または6のいずれかに記載の真空積層成形装置。
  9. 【請求項9】 被積層材と積層材とからなる積層成形材
    を真空雰囲気下で加圧・加熱して部分的に積層成形する
    ための真空積層成形方法であって、 相対向して近接遠退可能に配設された上板または下板の
    いずれか一方の対向面に設けられた加圧膜体と下板また
    は上板のいずれか他方の対抗面との間に積層成形材を配
    置すると共に、 加圧膜体により積層成形材を加圧する際に、上板と下板
    とを近接させてそのいずれか他方の対向面と加圧膜体と
    の間で挟持することによって成形空間を形成する枠体の
    内周縁に沿って開口し成形空間を真空引きする減圧手段
    が接続された開口部と積層成形材の周囲とを連通する連
    通手段が設けられた治具を、減圧手段の開口部と加圧膜
    体との間に配置し、 上板と下板とを近接させてそのいずれか他方の対向面と
    加圧膜体とこれらの間で挟持された枠体との内部に治具
    と共に積層成形材が収容された成形空間を形成し、 形成された成形空間内の容積を変化させることなく真空
    引きし、 その後、積層成形材の周囲から、治具の連通手段および
    枠体の内周縁に沿って開口する開口部を介して、開口部
    に接続された減圧手段により脱気させつつ、積層成形材
    を加圧膜体により加圧すると共に加熱手段により積層成
    形材を加熱して、積層成形材を積層成形することを特徴
    とする真空積層成形方法。
  10. 【請求項10】 少なくとも減圧手段の開口部と加圧膜
    体との間に配置される治具は、加圧膜体が積層材を被積
    層材に対して部分的に加圧することを許容する形状に形
    成されており、加圧膜体により加圧された部分のみを積
    層成形することを特徴とする請求項9に記載の真空積層
    成形方法。
  11. 【請求項11】 被積層材と積層材との任意の箇所が部
    分的に接して積層成形されるように形成した遮蔽フィル
    ムを、被積層材と積層材との間に介装した状態で、積層
    成形材を加圧膜体と下板または上板のいずれか他方の対
    向面との間に配置し、加圧膜体により加圧すると共に加
    熱手段により積層成形材を加熱して、積層材と被積層材
    とが互いに接している部分のみを積層成形することを特
    徴とする請求項9または10のいずれかに記載の真空積
    層成形方法。
  12. 【請求項12】 被積層材と積層材とからなる積層成形
    材を真空雰囲気下で加圧・加熱して部分的に積層成形す
    るための真空積層成形方法であって、 相対向して近接遠退可能に配設された上板または下板の
    いずれか一方の対向面に設けられた加圧膜体と下板また
    は上板のいずれか他方の対抗面の間に、被積層材と積層
    材との任意の箇所が部分的に接して積層成形されるよう
    に形成した遮蔽フィルムを被積層材と積層材との間に介
    装した状態で積層成形材を配置し、 上板と下板とを近接させてそのいずれか他方の対向面と
    加圧膜体とこれらの間で挟持された枠体との内部に積層
    成形材が収容された成形空間を形成し、 形成された成形空間内の容積を変化させることなく真空
    引きし、 その後、積層成形材を加圧膜体により加圧すると共に加
    熱手段により積層成形材を加熱して、 積層材と被積層材とが互いに接している部分のみを積層
    成形することを特徴とする真空積層成形方法。
  13. 【請求項13】 遮蔽フィルムを積層材よりも破断に対
    して強いものに選択すると共に窓枠状に形成し、 被積層材と積層材とが部分的に積層成形された積層成形
    材から遮蔽フィルムを除去することによって、遮蔽フィ
    ルムが介装されて被積層材と積層成形されていない部分
    の積層材を、被積層材と積層成形された部分の境界部か
    ら切断して、遮蔽フィルムと共に取り除くことを特徴と
    する請求項11または12のいずれかに記載の真空積層
    成形方法。
  14. 【請求項14】 遮蔽フィルムを連続した帯状に形成す
    ると共に積層材よりも破断に対して強いものに選択し、
    さらに遮蔽フィルムに複数の窓を配列し、 被積層材と積層材とが部分的に積層成形された積層成形
    材から遮蔽フィルムを順次連続して除去することによっ
    て、遮蔽フィルムが介装されて被積層材と積層成形され
    ていない部分の積層材を、被積層材と積層成形された部
    分の境界部から順次連続して切断して、遮蔽フィルムと
    共に取り除くことを特徴とする請求項11または12の
    いずれかに記載の真空積層成形方法。
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