JP2000141389A - 真空積層装置および真空積層方法 - Google Patents

真空積層装置および真空積層方法

Info

Publication number
JP2000141389A
JP2000141389A JP31297498A JP31297498A JP2000141389A JP 2000141389 A JP2000141389 A JP 2000141389A JP 31297498 A JP31297498 A JP 31297498A JP 31297498 A JP31297498 A JP 31297498A JP 2000141389 A JP2000141389 A JP 2000141389A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laminated
upper plate
lower plate
frame
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31297498A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Maki
洋 牧
Futoshi Mizuta
太 水田
Yoshitaka Ishikawa
善孝 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meiki Seisakusho KK
Original Assignee
Meiki Seisakusho KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meiki Seisakusho KK filed Critical Meiki Seisakusho KK
Priority to JP31297498A priority Critical patent/JP2000141389A/ja
Publication of JP2000141389A publication Critical patent/JP2000141389A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層成形品のボイドを発生させる原因となる
脱気不良やしわをなくすことができる真空積層成形装置
および真空積層成形方法を提供する。 【解決手段】 真空積層成形装置は、相対向して相対的
に近接遠退可能に設けられた上板1および下板2と、下
板2の対向面に設けられた膜体3と、被積層成形材Hの
積層材haを加熱溶融化する電気ヒータ4と、上板1に
膜体3と対向するように設けられた定盤10と、上板1
および下板2の対向面の間に積層成形空間5を形成する
枠体6と、積層成形空間5内を減圧する減圧手段12
と、任意に膜体3を下板2の対向面に密接させ、また下
板2の対向面から離間させて定盤10に対して被積層成
形材Hを加圧させる密着・加圧手段13と、枠体6を膜
体3の加圧により外側へと伸張させる伸張手段14とを
備えることで、積層成形品の成形不良を低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層材を溶融化し
た状態で被積層材を真空雰囲気下で加圧することによっ
て積層成形する真空積層装置および真空積層方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、プリント配線板を製造する場合
において、表面に銅箔等の導電層が積層されたフェノー
ル樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂からなる絶縁基
板や、ポリイミド等の熱可塑性樹脂からなる可撓性を有
する絶縁ベースフィルム(被積層材)の表面に、導電層
をエッチング、めっき、はんだ等から保護するために、
支持体フィルムおよび感光層からなるフィルム状フォト
レジスト形成層(積層材)を熱圧着する工程がある。フ
ォトレジスト形成層は、加熱溶融されることによって粘
着性を備えるようになり、導電層の表面に押圧されて積
層される。
【0003】ところで、フォトレジスト形成層のような
粘着性を有する積層材を被積層材に対して加圧すること
により積層するに際しては、積層材を被積層材との間に
空気やガス等の気泡が残留することによりボイドが発生
し易くなる。発生したボイドは、例えば溶融はんだ浴
等、後工程における高温処理時に膨張し、積層された銅
箔やフィルム状フォトレジスト形成層を破損させる場合
等があり、回路基板の保護不良や絶縁不良、ひいては導
電不良等の原因となるおそれがある。
【0004】そのため、各種被積層成形材を加熱および
加圧することにより積層する場合においては、被積層成
形材の間にボイドを発生させないように、被積層成形材
を真空雰囲気下で積層成形することが従来から行われて
いる。
【0005】このように、溶融することにより粘着性を
備えるようになる積層材と被積層材とからなる被積層成
形材を真空雰囲気下で加圧するための従来の方法として
は、特公昭55−13341号公報に開示されているよ
うに、回路板の表面にフィルム支持体に接着されたフォ
トレジスト形成層を隣接させ、回路板の表面とフォトレ
ジスト形成層との間の領域およびフィルム支持体上の絶
対気圧を1気圧以下に減圧し、圧力伝達層として働くフ
ィルム支持体を加圧することによりフォトレジスト形成
層を回路板の表面に加圧し、フォトレジスト形成層を加
熱して軟化させ、積層することが知られている。
【0006】また、従来の真空積層装置としては、特開
昭63−295218号公報や特開昭63−29989
5号公報に開示されているように、加熱容器内に筒状の
ラバーを設けたり、開閉可能な真空チャンバの内部にラ
バーシートを張設し、この筒状のラバー内あるいはラバ
ーシート間に真空ポンプを接続したものが知られてい
る。これらの真空積層装置では、筒状のラバー内あるい
はラバーシート間に被積層成形材を配置させて、筒状の
ラバーあるいはラバーシートを密閉して真空にすること
により、被積層成形材を加圧する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、被積層
成形材を真空雰囲気下で積層成形するための上記従来の
技術にあっては、いずれのものも、形成された積層成形
空間あるいは気密室内を絶対真空の状態となるまで減圧
することは困難である。また、特開昭63−29521
8号公報や特開昭63−299895号公報に開示され
ているように、積層成形空間内を減圧することによって
筒状のラバーあるいはラバーシートが被積層成形材を加
圧するとき、または、特公昭55−13341号公報に
開示されているように、フィルム支持体を加圧するとき
に、これら絶対真空に達し得ない積層成形空間の容積が
急激に減少することにより、積層成形空間内の残存エア
が圧縮されてその濃度が上昇することとなる。さらに、
特に積層材の粘着性が強い場合に、積層成形空間内を減
圧する前に積層材の被積層材と接触した部分が貼り付い
て残存エアが閉じ込められて気泡が発生することとな
る。これらのことは、積層材と被積層材との間の脱気不
良が生じる原因となるという問題があった。そして、こ
の問題は、積層成形空間内の真空度を高めても、真空状
態を維持してから加圧を開始するまでの時間を長く設定
しても、脱気不良を改善する効果を得ることはできなか
った。
【0008】また、積層材が加熱されることによって粘
着性を備えるフィルム状フォトレジスト形成層のように
温度依存性が高い積層材の場合には、加圧する前に積層
材の溶融化が進行し過ぎるとしわが発生し、積層成形品
の不良が増加して歩留が悪化するという問題もあった。
【0009】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたもので、積層成形品のボイドを発生させる原因とな
る積層材と被積層材との間の脱気不良をなくすことがで
き、また、しわを形成することなく積層成形品を確実に
積層成形することができ、もって、積層成形品の成形不
良を低減させて歩留を向上させることができる真空積層
装置および真空積層方法を提供することを目的とするも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係わる
真空積層装置は、上記目的を達成するため、被積層成形
材が溶融することにより粘着性を備えるようになる積層
材と被積層材とからなり、積層材を溶融化した状態で被
積層材と真空雰囲気下で加圧することによって積層成形
する真空積層装置であって、相対向して相対的に近接遠
退可能に設けられた上板および下板と、上板および下板
の対向面の一方に設けられた可撓性を有する膜体と、上
板および下板の少なくとも他方に設けられた積層材を溶
融化するための溶融化手段と、上板および下板の対向面
の間で挟持されることによって積層成形空間を形成する
枠体と、積層成形空間内を減圧する減圧手段と、任意に
膜体を、その設けられた上板および下板のいずれか一方
の対向面に密接させると共に、その設けられた上板また
は下板のいずれか一方の対向面から離間させて、被積層
成形材を上板または下板のいずれか他方の対向面に設け
られた定盤との間で加圧させる密着・加圧手段と、膜体
を加圧することによって枠体を外側方向へ伸張させる伸
張手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】請求項2の発明に係わる真空積層方法は、
上記目的を達成するため、被積層成形材が溶融すること
により粘着性を備えるようになる積層材と被積層材とか
らなり、積層材を溶融化した状態で被積層材と真空雰囲
気下で加圧することによって積層成形する真空積層方法
であって、上板および下板の対向面の一方に設けられた
可撓性を有する膜体と、上板および下板の対向面の他方
に膜体と対向するように設けられた定盤との間に、被積
層成形材を、積層材が定盤に当接可能となるように配置
する工程と、被積層材を加圧することなく、積層材と被
積層材との間およびこれらの周囲を減圧する工程と、こ
の減圧を維持しつつ積層材を溶融化する工程と、膜体に
より被積層成形材を定盤に対して押圧し加圧する工程
と、膜体を加圧することによって枠体を伸張する工程と
を含み、被積層成形材を加圧する工程において、積層材
が溶融化されることによって、たわんだ状態となり、膜
体を加圧し枠体を伸張することで、積層材を平面状に変
化させて、被積層材が定盤に対して全面的に押圧される
ように被積層成形材を加圧することを特徴とするもので
ある。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係わる真空積層装置およ
び真空積層方法を図面に従って説明する。なお、図にお
いて同一符号は同一部分または相当部分とする。
【0013】本発明に係わる真空積層装置は、概略、被
積層成形材Hが溶融することにより粘着性を備えるよう
になる積層材haと被積層材hbとからなり、積層材h
aを溶融化した状態で被積層材hbと真空雰囲気下で加
圧することによって積層成形する真空積層装置であっ
て、相対向して近接遠退可能に設けられた上板1および
下板2と、上板1および下板2の対向面に設けられた膜
体3と、上板1および下板2の少なくとも他方に設けら
れた積層材haを溶融化するための溶融化手段4と、上
板1および下板2と膜体3に挟持されることによって被
積層成形材Hを収容するための密閉された積層成形空間
5を形成する枠体6と、該積層成形空間5内を減圧する
減圧手段12と、任意に膜体3をその設けられた上板1
および下板2の対向面に密接させると共に、その設けら
れた上板1および下板2の対向面から離間させて被積層
成形材Hを加圧する密着・加圧手段13と、その膜体3
を加圧することによって枠体6を伸張する伸張手段14
と、を備えている。
【0014】被積層成形材Hは、この実施の形態の場
合、ガラスやアクリル等からなる板状の被積層材hb
と、この被積層材hbの表面に積層されるフィルム状の
積層材haとから構成されている。積層材haは、この
実施の形態の場合、図1および図2における左右に枠体
の外側へと延びる帯状フィルムからなるもので、図示は
省略するが、被積層材hbと接する側の表面には加熱さ
れることによって溶融化されて粘着性を備えるようにな
るタック層を有している。また、積層材haの反対面
は、加圧された際に定盤10に溶着されるのを防ぐ離型
フィルムとして機能すると共に、ゴミ等が付着するのを
防止する保護フィルムとして機能する。そして、被積層
材hbは、離型フィルムとして機能する帯状のキャリヤ
フィルムに載置して積層成形空間5内に連続して搬入す
るように構成することもできる。
【0015】この実施の形態においては、上板1が固定
され、下板2が昇降手段(図示を省略)によって支持さ
れ、上板1に対して下板2が近接遠退移動するように構
成されている。また、膜体3が下板2の対向面に設けら
れ、溶融化手段としての電気ヒータ4が上板1の対向面
を構成するように設けられている。しかしながら、本発
明の積層装置は、上板1および下板2を相対的に近接遠
退移動可能とするため、下板2を固定すると共に上板1
を昇降可能とし、あるいは、上板1および下板2の双方
を昇降可能としてもよい。また、膜体3を上板1の対向
面に設け、電気ヒータ4および定盤10を下板2に設け
ることもできる。
【0016】上板1は、略矩形の平板状体からなるもの
で、枠体6の内周開口と略同じ大きさの凹部9が下板2
と対向する下面に開口するように形成されている。この
凹部9内には、断熱板8を介して、積層材haのタック
層を溶融化するための電気ヒータ4が収容されている。
また、この電気ヒータ4の下面には、平滑な対向面を構
成する定盤10が構成されている。上板1には、凹部9
内に開口する脱気通路11が形成されており、この脱気
通路11は後述する減圧手段12の一部を構成してい
る。また、断熱材8および電気ヒータ4の周側面と上板
1の凹部9の側壁との間には隙間が形成され、断熱材8
の凹部の底面と接する面には、断熱材8の側面に開放す
ると共に脱気通路11と連通するように、複数の溝8a
が格子状に形成されている。なお、この実施の形態にお
いては断熱材8に溝8aが格子状に形成する例によって
説明したが、例えば凹部9の断熱材8と接する底面に溝
を格子状に形成する等、上板1の凹部9の側壁面と断熱
材8および電気ヒータ4の周側面との間の間隙と、減圧
手段を構成する脱気通路11とを通気可能に連通するこ
とができるものであれば、この実施の形態に限定される
ことはない。また、溶融化手段としては、電気ヒータ4
に代えて、図示は省略するが、上板1内に温調流体通路
を形成し、この温調流体通路に所定温度の温調流体を循
環供給する構成とすることもできる。
【0017】下板2は、上板1と同様の略矩形の平板状
体からなるもので、上板1と対向する上面には断熱材2
1と、電気ヒータ22と、通気性部材23とが順次重合
した状態で設けられており、さらに、上面に開口する膜
体操作通路24が形成されており、また、膜体3と協働
して積層成形空間5を形成するための枠体6が一部ボル
トにより脱着可能に取り付けられている。断熱材21の
下板と接する面には、上板1の断熱材と同様に、断熱材
21の側面に開放すると共に膜体操作通路24と連通す
るように、複数の溝21aが格子状に形成されている。
また、断熱材21と電気ヒータ22には、膜体操作通路
24と連通するように、孔21b,22aがそれぞれ穿
設されている。通気性部材23は、例えばパンチングメ
タルのように平板状の多孔板からなるものである。膜体
操作通路24は、後述する膜体3を密着・離間操作する
ための空気を供給・排出する密着・加圧手段13の一部
を構成している。なお、電気ヒータ22は、上板1の電
気ヒータ4による加熱が充分である場合には設ける必要
はなく、また、上板1の電気ヒータ4と同様に、電気ヒ
ータ22に代えて、下板2内に温調流体通路を形成し、
この温調流体通路に所定温度の温調流体を循環供給する
構成とすることもできる。
【0018】減圧手段12は、上板1の脱気通路11と
この脱気通路11に管路を介して接続される真空ポンプ
(図示を省略)とから構成されている。なお、本発明の
吸引手段12は、図示は省略するが、例えば、枠体6の
内周縁に開口するように脱気通路を形成する等、積層成
形空間5内を減圧することができるものであれば、この
実施の形態に限定されることはない。
【0019】密着・加圧手段13は、膜体操作通路24
と、この膜体操作通路24に管路を介して接続された真
空ポンプ等の減圧手段、および、エアコンプレッサ等の
圧縮空気供給源(図示を省略した)とから構成されたも
ので、減圧手段と圧縮空気供給源とは任意に切り替え可
能に膜体操作通路24と接続されている。密着・加圧手
段13により膜体操作通路24を介して空気を吸引また
は供給すると、その作用は、上述したように、断熱材2
1に溝21aが形成されると共に、断熱材21と電気ヒ
ータ22に孔21b,22aが穿設され、通気性部材2
3が設けられていることにより、膜体3の全面にわたっ
て均等に及ぶことになる。なお、密着・加圧手段13の
減圧手段は、減圧手段12と共用として切り替え利用す
ることができるが、その減圧能力が減圧手段12の減圧
作用以上となるように設定される。また、密着・加圧手
段13の圧縮空気供給源による膜体3の被積層成形材H
に対する加圧力は、被積層成形材Hの種類によって任意
に設定され、減圧手段12の減圧作用による膜体3の被
積層成形材Hに対する加圧力が充分である場合には、密
着・加圧手段13の圧縮空気供給源は不要になる。
【0020】膜体3は、可撓性、弾性、伸縮性、耐熱性
等を有する、例えばシリコンゴムやフッ素ゴム等の素材
からなるもので、枠体6の内周開口を全面にわたって塞
ぐように、その外周縁が焼き付け加工等により、枠体6
と下板2の間で挟持されている。
【0021】枠体6は、この実施の形態の場合、上板1
と下板2が相対的に近接移動されて上板1と下板2の間
に挟持されたときに被積層成形材Hを収容するための積
層成形空間5を形成する。この枠体6は、下板2との間
にシール材25と膜体3を挟持し、被積層成形材Hの厚
さに応じて膜体3の上面と上板1の下面との間に適切な
高さを有する積層成形空間5を形成することができるよ
うに調整する。枠体6の当接される上板1と対応する位
置には、積層成形空間5を気密に保持するためのシール
材7が設けられ、このシール材7が挿入される溝は、開
口の幅がシール材7の直径よりもわずかに小さく、底の
幅が開口の幅よりもわずかに大きく形成されている。
【0022】伸張手段14は、枠体6を含むストッパ3
3やスプリング34により構成されている。なお、伸張
手段14に含まれる枠体6は、図3の上面図に示すよう
に枠体6aと枠体6bの分割式で構成されている。枠体
6aは、この実施の形態の場合、両端部分の側面に凹部
加工を施し下板2の上面にボルト36にて固定される。
そして、枠体6bは、両端面の凸部38を枠体6aの凹
部37とはめあわせ、スライド可能に摺動するよう構成
されている。枠体6aおよび枠体6bの構造は、C部の
拡大図(図4)とD−D断面矢視図(図5)により詳し
く説明する。また、図5においては下板2に対向する上
板1を二点鎖線で示す。
【0023】図4(a)で示すように枠体を構成するス
ライド部分は、枠体6aの凹部部分を長穴加工して、枠
体6bが摺動するように皿バネ32等を挟みボルト31
にて取り付ける。枠体6bは下板2の側面に取り付けら
れたストッパ33によりスプリング34等のバネ手段に
より押し当てられ、枠体6a摺動部の凹部37の切り欠
き端面39で停止する位置にて枠体6は、膜体3による
加圧前状態を保持している。同じく、図5(a)におい
ても枠体6bがスプリング34により押されている状態
を断面図で示す。
【0024】また、図4(b)および図5(b)では、
密閉された空間内を加圧手段により膜体が膨らまされる
ことで枠体6bが外側へ移動することを示し、枠体6b
の摺動距離Lは、ストッパ33により調整される。この
ストッパ33は、図3に示されるように枠体6bの外側
方向に設置され、複数のストッパ33bと枠体6bの間
にあるスプリングにより押圧している。この枠体6bを
押さえるスプリング力は、ストッパ33a,33bのテ
ーパ面によりストッパ33bを上方から押圧し、図4に
示されるボルト35を締め付けていくことにより調整さ
れる。
【0025】次に、本発明の真空積層方法の一実施の形
態を、上述したように構成された真空積層装置を用いた
場合において、詳細に説明する。本発明の真空積層方法
は、概略、被積層成形材Hが溶融することにより粘着性
を備えるようになる積層材haと被積層材hbとからな
り、積層材haを溶融化した状態で被積層材hbと真空
雰囲気下で加圧することによって積層成形する真空積層
方法であって、上板1および下板2の対向面の一方に設
けられた可撓性を有する膜体3と、上板1および下板2
の対向面の他方に膜体3と対向するように設けられた定
盤との間に、被積層成形材Hを、積層材haが定盤に当
接可能となるように配置する。
【0026】次いで、被積層成形材Hを加圧することが
ないように、密着・加圧手段13の減圧手段を作動させ
る(図2の矢印Aを参照)。断熱材21に溝21aが形
成されると共に、断熱材21と電気ヒータ22に孔21
b,22aが穿設され、通気性部材23が設けられてい
ることによって、膜体3は全面にわたって均等に下板2
に設けられた通気性部材23に密着されることになる。
この状態を維持しつつ、減圧手段を作動させると、積層
成形空間5内の空気が、断熱材8および電気ヒータ4の
周側面と上板1の凹部9の側壁との間に形成された間隙
と、断熱材8に形成された溝8aを通って脱気通路11
から吸引され、積層成形空間5内が減圧されることとな
る(図2の矢印Bを参照)。そして、積層成形空間5内
が所定の真空度まで減圧されると、密着・加圧手段13
を切り替えて圧縮空気供給源を作動させ、膜体操作通路
24を介して圧縮空気を送り込む(図2の矢印Aを参
照)。断熱材21に溝21aが形成されると共に、断熱
材21と電気ヒータ22に孔21b,22aが穿設さ
れ、通気性部材23が設けられていることによって、膜
体3が全面にわたって均等に膨らまされ、被積層成形材
Hの加圧が開始される。このとき、電気ヒータ4および
22が通電されており、積層材の加熱溶融化も開始され
ている。
【0027】また、積層材が温度依存性の高く溶融化さ
れることによってたるみによるしわが発生した場合であ
っても、伸張手段により枠体6は、積層成形空間内の真
空状態を維持しつつ加圧手段により膜体3を押圧するこ
とによって枠体6bに組み込まれたスプリング力に打ち
勝ち、枠体6bを左右に伸張させることにより膜体3に
よる枠体6bの移動により積層材のたわみによるしわが
平面状に伸ばされて、図2で示されるように最終的に被
積層成形材Hは、定盤10に対して全面的に押圧され、
加熱溶融化された積層材haは被積層材hbとしわもボ
イドもなく積層される。
【0028】
【発明の効果】本発明の真空積層装置および真空積層方
法によれば、上板と下板に挟持された膜体と枠体の構成
により、温度依存性の高い積層材は、溶融化されること
によって積層空間内でしわを発生した場合でも、膜体を
加圧手段により押圧させると同時に枠体を外側へ移動さ
せることにより積層材は引っ張られ、最終的に平面状と
なり、積層材が全面的に押圧されるように被積層成形材
を加圧する構成としたことにより、積層成形品のボイド
を発生させる原因となる積層材と被積層材との間の脱気
不良をなくすことができ、また、しわを形成することな
く積層成形品を確実に積層成形することができ、もっ
て、積層成形品の成形不良を低減させて歩留りを向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる積層成形装置の実施の一形態
で、積層材が溶融化によりたわんだ状態を示す断面図で
ある。
【図2】図1の状態から、膜体により枠体を左右へ伸張
させて被積層成形材を押圧して、加圧された状態を示す
断面図である。
【図3】枠体の上面図である。
【図4】図3におけるC部拡大図である。
【図5】図3におけるD−D矢視断面図である。
【符号の説明】
1 上板 2 下板 3 膜体 4 電気ヒータ(溶融化手段) 5 積層成形空間 6 枠体 12 減圧手段 13 密着・加圧手段 14 伸張手段 H 被積層成形材 ha 積層材 hb 被積層材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 9:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被積層成形材が溶融することにより粘着
    性を備えるようになる積層材と被積層材とからなり、積
    層材を溶融化した状態で被積層材と真空雰囲気下で加圧
    することによって積層成形する真空積層装置であって、
    相対向して相対的に近接遠退可能に設けられた上板およ
    び下板と、上板および下板の対向面の一方に設けられた
    可撓性を有する膜体と、上板および下板の少なくとも他
    方に設けられた積層材を溶融化するための溶融化手段
    と、上板および下板の対向面の間で挟持されることによ
    って積層成形空間を形成する枠体と、積層成形空間内を
    減圧する減圧手段と、任意に膜体を、その設けられた上
    板および下板のいずれか一方の対向面に密接させると共
    に、その設けられた上板または下板のいずれか一方の対
    向面から離間させて、被積層成形材を上板または下板の
    いずれか他方の対向面に設けられた定盤との間で加圧さ
    せる密着・加圧手段と、膜体を加圧することによって枠
    体を外側方向へ伸張させる伸張手段と、を備えたことを
    特徴とする真空積層装置。
  2. 【請求項2】 被積層成形材が溶融することにより粘着
    性を備えるようになる積層材と被積層材とからなり、積
    層材を溶融化した状態で被積層材と真空雰囲気下で加圧
    することによって積層成形する真空積層方法であって、
    上板および下板の対向面の一方に設けられた可撓性を有
    する膜体と、上板および下板の対向面の他方に膜体と対
    向するように設けられた定盤との間に、被積層成形材
    を、積層材が定盤に当接可能となるように配置する工程
    と、被積層材を加圧することなく、積層材と被積層材と
    の間およびこれらの周囲を減圧する工程と、この減圧を
    維持しつつ積層材を溶融化する工程と、膜体により被積
    層成形材を定盤に対して押圧し加圧する工程と、膜体を
    加圧することによって枠体を伸張する工程とを含み、被
    積層成形材を加圧する工程において、積層材が溶融化さ
    れることによって、たわんだ状態となり、膜体を加圧し
    枠体を伸張することで、積層材を平面状に変化させて、
    被積層材が定盤に対して全面的に押圧されるように被積
    層成形材を加圧することを特徴とする真空積層方法。
JP31297498A 1998-11-04 1998-11-04 真空積層装置および真空積層方法 Pending JP2000141389A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31297498A JP2000141389A (ja) 1998-11-04 1998-11-04 真空積層装置および真空積層方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31297498A JP2000141389A (ja) 1998-11-04 1998-11-04 真空積層装置および真空積層方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000141389A true JP2000141389A (ja) 2000-05-23

Family

ID=18035730

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31297498A Pending JP2000141389A (ja) 1998-11-04 1998-11-04 真空積層装置および真空積層方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000141389A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102909871A (zh) * 2012-09-29 2013-02-06 深圳南玻显示器件科技有限公司 柔性基材表面处理装置和处理方法
WO2023176130A1 (ja) * 2022-03-16 2023-09-21 株式会社日本製鋼所 積層成形システムおよび積層成形方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102909871A (zh) * 2012-09-29 2013-02-06 深圳南玻显示器件科技有限公司 柔性基材表面处理装置和处理方法
WO2023176130A1 (ja) * 2022-03-16 2023-09-21 株式会社日本製鋼所 積層成形システムおよび積層成形方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10315257A (ja) 真空積層装置および真空積層方法
JP3790724B2 (ja) 積層装置および積層方法
WO2011080850A1 (ja) 熱板加熱による熱成形装置および熱成形方法
JP3627090B2 (ja) 積層成形方法および積層成形装置
JP2008238607A (ja) 薄膜式ラミネート装置及び薄膜式ラミネート積層方法
JP5283242B2 (ja) 積層方法および積層装置
WO1996039294A1 (fr) Procede et dispositif de pelliculage sous vide
JP2003132318A (ja) Icカードの製造装置及び製造方法
EP3138682A1 (en) Thermoforming apparatus
JP4935957B1 (ja) 封止用樹脂シートの製造方法
JP2006026989A (ja) 真空積層装置及び積層方法
JP2000141389A (ja) 真空積層装置および真空積層方法
JP3243607B2 (ja) 真空積層装置および真空積層方法
JP3243608B2 (ja) 真空積層装置および真空積層方法
JP2005035239A (ja) 真空積層装置および方法
JP3243598B2 (ja) 真空積層装置および真空積層方法
JP3608102B2 (ja) ラミネータおよび積層成形方法
JP3401635B2 (ja) 真空積層成形装置および真空積層成形方法
KR101301524B1 (ko) 적층 방법 및 적층 장치
JP3180149B2 (ja) 多層回路基板の成形方法
JP3733880B2 (ja) フィルム貼付装置
JP4114787B2 (ja) 真空積層装置及び積層方法
JP3697600B2 (ja) 真空積層装置および真空積層方法
JPS6337922A (ja) 熱圧着方法
JPH10175229A (ja) 真空積層装置