JP2000167853A - 樹脂成型用金型のクリーニング装置およびクリーニング方法 - Google Patents

樹脂成型用金型のクリーニング装置およびクリーニング方法

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JP2000167853A JP35009398A JP35009398A JP2000167853A JP 2000167853 A JP2000167853 A JP 2000167853A JP 35009398 A JP35009398 A JP 35009398A JP 35009398 A JP35009398 A JP 35009398A JP 2000167853 A JP2000167853 A JP 2000167853A
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plasma discharge
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂残渣の除去を効率的に行うことができる
樹脂成型用金型のクリーニング装置およびクリーニング
方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 放電電極3の絶縁体4と金型2の成型面
との間にプラズマ放電を発生させることにより、成型面
に付着した樹脂残渣を除去する樹脂成型用金型のクリー
ニング装置において、プラズマ放電を発生する電極間距
離を、樹脂残渣の除去対象部であるキャビティ2a内に
あってはプラズマ放電が発生する距離範囲に、かつ除去
対象部以外にあってはプラズマ放電が発生しない距離範
囲に設定し、キャビティ2a内にプラズマ発生用のガス
をプラズマガス供給部6によって供給し、高周波電圧部
6により高周波電圧を印加してキャビティ2a内にのみ
選択的にプラズマ放電を発生させ、プラズマによって必
要部分を効率的にクリーニングするようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品などの樹
脂成型に用いられる樹脂成型用金型に付着した樹脂残渣
を除去する樹脂成型用金型のクリーニング装置およびク
リーニング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子部品製造過程の樹脂封止工程では、
半導体チップが実装されたリードフレームなどの基板を
金型内に載置し、モールド樹脂を金型に射出することに
より半導体チップの樹脂封止が行われる。この樹脂封止
に用いられるモールド成型用の金型は、射出成型を繰り
返す度に金型の成型面にモールド樹脂の残渣が徐々に付
着し、成型面の荒れや段差を生じる。このため金型の成
型面はこのような樹脂残渣を除去するためのクリーニン
グを所定のインターバルで行う必要がある。従来このク
リーニングは、一般に作業者がハンドツールを用いて手
作業により行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来行わ
れていた手作業によるクリーニングでは、高温に加熱さ
れた金型が冷却された後に行われるため待ち時間を要
し、更に成型面の凹部などの細部に付着した樹脂残渣は
除去が難しく、必要とされる清浄度までクリーニングを
行うのに多大な労力と時間を必要としていた。
【0004】そこで本発明は、樹脂残渣の除去を効率的
に行うことができる樹脂成型用金型のクリーニング装置
およびクリーニング方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の樹脂成型
用金型のクリーニング装置は、放電電極に装着された絶
縁体を樹脂成型用金型の成型面に対向させ、この成型面
と前記絶縁体との間にプラズマ放電を発生させることに
より、前記成型面に付着した樹脂残渣を除去する樹脂成
型用金型のクリーニング装置であって、前記成型面と放
電電極間を距てる空間内にプラズマ発生用のガスを供給
するプラズマガス供給部と、前記成型面と放電電極間に
高周波電圧を印加する高周波電源部とを備え、前記空間
の電極間距離が、樹脂残渣の除去対象部にあってはプラ
ズマ放電が発生する距離範囲に、かつ前記除去対象部以
外にあってはプラズマ放電が発生しない距離範囲に設定
されている。
【0006】請求項2記載の樹脂成型用金型のクリーニ
ング装置は、放電電極を樹脂成型用金型の成型面を対向
させ、この成型面と前記放電電極との間にプラズマ放電
を発生させることにより前記成型面に付着した樹脂残渣
を除去する樹脂成型用金型のクリーニング装置であっ
て、前記成型面と放電電極間を距てる空間内にプラズマ
発生用のガスを供給するプラズマガス供給部と、前記成
型面と放電電極間に高周波電圧を印加する高周波電源部
とを備え、前記空間の電極間距離が、樹脂残渣の除去対
象部にあってはプラズマ放電が発生する距離範囲に、か
つ前記除去対象部以外にあってはプラズマ放電が発生し
ない距離範囲に設定されている。
【0007】請求項3記載の樹脂成型用金型のクリーニ
ング方法は、放電電極に装着された絶縁体を樹脂成型用
金型の成型面に対向させ、この成型面と前記絶縁体との
間にプラズマ放電を発生させることにより前記成型面に
付着した樹脂残渣を除去する樹脂成型用金型のクリーニ
ング方法であって、前記成型面と絶縁体を隔てる空間内
にプラズマ発生用ガスを供給し、前記空間の電極間距離
を、樹脂残渣の除去対象部にあってはプラズマ放電が発
生する距離範囲に、かつ前記除去対象部以外にあっては
プラズマ放電が発生しない距離範囲に設定した状態で、
前記成型面と放電電極間に高周波電圧を印加してプラズ
マ放電を発生させるようにした。
【0008】請求項4記載の樹脂成型用金型のクリーニ
ング方法は、放電電極を樹脂成型用金型の成型面に対向
させ、この放電電極と前記成型面との間にプラズマ放電
を発生させることにより前記成型面に付着した樹脂残渣
を除去する樹脂成型用金型のクリーニング方法であっ
て、前記成型面と放電電極を隔てる空間内にプラズマ発
生用ガスを供給し、前記空間の電極間距離を、樹脂残渣
の除去対象部にあってはプラズマ放電が発生する距離範
囲に、かつ前記除去対象部以外にあってはプラズマ放電
が発生しない距離範囲に設定した状態で、前記成型面と
放電電極間に高周波電圧を印加してプラズマ放電を発生
させるようにした。
【0009】各請求項記載の発明によれば、金型の成型
面と放電電極間の距離を、樹脂残渣の除去対象部にあっ
てはプラズマ放電が発生する距離範囲に、かつ除去対象
部以外にあってはプラズマ放電が発生しない距離範囲に
設定することにより、必要部分のみに有効にプラズマ放
電を発生させて金型内面に付着した樹脂残渣を効率よく
除去することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は本発明の
実施の形態1の樹脂成型用金型のクリーニング装置の断
面図、図2は同樹脂成型用金型のクリーニング装置の部
分斜視図、図3は同樹脂成型用金型のクリーニング装置
の放電特性を示すグラフ、図4、図5(a),(b),
(c)、図6、図7(a),(b),(c)は同樹脂成
型用金型のクリーニング装置の部分断面図である。
【0011】まず図1、図2を参照して樹脂成型用金型
のクリーニング装置の構造を説明する。図1、図2にお
いて、金型支持台1上には、樹脂成型用金型である電子
部品樹脂封止用の金型2が載置されている。金型2の上
面は電子部品の樹脂モールドを成型する成型面となって
おり、電子部品の樹脂封止部に対応して複数のキャビテ
ィ2aが形成されている。キャビティ2aの内部には樹
脂注入時のキャビティ2a内の空気を排出するためのガ
ス抜き穴2bが設けられている。また金型2の成型面に
はポット2c、ランナ2eが設けられている。ポット2
c内には、金型2がモールドプレス装置に装着されて樹
脂封止を行う際に、モールドプレス装置のプランジャに
よりモールド樹脂が射出される。射出されたモールド樹
脂は、ランナ2eを経てゲート2dよりキャビティ2a
内に注入される。
【0012】このモールド樹脂の射出成型の過程では、
モールド樹脂は接触する金型2の成型面各部に徐々に付
着する。そしてキャビティ2a内部やランナ2eに残留
する樹脂残渣は、成型された樹脂モールドの品質に悪影
響を及ぼすため除去する必要がある。この樹脂成型用金
型のクリーニング装置は、このような樹脂残渣を除去す
るためのものである。
【0013】金型支持台1の上方には、放電電極3が図
示しない上下動手段によって上下動自在に配設されてい
る。放電電極3の電極体3aの下面には絶縁体4が装着
されており、絶縁体4には内部孔が加工されている。電
極体3aにはアルミ等の良導体が用いられる。図2に示
すように内部孔の一部は各キャビティ2aに対応する位
置に連通するガス導入孔4aとなっており、ガス導入孔
4aはガス制御部5(図1参照)を介してプラズマガス
供給部6に接続されている。プラズマガス供給部6は、
アルゴンガスなどのプラズマ発生用ガスを供給する。ま
た内部孔の一部は各ポット2cに対応する位置に連通す
るガス排気孔4bとなっており、ガス排気孔4bは排気
部7に接続されている。なお、図1では排気孔4bおよ
び排気部7の図示を省略している。
【0014】放電電極3を下降させて絶縁体4の下面を
金型2の上面に当接させ、絶縁体4を金型2の成型面に
対向させた状態で、プラズマガス供給部6を駆動するこ
とにより、絶縁体4と成型面を隔てる空間であるキャビ
ティ2a内には、ガス導入孔4aを介してプラズマ発生
用ガスが供給される。このプラズマ発生用ガスは、ガス
排気孔4bを経由して排気部7により外部に排出され
る。なお図1では、簡単のため1つのキャビティ部分に
ついてのみ図示している。
【0015】放電電極3には、高周波電源部12がプロ
ーブ10およびマッチング回路11を介して接続されて
いる。高周波電源部12を駆動することにより、金型2
の成型面と放電電極3の絶縁体4の下面の間には高周波
電圧が印加される。放電電極3とマッチング回路11を
接続する回路には、抵抗であるプローブ10が挿入され
ている。マッチング回路11は、放電電極3、絶縁体4
と金型2の成型面の間で形成されるプラズマ放電回路の
インピーダンスを、高周波電源部12のインピーダンス
と整合させる機能を有するものである。
【0016】プローブ10の両端の計測点10a,10
bは、プラズマモニタ13に接続されており、プラズマ
放電時の計測点10a,10bの電位を計測することに
より、上記のプラズマ放電回路の電流値が求められる。
このプラズマ放電回路の電位または電流値は、プラズマ
放電の状態を示す指標値として用いることができるた
め、これらの電位や電流値をプラズマモニタ13で検出
し、プラズマモニタ13と接続された制御部14によっ
てプラズマ放電の異常を監視することができる。そして
プラズマ放電の異常を検出したならば、警報部15によ
って異常警報を出力する。また制御部14は、ガス制御
部5および高周波電源部12を制御することにより、放
電電極3と金型2の成型面の間の空間に発生するプラズ
マ放電を制御する。
【0017】ここで、このプラズマ放電の特性について
説明する。プラズマ放電の発生しやすさは、高周波電極
が印加される電極間の電極間距離Lと、プラズマ放電が
発生する空間内に供給されるプラズマ発生用ガスの圧力
(放電圧力)Pの積PLの値に依存しており、積PLが
特定の値である場合にプラズマ放電は最も発生しやすい
という特性を有している。図3のグラフはプラズマ放電
が行われる空間に供給されるプラズマ発生用ガスの圧力
が略大気圧近傍の場合の、プラズマ放電が発生する放電
電圧Vと電極間距離Lとの関係を示したものである。
【0018】図3に示すように、圧力一定の条件下では
ある特定の電極間距離Dで放電電圧Vは極小値を示し、
すなわちこの電極間距離Dで最もプラズマ放電が発生し
易い。そして電極間距離がDよりも大きくなってもまた
小さくなっても、プラズマ放電を発生するために必要な
放電電圧Vは増大する。このことは、放電電圧V1が特
定されれば、この放電電圧V1に対応する臨界的な電極
間距離d1,d2が存在し、距離d1以下、またはd2
以上ではプラズマ放電は発生せず、距離d1〜d2の範
囲でのみプラズマ放電が発生することを意味している。
【0019】したがって、図3に示すように放電電極3
と金型2の成型面の合わせ面との距離がL1であり、モ
ールド樹脂残渣の除去対象部であるキャビティ2aとの
間の距離がL2である場合に、L1は図3のグラフの0
〜d1の範囲にあり、かつL2はd1〜d2の範囲内に
あるように距離L1,L2を設定すれば、同一の放電電
圧V1、同一のプラズマガス圧力条件下において、距離
L2のキャビティ2aのみに選択的にプラズマ放電を発
生させることができる。
【0020】ここで、電子部品のモールド樹脂成型用に
用いられる金型のキャビティの深さ、すなわち距離L2
は1mmのオーダーであり、放電圧力Pを大気圧レベル
に設定した場合における上記距離d1,d2とオーダー
的に一致している。したがって、放電圧力Pを大気圧近
傍としV1よりやや低めの放電電圧を適切に設定するこ
とにより、樹脂残渣が生じ易く金型クリーニングにおけ
る除去対象部であるキャビティ2aやランナ2eの部分
にのみプラズマ放電を発生させて樹脂残渣を除去し、除
去対象部位外のプラズマ放電によるダメージを避ける必
要がある合わせ面などにはプラズマを発生させないよう
にすることが可能となる。
【0021】この樹脂成型用金型のクリーニング装置は
上記のように構成されており、以下動作について説明す
る。図4に示すように金型支持台1上には、キャビティ
2a内に樹脂残渣2fが付着した金型2が載置されてい
る。この金型2に対して放電電極3を下降させ、絶縁体
4を金型2の上面に当接させる。これにより、キャビテ
ィ2aの上方にはプラズマ放電可能な空間が形成され
る。そしてプラズマガス供給部6よりプラズマ発生用ガ
スをキャビティ2a内に供給する。このとき、キャビテ
ィ2a内の圧力が大気圧相当の圧力レベルとなるように
ガス制御部5を制御する。そして高周波電源部12を駆
動して放電電極3と金型2の間に高周波電圧を印加す
る。
【0022】このとき印加される放電電圧Vは大気圧近
傍の圧力レベルで、キャビティ2aの深さが前述のプラ
ズマ放電発生距離範囲(図3に示すd1〜d2範囲内)
に含まれるような放電電圧に設定される。このためキャ
ビティ2a内の除去対象部ではプラズマ放電が発生し
(図4のキャビティ2a内の矢印参照)、プラズマによ
って樹脂残渣2fが除去されるが、金型2の合わせ面で
は電極間距離が0(d1以下)であるため、プラズマ放
電は発生しない。したがって合わせ面表面にプラズマに
よる損傷を生じることなく、樹脂残渣2fの除去対象部
のみを選択的にプラズマ処理によりクリーニングするこ
とができる。
【0023】なお、このときプラズマ放電回路中に挿入
されたプローブ10を用いて、プラズマ放電回路中の計
測点10a,10bの電位、またはプラズマ放電回路の
電流を検出することにより、放電電極3と金型2の成型
面間に発生するプラズマの状態を監視することができ、
本実施の形態のように電極間距離Lが小さく、視認によ
るプラズマ発生状態のモニタリングが困難な場合にあっ
ても、安定したプラズマ発生状態を維持することができ
る。
【0024】次に図5、図6、図7を参照して、本実施
の形態に含まれる他の実施例について説明する。図5
(a)は、キャビティ2aが深く、そのままでは電極間
距離が前述のプラズマ放電発生範囲から外れるような場
合の例であり、このような場合には絶縁体4にキャビテ
ィ2aの形状に対応した突部4cを設けることにより、
電極間距離L2がプラズマ放電発生距離範囲内に収まる
ようにした例を示している。図5(b)はこの反対にキ
ャビティ2aが浅すぎる場合に絶縁体4に凹部4dを設
けることにより、電極間距離L2をプラズマ放電発生距
離範囲内に設定するようにした例を示している。更に図
5(c)に示すように、金型2の成型面の突部2gを除
去対象部とする場合には、この突部2gに対応した凹部
4eを絶縁体4に設けることにより、電極間距離L2を
プラズマ放電発生距離範囲内に設定することができる。
【0025】図6に示す実施例は、プラズマ発生用ガス
をキャビティ2a内に供給するためのガス導入溝2hを
金型2上面に設け、このガス導入溝2hを金型支持台1
に設けられたガス導入孔1aを介してプラズマガス供給
部6に接続し、またガス排気孔としてキャビティ2a内
のガス抜き穴2bを用い、このガス抜き穴2bを金型支
持台1に設けられた排気孔1bを介して排気部7と接続
した例を示している。金型2には、ガス導入孔1aの他
にも成型された樹脂モールドをキャビティ2aより突き
出すエジェクタピンを挿入する穴や、ガス抜き用の溝な
どの様々な穴や溝が形成されているが、これらの穴や溝
をプラズマガス導入穴または排気穴として流用すること
により、放電電極3にガス導入孔やガス排気孔を特別に
設ける必要がない。
【0026】次に図7は、放電電極3に絶縁体を装着せ
ず、良導体の電極体そのものを直接金型2に対向させて
用いる例を示している。この場合には放電電極3は金型
2とは直接に当接せず、除去対象部であるキャビティ2
aと放電電極3との間の電極間距離L2がプラズマ放電
発生距離範囲(図3に示すd1〜d2の範囲)にあるよ
うにし、かつ放電電極3と金型2の合わせ面との間の距
離L1が上記範囲よりも小さく(d1以下)なるように
放電電極3の位置を設定する。このような構成とするこ
とにより、キャビティ2aは外部空間と常に連通した状
態にあるため、キャビティ2a内に供給されたプラズマ
発生用ガスはこの隙間から外部に流出し、金型2や放電
電極3に別途排気孔を設ける必要がないという利点を有
する。
【0027】図7(a),(b)は、放電電極3に絶縁
体4を装着した場合を示す図5(a),(b)に対応す
るものであり、図7に示す実施例ではキャビティ2aの
深さに応じて放電電極3に突部3aまたは凹部3bを設
けることによりキャビティ2a内において放電距離をプ
ラズマ放電発生範囲内に収めるようにした例を示してい
る。更に図7(c)に示すように、金型2の成型面の突
部2iを除去対象部とする場合には、この突部2iに対
応した凹部3dを放電電極3に設ける。上記いずれの場
合にあっても、除去対象部における電極間距離L2をプ
ラズマ放電発生距離範囲内に、かつ金型2の合わせ面に
おける電極間距離L1をプラズマ放電が発生しない距離
範囲に設定することができる。
【0028】(実施の形態2)図8(a),(b)は本
発明の実施の形態2の樹脂成型用金型のクリーニング装
置の断面図である。本実施の形態2は、クリーニング対
象の金型をモールドプレから取り外すことなく、しかも
上型と下型をモールドプレス装置本体に装着した状態
で、同時に樹脂残渣の除去を行えるようにしたものであ
る。
【0029】図8(a),(b)において、上金型支持
台1A、下金型支持台1Bには上金型2A、下金型2B
がそれぞれ装着されている。図8(a)に示すように、
上金型2A、下金型2Bが開いた状態で、放電電極3’
が前記両金型の間に挿入され下金型2B上に載置され
る。放電電極3’には上下両面に絶縁体4A、4Bが装
着されている。絶縁体4A,4Bは実施の形態1に示す
絶縁体4と同様のものであり、それぞれガス導入孔4A
a,4Baが設けられ、ガス制御部5を介してプラズマ
ガス供給部6に接続されている。
【0030】上金型2Aを昇降部2Cを駆動して下降さ
せることにより、放電電極3’の絶縁体4A,4Bは上
下両金型で挟み込まれる。これにより、上下両金型は絶
縁体4A,4Bとそれぞれ対向し、両金型の樹脂残渣除
去対象部としてのキャビティ2Aa,2Baと絶縁体4
A,4Bの間には、プラズマ放電可能な空間が形成され
る。この状態で上下両金型2A,2Bと絶縁体4A,4
Bとを隔てる空間にプラズマ発生用ガスを供給し、上下
両金型2A,2Bと絶縁体4A,4Bとの間に高周波電
圧を印加することにより、実施の形態1に示す各例と同
様に、除去対象部のみに選択的にプラズマ放電を発生さ
せ、上下両金型2A,2Bの成型面に付着した樹脂残渣
をプラズマによって除去することができる。このような
構成とすることにより、金型をモールドプレス装置から
取り外すことなく効率的なクリーニングを行うことがで
きる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、金型の成型面と放電電
極間の距離を、樹脂残渣の除去対象部にあってはプラズ
マ放電が発生する距離範囲にかつ除去対象部以外にあっ
てはプラズマ放電が発生しない距離範囲に設定するよう
にしたので、必要部分のみに有効にプラズマ放電を発生
させて、金型の成型面に付着した樹脂残渣を効率よく除
去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の樹脂成型用金型のクリ
ーニング装置の断面図
【図2】本発明の実施の形態1の樹脂成型用金型のクリ
ーニング装置の部分斜視図
【図3】本発明の実施の形態1の樹脂成型用金型のクリ
ーニング装置の放電特性を示すグラフ
【図4】本発明の実施の形態1の樹脂成型用金型のクリ
ーニング装置の部分断面図
【図5】(a)本発明の実施の形態1の樹脂成型用金型
のクリーニング装置の部分断面図 (b)本発明の実施の形態1の樹脂成型用金型のクリー
ニング装置の部分断面図 (c)本発明の実施の形態1の樹脂成型用金型のクリー
ニング装置の部分断面図
【図6】本発明の実施の形態1の樹脂成型用金型のクリ
ーニング装置の部分断面図
【図7】(a)本発明の実施の形態1の樹脂成型用金型
のクリーニング装置の部分断面図 (b)本発明の実施の形態1の樹脂成型用金型のクリー
ニング装置の部分断面図 (c)本発明の実施の形態1の樹脂成型用金型のクリー
ニング装置の部分断面図
【図8】(a)本発明の実施の形態2の樹脂成型用金型
のクリーニング装置の断面図 (b)本発明の実施の形態2の樹脂成型用金型のクリー
ニング装置の断面図
【符号の説明】
1 金型支持台 2 金型 2a キャビティ 3 放電電極 4 絶縁体 6 プラズマガス供給部 12 高周波電源部
フロントページの続き (72)発明者 森迫 勇 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4F202 AH37 AM10 CA12 CB01 CS04 5F061 AA01 BA01 CA21 DA01 DC01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電電極に装着された絶縁体を樹脂成型用
    金型の成型面に対向させ、この成型面と前記絶縁体との
    間にプラズマ放電を発生させることにより、前記成型面
    に付着した樹脂残渣を除去する樹脂成型用金型のクリー
    ニング装置であって、前記成型面と放電電極間を距てる
    空間内にプラズマ発生用のガスを供給するプラズマガス
    供給部と、前記成型面と放電電極間に高周波電圧を印加
    する高周波電源部とを備え、前記空間の電極間距離が、
    樹脂残渣の除去対象部にあってはプラズマ放電が発生す
    る距離範囲に、かつ前記除去対象部以外にあってはプラ
    ズマ放電が発生しない距離範囲に設定されていることを
    特徴とする樹脂成型用金型のクリーニング装置。
  2. 【請求項2】放電電極を樹脂成型用金型の成型面を対向
    させ、この成型面と前記放電電極との間にプラズマ放電
    を発生させることにより前記成型面に付着した樹脂残渣
    を除去する樹脂成型用金型のクリーニング装置であっ
    て、前記成型面と放電電極間を距てる空間内にプラズマ
    発生用のガスを供給するプラズマガス供給部と、前記成
    型面と放電電極間に高周波電圧を印加する高周波電源部
    とを備え、前記空間の電極間距離が、樹脂残渣の除去対
    象部にあってはプラズマ放電が発生する距離範囲に、か
    つ前記除去対象部以外にあってはプラズマ放電が発生し
    ない距離範囲に設定されていることを特徴とする樹脂成
    型用金型のクリーニング装置。
  3. 【請求項3】放電電極に装着された絶縁体を樹脂成型用
    金型の成型面に対向させ、この成型面と前記絶縁体との
    間にプラズマ放電を発生させることにより前記成型面に
    付着した樹脂残渣を除去する樹脂成型用金型のクリーニ
    ング方法であって、前記成型面と絶縁体を隔てる空間内
    にプラズマ発生用ガスを供給し、前記空間の電極間距離
    を、樹脂残渣の除去対象部にあってはプラズマ放電が発
    生する距離範囲に、かつ前記除去対象部以外にあっては
    プラズマ放電が発生しない距離範囲に設定した状態で、
    前記成型面と放電電極間に高周波電圧を印加してプラズ
    マ放電を発生させることを特徴とする樹脂成型用金型の
    クリーニング方法。
  4. 【請求項4】放電電極を樹脂成型用金型の成型面に対向
    させ、この放電電極と前記成型面との間にプラズマ放電
    を発生させることにより前記成型面に付着した樹脂残渣
    を除去する樹脂成型用金型のクリーニング方法であっ
    て、前記成型面と放電電極を隔てる空間内にプラズマ発
    生用ガスを供給し、前記空間の電極間距離を、樹脂残渣
    の除去対象部にあってはプラズマ放電が発生する距離範
    囲に、かつ前記除去対象部以外にあってはプラズマ放電
    が発生しない距離範囲に設定した状態で、前記成型面と
    放電電極間に高周波電圧を印加してプラズマ放電を発生
    させることを特徴とする樹脂成型用金型のクリーニング
    方法。
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