JP2000167477A - 建築板の塗装方法 - Google Patents

建築板の塗装方法

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JP2000167477A JP10344322A JP34432298A JP2000167477A JP 2000167477 A JP2000167477 A JP 2000167477A JP 10344322 A JP10344322 A JP 10344322A JP 34432298 A JP34432298 A JP 34432298A JP 2000167477 A JP2000167477 A JP 2000167477A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗装された柄模様が流れることなく,奇麗な
ぼかし模様を発現させることができる建築板の塗装方法
を提供すること。 【解決手段】 コンベア4により搬送される建築板3の
進行方向に対して直交する方向に並設された,複数の第
1ノズル11を有する第1塗装系1及び複数の第2ノズ
ル21を有する第2塗装系2を用い,ぼかし模様を有す
る建築板3を塗装する。第1塗料を噴射して第1噴射塗
装を行った後,第2塗料を噴射して第2噴射塗装を行
う。ぼかし模様形成部分においては,第1噴射塗装は,
第1塗料の塗装ドットの分布による塗装濃度を,所定濃
度から次第に低下するよう制御する内容の第1噴射パタ
ーンに従って実行する。第2噴射塗装は,その反対の内
容の第2噴射パターンに従って実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,建築板の表面に2色以上の塗料
を用いて塗装を行い,ぼかし模様を発現させる建築板の
塗装方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来,2色の異なる塗料を用いて建築板の
表面にぼかし模様を発現させる建築板の塗装方法が開示
されている(特開平7−116597号公報,特開平7
−328533号公報等)。即ち,これらの方法は,上
記建築板の表面の全体或いは部分的に第1塗料を噴射し
て塗装した後,これが乾燥する前に第2塗料を部分的に
噴射することにより塗装する方法である。上記塗装方法
によれば,異なる2色の塗料が相互に混ざり合い周囲に
広がることによって,ぼかし模様が発現される。
【0003】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来の塗
装方法には,以下のごとき問題がある。即ち,上記第2
塗料が,先に塗装された第1塗料と重なり合って塗装さ
れた場合,その部分には他の部分に比べて多量の塗料が
塗装されたこととなる。そのため,第2塗料により塗装
された柄模様は,上記第1塗料と共に流れてしまい,奇
麗なぼかし模様を得ることができないという問題があ
る。
【0004】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,塗装された柄模様が流れることなく,奇
麗なぼかし模様を発現させることができる建築板の塗装
方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題の解決手段】請求項1に記載の発明は,コンベア
により搬送される建築板の進行方向に対して直交する方
向に並設された,複数の第1ノズルを有する第1塗装系
及び複数の第2ノズルを有する第2塗装系を用い,上記
第1ノズルにより第1塗料を噴射して第1噴射塗装を行
った後,上記第2ノズルにより第2塗料を噴射して第2
噴射塗装を行うことによりぼかし模様を有する上記建築
板を塗装する方法であって,上記建築板におけるぼかし
模様形成部分においては,上記第1噴射塗装は,第1塗
料の塗装ドットの分布による塗装濃度を,所定濃度から
次第に低下するよう制御する内容の第1噴射パターンに
従って実行し,上記第2噴射塗装は,第2塗料の塗装ド
ットの分布による塗装濃度を,所定濃度から次第に上昇
するよう制御する内容の第2噴射パターンに従って実行
することを特徴とする建築板の塗装方法にある。
【0006】本発明において最も注目すべきことは,上
記ぼかし模様形成部分において,第1噴射塗装及び第2
噴射塗装は,上記のごとく塗装濃度を制御する内容の第
1噴射パターン及び第2噴射パターンに従って実行する
ことである。なお,塗装濃度が低下するとは,塗装ドッ
トの分布が疎になることをいい,塗装濃度が上昇すると
は,塗装ドットの分布が密になることをいう。
【0007】次に,本発明の作用効果につき説明する。
上記建築板の表面の上記ぼかし模様形成部分において,
第1塗料の塗装ドットの分布による塗装濃度は,所定濃
度から次第に低下するよう制御され,第2塗料の塗装ド
ットの分布による塗装濃度は,所定濃度から次第に上昇
するよう制御されている。
【0008】そのため,上記ぼかし模様形成部分に対す
る上記第1塗料と第2塗料の噴射量は,上記ぼかし模様
形成部分以外の建築板の表面と同等である。それ故,上
記ぼかし模様形成部分に噴射される塗料の合計量が多い
ために起る塗料の流動が起らない。即ち塗装された柄模
様が流れることがない。
【0009】従って,奇麗なぼかし模様を再現性よく形
成することができる。また,上記第2塗料は,先に塗装
された第1塗料が乾燥していない状態で塗装されるた
め,上記ぼかし模様形成部分においては,両塗料が適度
に混ざり合い,独特のぼかし模様が得られる。
【0010】以上のごとく本発明によれば,塗装された
柄模様が流れることなく,奇麗なぼかし模様を発現させ
ることができる建築板の塗装方法を提供することができ
る。
【0011】次に,請求項2に記載の発明のように,コ
ンベアにより搬送される建築板の進行方向に対して直交
する方向に並設された,複数の第1ノズルを有する第1
塗装系及び複数の第2ノズルを有する第2塗装系を用
い,上記第1ノズルにより第1塗料を噴射して第1噴射
塗装を行った後,上記第2ノズルにより第2塗料を噴射
して第2噴射塗装を行うことによりぼかし模様を有する
上記建築板を塗装する方法であって,上記建築板の表面
は,溝部と,該溝部によって区画された凸部とにより形
成されており,該凸部の周囲端部における所定幅の枠部
分に,ぼかし模様を形成するに当り,上記ぼかし模様形
成部分においては,上記第1噴射塗装は,第1塗料の塗
装ドットの分布による塗装濃度を,上記凸部の中央側か
ら上記溝部側へ所定濃度から徐々に低下するよう制御す
る内容の第1噴射パターンに従って実行し,上記第2噴
射塗装は,第2塗料の塗装ドットの分布による塗装濃度
を,上記溝部側から上記凸部の中央側へ所定濃度から徐
々に低下するよう制御する内容の第2噴射パターンに従
って実行することを特徴とする建築板の塗装方法があ
る。
【0012】この場合には,上記凸部の周囲部分の枠部
分において,上記請求項1の発明におけるぼかし模様形
成部分と同様の作用効果により奇麗なぼかし模様を発現
させることができる。即ち,上記従来法では,上記枠部
分の色が濃くなり,美感の劣る塗装状態しか得られなか
ったが,本方法によればこの問題を解消でき,奇麗な塗
装状態を得ることができる(実施形態例3参照)。
【0013】次に,請求項3に記載の発明のように,上
記第1噴射パターンは,上記建築板の表面に発現させる
塗装濃度変化に対応した第1塗料の塗装ドットの分布と
なるように,上記複数の第1ノズルの中のいずれのノズ
ルを開閉するかを決定したものであることが好ましい。
これにより,上記第1塗料の塗装濃度変化を容易に発現
させることができる。
【0014】次に,請求項4に記載の発明のように,上
記第2噴射パターンは,上記建築板の表面に発現させる
塗装濃度変化に対応した第2塗料の塗装ドットの分布と
なるように,上記複数の第2ノズルの中のいずれのノズ
ルを開閉するかを決定したものであることが好ましい。
これにより,上記第2塗料の塗装濃度変化を容易に発現
させることができる。
【0015】次に,請求項5に記載の発明のように,上
記第1塗料及び第2塗料の塗装ドットの分布は,上記第
1噴射パターン及び第2噴射パターンによって決定され
る塗装ドットが,走行する建築板の進行方向に直交する
方向に横切る直線上の塗装ライン上においては,互いに
重なることがないよう配置されていることが好ましい。
【0016】これにより,上記建築板の表面における同
一箇所に塗装ドットが重なって,上記第1塗料と第2塗
料が噴射されることがない。そのため,柄模様が流れる
ことがなく,奇麗なぼかし模様を一層確実に発現させる
ことができる。
【0017】次に,請求項6に記載の発明のように,上
記第1塗料は有色塗料であり,上記第2塗料は無色塗料
であることとすることもできる。この場合には,建築板
の表面の下地の色と上記第1塗料の色とによる奇麗なぼ
かし模様を得ることができる。なお,無色塗料である上
記第2塗料を塗装しない場合には,ぼかし模様形成部分
において上記第1塗料がドット状に現れてしまい,奇麗
なぼかし模様を形成することが困難である。
【0018】次に,請求項7に記載の発明のように,上
記第1塗装系は,複数の塗装系からなることとすること
もできる。この場合には,異なる3色以上の塗料を用い
て,ぼかし模様を発現させることができる。そのため,
一層複雑な柄模様を有する建築板の塗装方法を得ること
ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本発明の実施形態例にかかる建築板の塗装方法につき,
図1〜図7を用いて説明する。本例の建築板の塗装方法
においては,図1〜図3に示すごとく,コンベア4によ
り搬送される建築板3の進行方向(図1における矢印A
の方向)に対して直交する方向に並設された,複数の第
1ノズル11を有する第1塗装系1,及び該第1塗装系
1と所定間隔を置いて設けた,複数の第2ノズル21を
有する第2塗装系2を用いる。
【0020】そして,上記複数の第1ノズル11により
第1塗料を噴射して第1噴射塗装を行った後,上記複数
の第2ノズル21により第2塗料を噴射して第2噴射塗
装を行うことによりぼかし模様を有する上記建築板3を
得る。
【0021】図5(A),(B),図7に示すごとく,
上記建築板3の表面の所定の凸部34におけるぼかし模
様形成部分31においては,上記第1噴射塗装は,第1
塗料の塗装ドット15の分布による塗装濃度Nを,所定
濃度から次第に低下するよう制御する内容の第1噴射パ
ターンに従って実行する。また,上記ぼかし模様形成部
分31において,上記第2噴射塗装は,第2塗料の塗装
ドット25の分布による塗装濃度Mを,所定濃度から次
第に上昇するよう制御する内容の第2噴射パターンに従
って実行する。
【0022】なお,上記建築板3の表面は,図4
(A),(B)に示すごとく,溝部33と,該溝部33
によって区画された凸部34とにより形成されている。
そして,図5(A)に示すごとく,各凸部34の一部分
にぼかし模様を形成する。
【0023】上記第1噴射パターンは,上記建築板3の
表面に発現させる塗装濃度変化に対応した第1塗料の塗
装ドット15の分布(図7(A),(C))となるよう
に,上記複数の第1ノズル11の中のいずれのノズルを
開閉するかを決定したものである。
【0024】上記第2噴射パターンは,上記建築板3の
表面に発現させる塗装濃度変化に対応した第2塗料の塗
装ドット25の分布(図7(B),(C))となるよう
に,上記複数の第2ノズル21の中のいずれのノズルを
開閉するかを決定したものである。
【0025】また,上記第1塗料及び第2塗料の塗装ド
ット15,25の分布は,上記第1噴射パターン及び第
2噴射パターンによって決定される塗装ドット15,2
5が,走行する建築板3の進行方向に直交する方向に横
切る直線上の塗装ラインL上においては,互いに重なる
ことがないよう配置されている(図6)。
【0026】このことにつき,図6を用いて説明する。
即ち,図6(A)に示すごとく,上記建築板3の進行方
向に対して直交する方向に横切る直線上の塗装ラインL
は,建築板3の進行方向に多数並列して存在する。上記
塗装ラインLは,第1ノズル11と第2ノズル21によ
って,第1塗料及び第2塗料が塗装されることにより形
成されるラインである。
【0027】本例においては,上記塗装ラインLにおけ
る各塗装ドットは,第1ノズル11及び第2ノズル21
による上記第1塗料と第2塗料が重なることがないよう
配置される。即ち,図6(B)に示すごとく,例えば,
塗装ラインLXにおける塗装ドット形成領域DXに第1ノ
ズル11により,第1塗料が噴射された場合には,図6
(C)に示すごとく,上記塗装ドット形成領域DX
は,第2ノズル21による第2塗料の噴射は行われな
い。
【0028】従って,塗装ドットの分布としては,図7
(A),(B),(C)に示すごとく,第1塗料による
塗装ドット15と,第2塗料による塗装ドット25と
は,決して互いに重なることがないよう配置される。
【0029】なお,本例においては,上記第1塗料は有
色塗料であり,上記第2塗料は無色塗料である。上記第
1塗料と第2塗料は,同一条件で噴射することができる
よう,同一粘度に調整してある。
【0030】次に,本例の建築板の塗装方法につき,図
1〜図3を用いて,具体的に説明する。まず,上記塗装
方法に用いる塗装装置5(図3)につき説明する。図1
〜図3に示すごとく,建築板3を搬送するコンベア4の
上方には,上記建築板3の進行方向(矢印A)に直交
し,該建築板3の幅方向全体にわたって第1ノズル11
〜11を有する第1塗装系1と,第2ノズル21〜21
を有する第2塗装系2が,所定間隔を置いて互いに平行
に配置されている。なお,上記第1ノズル11〜11と
第2ノズル21〜21は,同一のピッチで配置されてお
り,第1ノズル11と第2ノズル21を結ぶ直線は建築
板3の進行方向(矢印A)と厳密に平行となるよう配置
されている。
【0031】図3に示すごとく,上記第1塗装系1と第
2塗装系2には,それぞれ塗料タンク500,501内
の第1塗料と第2塗料を送り込むポンプ51が接続され
ている。また,上記第1塗装系1と第2塗装系2は,塗
料タンク500,501とレリーフ弁52を介して接続
されている。
【0032】図3において,符号531,532はバル
ブ制御装置であり,それぞれ第1ノズル11のバルブ1
2,第2ノズル21のバルブ22の開閉を個々に制御す
る。上記バルブ制御装置531,532は,メモリ55
に記憶された第1噴射パターン及び第2噴射パターンに
従ってコンピュータ56が制御信号を送ることにより,
上記制御を行っている。なお,上記第1噴射パターン及
び第2噴射パターンは,例えば,後述する実施形態例2
に示すごとく作製したものである。
【0033】また,図2,図3において,符号57は光
電管式のセンサであって,建築板3の所定位置到来を検
知し,その検知信号をコンピュータ56に送信する。ま
た,符号58はコンベア4の駆動ロール41に連結した
エンコーダであって,極小回転角(例えば2000分の
360度)毎に上記コンピュータ56にパルスを送信す
る。
【0034】次に,上記塗装装置5を用いて,建築板3
の凸部34を塗装するに当っては,下地塗装を施した建
築板3を,上記コンベア4により搬送する。上記建築板
3の前端部38の所定位置到来を上記センサ57が検知
し,検知信号を上記コンピュータ56に送る。一方,上
記コンベア4の作動に伴い上記エンコーダ58からはパ
ルスが上記コンピュータ56に送られている。
【0035】上記コンピュータ56は,上記センサ57
からの検知信号により上記パルスを計数し始め,該パル
ス数が予め記憶させた設定領域に至ると,パルス数に応
じ上記第1噴射パターンと第2噴射パターンの各データ
に基づく制御信号を逐次バルブ制御装置531,532
に送信指令する。
【0036】この指令に基づき,バルブ制御装置53
1,532が,上記第1ノズル11及び第2ノズル21
のバルブ12,22を個別に開閉制御する。そのため,
第1塗料と第2塗料が,開放された上記第1ノズル11
と第2ノズル21から噴射し,上記建築板3の凸部34
における所定位置に塗装される(図7)。これにより,
第1塗料と第2塗料によるぼかし模様を発現した建築板
の塗装が行われる。
【0037】次に,本例の作用効果につき説明する。上
記建築板3の表面の上記ぼかし模様形成部分31におい
て,第1塗料の塗装ドット15の分布による塗装濃度
は,所定濃度から次第に低下するよう制御され,第2塗
料の塗装ドット25の分布による塗装濃度は,所定濃度
から次第に上昇するよう制御されている(図5,図
7)。
【0038】そのため,上記ぼかし模様形成部分31に
対する上記第1塗料と第2塗料の噴射量は,上記ぼかし
模様形成部分31以外の建築板3の表面と同等である。
それ故,上記ぼかし模様形成部分31に噴射される塗料
の合計量が多いために起る塗料の流動が起らない。即ち
塗装された柄模様が流れることがない。
【0039】従って,奇麗なぼかし模様を再現性よく形
成することができる。また,上記第2塗料は,第1塗料
が乾燥していない状態で塗装されるため,上記ぼかし模
様形成部分31においては,両塗料が適度に混ざり合
い,奇麗なぼかし模様が得られる。
【0040】また,上記第1噴射パターンは,上記建築
板3の表面に発現させる塗装濃度変化に対応した第1塗
料の塗装ドット15の分布(図7(A),(B))とな
るように,上記複数の第1ノズル11の中のいずれのノ
ズルを開閉するかを決定したものである。そのため,上
記第1塗料の塗装濃度変化を容易に発現させることがで
きる。
【0041】また,上記第2噴射パターンは,上記建築
板3の表面に発現させる塗装濃度変化に対応した第2塗
料の塗装ドット25の分布(図7(B),(C))とな
るように,上記複数の第2ノズル21の中のいずれのノ
ズルを開閉するかを決定したものである。そのため,上
記第2塗料の塗装濃度変化を容易に発現させることがで
きる。
【0042】また,上記第1塗料及び第2塗料の塗装ド
ット15,25の分布は,上記第1噴射パターン及び第
2噴射パターンによって決定される塗装ドット15,2
5が,上記塗装ラインL上においては,互いに重なるこ
とがないよう配置されている(図6,図7)。
【0043】そのため,上記建築板3の表面における同
一箇所に塗装ドット15,25が重なって,上記第1塗
料と第2塗料が噴射されることがない。そのため,柄模
様が流れることがなく,奇麗なぼかし模様を一層確実に
発現させることができる。
【0044】また,上記第1塗料は有色塗料であり,上
記第2塗料は無色塗料である。そのため,建築板3の表
面の下地の色と上記第1塗料の色とによる奇麗なぼかし
模様を得ることができる。なお,無色塗料である上記第
2塗料を塗装しない場合には,ぼかし模様形成部分31
において上記第1塗料がドット状に現れてしまい,奇麗
なぼかし模様を形成することが困難である。
【0045】以上のごとく,本例によれば,塗装された
柄模様が流れることなく独特なぼかし模様を発現させる
ことができる建築板の塗装方法を提供することができ
る。
【0046】実施形態例2 本例においては,建築板の塗装方法における第1噴射パ
ターンと第2噴射パターンを,コンピュータを用いて作
成する例である。本例のパターン作成方法につき,図8
のフローチャートのStep1〜13に従い,以下に説
明する。なお,図8及び以下においてStep1〜13
は,S1〜13と表す。
【0047】まず,実施形態例1における図4に示し
た,溝部33と,該溝部33によって区画された凸部3
4とにより形成された表面を有する建築板3の原板を用
意する。この原板の上記凸部34をロールコーターを用
いて下地塗装する(S1)。
【0048】次いで,上記建築板3を数箇所に分けてス
キャンニングし,各箇所における凸部34の配置につい
ての画像データを取得する(S2)。上記各箇所毎の該
画像データをコンピュータに取り込み,ディスプレイ上
で上記建築板1枚分の画像に合成する(S3)。これに
より得られた合成画像を構成する各画素を,上記第1ノ
ズル11と第2ノズル21の個々のノズルに割り当てる
(S4)。
【0049】次いで,建築板3の凸部34についての第
1塗料と第2塗料の塗装ドット15,25の分布を,上
記ディスプレイ上において,それぞれ所定濃度の赤色と
青色とを用いてデザインする(S5)。上記凸部34の
デザインに当っては,上記建築板3の搬送する方向(図
1の矢印A)に対して前方から後方に向うに従って,赤
色は徐々に濃度を低くし,青色は徐々に濃度を高くす
る。
【0050】このようにしてデザインした上記凸部34
についての,ディスプレイ上の各画素における赤色の濃
度レベルR値,青色の濃度レベルB値を求める(S
6)。R値,B値はそれぞれ,1≦R≦256,1≦B
≦256の範囲にある整数値である。このとき,同一画
素について赤色と青色の両方が割り当てられた場合は,
例えば濃度レベルの高い方を採用し,また,同一画素に
ついてR=Bの場合には,その画素についてはそのB値
を採用するものとする。
【0051】次いで,R値とB値の変化状況に従って,
ぼかし模様形成部分31(図5(A))を定める(S
7)。該ぼかし模様形成部分31を複数の分割領域に分
割し(S8),該分割領域についてR値及びB値の平均
を求める(S9)。このR値の平均とB値の平均と同濃
度となるよう一定濃度の赤色と青色を,その分割領域に
おける各画素に分散配置する(S10)。
【0052】この一定濃度の赤色と青色が配置された画
素に対応する建築板の表面の部分に,上記第1塗料及び
第2塗料が吹き付けられるよう第1噴射パターンと第2
噴射パターンを定める(S11)。同様にして,建築板
3における他の凸部34について上記第1噴射パターン
と第2噴射パターンを決定し,建築板全体についての第
1噴射パターンと第2噴射パターンを得る(S12)。
【0053】得られた上記第1噴射パターンと第2噴射
パターンは,コンピュータ56のメモリ55に記憶させ
る(S13)。そこで,この第1噴射パターンと第2噴
射パターンに従って,実施形態例1に示したごとく建築
板3の塗装を行う。その他は,実施形態例1と同様であ
る。
【0054】本例によれば,ディスプレイ上で塗装ドッ
トのデザインをするため,所望のデザインを容易に決定
し,塗装パターンを効率的に作製することができる。そ
の他,実施形態例1と同様の作用効果を有する。なお,
本例では,画面表示の便宜上,赤色と青色によるデザイ
ンを示したが,この色彩はどのようなものであってもよ
い。
【0055】実施形態例3 本例は,図9に示すごとく,建築板3の凸部34の周囲
端部における所定幅の枠部分341に,ぼかし模様を形
成する例である。図9(A)に示す,ぼかし模様形成部
分としての上記枠部分341においては,第1噴射塗装
と第2噴射塗装を以下のごとく実行する。
【0056】即ち,第1噴射塗装は,第1塗料の塗装ド
ットの分布による塗装濃度を,上記凸部34の中央側か
ら上記溝部側(図9(B)の矢印Bの方向)へ,所定濃
度から徐々に低下するよう制御する内容の第1噴射パタ
ーンに従って実行する(図9(B))。
【0057】上記第2噴射塗装は,第2塗料の塗装ドッ
トの分布による塗装濃度を,上記溝部側から上記凸部3
4の中央側(図9(C)の矢印Cの方向)へ,所定濃度
から徐々に低下するよう制御する内容の第2噴射パター
ンに従って実行する(図9(C))。また,上記枠部分
341以外の上記凸部34の上面は,第1塗料によって
塗装される。その他は,実施形態例1と同様である。
【0058】この場合には,上記凸部34の周囲部分の
枠部分341において,実施形態例1におけるぼかし模
様形成部分と同様の作用効果により奇麗なぼかし模様を
発現させることができる。なお,従来の塗装方法による
と,上記枠部分には有色塗料が凝集し易く,時として上
記枠部分が濃く見えるという現象が起り易い。しかし,
本例のように上記枠部分341にぼかし模様を形成する
ことにより,上記従来のごとき現象を防止することがで
き,自然な仕上がりを得ることができる。その他,実施
形態例1と同様の作用効果を有する。
【0059】上記実施形態例1〜3においては,第2塗
料として無色塗料を用いた例につき説明したが,必要に
応じて有色塗料を第2塗料として用いても,奇麗なぼか
し模様を有する建築板を得ることができる。
【0060】
【発明の効果】上述のごとく,本発明によれば,塗装さ
れた柄模様が流れることなく,奇麗なぼかし模様を発現
させることができる建築板の塗装方法を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,建築板の塗装方法を表
す斜視図。
【図2】実施形態例1における,建築板の塗装方法を表
す側面図。
【図3】実施形態例1における,塗装装置の正面図。
【図4】実施形態例1における,(A)建築板の平面
図,(B)建築板の部分斜視図。
【図5】実施形態例1における,(A)建築板の凸部に
おける第1塗料と第2塗料によるぼかし模様形成部分を
表す平面図,及び(B)その塗装濃度変化を表す説明
図。
【図6】実施形態例1における,(A)上面から見た建
築板の塗装ラインを表す説明図,及び(B),(C)第
1塗料と第2塗料が重ならないような塗装方法を表す説
明図。
【図7】実施形態例1における,(A)第1塗料による
塗装ドットの模式図,(B)第2塗料による塗装ドット
の模式図,(C)第1塗料による塗装ドットと第2塗料
による塗装ドットを合成した模式図。
【図8】実施形態例2における,第1噴射パターンと第
2噴射パターンの作成方法を表すフローチャート。
【図9】実施形態例3における,(A)凸部の枠部分を
示す平面図,(B)枠部分に第1塗料のみを塗装した場
合の平面図,(C)枠部分に第1塗料と第2塗料を塗装
した場合の平面図。
【符号の説明】
1...第1塗装系, 11...第1ノズル, 15,25...塗装ドット, 2...第2塗装系, 21...第2ノズル, 3...建築板, 31...ぼかし模様形成部分, 33...溝部, 34...凸部, 341...枠部分, 4...コンベア, 5...塗装装置,

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンベアにより搬送される建築板の進行
    方向に対して直交する方向に並設された,複数の第1ノ
    ズルを有する第1塗装系及び複数の第2ノズルを有する
    第2塗装系を用い,上記第1ノズルにより第1塗料を噴
    射して第1噴射塗装を行った後,上記第2ノズルにより
    第2塗料を噴射して第2噴射塗装を行うことによりぼか
    し模様を有する上記建築板を塗装する方法であって,上
    記建築板におけるぼかし模様形成部分においては,上記
    第1噴射塗装は,第1塗料の塗装ドットの分布による塗
    装濃度を,所定濃度から次第に低下するよう制御する内
    容の第1噴射パターンに従って実行し,上記第2噴射塗
    装は,第2塗料の塗装ドットの分布による塗装濃度を,
    所定濃度から次第に上昇するよう制御する内容の第2噴
    射パターンに従って実行することを特徴とする建築板の
    塗装方法。
  2. 【請求項2】 コンベアにより搬送される建築板の進行
    方向に対して直交する方向に並設された,複数の第1ノ
    ズルを有する第1塗装系及び複数の第2ノズルを有する
    第2塗装系を用い,上記第1ノズルにより第1塗料を噴
    射して第1噴射塗装を行った後,上記第2ノズルにより
    第2塗料を噴射して第2噴射塗装を行うことによりぼか
    し模様を有する上記建築板を塗装する方法であって,上
    記建築板の表面は,溝部と,該溝部によって区画された
    凸部とにより形成されており,該凸部の周囲端部におけ
    る所定幅の枠部分に,ぼかし模様を形成するに当り,上
    記ぼかし模様形成部分においては,上記第1噴射塗装
    は,第1塗料の塗装ドットの分布による塗装濃度を,上
    記凸部の中央側から上記溝部側へ所定濃度から徐々に低
    下するよう制御する内容の第1噴射パターンに従って実
    行し,上記第2噴射塗装は,第2塗料の塗装ドットの分
    布による塗装濃度を,上記溝部側から上記凸部の中央側
    へ所定濃度から徐々に低下するよう制御する内容の第2
    噴射パターンに従って実行することを特徴とする建築板
    の塗装方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,上記第1噴射
    パターンは,上記建築板の表面に発現させる塗装濃度変
    化に対応した第1塗料の塗装ドットの分布となるよう
    に,上記複数の第1ノズルの中のいずれのノズルを開閉
    するかを決定したものであることを特徴とする建築板の
    塗装方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項において,
    上記第2噴射パターンは,上記建築板の表面に発現させ
    る塗装濃度変化に対応した第2塗料の塗装ドットの分布
    となるように,上記複数の第2ノズルの中のいずれのノ
    ズルを開閉するかを決定したものであることを特徴とす
    る建築板の塗装方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項において,
    上記第1塗料及び第2塗料の塗装ドットの分布は,上記
    第1噴射パターン及び第2噴射パターンによって決定さ
    れる塗装ドットが,走行する建築板の進行方向に直交す
    る方向に横切る直線上の塗装ライン上においては,互い
    に重なることがないよう配置されていることを特徴とす
    る建築板の塗装方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項において,
    上記第1塗料は有色塗料であり,上記第2塗料は無色塗
    料であることを特徴とする建築板の塗装方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか一項において,
    上記第1塗装系は,複数の塗装系からなることを特徴と
    する建築板の塗装方法。
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