JP2000167358A - 膜分離システムおよび膜分離方法 - Google Patents

膜分離システムおよび膜分離方法

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JP2000167358A
JP2000167358A JP10349148A JP34914898A JP2000167358A JP 2000167358 A JP2000167358 A JP 2000167358A JP 10349148 A JP10349148 A JP 10349148A JP 34914898 A JP34914898 A JP 34914898A JP 2000167358 A JP2000167358 A JP 2000167358A
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reverse osmosis
separation
osmosis membrane
membrane
membrane module
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JP10349148A
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Tetsuro Adachi
哲朗 安達
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Nitto Denko Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D63/00Apparatus in general for separation processes using semi-permeable membranes
    • B01D63/10Spiral-wound membrane modules
    • B01D63/107Specific properties of the central tube or the permeate channel
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • Y02A20/124Water desalination
    • Y02A20/131Reverse-osmosis

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで効率よく高濃度溶液を逆浸透分離
することが可能な膜分離システムおよび膜分離方法を提
供することである。 【解決手段】 膜分離システムにより海水淡水化を行う
場合、膜分離装置101により懸濁物質が除去された供
給海水は、さらにスケール防止剤添加装置50によりス
ケール防止剤が添加された後、高圧ポンプ102により
加圧されて逆浸透膜モジュール100に供給される。逆
浸透膜モジュール100は3本のスパイラル型分離膜エ
レメントを装填してなり、各スパイラル型分離膜エレメ
ントにおける透過流束が等しくなるように透過水側流路
の圧力損失が設定されている。逆浸透膜モジュール10
0により分離された淡水は透過水として外部へ取り出さ
れる。一方、濃縮水は濃縮水配管34を通り排出される
が、濃縮水の残圧エネルギーは残圧エネルギー回収装置
103により回収され、高圧ポンプ102の駆動に再利
用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高濃度溶液を逆浸
透分離する膜分離システムおよび膜分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】純水や用水の造水プロセス、食品や薬品
等の製造プロセス、生活排水や産業排水処理プロセス等
において、原水から固形物質や溶解性物質を分離するの
に分離膜モジュールが多く使用されている。分離膜モジ
ュールは、圧力容器および分離膜エレメントからなり、
圧力容器内に分離膜エレメントが装填されてなる。膜分
離の処理容量を大きくするためには、圧力容器内に複数
の分離膜エレメントが装填される。
【0003】近年では、逆浸透膜を有する分離膜エレメ
ントを装填した逆浸透膜モジュールが海水淡水化に使用
されている。図12は、海水淡水化装置に用いられる従
来の逆浸透膜モジュールの一例を示す一部切欠き斜視図
である。
【0004】図12において、圧力容器2内に逆浸透膜
を有する3本の分離膜エレメント1a〜1cが装填さ
れ、集水管7の端部同士がコネクタ12で直列に連結さ
れている。これらの分離膜エレメント1a〜1cはスパ
イラル型分離膜エレメントであり、図12の逆浸透膜モ
ジュールはスパイラル型分離膜モジュールである。
【0005】図12に示すように、原水9として海水が
原水入口20から圧力容器2内に供給され、分離膜エレ
メント1aの一方の端面から分離膜エレメント1a内に
流入し、原水流路を通って他方の端面から流出する。分
離膜エレメント1aから流出した海水は、同様にして分
離膜エレメント1bを通過し、さらに分離膜エレメント
1cを通過した後、濃縮水11として濃縮水出口22か
ら排出される。この過程で、3つの分離膜エレメント1
a〜1cの分離膜を透過した淡水は、集水管7を通り、
透過水出口21から透過水10として取り出される。こ
のように、海水(原水9)が一方向から流入されるの
で、各分離膜エレメント1a〜1cでは運転条件が異な
る。
【0006】逆侵透膜モジュールによる海水淡水化にお
いて、分離膜エレメントの操作圧力P0 は次の関係式
(1)で表すことができる。
【0007】 P0 =P1 +P2 +P3 +P4 ・・・(1) ここで、P1 は原水流路側の圧力損失、P2 は原水の浸
透圧、P3 は逆浸透膜の透過に伴う圧力損失、P4 は透
過水側流路の圧力損失を示す。なお、海水淡水化の場
合、原水に相当するのが海水で、透過水に相当するのが
淡水である。
【0008】この逆浸透膜モジュールでは、圧力容器2
内の原水入口20側の分離膜エレメント1aから濃縮水
出口22側の分離膜エレメントの1cに向かって海水の
濃縮および淡水の生成が進む。海水の浸透圧は海水濃度
が低いほど小さくなり、分離膜エレメント1aの方が分
離膜エレメント1cよりも浸透圧が低くなる。このた
め、分離膜エレメント1aでの原水の浸透圧P2 の値
は、分離膜エレメント1cでの原水の浸透圧P2 の値よ
りも小さくなる。
【0009】このように、圧力容器2内の分離膜エレメ
ント1a〜1cの位置により、原水の浸透圧P2 の値に
大きな差がでる。各分離膜エレメント1a〜1cにおい
て、操作圧力P0 の値はほぼ等しいため、透過水側流路
の圧力損失P4 の値が一定である場合、原水の浸透圧P
2 が変化すると、分離膜の透過に伴う圧力損失P3 が変
化することにより圧力バランスが保たれる。その結果、
分離膜エレメント1aでは分離膜エレメント1cに比べ
て数倍も透過水量が多くなる。このため、分離膜エレメ
ント1aではファウリング(膜面汚れ)が生じやすく、
また、分離膜への負担も大きくなるので分離膜エレメン
トの寿命低下を引き起こす。このような分離膜エレメン
ト1aおけるファウリングを防止するため、従来は操作
圧力を60kgf/cm2 程度とし、海水から回収率4
0%で淡水を生成する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】海水淡水化を低コスト
で行うためには、海水からの淡水の回収率を高めるとと
もに、海水淡水化装置の所要動力を低減する必要があ
る。一方、従来の回収率よりも高い回収率で海水から淡
水を生成する場合、海水中の塩が高濃度に濃縮されるた
め、生成した淡水の塩濃度も必然的に高くなり、生成し
た淡水が目標水質基準を達成できないおそれがある。ま
た、淡水の回収率がある値以上になると、海水中の炭酸
カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸ストロンチウム等の
塩、いわゆるスケール成分の濃度が溶解度以上になり、
これらのスケール成分が分離膜エレメントの膜面に析出
して膜の目詰まりが生じる。それにより、膜が汚染さ
れ、逆浸透膜モジュールから生成される淡水の量が大幅
に減少する。さらに、供給される海水中に含まれる懸濁
物質も高濃度に濃縮されるため、濃縮水中の高濃度の懸
濁物質により、分離膜エレメントの原水側流路の閉塞や
膜汚染が生じるおそれがある。
【0011】本発明の目的は、低コストで効率よく高濃
度溶液を逆浸透膜分離することが可能な膜分離システム
および膜分離方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明に係る膜分離システムは、圧力容器内に逆浸透膜を
備えた複数の分離膜エレメントが装填され、複数の分離
膜エレメントの透過水側流路が直列に連結され、圧力容
器の一端部に原水入口が設けられ、圧力容器の他端部に
濃縮水出口が設けられた逆浸透膜モジュールを備え、逆
侵透膜モジュールの各々の分離膜エレメントにおける透
過流束が所定の大きさになるように透過水側流路の圧力
損失が設定されるとともに、各々の分離膜エレメントが
操作圧力90kgf/cm 2 において濃度5.8%の塩
化ナトリウム水溶液の除去率が99.7%以上でありか
つ透過水量が16m3 /日以上となる性能を有するもの
である。
【0013】本発明に係る膜分離システムの逆浸透膜モ
ジュールによれば、各分離膜エレメントにおける透過流
束が所定の大きさになるように透過水側流路の圧力損失
を設定することにより、各分離膜エレメントにおける分
離膜の透過に伴う圧力損失、すなわち分離膜にかかる負
担を均一にすることが可能となる。その結果、1本の圧
力容器内に装填された複数の分離膜エレメントの位置に
関係なく全ての分離膜エレメントの運転条件の均一化を
図ることができるので、逆浸透膜モジュールの高圧運転
が可能となる。それにより、高回収率で透過水が生成さ
れるとともに、高濃度の濃縮水が生成される。
【0014】逆浸透膜モジュールを高圧で運転した場
合、濃縮水出口側の分離膜エレメントでは、高濃度に濃
縮された原水から透過水を生成するため、生成した透過
水の塩濃度が高くなりやすい。
【0015】本発明に係る膜分離システムの逆浸透膜モ
ジュールにおいては、高性能を有する分離膜エレメント
を使用するため、高濃度の塩を膜分離により除去するこ
とが可能である。したがって、生成する透過水の塩濃度
を低く抑えることができる。
【0016】第2の発明に係る膜分離システムは、圧力
容器内に逆浸透膜を備えた複数の分離膜エレメントが装
填され、複数の分離膜エレメントの透過水側流路が直列
に連結され、圧力容器の一端部に原水入口が設けられ、
圧力容器の他端部に濃縮水出口が設けられた逆浸透膜モ
ジュールを備え、逆浸透膜モジュールの各々の分離膜エ
レメントにおける透過流束が所定の大きさになるように
透過水側流路の圧力損失が設定され、原水に固液分離に
よる前処理を行って前処理された原水を逆浸透膜モジュ
ールに供給する膜分離装置をさらに備えたものである。
【0017】本発明に係る膜分離システムの逆浸透膜モ
ジュールによれば、分離膜エレメントにおける透過流束
が所定の大きさになるように透過水側流路の圧力損失を
設定することにより、各分離膜エレメントにおける分離
膜の透過に伴う圧力損失、すなわち分離膜にかかる負担
を均一にすることが可能となる。その結果、1本の圧力
容器内に装填された複数の分離膜エレメントの位置に関
係なく全ての分離膜エレメントの運転条件の均一化を図
ることができるので、逆浸透膜モジュールの高圧運転が
可能となる。それにより、高回収率で透過水が生成され
るとともに、高濃度の濃縮水が生成される。
【0018】さらに、本発明に係る膜分離システムにお
いては、逆浸透膜モジュールに供給される原水が予め膜
分離装置において固液分離により前処理され、原水中の
懸濁物質が除去されているため、逆浸透膜モジュールに
おいて原水が高濃度に濃縮されても、原水中の懸濁物質
による分離膜エレメントの透過水側流路の閉塞や膜汚染
が生じない。
【0019】第3の発明に係る膜分離システムは、圧力
容器内に逆浸透膜を備えた複数の分離膜エレメントが装
填され、複数の分離膜エレメントの透過水側流路が直列
に連結され、圧力容器の一端部に原水入口が設けられ、
圧力容器の他端部に濃縮水出口が設けられた逆浸透膜モ
ジュールを備え、逆浸透膜モジュールの各々の分離膜エ
レメントにおける透過流束が所定の大きさになるように
透過水側流路の圧力損失が設定され、逆浸透膜モジュー
ルに供給される原水にスケール防止剤を添加するスケー
ル防止剤添加手段をさらに備えたものである。
【0020】本発明に係る膜分離システムの逆浸透膜モ
ジュールによれば、各分離膜エレメントにおける透過流
束が所定の大きさになるように透過水側流路の圧力損失
を設定することにより、各分離膜エレメントにおける分
離膜の透過に伴う圧力損失、すなわち分離膜にかかる負
担を均一にすることが可能となる。その結果、1本の圧
力容器内に装填された複数の分離膜エレメントの位置に
関係なく全ての分離膜エレメントの運転条件の均一化を
図ることができるので、逆浸透膜モジュールの高圧運転
が可能となる。それにより、高回収率で透過水が生成さ
れるとともに、高濃度の濃縮水が生成される。
【0021】さらに、本発明に係る膜分離システムにお
いては、逆浸透膜モジュールに供給される原水に、予め
スケール防止添加手段によりスケール防止剤が添加され
ているため、逆浸透膜モジュールにおいて原水が高濃度
に濃縮されても、原水中のスケール成分が析出すること
がない。
【0022】第4の発明に係る膜分離システムは、圧力
容器内に逆浸透膜を備えた複数の分離膜エレメントが装
填され、複数の分離膜エレメントの透過水側流路が直列
に連結され、圧力容器の一端部に原水入口が設けられ、
圧力容器の他端部に濃縮水出口が設けられた逆浸透膜モ
ジュールを備え、逆浸透膜モジュールの各々の分離膜エ
レメントにおける透過流束が所定の大きさになるように
透過水側流路の圧力損失が設定され、逆浸透膜モジュー
ルの濃縮水の残圧エネルギーを回収する残圧エネルギー
回収装置をさらに備えたものである。
【0023】本発明に係る膜分離システムの逆浸透膜モ
ジュールによれば、各分離膜エレメントにおける透過流
束が所定の大きさになるように透過水側の圧力損失を設
定することにより、各分離膜エレメントにおける分離膜
の透過に伴う圧力損失、すなわち分離膜にかかる負担を
均一にすることが可能となる。その結果、1本の圧力容
器内に装填された複数の分離膜エレメントの位置に関係
なく全ての分離膜エレメントの運転条件の均一化を図る
ことができるので、逆浸透膜モジュールの高圧運転が可
能となる。それにより、高回収率で透過水が生成される
とともに、高濃度の濃縮水が生成される。
【0024】さらに、本発明に係る膜分離システムにお
いては、高い残圧を有する逆浸透膜モジュールの濃縮水
の残圧エネルギーが、残圧エネルギー回収装置により回
収されるため、エネルギー損失が少なく、省エネルギー
化が図られる。
【0025】また、逆浸透膜モジュールの原水入口側に
高圧ポンプを備え、残圧エネルギー回収装置が高圧ポン
プに連結されたタービン、またはターボチャージャであ
ってもよい。
【0026】この場合、回収した濃縮水の残圧エネルギ
ーを高圧ポンプの駆動に利用することが可能となる。こ
のように、濃縮水の残圧エネルギーを膜分離システムに
おいて再使用することにより、膜分離システムの所要動
力が低減される。
【0027】第5の発明に係る膜分離システムは、圧力
容器内に逆浸透膜を備えた複数の分離膜エレメントが装
填され、複数の分離膜エレメントの透過水側流路が直列
に連結され、圧力容器の一端部に原水入口が設けられ、
圧力容器の他端部に濃縮水出口が設けられた逆浸透膜モ
ジュールが複数段直列に配列され、各段の逆浸透膜モジ
ュールにおいて各々の分離膜エレメントにおける透過流
束が所定の大きさになるように透過水側流路の圧力損失
が設定され、前段の逆侵透膜モジュールの濃縮水出口か
ら導出される濃縮水が次段の逆浸透膜モジュールの原水
入口に供給されるものである。
【0028】本発明に係る膜分離システムの逆浸透膜モ
ジュールによれば、各分離膜エレメントにおける透過流
束が所定の大きさになるように透過水側流路の圧力損失
を設定することにより、各分離膜エレメントにおける分
離膜の透過に伴う圧力損失、すなわち分離膜にかかる負
担を均一にすることが可能となる。その結果、1本の圧
力容器内に装填された複数の分離膜エレメントの位置に
関係なく全ての分離膜エレメントの運転条件の均一化を
図ることができるので、逆浸透膜モジュールの高圧運転
が可能となる。それにより、高回収率で透過水が生成さ
れるとともに、高濃度の濃縮水が生成される。
【0029】さらに、本発明に係る膜分離システムにお
いては、前段の逆浸透膜モジュールの濃縮水が順次昇圧
されて、次段の逆浸透膜モジュールに供給されるため、
供給する原水を一度で高圧に昇圧する場合よりも、所要
動力が低減される。
【0030】第6の発明に係る膜分離システムは、圧力
容器内に逆浸透膜を備えた複数の分離膜エレメントが装
填され、複数の分離膜エレメントの透過水側流路が直列
に連結され、圧力容器の一端部に原水入口が設けられ、
圧力容器の他端部に濃縮水出口が設けられた逆浸透膜モ
ジュールを備え、逆浸透膜モジュールの各々の分離膜エ
レメントにおける透過流束が所定の大きさになるように
透過水側流路の圧力損失が設定され、各々の分離膜エレ
メントが操作圧力90kgf/cm2 において濃度5.
8%の塩化ナトリウム水溶液の除去率が99.7%以上
でありかつ透過水量が16m3 /日以上となる性能を有
し、原水に固液分離による前処理を行って前処理された
原水を逆侵透膜モジュールに供給する膜分離装置と、逆
浸透膜モジュールに供給される原水にスケール防止剤を
添加するスケール防止剤添加手段と、逆浸透膜モジュー
ルの濃縮水の残圧エネルギーを回収する残圧エネルギー
回収装置とをさらに備えたものである。
【0031】本発明に係る膜分離システムの逆浸透膜モ
ジュールによれば、各分離膜エレメントにおける透過流
束が所定の大きさになるように透過水側流路の圧力損失
を設定することにより、各分離膜エレメントの分離膜の
透過に伴う圧力損失、すなわち分離膜にかかる負担を均
一にすることが可能となる。その結果、1本の圧力容器
内に装填された複数の分離膜エレメントの位置に関係な
く全ての分離膜エレメントの運転条件の均一化を図るこ
とができるので、逆浸透膜モジュールの高圧運転が可能
となる。それにより、高回収率で透過水が生成されると
ともに、高濃度の濃縮水が生成される。
【0032】さらに、本発明に係る膜分離システムにお
いては、逆浸透膜モジュールに供給される原水が、予め
膜分離装置において固液分離により前処理され、原水中
の懸濁物質が除去されるとともに、スケール防止剤添加
手段によりスケール防止剤が添加される。それにより、
逆浸透膜モジュールにおいて原水が高濃度に濃縮されて
も、原水中の懸濁物質による分離膜エレメントの原水側
流路の閉塞および膜汚染が生じることはなく、また、原
水中のスケール成分が析出することはない。また、逆浸
透膜モジュールの分離膜エレメントが高性能を有するた
め、高濃度に濃縮された原水中の塩を膜分離により除去
することが可能である。それにより、生成する透過水の
塩濃度を低く抑えることができる。さらに、高い残圧を
有する濃縮水の残圧エネルギーが、残圧エネルギー回収
装置により回収されるため、エネルギー損失が少なく、
省エネルギー化が図られる。
【0033】第7の発明に係る膜分離システムは、圧力
容器内に逆浸透膜を備えた複数の分離膜エレメントが装
填され、複数の分離膜エレメントの透過水側流路が直列
に連結され、圧力容器の一端部に原水入口が設けられ、
圧力容器の他端部に濃縮水出口が設けられた逆浸透膜モ
ジュールが複数段直列に配列され、各段の逆侵透膜モジ
ュールにおいて各々の分離膜エレメントにおける透過流
束が所定の大きさになるように透過水側流路の圧力損失
が設定され、各々の分離膜エレメントが操作圧力90k
gf/cm2 において濃度5.8%の塩化ナトリウム水
溶液の除去率が99.7%以上でありかつ透過水量が1
6m3 /日以上となる性能を有し、前段の逆浸透膜モジ
ュールの濃縮水出口から導出される濃縮水が次段の逆侵
透膜モジュールの原水入口に供給され、原水に固液分離
による前処理を行って前処理された原水を前段の逆侵透
膜モジュールに供給する膜分離装置と、前段の逆浸透膜
モジュールに供給される原水にスケール防止剤を添加す
るスケール防止剤添加手段と、最終段の逆侵透膜モジュ
ールの濃縮水の残圧エネルギーを回収する残圧エネルギ
ー回収装置とをさらに備えたものである。
【0034】本発明に係る膜分離システムの逆浸透膜モ
ジュールによれば、各分離膜エレメントにおける透過流
束が所定の大きさになるように透過水側流路の圧力損失
を設定することにより、各分離膜エレメントの分離膜の
透過に伴う圧力損失、すなわち分離膜にかかる負担を均
一にすることが可能となる。その結果、1本の圧力容器
内に装填された複数の分離膜エレメントの位置に関係な
く全ての分離膜エレメントの運転条件の均一化を図るこ
とができるので、逆浸透膜モジュールの高圧運転が可能
となる。それにより、高回収率で透過水が生成されると
ともに、高濃度に濃縮水が生成される。
【0035】また、本発明に係る膜分離システムにおい
ては、逆浸透膜モジュールに供給される原水が、予め膜
分離装置において固液分離により前処理され、原水中の
懸濁物質が除去されるとともに、スケール防止剤添加手
段によりスケール防止剤が添加される。それにより、逆
浸透膜モジュールにおいて原水が高濃度の濃縮されて
も、原水中の懸濁物質による分離膜エレメントの原水側
流路の閉塞および膜汚染が生じることはなく、また、原
水中のスケール成分が析出することはない。また、逆浸
透膜モジュールの分離膜エレメントが高性能を有するた
め、高濃度に濃縮された原水中の塩を膜分離により除去
することが可能である。それにより、生成する透過水の
塩濃度を低く抑えることができる。また、高い残圧を有
する濃縮水の残圧エネルギーが、残圧エネルギー回収装
置により回収されるため、エネルギー損失が少なく、省
エネルギー化が図られる。さらに、前段の逆浸透膜モジ
ュールの濃縮水を順次昇圧して、次段の逆浸透膜モジュ
ールに供給するため、膜分離システムの所要動力が低減
される。
【0036】第1〜第7の発明に係る膜分離システム
は、各々の逆侵透膜モジュールにおいて、各々の分離膜
エレメントにおける透過流束がほぼ等しくなるように透
過水側流路の圧力損失が設定されることが好ましい。
【0037】この場合、各々の逆浸透膜モジュールにお
いて、各分離膜エレメントにおける透過流束が等しくな
るため、各分離膜エレメントの分離膜にかかる負担が均
一となる。
【0038】また、複数の分離膜エレメントの透過水側
流路は、直列に連結された複数の有孔中空管からなり、
複数の有孔中空管の一部または全部にオリフィスまたは
絞り管が装着され、複数の有孔中空管のオリフィスまた
は絞り管により、透過水側流路の圧力損失が設定されて
もよい。
【0039】この場合、オリフィスまたは絞り管の内径
を変えることにより、容易に透過水側流路の圧力損失を
設定することができる。その結果、各分離膜エレメント
における透過流束を容易に設定することができる。
【0040】また、複数の分離膜エレメントの透過水側
流路は、直列に連結された複数の有孔中空管からなり、
複数の有孔中空管の内径を調整することにより、透過水
側流路の圧力損失が設定されてもよい。
【0041】この場合、有孔中空管の内径を変えること
により、容易に透過水側流路の圧力損失を設定すること
ができる。その結果、各分離膜エレメントにおける透過
流束を容易に設定することができる。
【0042】また、複数の分離膜エレメントの透過水側
流路は、コネクタで連結された複数の有孔中空管からな
り、コネクタにより、透過水側流路の圧力損失が設定さ
れてもよい。
【0043】この場合、コネクタの内径を変えることに
より、容易に透過水側流路の圧力損失を設定することが
できる。その結果、各分離膜エレメントにおける透過流
束を容易に設定することができる。
【0044】第8の発明に係る膜分離方法は、圧力容器
内に逆浸透膜を備えた複数の分離膜エレメントが装填さ
れ、複数の分離膜エレメントの透過水側流路が直列に連
結され、圧力容器の一端部に原水入口が設けられ、圧力
容器の他端部に濃縮水出口が設けられた逆浸透膜モジュ
ールを用いた逆浸透膜分離方法であって、逆浸透膜モジ
ュールの各々の分離膜エレメントにおける透過流束が所
定の大きさになるように透過水側流路の圧力損失を設定
するとともに、各々の分離膜エレメントとして操作圧力
90kgf/cm2 において濃度5.8%の塩化ナトリ
ウム水溶液の除去率が99.7%以上かつ透過水量が1
6m3 /日以上である分離膜エレメントを用いるもので
ある。
【0045】本発明に係る膜分離方法によれば、逆浸透
膜モジュールにおいて、各分離膜エレメントにおける透
過流束が所定の大きさになるように透過水側流路の圧力
損失を設定することにより、各分離膜エレメントにおけ
る分離膜の透過に伴う圧力損失、すなわち分離膜にかか
る負担を均一にすることが可能となる。その結果、1本
の圧力容器内に装填された複数の分離膜エレメントの位
置に関係なく全ての分離膜エレメントの運転条件の均一
化を図ることができるので、逆浸透膜モジュールの高圧
運転が可能となる。それにより、高回収率で透過水を生
成することが可能になるとともに、高濃度の濃縮水を生
成することが可能になる。
【0046】逆浸透膜モジュールを高圧で運転する場
合、濃縮水出口側の分離膜エレメントでは、高濃度に濃
縮された原水から透過水を生成するため、生成した透過
水の塩濃度が高くなりやすい。
【0047】本発明に係る膜分離方法においては、逆浸
透膜モジュールに高性能を有する分離膜エレメントを使
用するため、高濃度に濃縮された原水中の塩を膜分離に
より除去することが可能である。それにより、生成する
透過水の塩濃度を低く抑えることができる。
【0048】第9の発明に係る膜分離方法は、圧力容器
内に逆浸透膜を備えた複数の分離膜エレメントが装填さ
れ、複数の分離膜エレメントの透過水側流路が直列に連
結され、圧力容器の一端部に原水入口が設けられ、圧力
容器の他端部に濃縮水出口が設けられた逆浸透膜モジュ
ールを用いた逆浸透膜分離方法であって、逆浸透膜モジ
ュールの各々の分離膜エレメントにおける透過流束が所
定の大きさになるように透過水側流路の圧力損失を設定
し、膜分離装置により原水に固液分離による前処理を行
って前処理した原水を逆浸透膜モジュールに供給するも
のである。
【0049】本発明に係る膜分離方法によれば、逆浸透
膜モジュールにおいて、各分離膜エレメントにおける透
過流束が所定の大きさになるように透過水側流路の圧力
損失を設定することにより、各分離膜エレメントにおけ
る分離膜の透過に伴う圧力損失、すなわち分離膜にかか
る負担を均一にすることが可能となる。その結果、1本
の圧力容器内に装填された複数の分離膜エレメントの位
置に関係なく全ての分離膜エレメントの運転条件の均一
化を図ることができるので、逆浸透膜モジュールの高圧
運転が可能となる。それにより、高回収率で透過水を生
成することが可能になるとともに、高濃度の濃縮水を生
成することが可能になる。
【0050】さらに、本発明に係る膜分離方法において
は、予め膜分離装置により逆浸透膜モジュールに供給す
る原水を固液分離により前処理し、原水中の懸濁物質を
除去するため、逆浸透膜モジュールにおいて原水が高濃
度に濃縮されても、原水中の懸濁物質による分離膜エレ
メントの透過水側流路の閉塞や膜汚染が生じない。
【0051】第10の発明に係る膜分離方法は、圧力容
器内に逆浸透膜を備えた複数の分離膜エレメントが装填
され、複数の分離膜エレメントの透過水側流路が直列に
連結され、圧力容器の一端部に原水入口が設けられ、圧
力容器の他端部に濃縮水出口が設けられた逆浸透膜モジ
ュールを用いた逆浸透膜分離方法であって、逆浸透膜モ
ジュールの各々の分離膜エレメントにおける透過流束が
所定の大きさになるように透過水側流路の圧力損失を設
定し、逆浸透膜モジュールに供給する原水にスケール防
止剤を添加するものである。
【0052】本発明に係る膜分離方法によれば、逆浸透
膜モジュールにおいて、各分離膜エレメントにおける透
過流束が所定の大きさになるように透過水側流路の圧力
損失を設定することにより、各分離膜エレメントにおけ
る分離膜の透過に伴う圧力損失、すなわち分離膜にかか
る負担を均一にすることが可能となる。その結果、1本
の圧力容器内に装填された複数の分離膜エレメントの位
置に関係なく全ての分離膜エレメントの運転条件の均一
化を図ることができるので、逆浸透膜モジュールの高圧
運転が可能となる。それにより、高回収率で透過水を生
成することが可能になるとともに、高濃度の濃縮水を生
成することが可能になる。
【0053】さらに、本発明に係る膜分離方法において
は、予めスケール防止剤を添加した原水を逆浸透膜モジ
ュールに供給するため、逆浸透膜モジュールにおいて原
水が高濃度に濃縮されても、原水中のスケール成分が析
出することがない。
【0054】第11の発明に係る膜分離方法は、圧力容
器内に逆浸透膜を備えた複数の分離膜エレメントが装填
され、複数の分離膜エレメントの透過水側流路が直列に
連結され、圧力容器の一端部に原水入口が設けられ、圧
力容器の他端部に濃縮水出口が設けられた逆浸透膜モジ
ュールを用いた逆浸透膜分離方法であって、逆浸透膜モ
ジュールの各々の分離膜エレメントにおける透過流束が
所定の大きさになるように透過水側流路の圧力損失を設
定し、逆浸透膜モジュールの濃縮水の残圧エネルギーを
回収するものである。
【0055】本発明に係る膜分離方法によれば、逆浸透
膜モジュールにおいて、各分離膜エレメントにおける透
過流束が所定の大きさになるように透過水側流路の圧力
損失を設定することにより、各分離膜エレメントにおけ
る分離膜の透過に伴う圧力損失、すなわち分離膜にかか
る負担を均一にすることが可能となる。その結果、1本
の圧力容器内に装填された複数の分離膜エレメントの位
置に関係なく全ての分離膜エレメントの運転条件の均一
化を図ることができるので、逆浸透膜モジュールの高圧
運転が可能となる。それにより、高回収率で透過水を生
成することが可能になるとともに、高濃度の濃縮水を生
成することが可能になる。
【0056】さらに、本発明に係る膜分離方法において
は、高い残圧を有する逆浸透膜モジュールの濃縮水の残
圧エネルギーを回収するため、エネルギー損失が少な
く、省エネルギー化が図られる。
【0057】第12の発明に係る膜分離方法は、圧力容
器内に逆浸透膜を備えた複数の分離膜エレメントが装填
され、複数の分離膜エレメントの透過水側流路が直列に
連結され、圧力容器の一端部に原水入口が設けられ、圧
力容器の他端部に濃縮水出口が設けられた逆浸透膜モジ
ュールを複数段直列に配列して用いた逆浸透膜分離方法
であって、各段の逆浸透膜モジュールにおいて各々の分
離膜エレメントにおける透過流束が所定の大きさになる
ように透過水側流路の圧力損失を設定し、前段の逆浸透
膜モジュールの濃縮水出口から導出される濃縮水を次段
の逆侵透膜モジュールの原水入口に供給するものであ
る。
【0058】本発明に係る膜分離方法によれば、各段の
逆浸透膜モジュールにおいて、各分離膜エレメントにお
ける透過流束が所定の大きさになるように透過水側流路
の圧力損失を設定することにより、各分離膜エレメント
の分離膜の透過に伴う圧力損失、すなわち分離膜にかか
る負担を均一にすることが可能となる。その結果、1本
の圧力容器内に装填された複数の分離膜エレメントの位
置に関係なく全ての分離膜エレメントの運転条件の均一
化を図ることができるので、各段の逆浸透膜モジュール
の高圧運転が可能となる。それにより、高回収率で透過
水を生成することが可能になるとともに、高濃度の濃縮
水を生成することが可能になる。
【0059】さらに、本発明に係る膜分離方法において
は、前段の逆浸透膜モジュールの濃縮水を順次昇圧し
て、次段の逆浸透膜モジュールに供給するため、供給す
る原水を一度で高圧に昇圧する場合よりも、所要動力が
低減される。
【0060】第8〜第12の発明に係る膜分離方法にお
いては、各々の逆浸透膜モジュールにおいて、各々の分
離膜エレメントにおける透過流束がほぼ等しくなるよう
に透過水側流路の圧力損失を設定することが好ましい。
【0061】この場合、各逆浸透膜モジュールにおい
て、各分離膜エレメントにおける透過流束が等しくなる
ため、各分離膜エレメントの分離膜にかかる負担が均一
となる。
【0062】
【発明の実施の形態】図1(a)は本発明に係る膜分離
システムに使用される逆浸透膜モジュールの第1の例を
示す断面図であり、図1(b)〜(d)は、図1(a)
のそれぞれB−B線拡大断面図、C−C線拡大断面図お
よびD−D線拡大断面図である。図1(a)の逆浸透膜
モジュール100は、逆浸透膜を有する3本のスパイラ
ル型分離膜エレメント1a〜1cが圧力容器2内に装填
されたスパイラル型分離膜モジュールである。
【0063】図1(a)の逆浸透膜モジュール100に
おいて、圧力容器2は、筒形ケース3およびその筒形ケ
ース3の両端の開口部を閉塞する1対の端板17および
18により構成される。一方の端板17には、原水入口
20が形成され、他方の端板18には濃縮水出口22が
形成され、かつ端板18の中央部に透過水出口21が形
成されている。透過水出口21には短管19が取り付け
られている。圧力容器2内の隣接するスパイラル型分離
膜エレメント1aおよび1bの集水管7の一端部同士が
コネクタ12で連結され、スパイラル型分離膜エレメン
ト1bおよび1cの集水管7の一端部同士がコネクタ1
2で連結され、スパイラル型分離膜エレメント1cの集
水管7の他端部と短管19とがコネクタ12で連結され
ている。なお、コネクタ12と集水管7、またはコネク
タ12と短管19とは、Oリング24により液密にシー
ルされている。
【0064】各スパイラル型分離膜エレメント1a〜1
cの外周面と圧力容器2の内周面との間はOリング24
により液密にシールされている。
【0065】スパイラル型分離膜エレメント1a〜1c
の集水管7には、それぞれオリフィス25a〜25cが
ねじ込まれている。図1(b)〜(d)に示すように、
原水入口20側のスパイラル型分離膜エレメント1a、
中央部のスパイラル型分離膜エレメント1bおよび透過
水出口21側のスパイラル型分離膜エレメント1cの順
にオリフィス25a,25b,25cの内径が大きくな
っている。
【0066】図2は、図1(a)に示すスパイラル型分
離膜エレメント1aの一部切欠き斜視図である。図3
(a)は、図2に示すスパイラル型分離膜エレメント1
aの外観の正面図である。また、図3(b)は、図3
(a)のE−E線拡大断面図、図3(c)は、集水管7
端部の軸方向の拡大断面図である。
【0067】図2に示すように、スパイラル型分離膜エ
レメント1aは、透過水流路材5の両面に分離膜4を重
ね合わせて3辺を接着することにより封筒状膜6を形成
し、その封筒状膜6の開口部を有孔中空管からなる集水
管7に取り付け、ネット状の原水流路材8とともに集水
管7の外周面にスパイラル状に巻回することにより構成
されている。
【0068】また、図3(a)に示すように、スパイラ
ル型分離膜エレメント1aの外周面はガラス繊維強化プ
ラスチックからなる外装材15で被覆され、両端面には
パッキンホルダ16が取り付けられている。
【0069】図3(b),(c)に示すように、集水管
7の一端部にはオリフィス25aが装着されている。な
お、図1(a)のスパイラル型分離膜エレメント1bお
よび1cの構成は、オリフィスの内径を除いて、図2お
よび図3に示したスパイラル型分離膜エレメント1aの
構成と同じである。
【0070】図2および図3に示すように、海水が原水
9としてスパイラル型分離膜エレメント1aの一方の端
面側から供給される。供給された海水は原水流路材8に
沿って流れ、スパイラル型分離膜エレメントの他方の端
面側から濃縮水11として排出される。海水が原水流路
材8に沿って流れる過程で分離膜4を透過した淡水が透
過水流路材5に沿って集水管7の内部に流れ込み、集水
管7の端部から透過水10として取り出される。
【0071】図1(a)に示す逆浸透膜モジュール10
0の運転時には、一方の端板17の原水入口20に供給
水配管32が接続され、他方の端板18の透過水出口2
1に透過水配管33が接続され、また、濃縮水出口22
に濃縮水配管34が接続される。
【0072】海水は、原水9として原水入口20から圧
力容器2内に供給される。海水はスパイラル型分離膜エ
レメント1aの一方の端面からスパイラル型分離膜エレ
メント1a内に流入し、原水流路材8に沿って流れ、他
方の端面から流出する。スパイラル型分離膜エレメント
1aから流出した海水は、同様にしてスパイラル型分離
膜エレメント1bを通過し、さらにスパイラル型分離膜
エレメント1cを通過した後、濃縮水11として濃縮水
出口22から排出される。この過程で各スパイラル型分
離膜エレメント1a〜1cの分離膜4を透過した淡水
は、オリフィス25a〜25cがそれぞれ装着された集
水管7を通り、透過水出口21から透過水10として取
り出される。
【0073】図1(b)〜(d)に示すように、スパイ
ラル型分離膜エレメント1a〜1cの集水管7に装着さ
れるオリフィス25a〜25cの内径は、スパイラル型
分離膜エレメント1aからスパイラル型分離膜エレメン
ト1cに向かって大きくなっている。
【0074】図1に示す逆浸透膜モジュール100にお
いては、各オリフィス25a〜25cの内径を上記のよ
うに調整することにより、各スパイラル型分離膜エレメ
ント1a〜1cにおける透過流束が等しくなるように、
集水管7の透過に伴う圧力損失を容易に設定することが
できる。
【0075】ここで、スパイラル型分離膜エレメント1
aにおいて、操作圧力をP0a、原水側流路の圧力損失を
1a、原水の浸透圧をP2a、分離膜の透過に伴う圧力損
失をP3a、透過水側流路の圧力損失をP4aとし、同様に
して、スパイラル型分離膜エレメント1bにおける操作
圧力をP0b、原水側流路の圧力損失をP1b、原水の浸透
圧をP2b、分離膜の透過に伴う圧力損失をP3b、透過水
側流路の圧力損失をP 4bとする。さらに、スパイラル型
分離膜エレメント1cにおける操作圧力をP0C、原水側
流路の圧力損失をP1C、原水の浸透圧をP2C、分離膜の
透過に伴う圧力損失をP3c、透過水側流路の圧力損失を
4cとすると、以下の関係式(2)〜(4)が成り立
つ。
【0076】 P0a=P1a+P2a+P3a+P4a+P4b+P4C ・・・(2) P0b=P1b+P2b+P3b+P4b+P4C ・・・(3) P0c=P1c+P2c+P3c+P4c ・・・(4) さらにここでは、各スパイラル型分離膜エレメント1a
〜1cにおける操作圧力P0a〜P0cについて、
【0077】P0a≒P0b≒P0c ・・・(5) が成り立ち、また、各スパイラル型分離膜エレメント1
a〜1cにおける原水側流路の圧力損失P1a〜P1cにつ
いて
【0078】P1a=P1b=P1c ・・・(6) が成り立つとする。
【0079】また、各スパイラル型分離膜エレメント1
a〜1cにおける原水の浸透圧P2a〜P2cについては、
2a<P2b<P2cの関係が成り立つ。
【0080】各スパイラル型分離膜エレメント1a〜1
cに装着したオリフィス25a〜25cの内径をそれぞ
れ調整することにより、次の関係式(7)が成り立つよ
うに集水管7における圧力損失、すなわち透過水側流路
の圧力損失P4a〜P4Cを設定する。
【0081】 P2a+P4a+P4b+P4C=P2b+P4b+P4C=P2c+P4c ・・・(7) この結果、上記関係式(2)〜(7)により、各スパイ
ラル型分離膜エレメント1a〜1cにおける分離膜の透
過に伴う圧力損失P3a〜P3cには、P3a=P3b=P3c
関係が成り立ち、各スパイラル型分離膜エレメント1a
〜1cにおける透過流束が等しくなる。
【0082】したがって、各スパイラル型分離膜エレメ
ント1a〜1cの分離膜4にかかる負担が均一に保た
れ、3本の分離膜エレメント1a〜1cの運転条件の均
一化が図られる。これにより、各スパイラル型分離膜エ
レメント1a〜1cの汚染状態や寿命がより均一化さ
れ、逆浸透膜モジュール100の安定運転および膜分離
操作の効率向上が図られるとともに、逆浸透膜モジュー
ル100の操作圧力を約100kgf/cm2 まで高め
ることが可能となる。その結果、海水から約60%の高
回収率で淡水を生成することが可能となる。
【0083】なお、図1(a)では、スパイラル型分離
膜エレメント1a,1b,1cの順にオリフィス25
a,25b,25cの内径が大きくなっているが、これ
は、各スパイラル型分離膜エレメント1a〜1cにおけ
る透過流束を等しくするための一例である。
【0084】すなわち、各スパイラル型分離膜エレメン
ト1a〜1cにおける透過流束が等しくなるように、各
スパイラル型分離膜エレメント1a〜1cのオリフィス
25a〜25cの内径が設定してあれば、オリフィス2
5a〜25cの内径の大小関係は、図1(a)の例に限
定されない。
【0085】例えば、オリフィス25b,25a,25
cの順に内径が大きくなってもよく、オリフィス25
a,25c,25bの順に内径が大きくなってもよい。
あるいは、いずれか2つのスパイラル型分離膜エレメン
トの集水管7に同じ内径のオリフィスを装着したり、い
ずれかのスパイラル型分離膜エレメントの集水管7にオ
リフィスを装着しなくてもよい。例えば、図1(a)に
おいて、スパイラル型分離膜エレメント1a,1bの集
水管7にそれぞれオリフィス25aを装着するが、スパ
イラル型分離膜エレメント1c集水管7には、オリフィ
スを装着しなくてもよい。
【0086】オリフィス25a〜25cは、集水管7に
ねじこんで装着してあるため、容易に脱着することがで
きる。
【0087】なお、オリフィス25の代わりに、絞り管
を集水管7内に装着してもよい。各スパイラル型分離膜
エレメント1a〜1cにおける透過流束が等しくなるよ
うに絞り管の内径を設定すれば、オリフィス25を用い
た場合と同様、各スパイラル型分離膜エレメント1a〜
1cの運転条件の均一化を図ることができる。
【0088】図4(a)は本発明に係る膜分離システム
に使用される逆浸透膜モジュールの第2の例を示す断面
図であり、図4(b)〜(d)は、図4(a)のそれぞ
れX−X線拡大断面図、Y−Y線拡大断面図およびZ−
Z線拡大断面図である。
【0089】図4(a)の逆浸透膜モジュール110
は、以下の点を除いて、図1(a)の逆浸透膜モジュー
ル100と同様の構造を有する。図4(a)の逆浸透膜
モジュール110にはオリフィス25a〜25cが装着
されていないが、図4(b)〜(d)に示すように、各
スパイラル型分離膜エレメント1a〜1cのそれぞれの
集水管7a〜7cの内径が、スパイラル型分離膜エレメ
ント1aからスパイラル型分離膜エレメント1cに向か
って大きくなっている。
【0090】図4(a)に示す逆浸透膜モジュール11
0においては、各集水管7a〜7cの内径を上記のよう
に調整することにより、各スパイラル型分離膜エレメン
ト1a〜1cにおける透過流束が等しくなるように、集
水管7a〜7cにおける圧力損失(透過水側流路の圧力
損失P4a〜P4c)を容易に設定することができる。
【0091】すなわち、各スパイラル型分離膜エレメン
ト1a〜1cにおける原水の浸透圧P2a〜P2cと透過水
側流路の圧力損失P4a〜P4cについて、P2a+P4a+P
4b+P4c=P2b+P4b+P4c=P2c+P4cの関係式
(7)が成り立つように、各集水管7a〜7cの内径を
調整すると、図1(a)の逆浸透膜モジュール100の
場合と同様に、各スパイラル型分離膜エレメント1a〜
1cにおける分離膜の透過に伴う圧力損失P3a〜P3c
は、P3a=P3b=P3cの関係が成り立つ。
【0092】その結果、各スパイラル型分離膜エレメン
ト1a〜1cの分離膜4にかかる負担が均一に保たれ、
3本のスパイラル型分離膜エレメント1a〜1cの運転
条件の均一化が図られる。これにより、各スパイラル型
分離膜エレメント1a〜1cの汚染状態や寿命がより均
一化され、逆浸透膜モジュール110の安定運転および
膜分離操作の効率向上が図られるとともに、逆浸透膜モ
ジュール110の操作圧力を約100kgf/cm2
で高めることが可能となる。その結果、海水から約60
%の高回収率で淡水を生成することが可能となる。
【0093】なお、図4(a)では、スパイラル型分離
膜エレメント1a,1b,1cの順に、集水管7a,7
b,7cの内径が大きくなっているが、これは、各スパ
イラル型分離膜エレメント1a〜1cにおける透過流束
を等しくするための一例である。
【0094】すなわち、各スパイラル型分離膜エレメン
ト1a〜1cにおける透過流束が等しくなるように、各
スパイラル型分離膜エレメント1a〜1cの集水管7a
〜7cの内径が設定してあれば、集水管7a〜7cの内
径の大小関係は、図4(a)の例に限定されない。
【0095】例えば、集水管7b,7a,7cの順に内
径が大きくなってもよく、集水管7a,7c,7bの順
に内径が大きくなってもよい。あるいは、いずれか2つ
のスパイラル型分離膜エレメントの集水管7の内径を同
じにしてもよい。例えば、図4(a)において、スパイ
ラル型分離膜エレメント1a,1bに集水管7aを用
い、スパイラル型分離膜エレメント1cに集水管7cを
用いてもよい。
【0096】図5(a)は本発明に係る膜分離システム
に使用される逆浸透膜モジュールの第3の例を示す断面
図であり、図5(b)〜(d)は、図5(a)のそれぞ
れL−L線拡大断面図、M−M線拡大断面図およびN−
N線拡大断面図であり、図5(e)〜(g)はそれぞれ
コネクタ12a〜12cの軸方向の拡大断面図である。
【0097】図5(a)の逆浸透膜モジュール120
は、以下の点を除いて、図1(a)の逆浸透膜モジュー
ル100と同様の構造を有する。図5(a)の逆浸透膜
モジュール120にはオリフィス25a〜25cが装着
されていないが、図5(b)〜(g)に示すように、各
スパイラル型分離膜エレメント1a〜1cのそれぞれの
集水管7を連結するコネクタ12a〜12cの内径が、
スパイラル型分離膜エレメント1aからスパイラル型分
離膜エレメント1cに向かって大きくなっている。
【0098】図5(a)に示す逆浸透膜モジュール12
0においては、各コネクタ12a〜12cの内径を上記
のように調整することにより、各スパイラル型分離膜エ
レメント1a〜1cにおける透過流束が等しくなるよう
に、集水管7における圧力損失(透過水側流路の圧力損
失P4a〜P4c)を容易に設定することができる。
【0099】すなわち、各スパイラル型分離膜エレメン
ト1a〜1cにおける原水の浸透圧P2a〜P2cと透過水
側流路の圧力損失P4a〜P4cについて、P2a+P4a+P
4b+P4c=P2b+P4b+P4c=P2c+P4cの関係式
(7)が成り立つように、各コネクタ12a〜12cの
内径を調整すると、図1(a)の逆浸透膜モジュール1
00の場合と同様に、各スパイラル型分離膜エレメント
1a〜1cにおける分離膜の透過に伴う圧力損失P3a
3cには、P3a=P3b=P3cの関係が成り立つ。
【0100】その結果、各スパイラル型分離膜エレメン
ト1a〜1cの分離膜4にかかる負担が均一に保たれ、
3本のスパイラル型分離膜エレメント1a〜1cの運転
条件の均一化が図られる。これにより、各スパイラル型
分離膜エレメント1a〜1cの汚染状態や寿命がより均
一化され、逆浸透膜モジュール120の安定運転および
膜分離操作の効率向上が図られるとともに、逆浸透膜モ
ジュール120の操作圧力を約100kgf/cm2
で高めることが可能となる。その結果、海水から約60
%の高回収率で淡水を生成することが可能となる。
【0101】なお、図5(a)では、スパイラル型分離
膜エレメント1a,1b,1cの順に、コネクタ12
a,12b,12cの内径が大きくなっているが、これ
は、各スパイラル型分離膜エレメント1a〜1cにおけ
る透過流束を等しくするための一例である。
【0102】すなわち、各スパイラル型分離膜エレメン
ト1a〜1cにおける透過流束が等しくなるように、各
スパイラル型分離膜エレメント1a〜1cを連結するコ
ネクタ12a〜12cの内径が設定してあれば、コネク
タ12a〜12cの内径の大小関係は、図5(a)の例
に限定されない。
【0103】例えば、コネクタ12b,12a,12c
の順に内径が大きくなってもよく、コネクタ12a,1
2c,12bの順に内径が大きくなってもよい。あるい
は、いずれか2つのコネクタの内径を同じにしてもよ
い。例えば、図5(a)において、スパイラル型分離膜
エレメント1aおよび1bを連結するのにコネクタ12
aを用い、スパイラル型分離膜エレメント1bおよび1
cを連結するのにコネクタ12aを用い、スパイラル型
分離膜エレメント1cおよび短管19を連結するのにコ
ネクタ12cを用いてもよい。
【0104】次に、本発明に係る膜分離システムについ
て説明する。なお、以下においては、本発明に係る膜分
離システムを海水淡水化に用いた場合について説明す
る。
【0105】第1の発明に係る膜分離システムの一実施
例として以下のような膜分離システムがあげられる。
【0106】膜分離システムは逆浸透膜モジュールを備
えており、逆浸透膜モジュール内の複数の分離膜エレメ
ントの透過流束が等しくなるように、各分離膜エレメン
トの透過水側流路の圧力損失が設定されている。この逆
浸透膜モジュールの分離膜エレメントには、操作圧力9
0kgf/cm2 において濃度5.8%のNaCl水溶
液の除去率が99.7%以上でかつ透過水量が16m3
/日以上の性能を有する分離膜エレメントを用いる。例
えば、膜分離システムが図1に示す逆浸透膜モジュール
100を備える場合、各スパイラル型膜エレメント1a
〜1cは操作圧力90kgf/cm2 において濃度5.
8%のNaCl水溶液の除去率が99.7%以上でかつ
透過水量が16m3 /日以上である。このような膜分離
システムにおいては、各スパイラル型膜エレメント1a
〜1cの透過水側流路の圧力損失を設定することによ
り、各スパイラル型膜エレメント1a〜1cの透過流束
をほぼ一定にすることが可能であるため、逆浸透膜モジ
ュール100の高圧運転が可能となる。それにより、高
い回収率で海水から淡水を生成することが可能となる。
一方、このような高回収率の運転においては、逆浸透膜
モジュール100内で海水中の塩が濃縮されて高濃度に
なるため、生成した淡水の塩濃度が高くなりやすい。特
に、濃縮水出口22側のスパイラル型分離膜エレメント
1cでは、高濃度に濃縮された海水から淡水を生成する
ため、生成した淡水の塩濃度が高くなりやすい。この点
に関し、上記の膜分離システムでは、逆浸透膜モジュー
ル100が高性能を有するスパイラル型分離膜エレメン
ト1a〜1cを装填しているため、高濃度の塩を膜分離
により除去することが可能である。したがって、生成し
た淡水の塩濃度の増加を抑制することが可能であり、目
標水質基準を満たす淡水を得ることができる。
【0107】なお、上記においては、膜分離システムが
逆浸透膜モジュール100を備える場合について説明し
たが、これ以外にも、図4に示す逆浸透膜モジュール1
10または図5に示す逆浸透膜モジュール120を備え
てもよい。この場合、逆浸透膜モジュール110,12
0の各スパイラル型分離膜エレメント1a〜1cは、上
記の条件を満たす高性能を有する。
【0108】図6は第2の発明に係る膜分離システムの
一実施例を示す図である。図6に示す膜分離システム
は、膜分離装置101を備えるとともに、図1に示す逆
浸透膜モジュール100を備える。膜分離装置101の
原水入口に供給水配管30が接続されている。膜分離装
置101の透過水出口は、供給水配管31を介して高圧
ポンプ102に接続されており、さらに供給水配管32
を介して逆浸透膜モジュール100の原水入口に接続さ
れている。逆浸透膜モジュール100の透過水出口に透
過水配管33が接続され、濃縮水出口に濃縮水配管34
が接続されている。
【0109】膜分離装置101は、供給された海水を固
液分離して前処理するものである。このような膜分離装
置101は、地上設置型でもよくあるいは水中設置型で
もよい。また、膜分離装置101の分離膜としては、精
密濾過膜、限外濾過膜等の固液分離膜を用いる。このよ
うな膜分離装置101における膜濾過の駆動力は、加
圧、吸引、自然濾過のいずれであってもよい。
【0110】上記の膜分離システムにより海水淡水化を
行う場合、原水として供給された海水は、供給水配管3
0を通して膜分離装置101の内部に供給される。膜分
離装置101において、供給された海水中の懸濁物質が
除去される。膜分離装置101の透過水は、高圧ポンプ
102により90kgf/cm2 まで加圧された後、供
給水配管32を介して逆浸透膜モジュール100の内部
に供給される。
【0111】逆浸透膜モジュール100により、海水は
透過水(淡水)と濃縮水とに分離される。透過水は透過
水配管33を通り外部へ取り出される。一方、濃縮水は
逆浸透膜モジュール100の濃縮水出口から濃縮水配管
34を通り、外部へ排出される。
【0112】以上のように、上記の膜分離システムにお
いては、逆浸透膜モジュール100内の3本のスパイラ
ル型分離膜エレメント1a〜1cの透過流束をほぼ一定
にすることが可能であるため、逆浸透膜モジュール10
0の高圧運転が可能となる。それにより、高い回収率で
淡水を生成することが可能となる。また、予め懸濁物質
が除去された海水が逆浸透膜モジュール100に供給さ
れるため、このような高回収率の運転においても、懸濁
物質によるスパイラル型分離膜エレメント1a〜1cの
原水側流路の閉塞や膜汚染が防止される。
【0113】なお、上記においては、膜分離システムが
逆浸透膜モジュール100を備える場合について説明し
たが、これ以外にも、図4に示す逆浸透膜モジュール1
10または図5に示す逆浸透膜モジュール120を備え
てもよい。さらに、逆浸透膜モジュール100,11
0,120のスパイラル型分離膜エレメント1a〜1c
に、第1の発明に係る膜分離システムにおいて前述した
ような高性能を有するスパイラル型分離膜エレメントを
用いてもよい。
【0114】図7は、第3の発明に係る膜分離システム
の一実施例を示す図である。図7に示す膜分離システム
は、図1に示す逆浸透膜モジュール100を備えるとと
もに、スケール防止剤添加装置50を備える。スケール
防止剤添加装置50は、逆浸透膜モジュール100に供
給する海水に、スケール防止剤を添加するためのもので
ある。スケール防止剤添加装置は、薬剤タンクと送液ポ
ンプ等で構成され、スケール防止剤として、例えばヘキ
サメタリン酸ソーダやpH調整剤等が使用される。供給
水配管30は高圧ポンプ102に接続されている。高圧
ポンプ102は供給水配管32を介して逆浸透膜モジュ
ール100の原水入口に接続されている。逆浸透膜モジ
ュール100の透過水出口には透過水配管33が接続さ
れ、濃縮水出口には濃縮水配管34が接続されている。
【0115】上記の膜分離システムにより海水淡水化を
行う場合、原水として供給された海水は、供給水配管3
0を通して高圧ポンプ102に供給される。この過程に
おいて、スケール防止剤添加装置50によりスケール防
止剤が海水に注入される。高圧ポンプ102により90
kgf/cm2 まで加圧された海水は、供給水配管32
を介して逆浸透膜モジュール100の内部に供給され
る。
【0116】逆浸透膜モジュール100により、海水は
透過水(淡水)と濃縮水とに分離される。透過水は透過
水配管33を通り外部へ取り出される。一方、濃縮水は
逆浸透膜モジュール100の濃縮水出口から濃縮水配管
34を通り外部へ排出される。
【0117】以上のように、上記の膜分離システムにお
いては、逆浸透膜モジュール100内の3本のスパイラ
ル型分離膜エレメント1a〜1cの透過流束をほぼ一定
にすることが可能であるため、逆浸透膜モジュール10
0の高圧運転が可能となる。それにより、高い回収率で
海水から淡水を生成することが可能となる。また、予め
スケール防止剤が注入された海水が逆浸透膜モジュール
100に供給されるため、このような高回収率の運転に
おいても、海水中のスケール成分の析出が防止される。
なお、注入するスケール防止剤は特に限定されず、一般
的に使用されているものを任意に使用することが可能で
ある。例えば、ボイラー用のスケール防止剤等を用いて
もよい。
【0118】また、上記においては、膜分離システムが
逆浸透膜モジュール100を備える場合について説明し
たが、これ以外にも、図4に示す逆浸透膜モジュール1
10または図5に示す逆浸透膜モジュール120を備え
てもよい。さらに、逆浸透膜モジュール100,11
0,120の各スパイラル型分離膜エレメント1a〜1
cに、第1の発明に係る膜分離システムにおいて前述し
たような高性能を有するスパイラル型分離膜エレメント
を用いてもよい。また、図7に示す膜分離システムが、
第2の発明に係る膜分離システムにおいて前述した図6
の膜分離装置101をさらに備えてもよい。
【0119】図8は第4の発明に係る膜分離システムの
一実施例を示す図である。図8に示す膜分離システム
は、図1に示す逆浸透膜モジュール100を備えるとと
もに、残圧エネルギー回収装置103を備える。供給水
配管30は高圧ポンプ102に接続されており、高圧ポ
ンプ102は供給水配管32を介して逆浸透膜モジュー
ル100の原水入口に接続されている。逆浸透膜モジュ
ール100の透過水出口に透過水配管33が接続され、
濃縮水出口は濃縮水配管34が接続されている。濃縮水
配管34は、さらに、残圧エネルギー回収装置103に
接続されている。残圧エネルギー回収装置103は、ポ
ンプ駆動モータを介して、高圧ポンプ102に連結して
いる。
【0120】残圧エネルギー回収装置103としては、
例えば回収タービン型が用いられる。この場合、回収タ
ービンは高圧ポンプ102に連結しており、逆浸透膜モ
ジュール100の濃縮水の残圧エネルギー(残圧)を回
収し、これを高圧ポンプ102の駆動に利用する。
【0121】上記の膜分離システムにより海水淡水化を
行う場合、原水として供給された海水は、供給水配管3
0を通して高圧ポンプ102に供給される。高圧ポンプ
102により90kgf/cm2 まで加圧された海水
は、供給水配管32を介して逆浸透膜モジュール100
の内部に供給される。
【0122】逆浸透膜モジュール100により、海水は
透過水(淡水)と濃縮水とに分離される。透過水は透過
水配管33を通り外部に取り出される。一方、濃縮水は
逆浸透膜モジュール100の濃縮水出口から濃縮水配管
34を通り、残圧エネルギー回収装置103、この場合
は回収タービンに供給される。濃縮水の残圧エネルギー
により回収タービンを回転させ、これにより得られる動
力を高圧ポンプ102の駆動に利用する。残圧エネルギ
ーが回収された濃縮水は外部へ排出される。
【0123】以上のように、上記の膜分離システムにお
いては、逆浸透膜モジュール100内の3本のスパイラ
ル型分離膜エレメント1a〜1cの透過流束をほぼ一定
にすることが可能となるため、逆浸透膜モジュール10
0の高圧運転が可能となる。それにより、高い回収率で
海水から淡水を生成することが可能となる。このような
膜分離システムにおいては、逆浸透膜モジュール100
を高圧運転するため、逆浸透膜モジュール100の濃縮
水は残圧が大きく、大きな残圧エネルギーを有する。し
たがって、濃縮水をそのまま排出した場合、エネルギー
損失が大きい。この点に関し、上記の膜分離システムで
は、残圧エネルギー回収装置103により、濃縮水の残
圧エネルギーを回収および変換し、これを再使用するこ
とが可能である。それにより、エネルギー損失が抑制さ
れて省エネルギー化が図られるとともに、膜分離システ
ムの所要動力が低減される。なお、膜分離システムが小
規模の場合、回収タービンの代わりに、ターボチャージ
ャ型を用いてもよい。この場合、ターボチャージャは高
圧ポンプ102と別体になるが、駆動モータが不要なた
め、コンパクトな残圧エネルギー回収装置になる。
【0124】また、上記においては、膜分離システムが
逆浸透膜モジュール100を備える場合について説明し
たが、これ以外にも、図4に示す逆浸透膜モジュール1
10または図5に示す逆浸透膜モジュール120を備え
てもよい。さらに、逆浸透膜モジュール100,11
0,120のスパイラル型分離膜エレメント1a〜1c
に、第1の発明に係る膜分離システムにおいて前述のよ
うな高性能を有するスパイラル型分離膜エレメントを用
いてもよい。また、図8に示す膜分離システムが、第2
の発明に係る膜分離システムにおいて前述した図6の膜
分離装置101をさらに備えてもよく、あるいは第3の
発明に係る膜分離システムにおいて前述した図7のスケ
ール防止剤添加装置50をさらに備えてもよい。
【0125】図9は第5の発明に係る膜分離システムの
一実施例を示す図である。図9に示す膜分離システム
は、図1に示す逆浸透膜モジュール100と、図6に示
す膜分離装置101と、スケール防止剤添加装置50
と、残圧エネルギー回収装置103とを備える。逆浸透
膜モジュール100のスパイラル型分離膜エレメント1
a〜1cには、第1の発明に係る膜分離システムにおい
て前述したような高性能を有するスパイラル型分離膜エ
レメントを用いている。また、膜分離装置101、スケ
ール防止剤添加装置50および残圧エネルギー回収装置
103に関しては、それぞれ第2〜第4の発明に係る膜
分離システムにおいて前述したものと同様とする。膜分
離装置101の原水入口に供給水配管30が接続されて
いる。膜分離装置101の透過水出口は、供給水配管3
1を介して高圧ポンプ102に接続されており、さら
に、供給水配管32を介して逆浸透膜モジュール100
の原水入口に接続されている。逆浸透膜モジュール10
0の透過水出口に透過水配管33が接続され、濃縮水出
口に濃縮水配管34が接続されている。濃縮水配管34
には、残圧エネルギー回収装置103に接続されてお
り、残圧エネルギー回収装置103は、高圧ポンプ10
2に連結している。
【0126】上記の膜分離システムにより海水淡水化を
行う場合、原水として供給された海水は、供給水配管3
0を通して膜分離装置101の内部に供給される。膜分
離装置101において、供給された海水中の懸濁物質が
除去される。膜分離装置101の透過水に、スケール防
止剤添加装置50によりさらにスケール防止剤が注入さ
れる。このようにして前処理が行われた海水は、高圧ポ
ンプ102により90kgf/cm2 まで加圧された
後、供給水配管32を介して逆浸透膜モジュール100
の内部に供給される。
【0127】逆浸透膜モジュール100により、海水は
透過水(淡水)と濃縮水とに分離される。透過水は透過
水配管33を通り外部へ取り出される。一方、濃縮水は
逆浸透膜モジュール100の濃縮水出口から濃縮水配管
34を通り、残圧エネルギー回収装置103に供給され
る。ここで回収した濃縮水の残圧エネルギーを高圧ポン
プ102の駆動に利用する。残圧エネルギーが回収され
た濃縮水は、外部へ排出される。
【0128】以上のように、上記の膜分離システムおい
ては、逆浸透膜モジュール100内の3本のスパイラル
型分離膜エレメント1a〜1cの透過流束をほぼ一定に
することが可能であるため、逆浸透膜モジュール100
の高圧運転が可能となる。それにより、高い回収率で海
水から淡水を生成することが可能となる。また、上記の
逆浸透膜モジュール100は、高性能を有するスパイラ
ル型分離膜エレメント1a〜1cを装填しているため、
高濃度の塩を膜分離により除去することが可能である。
したがって、生成した淡水の塩濃度の増加を抑制するこ
とが可能である。さらに、予め懸濁物質が除去された海
水が逆浸透膜モジュール100に供給されるため、懸濁
物質によるスパイラル型分離膜エレメント1a〜1cの
原水側流路の閉塞や膜汚染が防止される。また、予めス
ケール防止剤が注入された海水が逆浸透膜モジュール1
00に供給されるため、海水中のスケール成分の析出が
防止される。
【0129】一方、上記の膜分離システムでは、残圧エ
ネルギー回収装置103により、濃縮水の残圧エネルギ
ーを回収および変換し、これを再使用することが可能で
ある。それにより、エネルギー損失が抑制されて、省エ
ネルギー化が図られるとともに、膜分離システムの所要
動力が低減される。
【0130】図10は第6の発明に係る膜分離システム
の一実施例を示す図である。図10に示す膜分離システ
ムは、逆浸透膜モジュール200および逆浸透膜モジュ
ール300を2段に配列して備える。なお、前段の逆浸
透膜モジュール200および後段の逆浸透膜モジュール
300の構成は、図1に示す逆浸透膜モジュール100
の構成と同様である。
【0131】供給水配管30は高圧ポンプ102に接続
されており、高圧ポンプ102は供給水配管32を介し
て前段の逆浸透膜モジュール200の原水入口に接続さ
れている。逆浸透膜モジュール200の透過水出口に透
過水配管33が接続され、濃縮水出口に濃縮水配管34
が接続されている。濃縮水配管34は、昇圧ポンプ20
3を介して後段の逆浸透膜モジュール300の原水入口
に接続されている。このように、前段の逆浸透膜モジュ
ール200と後段の逆浸透膜モジュール300とが、濃
縮水配管34により直列に連結されている。逆浸透膜モ
ジュール300の透過水出口は透過水配管43を介して
透過水配管33に接続されている。逆浸透膜モジュール
300の濃縮水出口は濃縮水配管44に接続されてい
る。
【0132】高圧ポンプ102は、供給された海水を加
圧して前段の逆浸透膜モジュール200に供給するため
のものである。一方、昇圧ポンプ203は、前段の逆浸
透膜モジュール200の濃縮水を、さらに昇圧して、後
段の逆浸透膜モジュール300に供給するためのもので
ある。
【0133】上記の膜分離システムにより海水淡水化を
行う場合、原水として供給された海水は、供給水配管3
0を通して高圧ポンプ102に供給される。高圧ポンプ
102により約60kgf/cm2 まで加圧された海水
は、供給水配管32を介して前段の逆浸透膜モジュール
200の内部に供給される。
【0134】前段の逆浸透膜モジュール200により、
海水は透過水(淡水)と濃縮水とに分離される。透過水
は透過水配管33を通り外部へ取り出される。一方、濃
縮水は前段の逆浸透膜モジュール200の濃縮水出口か
ら濃縮水配管34を通して昇圧ポンプ203に供給され
る。この濃縮水は高圧ポンプ102による残圧を有する
ため、昇圧ポンプ203により、さらに約30kgf/
cm2 昇圧することにより、濃縮水は操作圧力約90k
gf/cm2 で後段の逆浸透膜モジュール300に供給
される。
【0135】後段の逆浸透膜モジュール300により、
前段の逆浸透膜モジュール200の濃縮水は、さらに透
過水(淡水)と濃縮水に分離される。透過水は、透過水
配管43,33を通り外部へ取り出される。一方、濃縮
水は、後段の逆浸透膜モジュール300の濃縮水出口か
ら濃縮水配管44を通り外部へ排出される。
【0136】前段の逆浸透膜モジュール200から海水
の全供給量に対して40%の回収率で淡水が生成され、
後段の逆浸透膜モジュール300から海水の全供給量に
対して20%の回収率で淡水が生成される。したがっ
て、前段および後段の逆浸透膜モジュール200,30
0により、供給海水の60%の回収率で淡水が生成され
る。
【0137】上記の膜分離システムにおいては、前段の
逆浸透膜モジュール200の3本のスパイラル型分離膜
エレメントの透過流束をほぼ一定にすることが可能であ
るとともに、後段の逆浸透膜モジュール300の3本の
スパイラル型分離膜エレメントの透過流束をほぼ一定に
することが可能である。それにより、逆浸透膜モジュー
ル200,300の高圧運転が可能となり、高い回収率
で淡水を生成することが可能となる。また、逆浸透膜モ
ジュール200,300を直列に2段に並べ、各段にお
いて順次昇圧するため、所要動力が低減される。例え
ば、1段の逆浸透膜モジュール100を操作圧力約90
kgf/cm2 で運転して60%の回収率で淡水を生成
する場合と比較すると、上記の膜分離システムにおいて
は、所要動力が約10数%低減される。
【0138】なお、上記の膜分離システムにおいては前
段および後段の逆浸透膜モジュール200,300の構
成を、図1に示す逆浸透膜モジュール100の構成と同
様にしたが、これ以外に、図4に示す逆浸透膜モジュー
ル110または図5に示す逆浸透膜モジュール120の
構成と同様にしてもよい。
【0139】また、上記の膜分離システムにおいては、
オリィフスの装着により、前段および後段の逆浸透膜モ
ジュール200,300の各スパイラル型分離膜エレメ
ントの透過水側流路の圧力損失を設定しているが、この
ような透過水側流路の圧力損失の設定は、逆浸透膜モジ
ュールの操作圧力が高い場合に特に有効である。したが
って、操作圧力が約60kgf/cm2 である前段の逆
浸透膜モジュール200においてはスパイラル型分離膜
エレメントの透過水側流路の圧力損失の設定を行わず、
操作圧力が約90kgf/cm2 である2段目の逆浸透
膜モジュール300においてのみ、スパイラル型分離膜
エレメントの透過水側流路の圧力損失の設定を行っても
よい。
【0140】さらに、膜分離システムにおいて、逆浸透
膜モジュールを2段以上の多段にすることも可能であ
る。しかしながら、逆浸透膜モジュールを多段にした場
合、膜分離システムが複雑になるとともにコストも高く
なる。したがって、逆浸透膜モジュールは2〜3段とす
ることが好ましい。
【0141】また、図10に示す膜分離システムにおい
て、逆浸透膜モジュール200,300のスパイラル型
分離膜エレメントに、第1の発明に係る膜分離システム
において前述したような高性能を有するスパイラル型分
離膜エレメントを用いてもよい。さらに、第2の発明に
係る膜分離システムにおいて前述した図6の膜分離装置
101、第3の発明に係る膜分離システムにおいて前述
したスケール防止剤添加装置50、あるいは第4の発明
に係る膜分離システムにおいて前述した図8の残圧エネ
ルギー回収装置103を備えてもよい。
【0142】図11は第7の発明に係る膜分離システム
の一実施例を示す図である。図11に示す膜分離システ
ムは、逆浸透膜モジュール200,300を2段に配列
して備え、さらに、膜分離装置101、スケール防止剤
添加装置50および残圧エネルギー回収装置103を備
える。なお、前段および後段の逆浸透膜モジュール20
0,300の構成は、図1に示す逆浸透膜モジュール1
00の構成と同様とし、さらに、スパイラル型分離膜エ
レメント1a〜1cには、第1の発明に係る膜分離シス
テムにおいて前述したような高性能を有するスパイラル
型分離膜エレメントを用いている。また、膜分離装置1
01、スケール防止剤添加装置50および残圧エネルギ
ー回収装置103に関しては、それぞれ第2〜第4の発
明に係る膜分離システムにおいて前述したものと同様と
する。膜分離装置101の原水入口に供給水配管30が
接続されている。膜分離装置101の透過水出口は、供
給水配管31を介して高圧ポンプ102に接続されてお
り、さらに供給水配管32を介して前段の逆浸透膜モジ
ュール200の原水入口に接続されている。逆浸透膜モ
ジュール200の透過水出口に透過水配管33が接続さ
れており、濃縮水出口は、濃縮水配管34を介して昇圧
ポンプ203に接続され、さらに後段の逆浸透膜モジュ
ール300の原水入口に接続されている。このように、
前段の逆浸透膜モジュール200および後段の逆浸透膜
モジュール300は濃縮水配管34により直列に連結さ
れている。逆浸透膜モジュール300の透過水出口は、
透過水配管43を介して透過水配管33に接続されてお
り、濃縮水出口に濃縮水配管44が接続されている。濃
縮水配管44は、高圧ポンプ102に連結した残圧エネ
ルギー回収装置103に接続されている。
【0143】原水として供給された海水は、供給水配管
30を通して膜分離装置101の内部に供給される。膜
分離装置101において、供給された海水中の懸濁物質
が除去される。膜分離装置101の透過水に、スケール
防止剤添加装置50によりさらにスケール防止剤が注入
される。このようにして前処理が行われた海水は、高圧
ポンプ102により約60kgf/cm2 まで加圧され
た後、供給水配管32を介して前段の逆浸透膜モジュー
ル200の内部に供給される。
【0144】逆浸透膜モジュール200により、海水は
透過水(淡水)と濃縮水とに分離される。透過水は透過
水配管33を通り、外部へ取り出される。一方、濃縮水
は逆浸透膜モジュール200の濃縮水出口から濃縮水配
管34を通して昇圧ポンプ203に供給される。この濃
縮水は高圧ポンプ102による残圧を有するため、昇圧
ポンプ203により、さらに約30kgf/cm2 昇圧
することにより、濃縮水は操作圧力約90kgf/cm
2 で後段の逆浸透膜モジュール300に供給される。
【0145】後段の逆浸透膜モジュール300により、
前段の逆浸透膜モジュール200の濃縮水は、さらに透
過水(淡水)と濃縮水とに分離される。この透過水は透
過水配管43,33を通り外部へ取り出される。一方、
濃縮水は逆浸透膜モジュール300の濃縮水出口から濃
縮水配管44を通り、残圧エネルギー回収装置103に
供給される。ここで回収した濃縮水の残圧エネルギーを
高圧ポンプ102の駆動に利用する。残圧エネルギーが
回収された濃縮水は外部へ排出される。
【0146】以上のように、上記の膜分離システムおい
ては、前段の逆浸透膜モジュール200内の3本のスパ
イラル型分離膜エレメント1a〜1cの透過流束をほぼ
一定にすることが可能であるとともに、後段の逆浸透膜
モジュール300内の3本のスパイラル型分離膜エレメ
ント1a〜1cの透過流束をほぼ一定にすることが可能
である。それにより、前段および後段の逆浸透膜モジュ
ール200,300の高圧運転が可能となり、高い回収
率で海水から淡水を生成することが可能となる。前段お
よび後段の逆浸透膜モジュール200,300は、高性
能を有するスパイラル型分離膜エレメントを装填してい
るため、生成した淡水の塩濃度の増加を抑制することが
可能である。また、予め懸濁物質が除去された海水が逆
浸透膜モジュール200,300に供給されるため、懸
濁物質によるスパイラル型分離膜エレメントの原水側流
路の閉塞や膜汚染が防止される。さらに、予めスケール
防止剤が注入された海水が逆浸透膜モジュール200,
300に供給されるため、海水中のスケール成分の析出
が防止される。
【0147】また、このような膜分離システムでは、逆
浸透膜モジュール200,300を直列に2段に並べ、
各段において順次昇圧するため、所要動力が低減され
る。さらに、残圧エネルギー回収装置103により、濃
縮水の残圧エネルギーを回収および変換し、これを再使
用することが可能である。それにより、エネルギー損失
が抑制されて省エネルギー化が図られるとともに、膜分
離システムの所要動力がより低減される。
【0148】なお、図11に示す膜分離システムにおい
ては、残圧エネルギー回収装置103を高圧ポンプ10
2に連結し、回収した濃縮水の残圧エネルギーを高圧ポ
ンプ102の駆動に利用しているが、残圧エネルギー回
収装置103を昇圧ポンプ203に連結し、回収した濃
縮水の残圧エネルギーを昇圧ポンプ203の駆動に利用
してもよい。
【0149】また、上記で説明した第1〜第7の実施例
においては、本発明に係る膜分離システムおよび膜分離
方法を海水淡水化に適用した場合について説明したが、
海水淡水化に限らず、高濃度溶液から低濃度溶液を生成
する場合や、高濃度溶液をさらに高濃度に濃縮する場合
にも、本発明に係る膜分離システムおよび膜分離方法を
適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る膜分離システムに用いられる逆浸
透膜モジュールの第1の例を示す断面図および部分拡大
断面図である。
【図2】図1に示す逆浸透膜モジュールに用いられるス
パイラル型分離膜エレメントの一部切欠き斜視図であ
る。
【図3】図1に示す逆浸透膜モジュールに用いられるス
パイラル型分離膜エレメントの外観の正面図および部分
拡大断面図である。
【図4】本発明に係る膜分離システムに用いられる逆浸
透膜モジュールの第2の例を示す断面図および部分拡大
断面図である。
【図5】本発明に係る膜分離システムに用いられる逆浸
透膜モジュールの第3の例を示す断面図および部分拡大
断面図である。
【図6】第2の発明に係る膜分離システムの一実施例を
示す構成図である。
【図7】第3の発明に係る膜分離システムの一実施例を
示す構成図である。
【図8】第4の発明に係る膜分離システムの一実施例を
示す構成図である。
【図9】第5の発明に係る膜分離システムの一実施例を
示す構成図である。
【図10】第6の発明に係る膜分離システムの一実施例
を示す構成図である。
【図11】第7の発明に係る膜分離システムの一実施例
を示す構成図である。
【図12】従来の逆浸透膜モジュールの一部切欠き斜視
図である。
【符号の説明】 1 スパイラル型分離膜エレメント 7 集水管 9 原水 10 透過水 11 濃縮水 12 コネクタ 25 オリフィス 30,31,32 供給水配管 33,43 濃縮水配管 34,44 透過水配管 50 スケール防止剤添加装置 100,200,300 逆浸透膜モジュール 101 膜分離装置 102 高圧ポンプ 103,204 残圧エネルギー回収装置 203 昇圧ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA03 GA06 GA07 HA65 JA18A JA18B JA19A JA19B JA51A JA53A JA71 KA14 KA33 KA52 KA53 KA54 KA55 KA56 KA57 KA64 KD30 KE03R KE05Q KE06Q KE07R KE12P KE13P PA02 PB03

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力容器内に逆浸透膜を備えた複数の分
    離膜エレメントが装填され、前記複数の分離膜エレメン
    トの透過水側流路が直列に連結され、前記圧力容器の一
    端部に原水入口が設けられ、前記圧力容器の他端部に濃
    縮水出口が設けられた逆浸透膜モジュールを備え、前記
    逆侵透膜モジュールの各々の前記分離膜エレメントにお
    ける透過流束が所定の大きさになるように前記透過水側
    流路の圧力損失が設定されるとともに、各々の前記分離
    膜エレメントが操作圧力90kgf/cm2 において濃
    度5.8%の塩化ナトリウム水溶液の除去率が99.7
    %以上でありかつ透過水量が16m3 /日以上となる性
    能を有することを特徴とする膜分離システム。
  2. 【請求項2】 圧力容器内に逆浸透膜を備えた複数の分
    離膜エレメントが装填され、前記複数の分離膜エレメン
    トの透過水側流路が直列に連結され、前記圧力容器の一
    端部に原水入口が設けられ、前記圧力容器の他端部に濃
    縮水出口が設けられた逆浸透膜モジュールを備え、前記
    逆浸透膜モジュールの各々の前記分離膜エレメントにお
    ける透過流束が所定の大きさになるように前記透過水側
    流路の圧力損失が設定され、原水に固液分離による前処
    理を行って前処理された原水を前記逆浸透膜モジュール
    に供給する膜分離装置をさらに備えたことを特徴とする
    膜分離システム。
  3. 【請求項3】 圧力容器内に逆浸透膜を備えた複数の分
    離膜エレメントが装填され、前記複数の分離膜エレメン
    トの透過水側流路が直列に連結され、前記圧力容器の一
    端部に原水入口が設けられ、前記圧力容器の他端部に濃
    縮水出口が設けられた逆浸透膜モジュールを備え、前記
    逆浸透膜モジュールの各々の前記分離膜エレメントにお
    ける透過流束が所定の大きさになるように前記透過水側
    流路の圧力損失が設定され、前記逆浸透膜モジュールに
    供給される原水にスケール防止剤を添加するスケール防
    止剤添加手段をさらに備えたことを特徴とする膜分離シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 圧力容器内に逆浸透膜を備えた複数の分
    離膜エレメントが装填され、前記複数の分離膜エレメン
    トの透過水側流路が直列に連結され、前記圧力容器の一
    端部に原水入口が設けられ、前記圧力容器の他端部に濃
    縮水出口が設けられた逆浸透膜モジュールを備え、前記
    逆浸透膜モジュールの各々の前記分離膜エレメントにお
    ける透過流束が所定の大きさになるように前記透過水側
    流路の圧力損失が設定され、前記逆浸透膜モジュールの
    濃縮水の残圧エネルギーを回収する残圧エネルギー回収
    装置をさらに備えたことを特徴とする膜分離システム。
  5. 【請求項5】 前記逆浸透膜モジュールの前記原水入口
    側に高圧ポンプを備え、前記残圧エネルギー回収装置が
    前記高圧ポンプに連結されたタービン、またはターボチ
    ャージャであることを特徴とする請求項4記載の膜分離
    システム。
  6. 【請求項6】 圧力容器内に逆浸透膜を備えた複数の分
    離膜エレメントが装填され、前記複数の分離膜エレメン
    トの透過水側流路が直列に連結され、前記圧力容器の一
    端部に原水入口が設けられ、前記圧力容器の他端部に濃
    縮水出口が設けられた逆浸透膜モジュールが複数段直列
    に配列され、各段の前記逆浸透膜モジュールにおいて各
    々の前記分離膜エレメントにおける透過流束が所定の大
    きさになるように前記透過水側流路の圧力損失が設定さ
    れ、前段の前記逆侵透膜モジュールの濃縮水出口から導
    出される濃縮水が次段の前記逆浸透膜モジュールの前記
    原水入口に供給されることを特徴とする膜分離システ
    ム。
  7. 【請求項7】 圧力容器内に逆浸透膜を備えた複数の分
    離膜エレメントが装填され、前記複数の分離膜エレメン
    トの透過水側流路が直列に連結され、前記圧力容器の一
    端部に原水入口が設けられ、前記圧力容器の他端部に濃
    縮水出口が設けられた逆浸透膜モジュールを備え、前記
    逆浸透膜モジュールの各々の前記分離膜エレメントにお
    ける透過流束が所定の大きさになるように前記透過水側
    流路の圧力損失が設定され、各々の前記分離膜エレメン
    トが操作圧力90kgf/cm 2 において濃度5.8%
    の塩化ナトリウム水溶液の除去率が99.7%以上であ
    りかつ透過水量が16m3 /日以上となる性能を有し、
    原水に固液分離による前処理を行って前処理された原水
    を前記逆侵透膜モジュールに供給する膜分離装置と、前
    記逆浸透膜モジュールに供給される原水にスケール防止
    剤を添加するスケール防止剤添加手段と、前記逆浸透膜
    モジュールの濃縮水の残圧エネルギーを回収する残圧エ
    ネルギー回収装置とをさらに備えたことを特徴とする膜
    分離システム。
  8. 【請求項8】 圧力容器内に逆浸透膜を備えた複数の分
    離膜エレメントが装填され、前記複数の分離膜エレメン
    トの透過水側流路が直列に連結され、前記圧力容器の一
    端部に原水入口が設けられ、前記圧力容器の他端部に濃
    縮水出口が設けられた逆浸透膜モジュールが複数段直列
    に配列され、各段の前記逆侵透膜モジュールにおいて各
    々の前記分離膜エレメントにおける透過流束が所定の大
    きさになるように前記透過水側流路の圧力損失が設定さ
    れ、各々の前記分離膜エレメントが操作圧力90kgf
    /cm2 において濃度5.8%の塩化ナトリウム水溶液
    の除去率が99.7%以上でありかつ透過水量が16m
    3 /日以上となる性能を有し、前段の前記逆浸透膜モジ
    ュールの濃縮水出口から導出される濃縮水が次段の前記
    逆侵透膜モジュールの前記原水入口に供給され、原水に
    固液分離による前処理を行って前処理された原水を前段
    の前記逆侵透膜モジュールに供給する膜分離装置と、前
    段の前記逆浸透膜モジュールに供給される原水にスケー
    ル防止剤を添加するスケール防止剤添加手段と、最終段
    の前記逆侵透膜モジュールの濃縮水の残圧エネルギーを
    回収する残圧エネルギー回収装置とをさらに備えたこと
    を特徴とする膜分離システム。
  9. 【請求項9】 各々の前記逆侵透膜モジュールにおい
    て、各々の前記分離膜エレメントにおける透過流束がほ
    ぼ等しくなるように前記透過水側流路の圧力損失が設定
    されたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載
    の膜分離システム。
  10. 【請求項10】 前記複数の分離膜エレメントの前記透
    過水側流路は、直列に連結された複数の有孔中空管から
    なり、前記複数の有孔中空管の一部または全部にオリフ
    ィスまたは絞り管が装着され、前記複数の有孔中空管の
    オリフィスまたは絞り管により前記透過水側流路の圧力
    損失が設定されたことを特徴とする請求項1〜9のいず
    れかに記載の膜分離システム。
  11. 【請求項11】 前記複数の分離膜エレメントの前記透
    過水側流路は、直列に連結された複数の有孔中空管から
    なり、前記複数の有孔中空管の内径を調整することによ
    り、前記透過水側流路の圧力損失が設定されたことを特
    徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の膜分離システ
    ム。
  12. 【請求項12】 前記複数の分離膜エレメントの前記透
    過水側流路は、コネクタで連結された複数の有孔中空管
    からなり、コネクタにより前記透過水側流路の圧力損失
    が設定されたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか
    に記載の膜分離システム。
  13. 【請求項13】 圧力容器内に逆浸透膜を備えた複数の
    分離膜エレメントが装填され、前記複数の分離膜エレメ
    ントの透過水側流路が直列に連結され、前記圧力容器の
    一端部に原水入口が設けられ、前記圧力容器の他端部に
    濃縮水出口が設けられた逆浸透膜モジュールを用いた逆
    浸透膜分離方法であって、前記逆浸透膜モジュールの各
    々の前記分離膜エレメントにおける透過流束が所定の大
    きさになるように前記透過水側流路の圧力損失を設定す
    るとともに、各々の前記分離膜エレメントとして操作圧
    力90kgf/cm2 において濃度5.8%の塩化ナト
    リウム水溶液の除去率が99.7%以上かつ透過水量が
    16m3 /日以上である分離膜エレメントを用いること
    を特徴とする膜分離方法。
  14. 【請求項14】 圧力容器内に逆浸透膜を備えた複数の
    分離膜エレメントが装填され、前記複数の分離膜エレメ
    ントの透過水側流路が直列に連結され、前記圧力容器の
    一端部に原水入口が設けられ、前記圧力容器の他端部に
    濃縮水出口が設けられた逆浸透膜モジュールを用いた逆
    浸透膜分離方法であって、前記逆浸透膜モジュールの各
    々の前記分離膜エレメントにおける透過流束が所定の大
    きさになるように前記透過水側流路の圧力損失を設定
    し、膜分離装置により原水に固液分離による前処理を行
    って前処理した原水を前記逆浸透膜モジュールに供給す
    ることを特徴とする膜分離方法。
  15. 【請求項15】 圧力容器内に逆浸透膜を備えた複数の
    分離膜エレメントが装填され、前記複数の分離膜エレメ
    ントの透過水側流路が直列に連結され、前記圧力容器の
    一端部に原水入口が設けられ、前記圧力容器の他端部に
    濃縮水出口が設けられた逆浸透膜モジュールを用いた逆
    浸透膜分離方法であって、前記逆浸透膜モジュールの各
    々の前記分離膜エレメントにおける透過流束が所定の大
    きさになるように前記透過水側流路の圧力損失を設定
    し、前記逆浸透膜モジュールに供給する原水にスケール
    防止剤を添加することを特徴とする膜分離方法。
  16. 【請求項16】 圧力容器内に逆浸透膜を備えた複数の
    分離膜エレメントが装填され、前記複数の分離膜エレメ
    ントの透過水側流路が直列に連結され、前記圧力容器の
    一端部に原水入口が設けられ、前記圧力容器の他端部に
    濃縮水出口が設けられた逆浸透膜モジュールを用いた逆
    浸透膜分離方法であって、前記逆浸透膜モジュールの濃
    縮水の残圧エネルギーを回収することを特徴とする膜分
    離方法。
  17. 【請求項17】 圧力容器内に逆浸透膜を備えた複数の
    分離膜エレメントが装填され、前記複数の分離膜エレメ
    ントの透過水側流路が直列に連結され、前記圧力容器の
    一端部に原水入口が設けられ、前記圧力容器の他端部に
    濃縮水出口が設けられた逆浸透膜モジュールを複数段直
    列に配列して用いた逆浸透膜分離方法であって、各段の
    前記逆浸透膜モジュールにおいて各々の前記分離膜エレ
    メントにおける透過流束がほぼ等しくなるように前記透
    過水側流路の圧力損失を設定し、前段の前記逆浸透膜モ
    ジュールの濃縮水出口から導出される濃縮水を次段の前
    記逆侵透膜モジュールの前記原水入口に供給することを
    特徴とする膜分離方法。
  18. 【請求項18】 各々の前記逆浸透膜モジュールにおい
    て、各々の前記分離膜エレメントにおける透過流束がほ
    ぼ等しくなるように前記透過水側流路の圧力損失を設定
    することを特徴とする請求項13〜17のいずれかに記
    載の膜分離方法。
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