JP2000164550A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

基板処理装置および基板処理方法

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JP2000164550A
JP2000164550A JP10337663A JP33766398A JP2000164550A JP 2000164550 A JP2000164550 A JP 2000164550A JP 10337663 A JP10337663 A JP 10337663A JP 33766398 A JP33766398 A JP 33766398A JP 2000164550 A JP2000164550 A JP 2000164550A
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chemical
liquid
solution
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JP10337663A
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Yusuke Muraoka
祐介 村岡
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然劣化を伴う薬液成分を有する処理液に基
板を浸漬して処理するにあたって、処理液の使用量を削
減するとともに、基板処理時において処理液中に十分な
量の所定の薬液成分を含有させることができる基板処理
装置を提供する。 【解決手段】 洗浄処理C1の処理開始前の所定の時刻
tA1において、硫酸濃度調整動作A1を行い、硫酸濃
度(線DLで示す)を一定値に保つ。その後、時刻tB
1において過酸化水素水の補充動作B1を行い、基板を
処理槽内の処理液に導入して基板に対する洗浄処理C1
を時刻tC1において行う。過酸化水素水の補充動作B
1を基板の洗浄処理C1の直前に行うので、過酸化水素
水の自然劣化による影響を最小限にとどめることができ
る。また、硫酸の濃度を一定に保つことにより全量交換
までの同一処理液の利用回数を増やすことができるの
で、処理液の消費量を削減することができる。なお、過
酸化水素水の補充動作は、基板を処理液に導入する直前
から直後までの時間において行えばよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板、液晶
表示器用基板等のFPD(Flat Panel Display)用基
板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等の
基板(以下「基板」という)を処理液に浸漬させて処理
する基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】硫酸と過酸化水素水とを含む処理液に基
板を浸漬させ、基板の洗浄処理を行う基板処理装置が存
在する。一般に、このような装置でおこなわれる洗浄処
理においては、処理液中に含まれる硫酸(H2SO4)と
過酸化水素水(H22)とが反応することにより生成さ
れるカロ酸(H2SO5)によって強い洗浄効果が発揮さ
れる。しかしながら、処理液中に存在する過酸化水素水
は、時間の経過とともに自然劣化(この場合は分解反応
(熱分解))を起こして水に変化する。この分解反応の
結果、処理液中に含まれる過酸化水素水の濃度は低下
し、さらにこの分解反応によって生成された水によって
硫酸の濃度が低くなる。したがって、処理液中に含まれ
る両薬液成分の濃度は時間の経過とともに低下する。ま
た、過酸化水素水の劣化によって硫酸を活性化する能力
が低下することともあいまってカロ酸の生成が不十分に
なり、所望の洗浄効果を得ることができない。特に、装
置の稼働率がそれほど高くない場合には、所定の洗浄処
理が終了した後、次の洗浄処理が開始されるまでに相当
程度の時間間隔が存在することがあり、そのような場合
には過酸化水素水の自然劣化に起因する上記の問題が顕
著になる。
【0003】このような問題に対処して洗浄処理を行う
基板処理装置の一つとして、例えば特開平5−1667
80号公報に開示される洗浄装置が知られている。この
洗浄装置は、十分なカロ酸を生成するために、液槽に貯
留された処理液(混合液)中の硫酸の濃度と過酸化水素
水の濃度とを測定する濃度分析手段を備え、図11のタ
イミングチャートに示すように、この濃度分析手段によ
って測定される処理液中の過酸化水素水濃度が所定値以
下に低下したときに、過酸化水素水を処理液に補充(P
B0、PB1、...)して、洗浄処理(PC0、PC
1、...)を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
公報に開示された洗浄装置においては、補充された過酸
化水素水が水に変化するため硫酸濃度(図11において
線PDLで表す)が徐々に低下していく。そして、測定
される硫酸濃度が一定程度(たとえば濃度LE)にまで
低下すると、カロ酸を十分に発生することが困難になる
ので、処理液は全量交換される。この場合、処理液の全
量交換の頻度が大きいため、処理液の使用量が増し生産
コストが増大するという問題が存在する。
【0005】そして、このような問題は、硫酸と過酸化
水素水とを有する処理液に限らず、自然劣化を伴う薬液
成分を有する処理液に基板を浸漬して処理する基板処理
において、一般的に存在する問題である。
【0006】そこで、本発明は前記問題点に鑑み、自然
劣化を伴う薬液成分を有する処理液に基板を浸漬して処
理するにあたって、処理液の使用量を削減するととも
に、基板処理時において処理液中に十分な量の所定の薬
液成分を含有させることができる基板処理装置を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の基板処理装置は、第1薬液成分と
第2薬液成分とを有する処理液に基板を浸漬させて処理
する基板処理装置であって、前記処理液を貯留する処理
槽と、前記処理槽に貯留された処理液に基板を導入する
導入手段と、前記第2薬液成分よりも自然劣化が遅い前
記第1薬液成分を前記処理液中に補充し、前記処理液中
の前記第1薬液成分の濃度を一定に保つ第1薬液成分補
充手段と、前記導入手段によって前記処理液に基板が導
入される直前から前記処理液に基板が導入された直後ま
での時間において、前記処理液中に前記第2薬液成分を
補充する第2薬液成分補充手段と、を備えることを特徴
とする。
【0008】請求項2に記載の基板処理装置は、請求項
1に記載の基板処理装置において、前記処理槽に貯留さ
れた処理液中に含まれる前記第1薬液成分の濃度を検出
する濃度検出手段、をさらに備え、前記第1薬液成分補
充手段は、前記濃度検出手段による検出結果に応じて前
記第1薬液成分を前記処理液中に補充することを特徴と
する。
【0009】請求項3に記載の基板処理装置は、請求項
1に記載の基板処理装置において、前記第1薬液成分補
充手段は、あらかじめ定められた一定量の前記第1薬液
成分を前記処理液中に補充することを特徴とする。
【0010】請求項4に記載の基板処理装置は、請求項
1ないし請求項3のいずれかに記載の基板処理装置にお
いて、前記第1薬液成分は硫酸であり、前記第2薬液成
分は過酸化水素水であることを特徴とする。
【0011】請求項5に記載の基板処理方法は、第1薬
液成分と第2薬液成分とを有する処理液に基板を浸漬さ
せて処理する基板処理方法であって、処理槽に貯留され
た処理液に基板を導入する導入工程と、前記処理液中
に、前記第2薬液成分よりも自然劣化が遅い前記第1薬
液成分を補充し、前記処理液中の前記第1薬液成分の濃
度を一定に保つ第1薬液成分補充工程と、前記導入工程
の開始直前から前記導入工程の終了直後までの時間にお
いて、前記処理液中に前記第2薬液成分を補充する第2
薬液成分補充工程と、を含むことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】<装置概要>図1は、この発明の
実施の形態の基板処理装置1の概略構成を示す斜視図で
ある。図示のように、この装置1は、未処理基板(たと
えば半導体ウエハ)を収納しているカセットCSが投入
されるカセット搬入部2と、このカセット搬入部2から
のカセットCSが載置され内部から複数の基板が同時に
取り出される基板取出部3と、カセットCSから取り出
された未処理基板が順次洗浄処理される基板処理部5
と、洗浄処理後の複数の処理済み基板が同時にカセット
CS中に収納される基板収納部7と、処理済み基板を収
納しているカセットCSが払い出されるカセット搬出部
8とを備える。さらに、装置の前側には、基板取出部3
から基板収納部7に亙って基板移載搬送機構9が配置さ
れており、洗浄処理前、洗浄処理中及び洗浄処理後の基
板を一箇所から別の箇所に搬送したり移載したりする。
【0013】カセット搬入部2は、水平移動、昇降移動
及び垂直軸回りの回転が可能なカセット移載ロボットC
R1を備え、カセットステージ2a上の所定位置に載置
された一対のカセットCSを基板取出部3に移載する。
【0014】基板取出部3は、昇降移動する一対のホル
ダ3a、3bを備える。そして、各ホルダ3a、3bの
上面にはガイド溝が刻設されており、カセットCS中の
未処理基板を垂直かつ互いに平行に支持することを可能
にする。したがって、ホルダ3a、3bが上昇すると、
カセットCS中から基板が押し上げられる。カセットC
S上方に押し上げられた基板は、基板移載搬送機構9に
設けた搬送ロボットTRに受け渡され、水平移動後に基
板処理部5に投入される。
【0015】基板処理部5は、薬液を収容する薬液槽C
Bを備える薬液処理部52と、純水を収容する水洗槽W
Bを有する水洗処理部54と、単一槽内で各種の薬液処
理や水洗処理および乾燥処理を行う多機能処理槽MBを
有する多機能処理部56とを備える。
【0016】基板処理部5において、薬液処理部52及
び水洗処理部54の後方側には、第1基板浸漬機構55
が配置されており、これに設けた上下動及び横行可能な
リフタヘッドLH1によって、搬送ロボットTRから受
け取った基板を薬液処理部52の薬液槽CBに浸漬した
り、水洗処理部54の水洗槽WBに浸漬したりする。ま
た、多機能処理部56の後方側には、第2基板浸漬機構
57が配置されており、これに設けた上下動可能なリフ
タヘッドLH2によって、搬送ロボットTRから受け取
った基板を多機能処理部56の処理槽MB内に支持す
る。なお、52a、56aはリフタヘッドLH1、LH
2にそれぞれ設けられた基板を支持するための基板受部
を示す。
【0017】基板収納部7は、基板取出部3と同様の構
造を有し、昇降可能な一対のホルダ7a、7bによっ
て、搬送ロボットTRに把持された処理済み基板を受け
取ってカセットCS中に収納する。
【0018】また、カセット搬出部8は、カセット搬入
部2と同様の構造を有し、移動自在のカセット移載ロボ
ットCR2を備え、基板収納部7上に載置された一対の
カセットをカセットステージ8a上の所定位置に移載す
る。
【0019】基板移載搬送機構9は、水平移動及び昇降
移動が可能な搬送ロボットTRを備える。そして、この
搬送ロボットTRに設けた一対の回転可能なハンド9
1、92よって基板を把持することにより、基板取出部
3のホルダ3a、3bに支持された基板を基板処理部5
の第1基板浸漬機構55に設けたリフタヘッドLH1側
に移載したり、このリフタヘッドLH1側から隣りの第
2基板浸漬機構57に設けたリフタヘッドLH2側に基
板を移載したり、このリフタヘッドLH2側から基板収
納部7のホルダ7a、7bに基板を移載したりする。
【0020】<薬液処理部52>つぎに、薬液処理部5
2の概略構成を表す図2を参照しながら、薬液処理部5
2について説明する。この薬液処理部52においては、
リフタヘッドLH1の昇降に伴って、リフタヘッドLH
1の下部に固定された3本の受け部材などを有する基板
受部52a(図1)によって支持された基板Wが、薬液
槽CBに貯留された処理液(薬液)L10に浸漬され、
処理液L10による処理が施される。
【0021】薬液処理部52は、処理液L10を貯留す
る薬液槽CBと、硫酸を処理液L10中に補充して処理
液中の硫酸の濃度を一定に保つ硫酸供給部52eと、処
理液L10中に過酸化水素水を補充する過酸化水素水供
給部52fと、薬液槽CBに対して処理液L10を循環
供給する処理液循環供給部52gと、薬液槽CBに貯留
された処理液L10中に含まれる硫酸の濃度を検出する
濃度検出部DSを含む濃度制御部DCとを備える。
【0022】薬液槽CBは、薬液槽CBから溢れ出た処
理液を回収する処理液回収溝52bと、循環供給される
処理液L10を薬液槽CBに対して供給する供給口52
cと、過酸化水素水を薬液槽CBに対して供給する供給
口52dを有する。
【0023】硫酸供給部52eは、濃度制御部DCの濃
度検出部DSによる検出結果に応じて、バルブV11を
開閉することにより、薬液槽CBに対して硫酸を適宜補
充供給する。
【0024】過酸化水素水供給部52fは、バルブV1
2を介して貯留槽TNKに貯留される過酸化水素水をポ
ンプP12により汲み上げて、供給口52dを介して薬
液槽CBに供給する。その結果、薬液槽CBにおいて
は、これらの2つの薬液成分、すなわち硫酸および過酸
化水素水を含む処理液L10が貯留され、これらが反応
してカロ酸が生成されるようになっている。
【0025】処理液循環供給部52gは、処理液回収溝
52bによって回収された処理液を、バルブV15、ポ
ンプP13、バルブV13、ヒータH11、フィルタF
11、供給口52cを介して、再び薬液槽CBへと供給
して、処理液L10を循環させる。この循環供給は、処
理液の全量を交換する必要が生じるまで複数回の洗浄処
理にわたって継続して行われる。また、全量交換の際に
は、薬液槽CBに貯留された処理液が、バルブV16、
ポンプP13、V14を介して薬液槽CB外へ排液され
る。
【0026】<薬液処理部52における処理動作>上記
の薬液処理部52における処理動作について、硫酸と過
酸化水素水とを有する処理液を用いて洗浄処理を行う場
合を例にして説明する。なお、以下の動作は、制御部C
TRにより各バルブV11〜V16、ポンプP12およ
びP13などを制御することにより行われる。
【0027】この洗浄処理は、各浸漬動作において同時
に処理される一群の基板(以下「処理単位」という)ご
とに、所定の時間間隔をおいて行われる。たとえば、図
3のタイミングチャートに示されるように、各処理単位
の基板が処理液L10に浸漬されて施される各洗浄処理
C0,C1,C2,...は、規則的あるいは不規則的な
時間間隔をおいて、各時刻tC0,tC1,tC
2,...において実行される。この処理単位は、通常、
複数の基板からなる単一のロット(管理単位)、複数の
ロットの組合せなどの複数の基板を含むものとして構成
されるが、1枚の基板として構成されてもよく、また、
各処理単位における基板の枚数が異なることもある。
【0028】さらに、図4のフローチャートを参照しな
がら説明を続ける。最初の洗浄処理C0(図3)を行う
にあたって、まず、ステップSP10で、上述の硫酸供
給部52eおよび過酸化水素水供給部52f(図2)に
よって、所定の濃度の硫酸および過酸化水素水がそれぞ
れ薬液槽CBに供給される。これにより、所定の混合比
率を有する処理液L10が薬液槽CBに貯留される。貯
留された処理液L10は、処理液循環供給部52gによ
って薬液槽CBに対して循環供給される。
【0029】この状態において、薬液処理部52(図
1)の上方でリフタヘッドLH1の基板受部52a(図
1、図2)に受け渡された複数の基板Wは、リフタヘッ
ドLH1の下降に伴って下降され、薬液槽CBに貯留さ
れた処理液L10に浸漬されて処理液L10による洗浄
処理C0を受ける。そして、所定の時間にわたり基板W
に対して洗浄処理が施された後、リフタヘッドLH1の
上昇に伴って、浸漬されていた基板Wが薬液槽CBから
引き上げられる。引き上げられた基板は、搬送ロボット
TRによって所定の位置に搬送される(ステップSP4
0)。
【0030】この最初の洗浄処理C0においては、ステ
ップSP10において両薬液成分が初期供給される時点
からステップSP40において浸漬動作が行われるまで
の時間間隔が短く、次述する過酸化水素水の自然劣化に
起因する問題が生じずにカロ酸が十分な量だけ生成され
る場合を想定している。そのため、最初の処理単位の基
板についてはステップSP20およびSP30が実質的
に実行されないことが多いが、これらのステップSP2
0およびSP30の工程の基礎となる濃度監視などは最
初の時点から持続的に行なわれている。
【0031】次の洗浄処理C1(図3)を行う前に、ス
テップSP20に戻って、濃度制御部DCの管理の下、
硫酸濃度を一定値に保つように、硫酸濃度調整動作が行
われる。濃度制御部DCの濃度検出部DSは、硫酸の濃
度(図3において線DLで示す)を検出する。その検出
濃度が所定の閾値濃度以下となっている場合には、閾値
濃度と検出濃度との差に応じた量の硫酸を処理液L10
中に補充する。そして、硫酸供給部52eは、決定され
た補充量に応じて処理液L10中に硫酸を補充し、処理
液L10中の硫酸濃度を一定に保つ。処理液L10中に
含まれる硫酸の検出濃度が所定の閾値濃度以上である場
合には硫酸の補充は行わない。
【0032】この濃度調整動作に基づく硫酸補充動作
は、硫酸の検出濃度が所定の閾値濃度以下と判定された
ときに直ちに開始されるものであり、基板Wが処理液L
10中に浸漬中であるときのように薬液槽CBでの他の
工程と干渉しない限りにおいて、継続的な濃度監視の結
果に応じた硫酸補充が行われる。なお、薬液槽CBでの
他の工程との干渉を避けるためには各工程の相互間にイ
ンターロックをかけておけばよい。
【0033】図3においては、硫酸補充動作A1が、過
酸化水素水の補充動作B1(時刻tB1)より前の時刻
tA1において行われる場合を例示している。時刻tA
1の硫酸補充動作A1により、上述した過酸化水素水の
分解反応により生成された水によって低下した硫酸の濃
度を回復させて、硫酸の濃度を一定に保つことができ
る。また、図3には示していないが、その後、硫酸自身
の吸湿性などに起因して再び濃度低下が生じる場合に
は、硫酸濃度の検出結果に応じて、時刻tB1以前に硫
酸を追加補充することができる。このように濃度検出結
果に応じて硫酸濃度を調整することにより、的確に硫酸
の濃度を一定に保つことができる。
【0034】その後、ステップSP30(図4)におい
て、過酸化水素水の補充動作B1(図3)を行う。
【0035】ステップSP30において、まず、過酸化
水素水の補充を開始するか否かが制御部CTRなどによ
って判断される(ステップSP31)。
【0036】ここで、過酸化水素水の補充を開始する時
点の許容範囲について、図5のタイミングチャートに基
づき説明する。図5のタイミングチャートのaは、リフ
タヘッドLH1の下降動作を示し、時点PPは、リフタ
ヘッドの下降動作が完了し基板Wが処理液L10中に完
全に浸漬された時点である。このリフタヘッドLH1の
下降動作により、薬液槽CBに貯留された処理液L10
に基板Wが導入される。リフタヘッドLH1の下降動作
に要する時間は、例えば10秒である。タイミングチャ
ートのbは、浸漬・洗浄処理(後述のステップSP4
0)を示し、上記の時点PP以降に浸漬・洗浄処理が開
始される。浸漬・洗浄処理の時間は例えば20分であ
る。
【0037】タイミングチャートのc1は、時点PPよ
り前に過酸化水素水の補充を行う場合の過酸化水素水の
補充動作を示している。c1における過酸化水素水の補
充開始時点PS1から補充完了時点PE1までの時間
は、例えば1分から2分までの範囲内である。補充完了
時点PE1からリフタヘッドLH1の下降動作完了時点
−−PPまでの時間は、処理液L10中に補充された過
酸化水素水の劣化時間または過酸化水素水が処理液L1
0中に補充されて生成されたカロ酸の劣化時間によって
設定される。すなわち、補充完了時点PE1から下降動
作完了時点PPまでの時間をカロ酸の劣化時間の1/3
以下、好ましくは1/20以下とすれば良い。具体的に
は、カロ酸の劣化時間が20分の場合、補充完了時点P
E1から下降動作完了時点PPまでの時間を約7分以
下、好ましくは1分以下とすれば良い。
【0038】また、タイミングチャートのc2に示すよ
うに、リフタヘッドLH1の下降動作中に過酸化水素水
を処理液L10に補充し、過酸化水素水の補充完了時点
PE2とリフタヘッドLH1の下降動作完了時点PPと
が同一時点となるように設定しても良い。
【0039】さらに、タイミングチャートのc3に示す
ように、リフタヘッドLH1の下降動作終了後に、過酸
化水素水を処理液L10に補充しても良い。この場合、
過酸化水素水の補充開始時点PS3までの時間は、処理
液L10による基板の洗浄処理に問題を発生させない範
囲で設定できる。例えば、補充開始時点PS3は、浸漬
・洗浄処理時間の1/2以内に設定することが好まし
い。具体的には、浸漬・洗浄処理時間が20分の場合、
補充開始時点PS3は、リフタヘッドLH1の下降動作
完了時点PPから10分以内に設定することが好まし
い。
【0040】このように、過酸化水素水の補充は、処理
液L10に基板Wが導入される直前から処理液L10に
基板Wが導入された直後までの時間において行うことが
できる。但し、タイミングチャートのc3の場合、浸漬
・洗浄処理の時間内で過酸化水素水が処理液L10に供
給されていない時間帯がある。すなわち、過酸化水素水
によって処理液L10が活性化されていない時間帯が存
在する。この時間帯においても処理液L10による基板
の洗浄処理が進行するので、洗浄処理自体に問題は発生
しないが、浸漬・洗浄処理開始から処理液L10が活性
化されている上述のタイミングチャートc1またはc2
に示すような過酸化水素水の供給動作の方がc3に示す
供給動作よりも好ましい。
【0041】上述の過酸化水素水の補充を開始する時点
PS1(または、PS2もしくはPS3)は、例えば基
板Wがカセット搬入部2に搬入された時点など基板Wが
特定の段階に達した時点、または、この時点から所定時
間経過後の時点として設定される。上述の特定の段階や
この段階に達した時点から所定時間経過後の時点は、上
述の過酸化水素水の補充時間および補充完了時点PE1
(または、PE2もしくはPE3)と下降動作完了時点
PPとの時間差に基いて予め設定される。
【0042】ステップSP30の後、ステップSP40
において、次の洗浄処理C1(図3)が行われる。その
ため、処理対象となる基板Wが、リフタヘッドLH1の
下降に伴って下降され、十分なカロ酸が存在する状態と
なった処理液L10に浸漬される。所定の時間にわたり
基板Wに対して洗浄処理が施された後、浸漬されていた
基板Wは、リフタヘッドLH1の上昇に伴って薬液槽C
Bから引き上げられて、搬送ロボットTRにより所定の
位置に搬送される。尚、過酸化水素水の供給動作が図5
に示すタイミングチャートc3に示すような場合は、上
述のステップSP30とステップSP40の実行順序が
逆転する。
【0043】このように、本実施形態においては、自
然劣化が過酸化水素水よりも遅く進行する硫酸の濃度を
一定に保ちつつ、自然劣化(分解)が速く進行する過
酸化水素水については、その補充を基板の浸漬動作の直
前に行う。したがって、硫酸および過酸化水素水という
2つの薬液成分を効率的に補充して、基板浸漬処理時に
十分な量のカロ酸を発生させることができる。また、硫
酸濃度が一定であるため、所定量の過酸化水素水を補充
することによって、一定量のカロ酸を再現性よく発生さ
せることができるので、処理間での均一性を高めること
ができる。
【0044】<処理液消費量の低減>図3におい
て、「...A1、B1、C1、A2、B2、C2、...」
として示されるように、上記のような2つの薬液成分の
補充動作(...A1、B1、A2、B2、...)を伴う洗
浄処理(....C1、C2、...)が、複数の処理単位の
基板について繰り返して実施される。
【0045】ここにおいて、処理液L10は、回数NA
の洗浄処理において繰り返して利用された後、全量交換
される。上述したように、図11の従来技術の場合に
は、過酸化水素水が補充されるごとに、過酸化水素水の
分解反応により生成される水のために硫酸の濃度が低下
するので、大きな頻度で処理液を全量交換する必要があ
る。したがって、処理液の寿命、すなわち、処理液を繰
り返して利用することが可能な回数NBは限定される。
一方、本実施形態の場合には、硫酸を補充することによ
って硫酸の濃度が一定に保たれるので、同一処理液の繰
り返し利用回数NAを、上記の従来技術の場合の繰り返
し利用回数NBに比べて大きく延長することができる。
したがって、硫酸補充により処理液消費量が増加するも
のの、従来技術に比べて全量交換の頻度を低下させるこ
とができるので、結果的に、処理液消費量を削減するこ
とが可能になる。
【0046】たとえば、硫酸および過酸化水素水を1:
4の割合で混合した40リットルの処理液を供給する場
合を想定する。この場合、初期状態において、32リッ
トルの硫酸と8リットルの過酸化水素水とが用いられ
る。
【0047】図11の従来技術において、硫酸の補充が
ないために硫酸の濃度は徐々に低下するので、同一処理
液の利用回数NBは、所定の回数(たとえば10回)に
限定される。この場合、1回の洗浄処理ごとに0.4リ
ットルの過酸化水素水を補充するものとすると、1回あ
たりの処理液使用量は、(40+0.4×10)/10
=4.4リットルとなる。
【0048】一方、本実施形態においては、1回あたり
0.4リットルの過酸化水素水を補充するのに加えて、
1回あたり1.6リットルの硫酸を補充する。ただし、
同一の処理液を繰り返して利用することが可能な回数N
Aは、上記の回数NBに比べて大きくなり、たとえば、
20回とすることができる。この場合には、1回あたり
の処理液使用量は、(40+(0.4+1.6)×2
0)/20=4.0リットルとなる。あるいは、40回
まで延長可能な場合には、1回あたりの処理液使用量
は、(40+(0.4+1.6)×40)/40=3.
0リットルにまで低減される。上述の回数NAは、従来
とは違い硫酸濃度は一定であるので硫酸濃度によっては
決定されない。回数NAは、洗浄処理によって基板から
除去され処理液中に分解された有機物等の汚染物質の濃
度が基板に再付着するレベルに達するまでの処理回数と
して決定される。
【0049】図6に示すグラフは過酸化水素水および硫
酸を含む処理液の使用量を示すものである。このグラフ
の二点鎖線LA1は、1回の洗浄処理ごとに0.4リッ
トルの過酸化水素水を補充するとともに10回処理した
後に処理液の全量を交換するという、従来の処理液の消
費量を示している。破線LB1は、1回の洗浄処理ごと
に0.4リットルの過酸化水素水および1.6リツトル
の硫酸を補充するとともに20回処理した後に処理液の
全量を交換する場合(以下、ケース1という)の処理液
の消費量を示している。また、実線LC1は、ケース1
と同様の処理液の補充を行い、処理液の全量交換時期を
40回処理後とする場合(以下、ケース2という)の処
理液の消費量を示している。
【0050】図6のグラフより、ケース1の処理液の消
費量(LB1)は、処理回数が30回までは従来の消費
量(LA1)よリも概ね下回っており、処理回数が31
回以降においては、確実に従来の消費量を下回ってい
る。また、ケース2の処理液の消費量(LC1)は、処
理回数が11回以降においては、従来の消費量を大きく
下回っている。さらに、ケース2によればケース1より
も処理液の消費量を抑制できる。
【0051】図7に示すグラフは上述の従来、ケース1
およびケース2において硫酸の消費量のみを示すもので
ある。図7において二点鎖線LA2は、従来の硫酸の消
費量、破線LB2はケース1の硫酸の消費量、実線LC
2はケース2の硫酸の消費量を示している。
【0052】図7のグラフより、ケース1の硫酸の消費
量(LB2)は、処理回数が80回までにおいて全体と
して従来の消費量(LA2)よりも下回っている。ま
た、ケース2の硫酸の消費量(LC2)は、処理回数が
11回以降においては、従来の消費量を大きく下回って
いる。さらに、ケース2によれば、ケース1よリも硫酸
の消費量を抑制できる。
【0053】図8に示すグラフは上述の従来、ケース1
およびケース2において過酸化水素水の消費量のみを示
すものである。図8において二点鎖線LA3は従来の過
酸化水素水の消費量、破線LB3はケース1の過酸化水
素水の消費量、実線LC3はケース2の過酸化水素水の
消費量を示している。
【0054】図8のグラフより、ケース1およびケース
2の過酸化水素水の消費量(LB3およびLC3)は、
処理回数が11回以降においては、従来の消費量を大き
く下回っている。また、ケース2によればケース1より
も過酸化水素水の消費量を抑制できる。
【0055】<多機能処理部56>さらに、図9の概略
構成を表す概念図を参照しながら、多機能処理部56に
ついて説明する。この多機能処理部56においては、上
述の薬液処理部52と同様の薬液処理の他、純水による
水洗処理なども行うことが可能である。多機能処理部5
6では、これらの複数の処理を単一の多機能処理槽MB
で行うため、たとえば、純水処理を行うにあたっては、
多機能処理槽MBに貯留されている処理液L20を、一
旦、貯留槽TNK1に待避する必要があり、この点で、
薬液処理部52における動作と大きく異なっている。し
かしながら、待避させた処理液L20を再び多機能処理
槽MBに供給することにより、薬液処理部52における
処理と同様に、複数回(回数NA)の洗浄処理におい
て、硫酸および過酸化水素水を上述したようなタイミン
グで補充しながら同一の処理液を繰り返して用いること
が可能である。
【0056】多機能処理部56は、処理液L20を貯留
する多機能処理槽MBと、硫酸を処理液L20中に補充
して処理液中の硫酸の濃度を一定に保つ硫酸供給部56
eと、処理液L20中に過酸化水素水を補充する過酸化
水素水供給部56fと、多機能処理槽MBに対して処理
液L20を供給したり待避させたりする処理液供給部5
6gと、多機能処理槽MBに貯留された処理液L20中
に含まれる硫酸の濃度を検出する濃度検出部DSを含む
濃度制御部DCとを備える。
【0057】多機能処理槽MBは、多機能処理槽MBか
ら溢れ出た処理液を回収する処理液回収溝56bと、処
理液L20を多機能処理槽MBに対して供給する供給口
56cと、過酸化水素水を多機能処理槽MBに対して供
給する供給口56dを有する。
【0058】硫酸供給部56eは、濃度制御部DCの濃
度検出部DSによる検出結果に応じて、バルブV21を
開閉することにより、貯留槽TNK1に対して硫酸を適
宜補充供給する。
【0059】過酸化水素水供給部56fは、バルブV2
2を介して供給され貯留槽TNK2に貯留される過酸化
水素水をポンプP22により汲み上げて、供給口56d
を介して多機能処理槽MBに供給する。
【0060】処理液供給部56gは、貯留槽TNK1
と、バルブV23〜V27と、ポンプP21と、フィル
タF21とを有する。濃度制御部DCによってその濃度
が一定値になるように調整されて貯留槽TNK1に貯留
される処理液L20は、バルブV23、ポンプP21、
フィルタF21、バルブV24、供給口56cを介し
て、多機能処理槽MBへと供給される。そして、多機能
処理槽MBに貯留された処理液L20によって所定の処
理が基板Wに対して行われた後、一旦、多機能処理槽M
B内の処理液L20は、供給口56c、バルブV28、
ポンプP21、フィルタF21、バルブV25を介し
て、多機能処理槽MBから貯留槽TNK1へと移され
る。さらに、バルブV27、供給口56cを介して多機
能処理槽MBにおいては純水が供給されて、純水処理な
どが行われ、その基板に対する処理が終了して、多機能
処理部56の外部へと搬送される。そして、別の基板に
対する所定の薬液処理が必要になった時点で、貯留槽T
NK1に貯留されていた処理液L20を再度、多機能処
理槽MBへと供給することができる。また、処理液の全
量を交換する必要が生じた場合には、多機能処理槽MB
に貯留された処理液は、バルブV24、V26を介して
多機能処理槽MB外へ排液される。なお、H21は、貯
留槽TNK1に貯留された処理液を所定温度にまで加熱
するヒータを示す。また、貯留槽TNK1からオーバー
フローした処理液は、排液される構成となっている。
【0061】このような多機能処理部56において、薬
液処理部52における処理動作と同様の処理が行われる
が、この場合においても、薬液処理部52において得ら
れるのと同様の効果が得られる。
【0062】なお、この多機能処理部56においては、
所定の基板に対する洗浄処理中においては処理液の循環
供給を行わずに処理液を処理槽の中に貯留されたままと
する場合を例示しているが、薬液処理部52のような循
環供給を行ってもよい。また、多機能処理部56におい
て、所定の処理液(たとえば、硫酸と過酸化水素水とを
含む処理液)L20以外による薬液処理をも行うように
することも可能である。
【0063】<変形例>上記実施形態においては、濃度
制御部DCの濃度検出部DSによって硫酸濃度を検出
し、その検出結果に応じて硫酸を補充することによって
硫酸濃度を一定に保っていたが、これに限定されない。
【0064】たとえば、硫酸濃度の経時変化情報があら
かじめ得られている場合には、濃度検出を行うことな
く、あらかじめ得られている経時変化情報に基づいて硫
酸を補充することによって硫酸濃度を一定に保つことも
できる。
【0065】あるいは、硫酸濃度の低下が過酸化水素水
の供給量に大きく依存する場合には、過酸化水素水の供
給量に対応する一定量の硫酸を供給することにより、硫
酸濃度を一定に保つことが可能である。たとえば、図3
において、過酸化水素水の補充動作B1を行うと、過酸
化水素水の分解反応によって水が生成されて硫酸濃度が
低下するが、硫酸の補充動作A2において、過酸化水素
水の補充動作B1における供給量に対応する一定量の硫
酸を供給することによって、低下した硫酸濃度を所定の
一定値にまで回復させることができる。これによれば、
簡易に硫酸濃度を一定にすることができる。
【0066】また、上記実施形態においては、基板の処
理に用いられる処理液として、硫酸(第1薬液成分)と
過酸化水素水(第2薬液成分)という2つの薬液成分を
含む処理液を用いる場合を例示したが、これに限定され
ない。たとえば、SC−2(塩酸と過酸化水素水との混
合水溶液)を処理液として用いてもよい。この場合に
は、硫酸の代わりに塩酸を濃度一定となるように補充す
ることによって、上記と同様の効果を得ることができ
る。あるいは、SC−1(水酸化アンモニウムと過酸化
水素水との混合溶液)を処理液として用いてもよい。こ
の場合には、過酸化水素水よりも水酸化アンモニウムの
方が自然劣化(蒸発)が速いので、上述の実施形態にお
ける硫酸の代わりに過酸化水素水を第1薬液成分として
用い、上述の実施形態における過酸化水素水の代わりに
水酸化アンモニウムを第2薬液成分として用いることに
よって、上記と同様の結果を得ることができる。
【0067】ここで、処理液がSC一2またはSC一1
の場合において、第2薬液成分(過酸化水素水または水
酸化アンモニウム)の補充を開始する時点の許容範囲に
ついて、図10のタイミングチャートに基づき説明す
る。図10のタイミングチャートは、図5のタイミング
チャートと同様に、第2薬液成分の3つ補充タイミング
をc1,c2,c3を示している。なお、図10におい
て浸漬・洗浄時間は例えば10分である。
【0068】また、図10のc1において、補充完了時
点PE1からリフタヘッドLH1の下降動作完了時点P
Pまでの時間は、4分以下、好ましくは30秒以下とす
れば良い。
【0069】また、図10のc2に示すように、リフタ
ヘッドLH1の下降動作中に第2薬液成分を処理液に補
充し、第2薬液成分の補充完了時点PE2とリフタヘッ
ドLH1の下降動作完了時点PPとが同一時点となるよ
うに設定しても良い。
【0070】さらに、図10のc3に示すように、リフ
タヘッドLH1の下降動作終了後に、第2薬液成分を処
理液に補充しても良い。この場合、例えば、補充開始時
点PS3は、浸漬・洗浄処理時間の1/2以内に設定す
ることが好ましい。具体的には浸漬・洗浄処理時間が1
0分の場合、補充開始時点PS3はリフタヘッドLH1
の下降動作完了時点PPから5分以内に設定することが
好ましい。
【0071】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の基板処
理装置によれば、第1薬液成分補充手段によって、第2
薬液成分よりも自然劣化が遅い第1薬液成分を処理液中
に補充して処理液中の第1薬液成分の濃度を一定に保っ
ておき、処理液に基板が導入される直前から処理液に基
板が導入された直後までの時間において、第2薬液成分
補充手段により第2薬液成分を処理液中に補充すること
ができる。したがって、基板処理時において処理液中に
十分な量の第1薬液成分と第2薬液成分とを供給するこ
とができる。さらに、処理液を全量交換する頻度を少な
くすることができるので、結果的に処理液の使用量を削
減することができる。
【0072】請求項2に記載の基板処理装置によれば、
濃度検出手段による第1薬液成分の濃度の検出結果に応
じて、第1薬液成分が処理液中に補充されるので、的確
に処理液中の第1薬液成分の濃度を一定にすることが可
能である。
【0073】請求項3に記載の基板処理装置によれば、
あらかじめ定められた一定量の第1薬液成分が処理液中
に補充されるので、簡易に処理液中の第1薬液成分の濃
度を一定にすることが可能である。
【0074】請求項4に記載の基板処理装置によれば、
第1薬液成分は硫酸であり、第2薬液成分は過酸化水素
水であるので、基板処理時において処理液中に十分な量
の硫酸と過酸化水素水とを供給することができる。この
両薬液成分を的確に供給することによって、必要な量の
カロ酸を発生させて基板の洗浄処理を行うことができ
る。
【0075】請求項5に記載の基板処理方法によれば、
貯留槽に貯留された処理液に基板を導入する導入工程
と、第2薬液成分よりも自然劣化が遅い第1薬液成分を
処理槽に貯留された処理液中に補充して処理液中の第1
薬液成分の濃度を一定に保つ第1薬液成分補充工程と、
基板の導入工程の開始直前から導入工程の終了直後まで
の時間において、第2薬液成分を補充する第2薬液成分
補充工程とを含む。したがって、導入工程で導入される
基板が処理される際に十分な量の第1薬液成分と第2薬
液成分とを処理液中に供給することができる。さらに、
処理液を全量交換する頻度を少なくすることができるの
で、結果的に処理液の使用量を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る基板処理装置1の概略
構成を示す斜視図である。
【図2】薬液処理部52の概略構成を表す概念図であ
る。
【図3】洗浄処理のタイミングチャートである。
【図4】実施形態に係る装置1の動作を表すフローチャ
ートである。
【図5】過酸化水素水の補充時点に関するタイミングチ
ャートである。
【図6】洗浄処理回数に対する、処理液の消費量を示す
グラフである。
【図7】洗浄処理回数に対する、硫酸の消費量を示すグ
ラフである。
【図8】洗浄処理回数に対する、過酸化水素水の消費量
を示すグラフである。
【図9】多機能処理部56の概略構成を表す概念図であ
る。
【図10】第2薬液成分の補充時点に関するタイミング
チャートである。
【図11】従来技術の場合の洗浄処理のタイミングチャ
ートである。
【符号の説明】
1 基板処理装置 52 薬液処理部 56 多機能処理部 52e,56e 硫酸供給部 52f,56f 過酸化水素水供給部 52g 薬液循環供給部 56g 処理液供給部 CB 薬液槽 WB 水洗槽 MB 多機能処理槽 TNK,TNK1,TNK2 貯留槽 LH1,LH2 リフタヘッド A0,A1,A2 硫酸濃度調整動作 B1,B2 補充動作 C0,C1,C2 洗浄処理 CTR 制御部 DC 濃度制御部 DS 濃度検出部 L10,L20 処理液 W 基板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1薬液成分と第2薬液成分とを有する
    処理液に基板を浸漬させて処理する基板処理装置であっ
    て、 前記処理液を貯留する処理槽と、 前記処理槽に貯留された処理液に基板を導入する導入手
    段と、 前記第2薬液成分よりも自然劣化が遅い前記第1薬液成
    分を前記処理液中に補充し、前記処理液中の前記第1薬
    液成分の濃度を一定に保つ第1薬液成分補充手段と、 前記導入手段によって前記処理液に基板が導入される直
    前から前記処理液に基板が導入された直後までの時間に
    おいて、前記処理液中に前記第2薬液成分を補充する第
    2薬液成分補充手段と、を備えることを特徴とする基板
    処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の基板処理装置におい
    て、 前記処理槽に貯留された処理液中に含まれる前記第1薬
    液成分の濃度を検出する濃度検出手段、をさらに備え、 前記第1薬液成分補充手段は、前記濃度検出手段による
    検出結果に応じて前記第1薬液成分を前記処理液中に補
    充することを特徴とする基板処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の基板処理装置におい
    て、 前記第1薬液成分補充手段は、あらかじめ定められた一
    定量の前記第1薬液成分を前記処理液中に補充すること
    を特徴とする基板処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の基板処理装置において、 前記第1薬液成分は硫酸であり、前記第2薬液成分は過
    酸化水素水であることを特徴とする基板処理装置。
  5. 【請求項5】第1薬液成分と第2薬液成分とを有する処
    理液に基板を浸漬させて処理する基板処理方法であっ
    て、 処理槽に貯留された処理液に基板を導入する導入工程
    と、 前記処理液中に、前記第2薬液成分よりも自然劣化が遅
    い前記第1薬液成分を補充し、前記処理液中の前記第1
    薬液成分の濃度を一定に保つ第1薬液成分補充工程と、 前記導入工程の開始直前から前記導入工程の終了直後ま
    での時間において、前記処理液中に前記第2薬液成分を
    補充する第2薬液成分補充工程と、を含むことを特徴と
    する基板処理方法。
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