JP2000160483A - 皮革様シート - Google Patents

皮革様シート

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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面層とその下層との密着性が良好で、天然皮
革の触感と良好な風合いを有する皮革様シートを提供す
る。 【解決手段】弾性重合体が含浸された繊維集合体とその
表面に形成された樹脂被覆層からなる皮革様シートの該
樹脂被覆層側の表面に、ポリアミノ酸ポリウレタン樹脂
がスポット状に固定されており、かつスポットと隣り合
うスポットとの距離の最短距離が10〜100μmであ
る皮革様シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天然皮革調の触感と風
合いを有し、さらに該触感と風合いを長期間にわたり有
している皮革様シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より皮革様シートとして、繊維質基
体層の表面に弾性重合体からなる湿式層或いは乾式層を
付与し、さらにその表面に高モジュラスのポリウレタン
樹脂やシリコン変性樹脂、アクリル樹脂等を付与したも
のが提案されている。このものはタック感が少なく、あ
る程度は天然皮革に類似した触感を有しているが、それ
でも天然皮革調の触感と風合いには程遠いものである。
また、より天然皮革に類似した触感を有する皮革様シー
トとして、天然皮革粉末、コラーゲン、ゼラチン等を樹
脂液に分散させ、この分散液を皮革様シートの表面に塗
布する方法が開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような方法で得ら
れる皮革様シートは天然皮革の触感に近いものである
が、表面に塗布した樹脂とその下層との接着性が不十分
で、長期間の使用に耐えるものではない。本発明者等
は、上記従来技術の欠点を解消するために鋭意研究した
結果、天然皮革様の触感と風合いを有し、表面に塗布し
た樹脂が下層との接着性に優れ、外観にすぐれた皮革様
シートを見出し、本発明に達した。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、弾性
重合体が含浸された繊維集合体とその表面に形成された
樹脂被覆層からなる皮革様シートの該樹脂被覆層側の表
面に、ポリアミノ酸ポリウレタン樹脂がスポット状に付
与されており、かつスポットと隣り合うスポットとの距
離の最短距離が10〜100ミクロンである皮革様シー
トである。そして好ましくは、該樹脂被覆層を構成して
いる樹脂が、シリコン変性ポリウレタン樹脂を主体とし
たものであって、かつ100%モジュラスが10〜15
0kg/cm2である皮革様シートである。
【0005】以下に本発明について詳述する。まず本発
明の基体層である繊維集合体を構成する繊維としては、
通常の繊維、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリア
クリロニトリル、ポリオレフィン、ポリビニルアルコー
ルなどの繊維形成性ポリマーからなる合成繊維、再生セ
ルロース繊維、アセテート繊維などの化学繊維、コット
ン、麻、ウール等の天然繊維が挙げられる。合成繊維の
場合には、単独ポリマーからなる繊維はもちろんのこ
と、2種以上のポリマーを混合紡糸あるいは複合紡糸し
た繊維でもよい。混合紡糸した繊維や複合紡糸した繊維
を用いる場合には、該繊維を構成している複数のポリマ
ーのうちから、少なくともひとつのポリマーを皮革様シ
ートを製造する任意の段階で抽出除去または分解除去す
る方法か、あるいは繊維を構成している各ポリマー成分
に分割処理する方法を採用して、繊維を極細繊維の集束
体あるいは内部に多数の中空部を有する多孔繊維にする
のが好ましい。
【0006】これらの繊維をウェッブとし、ニードルパ
ンチや高速流体により絡合処理して不織布とする。また
編織物とすることもできる。さらに不織布と編織物との
積層物とすることもできる。これら不織布や織編物やこ
れらの積層布帛(以下これらをまとめて繊維集合体と称
す)には、弾性重合体液が含浸されるが、弾性重合体液
の含浸処理に先立って、必要に応じて繊維集合体を熱プ
レスなどの方法により表面の平滑化処理をする。またそ
の後に行われる弾性重合体液の含浸・凝固や繊維構成ポ
リマーの抽出処理の際に生じ易い繊維集合体の形状破壊
を防ぐために、繊維集合体表面を加熱プレスして、構成
繊維間を一部融着させる方法や、あるいはポリビニルア
ルコールで代表される水溶性樹脂を繊維集合体に含浸さ
せて繊維間を糊付固定する方法を用いてもよい。繊維集
合体の厚さとしては1.0〜3.0mmの範囲が好まし
い。
【0007】本発明の繊維集合体に含浸される弾性重合
体としては、ポリウレタン、アクリロニトリル・ブタジ
エン共重合体、スチレン・ブタジエン共重合体、天然ゴ
ムなどの弾性重合体の群から選ばれた少なくとも1種類
の弾性重合体を挙げることができる。風合いや表面に形
成する樹脂被覆層との接着強度等の点から特にポリウレ
タンエラストマーが好ましい。ポリウレタンエラストマ
ーとしては、数平均分子量500〜2500のポリマー
ジオール、例えば、ポリエステルジオール、ポリエーテ
ルジオール、ポリエステル・エーテルジオール、ポリカ
プロラクトンジオール、ポリカーボネートジオールなど
の中から選ばれた少なくとも1種類のポリマージオール
と、芳香族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネー
ト、脂肪族ジイソシアネートなどの群から選ばれた少な
くとも1種類の有機ポリイソシアネートと、活性水素原
子を少なくとも2個有する低分子化合物、例えば低分子
ジオール、低分子ジアミン、ヒドラジンやジカルボン酸
ジヒドラジド等の活性水素原子含有低分子化合物を鎖伸
長剤として反応させて得たポリウレタンエラストマーで
ある。
【0008】これらのポリウレタンエラストマーの原料
組成は、該皮革様シートの指向する用途分野に応じて、
風合い、耐劣化性、耐黄変性、染色性等の各種物性を満
足するものの中から適宜選ぶことができる。これら弾性
重合体には、必要により他の重合体や各種安定剤、着色
剤、凝固調節剤等が添加される。弾性重合体は溶液又は
分散液の状態で繊維集合体に含浸され、凝固される。凝
固方法としては風合いの点で湿式凝固法が好ましい。繊
維集合体に含浸させる弾性重合体の量としては、弾性重
合体固形分換算で、弾性重合体が含浸された繊維集合体
100重量部に対して10〜60重量部である。
【0009】繊維集合体が2種以上のポリマーからなる
混合紡糸繊維あるいは複合紡糸繊維から構成されている
場合には、繊維集合体に弾性樹脂を含浸する前又は後
で、繊維を構成しているポリマーの内の少なくとも一成
分を溶解または分解除去し、少なくとも一成分を残す方
法を用いるのが好ましい。例えば、混合紡糸繊維あるい
は複合紡糸繊維が海島構造の断面を有する繊維である場
合、海成分ポリマーを溶解または分解除去すると島成分
ポリマーが残り、繊維は極細繊維束となり、一方島成分
ポリマーを溶解除去すると、海成分が残り繊維中に中空
部を多数有する多孔繊維となる。また繊維が複数のポリ
マーを長さ方向に貼り合わせたような複合紡糸繊維であ
る場合には、該繊維を物理的処理や化学的処理によりポ
リマー間を剥離して繊維を極細繊維束とする方法を用い
てもよい。
【0010】繊維集合体に弾性樹脂を含浸した後、その
表面に弾性樹脂からなる被覆層を形成する。被覆層に使
用される弾性重合体としては、ポリウレタンエラストマ
ーが繊維集合体層との接着性や天然皮革様の風合いが得
られる点でもっとも好ましい。被覆層を構成するポリウ
レタンエラストマーとしては、前記の繊維集合体の含浸
に好適に使用されるポリウレタンエラストマーと同様
に、少なくとも1種類のポリマージオールと、有機ポリ
イソシアネートと、前記したような活性水素原子を少な
くとも2個有する低分子化合物を鎖伸長剤として反応さ
せて得たポリウレタンエラストマーが挙げられる。これ
らのポリウレタンエラストマーの原料組成は、含浸する
ポリウレタンエラストマーと同様に、皮革様シートの指
向する用途分野に応じて適宜選択することができるが、
特に風合い、耐劣化性、耐黄変性、コスト等の点でポリ
マージオールとしてポリエーテルジオールを用いたポリ
エーテル系ポリウレタンが好ましい。
【0011】特に被覆層に使用するポリウレタンエラス
トマーとしては、シリコン変性ポリウレタン樹脂が耐摩
耗性及び天然皮革様の触感が得られる点で好ましく、具
体的にはジメチルシロキサン単位をポリウレタンの主鎖
や側鎖に導入することにより変性したポリウレタンであ
る。シリコン変性の程度としては、ポリウレタン中に2
〜20重量%のジメチルシロキサン単位が存在している
のが好ましい。特にシリコン変性ポリウレタン樹脂であ
って、100%モジュラスが10〜150kg/cm2
あるポリウレタンが本発明の目的、すなわち天然皮革様
の触感を達成する上で非常に好ましい。100%モジュ
ラスが10kg/ cm2未満ではタック性が非常に高くな
り、表面強度が弱くなる。また100%モジュラスが1
50kg/ cm2を越えると被覆層が硬くなり過ぎて耐屈
曲性が悪くなる。好ましくは20〜100kg/ cm2
ある。被覆層を形成させる樹脂は溶液又はエマルジョン
の形態で用いられる。被覆層を形成する方法としては、
繊維集合体上に直接塗布する方法であっても、あるいは
予め離型シートの上に被覆層用の樹脂溶液を塗布し、凝
固させた後、接着剤用の樹脂液をその上に塗布し、そし
て繊維集合体に重ね合わせて一体化した後、離型シート
を剥離する方法を用いてもよい。この方法において接着
剤として用いられる樹脂としては、強固な接着力が得ら
れる点で2液硬化型ポリウレタンが好ましい。被覆層の
凝固方法としては、乾式凝固方法が用いられる。もちろ
ん、被覆層を形成させる樹脂には各種安定剤、他の樹
脂、着色剤等が添加されていてもよい。なお100%モ
ジュラスは、樹脂液から製造した乾式フィルムの応力と
伸び曲線から100%伸度時の強度によりにより測定さ
れる。被覆層の厚さとしては、30〜150μmの範囲
である。
【0012】該被覆層の表面には、天然皮革様の触感と
風合いを付与するために、ポリアミノ酸ポリウレタン樹
脂がスポット状に付与される。ポリアミノ酸ポリウレタ
ン樹脂とは、ポリウレタン単位とポリアミノ酸単位とが
ブロック状に結合したブロック共重合体であり、その代
表的な製造方法として、まずポリマージオールとジイソ
シアネート化合物とを反応させて得られる末端にイソシ
アネート基を有するプレポリマーを過剰のジアミン化合
物と反応させて末端にアミノ基を有するポリウレタンを
合成し、これにアミノ酸−N−炭酸無水物を開環付加重
合させることにより得られる。ポリマージオールの代表
例としては、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオ
ール、ポリカーボネートジオール等が挙げられ、ジイソ
シアネート化合物の代表例としては、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジフェ
ニルメタンジイソシアネート等が挙げられ、またジアミ
ン化合物としてはエチレンジアミン、プロピレンジアミ
ン等が挙げられる。さらにアミノ酸−N−炭酸無水物と
しては、バリン、ノリバリン、ロイシン、イソロイシ
ン、メチオニン等のアミノ酸、γ−メチルグルタミン
酸、β−メチルアスパラギン酸、γ−ベンジルグルタミ
ン酸等のN−炭酸無水物が挙げられ、その光学活性体、
ラセミ体のいずれを用いてもよく、これらは混合物であ
ってもよい。本発明において、ポリアミノ酸ポリウレタ
ン中におけるポリウレタンブロックとポリアミノ酸ブロ
ックの好適な重量比は10:90〜90:10である。
【0013】ポリアミノ酸ポリウレタン樹脂はスポット
状で存在している必要があり、スポット状で存在するこ
となく、例えば連続層として存在している場合や、一方
向に連続している層として存在している場合には下層と
の接着性が悪く、また耐屈曲性が劣る。本発明において
個々のスポットの大きさとしては、10―4〜10―2
2が好ましい。
【0014】ポリアミノ酸ポリウレタン樹脂の塗布方法
としてはスプレー法、グラビア印刷、捺染、転写法等の
公知の方法のいずれかで塗布すれば良いが、スポット状
に容易に塗布する方法としてはグラビア印刷法が好まし
い。本発明の特徴である天然皮革の触感と接着性を両立
するためにはスポットとそれと隣り合うスポットの最短
距離が10〜100ミクロンを維持する必要がある。最
短距離が10ミクロン未満の場合には下層との接着性が
悪くなる。一方、100ミクロンを越える場合には接着
性は良いが、天然皮革の触感は得られない。ポリアミノ
酸ポリウレタン樹脂の好適な塗布量としては、樹脂固形
分換算で0.2〜5g/m2の範囲である。
【0015】本発明において、前記した被覆層やその表
面にスポット状で存在させるポリアミノ酸ポリウレタン
樹脂には、着色剤が添加されていても良く、添加する着
色剤としては 顔料又は染料が使用される。顔料として
はカーボンブラック、酸化チタン等の無機顔料、フエロ
シアニン系、アゾ系、アントラキノン系等の有機顔料が
使用される。また、染料としては含金錯塩染料、酸性染
料、硫化染料、分散染料等が使用されるが、耐光性、堅
牢度等の点で含金錯塩染料が望ましい。その添加量とし
ては、樹脂100重量部に対して1〜30重量部が好ま
しい。
【0016】上記方法により表面にポリアミノ酸ポリウ
レタン樹脂をスポット状で存在させた皮革様シートに
は、必要に応じてエンボス処理、揉み加工、染色処理等
を行うことも可能である。
【0017】本発明で得た皮革様シートは天然皮革の触
感を有し、風合いは非常に良好で、且つ、表面に塗布し
た樹脂とその下層との接着性に優れた皮革様シートであ
る。これらの皮革様シートは衣料、鞄、袋物、手袋、一
般靴等の用途に非常に適している。
【0018】
【実施例】次に本発明の内容を具体的に実施例で説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお実施例中の部及び%はことわりのない限り重量
に関するものである。
【0019】実施例1 6ーナイロン60部(島成分)と高流動性低密度ポリエ
チレン(海成分)40部からなる海島型複合繊維を溶融
紡糸により得て、これを70℃の温水中で2.5倍に延
伸し、繊維油剤を付与し、機械捲縮をかけて乾燥後、5
1mmにカットして3デニールのステープル繊維とし
た。このステープル繊維を、クロスラップ法で目付50
0g/m2のウェッブを形成、ついで両面から交互に合
わせて約500パンチ/ cm2のニードルパンチングを行
い、さらに120℃に加熱し、カレンダーロールでプレ
スすることで表面の平滑な絡合不織布を作製した。この
絡合不織布の目付は340g/m2、見かけ比重は0.
3であった。この絡合不織布に、ポリテトラメチレンエ
ーテル系ポリウレタンを主体とする濃度13%のポリウ
レタンのジメチルホルムアミド(DMF)溶液を含浸
し、DMF/水=15/85混合液の中に浸してポリウ
レタンを湿式凝固した後、熱トルエン中でステープル繊
維中の海成分(ポリエチレン)を溶出除去してステープ
ル繊維を極細繊維束とし、繊維質基体層を得た。得られ
た繊維質基体層は厚さが1.0mmで、ポリウレタンの
量は120g/m2であった。
【0020】一方、しぼ付き離型紙(リンテックTP
Rー8)の上に、被覆層としてシリコン変性ポリエーテ
ル系ポリウレタン(セイコー化成製US−938、10
0%モジュラス60%、固形分30%)100部、酸化
チタンDUT4093(大日製化工業(株))30部、
DMF30部、メチルエチルケトン30部からなるポリ
ウレタン樹脂溶液をドライベースで厚さ50ミクロンに
なる様に塗布し、100℃で5分間乾燥して、被覆層を
得た。その上に、2液硬化型ポリエーテル系ポリウレタ
ン溶液をドライベースで厚さ30ミクロンとなるように
塗布し、50℃で3分間乾燥し、まだ粘着性を有してい
る状態で前記の繊維質基体層と貼り合わせ、100℃で
2分間乾燥し、その後、40℃で3日間放置したのち離
型紙を剥離し皮革様シート(A)を得た。その表面にポリ
アミノ酸ウレタン樹脂溶液[ラックスキンA−3571
(セイコー化成製、ポリアミノ酸とポリカーボネート系
ポリウレタンとのブロック共重合体:固形分濃度10
%)]を200メッシュの格子状グラビアロール(20
0線/1インチ、セル深さ30ミクロン)を用いて、1
g/m2の量で塗布した。スポット間の距離は30ミク
ロンであった。さらに柔軟性を付与するために揉み処理
を行った。得られた皮革様シートは天然皮革の触感を有
し、皮革様シート(A)と表面スポットとの接着性が良
好で、ソフトな風合いを有する良好なものであった。こ
の皮革様シートは表面スポットの接着性が良好であるこ
とから長期使用に耐えるものであり、手袋用原反として
最適なものであった。
【0021】実施例2 黒系顔料を練り込んだ6ーナイロン50部を分散成分、
ポリエチレン50部を分散媒成分とする多成分繊維の絡
合不織布を作製した。この不織布は目付が450g/m2
で見かけ比重が0.26であった。この不織布に黒系着
色剤を含むポリエチレンアジペート/ポリエチレングリ
コール共重合系ポリウレタンの18%ジメチルホルムア
ミド(DMF)溶液を含浸し、その表面に同種の溶液を
80g/ m2の量でナイフコートし、25%DMF水溶
液中で凝固した後、多成分繊維中のポリエチレンを溶解
除去して繊維質基体層を得た。得られた繊維質基体層は
目付500g/m2で厚さが1.3mmで、樹脂含浸量は1
20g/m2であった。
【0022】その表皮層にポリカーボネート系ポリウレ
タン[レザミンM6701(大日精化製固形分濃度15
%)]をグラビアで150メッシュ4段処理し、塗布量
を樹脂液で60g/m2とした。その上に、毛穴しぼの
エンボスロールを用いて温度150℃、プレス圧2kg
/cm2、速度2m/minの条件でエンボス処理し
た。次に、その上に、ポリアミノ酸ポリウレタン樹脂
(セイコー化成製ラックスキンU−3295A、無黄変
タイプウレタン:固形分濃度13%)を用いてプリント
ロールでグラビア処理した。得られた各スポットの大き
さは4×10―3mm2であり、スポット間の距離は50
ミクロンであつた。その後、温度150℃、圧力3kg
/cm、速度2m/minの条件で、毛シボのエンボス
ロールを用いてエンボス処理を行った。さらに風合い改
良のためにもみ処理をした。得られた皮革様シートは防
汚性にすぐれ、表面スポットと下層皮革様シートの接着
性、風合いも良好であり、袋物、鞄調原反としては最適
であった。しかしながら実施例1の皮革様シートと比べ
ると、被覆層がシリコン変性ポリウレタンでないためタ
ック(触感)の点で実施例1のものよりやや劣るもので
あった。
【0023】比較例1 実施例1において、表面にポリアミノ酸ポリウレタン樹
脂を付与しない以外は実施例1と同様にして皮革様シー
トを得た。このものを紳士靴用原反としたところ、 天
然皮革の触感とかなり異なり、風合いも悪く、商品価値
の劣るものであった。
【0024】比較例2 実施例1において、ポリアミノ酸ポリウレタン樹脂をス
ポット状ではなく、表面全面にダイレクトロールを用い
て固型分で20g/m2塗布した。得られた皮革様シー
トは天然皮革の触感に近いものであったが、表面層と下
層との接着性が悪く、また風合いが硬く、実施例1のも
のと比べて商品価値の低いものであった。
【0025】
【発明の効果】本発明で得た皮革様シートは天然皮革の
触感を有し、風合いは非常に良好で、且つ、下層と表面
スポットとの接着性に優れている。本発明の皮革様シー
トは衣料、鞄、袋物、手袋、一般靴等の用途に非常に適
している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F055 AA01 AA27 BA12 BA16 DA05 EA30 FA15 4F100 AK01A AK01B AK51B AK51C AL06B BA03 BA10A BA10C DC21C DG06A DG15A DJ00A EJ82A GB71 GB72 GB74 GB90 JK06 JK13 YY00B YY00C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性重合体が含浸された繊維集合体とその
    表面に形成された樹脂被覆層からなる皮革様シートの該
    樹脂被覆層側の表面に、ポリアミノ酸ポリウレタン樹脂
    がスポット状に付与されており、かつスポットと隣り合
    うスポットとの距離の最短距離が10〜100ミクロン
    である皮革様シート。
  2. 【請求項2】樹脂被覆層を構成している樹脂が、シリコ
    ン変性ポリウレタン樹脂を主体としたものであって、か
    つ100%モジュラスが10〜150kg/cm2である
    請求項1に記載の皮革様シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN101445840B (zh) * 2008-12-11 2011-03-30 安徽安利合成革股份有限公司 高耐磨金属膜合成革的表面处理工艺

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