JP2000159805A - カルボキシ多糖類の製造方法 - Google Patents

カルボキシ多糖類の製造方法

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JP2000159805A
JP2000159805A JP10341926A JP34192698A JP2000159805A JP 2000159805 A JP2000159805 A JP 2000159805A JP 10341926 A JP10341926 A JP 10341926A JP 34192698 A JP34192698 A JP 34192698A JP 2000159805 A JP2000159805 A JP 2000159805A
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acid
polysaccharide
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Hiromitsu Nagashima
広光 長島
Rieko Sano
理恵子 佐野
Toshiaki Kanzaki
利昭 神崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ルテニウムと酸化物との組み合わせによるカル
ボキシ多糖類の製造において、反応混合物より主生成物
であるカルボキシ多糖類と副生ハロゲン塩を有効に分離
させる方法を提供する。 【解決手段】多糖類をハロゲンまたはハロゲン酸もしく
はその塩類からなる酸化剤により酸化してカルボキシ多
糖類を製造する方法において、反応後の混合溶液から吸
着担体を用いてカルボキシ多糖類を選択的に吸着し、つ
いで、吸着固定化したカルボキシ多糖類を回収すること
により、カルボキシ多糖類と副生するハロゲン塩とを分
離させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多糖類の酸化によ
りカルボキシ多糖類又はその塩を製造する方法のに関す
る。本発明により得られるカルボキシ多糖類又はその塩
は、スケール付着防止剤、顔料分散剤、サイズ剤、コン
クリート混和剤、洗剤ビルダーとして好適に利用でき
る。
【0002】
【従来の技術】従来、洗剤ビルダーとして、アクリル酸
ポリマー又はアクリル酸/マレイン酸コポリマーが工業
的に製造されている。しかしながら、これら合成系ポリ
カルボン酸は、天然の高分子の化学構造としては一般的
でないビニル重合体構造からなるため、微生物による生
分解性がきわめて低いという問題点が知られている。多
糖類を酸化カルボキシル化して製造されたポリカルボン
酸が、生分解性ビルダーとしてこの問題点の解決に役立
つことが期待される。
【0003】特開平9−71601号公報には、ルテニ
ウム触媒の存在下、次亜塩素酸塩を用いて、反応pHを
塩基性条件にしてデンプンをカルボキシル化する方法が
記載されている。ここでは、反応混合液をエタノール中
に注ぎ、反応生成物を沈殿させ、ついで、イオン交換水
中で5日間拡散透析を行うことによって精製し、これを
凍結乾燥することにより生成物を得ている。
【0004】また、特開平10−204102号公報に
は、酸性条件で同様にしてトリカルボキシデンプンを製
造する方法が記載されている。ここでは、反応混合液か
らルテニウムを抽出除去後、メタノールを加え生成物を
沈殿させ、さらに、沈殿物を60℃、5時間真空乾燥し
て生成物を得ている。
【0005】このように、ハロゲン系の酸化剤を用いて
カルボキシ多糖類を合成する際には、生成物と副生ハロ
ゲン塩を分離するために、反応混合液にアルコールを加
え生成物を沈殿せしめ、ついで、生成物を乾燥すること
により回収する方法が用いられてきた。しかし、この方
法で生成物中のハロゲン塩含有量を減らすためには、多
量のアルコールが必要であった。さらに、沈殿生成物を
分離、乾燥するための機器にかかるコスト、アルコール
を回収、再使用するために使用する機器にかかるコスト
が多額なものとなり、カルボキシ多糖類の安価な製造法
としては問題があった。
【0006】特開平7−223996号公報には、モジ
ュラス400までのゼオライトを用いてヒドロキシモノ
カルボン酸およびトリカルボン酸を分離する方法が記載
されている。ゼオライトは低分子カルボン酸の分離には
有用であるが、本発明が精製しようとするカルボキシ多
糖類のような、数千から数万の分子量を有するカルボン
酸に対しては、このような大きな分子がゼオライトの細
孔内に進入できないため、ゼオライトのような担体は、
カルボキシ多糖類の分離には全く効果を示さなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、多糖
類をハロゲン系の酸化剤で酸化してカルボキシ多糖類を
製造する方法において、生成物と副生するハロゲン塩を
容易で安価な方法により分離して、カルボキシ多糖類を
工業的に生産する方法の提供である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決する方法を鋭意検討した結果、反応混合物を吸
着担体でカルボキシ多糖類を選択的に吸着することによ
り、副生物であるハロゲン塩を有効に分離できることを
見出し本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、多
糖類をハロゲンまたはハロゲン酸もしくはその塩類から
なる酸化剤により酸化してカルボキシ多糖類を製造する
方法において、反応後の混合溶液から吸着担体を用いて
カルボキシ多糖類を選択的に吸着し、ついで、吸着固定
化したカルボキシ多糖類を回収することにより、カルボ
キシ多糖類と副生するハロゲン塩とを分離することを特
徴とするカルボキシ多糖類の製造方法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で使用される多糖類は、デ
ンプン、アミロース、アミロペクチン、ペクチン、プロ
トペクチン、ペクチン酸などのα結合型多糖類及びセル
ロ−スなどβ結合型多糖類である。反応の容易性からデ
ンプンが好ましい。デンプンとしては、トウモロコシデ
ンプン、バレイショデンプン、タピオカデンプン、小麦
デンプン、サツマイモデンプン、米デンプンなどが挙げ
られ、これらを原料として低分子化させた水溶性デンプ
ンも使用できる。ここで、これらの原料は、反応液中濃
度で0.1〜80重量%、好ましくは1〜50重量%の
範囲で使用される。
【0010】本発明のカルボキシ多糖類は、多糖類を構
成する単糖ピラノース環のC6位の一級アルコールもし
くはエステルが平均10モル%以上酸化もしくは加水分
解されてカルボキシル基もしくはその塩に転化され、同
時にピラノース環のC2、C3位が開裂し、C2、C3
位の二級アルコールが10モル%以上酸化されたカルボ
キシル基もしくはその塩に転化した構造からなる平均分
子量で1,000〜100,000のトリカルボキシ多
糖類である。
【0011】本発明の酸化は、遷移金属化合物とハロゲ
ン系酸化剤との組み合わせで行われる。遷移金属化合物
として、高酸化状態のルテニウム化合物が挙げられる。
この高酸化状態のルテニウム化合物は、ルテニウム化合
物と酸化剤で生成させることができる。ルテニウムとし
ては各種担体に担持させたルテニウム担持物を使用する
こともできる。ルテニウム化合物の使用量は、原料多糖
類の構成単糖単位1モルに対して0.0001〜1.0
倍モル、好ましくは、0.001〜0.1倍モルの範囲
の触媒量である。
【0012】本発明において使用する酸化剤として、ハ
ロゲン、ハロゲン酸およびその塩類、具体的には塩素、
臭素などのハロゲン分子;一酸化ニ塩素、二酸化塩素、
一酸化ニ臭素、二酸化臭素などの酸化ハロゲン;過ヨウ
素酸、過塩素酸などの過ハロゲン酸およびその塩;臭素
酸、臭素酸などのハロゲン酸およびその塩;亜臭素酸、
亜塩素酸などの亜ハロゲン酸およびその塩;次亜臭素
酸、次亜塩素酸などの次亜ハロゲン酸およびその塩など
が挙げられる。また、その使用量は原料に対して0.5
〜10倍モルの範囲、好ましくは、1.5〜6倍モルで
ある。
【0013】本発明の反応溶媒は、通常水溶媒または水
と酸化剤に安定な溶媒との混合溶媒が使用される。酸化
剤に安定な反応溶媒として具体的には、酢酸などの有機
酸;四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタンなどの
ハロゲン化炭素;ペンタン、ヘキサンなどのメタン系飽
和炭化水素;シクロヘキサンなどのパラフィン系炭化水
素が挙げられる。これらの溶媒のうち有機酸、ハロゲン
化炭化水素、パラフィン系飽和炭化水素が好ましい。ま
た、水と不均一な混合溶媒になる場合は、攪拌を十分に
行うことにより反応速度を上げることができる。
【0014】本発明の反応は、多糖類、ルテニウム及び
水溶媒もしくは水と酸化剤に安定な溶剤との混合溶媒の
混合物に攪拌しながら酸化剤を徐々に添加して、高酸化
状態のルテニウムを生成させながら、温度0〜100
℃、pH1〜13で反応させる。反応混合物には、生成
したカルボキシ多糖類の他、副生したハロゲン塩、溶媒
などが含まれる。
【0015】本発明におけるカルボキシ多糖類の吸着固
定化に用いる吸着担体としては、水不溶性の金属酸化
物、金属水酸化物が使用される。例えば、非晶質のシリ
カ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、セリアまたはそ
れらの複合酸化物が挙げられる。これらは単独に、ある
いは2種以上の担体を組み合わせて使用することができ
る。特に、非晶質のシリカアルミナがカルボキシ多糖類
の吸着選択性が好適に使用される。結晶性のアルミノケ
イ酸塩であるゼオライトは、細孔径数オングストローム
の細孔構造を有するため、カルボキシ多糖類を吸着固定
化するために使用されうる表面が担体の外表面に限られ
ており、カルボキシ多糖類の吸着量が著しく少なくなる
ため、本発明への使用は不適当である。また、本発明に
使用する吸着担体の形状に関しては特に限定されず、粉
状、粒状、ペレット状等任意に選択できる。
【0016】本発明における吸着担体へのカルボキシ多
糖類の吸着固定化に際しては、吸着担体と接触させる反
応混合液のpHが7未満、好ましくは2から5の条件が
適用される。吸着担体と接触後の反応混合液は、酸化剤
由来の副生ハロゲン塩を含む酸性水溶液として回収され
る。反応混合液のpH調整に用いられる酸は、特に限定
されるものではなく、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、炭酸、
蟻酸、プロピオン酸、りん酸、ケイ酸、ホウ酸、フッ
酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸などが挙げられる。中で
も、反応に用いたものと同種のハロゲン酸が好適に使用
される。例えば、塩素系の酸化剤を用いて反応を行った
場合には、塩酸の添加により、反応混合液のpHを7未
満に制御することが好ましい。
【0017】カルボキシ多糖類を吸着担体に吸着固定化
させる際の、操作温度は特に限定されるものではない
が、100℃以下、好ましくは50℃以下、さらに好ま
しくは室温で行うことができる。また、吸着担体と反応
混合溶液の接触方法としては特に限定されず、攪拌槽で
混合しバッチ式に回収する方法、固定床に保持した吸着
担体に連続的に接液させる方法等が採用できる。操作時
間は、装置、温度等により異なるが、通常5分から12
時間である。
【0018】次に、カルボキシ多糖類を吸着固定化した
吸着担体を、吸着時のpH以上のアルカリ水溶液、好ま
しくはpHが8から12の水溶液と接触させ、吸着固定
化したカルボキシ多糖類を水溶液中に回収する。水溶液
のpH調整に用いられるアルカリとしては、特に限定は
されず、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リ
チウム、アンモニア水、アルキルアミン等の強塩基や、
酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、ケイ酸
ナトリウム、ケイ酸カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ
酸カリウム等の弱酸強塩基の水溶液が挙げられる。中で
も、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムが好適に使用さ
れる。
【0019】カルボキシ多糖類を吸着固定化した担体
と、水溶液の接触方法としては特に限定されず、カルボ
キシ多糖類の吸着固定化時と同様に、攪拌槽で混合しバ
ッチ式に回収する方法、固定床に保持した吸着固定化後
の担体に水溶液を連続的に接液させる方法等が採用でき
る。また、カルボキシ多糖類を回収する水溶液は、水溶
液中のカルボキシ多糖類の濃度が所望する濃度に達する
まで、水溶液のpHを調整しながら、吸着固定化後の担
体と繰り返し接触させることにより、カルボキシ多糖類
の取得濃度を高めることができる。このため、高濃度の
カルボキシ多糖類を含有する水溶液を、蒸留等の濃縮操
作を行うことなく取得できる。
【0020】吸着固定化したカルボキシ多糖類を回収す
る際の、操作温度は特に限定されるものではないが、1
00℃以下好ましくは80℃以下である。これ以上の高
い操作温度では、反応生成物であるカルボキシ多糖類の
加水分解を促進し、低分子化が進行する。しかし、脱離
温度を高くすることは、操作時間の短縮に有効である。
例えば、室温で攪拌槽により混合してカルボキシ多糖類
を回収する場合には、操作時間として、通常5から30
0分間、好ましくは10から180分間であるが、60
℃において攪拌槽により混合する場合には、通常3から
180分間、好ましくは5から120分間に短縮でき
る。
【0021】本発明で用いた吸着担体は、カルボキシ多
糖類を回収後、繰り返し使用することができる。多数回
の繰り返し使用により、性能が低下した吸着担体は、焼
成により再生することが可能である。この場合、焼成温
度が高いと担体表面積の低下、結晶化を起こすので、担
体の再生は700℃以下、好ましくは500℃以下で行
われる。
【0022】
【実施例】以下、本発明について実施例にて詳述する。
実施例中では、生成物の取得量および生成物中に含有さ
れる副生ハロゲン塩の量を測定するために、回収した水
溶液から乾燥処理により生成物を得ているが、工業的に
は生成物を水溶液のまま取り扱うことができる。
【0023】実施例1 攪拌機、温度計、pH計及びポンプを備えた300ml
容丸底パイレックスフラスコに純水50g、トウモロコ
シデンプン(敷島スターチ社製)2g及び塩化ルテニウ
ム20mg(ルテニウム含有量43重量%)を入れ、攪
拌しながら、冷水浴で20℃に冷却した。この混合物に
デンプンの5倍モル量の13重量%次亜塩素酸ナトリウ
ム水溶液を3.5時間かけて添加した。反応中のpH
は、2規定の水酸化ナトリウム水溶液で4に制御した。
【0024】反応終了後、反応混合液から四酸化ルテニ
ウムを四塩化炭素50gで3回抽出して除去した。ルテ
ニウム抽出後の反応混合液に20gのシリカアルミナ
(触媒化成工業(株)社製、HAタイプ)を加え、反応
混合液のpHを4に維持しながら、室温にて30分間攪
拌した。30分の攪拌後、シリカアルミナを濾別し、5
0gの純水にて洗浄した。その後、2規定の水酸化ナト
リウムでpH9に調整した水溶液40g中に、回収した
シリカアルミナを加えた。水溶液をpH9に調整しなが
ら、室温にて60分間攪拌し、シリカアルミナ上に吸着
固定化した生成物を水溶液中に回収した後、シリカアル
ミナを濾別、除去した。回収した水溶液を、ロータリー
エバポレーターにて乾固し、得られた白色生成物を60
℃、5時間真空乾燥して生成物1.9gを得た。
【0025】生成物を13C−NMR、IR及びICPに
よって分析したところ、生成物は、原料トウモロコシデ
ンプンを構成するグルコピラノース単位のC6位の一級
アルコ−ルが100モル%カルボキシル基に酸化されて
いると同時にC2−C3位が開裂し、C2、C3位の二
級アルコ−ルが55モル%カルボキシル基に酸化された
トリカルボキシデンプンナトリウム塩であった。また、
生成物中に含まれるNaCl含有量は0.7重量%であ
った。
【0026】比較例1 実施例1と同様の操作により反応を行った後、ルテニウ
ム抽出後の反応混合液に2倍量のメタノールを加え白色
沈殿物を得た。沈殿物を水に溶解しメタノールを加えて
沈殿させる操作を2回繰り返して得た白色生成物を60
℃、5時間真空乾燥して生成物2.1gを得た。生成物
中に含まれるNaCl含有量は2.4重量%であった。
【0027】実施例2 2規定の水酸化ナトリウム水溶液中で、吸着固定化した
生成物を回収する操作を、60℃に加熱したpH9の水
溶液中で30分間攪拌することにより行ったことを除
き、実施例1と同様の操作により生成物2.1gを得
た。生成物中に含まれるNaCl含有量は0.7重量%
であった。
【0028】比較例2 シリカアルミナ20gの代わりに、モルデナイト(日化
精工(株)社製、SiO2 /Al2 3 =20)20g
を用いたことを除き、実施例2と同様の操作により生成
物0.2gを得た。回収されなかった残りの生成物は、
吸着固定化処理後、モルデナイトを濾別した濾液および
洗浄水中に含まれていた。
【0029】比較例3 シリカアルミナ20gの代わりに、弱塩基性陰イオン交
換樹脂(三菱化学(株)社製、DIAION WA3
0)20gを用いたことを除き、実施例2と同様の操作
により生成物0.8gを回収した。生成物中に含まれる
NaCl含有量は78.9重量%であり、生成物とNa
Clを分離できなかった。
【0030】実施例3 実施例1にて使用したシリカアルミナを濾別後、風乾し
て再使用したことを除き、実施例1と同様の操作を行っ
たところ生成物1.9gを得た。生成物中に含まれるN
aCl含有量は0.7重量%であった。
【0031】実施例4 実施例1と同様の操作により反応を行った後、ルテニウ
ム抽出後の反応混合液を2規定の塩酸水溶液でpH3に
調整した。この反応液を、図1のごとく、グラスウール
上に20gのシリカアルミナ(触媒化成工業(株)社
製、LAタイプ)を保持した内径20mmのガラス管に
注ぎ、生成したカルボキシ多糖類をシリカアルミナ上に
吸着させた。次に50gの純水で洗浄した後、2規定の
水酸化ナトリウムでpH10に調整した水溶液30gを
注ぎ、シリカアルミナ上に吸着固定化された生成物を回
収した。回収した水溶液を、ロータリーエバポレーター
にて乾固し、得られた白色生成物を60℃、5時間真空
乾燥して生成物2.0gを得た。生成物中に含まれるN
aCl含有量は1.2重量%であった。
【0032】実施例5 あらかじめ、実施例1と同様の操作により生成物を回収
し、2規定の水酸化ナトリウムでpH10に調整した水
溶液40g(生成物1.9gを含む)を用いて、シリカ
アルミナ上に吸着固定化された生成物を回収したことを
除き、実施例3と同様の操作を行ったところ、生成物
3.8gを得た。生成物中に含まれるNaCl含有量は
1.1重量%であった。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、カルボキシ多糖類と副
生ハロゲン塩の分離を容易にし、回収操作に有機溶媒を
使用しないため、有機溶媒の回収、精製にかかるコスト
を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例4,5にて用いた分離装置の説
明図である。
【符号の説明】
1:内径20mmガラス管 2:シリカアルミナ 3:グラスウール 4:受け器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多糖類をハロゲンまたはハロゲン酸もし
    くはその塩類からなる酸化剤により酸化してカルボキシ
    多糖類を製造する方法において、反応後の混合溶液から
    吸着担体を用いてカルボキシ多糖類を選択的に吸着し、
    ついで、吸着固定化したカルボキシ多糖類を回収するこ
    とにより、カルボキシ多糖類と副生するハロゲン塩とを
    分離することを特徴とするカルボキシ多糖類の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 吸着担体が非晶質のシリカアルミナであ
    る請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 吸着固定化したカルボキシ多糖類をアル
    カリ水溶液で回収する請求項1記載の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007091618A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Toppan Printing Co Ltd 包接担体およびその製造方法、並びに包接担体を用いた包接体、抗菌剤、および、水溶性を付与する方法
US9376648B2 (en) 2008-04-07 2016-06-28 The Procter & Gamble Company Foam manipulation compositions containing fine particles

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