JP2000159742A - O―アルキルイソ尿素の製造方法 - Google Patents

O―アルキルイソ尿素の製造方法

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JP2000159742A
JP2000159742A JP11331817A JP33181799A JP2000159742A JP 2000159742 A JP2000159742 A JP 2000159742A JP 11331817 A JP11331817 A JP 11331817A JP 33181799 A JP33181799 A JP 33181799A JP 2000159742 A JP2000159742 A JP 2000159742A
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urea
diluent
reactor
alkyl
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JP11331817A
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Michael Dr Kluge
クルーゲ ミヒャエル
Knut Kessel
ケッセル クヌート
Thomas Dr Greindl
グラインドル トーマス
Norbert Dr Biedermann
ビーダーマン ノルベルト
Guenter Dr Scherr
シェル ギュンター
Thomas Dr Bogenstaetter
ボーゲンシュテッター トーマス
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C273/00Preparation of urea or its derivatives, i.e. compounds containing any of the groups, the nitrogen atoms not being part of nitro or nitroso groups

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 式I: 【化1】 [式中、R1はC1〜C20−アルキル基を表す]のO−ア
ルキルイソ尿素を酸付加塩の形で製造するための方法を
提供する。 【解決手段】 尿素とアルキル基供与試薬とを、場合に
より希釈剤中に溶解または懸濁させて、連続的に運転さ
れる反応器中で温度40〜200℃で反応させる。 【効果】 安価で容易に実施することができ、反応実施
が容易になり、かつ高収率で純度の高い生成物が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、O−アルキルイソ
尿素をその酸付加塩の形で製造するための方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】O−アルキルイソ尿素もしくはその酸付
加塩は、例えば第一級アミンまたは第二級アミン置換す
るべきグアニジウム化合物と反応させることができる貴
重な中間生成物である。置換されたグアニジウム化合物
は自然界に広範に存在する。これらの物質クラスの重要
な代表例は、例えばアミノ酸、例えばアルギニンおよび
クレアチンである。さらに、置換されたグアニジン化合
物は立体障害塩基として、殺虫剤として、ならびに錯体
配位子として公知である。しかしこのタイプの化合物の
多くは、高い製造コストに基づいてその技術的な適用性
において著しく限定されている。
【0003】O−アルキルイソ尿素を製造するための1
つの可能性は、尿素とアルキル基供与試薬、例えば硫酸
ジアルキルとの反応である。硫酸ジメチルを用いた尿素
のアルキル化によるO−メチルイソ尿素の合成は、例え
ば尿素を硫酸ジメチル中に懸濁させ、かつ該混合物を加
熱することにより可能である。該反応は強発熱性に進行
する。この場合、硫酸ジアルキル中での尿素の不良な溶
解度が欠点である。従って反応は緩慢に進行するのみで
ある。しかし反応の進行と共に次第に多くの尿素が後か
ら溶解し、このことにより反応が急速に制御できなくな
る。このことは、安全性の側面で深刻な問題である。制
御不可能な反応の結果として、不所望のN−アルキル化
および複数アルキル化が観察される。さらにO−アルキ
ルイソ尿素は、100℃を上回る温度で熱分解する。前
記の事情により、生成物の純度および収率が不利な影響
を受ける。
【0004】JP62−030983号は、尿素もしく
は硫酸ジメチル1モルあたりメタノール7〜30mlの
存在下での尿素と硫酸ジメチルとの反応の実施を推奨し
ている。この方法で蒸気冷却が達成される、つまり発熱
反応の際の温度の上昇が制限される。というのは反応熱
が部分的にメタノールの気化熱により吸収されるからで
ある。しかしこの方法における欠点は、副反応において
メタノールと硫酸ジメチルとからジメチルエーテルが形
成されることである。このことはジメチルエーテルの爆
発の危険性およびアルキル化剤の損失のために望ましく
ない。さらにジメチルエーテルの形成もしくはメタノー
ルの気化は、著しい圧力の上昇もしくは体積の増加につ
ながり、これは前記の反応の大工業的な実施を困難にす
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題
は、O−アルキルイソ尿素をその酸付加塩の形で製造す
るために、安価で容易に実施することができる方法を提
供することであり、この方法は、容易な反応実施を可能
にし、かつ高収率で特に高純度の生成物につながるもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】意外なことに前記課題
は、尿素とアルキル基供与試薬との連続的な反応により
解決できることが判明した。
【0007】従って本発明の対象は、式I:
【0008】
【化2】
【0009】[式中、R1は、C1〜C20−アルキル基を
表す]のO−アルキルイソ尿素をその酸付加塩の形で製
造する方法であり、その際、尿素とアルキル基供与試薬
とを、場合により希釈剤中に溶解または懸濁させ、連続
的に運転される反応器中で温度40〜200℃で反応さ
せる。
【0010】O−アルキルイソ尿素は酸付加塩の形で得
られ、その際、イソ尿素はアルキル基供与試薬由来のア
ニオンと共にプロトン化された形で存在する。該アニオ
ンは例えばハロゲン化物、例えば塩化物、臭化物または
ヨウ化物、硫酸塩またはC1〜C20−硫酸アルキル、例
えば硫酸メチルであってもよい。O−アルキルイソ尿素
の酸付加塩は通例、油状の物質として生じる。O−アル
キルイソ尿素−酸付加塩はしばしば取り扱い温度とほぼ
同じか、またはより低い融点を有しているか、あるいは
その結晶化が動力学的に阻害されている。望ましくはこ
こから遊離のO−アルキルイソ尿素を通例の方法で単離
することができる。
【0011】本発明によれば尿素およびアルキル基供与
試薬を連続的な反応器中で温度40〜200℃、有利に
は60〜120℃で反応させる。連続的な反応器として
すべての通例の反応器タイプ、例えば連続的な管型反応
器、連続的な撹拌反応器、または連続的な撹拌容器カス
ケードが適切である。
【0012】尿素とアルキル基供与試薬との反応は、ま
ず反応の活性化エネルギーを調達するためにエネルギー
供給を必要とする。反応が開始するとすぐに、発熱反応
エンタルピーが自由になる。他方で、より高い温度の場
合、次第に分解反応および副反応が前面に出てくる。本
発明による連続的な反応実施は意外なほど容易かつ巧み
にこの問題を抑制できる。というのも非連続的な運転に
対して、時間単位あたり比較的少量の尿素とアルキル基
供与試薬との混合物が反応温度に到達するのみであるか
らである。時間単位あたり、この少量の混合物の反応の
際に遊離する反応熱を、他方では迅速に排出するか、ま
たは併用した希釈剤により吸収する。従って伝達された
熱量に対する一次的なピークは発生せず、時間的にほぼ
一定の熱移動が生じる。
【0013】本発明による方法は有利には、管型反応器
中で実施する。管型反応器は、その横断面が長さに対し
て小さい流管である。横断面の形、例えば円形または方
形は、本発明による方法にとって重要ではない。管型反
応器の運転は、有利には反応混合物の狭い滞留時間範囲
が得られるように行う。この場合、進行する反応の個々
の段階が、場所的に前後して現れる。
【0014】管型反応器を使用する際、尿素とアルキル
基供与試薬との開始混合物に、例えば管型反応器の第一
のセグメントにおいて、反応が始動するまでエネルギー
を供給する。該混合物は、短時間、断熱的な温度上昇を
経験し、かつ管型反応器の第二のセグメントで逆の方向
へのエネルギー輸送が行われる。この場合、管型反応器
はその長さに沿って一貫した温度に温度調節することが
できる。あるいは管型反応器の長さに沿って種々の温度
を調整することができ、これは例えば反応器の入口付近
では比較的高い温度であり、かつ反応器の出口付近では
比較的低い温度であってもよい。実質的に断熱的に運転
される主反応器と実質的に等温で運転される後反応器と
を組み合わせることが有利な場合もある。
【0015】本発明による方法は、撹拌容器カスケード
を使用して実施することもできる。
【0016】本発明による方法の特に有利な実施態様で
は、尿素および/またはアルキル基供与試薬の溶解また
は分散のために希釈剤を使用し、その際、該希釈剤は、
ほぼ断熱的な反応実施の際に発生する反応熱により、反
応混合物の温度が最高で150℃、有利には最高で10
0℃、例えば最高で80℃、特に最高で60℃に上昇す
るような熱容量を有する。
【0017】有利に使用される希釈剤は、本発明による
方法の反応条件下で、アルキル基供与試薬に対して不活
性である。
【0018】当業者は、適切な熱容量の希釈剤およびそ
の適切な使用量を、簡単な試験により、あるいは公知
の、または容易に測定可能な尿素とアルキル基供与試薬
との反応の反応エンタルピーを用いた計算により容易に
決定することができる。従って尿素と硫酸ジメチルとの
反応は、例えば−53.7kJmol-1の反応エンタル
ピーを有する。希釈剤は、発生する反応熱の大部分を吸
収し、かつこうして反応開始の際の温度上昇を制限す
る。分解反応および副反応をこのようにして制限する。
有利な希釈剤は、1.5〜3JK-1-1の比熱容量を有
し、かつ有利には反応を制限する成分1モルあたり0.
2〜1.0モルの量で使用する。「反応を制限する成分
(reaktionsbegrenzende Komponente)」とは、化学量論
的な過剰量で使用される成分、つまり尿素またはアルキ
ル基供与試薬と理解するか、もしくはこれらを等モル比
で使用する場合、任意の成分である。
【0019】使用される希釈剤の沸点が、本発明による
方法で反応混合物の最高温度よりも高い、つまり200
℃よりも高い場合には有利である。このようにして、遊
離する反応熱により、取扱が困難な多相の混合物の形成
に基づいて、および気化と結びついた圧力上昇に基づい
て不利である、希釈剤の気化が開始されることを回避す
る。
【0020】特に有利な希釈剤は、液状、例えば油状の
形で存在するO−アルキルイソ尿素−酸付加塩であり、
これは本発明のもう1つの有利な実施態様によれば同時
に尿素の溶剤として使用される。
【0021】本発明による方法の場合、反応温度は40
〜200℃、有利には60〜120℃である。この場
合、反応温度に応じて滞留時間を5秒〜10時間、有利
には2分〜1時間に調整する。意外なことに、温度14
0℃以上でも、相応して短く限定した反応時間を選択す
れば作業できることが判明した。一般に、滞留時間t
(分)および温度T(K)が以下の方程式:
【0022】
【数2】
【0023】を満足することが有利であり、その際、T
(τ)は、反応混合物が時点τに存在するときの温度を
表す。
【0024】定数Tの場合、方程式を以下のものに単純
化する:
【0025】
【数3】
【0026】Tに関して反応器中の平均温度を基礎とす
る場合、この単純化した方程式により反応器中の全滞留
時間Δtを十分正確に評価することができる。これによ
り363K(90℃)で5〜60分の滞留時間が生じ
る。温度が10K上昇する度にこの滞留時間は2等分さ
れるので、373K(100℃)の場合、滞留時間は有
利には2.5〜30分であり、かつ383K(110
℃)の場合には有利には1.25〜15分である。
【0027】尿素および/またはアルキル基供与試薬
は、単独で、または一緒に希釈剤中に溶解または懸濁さ
せて反応器に導入することができる。予め尿素とアルキ
ル基供与試薬との混合物を、場合により希釈剤を用いて
製造し、かつ反応器に導入してもよい。反応混合物の均
質化のために、これを例えば均質化装置、例えば静止ミ
キサーに導通してもよい。希釈剤として、その中で尿素
が可溶性のものが有利である。尿素のための溶剤とし
て、双極性非プロトン溶剤、例えばスルホランを使用す
ることができる。この場合、尿素の濃度は、10〜99
質量%の範囲、有利には30〜99質量%の範囲、特に
50〜99質量%の範囲である。
【0028】有利な1実施態様では、反応器に供給する
尿素のための溶剤として、本発明のもう1つの有利な実
施態様により反応熱の一部を供給するために希釈剤とし
て使用されるO−アルキルイソ尿素−酸付加塩、特に尿
素と使用されるアルキル基供与試薬との反応により得ら
れるO−アルキルイソ尿素−酸付加塩を使用する。意外
なことに、該O−アルキル−イソ尿素−酸付加塩は、尿
素に対して優れた溶解性を有していることが判明した。
O−アルキルイソ尿素−酸付加塩は、さらに本発明によ
る反応にとって適切な反応媒体である。本発明による方
法により製造される同一のO−アルキルイソ尿素−酸付
加塩を使用する有利な場合に関して、反応の後で溶剤の
除去は不要である。有利には尿素の溶解のために供給さ
れるO−アルキルイソ尿素−酸付加塩は、反応器出口で
排出されるO−アルキルイソ尿素−酸付加塩の部分流で
ある。適切な還流比は、容易な試験に基づいて当業者が
容易に確認することができる。一般的な枠として、1〜
60%、有利には20〜40%の還流比を記載すること
ができる。有利にはO−アルキルイソ尿素−酸付加塩以
外に、その他の溶剤を使用しない。
【0029】反応は、例えば酸、例えば有機酸、例えば
p−トルエンスルホン酸、メチルスルホン酸、酢酸、ク
ロロ酢酸、トリフルオロ酢酸により、あるいは有利には
鉱酸、例えばHCl、H2SO4、HBF4およびH3PO
4により触媒することができる。鉱酸の場合、特に混合
物、例えば塩酸/硫酸または塩酸/燐酸もまた20:1
〜5:1、特に15:1〜8:1の比で使用することが
できる。該酸を尿素に対して0.01〜1当量で、有利
には0.01〜0.8当量で、特に0.01〜0.5当
量の量で使用することができる。前記のとおり、有利な
実施態様に基づいて希釈剤および溶剤として使用される
O−アルキルイソ尿素−酸付加塩は、同様に酸性触媒と
して作用する。一般に、アルキル基供与試薬と尿素とを
接触させる前に、尿素に酸性触媒を混合することは有利
である。有利には、O−アルキルイソ尿素−酸付加塩以
外のその他の触媒を使用しない。
【0030】アルキル基供与試薬として、通例のアルキ
ル化剤、例えば式R1−Xのハロゲン化アルキルを使用
することができ、その際、Xはハロゲン、特にCl、B
r、Iを表す。特に有利には式(R1O)2SO2の硫酸
ジアルキルを使用する。ハロゲン化アルキルもしくは硫
酸ジアルキルとして、式中でR1が分枝鎖状または非分
枝鎖状のC1〜C20−アルキル鎖、有利にはメチル、エ
チル、n−プロピル、1−メチルエチル、n−ブチル、
1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジ
メチルエチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−
メチルブチル、3−メチルブチル、2,2−ジメチルプ
ロピル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、1,1−
ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1−メ
チルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチ
ル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、
1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、
2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、
3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチ
ルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,
2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチル−プ
ロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、n−ヘプチ
ル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウン
デシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデ
シル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプ
タデシル、n−オクタデシル、n−ノナデシルまたはn
−エイコシルを表してもよいものが該当する。
【0031】特に有利な硫酸ジアルキルは、式中でR1
が、1〜6個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状
の脂肪族基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ペンチルまたはヘキシルを表すものである。
【0032】尿素対アルキル基供与試薬のモル比は、有
利には3:1〜1:2、特に1.2:1〜1:1.2で
ある。
【0033】本発明による方法は意外なことに、アルキ
ル化の高い選択率につながる。O−アルキル化の選択率
は、一般に85%以上、特に95%以上である。2回ま
たは複数回アルキル化された尿素の割合は、2%未満、
多くの場合には1%未満である。このことは特に重要で
ある。というのも該生成物はその後の反応の際に副反応
につながりうるからであり、該副反応はその後の生成物
の収率および純度を低下させる可能性がある。
【0034】本発明による方法はさらに、尿素およびア
ルキル基供与試薬を、例えば約95〜98質量%の純度
を有する工業的な化学製品の形で使用できることにより
優れている。
【0035】本発明により製造されるO−アルキルイソ
尿素−酸付加塩は、それ以上精製しなくても第二のプロ
セス工程で、第一級または第二級アミン置換するべきグ
アニジン化合物と反応させることができる。有利な実施
態様では、O−アルキルイソ尿素−酸付加塩の製造は、
上記の通り、溶剤を用いずに、および触媒を用いずに行
われるので、反応後の溶剤または触媒の分離が不要であ
る。粗生成物のグアニジウム塩への反応は、純粋なO−
アルキル尿素−塩との反応と比較して、比較可能な収率
で進行し、かつ比較可能な純度の生成物につながる。粗
製のO−アルキル尿素−酸付加塩とアミンとの直接反応
のもう1つの利点は、粗生成物中にまだ存在するアルキ
ル基供与試薬の残りが、アミンと接触する際に定量的に
処分されることである。該工程は、純粋なO−アルキル
尿素−塩を製造する際にその後の精製の前に固有のプロ
セス工程で実施しなくてはならないであろう。
【0036】式Iのイソ尿素誘導体との反応にとって適
切であるのは、脂肪族、脂環式または芳香族の第一級も
しくは第二級アミンならびにアミノカルボン酸、アミノ
スルホン酸およびアミノホスホン酸およびこれらの誘導
体である。さらに付加的にアミノ基またはイミノ基を有
している第一級および第二級アミンならびにアミノ基含
有オリゴマーもしくはポリマーもまた反応させることが
できる。
【0037】有利に使用されるアミンとして、水中また
は水と混和可能な溶剤中で可溶性のすべての第一級およ
び第二級アミンが挙げられる。単純なアミンの中でも有
利な代表例は、特にメチルアミン、エチルアミン、n−
プロピルアミン、2−プロピルアミン、ブチルアミン、
イソブチルアミン、アニリン、ベンジルアミンおよびア
ントラニル酸である。その他の有利に使用されるアミノ
基含有化合物は、特にタウリンおよびアミノカルボン
酸、例えばグリシン、アラニン、バリン、プロリン、ロ
イシン、フェニルアラニン、リジン、メチオニン、シス
テイン、アスパラギン酸、イミド二酢酸、サルコシンな
らびにこれらのエステル、アミドおよびニトリルおよび
これらの塩である。
【0038】特に有利なアミンはサルコシンであり、こ
れは遊離酸としても、また特にNa塩またはK塩として
も、5〜60質量%、有利には35〜45質量%の水溶
液の形で使用することができる。
【0039】本発明による方法では、水溶性のアミノ基
含有オリゴマーおよびポリマー、例えばアルキレンジア
ミン、ジアルキレントリアミン〜ポリアルキレンポリア
ミンまたはポリエーテルジアミンを使用することができ
る。これらのグループの有利な代表例は、エチレンジア
ミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレ
ンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチ
レンヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミンならびに分
枝鎖状または直鎖状のポリアルキレンポリアミンであ
る。
【0040】本発明による方法における工業用製品の使
用は特に、不所望の反応性アミンをそれ以上混合するこ
とがなく、かつ経済的な理由から特に有利であるところ
で推奨される。というのもアミンの精製は高価であり、
かつコストがかかるからである。
【0041】置換されたイソ尿素誘導体と上記のアミン
との反応は、水中で、または水と混和可能な溶剤中で、
またはこれらの混合物中で行うことができる。この場
合、通常、アミンのpK値の範囲のpH値を、つまり6
〜14、有利には8.5〜12.5のpH範囲、特に有
利には9.5〜12のpH範囲で使用する。
【0042】O−アルキルイソ尿素−酸付加塩対第一級
または第二級アミンのモル比は、反応性のアミノ基1つ
あたり、2:1〜1:2の範囲、有利には1.5:1〜
0.9:1の範囲である。貴重なアミンを使用する場合
には、有利にO−アルキルイソ尿素−酸付加塩を過剰量
で使用することができる。
【0043】第二工程の反応温度は、−20℃〜100
℃の範囲、有利には0〜80℃の範囲、特に有利には5
〜35℃の間である。
【0044】第二のプロセス工程での反応実施にとっ
て、反応相手を添加する順序は重要ではない。通例、置
換されたイソ尿素を、有利には水溶液またはアルコール
溶液中に存在していてもよい第一級または第二級アミン
に添加する。
【0045】所望のグアニジン誘導体の単離は、自体公
知の方法で実施する。従って通例、−20℃〜60℃、
特に0〜40℃に反応溶液を冷却することにより、有価
製品を結晶質で得ることができる。濾過後、場合により
更に再結晶させることにより、純度を改善することがで
きる。しかしまた抽出を用いて生成物を反応混合物から
除去し、引き続き蒸留または結晶化により精製して単離
することも可能である。
【0046】以下の例は本発明による方法を詳細に説明
するものである。
【0047】
【実施例】O−メチルイソ尿素−硫酸メチルの合成 管型反応器(内径=0.4cm、容量=200cm3
ジャケット温度=90℃、滞留時間=30分)中に、計
量ポンプを介して連続的に、1時間あたりO−メチルイ
ソ尿素−硫酸メチル178g中の工業用尿素110gの
溶液を供給する。もう1つの計量ポンプを介して1時間
あたり工業用硫酸ジメチル232gを該物質流に混合す
る。HPLCにより86.7%のO−メチルイソ尿素−
硫酸メチル含有率を有するさらさらの油状物が1時間あ
たり520g得られ、これは収率89.8%に相当し、
ここから尿素の溶解のために34%を返送する。N−メ
チル−O−メチルイソ尿素−硫酸メチルの含有率は、
0.53%であり、これは0.5%の収率に相当し、尿
素の含有率は2.8%である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クヌート ケッセル ドイツ連邦共和国 マンハイム ベルリナ ー シュトラーセ 18 (72)発明者 トーマス グラインドル ドイツ連邦共和国 バート デュルクハイ ム カイザーラウテラーシュトラーセ 202 (72)発明者 ノルベルト ビーダーマン ドイツ連邦共和国 バート デュルクハイ ム マンハイマー シュトラーセ 28ベー (72)発明者 ギュンター シェル ドイツ連邦共和国 ルートヴィッヒスハー フェン アン デア ミッタークスヴァイ デ 17 (72)発明者 トーマス ボーゲンシュテッター ドイツ連邦共和国 バート デュルクハイ ム ノルツェルーエ 8ベー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I: 【化1】 [式中、R1はC1〜C20−アルキル基を表す]のO−ア
    ルキルイソ尿素を酸付加塩の形で製造するための方法に
    おいて、尿素とアルキル基供与試薬とを、場合により希
    釈剤中に溶解または懸濁させて、連続的に運転される反
    応器中、温度40〜200℃で反応させることを特徴と
    する、O−アルキルイソ尿素の製造方法。
  2. 【請求項2】 希釈剤が、生じる反応熱によりほぼ断熱
    的な反応を実施する際に反応混合物の温度が最高150
    ℃に上昇するような熱容量を有し、かつ該希釈剤をその
    ような量で使用する、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 希釈剤の沸点が反応混合物の最高温度よ
    りも高い、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 反応器中の反応混合物の滞留時間t
    (分)および反応器中の温度T(K)が以下の方程式: 【数1】 を満足する、請求項2または3記載の方法。
  5. 【請求項5】 希釈剤が、O−アルキルイソ尿素−酸付
    加塩である、請求項1から4までのいずれか1項記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 O−アルキルイソ尿素−酸付加塩を反応
    器出口から一部返送する、請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 アルキル基供与試薬が、硫酸ジアルキル
    である、請求項1から6までのいずれか1項記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 尿素対アルキル基供与試薬のモル比が
    3:1〜1:2である、請求項1から7までのいずれか
    1項記載の方法。
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