JP2000158906A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2000158906A JP10336804A JP33680498A JP2000158906A JP 2000158906 A JP2000158906 A JP 2000158906A JP 10336804 A JP10336804 A JP 10336804A JP 33680498 A JP33680498 A JP 33680498A JP 2000158906 A JP2000158906 A JP 2000158906A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 黒色以外の色に着色され、その色彩が鮮やか
であってかつ耐汚染性にも優れた空気入りタイヤの提
供。 【解決手段】 熱可塑性樹脂中にゴムを分散させてな
り、かつ黒色以外の色で着色した3.0 ×10-10[cm3 ・cm
/ cm2 ・sec ・cmHg] 以下の空気透過係数を有する厚さ
1.0mm以上の熱可塑性エラストマー組成物で、サイ
ドウオール2、トレッド部3、およびビード部1からな
る群から選ばれる少なくとも1つを構成したこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、色彩が鮮やかであ
って耐汚染性にも優れた、黒色以外の色に着色された空
気入りタイヤ(カラータイヤ)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、タイヤを目立たせる等のためにサ
イドリボン又はサイドレターと称される白色(又は有彩
色)に着色されたゴムシートでサイドウオールの表層部
を形成していた。しかし、このゴムシートは、カーボン
ブラックを混入して補強できないため、カーボンブラッ
ク入りの通常の黒色ゴムに比して耐オゾン性等の物性に
劣り、また、酸化チタンや亜鉛華等の隠蔽剤を混入して
いるので、白色の場合は問題ないが、有彩色に着色しよ
うとしたとき、これらの隠蔽剤によりその着色の色彩が
くすむ(ぼやける)という問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、黒色
以外の色に着色され、その色彩が鮮やかであってかつ耐
汚染性にも優れた空気入りタイヤを提供することにあ
る。ここで、耐汚染性とは、周囲のタイヤパーツからの
オイルや老化防止剤等の配合剤の移行による汚染を抑え
て着色の色彩がくすむのを防止することをいう。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の空気入りタイヤ
は、熱可塑性樹脂を連続層とし、ゴム組成物を分散層と
してなり、かつ黒色以外の色で着色した3.0 ×10-10[cm
3 ・cm/ cm2 ・sec ・cmHg] 以下の空気透過係数を有す
る、厚さ1.0mm以上の熱可塑性エラストマー組成物
で、サイドウオール、トレッド部、およびビード部から
なる群から選ばれる少なくとも1つを構成したことを特
徴とする。
【0005】このように特定の熱可塑性エラストマー組
成物で、サイドウオール、トレッド部、およびビード部
からなる群から選ばれる少なくとも1つを構成したた
め、上記目的の達成が可能となる。
【0006】
【発明の実施の形態】図1に本発明の空気入りタイヤの
一例を示す。図1において、タイヤTは左右一対のビー
ド部1およびサイドウオール2と、両サイドウオールに
連なるトレッド部3からなり、ビード部1、1間にカー
カス層4が装架され、カーカス層4の端部がビードコア
5の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げ
られている。トレッド3部においては、カーカス層4の
外側に、2枚のベルト層6がタイヤ1周に亘って配置さ
れている。トレッド3部は、内側のアンダートレッド3
dとその外側のキャップトレッド3uの2層からなる。
【0007】本発明では、サイドウオール2、トレッド
部3、およびビード部1からなる群から選ばれる少なく
とも1つを、熱可塑性エラストマー組成物で構成する。
この熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性樹脂中に
ゴムを分散させてなり、かつ黒色以外の色で着色した3.
0 ×10-10[cm3 ・cm/ cm2 ・sec ・cmHg] 以下の空気透
過係数を有する。
【0008】熱可塑性樹脂としては、特に限定されるも
のではないが、例えば、ポリプロピレン(PP);ポリ
アミド系樹脂(例えば、ナイロン6(N6)、ナイロン
66(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン1
1(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン61
0(N610)、ナイロン612(N612)、ナイロ
ン6/66共重合体(N6/66)、ナイロン6/66
/610共重合体(N6/66/610)、ナイロンM
XD6(MXD6)、ナイロン6T、ナイロン6/6T
共重合体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66
/PPS共重合体)、及びそれらのN−アルコキシアル
キル化物、例えば6−ナイロンのメトキシメチル化物、
6−610−ナイロンのメトキシメチル化物、612−
ナイロンのメトキシメチル化物;ポリエステル系樹脂
(例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイ
ソフタレート(PEI)、PET/PEI共重合体、ポ
リアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート
(PBN)、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキレン
ジイミド酸/ポリブチレートテレフタレート共重合体な
どの芳香族ポリエステル);ポリニトリル系樹脂(例え
ば、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチクリロ
ニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(A
S)、メタクリロニトリル/スチレン共重合体、メタク
リロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体)、ポリ
メタクリレート系樹脂(例えば、ポリメタクリル酸メチ
ル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル);ポリビニ
ル系樹脂(例えば、酢酸ビニル、ポリビニルアルコール
(PVA)、ビニルアルコール/エチレン共重合体(E
VOH)、ポリ塩化ビニリデン(PDVC)、ポリ塩化
ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合
体、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体、塩
化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体);セルロー
ス系樹脂(例えば、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロー
ス);フッ素系樹脂(例えば、ポリフッ素化ビニリデン
(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロ
ルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチ
レン/エチレン共重合体);イミド系樹脂(例えば、芳
香族ポリイミド(PI))、アイオノマー樹脂などを挙
げることができ、2種以上であってもよい。
【0009】また、ゴムとしては、特に限定されるもの
ではないが、例えば、ジエン系ゴム及びその水添物(例
えば、NR、IR、エポキシ化天然ゴム、SBR、BR
(高シスBR及び低シスBR)、NBR、水素化NB
R、水素化SBR);オレフィン系ゴム(例えば、エチ
レンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、マレイン酸
変性エチレンプロピレンゴム(M−EPM);IIR、
イソブチレンと芳香族ビニル又はジエン系モノマー共重
合体;アクリルゴム(ACM);含ハロゲンゴム(例え
ば、Br−IIR、CI−IIR、イソブチレンパラメ
チルスチレン共重合体の臭素化物(Br−IPMS);
CR;ヒドリンゴム(CHR・CHC);クロロスルホ
ン化ポリエチレン(CSM);塩素化ポリエチレン(C
M);マレイン酸変性塩素化ポリエチレン(M−C
M));シリコンゴム(例えば、メチルビニルシリコン
ゴム、ジメチルシリコンゴム、メチルフェニルビニルシ
リコンゴム);含イオウゴム(例えば、ポリスルフィド
ゴム);フッ素ゴム(例えば、ビニリデンフルオライド
系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオ
ロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素シリコン系ゴ
ム、含フッ素ホスファゼン系ゴム);熱可塑性エラスト
マー(例えば、スチレン系エラストマー、オレフィン系
エラストマー、エステル系エラストマー、ウレタン系エ
ラストマー、ポリアミド系エラストマー)などを挙げる
ことができ、それらの任意のブレンドであってもよい。
【0010】熱可塑性エラストマー組成物を製造するに
は、熱可塑性樹脂100重量部に対しゴム40重量部〜
250重量部を熱可塑性樹脂の溶融温度で攪拌下に混練
し、この混練中に動的加硫することによればよい。ゴム
は、ゴム単独又はゴムに必要に応じて加硫剤、老化防止
剤、オイル等の配合剤を配合してなるゴム組成物の形態
で用いることができるが、カーボンブラックは配合しな
い。カーボンブラックを配合すると、得られる熱可塑性
エラストマー組成物が黒色に着色するからである。
【0011】上記溶融温度は、150℃〜260℃であ
る。動的加硫することによって分散したゴムの平均粒子
径は、5μm以下、好ましくは0.1μm〜5μmであ
ればよい。5μm超では粒子径が大きくなりすぎて耐疲
労性が悪化するからである。
【0012】この熱可塑性エラストマー組成物を黒色以
外の色で着色するには、その色に相当する顔料を熱可塑
性樹脂とゴムとの混練に際して、その混練系に配合すれ
ばよい。黒色以外の色としては、例えば、白色、赤色、
青色、黄色などを挙げることができる。
【0013】また、この熱可塑性エラストマー組成物
は、3.0 ×10-10[cm3 ・cm/ cm2 ・sec ・cmHg] 以下の
空気透過係数を有する。本発明者は、一般にゴムなどに
配合される老化防止剤の、ゴムや熱可塑性樹脂などのポ
リマー中における移行性(拡散性)について検討した結
果、老化防止剤の拡散性は、酸素や窒素などの気体の拡
散と同様に考えることができることを突き止めた。つま
り立体障害や結晶性の大きなポリマーは耐空気透過性
(ガスバリア性)に優れているが、これらのポリマーは
老化防止剤の非移行性にも優れており、老化防止剤の移
行の大小を表わす指標として空気透過係数を用いること
ができ、この値が3.0 ×10-10[cm3 ・cm/ cm 2 ・sec ・
cmHg] 以下であれば、タイヤ使用時において周囲部材か
らの老化防止剤の移行を抑制し、長期間に亘って汚染を
防止できることを見出した。
【0014】熱可塑性エラストマー組成物は、空気透過
係数が3.0 ×10-10[cm3 ・cm/ cm2・sec ・cmHg] 以下
であると同時に、その厚さが少なくとも1.0mm以
上、好ましくは1.5mm以上である。老化防止剤の移
行はタイヤの使用中はもちろんのこと、タイヤの加硫時
にも当然起こる。しかも加硫時の高温では老化防止剤の
移行速度も大幅に上がるため、熱可塑性エラストマーの
厚さが1.0mm未満であると、たとえその空気透過係
数が3.0 ×10-10[cm3 ・cm/ cm2 ・sec ・cmHg]以下で
あっても、老化防止剤がわずかに移行しただけでタイヤ
表面付近に達してしまい、その後短期間のうちに汚染し
てしまうからである。
【0015】熱可塑性エラストマー組成物の空気透過係
数は、これを構成する熱可塑性樹脂とゴム組成物の空気
透過性により決まる。熱可塑性樹脂およびゴム組成物の
両方が3.0 ×10-10[cm3 ・cm/ cm2 ・sec ・cmHg] 以下
の空気透過係数を有していれば当然問題なく、どちらか
片方がこれを満たさなくても、もう片方に3.0 ×10
-1 0[cm3 ・cm/ cm2 ・sec ・cmHg] よりも十分低い空気
透過係数の材料を組み合わせることにより、この条件を
満たす熱可塑性エラストマー組成物を得ることができ
る。
【0016】また、熱可塑性エラストマー組成物の空気
透過係数は、ゴム又は熱可塑性樹脂に配合される充填
剤、可塑剤などによっても変化する。つまり本発明に使
用する熱可塑性エラストマー組成物の空気透過係数は、
組み合わせる熱可塑性樹脂とゴムそれぞれの空気透過係
数とその配合比率、さらには配合剤量などによって決ま
るものである。
【0017】この空気透過係数は、2.0 ×10-10[cm3
cm/ cm2 ・sec ・cmHg] 以下であるのが好ましい。空気
透過係数は、JIS K7126「プラスチックフィル
ムおよびシートの気体透過度試験方法」に従って測定す
ることができる。
【0018】図1において、サイドウオール2を熱可塑
性エラストマー組成物で構成する場合、厚さ1.0mm
以上、好ましくは厚さ1.5mm以上の熱可塑性エラス
トマー組成物のシートをタイヤ側面に貼付し、サイドリ
ボン又はサイドレターとして使用すればよい。ビード部
1を熱可塑性エラストマー組成物を構成する場合も同様
である。
【0019】図1において、トレッド部3を熱可塑性エ
ラストマー組成物を構成する場合、キャップトレッド3
uの溝底部7および/又はキャップトレッド3uの内部
の少なくとも1部を熱可塑性エラストマー組成物で構成
するとよい。これにより、タイヤが摩耗した場合に熱可
塑性エラストマー組成物が露出するから、タイヤの交換
時期を容易に確認することができる。すなわち、タイヤ
の摩耗寿命を簡単に識別することが可能となる。なお、
キャップトレッド3uの溝底部7を熱可塑性エラストマ
ー組成物で構成するに際しては、溝底から0.4mmの
高さに熱可塑性エラストマー組成物を配置するのがよ
い。
【0020】熱可塑性エラストマー組成物とタイヤ部材
(サイドウオール、トレッド部、ビード部)との接着
は、任意に行うことができ、加硫の前又は後に、両者に
接着する接着剤を両者間に塗布してもよく、反応性の官
能基を持ったゴム又はTPE層(熱可塑性エラストマー
組成物層)を両者間に配して共架橋させてもよいし、予
めゴムにレゾルシン樹脂などの反応性樹脂を配合し、タ
イヤの加硫熱によって接着させてもよい。
【0021】
【実施例】表1に示す配合内容(重量部)の組成物を円
環状シートに成形し、タイヤサイズ185/65R14
のグリーンタイヤのサイド部に表2に示す配合内容(重
量部)の接着剤を用いて貼り付けてサイドウオールの表
面層(カラーリボン部)を形成し、そのまま加硫を行っ
て空気入りタイヤを製造した(実施例1〜3、比較例1
〜5)。これらのタイヤにつき、下記により加硫直後の
発色性、3ヶ月後の耐汚染性、およびタイヤ耐久性を評
価した。この結果を表1に示す。
【0022】加硫直後の発色性:加硫直後のサイドウオ
ールの表面層の発色具合を目視にて評価した。表1中、
「○」は鮮やかに発色している場合を、「△」は色が若
干くすんでいる場合を、「×」は汚れたように色がくす
んでいる場合をそれぞれ示す。
【0023】3ヶ月後の耐汚染性:加硫後のタイヤを屋
外に3ヶ月間放置し、サイドウオールの表面層の変色具
合を目視にて評価した。表1中、「◎」は加硫直後の色
と差が全く認められない場合を、「○」は加硫直後のタ
イヤと並べてみないと変色が確認できない場合を、
「△」は加硫直後のタイヤと比較しなくても変色が確認
できる場合を、「×」は加硫直後から明らかに変色して
いる場合をそれぞれ示す。
【0024】タイヤ耐久性(タイヤ耐久試験):下記走
行条件にて走行し、故障が生じた場合を「×」、生じな
かった場合を「○」とした。
【0025】走行条件:ドラム表面が平滑な、鋼製でか
つ直径が1707mmであるドラム試験機を用い、周辺
温度を38±3℃に制御し、リムサイズ14×51/2J
J、内圧240kPaの条件にて速度81km/hで走
行させる。初期荷重は4.57kNとし、荷重7.28
kNまでは2時間毎に0.68kNずつ荷重を増加す
る。以降、荷重14.0で4時間走行した時点で走行終
了とする。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】表1から明らかなように、比較例1は従来
のホワイトサイドウオールの場合であり、加硫直後の発
色性はよいが、空気透過係数が大きく耐空気透過性が悪
いため耐汚染性に劣る。比較例2は比較例1の配合に着
色剤を加えた場合であり、酸化チタン(TiO2 )配合
のために淡い色にしか着色できず、彩度の低い発色しか
得られなかった。また、空気透過係数が大きく耐空気透
過性が悪いため耐汚染性に劣る。
【0029】比較例3は、PP/EPDM系の熱可塑性
エラストマー組成物の配合の場合であるが、空気透過係
数が大きく耐空気透過性が悪いため耐汚染性に劣り、ま
た、カラーリボン部の厚さが薄いため(0.5mm)、
加硫直後の発色性が若干悪い。比較例4は、カラーリボ
ン部の厚さを1mmとしたことを除いて比較例3と同じ
配合であり、加硫直後の発色性はよいが、空気透過係数
が大きく耐空気透過性が悪いため耐汚染性が若干劣る。
【0030】比較例5は、ポリアミド樹脂/Br−IM
PS系の熱可塑性エラストマー組成物の配合の場合であ
り、空気透過係数が小さく耐空気透過性はよいが、カラ
ーリボン部の厚さが薄いため(0.5mm)、耐汚染性
に若干劣る。
【0031】これに対し、実施例1〜3の場合には、加
硫直後の発色性、耐汚染性のいずれにも優れている。な
お、タイヤ耐久性については比較例1〜5、実施例1〜
3ともに遜色ない。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、熱
可塑性樹脂中にゴムを分散させてなり、かつ黒色以外の
色で着色した3.0 ×10-10[cm3 ・cm/ cm2 ・sec ・cmH
g] 以下の空気透過係数を有する厚さ1.0mm以上の
熱可塑性エラストマー組成物で、サイドウオール、トレ
ッド部、およびビード部からなる群から選ばれる少なく
とも1つを構成したために、色彩が鮮やかであってかつ
耐汚染性にも優れた空気入りタイヤを提供することが可
能となる。
【0033】また、上記熱可塑性エラストマー組成物
は、無機フィラーによる補強をせずとも高い破断物性を
示し、従来のカラータイヤの着色サイドウオールに用い
られたゴム組成物に比して物性が高く、かつ着色が容易
で、発色が格段によい。さらに、周囲のタイヤパーツか
らの老化防止剤等の汚染物質の移行を抑えることができ
るため、経時変化による耐変色性に優れている。そのう
え、この熱可塑性エラストマー組成物でサイドウオール
の表面層を形成した場合、熱可塑性エラストマー組成物
が熱可塑性樹脂を含むため、カラー部分表面の摩擦係数
を小さくでき、このカラー部分が縁石などをこすった場
合に傷つきにくいという利点がある。
【0034】加えて、この熱可塑性エラストマー組成物
をアンダートレッドにおける溝底から0.4mmの高さ
に配置することにより、タイヤが摩耗した場合にこれが
露出し、タイヤの交換時期を容易に確認できる。この熱
可塑性エラストマー組成物は十分な機械的強度と優れた
発色を示すので、この熱可塑性エラストマー組成物をタ
イヤのサイドウオール、トレッド部、ビード部に用いる
ことで、白または鮮やかな色彩の意匠を施したカラータ
イヤを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りタイヤの一例の子午線方向半
断面説明図である。
【符号の説明】
1 ビード部、 2 サイドウオール 3 トレッ
ド部 4 カーカス層 5 ビードコア 6 ベルト層
7 溝底部 3u キャップトレッド 3d アンダートレッド
T タイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/00 C08L 101/00 Fターム(参考) 4J002 AB02W AC01X AC03X AC06X AC08X AC11X BB12W BB15X BB18X BB20X BB21X BB23W BB24X BC06W BD04W BD05W BD10W BD12W BD12X BD13W BD14W BD14X BD15W BE02W BE03W BF02W BG04X BG05W BG10W CF04W CF06W CF07W CF08W CF10X CF13W CF16W CK04X CL01W CL03W CL05W CL07X CM04W CN02X CP03X CP08X CQ01X FD037 FD146 GN01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂を連続層とし、ゴム組成物
    を分散層としてなり、かつ黒色以外の色で着色した3.0
    ×10-10[cm3 ・cm/ cm2 ・sec ・cmHg] 以下の空気透過
    係数を有する、厚さ1.0mm以上の熱可塑性エラスト
    マー組成物で、サイドウオール、トレッド部、およびビ
    ード部からなる群から選ばれる少なくとも1つを構成し
    た空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性エラストマー組成物で、前
    記サイドウオールにおけるサイドリボン又はサイドレタ
    ーを構成した請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性エラストマー組成物で、前
    記トレッド部におけるキャップトレッドの溝底部および
    /又はキャップトレッド内部の少なくとも1部を構成し
    た請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
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