JP2009298986A - エラストマー組成物の製造方法及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

エラストマー組成物の製造方法及びそれを用いた空気入りタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】ブチル系ゴムとナイロン樹脂とのエラストマー組成物の紫外線劣化の抑制及び耐屋外曝露性の改善。
【解決手段】特定のブチル系ゴム(A)の分散相及び特定のナイロン樹脂(B)のマトリクスから構成されるブチル系ゴム/ナイロン樹脂ブレンド組成物を、配合するナイロン樹脂(B)及びナイロン樹脂(B)の2.5〜8重量%の酸化チタン(C)をすべて第一段階でブレンドし、次に得られたブレンド物とゴム(A)とを混練することによって製造するエラストマー組成物の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、エラストマー組成物の製造方法及びそれを用いた空気入りタイヤに関し、更に詳しくは紫外線劣化を抑制したエラストマー組成物の製造方法及びそれを、例えばインナーライナーに用いた空気入りタイヤに関する。
ブチル系ゴムとナイロンをブレンドしたエラストマー組成物はよく知られている。しかしブチル系ゴムは紫外線に対する耐性が低く、日光に晒すと劣化して機械的特性が著しく低下する問題があった。紫外線劣化を防ぐ処方としてはアミンまたはフェノール系の老化防止剤を配合することが一般的であるが(特許文献1参照)、これらはゴム又はナイロンと反応してゴムとナイロンのブレンドに悪影響を与えるため、ブチル系ゴム/ナイロンブレンド系では使用に限度があって十分な紫外線劣化防止効果が得られなかった。また、ゴムにカーボンブラックを配合すると紫外線劣化しにくくなることが知られているが(特許文献2参照)、ゴム/ナイロンブレンド系においてはゴム中のカーボンブラックが欠陥となって耐久性を低下させる問題があって配合量に限度があり、これも十分な紫外線防止効果を得られない。
特開2000−103917号公報 特表2001−512167号公報
従って、本発明の目的は、前述のブチル系ゴムとナイロン樹脂とをブレンドしたエラストマー組成物の紫外線劣化を抑制して、長期間の屋外曝露に耐えることができるエラストマー組成物及びそれを用いた空気入りタイヤを提供することにある。
本発明に従えば、(i)イソブチレンとパラメチルスチレン共重合ゴムの臭素化物又は(ii)ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム及びポリイソブチレンゴムから選ばれる少なくとも1種のゴムとイソブチレンとパラメチルスチレン共重合ゴムの臭素化物とのブレンド物であるブチル系ゴム(A)が分散相であり、ナイロン11、ナイロン6/66共重合体、ナイロン6及びナイロン66から選ばれる少なくとも1種もしくはそれらのブレンド物から選ばれるナイロン樹脂(B)がマトリクス相であるブチル系ゴム/ナイロン樹脂ブレンド組成物のマトリクス相に、酸化チタン(C)をナイロン樹脂(B)の重量に対して2.5〜8重量%を配合してなるエラストマー組成物を製造するにあたり、配合する樹脂(B)及び酸化チタン(C)をすべて第一段階でブレンドし、次に得られたブレンド物とゴム(A)とを混練することを特徴とするエラストマー組成物の製造方法が提供される。
本発明に従えば、更に前記方法で製造されたエラストマー組成物をインナーライナーに用いた空気入りタイヤが提供される。
本発明によれば、ブチル系ゴム(A)/ナイロン樹脂(B)をブレンドしたエラストマー組成物をタイヤ用インナーライナーとして使用した場合にも、タイヤを販売店などの店頭で長期間屋外展示しても、ゴムの紫外線劣化を防止することができるので、その特性を低下させることなく、利用できるようになる。またタイヤ製造上の都合により、タイヤ内面にカーボンブラックを含有した離型剤を塗布する例もあり、この場合には空気入りタイヤのインナーライナーの表面に離型剤が存在することによってゴムの紫外線劣化はある程度防止されるが、本発明によれば、カーボンブラック含有の離型剤を使用しなくても、紫外線劣化を抑制できるため、インナーライナーとして空気入りタイヤに安定した特性を付与することができる。
本発明者らは前記課題を解決すべく研究を進めた結果、(i)イソブチレンとパラメチルスチレン共重合ゴムの臭素化物又は(ii)ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム及びポリイソブチレンゴムから選ばれる少なくとも1種のゴムとイソブチレンとパラメチルスチレン共重合ゴムの臭素化物とのブレンド物であるブチル系ゴム(A)を分散相とし、ナイロン11、ナイロン6/66共重合体、ナイロン6及びナイロン66から選ばれる少なくとも1種もしくはそれらのブレンド物から選ばれるナイロン樹脂(B)をマトリクス相としたブチル系ゴム/ナイロン樹脂ブレンド組成物のマトリクス相に、酸化チタン(C)をナイロン樹脂(B)の重量に対して2.5〜8重量%を配合したエラストマー組成物を製造するにあたり、配合する樹脂(B)及び酸化チタンをすべて第一段階でブレンドし、次に得られたブレンド物とゴム(A)とを混練することにより、前記目的を達成することができることを見出した。
本発明によれば、マトリクスとなるナイロン樹脂(B)中に酸化チタン(即ち二酸化チタン、以下同じ)を2.5〜8重量%配合することにより、紫外線に弱いブチル系ゴム(A)への紫外線透過を抑制し、耐久性を低下させることなく、紫外線照射による劣化を防ぐことができる。酸化チタンは、白色用の着色剤として、一般に樹脂に対し0.5〜1.5重量%程度の配合量で一般に利用されているが、着色されていても酸化チタンの使用量が少ないと紫外線防止効果は得られず、多すぎると欠陥となって耐久性を低下させることから配合量は2.5〜8重量%、好ましくは3〜8重量%、更に好ましくは3.5〜6.5重量%である。
本発明者らは、酸化チタンをゴムに配合すると、ゴム組成物の耐久性が悪化する傾向にあること及び酸化チタンを樹脂中に十分に分散させないと分散不良により耐久性が悪化する傾向にあることを知見し、樹脂と酸化チタンとを先にブレンドする必要があることを見出した。また、酸化チタンの樹脂中の分散をよくするために、酸化チタンを配合した市販の樹脂マスターバッチを用いることができ、ゴムと樹脂の反応により系の粘度が上昇することからゴムと樹脂の混練時に酸化チタンを同時に投入するとマスターバッチ中の酸化チタンが樹脂全体に十分拡散できず、分散不良となって耐久性を損ねる問題があることを見出した。一方、ゴム組成物の劣化の主因は紫外線によるゴム分子の分解であるため、ゴム中に酸化チタンを配合するよりもマトリクスである樹脂中に配合した方が効率的に紫外線防止効果を発揮できることを見出した。
本発明によれば、予め酸化チタンと樹脂とを最終濃度でブレンドすることによって酸化チタンを樹脂中に均一分散させることができ、樹脂マトリクス中に効果的に酸化チタンを配合することにより紫外線に弱いブチルゴムへの紫外線透過を抑制して且つ不良分散を防いで耐久性を保持したまま劣化を防ぐことができる。
本発明のエラストマー組成物において成分(C)として使用する酸化チタンは、アナターゼ型とルチル型がよく知られているが、紫外線を防ぐにはルチル型が好ましい。
本発明のエラストマー組成物において分散相を構成するブチル系ゴム(A)としては、(i)イソブチレンとパラメチルスチレン共重合ゴムの臭素化物又は(ii)ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム及びポリイソブチレンゴムから選ばれる少なくとも1種のゴムとイソブチレンとパラメチルスチレン共重合ゴムの臭素化物とのブレンド物をあげることができ、これらはすべて市販品として容易に入手することができる。これらの中でイソブチレンとパラメチルスチレン共重合ゴムの臭素化物の使用がナイロンとの相溶性と耐熱性の観点から好ましい。
本発明のエラストマー組成物においてマトリックス相を構成するナイロン樹脂(B)としては、ナイロン11、ナイロン6/66共重合体、ナイロン6及びナイロン66から選ばれる少なくとも1種もしくはそれらのブレンド物をあげることができ、これらもすべて市販品として容易に入手することができる。これらの中でナイロン6/66共重合体及びそれとナイロン6とのブレンド物の使用がガスバリア性と疲労耐久性のバランスの観点から好ましい。ブチル系ゴム(A)とナイロン樹脂(B)との配合比には特に限定はないがゴム(A)/樹脂(B)の比率(重量)が疲労耐久性の観点から55/45〜95/5であるのが好ましく、60/40〜85/15であるのが更に好ましい。
本発明のエラストマー組成物のマトリックス相を構成するナイロン樹脂(B)に一般的なナイロン樹脂用可塑剤(D)、例えばエチルトルエンスルホンアミド、シクロヘキシルトルエンスルホンアミド、ブチルベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド系化合物、あるいは、p−オキシ安息香酸オクチルエステル、フタル酸ジメチル、リン酸トリフェニル、グリセリン、ヘキシルグリコール等が挙げられ、特に好ましい可塑剤(D)としてブチルベンゼンスルホンアミドを用いるのが相溶性の観点から好ましい。可塑剤(D)の配合量には特に限定はないが、ナイロン樹脂(B)の重量に対して10〜40重量%配合するのが好ましく、20〜35重量%配合するのが更に好ましい。
本発明のエラストマー組成物には分散相を構成するブチル系ゴム(A)とマトリックス相を構成するナイロン樹脂(B)の相溶化剤として変性ポリオレフィン(E)をブチル系ゴム(A)とナイロン樹脂(B)の混練時に配合するのが好ましい。かかる変性ポリオレフィンとしては、例えば無水マレイン酸変性エチレンエチルアクリレート共重合体やエチレンプロピレン共重合体、エチレンブテン共重合体、エチレンヘキセン共重合体又はエチレンオクテン共重合体の無水マレイン化物などをあげることができる。変性ポリオレフィン(E)の配合量には特に限定はないが、ガスバリア性と疲労耐久性の観点からブチル系ゴム(A)の重量に対して1〜15重量%であるのが好ましく、5〜12重量%であるのが更に好ましい。
本発明のエラストマー組成物を構成するブチル系ゴム(A)とナイロン樹脂(B)との混練中に、架橋剤(F)を配合してブチル系ゴム(A)を動的に架橋させるのが好ましい。特に架橋剤(F)とブチル系ゴム(A)を先に混練してゴム組成物とし、次いでナイロン樹脂(B)と混練して、ブチル系ゴム(A)を動的に架橋させてエラストマー組成物を製造することが好ましい。ここで「動的架橋」とは、樹脂とゴムをよく混合し、混合を継続した状態で架橋剤を加えてゴムを架橋することを意味する。
本発明の好ましい態様において使用する架橋剤(F)としては、例えば酸化亜鉛、酸化マグネシウム、メチロールフェノールなどをあげることができ、これらは公知の市販化合物であり、当業者が容易に入手することができるものである。
本発明によって製造されるエラストマー組成物には、前記した成分に加えて、カーボンブラックやシリカなどのその他の補強剤(フィラー)、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのタイヤ用、その他のゴム組成物用に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。また本発明のエラストマー組成物を用いて、例えば空気入りタイヤのインナーライナーを製造する方法は従前の例によることができる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
実施例1〜5の試料作製方法
ゴム(A)と架橋剤(F)をバンバリーミキサー(神戸製鋼所製)にて100℃で2分間混練した後、ゴムペレタイザー(森山製作所製)にて100℃でペレット状のゴム組成物に加工した。次に2軸混練機(TEX44、日本製鋼所)を用いて、先ず樹脂(B)と酸化チタン(C)マスターバッチ及び可塑剤(D)を230℃で混練して樹脂組成物とし、ストランド状に押出してペレット状に切断した。次にゴム組成物と樹脂組成物、変性ポレオレフィンを前述の2軸混練機で230℃で混練してストランド状に押出してペレット状にカットした。作製したペレットはT−ダイ成形機にて230℃にて1mm厚のシート状に加工した。
比較例1の試料作製方法
ゴム(A)と架橋剤(F)をバンバリーミキサー(神戸製鋼所製)にて100℃で2分間混練した後、ゴムペレタイザー(森山製作所製)にて100℃でペレット状のゴム組成物に加工した。次に2軸混練機(TEX44、日本製鋼所)を用いて、先ず最初の混練ゾーンで樹脂(B)と可塑剤(D)を、次の混練ゾーンでゴム組成物と酸化チタン(C)マスターバッチ、変性ポリオレフィンを加えて230℃で混練してストランド状に押出してペレット状に切断した。作製したペレットはT−ダイ成形機にて230℃にて1mm厚のシート状に加工した。
比較例2の試料作製方法
ゴム(A)と架橋剤(F)をバンバリーミキサー(神戸製鋼所製)にて100℃で2分間混練した後、ゴムペレタイザー(森山製作所製)にて100℃でペレット状のゴム組成物に加工した。次に2軸混練機(TEX44、日本製鋼所)を用いて、先ず樹脂(B)と可塑剤(D)を230℃で混練して樹脂組成物とし、ストランド状に押出してペレット状に切断した。次にゴム組成物と樹脂組成物、酸化チタン(C)マスターバッチ及び変性ポレオレフィンを前述の2軸混練機で230℃で混練してストランド状に押出してペレット状に切断した。作製したペレットはT−ダイ成形機にて230℃にて1mm厚のシート状に加工した。
比較例3の試料作製方法
ゴム(A)と架橋剤(F)をバンバリーミキサー(神戸製鋼所製)にて100℃で2分間混練した後、ゴムペレタイザー(森山製作所製)にて100℃でペレット状のゴム組成物に加工した。次に2軸混練機(TEX44、日本製鋼所)を用いて、先ず樹脂(B)と可塑剤(D)を230℃で混練して樹脂組成物とし、ストランド状に押出してペレット状に切断した。次にゴム組成物と樹脂組成物及び変性ポリオレフィンを前述の2軸混練機で230℃で混練してストランド状に押出してペレット状に切断して熱可塑性エラストマー組成物とした。次に熱可塑性エラストマー組成物と酸化チタン(C)マスターバッチを2軸混練機(TEX44、日本製鋼所)で230℃で混練してストランド状に押出してペレット状に切断した。作製したペレットはT−ダイ成形機にて230℃にて1mm厚のシート状に加工した。
比較例4の試料作製方法
ゴム(A)と架橋剤(F)をバンバリーミキサー(神戸製鋼所製)にて100℃2分混練した後、ゴムペレタイザー(森山製作所製)にて100℃でペレット状のゴム組成物に加工した。次に2軸混練機(TEX44、日本製鋼所)を用いて、先ず樹脂(B)と可塑剤(D)を230℃で混練して樹脂組成物とし、ストランド状に押出してペレット状に切断した。次にゴム組成物と樹脂組成物及び変性ポリオレフィンを前述の2軸混練機で230℃で混練してストランド状に押出してペレット状に切断して熱可塑性エラストマー組成物とした。作製した熱可塑性エラストマー組成物のペレットと酸化チタン(C)マスターバッチのペレットをよく混ぜてT−ダイ成形機に投入し、230℃にて1mm厚のシート状に加工した。
Figure 2009298986
表I脚注
Br−IPMS;Exxpro MDX89−4(Exxon Mobile Chemicals)
Br−IIR;Bromobutyl X2(Bayer)
IIR;Exxon Butyl268(Exxon Mobil Chemicals)
PIB;Oppanol B100(BASF)
亜鉛華;亜鉛華3号(正同化学)
ステアリン酸;ビーズステアリン酸(日本油脂)
ナイロン6,66;UBE ナイロン 5033B(宇部興産)
ナイロン6;UBE ナイロン 1030B(宇部興産)
ナイロン11;リルサン BESNOTL(ARKEMA)
ナイロン66;UBE ナイロン 2026B(宇部興産)
酸化チタンマスターバッチ;PAM(F)25529White(大日精化工業、ナイロン6/酸化チタン=60/40wt%)
BBSA;BM−4(大八化学工業)
カーボンブラック;MA600(三菱化学)
6PPD;SANTFLEX 6PPD(FLEXSYS)
HALS;Tinuvin622LD(チバスペシャルティケミカルズ)
UVA;Tinuvin234(チバスペシャルティケミカルズ)
Mah−EEA;HPRAR201(三井デュポンポリケミカル)
Mah−EPM;タフマーMP0620(三井化学)
Mah−EO;Exxcelor VA1840(Exxon Mobil Chemicals)
耐久性の評価方法
1mm厚のシートからJIS3号ダンベルを8本打抜き、定ひずみ試験機(上島製作所製)で、歪み40%、−20℃、6.7Hzで最大1000万回まで繰返し歪みをかけた。試験後ダンベルの破断回数をワイブルプロットし、70%破断率となる破断回数を疲労寿命として算出した。初期耐久性はシート成形後そのまま試験して疲労寿命を測定した。
SW(サンシャインウェザー)試験方法
SW後耐久性はサンシャインウェザーメーター(スガ試験機製、カーボンアーク光源使用)にて63℃、60分毎に12分降雨の条件で168時間試験した後に定ひずみ試験を実施、疲労寿命を測定した。疲労寿命が100万回以上を合格、100万回未満を不合格とした。結果を表II及び表IIIに示す。
Figure 2009298986
Figure 2009298986
表II及びIIIのタイヤ評価方法
表1の作製方法にて作製したエラストマー組成物のペレットを230℃のインフレーション成形にて15インチの円筒状に押出した。押出した円筒を周方向にカットしてタイヤ用インナーライナー部材を作製した。この部材を用い、180℃で10分加硫して195/65R15のタイヤを作製した。
195/65R15のタイヤ(リム 15×6JJ)を使用して、各試験タイヤをリムサイズ 15×6JJリムに装着した後、空気圧140kPa、−20℃雰囲気下、荷重6.1kNの条件にて、直径1707mmのドラム上を速度80km/hで最大走行距離1500kmまで走行させ、インナーライナー表面を観察した。新品は作製したタイヤをそのまま試験し、6ヶ月屋外暴露は作製したタイヤを十分日光に晒される屋外にて6ヶ月放置した後試験を行った。判定は試験後リムからタイヤをはずして内面観察を行い、インナーライナー上の亀裂1つの大きさが10mmm以下、亀裂総数が10個以内のものを合格とし、大きさ又は数が規定を超えるものを不合格とした。
本発明の方法によれば、ブチル系ゴム(A)/ナイロン樹脂(B)をブレンドしたエラストマー組成物をタイヤ用インナーライナーとして使用した場合にも、タイヤを販売店などの店頭で長期間屋外展示しても、ゴムの紫外線劣化を防止することができるので、その特性を低下させることなく、利用できるようになる。またタイヤ製造上の都合により、タイヤ内面にカーボンブラックを含有した離型剤を塗布する例もあり、この場合には空気入りタイヤのインナーライナーの表面に離型剤が存在することによってゴムの紫外線劣化はある程度防止されるが、本発明の方法によれば、カーボンブラック含有の離型剤を使用しなくても、紫外線劣化を抑制できるため、インナーライナーとして空気入りタイヤに安定した特性を付与することができる。

Claims (16)

  1. (i)イソブチレンとパラメチルスチレン共重合ゴムの臭素化物又は(ii)ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム及びポリイソブチレンゴムから選ばれる少なくとも1種のゴムとイソブチレンとパラメチルスチレン共重合ゴムの臭素化物とのブレンド物であるブチル系ゴム(A)が分散相であり、ナイロン11、ナイロン6/66共重合体、ナイロン6及びナイロン66から選ばれる少なくとも1種もしくはそれらのブレンド物から選ばれるナイロン樹脂(B)がマトリクス相であるブチル系ゴム/ナイロン樹脂ブレンド組成物のマトリクス相に、酸化チタン(C)をナイロン樹脂(B)の重量に対して2.5〜8重量%を配合してなるエラストマー組成物を製造するにあたり、配合する樹脂(B)及び酸化チタン(C)をすべて第一段階でブレンドし、次に得られたブレンド物とゴム(A)とを混練することを特徴とするエラストマー組成物の製造方法。
  2. 前記ブチル系ゴム(A)がイソブチレンとパラメチルスチレン共重合ゴムの臭素化物である請求項1に記載のエラストマー組成物の製造方法。
  3. 前記ナイロン樹脂(B)がナイロン6/66共重合体である請求項1又は2に記載のエラストマー組成物の製造方法。
  4. 前記ナイロン樹脂(B)がナイロン6/66共重合体とナイロン6のブレンド物である請求項1又は2に記載のエラストマー組成物の製造方法。
  5. 前記ナイロン樹脂(B)用可塑剤(D)を配合した請求項1〜4のいずれか1項に記載のエラストマー組成物の製造方法。
  6. 前記可塑剤(D)の配合量がナイロン樹脂(B)の重量に対して10〜40重量%である請求項5に記載のエラストマー組成物の製造方法。
  7. 前記可塑剤(D)の配合量がナイロン樹脂(B)の重量に対して20〜35重量%である請求項5に記載のエラストマー組成物の製造方法。
  8. 前記可塑剤(D)がブチルベンゼンスルホンアミドである請求項5〜7のいずれか1項に記載のエラストマー組成物の製造方法。
  9. 変性ポリオレフィン(E)を、ブチル系ゴム(A)とナイロン樹脂(B)との相溶化剤として、ブチル系ゴム(A)とナイロン樹脂(B)の混練時に配合した請求項1〜8のいずれか1項に記載のエラストマー組成物の製造方法。
  10. 前記変性ポリオレフィン(E)の配合量がブチル系ゴム(A)の重量に対して1〜15重量%である請求項9に記載のエラストマー組成物の製造方法。
  11. 前記変性ポリオレフィン(E)の配合量がブチル系ゴム(A)の重量に対して5〜12重量%である請求項9に記載のエラストマー組成物の製造方法。
  12. 前記変性ポリオレフィン(E)が無水マレイン酸変性エチレンエチルアクリレート共重合体である請求項9〜11のいずれか1項に記載のエラストマー組成物の製造方法。
  13. 前記変性ポリオレフィン(E)がエチレンプロピレン共重合体、エチレンブテン共重合体、エチレンヘキセン共重合体又はエチレンオクテン共重合体の無水マレイン化物である請求項9〜11のいずれか1項に記載のエラストマー組成物の製造方法。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のエラストマー組成物が、架橋剤(F)を配合してブチル系ゴム(A)とナイロン樹脂(B)との混練中にブチル系ゴム(A)を動的に架橋させたものであるエラストマー組成物の製造方法。
  15. 架橋剤(F)とブチル系ゴム(A)を先に混練してゴム組成物とし、次いでナイロン樹脂(B)と混練して、ブチル系ゴム(A)を動的に架橋させた請求項14に記載のエラストマー組成物の製造方法。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法で製造したエラストマー組成物をインナーライナーに用いた空気入りタイヤ。
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