JP2000158573A - キルティング材及びその製造方法 - Google Patents

キルティング材及びその製造方法

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JP2000158573A
JP2000158573A JP10340371A JP34037198A JP2000158573A JP 2000158573 A JP2000158573 A JP 2000158573A JP 10340371 A JP10340371 A JP 10340371A JP 34037198 A JP34037198 A JP 34037198A JP 2000158573 A JP2000158573 A JP 2000158573A
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fabric
quilting
quilt
waterproof
sheet
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JP10340371A
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English (en)
Inventor
Yataro Nozawa
弥太郎 野澤
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Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 荷物類の梱包材やマットレス等に好適なキル
ティング材及びその製造方法において、防水機能をもた
せ、かつ既存のキルティングマシンにより簡単に製作で
きる機能性を高めたキルティング材及びその製造方法を
提供する。 【解決手段】 表生地21と裏生地22との間に中間ク
ッション層23を介挿してキルティング加工により一体
化したキルト生地20の表裏面のいずれか一方側に防水
加工処理を施した防水布30、あるいは布地シート32
を水密性フィルム33を介して積層一体化することによ
り、防水性を高め、内面側への水の侵入を防ぐととも
に、防水布30、あるいは布地シート32によりキルト
生地20の縫い目を隠し、縫製糸24の糸ほつれを防止
して耐久性を高める。また、キルト生地20と防水布3
0、布地シート32の積層一体化は、キルティングマシ
ン40のフィードローラー44を使用した圧着工程で行
なうことにより、既存の設備を有効に利用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、梱包材やマット
レス等、広範囲に使用できるキルティング材及びその製
造方法に係り、特に、防水機能を付与したキルティング
材並びに該キルティング材を大掛かりな付帯設備を伴な
うことなく簡単に製造できるキルティング材の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、梱包材、マットレス、衣類等
の素材として、図12に示すキルティング材が広く使用
されている。
【0003】このキルティング材1は、表生地2と裏生
地3との間に中間クッション層4を介挿して3者をキル
ティングマシンにより所定パターンに沿って縫付け加工
を行ない一体化したもので、表生地2、裏生地3として
は汎用の布地シート、中間クッション層4としては綿,
ポリエステル等の化繊綿,スラブウレタンシート等が使
用され、中間クッション層4により良好なクッション性
を確保するとともに、単に貼合わせ構造のものに比べ、
縫製によるため剥離することがなく、強度的に優れ、し
かも軽量で廉価に製作できる等、種々の有利さを備えて
いる。
【0004】このキルティング材1の製法に使用するキ
ルティングマシン5は、図13に示すように、上下動し
て所定パターンの縫製加工を行なう多数のミシン針6が
設けられた基台7と、基台7上面において、前端及び後
端側に各々配設され、キルティング材1を挟持しつつ前
後方向に移送する複数の送りローラー8並びにフィルド
ローラ9とを備えている。
【0005】そして、送りローラー8並びにフィルドロ
ーラ9により所定ストローク間欠送りを行なうととも
に、縫製パターンに応じて横振りがなされ、それに伴な
いミシン針6が上下動することにより、所定パターンの
縫製ラインに沿って表生地2と裏生地3との間に中間ク
ッション層4を介挿したキルティング材1の加工が完了
する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のキ
ルティング材1は、軽量で、かつクッション性に優れ、
相互に剥離することがなく、充分な強度を備えるととも
に、量産性に優れるという有利さを備えているものの、
多数のミシン針6による縫製加工が施されているため、
この縫い目を通じて水漏れが生じやすく、例えば、引越
用の荷物の梱包材として使用した場合、雨水にさらされ
ると内部の荷物にまで水が浸透し、荷物を充分に保護す
ることができないという欠点が指摘されている。
【0007】また、キルティング材1を使用したマット
レスや衣料等においても縫い目を通じて内部に水が浸透
する際の不具合が指摘されており、キルティング材1に
防水機能を付与することが急務とされている。
【0008】この発明は、上述の問題点に着目してなさ
れたもので、その目的とするところは、梱包材やマット
レス、各種衣料に好適な素材であるキルティング材に防
水機能を付与することにより、機能性を高め、かつこの
キルティング材を大掛かりな付帯設備を伴なうことなく
簡単に製造することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願の請求項1に記載の発明は、表生地と裏生地と
の間に中間クッション層を介挿し、キルティング加工に
より一体化してなるキルト生地の表面側若しくは裏面側
の少なくともいずれか一方の面側に防水層を設けたこと
を特徴とする。
【0010】ここで、表生地及び裏生地の素材として
は、布地シートが適しており、綿,化繊等を素材とした
布地シート、あるいは上記素材を混紡した布地シートが
使用できる。
【0011】また、中間クッション層としては、綿,化
繊綿,スラブウレタンシート等の合成樹脂発泡シートが
使用できる。
【0012】従って、請求項1に記載の発明によれば、
キルト生地の表面側若しくは裏面側の少なくともいずれ
か一方の面側に防水層が形成されているため、この防水
層がバリヤ機能をもち、例えば、キルト生地の表裏両面
に防水層が形成されている構造では、表裏両面の防水層
によりキルト生地内に水が浸透することがなく、また、
キルト生地の表裏片面にのみ防水層が形成されている構
造では、防水層が積層されていない片面からキルト生地
内に縫い目を通じて水が侵入しても、防水層のバリヤ機
能により浸透面の反対面にまで水が浸透することがな
い。
【0013】また、この防水層は、キルティング加工に
よる縫い目を保護するプロテクタ機能も併せ持つため、
縫製糸の糸ほつれを抑えることができる。
【0014】なお、ここで『表面側若しくは裏面側のい
ずれか一方の面側に』とあるのは、それらの面側に直接
に防水層を積層一体化するものだけではなく、何らかの
シート或いは布地を介して間接的に積層一体化する場合
も含む意味である。
【0015】本願の請求項2に記載の発明は、防水層
は、防水性を有するシート材料であることを特徴とす
る。
【0016】ここで、防水シートとしては、防水スプレ
ー等の防水加工処理を施した布地シート、あるいはポリ
プロピレン(PP)シート,ポリエチレン(PE)シー
ト等の合成樹脂シートが使用できるが、使い勝手の面で
防水加工処理を施した布地シートが弾性を備えているこ
とから好ましい。
【0017】従って、請求項2に記載の発明によれば、
防水シートのバリヤ機能によりキルティング材の少なく
とも一面側に設けられている防水シートにより内面にま
で水が浸透することがなく、かつ防水シートはミシン目
を保護する機能を持つ。
【0018】本願の請求項3に記載の発明は、防水層
は、水密性フィルムでありかつ該水密性フィルムのさら
に外側には布地シートが接着されていることを特徴とす
る。
【0019】ここで、水密性フィルムとしては、ナイロ
ンフィルム,ポリエチレンフィルム,ポリプロピレンフ
ィルム,塩化ビニルフィルム等の各種樹脂フィルムが使
用されてよいが、接着性を考慮すれば、ナイロンフィル
ム,塩化ビニルフイルムが好ましい。
【0020】従って、請求項3に記載の発明によれば、
キルト生地と布地シートとの間に水密性フィルムが介挿
されているため、この水密性フィルムにより、キルティ
ング材の内面にまで水が浸透することがなく、また、布
地シートによりキルト生地の縫い目を保護することがで
き、縫製糸ほつれが生じない。
【0021】さらに、水密性フィルムを使用することで
防水加工処理を施すことが不要で、廉価な布地シートの
使用が可能になる。
【0022】次いで、本願の請求項4に記載の発明は、
表生地と裏生地と中間クッション層とを各供給ローラー
からキルティングマシンの基台上に供給し、表生地と裏
生地との間に中間クッション層を介挿した状態で複数の
ミシン針によるキルティング加工を施すことによりキル
ト生地を生成し、該キルト生地がフィルドローラーに搬
送される間に、防水性を有するシート材料を上記キルト
生地の表面側若しくは裏面側の少なくとも一方の面側に
接着剤を介して供給し、しかるのち、フィルドローラー
によりキルト生地とシート材料とを接着剤を介して圧着
一体化することを特徴とする。
【0023】ここでキルト生地とシート材料とを接着す
る接着剤は、キルト生地でもシート材料のいずれに塗布
されていても良く、また接着剤の塗布工程としては、接
着剤を含浸した接着剤塗布ローラーを使用してもよく、
また、接着剤をスプレーコーティングによりキルト生地
の側面側にスプレーコーティング処理を施してもよい。
【0024】従って、請求項4に記載の発明によれば、
表生地と裏生地との間に中間クッション層を介挿させた
状態で多数のミシン針によるキルティング加工を施した
後、フィルドローラーに至るまでに、このキルト生地か
防水シートのいずれかに接着剤を塗布した後、フィルド
ローラーによりキルト生地と防水シートとを圧着一体化
するという工程を使用しているため、キルティングマシ
ンにおけるフィルドローラーをキルト生地と防水シート
の圧着加工に使用することができ、既存の設備を有効に
利用できる。
【0025】本願の請求項5に記載の発明は、表生地と
裏生地と中間クッション層とを各供給ローラーからキル
ティングマシンの基台上に供給し、表生地と裏生地との
間に中間クッション層を介挿した状態で複数のミシン針
によるキルティング加工を施すことによりキルト生地を
生成し、該キルト生地がフィルドローラーに搬送される
間に、両面に接着剤層を設けた水密性フィルムと布地シ
ートとを上記キルト生地の表面側若しくは裏面側の少な
くとも一方の面側に積層し、しかるのち、フィルドロー
ラーによりキルト生地と布地シートとの間に水密性フイ
ルムを介挿して圧着一体化することを特徴とする。
【0026】従って、請求項5に記載の発明によれば、
キルト生地のキルティング加工工程後、キルト生地を移
送するフィルドローラーに至るまでに両面に接着剤を塗
布した水密性フィルムと布地シートとをフィルドローラ
ーに供給することにより、キルト生地と布地との間に水
密性フィルムを介挿一体化するという工程を採用してい
るため、既存のフィルドローラーを有効に利用でき、大
掛かりな付帯設備を必要としない。
【0027】本願の請求項6に記載の発明は、供給ロー
ラーからキルティングマシンの基台上に供給される表生
地、裏生地、中間クッション層をキルティング加工によ
り一体化してキルト生地を生成するとともに、キルト生
地がフィルドローラーを通過した後に、上記キルト生地
の表面側若しくは裏面側の少なくともいずれか一方の面
側に接着剤を介して防水層を積層し、圧着ローラーによ
りキルト生地と防水層とを圧着一体化することを特徴と
する。
【0028】従って、請求項6に記載の発明によれば、
キルト生地をキルティングマシンにより製作した後、後
工程で防水シート、あるいは布地シートを水密性フイル
ムを介して一体化するという工法であるため、キルト生
地の厚みや貼付する防水シート,布地シートの厚み仕様
を考慮して、適宜圧着ローラーのローラー間クリアラン
スを調整することができ、キルト生地に防水シート、あ
るいは水密性フィルムを介して布地シートを強固に一体
化することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るキルティング
材及びその製造方法における実施の形態について、添付
図面を参照しながら詳細に説明する。
【0030】図1は本発明に係るキルティング材の第1
実施形態を示す構成説明図、図2は同キルティング材の
構成を示す断面図、図3乃至図5は本発明に係るキルテ
ィング材の第2乃至第4実施形態を示す各断面図、図6
乃至図11は本発明に係るキルティング材の製造方法を
示す各概要図である。
【0031】図1,図2において、本発明に係るキルテ
ィング材の第1実施形態について説明する。キルティン
グ材10は、キルト生地20とその裏面に積層一体化さ
れる防水シート30とから大略構成されている。さらに
詳しくは、キルト生地20は、表生地21と裏生地22
との間に中間クッション層23を介挿して、これら3者
を図1に示す所定柄模様aのキルティング加工により一
体化して構成される。
【0032】また、この実施形態では、表生地21とし
ては綿とテトロン(登録商標)との混紡布地シートを使
用するとともに、裏生地22は綿製布地シート、中間ク
ッション層23としてはポリエステル綿を使用してい
る。もっとも、表生地21、裏生地22としては綿や化
繊等を素材とした布地シート、あるいは上記素材を混紡
した混紡布地シート等から適宜選択してよく、また、中
間クッション層23としては上記ポリエステル綿の他
に、綿、スラブウレタンシート、あるいはその他の合成
樹脂発泡シート等、良好なクッション性をもつ素材の使
用が可能である。尚、図中符号24は縫製糸を示す。
【0033】そして、キルト生地20は、中間クッショ
ン層23の良好なクッション性が確保されるとともに、
表裏面側の表生地21、裏生地22により感触も良好な
もので、かつ所定柄模様aに沿うキルティング加工によ
り、表生地21、裏生地22、中間クッション層23に
剥離不良等が生じることがなく充分な強度が得られる
等、良好な品質が維持でき、かつ非常に軽量で、持ち運
び等に負荷がかからない。
【0034】ところで、本発明は、上記種々の利点を備
えたキルト生地20に防水機能を付与し、機能性を高め
た点にあり、この第1実施形態においては、防水スプレ
ー加工等の防水加工が施された防水布30がキルト生地
20の裏面、すなわち、裏生地22面に接着剤31を介
して一体化されている。(図2参照)
【0035】また、防水布30に替えて、水等を通さな
い樹脂シート、例えば塩ビシート,ポリプロピレンシー
ト,ポリエチレンシート等を使用することもできるが、
取扱性を考慮すれば、弾性の優れた防水布30が好まし
い。
【0036】従って、キルト生地20の一方の面側に防
水布30が接着一体化されているため、キルト生地20
の他方の面側から縫製糸24の縫い目を通じてキルト生
地20内に水が浸透しても、防水布30により反対側の
面まで浸透することがなく、このキルティング材10を
梱包材料として使用すれば、キルティング材10の外表
面が水に濡れてもキルティング材10の内面にまで水が
浸透しないため、内部の荷物を有効に保護でき、機能性
を高めることができる。
【0037】また、裏生地22の表面に防水布30が積
層一体化されているため、キルト生地20裏面側の縫い
目を防水布30により保護しているため、裏面側からの
縫製糸24の糸ほつれを防止でき、キルティング材10
の耐久性を高めることができる。
【0038】次いで、図3は本発明に係るキルティング
材10における第2実施形態を示すもので、防水布30
に替えて、キルト生地20の裏生地22と布地シート3
2との間に水密性フィルム33が接着剤31a,31b
を介して積層一体化されている。
【0039】この布地シート32としては、防水布30
のように、高価な防水加工処理を施す必要がなく、廉価
な綿製シート等の布地シート32が適用できるととも
に、水密性フィルム33としては、塩化ビニルフィル
ム,ナイロンフィルム,ポリプロピレンフィルム,ポリ
エチレンフィルム等、水を通さない各種樹脂フィルムが
適用でき、相手シートとの接着性を考慮すれば、ナイロ
ンフィルム,塩化ビニルフィルムが好ましい。
【0040】そして、使用形態としては、水密性フィル
ム33の両面に接着剤31a,31bが予めラミネート
されており、キルト生地20の裏生地22の裏面側に接
着剤31aを介して水密性フィルム33を介挿し、その
裏側に布地シート32を添設して接着剤31bを介して
積層一体化すればよい。
【0041】従って、この第2実施形態によるキルティ
ング材10によってもキルト生地20の裏面側に水密性
フィルム33が積層されているため、キルト生地20の
表面側から水がキルト生地20内に浸透しても、水密性
フィルム33のバリヤ機能により、キルティング材10
の布地シート32まで水が浸透することがない。
【0042】さらに、水密性フィルム33は布地シート
32により保護され、この布地シート32はキルト生地
20の裏面側の縫い目も保護するため、キルト生地20
の裏面側からの糸ほつれを可及的に防止でき、第1の実
施形態と同様の作用効果を備えており、特に廉価な布地
シート32を使用するため、廉価に製作できる付随的な
利点がある。
【0043】以上は、キルト生地20の一面側(裏生地
22側)に防水布30又は水密性フィルム33等の防水
層を形成した実施の形態であるが、図示はしないが、キ
ルト生地20の表生地21側に防水布30、又は水密性
フイルム33等の防水層を形成してもよく、また、キル
ト生地20と防水層との間にクッション材等の他部材を
介挿することもできる。更に、図4,図5に示すよう
に、キルト生地20の表裏両面に防水層を形成すること
も可能である。
【0044】すなわち、図4は、防水加工処理を施した
防水布30をキルト生地20の表裏面、すなわち表生地
21面、裏生地22面に接着剤31を介して積層一体化
したものであり、図5に示すものは、キルト生地20の
表裏両面側にそれぞれ水密性フィルム33を介して布地
シート32を積層一体化したものであり、上述したよう
にキルト生地20の表裏面側に防水層を形成した場合、
キルト生地20の縫い目が外部に現れないため、水がキ
ルト生地20の内部に全く浸透しない。例えば、第1,
第2実施形態によれば、防水層の反対側面から一部水が
侵入するきらいがあるものの、この図4,図5に示す構
成を採用すれば、水の侵入が確実に防止できることか
ら、水分を吸収して重量化することがなく、取扱性によ
り優れるとともに、キルト生地20のミシン縫い目を確
実に塞ぎ、糸ほつれを完全に防止でき、耐久性を高める
ことができるという付随的な利点がある。
【0045】また、図示はしないが、キルト生地20の
一方の面側に防水層として防水布30を積層一体化し、
キルト生地20の他方の面側に単に布地シート32を接
着剤31を介して一体化した場合、上述したように、キ
ルト生地20の両面に防水層を設けたものに比べ、防水
機能において若干劣るものの、縫い目の糸ほつれを確実
に防止でき、耐久性を高めることができる。
【0046】このように、コストや用途に応じて、キル
ト生地20の片面、あるいは両面に加工処理を施した防
水布30、水密性フィルム33、汎用の布地シート32
を適宜バリエーション変えて積層一体化することによ
り、取扱性に優れたキルティング材10を提供できる。
【0047】次いで、図6乃至図11は、本発明に係る
キルティング材10の製造方法を説明するもので、図6
乃至図8は図1,図2に示す防水布30を積層一体化し
たキルティング材10の製造方法に適用したものであ
る。
【0048】すなわち、図6に示すように、キルティン
グマシン40は、上下動してキルト生地20を縫製する
多数のミシン針41が設けられた基台42と、基台42
面にキルト生地20の素材である表生地21、裏生地2
2、中間クッション層23を供給する供給ローラー43
と、キルト生地20を適度のテンションを加えて縫製加
工が行なわれるように、キルト生地20を引き込み、間
欠的に搬送するフィルドローラー44とを備えている。
【0049】尚、ここではキルティングマシン40の詳
細構造については省略するが、供給ローラー43及びフ
ィルドローラー44によりキルト生地20が間欠送りさ
れるとともに、キルト生地20が横振りされ、更にそれ
と同調してミシン針41が上下動作することにより、所
定の柄模様aのキルティング加工が行なわれる。
【0050】そして、本発明方法は、多数のミシン針4
1によるキルティング加工が施された後、フィルドロー
ラー44に至るまでの間に、キルト生地20の裏生地2
2面に接着剤31を塗布し、この接着剤31面に防水処
理が施された防水布30を積層一体化するために、接着
剤31を含浸させた接着剤塗布ローラー45がフィルド
ローラー44の手前側に設置されており、この接着剤塗
布ローラー45は接着剤31を収容した容器45a内に
回転自在に軸支され、塗布ローラー45の回転により塗
布ローラー45の周面には間断なく接着剤31が供給さ
れる。尚、符号45bは接着剤塗布ローラー45と対応
する押圧ローラーである。更に、フィルドローラー44
に対して、防水布30を供給する供給ローラー46,ガ
イドローラー46aが設置されている。
【0051】従って、供給ローラー43を通じて表生地
21、中間クッション層23、裏生地22の積層順序で
基台42上面にキルト生地20の素材が供給され、多数
のミシン針41により所定柄模様aのキルティング加工
が施された後、接着剤塗布ローラー45によりキルト生
地20の裏生地22面に接着剤31が塗布され、フィル
ドローラー44に供給される前に接着剤31面に防水布
の供給ローラー46から防水布30が供給され、フィル
ドローラー44の圧着によりキルト生地20の裏面側に
防水布30を積層一体化した本発明に係るキルティング
材10が形成され、巻取りローラー47に巻き取られ
る。
【0052】また、図7に示すように、接着剤31の塗
布工程として、スプレー工程を採用することも可能であ
る。尚、図6と同一箇所には同一符号を付し、その詳細
な説明は省略する。
【0053】すなわち、多数のミシン針41によりキル
ティング加工が施されたキルト生地20がフィルドロー
ラー44に至るまでの間にスプレーガン装置48により
接着剤31がキルト生地20の裏生地22面に塗布さ
れ、接着剤31塗布面に防水布供給ローラー46、ガイ
ドローラー46aを通じて防水加工処理が施された防水
布30が積層され、フィルドローラー44によりキルト
生地20と防水布30とが接着剤31を介して圧着一体
化され、巻取りローラー47に巻き取られる。
【0054】このように、図6,図7に示すものは、接
着剤31を介して防水布30を圧着一体化する際、従来
のキルティングマシン40のフィルドローラー44を有
効に利用して、キルト生地20の一方側の面(裏面)に
防水布30を圧着一体化するという方法であるため、付
帯設備としては、接着剤塗布ローラー45、あるいはス
プレーガン装置48を設定するだけで、既存のキルティ
ングマシン40を有効に利用でき、簡単に製造できる。
【0055】また、図8に示すように、接着剤31を防
水布30側に糊付け加工しても良く、キルト生地20を
製作した後、キルト生地20がフィルドローラー44に
供給されると共に、裏面に接着剤31が糊付け加工され
た防水布30もまたフィルドローラー44に供給され、
フィルドローラー44により強力で均等な圧力が加わ
り、図1、図2に示すキルティング材10の製造が完了
する。
【0056】同様に、図3に示す構造のキルティング材
10を製造するには、図9に示すように、ミシン針41
によるキルティング加工部からフィルドローラー44に
キルト生地20を供給するまでの間に水密性フィルム3
3の供給ローラー50及び布地シート32の供給ローラ
ー51から各ガイドローラー50a,51aを通じてキ
ルト生地20の裏生地22面に水密性フィルム33と布
地シート32とをフィルドローラー44に供給して圧着
一体化することにより、簡単に図3に示すキルティング
材10の製造が完了する。尚、水密性フィルム33の両
面にラミネートされている接着剤31a,31bは剥離
紙34a,34bが貼付されているため、キルト生地2
0の裏面に接合させる前に剥離用冶具52a,52bを
用いて剥離紙34a,34bの除去を行なう。
【0057】また、キルト生地20の両面に防水層を形
成した例えば、図5に示す構造のキルティング材10の
製造方法を例示して説明すると、図10に示すように、
フィルドローラー44の上下側からそれぞれ水密性フイ
ルム33及び布地シート32を供給する供給ローラー5
0,51を設置し、キルト生地20の表裏面に布地シー
ト32を水密性フィルム33を介して一体化することが
でき、既存の設備を有効に利用できる。
【0058】また、図11は、図1並びに図2に示すキ
ルティング材10の製造方法の別実施形態を示すもの
で、キルティングマシン40とは別個に圧着ローラー6
0を使用して防水布30を一体化するもので、キルティ
ングマシン40のフィルドローラー44から巻取りロー
ラー47の間に接着剤31を含浸させた接着剤塗布ロー
ラー45、並びにキルト生地20と防水布30とを圧着
する圧着ローラー60が設置されている。
【0059】そして、キルティングマシン40によるキ
ルティング加工が終了した後、フィルドローラー44か
ら巻取りローラー47間でキルト生地20の裏面に接着
剤塗布ローラー45により接着剤31に塗布し、この接
着剤31面に防水布30を供給し、圧着ローラー60に
よりキルト生地20と防水布30とを圧着一体化する。
【0060】この方法によれば、キルト生地20を製作
した後、後工程で防水布30の積層一体化を行なうた
め、例えば、防水布30の厚みが厚い場合には、圧着ロ
ーラー60のローラー間のクリアランスを簡単に調整で
きるため、キルト生地20と防水布30との間の圧着力
を自由に調整でき、接合力を強化したキルティング材1
0を製造することができるという有利さがある。
【0061】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明に係るキルテ
ィング材及びその製造方法によれば、表生地と裏生地と
の間に中間クッション層を介挿し、キルティング加工に
より一体化したキルト生地の表裏面の少なくとも一方側
の面に防水加工処理を施した防水布か、あるいは水密性
フィルムを介した布地シートを積層一体化して防水層を
形成するという構成であるため、防水布、あるいは水密
性フィルムのバリヤ機能により、防水性に優れるととも
に、縫い目を保護するプロテクタ機能をもつため、縫製
糸の糸ほつれを防止でき、キルティング材の機能性を高
めることができるという効果を有する。
【0062】また、キルティング材の製造方法は、キル
ティングマシンのフィルドローラーを使用して防水布、
あるいは水密性フィルムを介して布地シートを圧着一体
化するという構成であるため、既存の設備を有効に利用
でき、付帯設備をほとんど必要とすることなく簡単かつ
廉価に実施でき、コストメリットに優れるという効果を
有する。
【0063】更に、キルト生地の両面に防水布、あるい
は水密性フィルムを介した布地フィルムを積層一体化す
るという構成においては、防水性、耐久性に優れるとと
もに、全く水を含まないため、水を吸収して重量が増す
ことがなく、取扱性に優れるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るキルティング材の第1実施形態を
示す構成説明図である。
【図2】図1に示すキルティング材の構成を示す断面図
である。
【図3】本発明に係るキルティング材の第2実施形態を
示す断面図である。
【図4】本発明に係るキルティング材の第3実施形態を
示す断面図である。
【図5】本発明に係るキルティング材の第4実施形態を
示す断面図である。
【図6】本発明に係るキルティング材の製造方法の第1
実施形態を示す断面図である。
【図7】本発明に係るキルティング材の製造方法の第2
実施形態を示す断面図である。
【図8】本発明に係るキルティング材の製造方法の第3
実施形態を示す断面図である。
【図9】本発明に係るキルティング材の製造方法の第4
実施形態を示す断面図である。
【図10】本発明に係るキルティング材の製造方法の第
5実施形態を示す断面図である。
【図11】本発明に係るキルティング材の製造方法の第
6実施形態を示す断面図である。
【図12】従来のキルティング材を示す斜視図である。
【図13】従来のキルティング材を製造するキルティン
グマシンを示す構成説明図である。
【符号の説明】
10 キルティング材 20 キルト生地 21 表生地 22 裏生地 23 中間クッション層 24 縫製糸 30 防水布 31 接着剤 32 布地シート 33 水密性フィルム 40 キルティングマシン 41 ミシン針 42 基台 43 供給ローラー 44 フィルドローラー 45 接着剤塗布ローラー 46 供給ローラー 47 巻取りローラー 48 スプレーガン装置 50 供給ローラー 51 供給ローラー 60 圧着ローラー
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AJ04A AJ04C AK01D AK01E AK04D AK07D AK15D AK41B AK42A AK42C AK48D AR00B BA04 BA05 BA06 BA07 BA10C BA10D BA10E BA33 DG12A DG12C DG12E EC051 EC081 EC182 EJ192 GB15 GB71 GB72 GB90 JD05D JD05E JK11B

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表生地と裏生地との間に中間クッション
    層を介挿し、キルティング加工により一体化してなるキ
    ルト生地の表面側若しくは裏面側の少なくともいずれか
    一方の面側に防水層を設けたことを特徴とするキルティ
    ング材。
  2. 【請求項2】 防水層は、防水性を有するシート材料で
    あることを特徴とする請求項1に記載のキルティング
    材。
  3. 【請求項3】 防水層は、水密性フィルムでありかつ該
    水密性フィルムの外側にはさらに布地シートが積層され
    ていることを特徴とする請求項1に記載のキルティング
    材。
  4. 【請求項4】 表生地と裏生地と中間クッション層とを
    各供給ローラーからキルティングマシンの基台上に供給
    し、表生地と裏生地との間に中間クッション層を介挿し
    た状態で複数のミシン針によるキルティング加工を施す
    ことによりキルト生地を生成し、該キルト生地がフィル
    ドローラーに搬送される間に、防水性を有するシート材
    料を上記キルト生地の表面側若しくは裏面側の少なくと
    も一方の面側に接着剤を介して供給し、しかるのち、フ
    ィルドローラーによりキルト生地とシート材料とを接着
    剤を介して圧着一体化することを特徴とするキルティン
    グ材の製造方法。
  5. 【請求項5】 表生地と裏生地と中間クッション層とを
    各供給ローラーからキルティングマシンの基台上に供給
    し、表生地と裏生地との間に中間クッション層を介挿し
    た状態で複数のミシン針によるキルティング加工を施す
    ことによりキルト生地を生成し、該キルト生地がフィル
    ドローラーに搬送される間に、両面に接着剤層を設けた
    水密性フィルムと布地シートとを上記キルト生地の表面
    側若しくは裏面側の少なくとも一方の面側に積層し、し
    かるのち、フィルドローラーによりキルト生地と布地シ
    ートとの間に水密性フイルムを介挿して圧着一体化する
    ことを特徴とするキルティング材の製造方法。
  6. 【請求項6】 供給ローラーからキルティングマシンの
    基台上に供給される表生地、裏生地、中間クッション層
    をキルティング加工により一体化してキルト生地を生成
    するとともに、キルト生地がフィルドローラーを通過し
    た後に、上記キルト生地の表面側若しくは裏面側の少な
    くともいずれか一方の面側に接着剤を介して防水層を積
    層し、圧着ローラーによりキルト生地と防水層とを圧着
    一体化することを特徴とするキルティング材の製造方
    法。
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