JP2000158497A - 樹脂成形装置 - Google Patents

樹脂成形装置

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JP2000158497A
JP2000158497A JP10333538A JP33353898A JP2000158497A JP 2000158497 A JP2000158497 A JP 2000158497A JP 10333538 A JP10333538 A JP 10333538A JP 33353898 A JP33353898 A JP 33353898A JP 2000158497 A JP2000158497 A JP 2000158497A
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molded product
block
core
cavity block
mold
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JP10333538A
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Hiroyoshi Yoshinaga
広芳 吉永
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形品のコーナー部がコアブロックおよびキ
ャビティブロックの双方に対してアンダーカットの関係
となった場合に、型開き時にこれをスムーズに回避す
る。 【解決手段】 型開き動作に連動するコアブロック1側
のスライドコア12の動きにてコアブロック1側のアン
ダーカットの関係を回避し、成形品Wをキャビティブロ
ック4側に付帯させる。成形品取り出し装置23にて成
形品Wをキャビティブロック4から離型させる際に、チ
ャック26にて成形品Wの一部を撓ませて、その成形品
Wとキャビティブロック4とのアンダーカットの関係を
回避する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形に代表さ
れるような樹脂成形品の成形を目的とした樹脂成形装置
に関し、さらに詳しくは、自動車のフェンダのような比
較的大型で且つ複雑な形状の成形品を成形するにあたっ
ていわゆるアンダーカットを効果的に回避し得るように
した型構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図10,11に示すような樹脂製の自動
車用フロントフェンダWを成形する場合、その全周にフ
ランジ部F1,F2を突設するのと同時に、フロントフ
ェンダWの上縁部には相手側のフードリッジパネルとの
結合のために断面が略クランク状をなす取り付けフラン
ジ部F3を一体に成形する必要がある。
【0003】このようなフロントフェンダ(成形品)W
を成形するための型構造としては、例えば図12に示す
ように、型要素であるコアブロック101とキャビティ
ブロック102との型合わせ面103を成形品Wのうち
取り付けフランジ部F3と一般面Pとのなすコーナー部
C1の頂部に設定するとともに、型開き時にその取り付
けフランジ部F3とコアブロック101とのアンダーカ
ットの関係を回避するために、コアブロック101の一
部をスライドコア104として分割してある。なお、図
12は図11のC−C線断面に対応している。
【0004】このスライドコア104は複数のエジェク
タピン105とともに共通のエジェクタプレート106
に支持されていて、成形完了後、その成形品Wがコアブ
ロック104側に残るように保持した上、押し出しピン
107にてエジェクタプレート106を突き出すことに
より、図13に示すように、成形品Wはコアブロック1
01の成形面から離型しつつ、かつコアブロック101
とスライドコア104とが斜めに相対移動することで結
果としてスライドコア104が成形品Wのコーナー部C
1から抜け出て、コアブロック101から成形品Wを取
り出すことが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の型
構造では、フロントフェンダWそのものの一般面Pと取
り付けフランジ部F3とのなすコーナー部C1に型合わ
せ面(パーティング面)103を設定してあるため、図
10に示すように必然的にその部分にばり状の型合わせ
面跡Qが線状あるいは段状のものとして残ることにな
り、しかもそのコーナー部C1は一般面たる外板面Pの
一部となるがゆえにフロントフェンダWの外観品質を損
ねる一因となる。このようなことから、従来では後工程
で上記型合わせ面跡Qの除去を目的とした二次的な仕上
げ加工が必要となり、加工工数の増加が余儀なくされて
いる。
【0006】一方、図12に示したところのコーナー部
C1の頂部に臨んでいる型合わせ面103をさらに取り
付けフランジ部F3側に移動させれば、たとえ型合わせ
面跡Qが残ったとしても車体組立が完了した時点ではそ
の取り付けフランジ部F3自体が外部に露出しないた
め、外観品質上の問題は解消される。しかしながら、上
記型合わせ面103を取り付けフランジ部F3側に移動
させると、コーナー部C1自体がコアブロック101に
対してアンダーカットの関係となるだけでなく、キャビ
ティブロック102に対しても同様にアンダーカットの
関係となるため、スライドコア104とは別にキャビテ
ィブロック102側においても新たなアンダーカット処
理対策が必要となり、例えばキャビティブロック102
側についてもスライドコア等を設けると型構造が一段と
複雑化することとなって好ましくない。
【0007】本発明は以上のような課題に着目してなさ
れたもので、外観品質上問題とならない取り付けフラン
ジ部での型合わせ面跡の発生を容認しつつも、コアブロ
ック側およびキャビティブロック側双方での型開き時の
アンダーカットの関係を効果的に回避して、成形品の自
動取り出しまでも可能とした型構造を提供するものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、型開き時にコアブロックおよびキャビティブロック
の双方に対してアンダーカットの関係となるコーナー部
を有する成形品を成形する樹脂成形装置において、型締
め,型開き方向に対して所定角度傾斜した方向にスライ
ドし得るようにコアブロックに設けられ、型締め状態で
はコアブロックの一部を形成する一方、型開き動作と並
行してエジェクタピンとともに突き出されることで、成
形品をキャビティブロック側に押し付けながら該成形品
をコアブロックから離型させるとともにその成形品のコ
ーナー部とコアブロックとのアンダーカットの関係を解
除させるスライドコアと、型開き後に前記コアブロック
とキャビティブロックとの間に進入して、無理抜き方式
にて成形品をキャビティブロックから離型させながらそ
の成形品のコーナー部とキャビティブロックとのアンダ
ーカットの関係を解除させた上で、その成形品を型外に
取り出す成形品取り出し手段とを備えていることを特徴
としている。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明における成形品取り出し手段は、成形品の一部を
チャッキングした上で前記コーナー部とキャビティブロ
ックとのアンダーカットの関係を解除する方向に成形品
を撓ませる機能を有しているものであることを特徴とし
ている。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明におけるスライドコアはエジェクタピンとともに
エジェクタプレートに支持されているとともに、エジェ
クタプレートは上記スライドコア等を突き出す方向に常
時付勢されていることにより、これらスライドコアおよ
びエジェクタピンの突き出し動作が型開き動作に連動し
てなされるものであることを特徴としている。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明におけるエジェクタプレートとキャビティブロッ
クとがタイバーおよびロック手段を介して着脱可能に連
結されていて、エジェクタプレートが突き出し限位置ま
で突き出し動作した時点で上記エジェクタプレートとキ
ャビティブロックとの連結が解除されるとともに、それ
以降はエジェクタプレートの連動を伴わずにコアブロッ
クとキャビティブロックとのさらなる型開き動作が行わ
れるようになっていることを特徴としている。
【0012】したがって、請求項1に記載の発明では、
型開き時に、コアブロック側に設けたスライドコアが作
動することによって従来と同様に成形品のコーナー部と
コアブロックとのアンダーカットの関係が回避されつ
つ、成形品はコアブロックから離型される。この時、成
形品はなおもキャビティブロックとの間でアンダーカッ
トの関係にあり、したがって成形品はキャビティブロッ
ク側に付帯したままである。
【0013】そこで、型開き完了を待って、コアブロッ
クとキャビティブロックとの間に成形品取り出し手段が
進入し、そのキャビティブロックと成形品のコーナー部
とのアンダーカットの関係を回避するようにいわゆる無
理抜き方式にて成形品をキャビティブロックから離型さ
せた上、その成形品を型外に取り出すことになる。
【0014】この時、請求項2に記載の発明のように、
成形品のもつ自己弾性力を有効利用して、成形品取り出
し手段が成形品の一部をチャッキングしつつ上記コーナ
ー部とキャビティブロックとの間でのアンダーカットの
関係を解除する方向に成形品を撓ませることにより、成
形品に傷をつけてしまうことがない。
【0015】また、請求項3に記載の発明では、スライ
ドコアやエジェクタピンが支持されているエジェクタプ
レートが常時突き出し方向に弾性付勢されていることに
より、エジェクタピンの突き出し動作やスライドコアの
アンダーカット回避動作が型開き動作に連動して自律的
になされ、例えば押し出しピン等によるエジェクタプレ
ートの押し出し動作等を必要としない。
【0016】さらに、請求項4に記載の発明では、エジ
ェクタプレートとキャビティブロックとがタイバーおよ
びロック手段を介して着脱可能に連結されているため、
少なくともエジェクタプレートが突き出し限位置に達す
るまでは、型開き動作とエジェクタピンの突き出し動作
およびスライドコアのアンダーカット回避動作が相互に
機械的に連動してなされることになる。
【0017】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、成形上
不可避とされる型合わせ面跡の発生を該成形品の外観品
質上問題とならない位置とするべく、成形品のコーナー
部に臨む型合わせ面位置を変更した場合に、そのコーナ
ー部がコアブロックおよびキャビティブロックの双方に
対してアンダーカットの関係になったとしても、スライ
ドコアおよび成形品取り出し手段の機能によってそれら
のアンダーカットの関係を効果的に回避して、成形品の
自動取り出しまでもが可能となる。したがって、従来は
必須とされた成形品の二次的な仕上げ加工が不要となっ
て加工工数を削減できるとともに、成形品取り出し手段
がアンダーカット回避機能と成形品自動取り出し機能と
を有することによって、生産性も併せて向上する。
【0018】請求項2に記載の発明によれば、上記成形
品取り出し手段が成形品の一部をチャッキングして、ア
ンダーカット回避のために成形品を撓ませる機能を有し
ているため、請求項に記載の発明と同様の効果のほか
に、いわゆる無理抜き方式にて成形品をキャビティブロ
ックから離型させたとしても成形品に傷をつけることが
ないという利点がある。
【0019】また、請求項3に記載の発明によれば、ス
ライドコアがエジェクタピンやエジェクタプレートとと
に突き出し方向すなわちアンダーカット回避方向に弾性
的に付勢されているので、上記スライドコアやエジェク
タピンの作動が型開き動作に連動して自律的になされる
ので、請求項2に記載の発明と同様の効果のほかに、特
別なエジェクタプレート押し出し手段を必要としない利
点がある。
【0020】請求項4に記載の発明によれば、少なくと
もエジェクタプレートが突き出し限位置に達するまで
は、型開き動作とエジェクタプレートの突き出し動作と
が完全同期してなされるので、請求項3に記載の発明と
同様の効果のほかに、型開き動作とエジェクタピンの突
き出し動作およびスライドコアのアンダーカット回避動
作それぞれの作動信頼性が高くなって、誤動作による型
の破損や成形品の傷付きを未然に防止できる効果があ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】図1〜図9は本発明のより好まし
い実施の形態を示す図で、図10、11に示す自動車用
フロントフェンダWを成形するための金型構造を示して
いる。
【0022】すなわち、図4はコアブロック単独での平
面的な図を、図2は同図のA−A線に沿う断面図を、図
3は同じくB−B線に沿う断面図をそれぞれ示してお
り、これら図2〜4に示すように、固定型としてのコア
ブロック1はスペーサ2を介して取付板3に固定されて
いる一方、可動型としてのキャビティブロック4はホル
ダ5に固定されている。コアブロック1と取付板3との
間にはスペーサ2と干渉しないようにエジェクタプレー
ト6がスライド可能に配置されているとともに、ホルダ
5にはホットランナーブロック7が収容されている。そ
して、コアブロック1とキャビティブロック4との型合
わせ状態では、それら両者の間に成形品W形状のキャビ
ティRが形成され、このキャビティRに対してホットラ
ンナーブロック7の二次ノズル部8からランナー9およ
びゲート10を介して所定の樹脂材料が射出されること
になる。
【0023】ここで、図5に拡大して示すように、コア
ブロック1とキャビティブロック4との間の型合わせ面
11は、成形品Wの一般面Pと取り付けフランジ部F3
とのなすコーナー部C1において取り付けフランジ部F
3の縦壁面Kに臨んでいて、結果として上記成形品Wの
コーナー部C1はコアブロック1に対し寸法aだけアン
ダーカットとなっているとともに、キャビティブロック
4に対しても寸法bだけアンダーカットの関係となって
いる。そして、コアブロック1とコーナー部C1との間
のアンダーカット回避のために、従来と同様にそのコア
ブロック1の一部がスライドコア12として分割されて
いて、このスライドコア12はコアロッド13を介して
複数のエジェクタピン14とともにエジェクタプレート
6に連結されている。なお、35は同じくエジェクタプ
レート6に連結されたリターンピンである。
【0024】同様に、図3から明らかなように、成形品
Wの一般面Pとフランジ部F1とのなすコーナー部C2
においてもコアブロック1に対してアンダーカットの関
係となっていて、この部分にも別のスライドコア15が
設置されている。
【0025】上記エジェクタプレート6と取付板3との
間には圧縮コイルスプリングを主体とする複数のスプリ
ングユニット36が設置されていて、これらのスプリン
グユニット36の弾性力によってエジェクタプレート6
全体が常時突き出し方向に付勢されている。
【0026】また、図3,4から明らかなように、エジ
ェクタプレート6とキャビティブロック4は、複数のタ
イバー16とロック手段たるロック機構17を介して着
脱可能に連結されている。すなわち、エジェクタプレー
ト6に連結された各タイバー16のうちキャビティブロ
ック4側の端部には、キャビティブロック4側のピン孔
18に合致するロック穴19が貫通形成されている一
方、キャビティブロック4側には上記上記ピン孔18お
よびロック穴19に挿入離脱可能なロックピン20が設
けられていて、このロックピン20はロックシリンダ
(油圧シリンダ)21により進退駆動されるようになっ
ている。そして、これらのピン孔18やロック孔19、
ロックピン20およびロックシリンダ21等によりロッ
ク機構17が形成されていて、図3に示すようにロック
ピン20がピン孔18およぼロック穴19に挿入されて
いる状態では、タイバー16やロック機構17を介して
エジェクタプレート6とキャビティブロック4とが機械
的に連結されてロック状態にあり、結果としてエジェク
タプレート6の動きとキャビティブロック4の型開き時
および型締め時の動きとが完全に連動するようになって
いる。逆に、図8に示すように、上記ロックピン20が
ピン孔18やロック穴19から抜け出ているアンロック
状態ではエジェクタプレート6とキャビティブロック4
の間の連結が解かれて、それらのエジェクタプレート6
とキャビティブロック4とが相互に独立して動くことが
できるようになっている。
【0027】ここで、図3に示すように、上記ロック機
構17に関連して、エジェクタプレート6が突き出し限
位置まで移動したことを検出するリミットスイッチ22
が設けられていて、このリミットスイッチ22からの信
号を受けてロック機構17がアンロック動作するように
なっている。
【0028】したがって、このように構成された金型構
造によれば、図2,3に示した型締め状態においてホッ
トランナーブロック7から所定の樹脂材料を射出するこ
とで成形が行われ、所定の冷却時間を経た後に型開き動
作に移行する。
【0029】この型開き動作時には、図6,7に示すよ
うに、型合わせ面11をもって分かれているキャビティ
ブロック4を同図右方向に移動させることにより行わ
れ、スプリングユニット36にて突き出し方向に付勢さ
れているエジェクタプレート6もキャビティブロック4
とともに一体的に同方向に移動し、結果として各エジェ
クタピン14やスライドコア12は成形品Wをキャビテ
ィブロック4に押し付けながらその成形品Wをキャビテ
ィブロック4に付帯させたままコアブロック1から離型
させる。この時、スライドコア12とコアブロック1と
が斜め方向に相対移動することで、同図に示すようにス
ライドコア12が成形品Wのコーナー部C1から自律的
に抜け出て、そのコーナー部C1におけるアンダーカッ
トが回避される。これは図3,7に示したもう一方のス
ライドコア15についても全く同様である。ただし、コ
ーナー部C1におけるキャビティブロック4との間の寸
法bについてのアンダーカットはなおも解消されないま
まである。
【0030】そして、キャビティブロック4に連動して
いたエジェクタプレート6が突き出し限位置に達すると
キャビティブロック4の型開き動作が一旦停止し、図3
に示す突き出し限位置検出用のリミットスイッチ22か
らの信号を受けてそのロック機構17が図8に示すよう
にアンロック動作する。すなわち、ロックシリンダ21
の作動によりロックピン20が後退することで各タイバ
ー16とキャビティブロック4との連結が解除され、以
降は図9に示すように成形品Wが付帯したままのキャビ
ティブロック4が単独で型開き限位置まで一気に型開き
動作する。
【0031】こうしてコアブロック1とキャビティブロ
ック4とが完全に型開きされると、図1に示すように、
それまで型外で待機していた成形品取り出し手段たる成
形品取り出し装置23がそれらコアブロック1とキャビ
ティブロック4との間に進入して、キャビティブロック
4に付帯している成形品Wをそのキャビティブロック4
から離型させて型外に搬出することになる。
【0032】この成形品取り出し装置23は、同図に示
すように、ベースプレート24のほか、成形品Wのうち
取り付けフランジ部F3をチャッキングするシリンダ2
5駆動のチャック26と、同じくフランジ部F2をチャ
ッキングするシリンダ27駆動のチャック28のほか、
一方のチャック26を矢印e方向にスライドさせるシフ
トシリンダ29等を備えていて、コアブロック1とキャ
ビティブロック4との間に進入したならば、次いでキャ
ビティブロック4側に向かって移動して、それぞれのチ
ャック26,28が成形品Wの取り付けフランジ部F3
もしくはフランジ部F2をチャッキングする。
【0033】各チャック26,28による成形品Wのチ
ャッキングが終わると、シフトシリンダ29が一方のチ
ャック26を図1の下方に移動させて、成形品Wのうち
コーナー部C1近傍を撓ませることによりそのコーナー
部C1とキャビティブロック4とのアンダーカットの関
係を回避させる。さらに、成形品取り出し装置23全体
が同図左方向に移動することで成形品Wをキャビティブ
ロック4から離型させた上、先の成形品Wの撓みを復元
させながら成形品取り出し装置23全体が同図の上方に
移動することで成形品Wが型外に自動搬出される。この
場合、いわゆる無理抜き方式にて成形品Wを離型させて
はいても、上記のように成形品Wの自己弾性力を利用し
てその成形品の一部を撓ませているので、成形品Wに傷
を付けるおそれはない。
【0034】以上をもって樹脂材料の射出から成形品W
の搬出までの一連のサイクルが終了し、以降は上記と逆
にキャビティブロック4を型締め動作させるとともに、
その型締め動作の途中でロック機構17をロック動作さ
せれば、キャビティブロック4の動きにエジェクタプレ
ート6が追従して、最終的には図2に示す型締め状態に
復帰する。
【0035】ここで、上記成形品Wのコーナー部C1で
は図5に示すように取り付けフランジ部F3の縦壁面K
に型合わせ面跡が残ることになるものの、取り付けフラ
ンジ部F3は車体組み付け時に図示外のフードリッジパ
ネルと結合された後にフードにて隠蔽されて外部に直接
露出することはないので、上記型合わせ面跡が外観品質
の上で問題となることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形装置の実施の形態を示す図で、キ
ャビティブロックからの成形品離型時の状態を示す断面
説明図。
【図2】同じく成形装置の型締め状態を示す図で、図4
のA−A線に沿う断面説明図。
【図3】同じく成形装置の型締め状態を示す図で、図4
のB−B線に沿う断面説明図。
【図4】図1〜3に示すキャビティブロック単独での平
面説明図。
【図5】図2の要部拡大図。
【図6】成形装置の型開き開始時の断面説明図。
【図7】図3の状態から型開きした時の断面説明図。
【図8】図7の作動説明図。
【図9】成形装置の型開き完了時の断面説明図。
【図10】成形品であるフロントフェンダの斜視図。
【図11】図10に示すフロントフェンダの後斜視図。
【図12】従来の成形装置の一例を示す断面説明図。
【図13】図12の状態から型開きした時の断面説明
図。
【符号の説明】
1…コアブロック 4…キャビティブロック 6…エジェクタプレート 11…型合わせ面 12…スライドコア 14…エジェクタピン 16…タイバー 17…ロック機構(ロック手段) 23…成形品取り出し装置(成形品取り出し手段) 26,28…チャック 36…スプリングユニット C1…コーナー部 F3…取り付けフランジ部 W…フロントフェンダ(成形品)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型開き時にコアブロックおよびキャビテ
    ィブロックの双方に対してアンダーカットの関係となる
    コーナー部を有する成形品を成形する樹脂成形装置にお
    いて、 型締め,型開き方向に対して所定角度傾斜した方向にス
    ライドし得るようにコアブロックに設けられ、型締め状
    態ではコアブロックの一部を形成する一方、型開き動作
    と並行してエジェクタピンとともに突き出されること
    で、成形品をキャビティブロック側に押し付けながら該
    成形品をコアブロックから離型させるとともにその成形
    品のコーナー部とコアブロックとのアンダーカットの関
    係を解除させるスライドコアと、 型開き後に前記コアブロックとキャビティブロックとの
    間に進入して、無理抜き方式にて成形品をキャビティブ
    ロックから離型させながらその成形品のコーナー部とキ
    ャビティブロックとのアンダーカットの関係を解除させ
    た上で、その成形品を型外に取り出す成形品取り出し手
    段と、 を備えていることを特徴とする樹脂成形装置。
  2. 【請求項2】 前記成形品取り出し手段は、成形品の一
    部をチャッキングした上で前記コーナー部とキャビティ
    ブロックとのアンダーカットの関係を解除する方向に成
    形品を撓ませる機能を有してことを特徴とする請求項1
    に記載の樹脂成形装置。
  3. 【請求項3】 前記スライドコアはエジェクタピンとと
    もにエジェクタプレートに支持されているとともに、エ
    ジェクタプレートは上記スライドコア等を突き出す方向
    に常時付勢されていることにより、これらスライドコア
    およびエジェクタピンの突き出し動作が型開き動作に連
    動してなされるものであることを特徴とする請求項2に
    記載の樹脂成形装置。
  4. 【請求項4】 前記エジェクタプレートとキャビティブ
    ロックとがタイバーおよびロック手段を介して着脱可能
    に連結されていて、エジェクタプレートが突き出し限位
    置まで突き出し動作した時点で上記エジェクタプレート
    とキャビティブロックとの連結が解除されるとともに、
    それ以降はエジェクタプレートの連動を伴わずにコアブ
    ロックとキャビティブロックとのさらなる型開き動作が
    行われるようになっていることを特徴とする請求項3に
    記載の樹脂成形装置。
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