JP2000157279A - クレアチンアミジノハイドロラーゼ及びその製造法 - Google Patents

クレアチンアミジノハイドロラーゼ及びその製造法

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JP2000157279A
JP2000157279A JP10334252A JP33425298A JP2000157279A JP 2000157279 A JP2000157279 A JP 2000157279A JP 10334252 A JP10334252 A JP 10334252A JP 33425298 A JP33425298 A JP 33425298A JP 2000157279 A JP2000157279 A JP 2000157279A
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creatine
gly
creatine amidinohydrolase
enzyme
culture
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Keisuke Furukawa
圭介 古川
Toshio Ichikawa
利夫 市川
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 下記の理化学的性質を有するクレアチン
アミジノハイドロラーゼ及び (a)作用;1モルのクレアチンを加水分解し、1モルのザ
ルコシン及び1モルの尿素を生成する。 (b)基質特異性;クレアチンに基質特異性を有する。 (c)至適pH;6.5付近 (d)安定pH範囲;4〜11.0 (e)作用適温の範囲;50〜55℃ (f)分子量;約92,000(ゲル濾過法) 上記のクレアチンアミジノハイドロラーゼ生産能を有す
る微生物を培養し、その培養物からクレアチンアミジノ
ハイドロラーゼを採取することを特徴とするクレアチン
アミジノハイドロラーゼの製造法。 【効果】 本発明によれば、クレアチニン測定時に、ビ
リルビンの影響を受けにくい弱酸性域に至適pHを有する
クレアチンアミジノハイドロラーゼが効率よく製造で
き、本発明は、産業上有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弱酸性域に至適pH
を示すクレアチンアミジノハイドロラーゼ及びその製造
法に関する。
【0002】
【従来の技術】 クレアチンアミジノハイドロラーゼ
は、クレアチンを加水分解してザルコシン及び尿素を生
成する触媒作用を有する酵素であり、ヒトの血清中又は
尿中のクレアチン量の測定に用いることができ、腎臓病
をはじめとする各種疾患の診断薬として利用することが
できる。従来、アルカリゲネス属由来のクレアチンアミ
ジノハイドロラーゼ(特許第2788174号、特開平7-26507
4号、特開平9-215494号及び特開平10-174585号等に記載
のもの。)の至適pHは7〜9であり、至適pH域で血清と反
応させた場合、基質との反応は、良好なものの、ビリル
ビンの影響を受けやく、クレアチニンの測定誤差を生じ
る等の欠点があった。これに対し、血清との反応をpH6.
5付近で行なった場合には、ビリルビンの影響を受ける
ことなく、pH6.5での反応を効率よく行なうことがで
き、クレアチニンの測定誤差を生じることがないため、
6.5付近に至適pHを有するクレアチンアミジノハイドロ
ラーゼが求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、弱酸性域に
至適pHを示すクレアチンアミジノハイドロラーゼ及びそ
の製造法を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上記目的に鑑み種々検討した結果、アルカリゲネス由来
のクレアチンアミジノハイドラーゼ遺伝子(特開平8-892
55号公報記載)の改変を行なった結果、弱酸性域に至適p
Hを示すクレアチンアミジノハイドラーゼが得られるこ
と等を見出し、本発明を完成した。
【0005】即ち、本発明は、下記の理化学的性質を有
するクレアチンアミジノハイドロラーゼであり、 (a)作用;1モルのクレアチンを加水分解し、1モルのザ
ルコシン及び1モルの尿素を生成する。 (b)基質特異性;クレアチンに基質特異性を有する。 (c)至適pH;6.5付近 (d)安定pH範囲;4〜11.0 (e)作用適温の範囲;50〜55℃ (f)分子量;約92,000(ゲル濾過法) また本発明は、上記のクレアチンアミジノハイドロラー
ゼ生産能を有する微生物を培養し、その培養物からクレ
アチンアミジノハイドロラーゼを採取することを特徴と
するクレアチンアミジノハイドロラーゼの製造法であ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のクレアチンアミジノハイドロラーゼは、例え
ば、次のようにして得ることができる。先ず、単離した
アルカリゲネス・エスピー.KS-85株由来クレアチンア
ミジノハイドロラーゼ遺伝子を含む組み換え体プラスミ
ドpUCE100DNA(特開平8-89255号公報記載)を、大腸菌
(E.coli)JM109(pUCE100)(FERM BP-4803)から、例えば、
QIAGEN(フナコシ社製)を用いることにより抽出して精
製する。なお、本発明において用いることのできるベク
ターDNAとしては、上記プラスミドベクターDNAに
限定されることなくそれ以外の、例えば、プラスミドベ
クターDNA、バクテリオファージベクターDNA等を
用いることができる。具体的には、例えば、pUC118(宝
酒造社製)等が好ましい。
【0007】次いで、配列番号1に示されるアミノ酸配
列において1もしくは複数のアミノ酸が欠失、置換もし
くは付加されたアミノ酸配列からなり、かつクレアチン
アミジノハイドロラーゼ活性、好ましくは、弱酸性域に
至適pHを有するクレアチンアミジノハイドロラーゼ活性
を有するタンパク質をコードするクレアチンアミジノハ
イドロラーゼ遺伝子を得るには、如何なる方法でもよ
く、例えば、この組み換え体プラスミドDNAに、例え
ば、ハイドロキシルアミン、亜硝酸等の化学変異剤また
はPCR法を用いてランダムに変換する方法等の点変
異、市販のキットを利用する部位特異的な置換または欠
失変異を生じさせるための周知技術である部位特定変異
誘導法;この組み換え体プラスミドDNAを選択的に開
裂し、次いで選択されたオリゴヌクレオチドを除去また
は付加し、連結する方法;オリゴヌクレオチド変異誘導
法等が挙げられる。
【0008】次いで、上記処理後の組み換え体DNAを
脱塩カラム、QIAGEN(フナコシ社製)等を用いて精製し、
種々の組み換え体DNAを得る。
【0009】このようにして得られた種々の組み換え体
DNAを用いて、例えば、大腸菌K12、好ましくは大腸
菌JM109(東洋紡社製)、XL1-Blue〔フナコシ(株)製〕等
を形質転換または形質導入し、種々のクレアチンアミジ
ノハイドロラーゼ遺伝子断片を保有する組み換え体DN
Aを含む形質転換体または形質導入体を得ることができ
る。
【0010】そして、例えば、形質転換体の場合、得ら
れた形質転換体(その中に種々の変異クレアチンアミジ
ノハイドロラーゼ遺伝子を含む組み換え体プラスミドD
NAを含有している。)より、目的の性質(弱酸性域に
至適pHを有する)をもつクレアチンアミジノハイドロラ
ーゼを生産する株を得るには、次のような方法を用いる
ことができる。
【0011】先ず、得られた上記形質転換体を各コロニ
ー毎にTY培地(50μg Ampicilin,1mM IPTG添加)等で液
体培養し、組み換え体プラスミドDNAに含まれる種々
のクレアチンアミジノハイドロラーゼを誘導生産させ
る。培養後、得られた培養物に対し超音波破砕を行な
い、その粗酵素抽出液を0.1M Creatin ,50mMリン酸バッ
ファーpH6.0にて反応させる。また、各変異株の測定結
果に対し、同様にして抽出処理し、測定した野生型タン
パク質と比較を行ない目的とする形質転換体を選択す
る。
【0012】上記のようにして得られた弱酸性域に至適
pHを示すクレアチンアミジノハイドロラーゼ生産能を有
する形質転換体または形質導入体、好ましくは、エッシ
ェリシア属に属する菌株を用いて弱酸性域に至適pHを示
すクレアチンアミジノハイドロラーゼを生産するには、
下記のようにして行なうことができる。上記微生物を培
養するには、通常の固体培養法で培養してもよいが、な
るべく液体培養法を採用して培養するのが好ましい。
【0013】また、上記微生物を培養する培地として
は、例えば、酵母エキス、ペプトン、肉エキス、コーン
ステイープリカー、大豆もしくは小麦麹の浸出液等の1
種以上の窒素源に、リン酸二水素カリウム、リン酸水素
二カリウム、硫酸マグネシウム、塩化第2鉄、硫酸第2
鉄もしくは硫酸マンガン等の無機塩類の1種以上を添加
し、更に必要により糖質原料、ビタミン等を適宜添加し
たものが用いられる。
【0014】なお、培地の初発pHは、7〜9に調整するの
が適当である。また培養は、30〜42℃、好ましくは37℃
前後で6〜24時間、通気撹拌深部培養、振とう培養、静
置培養等により実施するのが好ましい。培養終了後、該
培養物よりクレアチンアミジノハイドロラーゼを採取す
るには、通常の酵素採取手段を用いることができる。
【0015】培養物から、例えば、濾過、遠心分離等の
操作により菌体を分離し、洗菌する。この菌体からクレ
アチンアミジノハイドロラーゼを採取することが好まし
い。この場合、菌体をそのまま用いることもできるが、
超音波破砕機、フレンチプレス、ダイナミル等の種々の
破壊手段を用いて菌体を破壊する方法、リゾチームの如
き細胞壁溶解酵素を用いて菌体細胞壁を溶解する方法、
トリトンX-100等の界面活性剤を用いて菌体から酵素を
抽出する方法等により、菌体からクレアチンアミジノハ
イドロラーゼを採取するのが好ましい。
【0016】このようにして得られた粗酵素液からクレ
アチンアミジノハイドロラーゼを単離するには、通常の
酵素精製に用いられる方法が使用できる。例えば、硫安
塩析法、有機溶媒沈澱法、イオン交換クロマトグラフ
法、ゲル濾過クロマトグラフ法、吸着クロマトグラフ
法、電気泳動法等を適宜組み合わせて行なうのが好まし
い。
【0017】得られたクレアチンアミジノハイドロラー
ゼの理化学的性質は、下記の通りである。 (1) 作用 1Mのクレアチンを加水分解し、1Mのザルコシン及び1
Mの尿素を生成する。
【0018】(2) 基質特異性 クレアチンに基質特異性を有する。
【0019】(3) 至適pH 緩衝液として、100mM 酢酸ナトリウム−酢酸緩衝液(pH
4.0〜5.5)、100mM MES緩衝液(pH5.5〜6.5)、100mM
リン酸緩衝液(pH 6.5〜8.0)、100mM TAPS緩衝液(pH
8.0〜9.0)、100mM CHES緩衝液(pH 9.0〜10.0)及び10
0mM CAPS緩衝液(pH9.8〜10.7)を用い、夫々のpHにお
いて、温度37℃で10分間酵素反応を行なった結果、
その相対活性は、図1に示す通りであった。図1より、
本酵素の至適pHは、6.5付近であることが判る。 (4) 作用適温の範囲 後述の活性測定法における反応液と同一組成よりなる反
応液を用い、種々の温度にて本酵素の活性測定を行なっ
た結果、図2に示す通りであった。図2より、本酵素の
作用適温の範囲は、50〜55℃であった。
【0020】(5)安定pH範囲 緩衝液として、50mM 酢酸ナトリウム−酢酸緩衝液(pH
3.5〜5.5)、50mM MES緩衝液(pH5.5〜7.0 )、50mM リ
ン酸緩衝液(pH 7.0〜7.5)、50mM Tris緩衝液(pH 7.5
〜9.0)、50mM CHES緩衝液(pH 9.0〜10.0)及び50mM C
APS緩衝液(pH10.0〜11.0)を用い、pH 4.0〜11.0にお
いて25℃で16時間夫々処理した後、本酵素の残存活性を
測定した結果、図3に示す通りであった。図3より、安
定pH範囲は、pH 4.0〜11.0であった。 (6) 熱安定性 50mM Tris-HCl緩衝液(pH 7.5)を用いて、各温度で30
分間処理した場合の熱安定性の結果は、図4に示す通り
であり、本酵素は、50℃付近迄安定であった。
【0021】(7) 酵素活性測定法 本酵素の活性の測定は、下記条件下で行なった。なお、
1分間に1マイクロモルの尿素を生成する酵素活性を1
単位とする。 (試薬調製) 1液;基質液)クレアチン6.63gを50mMリン酸緩衝液
(pH7.7)500mlに溶解する。 2液;発色液)ρ−ジメチルアミノベンズアルデヒド10
gを500mlの特級エタノールに溶解し、レジン水575ml、
濃塩酸75mlを混合したものと混合する。
【0022】(測定手順) 1)1液 0.9 mlを37℃にて5分間プレインキュベーショ
ンする。 2)酵素液(1〜2U/ml程度に調整)0.1 mlを混合し、37
℃において10分間反応させる。 3)10分間の反応後、上記2液2mlを混合する。 4)2液と混合後、25℃にて20分間放置し、後に435 nmの
吸光度を測定する。(ODsample) 5) ブランク値の測定は、1液0.9 mlを37℃にて10分間
インキュベーションした後、上記2液2mlを混合し、更
に酵素液0.1 mlを混合、25℃にて20分間放置し、その後
435 nmの吸光度を測定することによって行なった。(O
Dblank)
【0023】(活性の計算) U/ml=△OD※×18.06*×希釈倍率 ※(△OD=ODsample−ODblank) (*尿素検量線より算出した係数)
【0024】(8) Km値 上記の活性測定法を用い、本酵素のKm値を測定したとこ
ろ、ラインウエーバー・バークのプロットから、Km値
は、約6.0mM(クレアチンに対して)であった。 (9) 分子量 約92,000(ゲル濾過法)
【0025】以下、本発明を実施例により更に具体的に
説明する。
【実施例】
【0026】(実施例) (1)組み換え体プラスミドpUCE100DNAの調製 大腸菌(E.coli)JM109(pUCE100)(FERM BP-4803)を、TY培
地(1%バクト−トリプトン、0.5%ペプトン、0.25%Na
Cl)20mlに接種して、37℃で18時間振とう培養し培養物
を得た。この培養物を6000rpmで10分間遠心分離するこ
とにより集菌して菌体を得た。この菌体よりQIAGEN tip
-100を用いて組み換え体プラスミドpUCE100DNAを抽
出して精製し、組み換え体プラスミドpUCE100DNAを7
0μg得た。
【0027】(2) 変異操作 上記組み換え体プラスミドDNA100μgの内、2μgを
用いてXL1-RED(STRATAGENE社製)(増殖の際、プラス
ミドの複製にエラーを起こし易く変異を生じ易い。)を
D.M.Morrisonの方法(Method in Enzymology,68,326-33
1,1979)に従って形質転換し、約1500の形質転換株を得
た.その内のコロニー500個をTY培地20mlに全て植菌
し、37℃、18時間振とう培養した。培養後、この培養物
を6000rpmで10分間遠心分離することにより集菌して菌
体を得た。この菌体よりQIAGEN tip-100(フナコシ社製)
を用いてプラスミドpUCE100を抽出して精製し、被変異
組み換え体プラスミドpUCE100DNAを70μg得た。こ
のプラスミド5μgを用い、D.M.Morrisonの方法(Method
in Enzymology,68,326-331,1979)に従って大腸菌JM109
株(東洋紡社製)を形質転換した結果、約2000個の変異を
受けたプラスミドを保有する形質転換株を得た。この形
質転換体に対し、項目(3)に記載の方法で弱酸性域での
スクリーニングを行なった結果、至適pHが酸性側にずれ
たクレアチンアミジノハイドロラーゼを生産する大腸菌
(E.coli)JM109(pUCE100TK)を得た。
【0028】(3)至適pHが弱酸性域にずれた変異株のス
クリーニング 先ず、得られた上記形質転換体を各コロニー毎に2mlのT
Y培地(50μg Ampicilin,1mM IPTG添加)で液体培養
し、プラスミドに含まれる種々のクレアチンアミジノハ
イドロラーゼを誘導生産させた。培養後、得られた培養
物に対し超音波破砕を行ない、その粗酵素抽出液のpH6.
0、pH7.7での活性を測定した。測定後、相対活性(pH6.
0での活性/pH7.7での活性)を計算した。また、各変異
株の測定結果に対し、同様にして抽出処理し、測定した
野生型クレアチンアミジノハイドロラーゼと相対活性値
の比較を行ない、目的を満たす変異株を選択したとこ
ろ、変異株大腸菌(E.coli)JM109(pUCE100TK)より、弱
酸性域で 至適pHを示すクレアチンアミジノハイドロラ
ーゼを得た。大腸菌(E.coli)JM109(pUCE100TK)は、工
業技術院生命工学工業技術研究所にFERM BP-6580として
寄託されている。
【0029】(4)クレアチンアミジノハイドロラーゼの
生産及び精製 上記のようにして得られた変異株大腸菌(E.coli)JM109
(pUCE100TK)を、1mMイソプロピル-β-D-ガラクトシ
ドを含むTY培地(1%バクト−トリプトン、0.5%バク
ト−イーストエクストラクト、0.5%NaCl、pH7.5)100m
lの分注された坂口フラスコで16時間振とう培養した
のち、同様に調製した30L培養槽中のTY培地20L
に接種した。接種後、回転数450rpm、 通気量20L
/min、37℃にて約20時間培養した。
【0030】培養終了後、培養液20Lからマイクロー
ザー(旭化成社製、PW-303)を用いて菌体を集菌し、20
mM リン酸緩衝液(pH7.5)にて菌体を洗浄した後、菌体
を同緩衝液約10Lに懸濁した。 ステップ1(粗酵素液の調整):上記菌体懸濁液(10L)
に、リゾチーム20g(50mM リン酸緩衝、pH7.5、100m
l)及び0.55M EDTA、pH8.0、1Lを添加、混合し、30℃で
一晩放置した後、5%プロタミン水溶液(pH8.0)500ml
を撹拌しながら滴下して除核酸処理を行なった。この水
溶液を10mM CAPS-NaOH緩衝液(pH10.0)(以下緩衝液A
とする)に対して透析した。
【0031】ステップ2(DEAE-セルロース処理):透
析液(約28L)に、湿重量で約3kgのセルロースを添
加、混合して、クレアチンアミジノハイドロラーゼを吸
着させた後、5%グリセリン及び0.05%2-メルカプトエ
タノール含有緩衝液AにてDEAE-セルロースを洗浄し、次
いで、0.5M KCl含有緩衝液Aにてクレアチンアミジノハ
イドロラーゼを溶出して限外濃縮した。 ステップ3(DEAE-セファロース CL-4B処理):濃縮液
(約1.0L)に、緩衝液Aで緩衝化された湿重量で約1.0
kgのDEAE-セファロース CL-4Bを添加、混合して、ク
レアチンアミジノハイドロラーゼを吸着させ0.05M KCl
含有緩衝液AにてDEAE-セファロース CL-4Bを洗浄し、次
いで、0.1M KCl含有、緩衝液Aにてクレアチンアミジノ
ハイドロラーゼを溶出して、限外濃縮した。 ステップ4(セファクリルS-200処理):濃縮液(約1.0
L)をカラムに詰めたセファクリルS-200にて分子ふる
いを行ない、活性画分(2.2g)を収集した。活性画分
の比活性は、9U/OD280nmであった。
【発明の効果】本発明によれば、クレアチンアミジノハ
イドロラーゼ、特に、弱酸性域に至適pHを示すクレアチ
ンアミジノハイドロラーゼを効率よく製造することがで
き、本発明は、産業上有用である。
【0032】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> KIKKOMAN CORPORATION <120> A CREATINE AMIDINOHYDROLASE AND A PROCESS FOR PRODUCING THE SAME <130> P2017 <160> 1 <210> 1 <211> 404 <212> PRT <213> Alcaligenes sp. <400> 1 Met Thr Asp Asp Met Leu His Val Met Lys Trp His Asn Gly Glu 1 5 10 15 Lys Asp Tyr Ser Pro Phe Ser Asp Ala Glu Met Thr Arg Arg Gln 20 25 30 Asn Asp Val Arg Gly Trp Met Ala Lys Asn Asn Val Asp Ala Ala 35 40 45 Leu Phe Thr Ser Tyr His Cys Ile Asn Tyr Tyr Ser Gly Trp Leu 50 55 60 Tyr Cys Tyr Phe Gly Arg Lys Tyr Gly Met Val Ile Asp His Asn 65 70 75 Asn Ala Thr Thr Ile Ser Ala Gly Ile Asp Gly Gly Gln Pro Trp 80 85 90 Arg Arg Ser Phe Gly Asp Asn Ile Thr Tyr Thr Asp Trp Arg Arg 95 100 105 Asp Asn Phe Tyr Arg Ala Val Arg Gln Leu Thr Thr Gly Ala Lys 110 115 120 Arg Ile Gly Ile Glu Phe Asp His Val Asn Leu Asp Phe Arg Arg 125 130 135 Gln Leu Glu Glu Ala Leu Pro Gly Val Glu Phe Val Asp Ile Ser 140 145 150 Gln Pro Ser Met Trp Met Arg Thr Ile Lys Ser Leu Glu Glu Gln 155 160 165 Lys Leu Ile Arg Glu Gly Ala Arg Val Cys Asp Val Gly Gly Ala 170 175 180 Ala Cys Ala Ala Ala Ile Lys Ala Gly Val Pro Glu His Glu Val 185 190 195 Ala Ile Ala Thr Thr Asn Ala Met Ile Arg Glu Ile Ala Lys Ser 200 205 210 Phe Pro Phe Val Glu Leu Met Asp Thr Trp Thr Trp Phe Gln Ser 215 220 225 Gly Ile Asn Thr Asp Gly Ala His Asn Pro Val Thr Asn Arg Ile 230 235 240 Val Gln Ser Gly Asp Ile Leu Ser Leu Asn Thr Phe Pro Met Ile 245 250 255 Phe Gly Tyr Tyr Thr Ala Leu Glu Arg Thr Leu Phe Cys Asp His 260 265 270 Val Asp Asp Ala Ser Leu Asp Ile Trp Glu Lys Asn Val Ala Val 275 280 285 His Arg Arg Gly Leu Glu Leu Ile Lys Pro Gly Ala Arg Cys Lys 290 295 300 Asp Ile Ala Ile Glu Leu Asn Glu Met Tyr Arg Glu Trp Asp Leu 305 310 315 Leu Lys Tyr Arg Ser Phe Gly Tyr Gly His Ser Phe Gly Val Leu 320 325 330 Cys His Tyr Tyr Gly Arg Glu Ala Gly Val Glu Leu Arg Glu Asp 335 340 345 Ile Asp Thr Glu Leu Lys Pro Gly Met Val Val Ser Met Glu Pro 350 355 360 Met Val Met Leu Pro Glu Gly Met Pro Gly Ala Gly Gly Tyr Arg 365 370 375 Glu His Asp Ile Leu Ile Val Gly Glu Asp Gly Ala Glu Asn Ile 380 385 390 Thr Gly Phe
Pro Phe Gly Pro Glu His Asn Ile Ile Arg Asn 395 400 405
【図面の簡単な説明】
【図1】本酵素の至適pHを示す図。
【図2】本酵素の作用適温の範囲を示す図。
【図3】本酵素の安定pH範囲を示す図。
【図4】本酵素の熱安定性を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (C12N 9/80 C12R 1:19) (C12N 1/21 C12R 1:19) Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA11 CA03 DA06 EA04 GA11 HA01 4B050 CC03 DD02 FF05E FF12E LL03 4B065 AA26X AA26Y AB01 BA02 CA31 CA46

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の理化学的性質を有するクレアチン
    アミジノハイドロラーゼ。 (a)作用;1モルのクレアチンを加水分解し、1モルのザ
    ルコシン及び1モルの尿素を生成する。 (b)基質特異性;クレアチンに基質特異性を有する。 (c)至適pH;6.5付近 (d)安定pH範囲;4〜11.0 (e)作用適温の範囲;50〜55℃ (f)分子量;約92,000(ゲル濾過法)
  2. 【請求項2】 請求項1記載のクレアチンアミジノハイ
    ドロラーゼ生産能を有する微生物を培養し、その培養物
    からクレアチンアミジノハイドロラーゼを採取すること
    を特徴とするクレアチンアミジノハイドロラーゼの製造
    法。
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