JP2000155001A - ノギス - Google Patents

ノギス

Info

Publication number
JP2000155001A
JP2000155001A JP10331374A JP33137498A JP2000155001A JP 2000155001 A JP2000155001 A JP 2000155001A JP 10331374 A JP10331374 A JP 10331374A JP 33137498 A JP33137498 A JP 33137498A JP 2000155001 A JP2000155001 A JP 2000155001A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slider
main scale
lock piece
lock
measurement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10331374A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3943737B2 (ja
Inventor
Tetsuto Takahashi
哲人 高橋
Toshihiro Hasegawa
年洋 長谷川
Satoshi Adachi
聡 安達
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
Original Assignee
Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitutoyo Corp, Mitsutoyo Kiko Co Ltd filed Critical Mitutoyo Corp
Priority to JP33137498A priority Critical patent/JP3943737B2/ja
Publication of JP2000155001A publication Critical patent/JP2000155001A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3943737B2 publication Critical patent/JP3943737B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length-Measuring Instruments Using Mechanical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 個人差なく測定できるとともに、スライダの
円滑な摺動を確保しつつ、高精度な測定を保証できるノ
ギスを提供する。 【解決手段】 ジョウ11,12を有する本尺10と、
この本尺10に移動可能に設けられたジョウ21,22
を有する第1スライダ20と、前記本尺10に移動可能
に設けられかつ第1スライダ20に弾性部材50A,5
0Bを介して連結された第2スライダ30と、第2スラ
イダ30が弾性部材50A,50Bの弾性変形によって
測定方向へ移動したときに変位され本尺10のスライダ
摺動基準面14を除く部分(デプスバー収納溝13)に
係合するロック片45を有するロック機構40Cとを備
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノギスに関する。
詳しくは、一定の測定力の下で測定値を読み取り可能な
ノギスに関する。
【0002】
【背景技術】ノギスによって被測定物の寸法などを測定
する場合、測定者は、片手でノギスの本尺を握り、か
つ、その手の親指でスライダを本尺に沿って移動させな
がら、本尺側のジョウとスライダ側のジョウとを被測定
物の測定部位間に当接させ、この状態で目盛(目盛読取
式ノギス)や表示値(デジタル表示式ノギス)を読み取
る。この際、両ジョウを被測定物の測定部位間に当接さ
せる力(測定力)は、測定者によって異なるため、その
測定力の相違によって読み取り値が異なる、つまり、個
人差が生じやすいという欠点がある。
【0003】そこで、このような測定者による測定力の
ばらつきをなくす方法として、測定力を一定にするため
の定圧機構を備えたノギス(特開平1−262401号
公報参照)が提案されている。これは、本尺にスライダ
を移動可能に設け、このスライダにスプリングを介して
押圧体をスライダの移動方向へ移動可能に設けるととも
に、この押圧体がスプリングを圧縮しながらスライダに
対して接近移動したときに、その押圧体によって回動さ
れ本尺を押圧するロック片を設けた構造である。
【0004】この構造において、押圧体を押しながらス
ライダを本尺に沿って移動させ、一対のジョウを被測定
物の測定部位間に当接させたのち、押圧体をさらに押圧
すると、押圧体に作用する力が一定以上に達したとき、
押圧体がスプリングを圧縮しながら移動される。する
と、ロック片が回動し本尺を押圧するため、これ以上の
スライダの移動がロックされる。従って、一定の測定力
の下で測定を行うことができるから、測定者によるばら
つきをなくすことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の定圧
機構を備えたノギスの場合、ロック片が回動して本尺を
押圧するとき、スライダが移動する本尺のスライダ摺動
基準面を押圧するため、そのスライダ摺動基準面からス
ライダが浮いてしまい、スライダが傾く。スライダが傾
きながらロックされると、ジョウに接している被測定物
がジョウから離れてしまうか、逆に押しつけられてしま
うため、正確な測定が行えない。
【0006】しかも、ロック片が本尺のスライダ摺動基
準面を押圧する構造では、そのスライダ摺動基準面が傷
つきやすい。すると、スライダの円滑な摺動が確保でき
ないうえ、測定誤差につながる。そこで、ロック部材を
比較的柔らかい材料で作ることが考えられるが、ロック
する測定力が変化してしまい、所期の目的が達成できな
い。
【0007】本発明の目的は、一定の測定力の下で測定
できるノギスにおいて、スライダの円滑な摺動を確保し
つつ、高精度な測定を保証できるノギスを提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のノギスは、ジョ
ウを有する本尺と、この本尺に移動可能に設けられ前記
ジョウとともに被測定物に当接されるジョウを有する第
1スライダと、前記本尺に移動可能に設けられた第2ス
ライダと、前記第1スライダと第2スライダとの間に介
装され第2スライダの移動を第1スライダに伝達すると
ともに、前記両ジョウが被測定物に当接した状態におい
て、第2スライダに測定方向の力が作用したときに弾性
変形して第2スライダの測定方向の移動を許容する弾性
部材と、前記第2スライダが弾性部材の弾性変形によっ
て測定方向へ移動したときに変位され本尺のスライダ摺
動基準面を除く部分に係合して第2スライダの移動をロ
ックするロック片を有するロック機構と、を備えたこと
を特徴とする。ここで、測定方向とは、外側測定の場合
には第2スライダが第1スライダに接近する方向、ま
た、内側測定の場合には第2スライダが第1スライダか
ら離間する方向をいう。
【0009】このような構成によれば、測定に際して、
第2スライダを本尺に沿って測定方向、たとえば、外側
測定の場合、ジョウが狭まる方向へ移動させていくと、
第1スライダも本尺に沿って同方向へ移動されていき、
やがて、第1スライダのジョウと本尺のジョウとで被測
定物を挟む。この状態において、第2スライダをさらに
同方向へ移動させようとすると、第1スライダはそれ以
上移動することができないから、弾性部材が弾性変形さ
れ、第2スライダが測定方向、つまり、第1スライダに
接近する方向へ移動される。すると、ロック機構のロッ
ク片が変位され、本尺のスライダ摺動基準面を除く部分
に係合して第2スライダの移動がロックされる。この状
態では、それ以上の力が第2スライダから第1スライダ
に伝わらないから一定の測定力の下で、目盛や表示値の
読み取りができる。従って、個人差なく測定を行える。
しかも、ロック片は第2スライダの移動をロックする構
造であるから、第1スライダが本尺のスライダ摺動基準
面から浮くこともなく、また、ロック片は本尺のスライ
ダ摺動基準面を除く部分に係合され、スライダが移動す
る本尺のスライダ摺動基準面を傷つけることもないか
ら、スライダの円滑な摺動を確保しつつ、高精度な測定
を保証できる。
【0010】以上の構成において、前記ロック片は、前
記第2スライダが弾性部材の弾性変形によって測定方向
へ移動したときに回動され前記本尺の幅方向略中央位置
に本尺の長手方向に沿って形成されたデプスバー収納溝
に係合する係合突起を備えることが望ましい。このよう
な構成であれば、通常のノギスが備えているデプスバー
収納溝を利用して第2スライダをロックできるから、従
来の本尺の構成を変えることなく、簡易に構成できる。
【0011】また、前記ロック機構については、各種の
構成が考えられるが、次のような構成が好適である。第
1のロック機構は、一端が前記第1スライダに固定され
た支点バーと、この支点バーの他端に回動可能に支持さ
れ、前記第2スライダが弾性部材の弾性変形によって測
定方向へ移動したときに回動されるロック片と、このロ
ック片に形成されロック片が回動したときに前記本尺の
幅方向略中央位置に本尺の長手方向に沿って形成された
デプスバー収納溝に係合して第2スライダの移動をロッ
クする係合突起とを備える構成である。
【0012】このような構成では、ロック片が支点バー
を介して第1スライダに連結されているから、ロック片
が回動して、係合突起が本尺に形成されたデプスバー収
納溝に係合して第2スライダの移動をロックすると、そ
れ以上の力が第2スライダから第1スライダに伝わら
ず、かつ、第1スライダもその位置にロックされる。従
って、第1スライダの移動も規制できるから、安定した
読み取りが可能である。
【0013】第2のロック機構は、一端が前記第1スラ
イダに固定された支点バーと、前記第2スライダに保持
手段を介して所定の姿勢に保持され、前記第2スライダ
が弾性部材の弾性変形によって測定方向へ移動したとき
に前記支点バーの他端に当接して回動されるロック片
と、このロック片に形成されロック片が回動したときに
前記本尺の幅方向略中央位置に本尺の長手方向に沿って
形成されたデプスバー収納溝に係合して第2スライダの
移動をロックする係合突起とを備える構成である。
【0014】このような構成では、測定において、ロッ
ク片が支点バーの支点に当接して回動し、係合突起が本
尺に形成されたデプスバー収納溝に係合して第2スライ
ダの移動をロックすると、それ以上の力が第2スライダ
から第1スライダに伝わらない。このとき、ロック片と
支点バーの一端とが連結されていない構成であるから、
つまり、ロック片と第1スライダとは連結されていない
構成であるから、第1スライダは、反測定方向(外側測
定の場合にはジョウが広がる方向、内側測定の場合には
ジョウが狭まる方向)へはロックされるが、測定方向
(外側測定の場合にはジョウが狭まる方向、内側測定の
場合にはジョウが広がる方向)へは動くことができる。
従って、ジョウ間に被測定物を斜めに挟んでしまった場
合でも、ロック後に面調整(いわゆる、さぐり測定)な
どの修正ができるから、より正確な測定を行うことがで
きる。
【0015】第3のロック機構は、一端が前記第1スラ
イダに固定されかつ他端に所定間隔隔てて2つの支点を
有する支点バーと、前記第2スライダに保持手段を介し
て所定の姿勢にかつ前記支点バーの2つの支点の間に保
持され、前記第2スライダが弾性部材の弾性変形によっ
て外側測定方向へ移動したときに前記支点バーの一方の
支点に当接して回動されるとともに、前記第2スライダ
が弾性部材の弾性変形によって内側測定方向へ移動した
ときに前記支点バーの他方の支点に当接して回動される
ロック片と、このロック片に形成されロック片が回動し
たときに前記本尺の幅方向略中央位置に本尺の長手方向
に沿って形成されたデプスバー収納溝に係合して第2ス
ライダの移動をロックする係合突起とを備える構成であ
る。この場合には、前記本尺および第1スライダには、
内側測定用ジョウおよび外側測定用ジョウがそれぞれ設
けられている。
【0016】このような構成では、測定において、ロッ
ク片が支点バーの支点に当接して回動し、係合突起が本
尺に形成されたデプスバー収納溝に係合して第2スライ
ダの移動をロックすると、それ以上の力が第2スライダ
から第1スライダに伝わらない。このとき、反測定方向
(外側測定の場合にはジョウが広がる方向、内側測定の
場合にはジョウが狭まる方向)へはロックされている
が、測定方向(外側測定の場合にはジョウが狭まる方
向、内側測定の場合にはジョウが広がる方向)へは、一
対の支点の距離だけ動くことができる。従って、外側お
よび内側測定において、ジョウ間に被測定物を斜めに挟
んでしまった場合でも、ロック後に面調整(いわゆる、
さぐり測定)などの修正ができるから、より正確な測定
を行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態の説明に
あたって、同一構成要件については、同一符号を付し、
その説明を省略もしくは簡略化する。
【0018】(第1実施形態)図1は本発明の第1実施
形態のノギスを示す背面図、図2はその要部を示す斜視
図である。第1実施形態のノギスは、本尺10と、この
本尺10に移動可能に設けられ第1スライダ20と、前
記本尺10に移動可能に設けられた第2スライダ30
と、前記第1スライダ20と第2スライダ30との間に
介装され第2のスライダ30の移動を第1スライダ20
に伝達するとともに、本尺10および第1スライダ20
のジョウ(後述)が被測定物に当接した状態において、
第2スライダ30に測定方向の力が作用したときに弾性
変形して第2スライダ30の測定方向の移動を許容する
弾性部材50と、前記第2スライダ30が弾性部材50
の弾性変形によって測定方向へ移動したときに変位され
本尺10のスライダ摺動基準面を除く部分に係合して第
2スライダ30の移動をロックするロック片45を有す
るロック機構40Aとを備えている。
【0019】前記本尺10には、その基端側下面に外側
測定用ジョウ11が設けられているとともに、裏面側に
おいて、幅方向略中央にデプスバー収納溝13が長手方
向に沿って形成されている。なお、本実施形態のノギス
では、本尺10の下面(外側測定用ジョウ11が設けら
れた面)が第1スライダ20の摺動基準面14に形成さ
れている。また、デプスバー収納溝13に収納されるデ
プスバーが設けられていない。
【0020】前記第1スライダ20には、その下面に前
記外側測定用ジョウ11とともに被測定物に当接される
外側測定用ジョウ21と、前記弾性部材50を保持する
スプリングホルダ23とがそれぞれ設けられているとと
もに、上面に第1スライダ20を本尺10に固定するた
めのロックねじ24が設けられている。なお、正面に
は、第1スライダ20の移動量をデジタル表示するデジ
タル表示器(図示省略)が設けられている。スプリング
ホルダ23には、一端が前記第2スライダ30に突設さ
れ、かつ、途中に突起部25を有する連結バー26がス
ライダ20の移動方向と同方向へ摺動可能に挿入されて
いる。連結バー26の突起部25とスプリングホルダ2
3の一方の起立壁23Aとの間には、前記弾性部材50
が前記連結バー26の外側に巻回された状態で収納され
ている。
【0021】前記第2スライダ30には、その下面に指
掛け31が形成されているとともに、背面側に矩形状の
凹部32が形成されている。凹部32の下部位置には、
係合孔33が形成されている。
【0022】前記ロック機構40Aは、一端が前記第1
スライダ20に固定された支点バー41と、前記第2ス
ライダ30の凹部32内に収納されかつ前記支点バー4
1の他端にピン44を介して回動可能に支持されたロッ
ク片45とを備える。ロック片45には、図3に示すよ
うに、その下端に前記係合孔33に挿入される係合部4
6が形成されているとともに、中央部に四角形状の係合
突起47が形成されている。係合突起47は、図4に示
すように、ロック片45が垂直状態のときはデプスバー
収納溝13に対して隙間をもって摺動可能であるが、ロ
ック片45が回動したときにはデプスバー収納溝13に
係合するようになっている。
【0023】このような構成において、測定(外側測
定)に際して、第2スライダ30を本尺10に沿ってか
つジョウ11,21が狭まる方向へ移動させていくと、
第1スライダ20も本尺10に沿って同方向へ移動され
ていき、やがて、第1スライダ20のジョウ21と本尺
10のジョウ11とで被測定物を挟む。この状態におい
て、第2スライダ30をさらに同方向へ移動させようと
すると、第1スライダ20はそれ以上移動することがで
きないから、弾性部材50が圧縮されるとともに、第2
スライダ30が第1スライダ20に接近する方向へ移動
される。すると、第1スライダ20に支点バー41を介
して支持されたロック片45が回動され、そのロック片
45に形成された係合突起47がデプスバー収納溝13
に係合する。すると、それ以上の力が第2スライダ30
から第1スライダ20へ伝達されず、かつ、第1スライ
ダ20もロックされる。この状態において、デジタル表
示器の表示値を読み取る。
【0024】従って、第1実施形態によれば、外側測定
用ジョウ11,21間に被測定物を挟んだ状態におい
て、第2スライダ30に測定方向の力を作用すると、弾
性部材50が圧縮されるとともに、第2スライダ30が
第1スライダ20に接近する方向へ移動し、その結果、
ロック片45が回動され、そのロック片45に形成され
た係合突起47がデプスバー収納溝13に係合し、それ
以上の力が第2スライダ30から第1スライダ20へ伝
達されないから、一定の測定力の下で読み取りできる。
つまり、個人差なく測定を行える。
【0025】また、ロック片45は第2スライダ30の
移動をロックする構造であるから、第1スライダ20が
本尺10のスライダ摺動基準面14から浮くこともな
い。しかも、ロック片45は本尺10のスライダ摺動基
準面14を除く部分に係合されるから、スライダ20が
移動する本尺10のスライダ摺動基準面14を傷つける
こともなく、スライダ20の円滑な摺動を長期に渡って
確保しつつ、高精度な測定を保証できる。
【0026】また、ロック片45が係合する部分とし
て、通常のノギスが備えているデプスバー収納溝13を
利用しているから、従来の本尺の構成を変えることな
く、簡単に構成できる。また、ロック機構40Aは、第
1スライダ20に支点バー41の一端を固定し、この支
点バー41の他端にピン44を介してロック片45を回
動可能に支持すればよいから、簡単に構成できる。
【0027】なお、前記実施形態では、外側測定用のノ
ギスについて説明したが、内側測定用のノギスにも適用
できる。この場合には、連結バー26の突起部25とス
プリングホルダ23の一方の起立壁23Aとの間に設け
られていた弾性部材50を、連結バー26の突起部25
とスプリングホルダ23の他方の起立壁23Bとの間に
設けるようにすればよい。もとより、本尺10および第
1スライダ20には、内側測定用ジョウをそれぞれ設け
る。
【0028】(第2実施形態)図5は本発明の第2実施
形態のノギスを示す背面図、図6はその要部を示す斜視
図である。第2実施形態のノギスは、第1実施形態のノ
ギスとロック機構が異なる。本実施形態のロック機構4
0Bを構成する支点バー42は、一端が前記第1スライ
ダ20に固定され、他端がロック片45の中間側部に隙
間をあけて対向配置されている。
【0029】また、ロック片45は、前記第2スライダ
30の凹部32内に保持手段48を介して所定の姿勢
(垂直な姿勢)に保持され、前記第2スライダ30が弾
性部材50の圧縮変形によって測定方向へ移動したとき
に前記支点バー42の他端に当接して回動されるように
なっている。保持手段48は、前記ロック片45の中間
部に取り付けられた取付部48Aと、この取付部48A
の四隅から斜めに延びて先端が前記第2スライダ30の
凹部32内の側壁に当接した4つの板ばね部48Bとか
ら構成されている。
【0030】従って、第2実施形態によれば、測定(外
側測定)に際して、第2スライダ30を本尺10に沿っ
てかつジョウ11,21が狭まる方向へ移動させていく
と、第1スライダ20も本尺10に沿って同方向へ移動
されていき、やがて、第1スライダ20のジョウ21と
本尺10のジョウ11とで被測定物を挟む。この状態に
おいて、第2スライダ30をさらに同方向へ移動させよ
うとすると、第1スライダ20はそれ以上移動すること
ができないから、弾性部材50が圧縮されるとともに、
第2スライダ30が第1スライダ20に接近する方向へ
移動される。すると、第1スライダ20に一端が固定さ
れた支点バー42の他端がロック片45に当接するの
で、ロック片45が回動され、そのロック片45に形成
された係合突起47がデプスバー収納溝13に係合され
る。ロック片45の係合突起47がデプスバー収納溝1
3に係合、つまり、ロックされると、それ以上の力は第
2スライダ30から第1スライダ20に伝わらない。こ
のとき、第1スライダ20は、ジョウ11,21が広が
る方向へはロックされているが、狭まる方向へは動くこ
とができる。従って、ジョウ11,21間に被測定物を
斜めに挟んでしまった場合でも、ロック後に面調整(い
わゆる、さぐり測定)などの修正ができるから、より正
確な測定を行うことができる。
【0031】なお、前記実施形態では、外側測定用のノ
ギスについて説明したが、内側測定用のノギスにも適用
できる。この場合には、連結バー26の突起部25とス
プリングホルダ23の一方の起立壁23Aとの間に設け
られていた弾性部材50を、連結バー26の突起部25
とスプリングホルダ23の他方の起立壁23Bとの間に
設ける一方、支点バー42の他端をロック片45に対し
て反対側(図5で左側)から当接するように構成すれば
よい。もとより、本尺10および第1スライダ20に
は、内側測定用ジョウをそれぞれ設ける。
【0032】(第3実施形態)図7は本発明の第3実施
形態のノギスを示す背面図、図8はその要部を示す斜視
図である。第3実施形態のノギスは、第1、第2実施形
態のノギスに対して、内側測定用ジョウ12,22が設
けられている。つまり、本尺10に内側測定用ジョウ1
2が、第1スライダ20に内側測定用ジョウ22がそれ
ぞれ設けられている。また、弾性部材は、2つの弾性部
材50A,50Bから構成され、それぞれが前記スプリ
ングホルダ23の起立壁23A,23Bと突起部25と
の間に挿入されている。
【0033】また、本実施形態のロック機構40Cは、
第2実施形態のロック機構40Bに対して、支点バーが
異なる。本実施形態の支点バー43は、詳細を図9に示
すように、支点バー43の他端に所定間隔隔てて2つの
支点43A,43Bを有する。そして、2つの支点43
A,43Bの間に、前記ロック片45の中間部が位置さ
れている。なお、外側測定用ジョウ11,21間または
内側測定用ジョウ12,22間に被測定物を挟持してい
ない状態では、支点43A,43Bとロック片45の中
間部との間に隙間が設けられている。
【0034】従って、第3実施形態によれば、外側測定
および内側測定において、一定の測定力の下で測定でき
る。なお、外側測定については、第2実施形態と同様で
あるので、説明を省略する。内側測定に際して、第2ス
ライダ30を本尺10に沿ってかつジョウ12,22が
広がる方向へ移動させていくと、第1スライダ20も本
尺10に沿って同方向へ移動されていき、やがて、第1
スライダ20のジョウ22と本尺10のジョウ12とが
被測定物の内側測定部位に当接する。この状態におい
て、第2スライダ30をさらに同方向へ移動させようと
すると、第1スライダ20はそれ以上移動することがで
きないから、弾性部材50Bが圧縮されるとともに、第
2スライダ30が第1スライダ20から離間する方向へ
移動される。すると、第1スライダ20に一端が固定さ
れた支点バー43の他端の支点43Bがロック片45に
当接するので、ロック片45が回動され、そのロック片
45に形成された係合突起47がデプスバー収納溝13
に係合される。
【0035】ロック片45の係合突起47がデプスバー
収納溝13に係合、つまり、ロックされると、それ以上
の力は第2スライダ30から第1スライダ20に伝わら
ない。このとき、第1スライダ20は、ジョウ12,2
2が狭まる方向へはロックされているが、広がる方向へ
は動くことができる。従って、外側および内側測定にお
いて、ジョウに対して被測定物を斜めに当接してしまっ
た場合でも、ロック後に面調整(いわゆる、さぐり測
定)などの修正ができるから、より正確な測定を行うこ
とができる。
【0036】以上の各実施形態では、第2スライダ30
の移動をロックする際、ロック片45が回動して、その
ロック片45に形成された係合突起47が本尺10のデ
プスバー収納溝13に係合する構造であったが、たとえ
ば、ロック片45が本尺10の幅方向へスライドし、そ
れによって本尺10の幅方向上面に係合するようにして
もよい。
【0037】また、ロック片45に形成された係合突起
の形状については、前記実施形態で説明した形状に限ら
ず、他の形状でもよい。たとえば、図10に示すよう
に、四隅を1/4円で凹状に形成した係合突起47Aの
形状(図10(A))、上下面を凸弧状に形成した係合
突起47Bの形状(図10(B))、あるいは、四隅を
アール状に面取りした係合突起47Cの形状(図10
(C))でもよい。
【0038】また、弾性部材50,50A,50Bとし
ては、圧縮スプリングに限らず、引張スプリングを利用
してもよく、あるいは、ゴムやスポンジ状の材料を用い
てもよい。
【0039】また、第1スライダ20の移動量について
は、本尺10およびスライダ20に目盛りを形成し、こ
の目盛から読み取ってもよく、あるいは、本尺10に対
するスライダ20の移動量を静電容量式、光学式、磁気
式などの検出手段で検出し、それをデジタル表示し、こ
の表示値を読み取るようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】本発明のノギスによれば、個人差なく測
定を行えるとともに、ロック片が第2スライダの移動を
ロックする構造であるから、第1スライダが本尺のスラ
イダ摺動基準から浮くこともなく、また、ロック片は本
尺のスライダ摺動基準面を除く部分に係合され、スライ
ダが移動する本尺のスライダ摺動基準面を傷つけること
もないから、スライダの円滑な摺動を確保しつつ、高精
度な測定を保証できる。。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のノギスを示す背面図で
ある。
【図2】同上実施形態の要部を示す斜視図である。
【図3】同上実施形態のロック片を示す斜視図である。
【図4】同上実施形態のロック片が回動したときの様子
を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態のノギスを示す背面図で
ある。
【図6】同上実施形態の要部を示す斜視図である。
【図7】本発明の第3実施形態のノギスを示す背面図で
ある。
【図8】同上実施形態の要部を示す斜視図である。
【図9】同上実施形態の支点バーとロック片との関係を
示す図である。
【図10】ロック片の他の例を示す図である。
【符号の説明】
10 本尺 11,21 外側測定用ジョウ 12,22 内側測定用ジョウ 13 デプスバー収納溝 14 スライダ摺動基準面 20 第1スライダ 30 第2スライダ 40A,40B,40C ロック機構 41,42,43 支点バー 43A,43B 支点 45 ロック片 47,47A,47B,47C 係合突起 48 保持手段 50,50A,50B 弾性部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安達 聡 神奈川県川崎市高津区坂戸1−20−1 株 式会社ミツトヨ内 Fターム(参考) 2F061 AA02 AA16 DD04 FF04 FF33 FF46 FF52 FF64 FF73 GG07 JJ74 RR07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジョウを有する本尺と、 この本尺に移動可能に設けられ前記ジョウとともに被測
    定物に当接されるジョウを有する第1スライダと、 前記本尺に移動可能に設けられた第2スライダと、 前記第1スライダと第2スライダとの間に介装され第2
    スライダの移動を第1スライダに伝達するとともに、前
    記両ジョウが被測定物に当接した状態において、第2ス
    ライダに測定方向の力が作用したときに弾性変形して第
    2スライダの測定方向の移動を許容する弾性部材と、 前記第2スライダが弾性部材の弾性変形によって測定方
    向へ移動したときに変位され本尺のスライダ摺動基準面
    を除く部分に係合して第2スライダの移動をロックする
    ロック片を有するロック機構と、 を備えたことを特徴とするノギス。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のノギスにおいて、 前記ロック片は、前記第2スライダが弾性部材の弾性変
    形によって測定方向へ移動したときに回動され前記本尺
    の幅方向略中央位置に本尺の長手方向に沿って形成され
    たデプスバー収納溝に係合する係合突起を備えることを
    特徴とするノギス。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のノギスにおいて、 前記ロック機構は、一端が前記第1スライダに固定され
    た支点バーと、この支点バーの他端に回動可能に支持さ
    れ、前記第2スライダが弾性部材の弾性変形によって測
    定方向へ移動したときに回動されるロック片と、このロ
    ック片に形成されロック片が回動したときに前記本尺の
    幅方向略中央位置に本尺の長手方向に沿って形成された
    デプスバー収納溝に係合して第2スライダの移動をロッ
    クする係合突起とを備えたことを特徴とするノギス。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のノギスにおいて、 前記ロック機構は、一端が前記第1スライダに固定され
    た支点バーと、前記第2スライダに保持手段を介して所
    定の姿勢に保持され、前記第2スライダが弾性部材の弾
    性変形によって測定方向へ移動したときに前記支点バー
    の他端に当接して回動されるロック片と、このロック片
    に形成されロック片が回動したときに前記本尺の幅方向
    略中央位置に本尺の長手方向に沿って形成されたデプス
    バー収納溝に係合して第2スライダの移動をロックする
    係合突起とを備えたことを特徴とするノギス。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のノギスにおいて、 前記本尺および第1スライダには、内側測定用ジョウお
    よび外側測定用ジョウがそれぞれ設けられ、 前記ロック機構は、一端が前記第1スライダに固定され
    かつ他端に所定間隔隔てて2つの支点を有する支点バー
    と、前記第2スライダに保持手段を介して所定の姿勢に
    かつ前記支点バーの2つの支点の間に保持され、前記第
    2スライダが弾性部材の弾性変形によって外側測定方向
    へ移動したときに前記支点バーの一方の支点に当接して
    回動されるとともに、前記第2スライダが弾性部材の弾
    性変形によって内側測定方向へ移動したときに前記支点
    バーの他方の支点に当接して回動されるロック片と、こ
    のロック片に形成されロック片が回動したときに前記本
    尺の幅方向略中央位置に本尺の長手方向に沿って形成さ
    れたデプスバー収納溝に係合して第2スライダの移動を
    ロックする係合突起とを備えたことを特徴とするノギ
    ス。
JP33137498A 1998-11-20 1998-11-20 ノギス Expired - Fee Related JP3943737B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33137498A JP3943737B2 (ja) 1998-11-20 1998-11-20 ノギス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33137498A JP3943737B2 (ja) 1998-11-20 1998-11-20 ノギス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000155001A true JP2000155001A (ja) 2000-06-06
JP3943737B2 JP3943737B2 (ja) 2007-07-11

Family

ID=18242980

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33137498A Expired - Fee Related JP3943737B2 (ja) 1998-11-20 1998-11-20 ノギス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3943737B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7533474B2 (en) 2006-08-24 2009-05-19 Mitutoyo Corporation Caliper gauge
JP2010038730A (ja) * 2008-08-05 2010-02-18 Mitsutoyo Corp ノギス
JP2014202612A (ja) * 2013-04-05 2014-10-27 株式会社ミツトヨ 測定器
DE102015216206A1 (de) 2014-08-27 2016-03-03 Mitutoyo Corporation Messinstrument
CN108413828A (zh) * 2018-03-23 2018-08-17 中国石油天然气集团公司管材研究所 一种测量外径极值及椭圆度的智能游标卡尺及其测量方法
CN110186353A (zh) * 2019-07-08 2019-08-30 马鞍山钢铁股份有限公司 火车车轮径向尺寸量具及火车车轮径向尺寸测量方法
CN112254620A (zh) * 2020-10-26 2021-01-22 宁夏天地奔牛实业集团有限公司 新型矿用链轮链窝检测测量装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7533474B2 (en) 2006-08-24 2009-05-19 Mitutoyo Corporation Caliper gauge
JP2010038730A (ja) * 2008-08-05 2010-02-18 Mitsutoyo Corp ノギス
JP2014202612A (ja) * 2013-04-05 2014-10-27 株式会社ミツトヨ 測定器
DE102015216206A1 (de) 2014-08-27 2016-03-03 Mitutoyo Corporation Messinstrument
US9631912B2 (en) 2014-08-27 2017-04-25 Mitutoyo Corporation Measuring instrument
DE102015216206B4 (de) 2014-08-27 2023-11-30 Mitutoyo Corporation Messinstrument
CN108413828A (zh) * 2018-03-23 2018-08-17 中国石油天然气集团公司管材研究所 一种测量外径极值及椭圆度的智能游标卡尺及其测量方法
CN110186353A (zh) * 2019-07-08 2019-08-30 马鞍山钢铁股份有限公司 火车车轮径向尺寸量具及火车车轮径向尺寸测量方法
CN110186353B (zh) * 2019-07-08 2024-03-05 马鞍山钢铁股份有限公司 火车车轮径向尺寸量具及火车车轮径向尺寸测量方法
CN112254620A (zh) * 2020-10-26 2021-01-22 宁夏天地奔牛实业集团有限公司 新型矿用链轮链窝检测测量装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3943737B2 (ja) 2007-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7352271B2 (en) Probe and contour measuring instrument
JPS58196404A (ja) タッチ信号プロ−ブ
JP5193729B2 (ja) ノギス
JP2000155001A (ja) ノギス
JPH1043150A (ja) 脈波検出装置
JP3013724B2 (ja) 測定器
JP4747029B2 (ja) 硬度計の検査装置
US4188727A (en) Constant pressure slide calipers for inside-outside measurements
US5369890A (en) Self-positioning caliper
JP4711803B2 (ja) 定規
US10852118B2 (en) Extensometer structure
JPH1089907A (ja) 内径測定器
JP2786803B2 (ja) パチンコ機械用釘間隔測定器
JP3911351B2 (ja) 校正器の保持治具及び測定機
JP2000131046A (ja) 変位測定装置
TWI660155B (zh) 比對式量規
JPH0949721A (ja) 当接型測定器
JP5930537B2 (ja) クリアランス調整機構を有するリニアエンコーダおよびリニアエンコーダのクリアランス調整方法
JPH058401U (ja) 曲面部用段差ゲージ
JP2556792Y2 (ja) ワーク測定装置
JPH0526481Y2 (ja)
JPS61129501A (ja) カメラレンズの移動量測定装置
JP3139922B2 (ja) パチンコ機械用釘間隔測定器
JPH0124563Y2 (ja)
JP2002352493A (ja) 磁気テープカートリッジのリーダピン脱着力測定器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070313

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070406

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130413

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160413

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees