JP2000154060A - LaGaO3系焼結体並びにそれを用いた酸素透過膜 - Google Patents
LaGaO3系焼結体並びにそれを用いた酸素透過膜Info
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Abstract
性を有するLaGaO3系焼結体を提供する。また電極
を形成することなく酸素の分圧の差のみにより酸素を透
過させることのできる優れた性能の酸素透過膜を提供す
る。 【解決手段】 La2O3、SrCO3、Ga2O3、Ni
Oを所定の化学量論比になるように混合し、大気中で、
温度1000℃にて6時間仮焼し、得られた仮焼体を粉
砕後、再びよく混合し、大気中で、温度1500℃にて
6時間焼成することにより得られる。この焼結体を所定
の大きさに研磨する等の加工を施し、酸素透過膜が得ら
れる。この酸素透過膜は、電極を形成することなく酸素
を酸素濃度の高い側から低い側へ透過することができ、
温度1000℃におけるその酸素透過量は87.69μ
mol/cm2・minを達成することができる。
Description
結体並びにそれを用いた酸素透過膜に関する。更に詳し
くは、ペロブスカイト型結晶構造を有するLaGaO3
系焼結体のLaサイトの一部にSr、Ca及びBaを固
溶させ、Gaサイトの一部にNiを固溶させることによ
り優れた酸素イオン伝導性及び電子伝導性を具備するL
aGaO3系焼結体に関する。また、このLaGaO3系
焼結体を用いることにより飛躍的に大きな酸素透過性を
有する酸素透過膜に関する。
素イオン伝導性の高い材料であることが知られており、
特開平9−161824号公報に開示されているよう
に、LaGaO3系焼結体の両面に電極を形成すること
によって低温領域において優れた発電特性を有する固体
電解質型燃料電池として利用することができる。また、
このLaGaO3系焼結体からなる固体電解質において
は電極を取り付け、外部回路を形成することで、酸素の
分圧の高い側から、低い側へ酸素を透過させることが可
能となる。更に、Solid State Ionics 104(1997)67-
78に開示されているように、LaGaO3のGaサイト
にCoを固溶させると電子伝導性が大きくなり、電圧を
印加することなく酸素分圧の高い側から低い側に酸素を
透過させることができることが知られている。しかし、
酸素の透過量は882℃において約0.6μmol/c
m2・minと非常に低い。
解決するものであり、高い酸素イオン伝導性及び電子伝
導性の両方の特性を有するLaGaO3系焼結体を提供
することを課題とする。また、本発明は、電極を形成す
ることなく、比較的低温においても酸素を透過させるこ
とができ、且つ、特にその酸素透過量が飛躍的に多い酸
素透過膜を提供することを課題とする。
3系焼結体は、ペロブスカイト型結晶構造を有し、一般
式(La1-xMx)(Ga1-yNiy)O3 - δで表され、M
はSr、Ca及びBaのうちの少なくとも1種であり、
yは0.15〜0.3であることを特徴とする。
aO3を基本とする結晶格子からなり、この結晶格子中
のLaの一部は、Sr、Ca及びBaの少なくとも一種
のよって置換され、Gaの一部は、Niによって置換さ
れている焼結体である。本発明においては、Laサイト
にMを固溶させることにより酸素イオン伝導性を向上さ
せ、GaサイトにNiを固溶させることにより電子伝導
性を向上させることができ、それによって、混合伝導体
とすることができる。但し、本発明において「電子伝導
性」はホール伝導性を含む意味に用いるものとする。
aO3において、La及びGaの酸化数は通常それぞれ
+3であるが、本発明のLaGaO3系焼結体では、こ
のLaサイトに、安定な酸化数が+2であるMを固溶さ
せることにより、結晶格子中に酸素欠陥が形成され、こ
れにより酸素イオン伝導性が向上しているものと考えら
れる。また、Gaサイトに安定な酸化数が+2であるN
iを固溶させた場合、酸素の分圧の差が大きくなると、
このNiの酸化数は+3となりホールが形成される。こ
れにより電子伝導性が向上しているものと考えられる。
けるイオン半径がLaのそれに近い金属であることが好
ましい。これによりMは結晶中のLaサイトに固溶しや
すくなる。従って、MはSr、Ca及びBaとすること
ができる。このことは、Ga及びNiの結晶中のイオン
半径についても同様である。
す「x」は0.05〜0.4であることが好ましく、
0.1〜0.3であることがより好ましく、0.15〜
0.25であることが特に好ましい。このxが0.05
未満であるとLaサイトにMを固溶させたことによる効
果が十分に得られないため好ましくない。このxが0.
4を超えると、固溶しないMが酸化物等として焼結体中
に析出し、別相を形成することにより、酸素イオン伝導
性が十分に向上しないため好ましくない。従って、第4
発明のように、これらMのうち特にSrはそのイオン半
径が最もLaのイオン半径に近いため好ましく、xは
0.1〜0.3であることが好ましい。
ているNiの量比を表わす。このyは0.15〜0.3
であり、0.18〜0.27とすることが好ましい。こ
のyが0.15未満であるとGaサイトにNiを固溶さ
せたことによる効果が十分に得られないため好ましくな
い。このyが0.3を超えると固溶しないNiが酸化物
等として焼結体中に析出し、別相を形成することによ
り、酸素イオン伝導性及び電子伝導性が十分に向上しな
いため好ましくない。
xは0.1〜0.3、且つyは0.15〜0.3である
ことが好ましく、xは0.15〜0.25、且つyは
0.18〜0.27であることがより好ましい。
に固溶するM及びNiの量比により変化する値である。
従って、「3−δ」は上記一般式における酸素原子が、
mol比において正確に(La1-xMx)及び(Ga1-y
Niy)に対して3倍量が結晶格子中に含まれないこと
を表すものである。
は、特に限定されず大きいほど好ましく、1000℃に
おいて測定した場合の酸素透過量(以下、T1000とも表
す。)が30μmol/cm2・min以上であること
が好ましい。更に、第2発明のように、T1000が30〜
100μmol/cm2・minであることが好まし
く、40〜100μmol/cm2・minであること
がより好ましく、50〜100μmol/cm2・mi
nであることが特に好ましい。
GaO3系焼結体を直径15.7mm、厚さ0.5mm
の円盤状に成形し、この円盤の一面が流速50cc/m
inの乾燥空気に接し、他面が流速50cc/minの
窒素に接する場合に、この乾燥空気側から窒素側へ透過
する酸素の量を測定することにより求めることができ
る。
酸素分圧等の他の要因を調整することにより、T1000は
80μmol/cm2・min以上とすることができ、
xを0.2、且つyを0.25とすることにより、T
1000は87μmol/cm2・min以上とすることも
できる。(図5及び6を参照。)
ロブスカイト型結晶構造を有し、一般式(La1-xMx)
(Ga1-yNiy)O3 - δで表され、MはSr、Ca及び
Baのうちの少なくとも1種であり、1000℃におい
て測定した場合の酸素透過量が30〜100μmol/
cm2・minであることを特徴とする。
明と同様に各元素がLaサイト及びGaサイトに固溶す
ることにより、優れた酸素イオン伝導性及び電子伝導性
を有する。また、上記Mとしては、第1発明と同様にS
rが好ましい。このMがLaサイトに固溶する量比を表
す「x」は、特に限定されないが、0.05〜0.4で
あることが好ましく、0.1〜0.3であることがより
好ましく、0.15〜0.25であることが特に好まし
い。このxが0.05未満であるとLaサイトにMを固
溶させた効果が十分に得られない。またxが0.4を超
えると、固溶しないMが酸化物等として焼結体中に析出
し、別相を形成することにより、酸素イオン伝導性が十
分に向上しないため好ましくない。
表す「y」は、特に限定されないが、0.1〜0.5と
することができ、0.15〜0.3であることが好まし
く、0.18〜0.27であることがより好ましい。こ
のyが0.1未満であるとGaサイトにNiを固溶させ
たことによる効果が十分に得られないため好ましくな
い。このyが0.5を超えると固溶しないNiが酸化物
等として焼結体中に析出し、別相を形成することによ
り、酸素イオン伝導性及び電子伝導性が十分に向上しな
いため好ましくない。
は、1000℃で測定した場合の酸素透過量が30〜1
00μmol/cm2・minであり、40〜100μ
mol/cm2・minであることが好ましく、50〜
100μmol/cm2・minであることがより好ま
しい。この酸素透過量は、例えば、第1発明に示す測定
方法により測定した量を表すものとすることができる。
酸素分圧等の他の要因を調整することにより、また、x
を0.2、且つyを0.25とすることにより、T1000
は前記と同様の値とすることができる。(図5及び6を
参照。)
焼結体における酸素透過量を、1000℃以外の測定温
度で測定した場合に、その酸素透過量が30〜100μ
mol/cm2・minの範囲外であっても、1000
℃において測定した酸素透過量が30〜100μmol
/cm2・minの範囲内であれば、その焼結体は第2
及び3発明に含まれる。
は、ペロブスカイト型結晶構造を形成させるため、及
び、Laサイト及びGaサイトに各元素を固溶させるた
め大きな熱エネルギーを必要とする。従って、比較的高
温で2回以上の焼成を行うことが好ましい。具体的に
は、La、Ga、Niと、Sr、Ca及びBaのうちの
少なくとも1種との化合物からなり、加熱により各酸化
物になる原料粉末を所定の割合に混合し、大気中で温度
800〜1200℃にて3〜10時間仮焼し、得られた
仮焼物を粉末にし、これを成形した後、大気中で温度1
350〜1550℃にて3〜10時間焼成することによ
り得ることができる。また、この原料粉末として、各粉
末が均一に混合された、分散性に優れたものを使用する
ことが特に好ましい。
末を乳鉢等でよく混合することで達成することができ
る。この場合、各金属化合物としては、La、Sr、C
a、Ba、Ga、Niのそれぞれの酸化物、炭酸塩、水
酸化物、複合金属酸化物、複合金属炭酸塩、シュウ酸塩
等の加熱によりLa、Sr、Ca、Ba、Ga、Niの
各酸化物になる化合物を使用することができる。
ことによっても各粉末をより均一分散させることができ
る。この共沈とは2種以上の金属イオン等が共存する溶
媒から、これらの金属を含む化合物等を同時に沈殿させ
ることであり、これを利用した共沈法によれば、これら
の2種以上の金属元素を含む分散性に優れた混合粉末を
生成させることができる。共沈法において使用する溶媒
としては、水、有機溶媒、及びその混合溶媒等を使用す
ることができる。また、この金属イオンを生成する化合
物としては、La、Sr、Ca、Ba、Ga、Niの各
硝酸塩、硫酸塩、塩化物等を溶媒に溶解して所定の条件
下で共沈するものを使用することができる。有機溶媒を
用いる場合には有機金属化合物を使用することができ
る。また、これらの金属イオンは水酸化ナトリウム等の
アルカリ又はアンモニア等の添加、大量の水の添加によ
る加水分解、有機溶媒の添加、必要に応じて加熱する等
により沈殿させることができる。
図3に示すように焼結体中に空孔を有する。この空孔の
直径は、0.5〜30μmであり、この空孔が大きすぎ
たり、多すぎたりすると、即ち、緻密度が低いと機械的
強度が低下するため好ましくなく、また、十分な気密性
が保たれず、気体自体がこの焼結体を通過するため好ま
しくない。例えば、前記一般式において、xが0.1〜
0.3、且つyが0.15〜0.25である場合、理論
密度の95%以上にまで焼結させることができ、密度は
6.4g/cm3以上、また、破壊靭性は1.5〜3.
0MPa・m0.5、硬度は690〜850、ヤング率は
180〜195GPa、更に、ポアソン比は0.26〜
0.33とすることができる。
ト型結晶構造を有し、一般式(La 1-xMx)(Ga1-y
Niy)O3 - δで表され、MはSr、Ca及びBaのう
ちの少なくとも1種であるLaGaO3系焼結体からな
り、該LaGaO3系焼結体に電極を形成することな
く、酸素分圧の高い面から低い面に向かって酸素を透過
させることができることを特徴とする。上記「酸素透過
膜」における「膜」の厚さ及び形状等は特に限定されな
いが、この厚さは10〜3000μmであることが好ま
しく、100〜1000μmであることがより好まし
い。膜の厚さがこの範囲内であれば、十分な酸素透過能
を有し、且つ機械的強度も十分に備える酸素透過膜とす
ることができる。この酸素透過膜は、例えば所定の基体
表面に形成されて使用することができる。
の膜間に酸素分圧差が生ずれば起こるものであり、特
に、低温においてもこの透過が起きることが好ましい。
この酸素分圧は、酸素透過膜間の酸素分圧の高い面(酸
素が浸入する面)における分圧が、酸素分圧の低い面
(酸素が放出される面)における分圧に対して10倍以
上であるとよく、105倍以上であることが好ましく、
1010倍以上であることがより好ましい。これにより多
くの酸素を透過させることができる。
されないが、この量は大きいほど好ましく、例えば前記
のような測定方法により測定したT1000が30μmol
/cm2・min以上であることが好ましい。また、第
6発明のように、T1000は30〜100μmol/cm
2・minとすることができ、更に、40〜100μm
ol/cm2・minであることが好ましく、60〜1
00μmol/cm2・minであることがより好まし
く、90〜100μmol/cm2・minであること
が特に好ましい。
様の方法により、他の温度で測定した酸素透過量が30
〜100μmol/cm2・minの範囲外であって
も、T1 000が30〜100μmol/cm2・minの
範囲内であれば本第6発明に含まれる。また、前記焼結
体においてT1000とx及びyの関係について説明する前
記記述を同様に本酸素透過膜についても適用できる。
的に説明する。 実施例1 LaGaO3系焼結体の作製 市販されている純度99%以上のLa2O3、SrC
O3、Ga2O3、NiOの各粉末を、一般式(La1-xS
rx)(Ga1-yNiy)O3- δにおけるxおよびyを表
1の実験例1〜5ような化学量論比になるように秤量
し、アルミナ乳鉢を用いて1時間乾式混合した。得られ
た原料粉末をアルミナるつぼに入れて、大気中で温度1
000℃において6時間仮焼し、比表面積2.32m2
/g、平均粒径2.17μmの仮焼粉末を得た。このう
ち実験例3の原料粉末をX線回折測定した。このX線回
折チャートを図1に示す。
砕した後、この粉末1.2gを直径20mmの金型にて
直径20mm、厚さ1.5mmの円盤状に成形した。こ
の成形体をポリウレタン製の袋に入れ脱気し真空を保っ
た。これを2.7トンに加圧しながら15分間、CIP
(等方静水圧プレス)を施し、大気雰囲気下において、
温度1500℃において6時間焼成し、直径15.7m
m、厚さ1.2mm、密度6.77g/cm3、理論密
度の95%以上に緻密化したLaGaO3系焼結体を得
た。このうち実験例3のLaGaO3系焼結体のX線回
折チャートを図2に、得られた焼結体の表面を鏡面研磨
した鏡面研磨体の1000倍における電子顕微鏡写真を
図3に示す。 酸素透過性評価 上記のようにして得られたLaGaO3系焼結体を、厚
さ0.5mmに研磨し、図4に示すムライト製の円筒管
11a及び11bの間にパイレックスガラスの封止材3
を用いて封止し、装置1を作製した。この装置1により
酸素透過量の測定を行った。ムライト製の乾燥空気導入
口12a(直径10mm)より乾燥空気を流量50cc
/分で供給し、ムライト製の窒素導入口13aより窒素
を流量50cc/分で供給し、管11a及び11b(長
さ50cm、直径17cm)の温度を表1に示す700
℃、800℃、900℃及び1000℃に30分間保
ち、ムライト製の窒素及び酸素排出口13b(直径10
mm)より排出される窒素中の酸素量をモレキュラーシ
ーブをカラムとして用いたガスクロマトグラフにより測
定した。この結果を表1に併記する。また、この酸素透
過量と温度の相関を図5に、酸素透過量とyの相関を図
6に示す。
各成分は個別に存在し、まだ結晶を形成していないこと
が分かる。一方、図2では、特定のピークのみが観測さ
れることからLaGaO3系焼結体が生成されたことが
分かる。更に、その結晶は結晶化のよく進んだものであ
ることが分かる。表1及び図5より、x=0.2、y=
0.2、装置温度900℃では酸素透過量が63.97
μmol/cm2・minであり、1000℃において
は80.49μmol/cm2・minに達しているこ
とが分かる。特に、x=0.2、y=0.25、装置温
度900℃では酸素透過量が67.56μmol/cm
2・minであり、1000℃においては87.69μ
mol/cm2・minに達しており、極めて優れた酸
素透過性を有することが分かる。
y=0.25)の焼結体について、各特性を測定した。
その結果を表2に示す。各特性は以下の方法により測定
したものである。 密度;アルキメデス法により測定した。 破壊靭性値;JIS R 1607により測定した。 硬度;JIS R 1610により測定した。 ヤング率;JIS R 1602により測定した。 ポアソン比;JIS R 1602により測定した。
密化され、十分な強度を有する焼結体であることが分か
る。
溶解し、アンモニアにより調製したアルカリ性溶液を滴
下し、各金属元素を含む沈殿を得た。この沈殿を乾燥し
原料粉末を得た。この原料粉末をアルミナるつぼに入れ
て、大気中で温度600〜800℃において6時間仮焼
し、比表面積10m2/g以上、平均粒径約1.0μm
の仮焼粉末を得た。この仮焼粉末1kgとエタノール1
リットルと窒化珪素製玉石3.8kgを容量4.8リッ
トルの樹脂製ポットに投入し、16時間湿式粉砕した。
粉砕後の泥しょうをステンレスボールに移し、湯せんに
よりエタノールを除去し、メッシュが60のふるいを通
し、原料粉末を調製した。この原料粉末200gを金型
にて70mm×70mm×30mm(厚さ)の板状に成
形した。この成形体をポリウレタン製の袋に入れ脱気し
真空を保った。これを1.5トンに加圧しながら10秒
間、CIPを施した後、大気中で、温度1500℃にお
いて3時間焼成し、密度6.53g/cm3のLaGa
O3系焼結体55mm×55mm×25mm(厚さ)を
得た。ICP分光分析により同定を行ったところx及び
yはそれぞれx=0.2、y=0.25であり、理論密
度の95%以上のLaGaO3系焼結体を得ることがで
きた。
例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の
範囲内で種々変更した実施例とすることがでる。即ち、
La、Sr、Ca、Ba、Ga、Ni以外にも、酸素透
過性等に実質的に影響を及ぼさない範囲で他の成分等、
或いは、不可避不純物等が含まれてもよい。また、本発
明の酸素透過膜は、高酸素分圧側の表面、又は酸素透過
膜の両表面を、十分な気密性が保たれ、導入した気体自
体が通過しない程度に多孔質性にすることもできる。こ
れにより酸素の接触する表面積を増やすことができる。
更に、本実施例においてはバインダーを使用していない
が、ハイドロキシプロピルセルロース等のバインダを使
用し成形することもできる。また、エタノールの除去
は、量産規模においてはスプレードライヤー法等を用い
ることができる。
と、LaサイトにSr、Ca及び/又はBaを固溶させ
ることで、酸素イオン伝導性を向上させることができ
る。また、GaサイトにNiを固溶させることで、電子
伝導性を向上させることができる。この両伝導性を向上
させることにより、酸素透過量は飛躍的に大きな値とな
る。また、本発明のLaGaO3系焼結体を用いた酸素
透過膜を使用することで、電極を形成することなく、所
定の温度において、酸素の分圧差があれば膜内で酸素を
透過させることができる。
る。
ャートである。
GaO3系焼結体の倍率1000倍の電子顕微鏡写真で
ある。
相関を表すグラフである。
酸素透過量との相関を表すグラフである。
2a;乾燥空気導入口、12b;空気排出口、13a;
窒素導入口、13b;窒素及び酸素排出口、2;酸素透
過膜、3;封止材。
Claims (6)
- 【請求項1】 ペロブスカイト型結晶構造を有し、一般
式(La1-xMx)(Ga1-yNiy)O3 - δで表され、M
はSr、Ca及びBaのうちの少なくとも1種であり、
yは0.15〜0.3であることを特徴とするLaGa
O3系焼結体。 - 【請求項2】 1000℃において測定した場合の酸素
透過量が30〜100μmol/cm2・minである
請求項1記載のLaGaO3系焼結体。 - 【請求項3】 ペロブスカイト型結晶構造を有し、一般
式(La1-xMx)(Ga1-yNiy)O3 - δで表され、M
はSr、Ca及びBaのうちの少なくとも1種であり、
1000℃において測定した場合の酸素透過量が30〜
100μmol/cm2・minであることを特徴とす
るLaGaO3系焼結体。 - 【請求項4】 上記MはSrであり、上記xは0.1〜
0.3である請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記
載のLaGaO3系焼結体。 - 【請求項5】 ペロブスカイト型結晶構造を有し、一般
式(La1-xMx)(Ga1-yNiy)O3 - δで表され、M
はSr、Ca及びBaのうちの少なくとも1種であるL
aGaO3系焼結体からなり、該LaGaO3系焼結体に
電極を形成することなく、酸素分圧の高い面から低い面
に向かって酸素を透過させることができることを特徴と
する酸素透過膜。 - 【請求項6】 温度1000℃において測定した場合の
酸素透過量が30〜100μmol/cm2・minで
ある請求項5記載の酸素透過膜。
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