JP4153132B2 - LaGaO3系電子−酸素イオン混合伝導体及びそれを用いた酸素透過膜 - Google Patents
LaGaO3系電子−酸素イオン混合伝導体及びそれを用いた酸素透過膜 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、LaGaO3系電子−酸素イオン混合伝導体(以下、単に「LaGaO3系混合伝導体」ともいう。)及びそれを用いた酸素透過膜に関する。更に詳しくは、ペロブスカイト型結晶構造を有するLaGaO3系焼結体のLaサイトの一部にSr、Ca及びBaが固溶され、Gaサイトの一部にFeが固溶されており、優れた酸素イオン伝導性及び電子伝導性からなる混合イオン伝導性を具備するLaGaO3系混合伝導体に関する。また、優れた耐還元性を有し、飛躍的に大きな酸素透過性を有するLaGaO3系混合伝導体に関する。更に、このLaGaO3系混合伝導体を利用した酸素透過膜に関する。本発明のLaGaO3系混合伝導体は、センサ、電極、及び酸素透過膜等として使用することができる。更に、本発明の酸素透過膜は、炭化水素の部分酸化用酸素分離膜として使用することができる。
【0002】
【従来の技術】
固体中の電子キャリアーには電子、ホール、イオンがある。本発明では、これらを同時に移動させることができるものを総称して電子−酸素イオン混合伝導体と称する。この電子−酸素イオン混合伝導体は、センサ、電極等への応用に加え、酸素透過膜への応用が期待されている。これまで、電子−酸素イオン混合伝導体としてLaCoO3系、LaFeO3系、又はSeFeO3系などの材料が知られている。しかし、これらの材料はいずれも酸素透過量が少ない。更に、電子−酸素イオン混合伝導体自身が還元され易く、低酸素分圧下における使用が困難である。
また、現在、CH4を部分酸化することで合成ガスを製造する方法がメタンのアップ・グレーディングの観点より注目されている。この方法においては、供給される空気から酸素を分離する必要があり、CH4−空気の広い酸素分圧下で安定に酸素を輸送できる材料が望まれている。
【0003】
従来より、LaGaO3系焼結体は、酸素イオン伝導性の高い材料であり、耐還元性を有することが知られており、特開平9−161824号公報に開示されているように、LaGaO3系焼結体の両面に電極を形成することによって低温領域において優れた発電特性を有する固体電解質型燃料電池として利用することができる。また、このLaGaO3系焼結体からなる固体電解質に電極を取り付け、外部回路を形成することで、酸素分圧の高い側から、低い側へ酸素を透過させることが可能となる。
【0004】
更に、Chemistry of Materials 11(1999)2081−2088に開示されているように、LaGaO3のGaサイトにCoを固溶させると電子伝導性が大きくなり、電圧を印加することなく酸素分圧の高い側から低い側に酸素を透過させることができることが知られている。しかし、酸素の透過量は1000℃において約30μmol/cm2・minと少ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、優れた酸素透過性能を有し、且つ高い耐還元性を備えるLaGaO3系混合伝導体を提供することを課題とする。そして、本発明は、電極を形成することなく、比較的低温においても酸素を透過させることができ、且つ、特にその酸素透過量が飛躍的に多い酸素透過膜を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のLaGaO3系混合伝導体は、ペロブスカイト型結晶構造を有し、一般式(La1−xMx)(Ga1−yFey)O3 −δで表され、MはSr、Ca及びBaのうちの少なくとも1種であり、xは0.25〜0.4であり且つyは0.2〜0.45であることを特徴とする。
【0007】
上記「LaGaO3系混合伝導体」は、LaGaO3を基本とするペロブスカイト型結晶格子からなり、この結晶格子中のLaの一部は、Sr、Ca及びBaの少なくとも一種によって置換され、Gaの一部は、Feによって置換されている焼結体である。
本発明においては、LaサイトにMを固溶させることにより酸素イオン伝導性を向上させ、GaサイトにFeを固溶させることにより電子伝導性を向上させることができ、それによって混合伝導体とすることができる。特に、同様な性質を有するCoと比べて、Feを固溶させた場合はMの固溶量を増加させることができる。但し、本発明において「電子伝導性」はホール伝導性を含む意味に用いるものとする。
【0008】
ペロブスカイト型結晶構造を有するLaGaO3系混合伝導体において、La及びGaの酸化数は通常それぞれ+3であるが、本発明のLaGaO3系混合伝導体では、このLaサイトに、安定な酸化数が+2であるMを固溶させることにより、結晶格子中に酸素欠陥が形成され、これにより酸素イオン伝導性が向上しているものと考えられる。また、Gaサイトに安定な酸化数が+3であるFeを固溶させた場合、酸素分圧が高くなると、このFeの酸化数は+4となりホールが形成される。これにより優れた電子伝導性が発現しているものと考えられる。
【0009】
上記「M」としては、LaGaO3系混合伝導体の結晶中におけるイオン半径がLaのそれに近い金属であることが好ましい。これによりMは結晶中のLaサイトに固溶しやすくなる。従って、MはSr、Ca及びBaとすることができる。このことは、Ga及びFeの結晶中のイオン半径についても同様である。
【0010】
Mとしては、そのイオン半径が最もLaのイオン半径に近いSrが好ましい。また、Laサイトに固溶するSrの量比を表すxは0.25〜0.4である。
このxが0.05未満であるとLaサイトにMを固溶させたことによる効果が十分に得られないため好ましくない。このxが0.6を超えると、固溶しないMが酸化物等として混合伝導体中に析出し、別相を形成することにより、酸素イオン伝導性が十分に向上しないため好ましくない。
【0011】
また、上記「y」は、Gaサイトに固溶しているFeの量比を表わす。このyは0.2〜0.45であり、0.25〜0.45とすることが好ましい。このyが0.2未満であるとGaサイトにFeを固溶させたことによる効果が十分に得られないため好ましくない。このyが0.6を超えると、固溶しないFeが酸化物等として混合伝導体中に析出し、別相を形成することにより、酸素イオン伝導性が十分に向上しないため好ましくない。
【0012】
更に、これらx及びyの値はそれぞれ、xは0.25〜0.4、且つyは0.2〜0.45であり、xは0.25〜0.4、且つyは0.25〜0.45であることが好ましい。
尚、上記「δ」は、Laサイト及びGaサイトに固溶するM及びFeの量比により変化する値である。従って、「3−δ」は上記一般式における酸素原子が、mol比において正確に(La1−xMx)及び(Ga1−yFey)に対して3倍量が結晶格子中に含まれないことを表すものである。
【0013】
このLaGaO3系混合伝導体の酸素透過量は、特に限定されず大きいほど好ましく、1000℃において測定した場合の酸素透過量(以下、T1000とも表す。)を30μmol/cm2・min以上とすることができる。更に、50μmol/cm2・min以上とすることができ、特に70μmol/cm2・min以上とすることができる。(最高値は、少なくとも90μmol/cm2・min以上である。
【0014】
この酸素透過量は、本発明のLaGaO3系混合伝導体を直径15.7mm、厚さ0.5mmの円盤状に成形し、この円盤の一面が流速50cc/minの乾燥空気に接し、他面が流速50cc/minの窒素に接する場合(以下、単に「窒素−空気系」という。)に、この乾燥空気側から窒素側へ透過する酸素の量を測定することにより求めた場合の値である。尚、この酸素透過量は、酸素分圧差に依存するため、一面がメタンに接し、他面が空気に接する場合(以下、単に「メタン−空気系」という。)は、250μmol/cm2・min以上とすることができる。
【0015】
また、このLaGaO3系混合伝導体は窒素−空気系においては、xを0.25、且つyを0.4とすることにより、T1000は80μmol/cm2・min以上とすることができる。更に、xを0.3、且つyを0.4とすることにより、T1000は90μmol/cm2・min以上とすることができる。
【0016】
更に、本発明のLaGaO3系混合伝導体は、高い耐還元性を有する。この耐還元性とは、還元雰囲気に曝された場合に混合伝導体が還元され難く、LaGaO3系混合伝導体の結晶構造を保つことができることをいう。この耐還元性は、LaGaO3系混合伝導体を還元性雰囲気に曝すことによる重量変化で評価することができる。この重量変化が少ないほど還元性雰囲気における安定性が高い。耐還元性は、示差熱分析(以下、単に「TG−DTA」という。)により評価することができる。例えば、示差熱分析装置の試料皿にLaGaO3系混合伝導体を載置し、一酸化炭素を10体積%含有する窒素基準気体を毎分200ccで通過させながら加熱し、昇温させ、その重量変化を測定することにより評価することができる。
このような測定において、本発明のLaGaO3系混合伝導体は30〜900℃まで昇温させた場合であっても、その重量変化は、0.1%以下(更には0.09%以下)と低く、十分な耐還元性を有する。
【0017】
本第1発明〜第2発明のLaGaO3系混合伝導体では、ペロブスカイト型結晶構造を形成させるため、更に、Laサイト及びGaサイトに各元素を固溶させるため大きな熱エネルギーを必要とする。従って、比較的高温で2回以上の焼成を行うことが好ましい。具体的には、Sr、Ca、Ba、La、Ga及びFe等を含有する化合物からなる原料粉末を所定の割合に混合し、大気中で温度800〜1200℃にて3〜10時間仮焼し、得られた仮焼物を粉末にし、これを成形した後、大気中で温度1350〜1550℃にて3〜10時間焼成することにより得ることができる。また、この原料粉末として、各粉末が均一に混合された、分散性に優れたものを使用することが特に好ましい。
【0018】
この均一分散は、各金属化合物からなる粉末を乳鉢等でよく混合することで達成することができる。この場合、各金属化合物としては、La、Sr、Ca、Ba、Ga、Feのそれぞれの酸化物、炭酸塩、水酸化物、複合金属酸化物、複合金属炭酸塩、シュウ酸塩等の加熱によりLa、Sr、Ca、Ba、Ga、Feの各酸化物になる化合物を使用することできる。
【0019】
また、共沈法を利用し原料粉末を調製することによっても各粉末をより均一分散させることができる。この共沈とは2種以上の金属イオン等が共存する溶媒から、これらの金属を含む化合物等を同時に沈殿させることであり、これを利用した共沈法によれば、これらの2種以上の金属元素を含む分散性に優れた混合粉末を生成させることができる。
共沈法において使用する溶媒としては、水、有機溶媒、及びその混合溶媒等を使用することができる。また、この金属イオンを生成する化合物としては、La、Sr、Ca、Ba、Ga、Feの各硝酸塩、硫酸塩、塩化物等を溶媒に溶解して所定の条件下で共沈するものを使用することができる。有機溶媒を用いる場合には有機金属化合物を使用することもできる。
また、これらの金属イオンは、▲1▼水酸化ナトリウム等のアルカリ又はアンモニア等の添加、▲2▼大量の水の添加による加水分解、▲3▼有機溶媒の添加、及び必要に応じて加熱する等により沈殿させることができる。
【0020】
また、本発明のLaGaO3系混合伝導体は、図2に示すように混合伝導体中に空孔を有する。この空孔の直径は、0.5〜30μmであり、この空孔が大きすぎたり、多すぎたりすると、即ち、緻密度が低いと機械的強度が低下するため好ましくなく、また、十分な気密性が保たれず、気体自体がこの混合伝導体を通過するため好ましくない。
尚、本発明のLaGaO3系混合伝導体では、xが0.05〜0.6、且つyが0.2〜0.6である場合、理論密度の95%以上にまで焼結させることができる。その結果、密度は6g/cm3以上(更には6.5以上、特に7以上)とすることができる。
【0021】
本発明の酸素透過膜は、ペロブスカイト型結晶構造を有し、一般式(La1−xMx)(Ga1−yFey)O3 −δで表され、MはSr、Ca及びBaのうちの少なくとも1種であり、xは0.25〜0.4であり且つyは0.2〜0.45であるLaGaO3系混合伝導体からなり、該LaGaO3系混合伝導体に電極を形成することなく、酸素分圧の高い面から低い面に向かって酸素を透過させることができることを特徴とする。
【0022】
上記「酸素透過膜」の厚さ及び形状等は特に限定されない。この厚さが小さくなるほど、単位時間当たりの酸素透過量は大きくすることができるが、通常、10〜3000μmであることが好ましく、薄いほど好ましい。この酸素透過膜は、例えば所定の基体表面に形成されて使用することができる。
【0023】
この酸素透過膜における酸素の透過は、この膜間に酸素分圧差が生ずれば起こるものであり、特に、低温においてもこの透過が起きることが好ましい。この酸素分圧は、酸素透過膜間の酸素分圧の高い面(酸素が浸入する面)における分圧が、酸素分圧の低い面(酸素が放出される面)における分圧に対して10倍以上であるとよく、105倍以上であることが好ましく、1010倍以上であることがより好ましい。これにより多くの酸素を透過させることができる。
更に、電極を形成することにより、酸素透過量を向上させることもできる。この電極としては、Ag及びPt等の金属、LaNiO3系酸化物、LaCoO3系酸化物及びLaFeO3系酸化物等を挙げることができる。
【0024】
この酸素透過膜の酸素透過量は、特に限定されないが、この量は大きいほど好ましく、例えば前記のような測定方法により、窒素−空気系において測定したT1000は、30μmol/cm2・min以上とすることができ、更にT1000は50μmol/cm2・min以上とすることができ、特に80μmol/cm2・min以上とすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1(組成による評価)
▲1▼LaGaO3系混合伝導体の作製
市販されている純度99%以上のLa2O3、SrCO3、Ga2O3、Fe2O3の各粉末を、一般式(La1-xSrx)(Ga1-yFey)O3- δにおけるxおよびyを表1の実験例1〜5ような化学量論比になるように秤量し、アルミナ乳鉢を用いて1時間乾式混合した。得られた原料粉末をアルミナるつぼに入れて、大気中で温度1000℃において6時間仮焼した。
【0026】
【表1】
【0027】
得られた仮焼粉末をアルミナ乳鉢でよく粉砕した後、この粉末を金型にて円盤状に成形した。この成形体をポリウレタン製の袋に入れ脱気し真空を保った。これを2.7トンに加圧しながら15分間、CIP(等方静水圧プレス)を施した。その後、大気雰囲気において、温度1500℃で6時間焼成し、直径が約16mmで、厚さが0.6mmの5種類のLaGaO3系混合伝導体を得た。
【0028】
▲2▼酸素透過性評価
上記のようにして得られた実験例1〜5のLaGaO3系混合伝導体の表面を研磨し、各々ムライト製の円筒管11a及び11bの間に耐熱ガラス製のパッキン3を用いて挟着し、試験体1a(図3参照)を作製した。この試験体を更に保熱装置内に設置し、酸素透過量の測定を行った。導入口12a(直径10mm)より乾燥空気を流量50cc/分で供給し、導入口13aより窒素を流量50cc/分で供給し、管11a及び11b(長さ50cm、直径17cm)の温度を表1に示す700℃、800℃、900℃及び1000℃に30分間保ち、排出口13b(直径10mm)より排出される窒素中の酸素量をモレキュラーシーブをカラムとして用いたガスクロマトグラフにより測定した。この結果を表1に併記する。また、実験例1〜4のLaGaO3混合伝導体のX線回折チャートを図1に、実施例3のLaGaO3混合伝導体の表面を鏡面研磨し、撮影した1000倍の電子顕微鏡写真を図2に、酸素透過量と温度の相関を図4に、酸素透過量とy=0.4であるLaGaO3系混合伝導体のxとの相関を図5に各々示す。
【0029】
図1より、特定のピークのみが観測されることからLaGaO3系混合伝導体が生成されていることが分かる。更に、この混合伝導体は結晶化のよく進んだものであることが分かる。このことは、図2において1〜10μmの僅かな空隙しか認められないことからも分かる。
【0030】
また、表1、図4及び図5より、x=0.4、y=0.4、装置温度900℃では酸素透過量が65.1μmol/cm2・minであり、1000℃においては86.1μmol/cm2・minに達していることが分かる。特に、x=0.3、y=0.4、装置温度900℃では酸素透過量が64.8μmol/cm2・minであり、1000℃においては89.1μmol/cm2・minに達しており、極めて優れた酸素透過性を有することが分かる。
【0031】
実施例2(膜厚による評価)
▲1▼LaGaO3系混合伝導体の作製
実施例1の実験例3と同様にして、一般式(La1-xSrx)(Ga1-yFey)O3- δにおけるx=0.3及びy=0.4であり、直径約16mm、厚さ0.33、0.5mm、0.66mm、1.0mmの4種類のLaGaO3系混合伝導体を得た。
【0032】
▲2▼酸素透過性評価
実施例1と同様な方法により酸素透過量を測定し、その酸素透過量と膜厚の相関を図6示した。
【0033】
図6より、膜厚は薄い方がより酸素透過量が多いことが分かる。特に、膜厚が0.33mmであれば、装置温度900℃では酸素透過量が51μmol/cm2・minであり、1000℃においては73μmol/cm2・minに達していることが分かる。
【0034】
実施例3(耐還元性の評価)
示差熱重量測定装置(リガク社製、型式「サーモプラス」)の白金からなる試料皿に、実施例1において作製した実験例3(x=0.3、y=0.4)のLaGaO3系混合伝導体20.211mgを載置した。その後、毎分10℃ずつ昇温させながら、一酸化炭素を10体積%含有する窒素基準の気体を毎分200ccの流速で混合伝導体に接触するように通過させながら重量変化及び熱量変化を測定した。この結果を図7に示す。
【0035】
図7より、300℃付近から680℃付近まで僅かながら重量が減少しており、熱量も同様な温度において吸熱となっている。これは、この温度において混合伝導体中のFeが4価から3価に還元されることにより、酸素が脱離したことを表す。しかし、その重量変化は0.1重量%と小さく、更に、680℃より高温においては重量変化及び熱量変化がほとんど無い。従って、本発明のLaGaO3系混合伝導体は、高い耐還元性を有することが分かる。
【0036】
実施例4(共沈法を利用した実施例)
純水にLa、Sr、Ga及びFeのそれぞれの硝酸塩を溶解し、アンモニアにより調製したアルカリ性溶液を滴下し、各金属元素を含む沈殿を得た。この沈殿を乾燥し原料粉末を得た。この原料粉末をアルミナるつぼに入れて、大気中で温度600〜800℃において6時間仮焼し、仮焼粉末を得た。この仮焼粉末1kgとエタノール1リットルと窒化珪素製玉石3.8kgを容量4.8リットルの樹脂製ポットに投入し、16時間湿式粉砕した。粉砕後の泥しょうをステンレスボールに移し、湯せんによりエタノールを除去し、60メッシュのふるいを通し、原料粉末を調製した。その後、実施例1と同様にしてLaGaO3系混合伝導体を得た。
【0037】
実施例5(酸素透過膜の炭化水素部分酸化器としての使用)
▲1▼反応器の作製
実施例1と同様にして直径15.7mm、厚さ0.5mm、密度6.69g/cm3(理論密度の95%以上に緻密化されている)のLaGaO3系混合伝導体を得た。このLaGaO3系混合伝導体からなる酸素透過膜の一面にLa0.6Sr0.4CoO3(図8における6a、直径8mmの面に塗布)を、他面に炭化水素の部分酸化触媒としてNiを塗布(図8における6b、直径8mmの面に塗布)した。更に、図8に示すように、実施例1の試験体と同様のムライト製の円筒管11a及び11bの間にパイレックス製のパッキン3を用いて挟着し、反応器1bを得た。
【0038】
▲2▼炭化水素部分酸化活性評価
この反応器を更に保熱装置内に設置し、炭化水素部分酸化活性の評価を行った。導入口12a(直径10mm)より乾燥空気を流量50cc/分で供給した。そして、導入口13aよりメタンと窒素の2:1混合気を流量50cc/分で供給し、管11a及び11b(長さ50cm、直径17cm)の温度を700℃、800℃、900℃及び1000℃に30分間保ち、各温度において排出口13b(直径10mm)より排出される気体をガスクロマトグラフにより分析した。それにより得られたメタンの転化率、一酸化炭素、水素及び二酸化炭素の収率、酸素透過量を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】
この評価においては、炭素を生成することなく、CO/H2=1/2の合成ガスを50%以上の高い収率で得ることができた。特に、メタン−空気系である本実施例における酸素透過量は極めて多く、T1000=399.62μmol/cm2・minであった。
【0041】
実施例6(酸素透過膜の炭化水素部分酸化器としての使用)
▲1▼管状反応器の作製
実施例1と同様の方法で得た粉末を所定のゴム型にて1.5トンに加圧しながら15分間CIP(等方静水圧プレス)を施し、大気雰囲気において、温度1500℃において6時間焼成し、外径14mm、内径10mm、長さ400mmの管状体を得た。
【0042】
▲2▼炭化水素部分酸化活性評価
上記のようにして得られた管状体を用いて図9に示すような管型反応器1cを作製した。上記管状体からなる内管4と、ムライトからなる外管5の間には、毎分50ccとなるように空気を流入させた。また、内管内には粒状のNi系触媒6aを充填した。この装置を温度800〜1000℃に加熱しながら、内管の一端からメタンを流入させ、他端から流出する気体を、ガスクロマトグラフにより分析したところ、先の例に示すのとほぼ同じ結果が得られた。この結果、本発明のLaGaO3系混合伝導体を酸素透過膜を空気分離材として使用することができることが分かる。
【0043】
尚、本発明においては、上記の具体的な実施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることがでる。即ち、La、Sr、Ca、Ba、Ga、Fe以外にも、酸素透過性等に実質的に影響を及ぼさない範囲で他の成分等、或いは、不可避不純物等が含まれてもよい。
また、本発明の酸素透過膜は、高酸素分圧側の表面、又は酸素透過膜の両表面を、十分な気密性が保たれ、導入した気体自体が通過しない程度に多孔質性にすることもできる。これにより酸素の接触する表面積を増やすことができる。
【0044】
更に、本発明のLaGaO3系混合伝導体を用いた炭化水素部分酸化反応器においては、管状体1本のみで使用するだけでなく、これらを集めた集管体(ハニカム状体)とすることができる。このような集管体では、隣り合う管ごとに各々炭化水素又は空気(酸素のみでもよい)を通過させることにより、改質効率を大幅に向上させることができる。この管状体の断面形状も円形だけでなく、より隣り合う管状体との接触面積を増やすことのできる3〜6角形とすることができる。更に、内部に充填する触媒もNi系触媒だけでなく、ロジウム系触媒等を使用することができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明によると、LaサイトにSr、Ca及び/又はBaを固溶させることで、酸素イオン伝導性が向上し、GaサイトにFeを固溶させることで、電子伝導性が向上したLaGaO3系混合伝導体を得ることができる。更に、この両伝導性を向上することにより、酸素透過量が極めて大きなLaGaO3系混合伝導体を得ることができる。加えて、耐還元性の高いLaGaO3系混合伝導体とすることができる。本発明によると、本発明のLaGaO3系混合伝導体を使用することで、電極を形成することなく、所定の温度において、酸素の分圧差があれば酸素を透過させることができる酸素透過膜を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実験例1〜4のLaGaO3系混合伝導体のX線回折チャートである。
【図2】実験例3のLaGaO3系混合伝導体の倍率1000倍の電子顕微鏡写真である。
【図3】実施例1及び2で使用した酸素透過量測定に用いた試験体の模式図である。
【図4】実験例1、3、5のLaGaO3系混合伝導体の酸素透過量と温度との相関を表すグラフである。
【図5】実験例1〜4のLaGaO3系混合伝導体の酸素透過量とでSrの固溶量(x)との相関示すグラフである。
【図6】実施例2における酸素透過量と膜厚との相関を示すグラフである。
【図7】実施例3における示差熱重量分析の結果を示すグラフである。
【図8】実施例5で使用した炭化水素部分酸化器を模式的に示す断面図である。
【図9】実施例6で使用した炭化水素部分酸化器を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1a;試験体、1b;反応器、1c;管状反応器、11a及び11b;円筒管、12a及び13a;導入口、12b及び13b;排出口、2;LaGaO3系混合伝導体(酸素透過膜)、3;封止材、4;内管(酸素透過膜)、5;外管、6a;Ni系触媒、6b;La0.6Sr0.4CoO3。
Claims (8)
- ペロブスカイト型結晶構造を有し、一般式(La1−xMx)(Ga1−yFey)O3 −δで表され、MはSr、Ca及びBaのうちの少なくとも1種であり、xは0.25〜0.4であり且つyは0.2〜0.45であることを特徴とするLaGaO3系電子−酸素イオン混合伝導体。
- 上記MはSrである請求項1記載のLaGaO3 系電子−酸素イオン混合伝導体。
- 上記yは、0.3〜0.4である請求項1又は2に記載のLaGaO 3 系電子−酸素イオン混合伝導体。
- ペロブスカイト型結晶構造を有し、一般式(La1−xMx)(Ga1−yFey)O3 −δで表され、MはSr、Ca及びBaのうちの少なくとも1種であり、xは0.25〜0.4であり且つyは0.2〜0.45であるLaGaO3系電子−酸素イオン混合伝導体からなり、該LaGaO3系電子−酸素イオン混合伝導体に電極を形成することなく、酸素分圧の高い面から低い面に向かって酸素を透過させることができることを特徴とする酸素透過膜。
- 上記MはSrである請求項4記載の酸素透過膜。
- 上記yは、0.3〜0.4である請求項4又は5に記載の酸素透過膜。
- 酸素分圧の高い面における分圧を、酸素分圧の低い面における分圧に対して10倍以上にして用いられる請求項4乃至6のうちのいずれかに記載の酸素透過膜。
- 電極を備える請求項4乃至7のうちのいずれかに記載の酸素透過膜。
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