JP2000153677A - 印画物形成方法、インクジェット用保護層転写フィルム、印画物、及びインクジェット用プリンター - Google Patents

印画物形成方法、インクジェット用保護層転写フィルム、印画物、及びインクジェット用プリンター

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JP2000153677A
JP2000153677A JP10328544A JP32854498A JP2000153677A JP 2000153677 A JP2000153677 A JP 2000153677A JP 10328544 A JP10328544 A JP 10328544A JP 32854498 A JP32854498 A JP 32854498A JP 2000153677 A JP2000153677 A JP 2000153677A
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ink jet
image
polyvinyl
acetate copolymer
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English (en)
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Hideki Usuki
秀樹 臼杵
Katsuyuki Oshima
克之 大嶋
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット方式により形成された画像の
耐久性、特に耐水性を向上させるための方法、当該方法
に使用する保護層転写シートとプリンター、及び、当該
方法により得られる印画物を提供する。 【解決手段】 インクジェット方式の画像上に保護層を
熱転写する。ポリアミド、ポリビニルピロリドン、ポリ
ビニルアルコール、アイオノマー、ワックス類、セルロ
ース、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
アクリル樹脂のなかから選ばれる少なくとも1種の樹脂
からなる主保護層を備えた熱転写性保護層を有する保護
層転写フィルムを用いるのが好ましい。また、保護層転
写シートの供給機構と、当該保護層転写シートの熱転写
性保護層をインクジェット方式の画像上に熱転写するた
めの熱転写機構と、当該保護層転写シートを回収するた
めの回収機構をインクジェット用プリンターに組み込む
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット方
式により形成された耐水性、耐可塑剤性等の各種耐久性
に優れた印画物、その製造方法、その製造に利用する保
護層転写フィルム及びインクジェット用プリンターに関
する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンターは、コンピュ
ーター等のOA機器によって作成した文字、記号、図
形、画像等の視覚的情報を迅速にアウトプットできるの
で、現在広く利用されている。インクジェット方式にお
いては、微細な圧電素子(ピエゾ素子)の圧力によっ
て、或いはサーマルヘッドの加熱により発生するエアー
の圧力(バブルジェット)によって、染料、樹脂、添加
剤等を水とアルコールの混合溶剤に溶解して調製したイ
ンクをノズルから噴出させ、記録用シートに付着させる
ことにより記録を行なう。
【0003】インクジェット方式により作製された印画
物は、耐水性がなく、保存性が問題となってきていた。
そこで、インクジェットプリンターで作製した印画物の
各種耐久性、特に耐水性を高めるために種々の提案がな
されている。例えば、特開平10−7828号公報に
は、基材上にコロイダルシリカとシリル基含有ポリビニ
ルアルコールを沸点が100〜190℃の水溶性有機溶
剤に溶解した塗工液を塗布してインク吸収性、耐水性、
耐擦落性に優れる受容層を形成することが記載されてい
る。また、特開平10−16377号公報には、インク
受容層に耐水化剤を配合することが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、インクジェ
ット方式により形成された画像の耐久性、特に耐水性を
向上させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る印画物形成方法は、インクジェット方式
により形成した画像上に保護層を熱転写することを特徴
とする。インクジェットの画像を保護層で被覆すること
により、画像の耐水性を向上させることができる。ま
た、耐水性以外の耐久性、例えば耐可塑剤性などを向上
させることもできる。保護層を熱転写する方法によれば
熱転写後には当該保護層の乾燥工程が不要なので、印画
物に保護層用の塗工液を塗布する方法とは異なり、印画
物を迅速に作製することができる。
【0006】保護層を熱転写するために使用する転写フ
ィルムとしては、基材フィルム上に、ポリアミド、ポリ
ビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、アイオノマ
ー、ワックス類、セルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩
化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂のなかから選ばれ
る少なくとも1種の樹脂からなる主保護層を備えた熱転
写性保護層が設けられた保護層転写フィルムを用いるの
が好ましい。熱転写性保護層は、主保護層だけの単層構
造でもよいし、主保護層とともにそれ以外の層を備える
多層構造であってもよい。熱転写性保護層を構成するい
ずれかの層に紫外線吸収剤を含有させることによって、
画像の耐光性を向上させることができる。
【0007】本発明によれば、基材フィルム上に熱転写
性保護層を形成してなる保護層転写シートを供給するた
めの供給機構と、当該保護層転写シートの熱転写性保護
層をインクジェット方式により形成した画像上に熱転写
するための熱転写機構と、熱転写に使用された保護層転
写シートを回収するための回収機構とを具備しているこ
とを特徴とするインクジェット用プリンターも提供され
る。このプリンターを用いて、上記の本発明に係る印画
物形成方法を実施することができる。保護層を熱転写す
るシステムによれば熱転写後には当該保護層の乾燥工程
が不要なので、インクジェットプリンターとの一体化が
容易である。そして、末端ユーザー用の簡易なインクジ
ェットプリンターに対しても容易に適用することができ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、好ましい実施の形態を挙げ
て本発明をさらに詳しく説明する。本発明においては、
記録シートの表面にインクジェット方式で形成した画像
を適切な保護層で被覆することにより、画像の耐久性を
向上させる。インクジェット方式の画像上に、転写フィ
ルムに設けられている保護層を熱転写して被覆すること
ができる。画像上にコーティング液を塗布して保護層を
形成すると乾燥工程が必要になるが、画像上に保護層を
熱転写する方法によれば印字後には保護層の乾燥工程が
不要なので印画物が迅速に得られる。また、画像上に保
護層を熱転写する方法は、個人ユーザー用の簡易なイン
クジェットプリンターに対しても容易に適用することが
できる。
【0009】インクジェット方式の画像上に保護層を熱
転写するために用いられる本発明の保護層転写フィルム
は、基材フィルム上に少なくとも熱転写性保護層を設け
てなるものである。図1は、インクジェット用保護層転
写フィルムの一例(101)を示す模式的断面図であ
る。図1の熱転写フィルム101においては、基材フィ
ルム1の前面側に離型層2を介して熱転写性保護層3が
設けられている。熱転写性保護層3は、耐水性や耐可塑
剤性等の耐久性を付与する機能を有する主保護層4と、
熱転写性保護層3と画像との密着性を向上させる機能を
有する接着剤層5を有している。基材フィルム1の背面
側には、耐熱スリップ層6が設けられている。本発明の
インクジェット用保護層転写フィルムには、必要に応じ
て熱転写性保護層以外の層、例えば上記したような離型
層や耐熱スリップ層などを設けてもよい。
【0010】基材フィルム1としては、従来公知のある
程度の耐熱性と強度を有するものであればいずれのもの
でもよく、例えば、0.5〜50μm程度の厚さのポリ
エチレンテレフタレート、1,4−ポリシクロヘキシレ
ンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリフェニレンスルフィド、ポリスチレン、ポリプ
ロピレン、ポリスルフォン、アラミド、ポリカーボネー
ト、ポリビニルアルコール、セロファン、酢酸セルロー
ス等のセルロース誘導体、ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ナイロン、ポリイミド、アイオノマーなどの樹脂フ
ィルム;コンデンサー紙、パラフィン紙などの紙類;不
織布;あるいは、紙又は不織布と樹脂フィルムとの複合
フィルムなどを用いることができる。
【0011】基材フィルム1上に形成される熱転写性保
護層3は、記録シートへ熱転写されてインクジェット方
式の画像を被覆、保護する。熱転写性保護層には、画像
を保護するのに十分な化学的及び物理的バリアー性、熱
転写性、耐久性、画像に対する密着性、画像の外観を損
なわない透明性等の各種性能が要求される。単層の熱転
写性保護層では要求性能に十分応えることができない場
合には、機能の異なる複数の層を積層した多層構造の熱
転写保護層としてもよい。例えば、化学的及び物理的バ
リアー性に優れた主保護層4と、当該主保護層の画像接
触面に画像との密着性を高める接着剤層5とを積層する
ことにより要求性能を満足させることができる。
【0012】化学的及び物理的バリアー性だけでなく、
耐久性、画像に対する密着性、透明性などの点でも優れ
た材料としては、例えば、ポリアミド、ポリビニルピロ
リドン、ポリビニルアルコール、アイオノマー、ワック
ス類、セルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、アクリル樹脂を例示することができる。特
に、アクリル樹脂は耐久性の向上に効果的である。従っ
て、単層の熱転写性保護層又は主保護層は、これらの材
料のうちから適切なものを選択して熱転写性保護層を形
成するのが好ましい。これらの材料は互いに混合しても
よく、また、これら以外の樹脂と混合して使用してもよ
い。また、接着剤層5は、例えば塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ
ドンなどの熱接着性樹脂を用いて形成できる。
【0013】熱転写性保護層に紫外線吸収剤を添加する
ことにより画像に耐光性を付与して、耐久性をさらに向
上させることができる。好ましい紫外線吸収剤として
は、反応性紫外線吸収剤を反応結合した共重合樹脂を用
いることができる。熱転写性保護層が多層構造の場合に
は、主保護層又はそれ以外の層のいずれに紫外線吸収剤
を添加してもよい。接着剤層に反応性紫外線吸収剤を反
応結合した共重合樹脂を添加すると、主保護層の機能を
損なうことなく多量の紫外線吸収剤を添加することがで
きる。接着剤層の形成樹脂100重量部に対して、反応
性紫外線吸収剤を反応結合した共重合樹脂を0.1〜1
00重量部程度配合するのが好ましい。
【0014】熱転写性保護層に含まれる主保護層又は単
層構造の熱転写性保護層の厚さは、通常、0.5〜5μ
m程度とする。また、熱転写性保護層に含まれる接着剤
層の厚さは通常、0.1〜3μm程度とする。
【0015】熱転写性保護層3の熱転写性を向上させる
ために、基材フィルム1上に離型層2を介して熱転写性
保護層3を積層してもよい。離型層2は、例えばコロイ
ダルシリカなどの材料で形成することができ、その厚さ
は通常、0.5〜5μm程度とする。
【0016】基材フィルム6の背面側には、サーマルヘ
ッドなどの加熱デバイスの熱融着や保護層転写フィルム
同士のブロッキングを防止したり、給紙時における保護
層転写フィルムの滑りをよくするなどの目的で、耐熱ス
リップ層を設けてもよい。耐熱スリップ層6は、例えば
シリコーン樹脂を用いて形成することができ、その厚さ
は、通常、0.1〜10μm程度とする。
【0017】上記の各層を基材フィルム上に形成するに
は、必要な層の形成材料を適切な溶剤に溶解又は分散さ
せて、従来公知の塗布方法、例えば、グラビアコート、
グラビアリバースコート、ロールコート、ワイヤーバー
コート、ブレードコート、ナイフコート、エアーナイフ
コート、コンマコート、スロットダイコート、ディップ
コート等のいずれかの方法で基材フィルム上に塗布・乾
燥させればよい。
【0018】記録シートの受像面にインクジェット方式
で印字を行った後、形成された画像に図1の保護層転写
フィルムの前面側を向かい合わせて重ね合わせ、サーマ
ルヘッドや熱ローラ等の加熱手段により熱転写を行う
と、転写性保護層3が転写フィルムの離型層2から分離
し、画像を被覆する。本発明の保護層転写フィルムを用
いると、保護層の熱転写後に当該保護層の乾燥工程が不
要なので、印画物を迅速に作製することができる。
【0019】また、保護層を熱転写する方法は、印画物
に保護層用の塗工液を塗布する方法とは異なり、末端ユ
ーザー用の簡易なインクジェットプリンターに対して容
易に適用することができる。図2は、インクジェットプ
リンター内に、本発明の保護層転写シートを用いる熱転
写機構を組み込んだ一例(102)の概略図である。図
2のインクジェットプリンターは、搬送経路11の上流
側にインクジェット印字部13を備え、下流側に保護層
転写部15を備えている。インクジェット用記録紙7を
インクジェットプリンターの挿入口19から送り込む
と、搬送ローラ12、12、12…の回転により下流側
に運ばれていく。プリンター内に送り込まれた記録紙7
は、先ずインクジェット印字部13に到達し、そこで記
録紙7の受像面にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シ
アン(Cy)、ブラック(Bk)等の各色のインクヘッ
ド14(14Y、14M、14Cy、14Bk)により
インクを吹き付けられて画像8が形成される。次に、イ
ンクジェット印字部13で得られた中間印画物9は保護
層転写部15に到達し、そこで受像面の全体又は画像形
成部に保護層転写フィルム101の熱転写性保護層3が
熱転写される。保護層転写フィルム101は、供給ロー
ラ16のような供給機構により中間印画物9の受像面に
供給され、そこで熱ローラ17のような加熱手段により
加熱されて保護層の転写が行われ、熱転写後は基材フィ
ルム1が巻取りローラ18のような回収機構により回収
される。一方、保護層3が被覆された最終印画物10
は、プリンターの下流側にある排出口20から排出され
る。
【0020】
【実施例】[実施例1]基材フィルムとして厚さ12μ
mのポリエチレンテレフタレートフィルム(ルミラー、
東レ製)を用い、その一方の面に下記組成の保護層形成
用塗工液をグラビアコーティングにより乾燥時塗工量が
2.0g/m2となるように塗布、乾燥して透明の主保
護層を形成した。
【0021】<保護層形成用塗工液1> ・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:15.0重量部 ・アクリル樹脂:5.0重量部 ・メチルエチルケトン:10.0重量部 ・トルエン:10.0重量部
【0022】次に、主保護層の上に下記組成の接着剤層
形成用塗工液をグラビアコーティングにより乾燥時塗工
量が2.0g/m2となるように塗布、乾燥して透明の
接着剤層を形成し、主保護層と接着剤層からなる熱転写
性保護層を有する保護層転写フィルムを得た。
【0023】<接着剤層形成用塗工液1> ・塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体:20.0重量部 ・メチルエチルケトン:100.0重量部 ・トルエン:100.0重量部
【0024】そして、得られた保護層転写フィルムを用
いて、インクジェットの画像上に保護層を熱転写し、印
画物を得た。すなわち、インクジェット用記録紙(PHOT
O PREMIUM PAPER、ヒューレットパッカード製)にイン
クジェットプリンター(DESKJET 720、ヒューレットパ
ッカード製)により画像を印字した後、中間印画物の画
像形成面に上記の保護層転写フィルムを重ね、ラミネー
ター(LAMIPACKER LPD3204、フジプラ製)により熱転写
を行った。
【0025】[実施例2]基材フィルムとして厚さ6μ
mのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ製)を
用い、その一方の面にシリコーン樹脂をグラビアコーテ
ィングにより乾燥時厚さが1μmとなるように塗布、乾
燥して耐熱スリップ層を形成した。さらに、基材フィル
ムのもう一方の面に実施例1と同様に塗布、乾燥工程を
行って主保護層と接着剤層を形成し、保護層転写フィル
ムを得た。得られた保護層転写フィルムを用い、実施例
1で行ったの同様にしてインクジェットの画像上に保護
層を熱転写し、印画物を得た。
【0026】[実施例3]接着剤層形成用塗工液の塗
布、乾燥工程を省略したこと以外は実施例1と同様に行
って接着剤層のない保護層転写フィルムを得た。得られ
た保護層転写フィルムを用い、実施例1で行ったの同様
にしてインクジェットの画像上に保護層を熱転写し、印
画物を得た。
【0027】[実施例4]接着剤層形成用塗工液の組成
を下記のものに代えたこと以外は実施例1と同様に行っ
て保護層転写フィルムを得た。得られた保護層転写フィ
ルムを用い、実施例1で行ったの同様にしてインクジェ
ットの画像上に保護層を熱転写し、印画物を得た。
【0028】<接着剤層形成用塗工液2> ・ポリビニルアルコール:10.0重量部 ・水:10.0重量部 ・イソプロピルアルコール:10.0重量部
【0029】[実施例5]接着剤層形成用塗工液の組成
を下記のものに代えたこと以外は実施例1と同様に行っ
て保護層転写フィルムを得た。得られた保護層転写フィ
ルムを用い、実施例1で行ったの同様にしてインクジェ
ットの画像上に保護層を熱転写し、印画物を得た。
【0030】<接着剤層形成用塗工液3> ・ポリビニルピロリドン:10.0重量部 ・イオン交換水:10.0重量部 ・イソプロピルアルコール:10.0重量部
【0031】[実施例6]接着剤層形成用塗工液の組成
を下記のものに代えたこと以外は実施例1と同様に行っ
て保護層転写フィルムを得た。得られた保護層転写フィ
ルムを用い、実施例1で行ったの同様にしてインクジェ
ットの画像上に保護層を熱転写し、印画物を得た。
【0032】<接着剤層形成用塗工液4> ・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:30.0重量部 ・反応性紫外線吸収剤を反応結合した共重合樹脂(UV
A−635L、BASFジャパン製):40.0重量部 ・メチルエチルケトン:100.0重量部 ・トルエン:100.0重量部
【0033】[実施例7]基材フィルムとして表面処理
をされた厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィ
ルム(東レ製)を用い、その一方の面にシリコーン樹脂
をグラビアコーティングにより乾燥時厚さが1μmとな
るように塗布、乾燥して耐熱スリップ層を形成した。そ
の後、基材フィルムのもう一方の面に下記組成の離型層
形成用塗工液をグラビアコーティングにより乾燥時塗工
量が0.5g/m2となるように塗布、乾燥して離型層
を形成し、離型層の上に下記組成の保護層形成用塗工液
をグラビアコーティングにより乾燥時塗工量が2.0g
/m2となるように塗布、乾燥して主保護層を形成し、
さらに主保護層の上に下記組成の接着剤層形成用塗工液
をグラビアコーティングにより乾燥時塗工量が2.0g
/m2となるように塗布、乾燥して接着剤層を形成し、
保護層転写フィルムを得た。得られた保護層転写フィル
ムを用い、実施例1で行ったの同様にしてインクジェッ
トの画像上に保護層を熱転写し、印画物を得た。
【0034】<離型層形成用塗工液1> ・コロイダルシリカ(スノーテックス50、日産化学
製):1.5重量部 ・ポリビニルアルコール:4.0重量部 ・イオン交換水:3.0重量部 ・変性エタノール:10.0重量部
【0035】<保護層形成用塗工液2> ・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:15.0重量部 ・アクリル樹脂:5.0重量部 ・ポリエチレンワックス:0.3重量部 ・ポリエステル樹脂:0.1重量部 ・メチルエチルケトン:40.0重量部 ・トルエン:40.0重量部
【0036】<接着剤層形成用塗工液5> ・塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体:30.0重量部 ・反応性紫外線吸収剤を反応結合した共重合樹脂(UV
A−635L、BASFジャパン製):40.0重量部 ・メチルエチルケトン:40.0重量部 ・トルエン:40.0重量部
【0037】[比較例1]実施例1で用いたインクジェ
ットの印画物を、保護層を被覆せずに、そのまま比較例
1のサンプルとして用いた。
【0038】[比較例2]実施例1と同様に、基材フィ
ルムとして厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート
フィルム(ルミラー、東レ製)を用い、その一方の面に
実施例4で用いた接着剤層形成用塗工液をグラビアコー
ティングにより乾燥時塗工量が2.0g/m2となるよ
うに塗布、乾燥して接着剤層を形成し、接着剤層のみ有
する比較サンプルを得た。得られたサンプルを用い、実
施例1で行ったの同様にしてインクジェットの画像上に
接着剤層のみ熱転写し、印画物を得た。
【0039】[評価方法] (1)耐水性 各実施例及び比較例で得られたサンプルの画像形成面
を、水をしみ込ませたキムワイプで擦った時の変化を観
察し、下記の基準に照らして耐水性を評価した。結果を
第1表に示す。
【0040】<耐水性の評価基準> ○: 画像のとられがなかった。 ×: 画像のとられが発生した。 (2)耐可塑剤性 各実施例及び比較例で得られたサンプルの画像形成面
を、プラスチック消しゴムで擦った時の変化を観察し、
下記の基準に照らして耐可塑剤性を評価した。結果を第
1表に示す。
【0041】<耐可塑剤の評価基準> ○: 画像のとられがなかった。 △: 画像のとられがやや発生した。 ×: 画像のとられが発生した。
【0042】(3)耐光性 ◎:保護層で被覆しなかった比較例1のサンプルと比べ
て耐光性が向上した。 ○:保護層で被覆しなかった比較例1のサンプルと耐光
性が同等又は劣っていた。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の保護層転
写シートを用いてインクジェットの印画物の表面に保護
層を熱転写すれば、インクジェット方式の弱点である印
画物の耐水性を克服することができる。また、耐水性以
外の耐久性、例えば耐可塑剤性、耐光性なども同時に向
上させることができる。
【0045】本発明によれば、インクジェットの印画物
の表面に保護層を被覆した後には乾燥工程が不要なの
で、印画物を迅速に作製することができる。また、保護
層を熱転写する方法やシステムは、個人ユーザー用の簡
易なインクジェットプリンターにも容易に組み込むこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の保護層転写シートの一例を示す模式的
断面図である。
【図2】保護層転写シートを用いる熱転写機構を組み込
んだインクジェットプリンターの一例を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1:基材フィルム 2:離型層 3:熱転写性保護層 4:主保護層 5:接着剤層 6:耐熱スリップ層 7:インクジェット用記録紙 8:画像 9:中間印画物 10:最終印画物 11:搬送経路 12:搬送ローラ 13:インクジェット印字部 14:インクヘッド 15:保護層転写部 16:供給ローラ 17:熱ローラ 18:巻取りローラ 19:挿入口 20:排出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H086 BA01 BA05 2H113 AA04 AA05 AA06 BA21 BB08 DA43 DA45 DA48 DA50 DA52 DA57 DA63 FA04 FA10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェット方式により形成した画像
    上に保護層を熱転写することを特徴とする、印画物形成
    方法。
  2. 【請求項2】 基材フィルム上に、ポリアミド、ポリビ
    ニルピロリドン、ポリビニルアルコール、アイオノマ
    ー、ワックス類、セルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩
    化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
    −酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂のなかから選ばれ
    る少なくとも1種の樹脂からなる主保護層を備えた熱転
    写性保護層が設けられた保護層転写フィルムを用い、当
    該熱転写性保護層を熱転写することを特徴とする、請求
    項1に記載の印画物形成方法。
  3. 【請求項3】 前記の転写性保護層の少なくとも一層
    が、紫外線吸収剤を含有していることを特徴とする、請
    求項1又は2に記載の印画物形成方法。
  4. 【請求項4】 基材フィルム上に、ポリアミド、ポリビ
    ニルピロリドン、ポリビニルアルコール、アイオノマ
    ー、ワックス類、セルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩
    化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
    −酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂のなかから選ばれ
    る少なくとも1種の樹脂からなる主保護層を備えた熱転
    写性保護層が設けられていることを特徴とする、インク
    ジェット用保護層転写フィルム。
  5. 【請求項5】 前記の熱転写性保護層の少なくとも一層
    が、紫外線吸収剤を含有していることを特徴とする、請
    求項4に記載のインクジェット用保護層転写フィルム。
  6. 【請求項6】 インクジェット方式により形成した画像
    上に保護層が被覆されていることを特徴とする印画物。
  7. 【請求項7】 前記の保護層が、ポリアミド、ポリビニ
    ルピロリドン、ポリビニルアルコール、アイオノマー、
    ワックス類、セルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビ
    ニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢
    酸ビニル共重合体、アクリル樹脂のなかから選ばれる少
    なくとも1種の樹脂からなる主保護層を備えた単層又は
    多層構造を有していることを特徴とする、請求項6に記
    載の印画物。
  8. 【請求項8】 前記の保護層の少なくとも一層が、紫外
    線吸収剤を含有していることを特徴とする、請求項6又
    は7に記載の印画物。
  9. 【請求項9】 基材フィルム上に熱転写性保護層を形成
    してなる保護層転写シートを供給するための供給機構
    と、当該保護層転写シートの熱転写性保護層をインクジ
    ェット方式により形成した画像上に熱転写するための熱
    転写機構と、熱転写に使用された保護層転写シートを回
    収するための回収機構とを具備していることを特徴とす
    る、インクジェット用プリンター。
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