JP2000153303A - コイルの製造方法及びその装置 - Google Patents

コイルの製造方法及びその装置

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JP2000153303A
JP2000153303A JP11266344A JP26634499A JP2000153303A JP 2000153303 A JP2000153303 A JP 2000153303A JP 11266344 A JP11266344 A JP 11266344A JP 26634499 A JP26634499 A JP 26634499A JP 2000153303 A JP2000153303 A JP 2000153303A
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rough
coil
slab
machine
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Kazuyoshi Kimura
和喜 木村
Yasuhiko Hiraiwa
泰彦 平岩
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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    • B21B1/466Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling metal immediately subsequent to continuous casting in a non-continuous process, i.e. the cast being cut before rolling
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    • B21B15/00Arrangements for performing additional metal-working operations specially combined with or arranged in, or specially adapted for use in connection with, metal-rolling mills
    • B21B2015/0057Coiling the rolled product

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一回の仕上げ圧延に供する粗圧延材の重量が
重くとも、製造に要する手間を少なくし得ると共に、設
備コストを低減し得、また短時間内に、厚さ変動を可及
的に抑制してコイルを製造することができるコイルの製
造方法、及びその実施に使用する装置を提供する。 【解決手段】 連続鋳造機1は20tを越える適宜の単
重のスラブTを鋳造し、スラブTは加熱されることなく
粗圧延機3に給送される。粗圧延機3の出側には、許容
収容重量が略70トンであるコイラ4及びアンコイラ5
が設けてあり、粗圧延材Aは、コイラ4によって1つの
中間コイルに巻き取られる。アンコイラ5と仕上げ圧延
機7との間には誘導加熱機6が設けてあり、仕上げ圧延
機7に給送される粗圧延材Aは該誘導加熱機6によっ
て、その全長にわたって所要温度まで連続的に加熱され
た後、仕上げ圧延機7によって予め定めた目標厚さにな
るように仕上げ圧延される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続鋳造機によっ
て鋳造された鋳片を粗圧延した後に、仕上げ圧延して得
られる仕上げ圧延材を巻き取ることによってコイルを製
造する方法、及びその実施に使用する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図10はコイルを製造する従来の装置の構
成を示す模式図であり、図中、21はスラブを連続的に鋳
造する連続鋳造機であり、22は連続鋳造機21の下流に配
置してあり、ウォーキングビーム式又は回転床式等のバ
ッチ式の加熱炉である。連続鋳造機21は筒状の鋳型31を
備えており、該鋳型31からストランドを連続的に引き抜
きつつ、該ストランドの端部から、加熱炉22に投入し得
る適宜の単重(20t以下)に達する毎に切断して、複
数のスラブT,T,…を鋳造する。各スラブT,T,…
は切断された順番に加熱炉22に投入され、そこで所要の
温度に昇温された後、加熱炉22から抽出され、1又は複
数の圧延スタンドを備える粗圧延機23に給送される。
【0003】粗圧延機23に供給されたスラブTはそこで
適宜の厚さに圧延され、粗圧延材Aとして粗圧延機23か
ら送出される。粗圧延機23の出側には、最大収容重量が
30トンであるコイラ24及びアンコイラ25が設けてあ
り、粗圧延機23から送出された粗圧延材Aは、コイラ24
によって巻き取られ、中間コイルとなってアンコイラ25
に装着される。これによって、粗圧延材Aの表面積が小
さくなるため、粗圧延材Aの表面からの放熱による温度
低下が抑制される。また、粗圧延材Aを巻き取るため、
製造ラインが短く、設備コストが低減される。
【0004】アンコイラ25の下流には、タンデムに配置
した複数の圧延スタンドによって仕上げ圧延を行う仕上
げ圧延機27が設けてあり、アンコイラ25によって中間コ
イルから巻き戻された粗圧延材Aは、仕上げ圧延機27に
給送される。アンコイラ25は少なくとも2中間コイルを
セットし得るようになっており、一方の中間コイルの巻
き戻しが終了するタイミングで、他方の中間コイルの巻
き戻しを開始すると共に、コイラ24から供給される新た
な中間コイルを装着する。
【0005】仕上げ圧延機27とアンコイラ25との間に
は、先に巻き戻された先行粗圧延材の後端と後に巻き戻
された後行粗圧延材の先端とを加熱衝合して両者を接合
する接合機41が、粗圧延材の移送ラインに沿って移動自
在に配設してあり、アンコイラ25から巻き戻された複数
本の粗圧延材A,A,…が接合機41によって接合され、
実質的に1本の粗圧延材Aとして仕上げ圧延機27に供給
されるようになしてある。
【0006】仕上げ圧延機27の複数のスタンドで粗圧延
材を連続的に仕上げ圧延する場合、粗圧延材A,A,…
の先端部及び後端部には張力が作用しないため、仕上げ
圧延が不安定になるが、接合機41によって複数本の粗圧
延材A,A,…を接合し、実質的に1本の粗圧延材Aと
して仕上げ圧延するので、仕上げ圧延が不安定になる領
域が低減され、歩留まりが向上する。
【0007】仕上げ圧延機27の出側には、該仕上げ圧延
機27で仕上げ圧延された仕上げ圧延材Sを巻き取るダウ
ンコイラ29,29が配してあり、ダウンコイラ29,29と仕
上げ圧延機27との間には仕上げ圧延材を切断する切断機
28が設けてある。仕上げ圧延機27から送出された仕上げ
圧延材Sは切断機28によって長手方向の適宜の位置で切
断され、複数の帯材となり、各帯材はダウンコイラ29,
29によって巻き取られて複数のコイルC,C,…が製造
される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の装
置にあっては、加熱炉に投入し得る許容単重は、通常、
20トンであるため、例えば、受注した複数のコイルの
総重量が30トンである場合、15トンの鋳片を2本鋳
造し、前述した如く粗圧延材の先端部及び後端部の数を
少なくすべく、加熱・粗圧延して得られる各粗圧延材を
接合機で相互に接合した後に仕上げ圧延しなければなら
ない。そのため、一回の仕上げ圧延に供する粗圧延材の
重量が増大するに連れて、接合回数が段階的に多くな
り、製造に多くの手間を要するという問題があった。こ
れに対して、加熱炉の許容単重を20トンより大きくす
ることが考えられるが、その場合、加熱炉に要する設備
コスト及びランニングコストが高いという問題がある。
また、鋳片を加熱炉でバッチ式で加熱しなければならな
いため、コイルの製造に長時間を要するという問題もあ
った。
【0009】ところで、複数の粗圧延材を接合した場
合、粗圧延材の接合機による接合部の変形抵抗が、粗圧
延材の他の部分の変形抵抗と異なっており、接合部を仕
上げ圧延するときに、粗圧延材に与えられる張力が大き
く変動するため、仕上げ圧延材の接合部の厚さ変動が大
きい。厚さ変動が許容値より大きい部分は製品にならな
いため、その部分を製品から除外しなければならず、歩
留まりの向上には限界があった。更に、仕上げ圧延中、
大きな張力の変動によって、粗圧延材が破断する虞もあ
った。
【0010】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、その目的とするところは20トンを越える単
重の鋳片を連続的に鋳造し、得られた粗圧延材を1つの
中間コイルとして巻き取り、該中間コイルから得られた
仕上げ圧延材を切断して、複数のコイルを製造すること
によって、一回の仕上げ圧延に供する粗圧延材の重量が
重くとも、製造に要する手間を少なくし得ると共に、設
備コストを低減し得、また短時間内に、厚さ変動を可及
的に抑制してコイルを製造することができるコイルの製
造方法、及びその実施に使用する装置を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1発明に係るコイルの
製造方法は、連続的に鋳造して得た鋳片を粗圧延し、得
られた粗圧延材を中間コイルとして巻き取り、該中間コ
イルから巻き戻した粗圧延材を仕上げ圧延し、得られた
仕上げ圧延材を巻き取ることによってコイルを製造する
方法において、20トンを越える単重の鋳片を連続的に
鋳造し、得られた鋳片を加熱することなく粗圧延し、得
られた粗圧延材を1つの中間コイルとして巻き取り、該
中間コイルから得られた仕上げ圧延材を切断して、複数
のコイルを製造することを特徴とする。
【0012】第2発明に係るコイルの製造方法は、連続
的に鋳造して得た鋳片を粗圧延し、得られた粗圧延材を
中間コイルとして巻き取り、該中間コイルから巻き戻し
た粗圧延材を仕上げ圧延し、得られた仕上げ圧延材を巻
き取ることによってコイルを製造する方法において、2
0トンを越える単重の鋳片を連続的に鋳造し、得られた
鋳片をトンネル炉内に挿入して連続的に加熱し、加熱し
た鋳片を粗圧延し、得られた粗圧延材を1つの中間コイ
ルとして巻き取り、該中間コイルから得られた仕上げ圧
延材を切断して、複数のコイルを製造することを特徴と
する。
【0013】第3発明に係るコイルの製造方法は、第1
又は第2発明において、巻き戻した粗圧延材を連続的に
誘導加熱することを特徴とする。
【0014】第4発明に係るコイルの製造方法は、第3
発明において、巻き戻した粗圧延材の縁部及び/又は幅
方向の全領域を誘導加熱することを特徴とする。
【0015】第5発明に係るコイルの製造方法は、第1
乃至第4発明の何れかにおいて、巻き戻した粗圧延材を
連続的に冷却することを特徴とする。
【0016】第6発明に係るコイルの製造装置は、鋳片
を連続的に鋳造する連続鋳造機と、鋳造された鋳片を粗
圧延する粗圧延機と、粗圧延して得られた粗圧延材を中
間コイルとして巻き取る第1巻取り機と、巻き取った中
間コイルを巻き戻す巻戻し機と、巻き戻した粗圧延材を
仕上げ圧延する仕上げ圧延機と、仕上げ圧延した仕上げ
圧延材を巻き取る第2巻取り機とがこの順に設けてある
コイルの製造装置において、前記連続鋳造機は20トン
を越える単重の鋳片を鋳造する能力を有しており、前記
粗圧延機に、加熱することなく前記鋳片を供給するよう
になしてあり、前記第1巻取り機は20トンを越える単
重の鋳片から得られた粗圧延材を1つの中間コイルとし
て巻き取る能力を有しており、前記仕上げ圧延機の下流
に、前記仕上げ圧延材を切断する切断機が配置してあ
り、該切断機の下流に、複数の第2巻取り機が配置して
あることを特徴とする。
【0017】第7発明に係るコイルの製造装置は、鋳片
を連続的に鋳造する連続鋳造機と、鋳造された鋳片を粗
圧延する粗圧延機と、粗圧延して得られた粗圧延材を中
間コイルとして巻き取る第1巻取り機と、巻き取った中
間コイルを巻き戻す巻戻し機と、巻き戻した粗圧延材を
仕上げ圧延する仕上げ圧延機と、仕上げ圧延した仕上げ
圧延材を巻き取る第2巻取り機とがこの順に設けてある
コイルの製造装置において、前記連続鋳造機は20トン
を越える単重の鋳片を鋳造する能力を有しており、該連
続鋳造機と前記粗圧延機との間に、前記鋳片を挿入して
それを連続的に加熱するトンネル炉が設けてあり、前記
第1巻取り機は20トンを越える単重の鋳片から得られ
た粗圧延材を1つの中間コイルとして巻き取る能力を有
しており、前記仕上げ圧延機の下流に、前記仕上げ圧延
材を切断する切断機が配置してあり、該切断機の下流
に、複数の第2巻取り機が配置してあることを特徴とす
る。
【0018】第8発明に係るコイルの製造装置は、第6
又は第7発明において、前記巻戻し機と仕上げ圧延機と
の間に、巻き戻した粗圧延材を連続的に誘導加熱する誘
導加熱機が設けてあることを特徴とする。
【0019】第9発明に係るコイルの製造装置は、第8
発明において、巻き戻した粗圧延材の縁部を誘導加熱す
る誘導加熱機及び/又は前記粗圧延材の幅方向の全領域
を誘導加熱する誘導加熱機が設けてあることを特徴とす
る。
【0020】第10発明に係るコイルの製造装置は、第
6乃至第9発明の何れかにおいて、前記巻戻し機と仕上
げ圧延機との間に、巻き戻した粗圧延材を連続的に冷却
する冷却機が設けてあることを特徴とする。
【0021】第1及び第6発明にあっては、連続鋳造機
で、20トンを越える単重の鋳片を連続的に鋳造し、得
られた鋳片を加熱することなく粗圧延機に給送し、そこ
で粗圧延する。粗圧延機の出側には20トンを越える粗
圧延材を巻き取り・巻き戻すことができる第1巻取り機
及び巻戻し機が配設してあり、粗圧延機から送出された
粗圧延材を第1巻取り機で1つの中間コイルに巻き取
る。この中間コイルを巻戻し機で巻き戻しつつ仕上げ圧
延機で仕上げ圧延し、得られた仕上げ圧延材を切断機で
切断し、切断された各仕上げ圧延材を複数の第2巻取り
機でそれぞれ巻き取ることによって複数のコイルを製造
する。
【0022】これによって、一回の仕上げ圧延に供する
粗圧延材の重量が重くとも、複数の粗圧延材を接合する
ことなく仕上げ圧延することができる。また、加熱炉を
配設しないため、設備コストを低減することができると
共に、コイルの製造に要する時間を短くすることができ
る。一方、複数の粗圧延材を接合することなく仕上げ圧
延することができるため、仕上げ圧延材の厚さ変動が可
及的に抑制され、歩留まりが向上する。
【0023】第2及び第7発明にあっては、連続鋳造機
で、20トンを越える単重の鋳片を連続的に鋳造し、得
られた鋳片をトンネル炉で連続的に加熱する以外は前同
様にしてコイルを製造する。これによって、一回の仕上
げ圧延に供する粗圧延材の重量が重くとも、複数の粗圧
延材を接合することなく仕上げ圧延することができる。
また、仕上げ圧延機から送出される仕上げ圧延材の温度
を所要の温度にすべく、トンネル炉によって鋳片を所要
の温度まで加熱することができるため、仕上げ圧延中に
トラブルが発生することが回避される。更に、トンネル
炉で鋳片を連続的に加熱するため、鋳片をバッチ式で加
熱する場合に比べてコイルの製造に要する時間を短くす
ることができる。
【0024】第3及び第8発明にあっては、巻戻し機と
仕上げ圧延機との間に配置した誘導加熱機によって、仕
上げ圧延機に給送される粗圧延材を連続的に誘導加熱す
る。これによって、一回の仕上げ圧延に供する粗圧延材
の重量が重くとも、仕上げ圧延機から送出される仕上げ
圧延材の温度を所要の温度にすべく、仕上げ圧延機に給
送される粗圧延材を所要の温度まで加熱することができ
るため、仕上げ圧延中にトラブルが発生することが回避
される。また、トンネル炉が設けてある場合にあって
は、出力パワーが小さい誘導加熱機によって、仕上げ圧
延機に給送される粗圧延材を所要の温度まで高精度に加
熱することができる。
【0025】第4及び第9発明にあっては、巻戻し機と
仕上げ圧延機との間に配置した誘導加熱機によって、仕
上げ圧延機に給送される粗圧延材の縁部及び/又は粗圧
延材の幅方向の全領域を誘導加熱する。仕上げ圧延機か
ら送出される仕上げ圧延材の両縁部の温度が所要温度よ
り低くなる虞がある場合、前記誘導加熱機によって、巻
き戻された粗圧延材の縁部を誘導加熱する。また、仕上
げ圧延材の中央部の温度も所要温度より低くなる虞があ
る場合、別の誘導加熱機によって、巻き戻された粗圧延
材の幅方向の全領域を誘導加熱する。一方、粗圧延材の
両縁部は中央部より放冷による温度降下量が多いので、
粗圧延材の縁部及び粗圧延材の幅方向の全領域を誘導加
熱することによって、仕上げ圧延材の幅方向の全領域を
高精度に所要温度になすことができる。
【0026】第5及び第10発明にあっては、巻戻し機
と仕上げ圧延機との間に配置した冷却機によって、仕上
げ圧延機に給送される粗圧延材を連続的に冷却する。中
間コイルに巻き取られた粗圧延材の温度が所要温度より
高い場合、中間コイルの状態で適宜時間放冷しなければ
ならないが、中間コイルから巻き戻された粗圧延材を所
要温度まで連続的に冷却するため、放冷時間を省略する
ことができ、コイルの製造に要する時間を短縮すること
ができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて具体的に説明する。 (実施の形態1)図1は本発明に係る装置の構成を示す
模式図であり、図中、1はスラブTを連続的に鋳造する
連続鋳造機である。連続鋳造機1は筒状の鋳型11を備え
ており、該鋳型11から、20tを越える適宜の単重、好
ましくは40t以上70t以下の単重のスラブTを引き
抜く。連続鋳造機1の出側近傍には1又は複数台の圧延
スタンド(図1にあっては1台)を備える粗圧延機3が
配設してあり、連続鋳造機1で鋳造されたスラブTは、
加熱することなく直接的に、粗圧延機3に給送される。
【0028】粗圧延機3に供給されたスラブTはそこで
適宜の厚さに圧延され、粗圧延材Aとなって粗圧延機3
から送出される。粗圧延機3の出側には、許容収容重量
が略70トンであるコイラ4及びアンコイラ5が設けて
あり、粗圧延機3から送出された粗圧延材Aは、コイラ
4によって1つの中間コイルに巻き取られ、この中間コ
イルはアンコイラ5に装着される。これによって、粗圧
延材Aの表面積が小さくなるため、粗圧延材Aの表面か
らの放熱による温度低下が抑制される。また、粗圧延材
Aを巻き取るため、製造ラインが短く、設備コストが低
減される。更に、加熱することなく直接的に、スラブT
を粗圧延機3に送給するため、更に設備コストを低減す
ることができると共に、粗圧延材Aを短時間で製造する
ことができる。
【0029】アンコイラ5の下流には、タンデムに配置
した複数の圧延スタンドによって仕上げ圧延を行う仕上
げ圧延機7が設けてあり、アンコイラ5によって中間コ
イルから巻き戻された粗圧延材Aは、仕上げ圧延機7に
給送される。アンコイラ5と仕上げ圧延機7との間に
は、粗圧延材Aの全幅を誘導加熱する誘導加熱機6が設
けてあり、仕上げ圧延機7に給送される粗圧延材Aは該
誘導加熱機6によって、その全長にわたって所要温度ま
で連続的に加熱された後、仕上げ圧延機7によって予め
定めた目標厚さになるように仕上げ圧延される。
【0030】仕上げ圧延機7の出側には、該仕上げ圧延
機7で仕上げ圧延された仕上げ圧延材Sを巻き取るダウ
ンコイラ9,9が配してあり、ダウンコイラ9,9と仕
上げ圧延機7との間には仕上げ圧延材Sを切断する切断
機8が設けてある。仕上げ圧延機7から送出された仕上
げ圧延材は切断機8によって適宜の長さに切断され、ダ
ウンコイラ9,9によって巻き取られ、コイルC,C,
…が製造される。
【0031】このように、一回の仕上げ圧延に供する粗
圧延材Aの重量が重くとも、複数の粗圧延材を接合する
ことなく仕上げ圧延することができる。また、1つの中
間コイルを巻き戻した粗圧延材Aを用いて、即ち複数の
粗圧延材を接合することなく、仕上げ圧延を行うことが
できるため、仕上げ圧延材Sの厚さ変動が可及的に抑制
され、歩留まりが向上する。
【0032】更に、アンコイラ5と仕上げ圧延機7との
間に配置した誘導加熱機6によって、仕上げ圧延機7に
給送される粗圧延材Aを連続的に誘導加熱するため、一
回の仕上げ圧延に供する粗圧延材Aの重量が20トンを
越える場合でも、仕上げ圧延機7から送出される仕上げ
圧延材Sの温度を所要の温度にすべく、仕上げ圧延機7
に給送される粗圧延材Aを所要の温度まで加熱すること
ができ、仕上げ圧延中にトラブルが発生することが回避
される。
【0033】図2は、図1に示した誘導加熱機6による
粗圧延材Aの加熱制御系を示すブロック図であり、図3
〜図5は、図2に示した加熱制御装置36による加熱制御
手順を示すフローチャートである。図2中、31は、粗圧
延機3とコイラ4との間の粗圧延材Aの温度を検出する
第1温度計、32は、アンコイラ5と誘導加熱機6との間
の粗圧延材Aの温度を検出する第2温度計、33は、仕上
げ圧延機7によって仕上げ圧延された仕上げ圧延材Sの
温度を検出する第3温度計、34は、前記第2温度計32と
誘導加熱機6との間の粗圧延材Aに転接可能に配置して
あり、粗圧延材Aの先端からの位置を検出するメジャリ
ングロールである。
【0034】第1温度計31は、コイラ4に巻き取られる
粗圧延材Aの温度を、粗圧延材Aの先頭から所定のピッ
チで検出し、各検出結果を第1温度TR として加熱制御
装置36に与える。第2温度計32は、アンコイラ5によっ
て巻き戻された粗圧延材Aの温度を、粗圧延材Aの先頭
から前記所定のピッチで検出し、検出結果を第2温度T
M として加熱制御装置36に与える。加熱制御装置36は、
第1温度計31及び第2温度計32から第1温度TR 及び第
2温度TM が与えられる都度、それらの温度を粗圧延材
Aの先頭からの位置に対応させて記憶する(ステップS
1,S2)。
【0035】メジャリングロール34は、粗圧延材Aに転
接し始めてから前記所定のピッチで位置信号をトラッキ
ング装置35に与え、トラッキング装置35は、与えられた
各位置信号をトラッキングして、粗圧延材Aの各位置が
誘導加熱機6にそれぞれ到達する直前のタイミングでト
ラッキング信号を加熱制御装置36に与える。
【0036】加熱制御装置36は、複数の鋼種及び板厚・
板幅のサイズ別に仕上げ圧延機出側予測温度誤差がそれ
ぞれ登録してある予測温度誤差記憶装置38から、当該粗
圧延材Aに対応する仕上げ圧延機出側予測温度誤差ΔT
erを読み込む(ステップS3)。加熱制御装置36は、ト
ラッキング装置35からトラッキング信号が与えられるま
で待機し(ステップS4)、それが与えられた場合、そ
の位置に対応する位置の第1温度TR 及び第2温度TM
を読み出す(ステップS5)。
【0037】加熱制御装置36には、次の(1)式〜
(4)式及び必要なデータが予め与えられており、加熱
制御装置36は、(1)式及び(2)式を用いて、粗圧延
機3からコイラ4までの間に粗圧延材Aの温度が水冷に
よって降下する温度降下量ΔTw RM、粗圧延機3からコ
イラ4までの間に粗圧延材Aの温度が空冷によって降下
する温度降下量ΔTa RM、中間コイルの温度が空冷によ
って降下する温度降下量ΔTa M 、アンコイラ5から仕
上げ圧延機7入側までの間に粗圧延材Aの温度が水冷に
よって降下する温度降下量ΔTw MF、アンコイラ5から
仕上げ圧延機7入側までの間に粗圧延材Aの温度が空冷
によって降下する温度降下量ΔTa MFをそれぞれ算出す
る(ステップS6)。また、加熱制御装置36は、算出し
た温度降下量ΔTw RM、温度降下量ΔTa RM及び温度降
下量ΔTa M を、読み出した第2温度TM によってそれ
ぞれ補正する(ステップS7)。 ΔTw =hw(tw)(T−Tw) …(1) ΔTa =ha(ta)(T−Ta) …(2) ΔTr =hr(tm)(T−Tr) …(3) ΔTq =hq(tm)・G・η …(4) 但し、ΔTw :水冷による温度降下量 ΔTa :空冷による温度降下量 ΔTr :ロール接触による温度降下量 ΔTq :加工発熱による温度上昇量 hw,ha,hr,hq:熱伝達係数 tw:水冷に要する時間 ta:空冷に要する時間 tr:圧延に要する時間 G :圧延トルク η :圧延トルクの加工発熱に変化する割合
【0038】加熱制御装置36は、第1温度TR 、修正し
た温度降下量ΔTw RM、温度降下量ΔTa RM及び温度降
下量ΔTa M 、並びに温度降下量ΔTw MF及び温度降下
量ΔTa MFを次の(5)式に代入して、粗圧延材Aの仕
上げ圧延機7入側における温度T0 を算出する(ステッ
プS8)。 T0 =TR −{(ΔTw RM+ΔTw MF)+(ΔTa RMΔTa M ΔTa MF)} …(5)
【0039】加熱制御装置36は、iに1を代入し(ステ
ップS10)、(1)式〜(4)式を用いて、仕上げ圧延
機7の第iスタンドにおける水冷による温度降下量ΔT
wi、空冷による温度降下量ΔTai、ロール接触による温
度降下量ΔTri、及び加工発熱による温度上昇量ΔTqi
をそれぞれ算出する(ステップS11)。そして、加熱制
御装置36は、得られた各算出値を次の(6)式に代入し
て圧延材の第iスタンド出側温度Ti を算出する(ステ
ップS12)。 Ti =Ti-1 −(ΔTwi+ΔTai+ΔTri−ΔTqi) …(6)
【0040】加熱制御装置36は、i=N(Nは最終スタ
ンド数)であるか否かを判断し(ステップS13)、そう
でない場合、iに(i+1)を代入した(ステップS1
4)後、ステップS11へ戻る。加熱制御装置36は、i=
Nであると判断するまで、ステップS11〜ステップS14
までの操作を繰り返すことによって、最終スタンド出側
温度TN 、即ち仕上げ圧延材Sの仕上げ圧延機7出側に
おける予測温度TN を求める。
【0041】加熱制御装置36は、予測温度TN に仕上げ
圧延機出側予測温度誤差ΔTerを加算することによって
補正温度を得る(ステップS20)。加熱制御装置36に
は、仕上げ圧延材Sの仕上げ圧延機7出側における目標
温度が予め与えられており、加熱制御装置36は、前記補
正温度と目標温度との温度誤差を求め(ステップS2
1)、得られた温度誤差だけ粗圧延材を昇温させる昇温
指令を生成する(ステップS22)。加熱制御装置36は、
第3温度計33から、仕上げ圧延機7によって仕上げ圧延
された仕上げ圧延材Sの実績温度(第3温度)が与えら
れたか否かを判断し(ステップS23)、それが与えられ
ていない場合、前記昇温指令を誘導加熱機6に出力する
(ステップS24)。
【0042】一方、加熱制御装置36は、ステップS23
で、第3温度計33から第3温度が与えられた場合、前述
した目標温度と第3温度との温度誤差を算出し(ステッ
プS30)、得られた温度誤差が零になるように昇温指令
を修正し(ステップS31)、修正した昇温指令を誘導加
熱機6に与える(ステップS32)。加熱制御装置36は、
読み出していない第1温度及び第2温度が存在するか否
かを判断し(ステップS33)、それらが存在しないと判
断するまで、ステップS4〜ステップS33までの操作を
繰り返す。
【0043】一方、第3温度計33が検出した第3温度
は、仕上げ圧延機出側予測温度誤差を学習する学習演算
装置37にも与えられるようになっている。
【0044】図6は、図2に示した学習演算装置37によ
る学習手順を示すフローチャートである。学習演算装置
37には、目標温度及び初期仕上げ圧延機出側予測温度誤
差ΔTFOが与えられており、また、次の(7)式が予
め設定してある。学習演算装置37は、第3温度が与えら
れるまで待機し(ステップS40)、それが与えられた場
合、第3温度と目標温度との温度誤差ΔTFAを算出する
(ステップS41)。
【0045】学習演算装置37は、得られた温度誤差ΔT
FA及び初期仕上げ圧延機出側予測温度誤差ΔTFO
(7)式に代入して、仕上げ圧延機出側予測温度誤差Δ
erを算出し(ステップS42)、得られた値を予測温度
誤差記憶装置38に与え(ステップS43)、予測温度誤差
記憶装置38の対応する値を算出した値に更新する。 ΔTer=ΔTFA+δ(ΔTFA−ΔTFO) …(7) 但し、δ:一次平滑ゲイン(0<δ<1)
【0046】なお、前述した仕上げ圧延機7において
は、中間コイルから巻き戻した粗圧延材Aの全長にわた
って、目標厚さを変更せずに仕上げ圧延を行ってもよい
し、仕上げ圧延中に目標厚さを変更する、所謂走間厚さ
変更圧延を実施してもよい。
【0047】後者の場合、仕上げ圧延材Sの厚さが変更
する厚さ変更点が仕上げ圧延機7の各スタンドに達する
タイミングで、次の(8)式〜(10)式に基づいて得ら
れるロールギャップ調整量ΔSi 及びロール周速度調整
量ΔVi によるように、各スタンドのロールギャップ及
びロール周速度を調整する。そして、仕上げ圧延材Sの
厚さ変更点で仕上げ圧延材を切断して複数のコイルを製
造する。これによって、1つの中間コイルから厚さが異
なる複数のコイルC,C,…を製造することができる。 Δhi =(hi /hn )Δhn …(8) ΔSi ={(Mi +Qi )/Mi }Δhi …(9) ΔVi =(Δhi /hi )V …(10) 但し、i :スタンド数(i=1〜n) Δh:先行材から後行材への厚さ変更量 ΔS:ロールギャップ変更量 ΔV:ロール周速度変更量
【0048】(実施の形態2)図7は実施の形態2を示
す模式図であり、連続鋳造機1で鋳造したスラブTを連
続的に加熱するようになしてある。なお、図中、図1に
示した各部分に対応する部分には同じ番号を付してその
説明を省略する。
【0049】図7に示した如く、連続鋳造機1と粗圧延
機3との間に、複数のガスバーナを内蔵するトンネル炉
2が設けてあり、トンネル炉2には、連続鋳造機1で鋳
造されたスラブTが挿入される。トンネル炉2は、挿入
されたスラブTが粗圧延及び仕上げ圧延された場合に、
仕上げ圧延機7の出側における仕上げ圧延材Sの温度が
所要の温度になるように前記スラブTの全幅を加熱する
ように炉内温度及びスラブTの移送速度等が設定してあ
り、スラブTは、トンネル炉2内を通過する間に所要の
温度まで昇温された後、粗圧延機3に給送され、そこで
適宜の厚さに粗圧延される。
【0050】これによって、前同様、一回の仕上げ圧延
に供する粗圧延材Aの重量が20トンを越える場合で
も、複数の粗圧延材を接合することなく仕上げ圧延する
ことができる。また、仕上げ圧延材Sの温度を所要の温
度にすべく、トンネル炉2によって、スラブTを所要の
温度まで加熱することができるため、仕上げ圧延中にト
ラブルが発生することが回避される。一方、トンネル炉
2でスラブTを連続的に加熱するため、スラブTをバッ
チ式で加熱する場合に比べてコイルC,C,…の製造に
要する時間を短くすることができる。
【0051】また、トンネル炉2でスラブTを昇温する
ため、出力パワーが小さい誘導加熱機6によって、仕上
げ圧延機7に給送される粗圧延材Aを所要の温度まで高
精度に加熱することができる。
【0052】(実施の形態3)図8は実施の形態3を示
す模式図であり、アンコイラ5によって巻き戻された粗
圧延材Aの両エッジ部を加熱するようになしてある。な
お、図中、図1に示した各部分に対応する部分には同じ
番号を付してその説明を省略する。
【0053】図8に示した如く、アンコイラ5と誘導加
熱機6との間には、粗圧延材Aの両エッジ部を誘導加熱
するエッジ用誘導加熱機12が配設してある。アンコイラ
5によって巻き戻された粗圧延材Aは、仕上げ圧延機7
によって仕上げ圧延され仕上げ圧延材Sとなるまでに、
中央部の温度降下量より両エッジ部の温度降下量方がよ
り多いため、エッジ用誘導加熱機12によって粗圧延材A
の両エッジ部を連続的に加熱した後、誘導加熱機6によ
って粗圧延材Aの全幅を加熱する。
【0054】エッジ用誘導加熱機12による粗圧延材Aの
両エッジ部の加熱は、粗圧延材Aのエッジ部の温度と粗
圧延材Aの目標温度との誤差に基づいて、前同様に制御
する。
【0055】このように、エッジ用誘導加熱機12によっ
て粗圧延材Aの両エッジ部を加熱するため、一回の仕上
げ圧延に供する粗圧延材Aの重量が20トンを越える場
合でも、仕上げ圧延機7から送出される仕上げ圧延材S
の温度をその全幅にわたって所要の温度にすることがで
き、高品質の仕上げ圧延材Sを製造することができる。
【0056】なお、本実施の形態では、エッジ用誘導加
熱機12及び誘導加熱機6を配設した場合を示してある
が、本発明はこれに限らず、エッジ用誘導加熱機12のみ
を配設してもよいことはいうまでもない。また、誘導加
熱機6と仕上げ圧延機7との間にエッジ用誘導加熱機12
を配設してもよい。
【0057】また、図2に示した装置にエッジ用誘導加
熱機12を配設してもよいことはいうまでもない。
【0058】(実施の形態4)図9は実施の形態4を示
す模式図であり、アンコイラ5によって巻き戻された粗
圧延材Aを冷却するようになしてある。なお、図中、図
8に示した各部分に対応する部分には同じ番号を付して
その説明を省略する。図9に示した如く、誘導加熱機6
と仕上げ圧延機7との間には、粗圧延材Aの全幅を冷却
する冷却機14が配設してある。
【0059】コイラ4によって中間コイルに巻き取られ
た粗圧延材Aの温度が所要温度より高い場合、中間コイ
ルの状態で適宜時間放冷しなければならない。しかし、
図9に示した装置では、中間コイルに巻き取られた粗圧
延材Aの温度が所要温度より高い場合、エッジ用誘導加
熱機12及び誘導加熱機6が作動していない状態で、アン
コイラ5によって巻き戻された粗圧延材Aが、両加熱機
12,6を通過するようにする。そして、冷却機14によっ
て粗圧延材Aの全幅を適宜温度まで連続的に冷却する。
【0060】冷却機14による粗圧延材Aの冷却は、粗圧
延材Aの実績温度と粗圧延材Aの目標温度との誤差に基
づいて、前述した昇温指令に代えて降温指令を冷却機14
に与える以外は粗圧延材Aの加熱制御と同様に制御す
る。
【0061】なお、本実施の形態では、エッジ用誘導加
熱機12及び誘導加熱機6が作動させずに冷却機14を作動
させるようになしてあるが、本発明はこれに限らず、エ
ッジ用誘導加熱機12及び誘導加熱機6の何れか一方、又
は両方を作動させるようになしてもよい。また、エッジ
用誘導加熱機12及び誘導加熱機6の何れか一方、又は両
方を作動させない場合、エッジ用誘導加熱機12及び誘導
加熱機6の何れか一方、又は両方を配置しなくてもよ
い。更に、冷却機14はアンコイラ5と仕上げ圧延機7と
の間の何れの位置に配設してもよい。
【0062】また、図1及び図2に示した装置に冷却機
14を配設してもよいことはいうまでもない。
【0063】
【発明の効果】以上詳述した如く、第1及び第6発明に
あっては、一回の仕上げ圧延に供する粗圧延材の重量が
重くとも、複数の粗圧延材を接合することなく仕上げ圧
延することができる。また、加熱炉を配設しないため、
設備コストを低減することができると共に、コイルの製
造に要する時間を短くすることができる。一方、複数の
粗圧延材を接合することなく仕上げ圧延することができ
るため、仕上げ圧延材の厚さ変動が可及的に抑制され、
歩留まりが向上する。
【0064】第2及び第7発明にあっては、仕上げ圧延
機から送出される仕上げ圧延材の温度を所要の温度にす
べく、トンネル炉によって鋳片を所要の温度まで加熱す
ることができるため、仕上げ圧延中にトラブルが発生す
ることが回避される。更に、トンネル炉で鋳片を連続的
に加熱するため、鋳片をバッチ式で加熱する場合に比べ
てコイルの製造に要する時間を短くすることができる。
【0065】第3及び第8発明にあっては、一回の仕上
げ圧延に供する粗圧延材の重量が重くとも、仕上げ圧延
機から送出される仕上げ圧延材の温度を所要の温度にす
べく、仕上げ圧延機に給送される粗圧延材を所要の温度
まで加熱することができるため、仕上げ圧延中にトラブ
ルが発生することが回避される。また、トンネル炉が設
けてある場合にあっては、出力パワーが小さい誘導加熱
機によって、仕上げ圧延機に給送される粗圧延材を所要
の温度まで高精度に加熱することができる。
【0066】第4及び第9発明にあっては、仕上げ圧延
材の幅方向の全領域を所要温度に高精度に制御すること
ができる。
【0067】第5及び第10発明にあっては、中間コイ
ルから巻き戻された粗圧延材を適宜温度まで連続的に冷
却するため、放冷時間を省略することができ、コイルの
製造に要する時間を短縮することができると共に、仕上
げ圧延材の温度を高精度に制御することができる等、本
発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る装置の構成を示す模式図である。
【図2】図1に示した誘導加熱機による粗圧延材Aの加
熱制御系を示すブロック図である。
【図3】図2に示した加熱制御装置による加熱制御手順
を示すフローチャートである。
【図4】図2に示した加熱制御装置による加熱制御手順
を示すフローチャートである。
【図5】図2に示した加熱制御装置による加熱制御手順
を示すフローチャートである。
【図6】図2に示した学習演算装置による学習手順を示
すフローチャートである。
【図7】実施の形態2を示す模式図である。
【図8】実施の形態3を示す模式図である。
【図9】実施の形態4を示す模式図である。
【図10】コイルを製造する従来の装置の構成を示す模
式図である。
【符号の説明】
1 連続鋳造機 2 トンネル炉 3 粗圧延機 4 コイラ 5 アンコイラ 6 誘導加熱機 7 仕上げ圧延機 8 切断機 9 ダウンコイラ 12 エッジ用誘導加熱機 14 冷却機 T スラブ A 粗圧延材 S 仕上げ圧延材 C コイル

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続的に鋳造して得た鋳片を粗圧延し、
    得られた粗圧延材を中間コイルとして巻き取り、該中間
    コイルから巻き戻した粗圧延材を仕上げ圧延し、得られ
    た仕上げ圧延材を巻き取ることによってコイルを製造す
    る方法において、 20トンを越える単重の鋳片を連続的に鋳造し、得られ
    た鋳片を加熱することなく粗圧延し、得られた粗圧延材
    を1つの中間コイルとして巻き取り、該中間コイルから
    得られた仕上げ圧延材を切断して、複数のコイルを製造
    することを特徴とするコイルの製造方法。
  2. 【請求項2】 連続的に鋳造して得た鋳片を粗圧延し、
    得られた粗圧延材を中間コイルとして巻き取り、該中間
    コイルから巻き戻した粗圧延材を仕上げ圧延し、得られ
    た仕上げ圧延材を巻き取ることによってコイルを製造す
    る方法において、 20トンを越える単重の鋳片を連続的に鋳造し、得られ
    た鋳片をトンネル炉内に挿入して連続的に加熱し、加熱
    した鋳片を粗圧延し、得られた粗圧延材を1つの中間コ
    イルとして巻き取り、該中間コイルから得られた仕上げ
    圧延材を切断して、複数のコイルを製造することを特徴
    とするコイルの製造方法。
  3. 【請求項3】 巻き戻した粗圧延材を連続的に誘導加熱
    する請求項1又は2記載のコイルの製造方法。
  4. 【請求項4】 巻き戻した粗圧延材の縁部及び/又は幅
    方向の全領域を誘導加熱する請求項3記載のコイルの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 巻き戻した粗圧延材を連続的に冷却する
    請求項1乃至4の何れかに記載のコイルの製造方法。
  6. 【請求項6】 鋳片を連続的に鋳造する連続鋳造機と、
    鋳造された鋳片を粗圧延する粗圧延機と、粗圧延して得
    られた粗圧延材を中間コイルとして巻き取る第1巻取り
    機と、巻き取った中間コイルを巻き戻す巻戻し機と、巻
    き戻した粗圧延材を仕上げ圧延する仕上げ圧延機と、仕
    上げ圧延した仕上げ圧延材を巻き取る第2巻取り機とが
    この順に設けてあるコイルの製造装置において、 前記連続鋳造機は20トンを越える単重の鋳片を鋳造す
    る能力を有しており、前記粗圧延機に、加熱することな
    く前記鋳片を供給するようになしてあり、前記第1巻取
    り機は20トンを越える単重の鋳片から得られた粗圧延
    材を1つの中間コイルとして巻き取る能力を有してお
    り、前記仕上げ圧延機の下流に、前記仕上げ圧延材を切
    断する切断機が配置してあり、該切断機の下流に、複数
    の第2巻取り機が配置してあることを特徴とするコイル
    の製造装置。
  7. 【請求項7】 鋳片を連続的に鋳造する連続鋳造機と、
    鋳造された鋳片を粗圧延する粗圧延機と、粗圧延して得
    られた粗圧延材を中間コイルとして巻き取る第1巻取り
    機と、巻き取った中間コイルを巻き戻す巻戻し機と、巻
    き戻した粗圧延材を仕上げ圧延する仕上げ圧延機と、仕
    上げ圧延した仕上げ圧延材を巻き取る第2巻取り機とが
    この順に設けてあるコイルの製造装置において、 前記連続鋳造機は20トンを越える単重の鋳片を鋳造す
    る能力を有しており、該連続鋳造機と前記粗圧延機との
    間に、前記鋳片を挿入してそれを連続的に加熱するトン
    ネル炉が設けてあり、前記第1巻取り機は20トンを越
    える単重の鋳片から得られた粗圧延材を1つの中間コイ
    ルとして巻き取る能力を有しており、前記仕上げ圧延機
    の下流に、前記仕上げ圧延材を切断する切断機が配置し
    てあり、該切断機の下流に、複数の第2巻取り機が配置
    してあることを特徴とするコイルの製造装置。
  8. 【請求項8】 前記巻戻し機と仕上げ圧延機との間に、
    巻き戻した粗圧延材を連続的に誘導加熱する誘導加熱機
    が設けてある請求項6又は7記載のコイルの製造装置。
  9. 【請求項9】 巻き戻した粗圧延材の縁部を誘導加熱す
    る誘導加熱機及び/又は前記粗圧延材の幅方向の全領域
    を誘導加熱する誘導加熱機が設けてある請求項8記載の
    コイルの製造装置。
  10. 【請求項10】 前記巻戻し機と仕上げ圧延機との間
    に、巻き戻した粗圧延材を連続的に冷却する冷却機が設
    けてある請求項6乃至9の何れかに記載のコイルの製造
    装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107107140A (zh) * 2014-12-22 2017-08-29 株式会社Posco 用于卷取及展开热轧棒材的装置

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