JP3265972B2 - 薄物熱延鋼板の製造方法およびその設備 - Google Patents

薄物熱延鋼板の製造方法およびその設備

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JP3265972B2 JP06271796A JP6271796A JP3265972B2 JP 3265972 B2 JP3265972 B2 JP 3265972B2 JP 06271796 A JP06271796 A JP 06271796A JP 6271796 A JP6271796 A JP 6271796A JP 3265972 B2 JP3265972 B2 JP 3265972B2
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武夫 日下
一成 池上
琢雅 寺内
正明 岡上
貞和 升田
徹 蓑手
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱延鋼板、主とし
て板厚が2.5mm以下の薄物熱延鋼板を製造するため
の方法およびその設備に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、低コスト化を図る目的で、冷延鋼
板の代替として板厚が2.5mm以下の薄物熱延鋼板を
積極的に適用して行こうという動きが活発化している。
【0003】この薄物熱延鋼板を製造する上でのキーポ
イントは、冷延鋼板の代替としてある程度の加工性が要
求されるので、仕上温度をAr3 変態温度以上に確保す
ることにある。このために、一般的には通板速度を上げ
る手段が取られているが、近々その実機化が予定されて
いる粗圧延機により圧延された鋼片(以後、粗バーと呼
ぶ)同士を溶接して仕上圧延を行う連続熱間圧延技術を
用いれば、安定して高速通板が可能になるため仕上温度
の確保にとってはより有利となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、薄物熱
延鋼板を製造する場合、その通板速度を上げると、圧延
後の鋼帯先端部のランナウトテーブル上での走行が著し
く乱れ、形状不良を起こし著しく歩留りを低下させる。
【0005】連続熱間圧延技術を用いればこのような問
題は軽減されるが、高価な高精度の溶接装置が必要とな
る。また、粗バー同士の溶接部が圧延中に破断したり、
この溶接部近傍に存在する温度変動により形状不良や特
性異常が生じることもある。
【0006】本発明は、このような課題を解決するため
になされたもので、冷延鋼板の代替となりうる薄物熱延
鋼板を安価に、しかも高歩留りで製造する方法およびそ
の設備を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、連続鋳造設
備と熱間圧延設備とが直結された直送圧延設備を用いた
薄物熱延鋼板の製造方法であって、長尺のスラブを粗圧
延して粗バーとした後、該粗バーをコイルボックスに巻
き取って保温することにより、粗バー内部からの復熱に
より粗バー全体を加熱し、次いで粗バーをコイルボック
スから巻き戻し、粗バー加熱装置で加熱した後、仕上圧
延機で仕上圧延することことを特徴とする薄物熱延鋼板
の製造方法により解決される。
【0008】連続鋳造と熱間圧延を直結した直送圧延技
術では、従来の熱延工程にみられるようなスラブ再加熱
炉がないため、スラブサイズには再加熱炉のサイズによ
る制約がなくなり、再加熱炉の炉長を超える長さのスラ
ブを圧延することが可能である。したがって、このよう
な長尺スラブを用いれば、形状不良が生じる鋼帯先端部
の長さは変わらないので、歩留りを向上できる。この方
法では、高価な溶接装置も必要としないため、著しいコ
スト増にはならず、また、溶接上のトラブルも生じるこ
とはない。
【0009】なお、通板中の温度降下が大きく仕上温度
をAr3 変態温度以上に確保できない場合は、仕上圧延
直前に、粗バーを保温そして/または補助的加熱すれば
よい。
【0010】上記長尺のスラブを直送圧延して冷延鋼板
の代替となる薄物熱延鋼板を製造するには、連続鋳造設
備と熱間圧延設備とが直結された直送圧延設備であっ
て、連続鋳造設備で鋳造された長尺のスラブを粗圧延す
粗圧延機と、該粗圧延機で圧延された後の粗バーを巻
き取って保温するためのコイルボックスと、該コイルボ
ックスから巻き戻された粗バーを加熱するための粗バー
加熱装置と、該粗バー加熱装置で加熱された粗バーを
上圧延する仕上圧延機を順次設けたことを特徴とする薄
物熱延鋼板の製造設備を用いればよい。
【0011】図2に、粗圧延機出側の粗バーの幅方向の
表面温度分布を示す。このように、通常の直送圧延にお
ける粗バーの表面温度は、幅方向エッジ近傍で従来の加
熱炉を経由した粗バーに比べ著しく低い。これは、以下
に述べる理由によりコイルボックスと粗バー加熱装置に
より解決される。
【0012】連続鋳造による製造直後のスラブの温度分
布は、その凝固プロセスからスラブ内部がスラブ外表面
より高温になっている。直送圧延では、この温度分布が
粗圧延後も維持されるため、粗圧延後の粗バーを保温用
のコイルボックス中でコイル状に巻取り一定時間滞留さ
せれば、粗バー内部からの復熱によりコイル状に巻かれ
た粗バー全体が加熱されることになる。
【0013】しかしながら、このコイルボックス中での
復熱だけで薄物熱延鋼板の仕上温度をAr3 変態温度以
上に確保することが難しいので、コイルボックスから巻
き戻された粗バーを、仕上圧延機に入る前に粗バー加熱
装置で加熱する必要がある。この粗バー加熱装置は、コ
イルボックス中での復熱を補助する程度の加熱能力があ
ればよく、したがって大幅なエネルギーコストの上昇に
はつながらない。
【0014】図3に粗圧延機出側の粗バーの長手方向の
表面温度分布を示すが、粗バーの先端部は後端部より低
温になっている。本発明のコイルボックスを用いれば、
コイルボックスから巻き戻すとき先後端が逆転するの
で、この長手方向の不均一な温度分布を解消することも
できる。
【0015】上記コイルボックスと上記粗バー加熱装置
の間にレベラーを設けると、巻き戻された粗バーの上下
のそりが矯正され、粗バー加熱装置中でより均一な粗バ
ー加熱が行える。
【0016】上記コイルボックスに加熱装置を設け加熱
すると、コイル状の粗バー温度の均一化がより短時間で
達成されるので、生産性が向上する。ただし、ここでの
加熱は粗バー内部からの復熱を補助する程度の加熱で充
分である。
【0017】上記粗バー加熱装置がソレノイドコイル型
の誘導加熱装置であると、加熱パターンを変えて長手方
向の温度分布の均一化を容易に行えるばかりか、表1に
示すように、短時間で効率よく加熱できる。
【0018】
【表1】
【0019】熱間圧延設備に2機以上の巻取り機とこの
巻取り機直前に高速シャーを設ければ、1度に2コイル
以上の熱延鋼帯を生産することも可能となり、薄物熱延
鋼板をより高歩留りで、生産性よく製造できる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1に、本発明の1実施例である
直送圧延設備の設備配置図を示す。図1で、1は連続鋳
造機、2はスラブ保熱用カバー、3は粗圧延機、4はコ
イルボックス、5はレベラー、6は粗バー加熱装置、7
は仕上圧延機、8は冷却装置、9は高速シャー、10は
2連の巻取り機である。
【0021】連続鋳造機1によって製造されたスラブ再
加熱炉の炉長を超える長さのスラブは、その温度低下を
極力防ぐためスラブ保熱用カバー2が設けられた搬送路
を経て、直接熱延工程の粗圧延機3へ搬送される。そし
て粗圧延機3により所定の厚さまで圧延された粗バー
は、コイルボックス4中でコイル状に巻かれ、一定時間
滞留される。この時、その温度履歴により粗バー内部か
らの復熱が大きいため、粗バー全体が加熱される。巻き
戻された粗バーは、レベラー5により矯正され、仕上温
度をAr3 変態温度以上に確保できる程度に粗バー加熱
装置6により加熱され、仕上圧延機7により目標板厚ま
で圧延される。圧延後の鋼帯は、冷却装置8により冷却
され、所定のコイル単重になるよう高速シャー9により
切断後、所定の巻取温度で巻取り機10に巻かれる。
【0022】この時、長尺スラブを用いているため、形
状不良部の割合を減少でき、薄物熱延鋼板の歩留りを向
上できる。
【0023】また、コイルボックス4、レベラー5、粗
バー加熱装置6を用いることにより仕上圧延直前の粗バ
ーの温度を上昇させ、また、均一化できるので、良好な
形状で、均一な特性の薄物熱延鋼板を製造できる。
【0024】さらに、2連の巻取り機10とこの巻取り
機10の直前に高速シャー9を設けてあるので、1度に
2コイルの熱延鋼帯を生産でき、高歩留りで、生産性よ
く薄物熱延鋼板を製造できる。
【0025】なお、コイルボックス4は、断熱材や反射
板などを用いて、極力熱放散させないような構造である
ことが望ましい。
【0026】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、冷延鋼板の代替となりうる薄物熱延鋼板を安
価に、しかも高歩留りで製造する方法およびその設備を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例である直送圧延設備の設備配
置図である。
【図2】粗圧延機出側の粗バーの幅方向の表面温度分布
を示す図である。
【図3】粗圧延機出側の粗バーの長手方向の表面温度分
布を示す図である。
【符号の説明】
1 連続鋳造機 2 スラブ保熱用カバー 3 粗圧延機 4 コイルボックス 5 レベラー 6 粗バー加熱装置 7 仕上圧延機 8 冷却装置 9 高速シャー 10 2連の巻取り機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺内 琢雅 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 岡上 正明 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 升田 貞和 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 蓑手 徹 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−37903(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 1/00 - 1/46 B21B 45/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続鋳造設備と熱間圧延設備とが直結さ
    れた直送圧延設備を用いた薄物熱延鋼板の製造方法であ
    って、長尺のスラブを粗圧延して粗バーとした後、該粗
    バーをコイルボックスに巻き取って保温することによ
    り、粗バー内部からの復熱により粗バー全体を加熱し、
    次いで粗バーをコイルボックスから巻き戻し、粗バー加
    熱装置で加熱した後、仕上圧延機で仕上圧延することこ
    とを特徴とする薄物熱延鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 コイルボックスから巻き戻された粗バー
    のそりをレベラーで矯正した後、粗バー加熱装置で加熱
    することを特徴とする請求項1に記載の薄物熱延鋼板の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 コイルボックス内に巻き取られた粗バー
    を、コイルボックスに設けられた加熱装置により加熱す
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の薄物熱延
    鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】 連続鋳造設備と熱間圧延設備とが直結さ
    れた直送圧延設備であって、連続鋳造設備で鋳造された
    長尺のスラブを粗圧延する粗圧延機と、該粗圧延機で圧
    延された後の粗バーを巻き取って保温するためのコイル
    ボックスと、該コイルボックスから巻き戻された粗バー
    を加熱するための粗バー加熱装置と、該粗バー加熱装置
    で加熱された粗バーを仕上圧延する仕上圧延機を順次設
    けたことを特徴とする薄物熱延鋼板の製造設備。
  5. 【請求項5】 コイルボックスと粗バー加熱装置との間
    に、粗バーのそりを矯正するためのレベラーを設けたこ
    とを特徴とする請求項4に記載の薄物熱延鋼板の製造設
    備。
  6. 【請求項6】 コイルボックスが、該コイルボックス内
    に巻き取られた粗バーを加熱するための加熱装置を有す
    ることを特徴とする請求項4または5に記載の薄物熱延
    鋼板の製造設備。
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