JP3265972B2 - 薄物熱延鋼板の製造方法およびその設備 - Google Patents
薄物熱延鋼板の製造方法およびその設備Info
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Description
て板厚が2.5mm以下の薄物熱延鋼板を製造するため
の方法およびその設備に関する。
板の代替として板厚が2.5mm以下の薄物熱延鋼板を
積極的に適用して行こうという動きが活発化している。
イントは、冷延鋼板の代替としてある程度の加工性が要
求されるので、仕上温度をAr3 変態温度以上に確保す
ることにある。このために、一般的には通板速度を上げ
る手段が取られているが、近々その実機化が予定されて
いる粗圧延機により圧延された鋼片(以後、粗バーと呼
ぶ)同士を溶接して仕上圧延を行う連続熱間圧延技術を
用いれば、安定して高速通板が可能になるため仕上温度
の確保にとってはより有利となる。
延鋼板を製造する場合、その通板速度を上げると、圧延
後の鋼帯先端部のランナウトテーブル上での走行が著し
く乱れ、形状不良を起こし著しく歩留りを低下させる。
題は軽減されるが、高価な高精度の溶接装置が必要とな
る。また、粗バー同士の溶接部が圧延中に破断したり、
この溶接部近傍に存在する温度変動により形状不良や特
性異常が生じることもある。
になされたもので、冷延鋼板の代替となりうる薄物熱延
鋼板を安価に、しかも高歩留りで製造する方法およびそ
の設備を提供することを目的とする。
備と熱間圧延設備とが直結された直送圧延設備を用いた
薄物熱延鋼板の製造方法であって、長尺のスラブを粗圧
延して粗バーとした後、該粗バーをコイルボックスに巻
き取って保温することにより、粗バー内部からの復熱に
より粗バー全体を加熱し、次いで粗バーをコイルボック
スから巻き戻し、粗バー加熱装置で加熱した後、仕上圧
延機で仕上圧延することことを特徴とする薄物熱延鋼板
の製造方法により解決される。
術では、従来の熱延工程にみられるようなスラブ再加熱
炉がないため、スラブサイズには再加熱炉のサイズによ
る制約がなくなり、再加熱炉の炉長を超える長さのスラ
ブを圧延することが可能である。したがって、このよう
な長尺スラブを用いれば、形状不良が生じる鋼帯先端部
の長さは変わらないので、歩留りを向上できる。この方
法では、高価な溶接装置も必要としないため、著しいコ
スト増にはならず、また、溶接上のトラブルも生じるこ
とはない。
をAr3 変態温度以上に確保できない場合は、仕上圧延
直前に、粗バーを保温そして/または補助的加熱すれば
よい。
の代替となる薄物熱延鋼板を製造するには、連続鋳造設
備と熱間圧延設備とが直結された直送圧延設備であっ
て、連続鋳造設備で鋳造された長尺のスラブを粗圧延す
る粗圧延機と、該粗圧延機で圧延された後の粗バーを巻
き取って保温するためのコイルボックスと、該コイルボ
ックスから巻き戻された粗バーを加熱するための粗バー
加熱装置と、該粗バー加熱装置で加熱された粗バーを仕
上圧延する仕上圧延機を順次設けたことを特徴とする薄
物熱延鋼板の製造設備を用いればよい。
表面温度分布を示す。このように、通常の直送圧延にお
ける粗バーの表面温度は、幅方向エッジ近傍で従来の加
熱炉を経由した粗バーに比べ著しく低い。これは、以下
に述べる理由によりコイルボックスと粗バー加熱装置に
より解決される。
布は、その凝固プロセスからスラブ内部がスラブ外表面
より高温になっている。直送圧延では、この温度分布が
粗圧延後も維持されるため、粗圧延後の粗バーを保温用
のコイルボックス中でコイル状に巻取り一定時間滞留さ
せれば、粗バー内部からの復熱によりコイル状に巻かれ
た粗バー全体が加熱されることになる。
復熱だけで薄物熱延鋼板の仕上温度をAr3 変態温度以
上に確保することが難しいので、コイルボックスから巻
き戻された粗バーを、仕上圧延機に入る前に粗バー加熱
装置で加熱する必要がある。この粗バー加熱装置は、コ
イルボックス中での復熱を補助する程度の加熱能力があ
ればよく、したがって大幅なエネルギーコストの上昇に
はつながらない。
表面温度分布を示すが、粗バーの先端部は後端部より低
温になっている。本発明のコイルボックスを用いれば、
コイルボックスから巻き戻すとき先後端が逆転するの
で、この長手方向の不均一な温度分布を解消することも
できる。
の間にレベラーを設けると、巻き戻された粗バーの上下
のそりが矯正され、粗バー加熱装置中でより均一な粗バ
ー加熱が行える。
すると、コイル状の粗バー温度の均一化がより短時間で
達成されるので、生産性が向上する。ただし、ここでの
加熱は粗バー内部からの復熱を補助する程度の加熱で充
分である。
の誘導加熱装置であると、加熱パターンを変えて長手方
向の温度分布の均一化を容易に行えるばかりか、表1に
示すように、短時間で効率よく加熱できる。
巻取り機直前に高速シャーを設ければ、1度に2コイル
以上の熱延鋼帯を生産することも可能となり、薄物熱延
鋼板をより高歩留りで、生産性よく製造できる。
直送圧延設備の設備配置図を示す。図1で、1は連続鋳
造機、2はスラブ保熱用カバー、3は粗圧延機、4はコ
イルボックス、5はレベラー、6は粗バー加熱装置、7
は仕上圧延機、8は冷却装置、9は高速シャー、10は
2連の巻取り機である。
加熱炉の炉長を超える長さのスラブは、その温度低下を
極力防ぐためスラブ保熱用カバー2が設けられた搬送路
を経て、直接熱延工程の粗圧延機3へ搬送される。そし
て粗圧延機3により所定の厚さまで圧延された粗バー
は、コイルボックス4中でコイル状に巻かれ、一定時間
滞留される。この時、その温度履歴により粗バー内部か
らの復熱が大きいため、粗バー全体が加熱される。巻き
戻された粗バーは、レベラー5により矯正され、仕上温
度をAr3 変態温度以上に確保できる程度に粗バー加熱
装置6により加熱され、仕上圧延機7により目標板厚ま
で圧延される。圧延後の鋼帯は、冷却装置8により冷却
され、所定のコイル単重になるよう高速シャー9により
切断後、所定の巻取温度で巻取り機10に巻かれる。
状不良部の割合を減少でき、薄物熱延鋼板の歩留りを向
上できる。
バー加熱装置6を用いることにより仕上圧延直前の粗バ
ーの温度を上昇させ、また、均一化できるので、良好な
形状で、均一な特性の薄物熱延鋼板を製造できる。
機10の直前に高速シャー9を設けてあるので、1度に
2コイルの熱延鋼帯を生産でき、高歩留りで、生産性よ
く薄物熱延鋼板を製造できる。
板などを用いて、極力熱放散させないような構造である
ことが望ましい。
いるので、冷延鋼板の代替となりうる薄物熱延鋼板を安
価に、しかも高歩留りで製造する方法およびその設備を
提供できる。
置図である。
を示す図である。
布を示す図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 連続鋳造設備と熱間圧延設備とが直結さ
れた直送圧延設備を用いた薄物熱延鋼板の製造方法であ
って、長尺のスラブを粗圧延して粗バーとした後、該粗
バーをコイルボックスに巻き取って保温することによ
り、粗バー内部からの復熱により粗バー全体を加熱し、
次いで粗バーをコイルボックスから巻き戻し、粗バー加
熱装置で加熱した後、仕上圧延機で仕上圧延することこ
とを特徴とする薄物熱延鋼板の製造方法。 - 【請求項2】 コイルボックスから巻き戻された粗バー
のそりをレベラーで矯正した後、粗バー加熱装置で加熱
することを特徴とする請求項1に記載の薄物熱延鋼板の
製造方法。 - 【請求項3】 コイルボックス内に巻き取られた粗バー
を、コイルボックスに設けられた加熱装置により加熱す
ることを特徴とする請求項1または2に記載の薄物熱延
鋼板の製造方法。 - 【請求項4】 連続鋳造設備と熱間圧延設備とが直結さ
れた直送圧延設備であって、連続鋳造設備で鋳造された
長尺のスラブを粗圧延する粗圧延機と、該粗圧延機で圧
延された後の粗バーを巻き取って保温するためのコイル
ボックスと、該コイルボックスから巻き戻された粗バー
を加熱するための粗バー加熱装置と、該粗バー加熱装置
で加熱された粗バーを仕上圧延する仕上圧延機を順次設
けたことを特徴とする薄物熱延鋼板の製造設備。 - 【請求項5】 コイルボックスと粗バー加熱装置との間
に、粗バーのそりを矯正するためのレベラーを設けたこ
とを特徴とする請求項4に記載の薄物熱延鋼板の製造設
備。 - 【請求項6】 コイルボックスが、該コイルボックス内
に巻き取られた粗バーを加熱するための加熱装置を有す
ることを特徴とする請求項4または5に記載の薄物熱延
鋼板の製造設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06271796A JP3265972B2 (ja) | 1996-03-19 | 1996-03-19 | 薄物熱延鋼板の製造方法およびその設備 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP06271796A JP3265972B2 (ja) | 1996-03-19 | 1996-03-19 | 薄物熱延鋼板の製造方法およびその設備 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09253701A JPH09253701A (ja) | 1997-09-30 |
JP3265972B2 true JP3265972B2 (ja) | 2002-03-18 |
Family
ID=13208382
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06271796A Expired - Fee Related JP3265972B2 (ja) | 1996-03-19 | 1996-03-19 | 薄物熱延鋼板の製造方法およびその設備 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3265972B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10223905A1 (de) * | 2002-05-29 | 2003-12-11 | Sms Demag Ag | Coilbox, die zwischen Vor- und Fertigwalzstraßen angeordnet ist |
-
1996
- 1996-03-19 JP JP06271796A patent/JP3265972B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09253701A (ja) | 1997-09-30 |
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