JP2000153192A - 液処理装置 - Google Patents

液処理装置

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JP2000153192A
JP2000153192A JP10331551A JP33155198A JP2000153192A JP 2000153192 A JP2000153192 A JP 2000153192A JP 10331551 A JP10331551 A JP 10331551A JP 33155198 A JP33155198 A JP 33155198A JP 2000153192 A JP2000153192 A JP 2000153192A
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哲也 蔭山
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泰雄 南
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和幸 山崎
Haruo Wada
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板、特にフラットディスプレイ用基板の液
処理を該基板の下面に施すために用いられ、該基板の処
理面に触れることなく、さらに大きさの異なる複数の基
板に対応可能な液処理装置を提供する。 【解決手段】 液処理装置に、外側を太くしたテーパ状
に形成されると共に、外側の段の最細部が、内側の段の
最太部よりも大きい段を持つ搬送コロ20a…を有する
搬送装置21aを配し、該搬送装置21aで基板10の
幅方向両端部を支持、搬送する。さらに、該基板10の
上下両方向に、処理液50を噴霧するためのスプレーノ
ズル30a…・30b…を配し、スプレーノズル30b
…からの処理液50噴霧により、基板10の下面処理を
行うとともに、スプレーノズル30a…からの処理液5
0噴霧により、基板10にかかる押し上げ圧に対抗し該
基板10の安定搬送を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば液晶表示素
子や、エレクトロルミネセンス素子等の製造工程に供さ
れる、基板を水や薬液を用いて処理する液処理装置、並
びに、液処理装置に備えられる基板反転装置および基板
格納装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、液晶表示素子の製造工程には、
ガラス等からなる基板の洗浄工程、現像工程、エッチン
グ工程、剥離工程といった、液体を用いて基板を処理す
る複数の工程があり、これら工程には液処理装置が用い
られる。そして、今日、処理能力の向上と基板サイズの
大型化に伴って、基板の洗浄工程や現像工程、エッチン
グ工程等においては、従来のバッチ式から単品枚葉式に
移り変わってきている。
【0003】バッチ式では、複数の基板が一括して処理
されたが、単品枚葉式では、例えば洗浄部→現像部→洗
浄部→エッチング部→洗浄部というように、基板一枚ず
つに対して、洗浄、現像、現像液の洗浄、エッチング、
エッチング液の洗浄といった処理が連続操作で施され
る。
【0004】単品枚葉式の処理システムを採用したフラ
ットディスプレイ用ガラス基板の現像・エッチング処理
装置においては、図8に示すように、基板11を搬送す
るための基板搬送装置として、搬送ローラ29…が複数
設けられている。また、該処理装置の処理部上部にはス
プレーノズル33a…が設けられている。
【0005】上記処理部に搬送された該基板11は、搬
送ローラ29…により下面を支持されると共に、該搬送
ローラ29…の回転により搬送方向下流側に搬送され
る。また同時に、該スプレーノズル33a…を介して噴
霧される処理液51により、上面に所定の処理が施され
る。
【0006】処理液51による処理が施された基板11
は、搬送方向後段に設けられた一対のエアーナイフ41
・41により、該基板11の上下面両方向から液切りが
行われ、続いて図示しない洗浄処理部へと搬送される。
【0007】上記の処理装置において、該基板11の搬
送速度(すなわち、搬送ローラ29の回転速度)は、イ
ンバータ65bを介して搬送モータ63の回転数を制御
することにより変更可能であり、また、スプレーノズル
33aからの処理液噴霧量は、他のインバータ65aを
介してポンプ34aの回転数を制御することにより変更
可能である。したがって、上記搬送速度と処理液噴霧量
とを適宜組み合わせることにより、処理条件を任意に選
択することが可能である。
【0008】また、上記エアーナイフ41・41は、基
板11の厚みや、液切りの状況等に応じて、昇降モータ
64により高さ方向の位置を任意に調整出来る構造とな
っている。尚、該昇降モータ64の回転は、モータドラ
イバ65cにより制御されている。
【0009】しかしながら、一般に液処理の仕上がり
は、被処理物が溶解し、劣化した処理液の澱が面上に残
存し易い基板上面よりも、処理液の入れ替わりがスピー
ディーな基板下面の方が優れている。よって、上記例示
のフラットディスプレイ用ガラス基板の現像・エッチン
グ処理装置のように基板上面に液処理を施す場合には、
微細パターンの処理が困難であり、また、液処理の仕上
がりにむらが生じる可能性もある。
【0010】プリント基板(金属張り積層板)の液処理
装置においては、プリント基板は両面加工が施されるこ
とが基本であるため、図9に示すように、液処理装置の
処理部には、基板搬送位置の下方にもスプレーノズル3
3b…が配されており、プリント基板12の上下両方向
から処理液52を噴霧することができるようになってい
る。また、下からの処理液52の噴射によりプリント基
板12が押上られて、該プリント基板12の安定搬送が
妨げられることを防ぐため、該プリント基板12の上面
に支持ローラ200が該搬送ローラ29と対になるよう
に配されている。すなわち、該プリント基板12は、そ
の上面に当接する支持ローラ200および搬送ローラ2
9に挟持されることにより搬送される。
【0011】液処理の仕上がりは、処理液52の入れ替
わりがスピーディーなプリント基板12下面の方が優れ
ており、微細パターンの処理は、プリント基板12下面
にて行われる設計・生産方式が採られている。尚、新た
に設けられた下方のスプレーノズル33b…からの処理
液噴霧量は、インバータ65dを介してポンプ34bの
回転数を制御することにより適宜変更される。
【0012】特開平4−277438号公報に開示され
ている透明平面基板の蛍光面現像処理装置(液処理装
置)は、図10に示すように、微細パターンの処理を効
率的に行うために、透明平面基板13の下方にスプレー
ノズル35…が配された構成となっている。
【0013】該蛍光面現像処理装置においては、処理さ
れる透明平面基板13の処理面が、プリント基板の金属
張りの処理面と比較して弱く、傷つきやすいために、搬
送ローラ等によって処理面を直接支持することができな
いという制約がある。このため搬送ローラにかえて、対
をなす基板支持部材201・201が設けられており、
該透明平面基板13の両端部を該基板支持部材201・
201により水平に支持・固定するとともに、透明平面
基板13の下方に配されたスプレーノズル35…を、透
明平面基板13に対し平行往復運動させることにより処
理を行うものとなっている。
【0014】他方、数種類のサイズの矩形板状基板を同
じ処理装置で処理するために、種々の提案がなされてい
る。例えば、図11(a)に示すように、コロ搬送装置
(基板搬送装置)25aは、矩形板状基板14の搬送位
置を規制しつつ搬送することが可能なように設計されて
いる。コロ搬送装置25aにおいては、一対のツバ付き
コロ24a・24aが設けられており、矩形板状基板1
4の搬送方向の幅寸法に応じて、一方または両方のコロ
位置を調整し、該ツバ付きコロ24a・24a間の距離
を変更するようになっている。また、特開平8−321
536号公報に開示されたコロ搬送装置においては、図
11(b)に示すように、外側を太くしたテーパ状に形
成された一対のテーパ状のコロ209・209が設けら
れており、コロ位置の調整を行うことなく異なる幅寸法
を持つ矩形板状基板15・16の搬送を行うようになっ
ている。また、基板搬送装置をフラットな円柱状のコロ
で構成し、適当な間隔(例えば、1000mm毎、15
00mm毎等)で幅寄せ機構を設け、矩形板状基板の通
過の都度、幅寄せ動作を行う装置も実用化されている。
【0015】基板格納装置は、図12(a)〜(c)に
示すように、基板17の処理面を上面に向けて搬送格納
するものである。基板17下面を支持・搬送する基板搬
送コロ203は、同図(a)・(b)に示すように基板
格納部材93に下方から挿入されており、該基板格納部
材93に備えられた基板受け94…に、上段から下段に
順番に基板17…を格納してゆく。基板17と基板受け
94との不要な接触を避けるため、同図(c)に示すよ
うに、基板17は基板受け94の上面より数mm上方の
高さを保ったまま基板格納部材93の中に完全に引き込
まれる構成となっており、基板搬送コロ203の駆動が
停止した後に、該基板格納部材93が、図示しないエレ
ベータにより基板受け94の一段に相当する高さ分だけ
引き上げられることで、基板17が基板受け94に受け
渡されるようになっている。
【0016】上記基板搬送コロ203の駆動は、基板格
納部材93下方に備えられた基板格納部材昇降モータ6
6の回転をベルト67・67で伝達することにより行わ
れる。また、全ての基板受け94…への基板17…の格
納が完了すると、すなわち、上段から順に最下段の基板
受け94…への基板17…の格納が完了すると、図示し
ないエレベータにより該基板格納部材93が引き上げら
れ、基板搬送コロ203が基板格納部材93より完全に
抜き出される。この動作により基板格納部材93は、エ
レベータ上から移載される。また逆に、該基板格納部材
93から基板17…を搬出する場合は、上述の基板搬入
動作の逆を辿ることにより、最下段の基板受け94に格
納された基板17から順次排出される。
【0017】さらに、この他の基板格納装置として、ロ
ボットのハンドリングにより基板の搬入出を行う装置も
一般的である。該基板格納装置はすなわち、基板の裏面
をロボットハンドが吸着保持して、基板格納部材へ搬入
するものであるが、いずれの基板格納装置においても、
基板の処理面を上面にして、下面を保持することで格納
するようになっている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の液処理装置
は、プリント基板12を安定搬送し、かつ、該プリント
基板12下面の液処理を行うことができるものである。
しかしながら、例えば、該液処理装置でフラットディス
プレイ用の透明平面基板の液処理を行えば、該透明平面
基板の処理面は、支持ローラ200および搬送ローラ2
9に挟持される際に傷がつく可能性がある。さらにま
た、支持ローラ200および搬送ローラ29の2種類の
ローラを設ける必要があるためコスト高をも招来する。
【0019】また、上記従来の透明平面基板の蛍光面現
像処理装置は、透明平面基板13下面の液処理を行うこ
とができるものである。しかしながら、上記の蛍光面現
像処理装置は連続搬送方式ではないため、作業効率を向
上させることは困難である。
【0020】すなわち、上記従来の液処理装置はいずれ
も、作業効率を犠牲にすることなく、かつ、基板の下面
(処理面)に触れることなく該基板の安定搬送を行うこ
とができない。また、従来の液処理装置においては、基
板の搬送速度(すなわち、搬送ローラの回転速度)、ス
プレーノズルからの処理液噴霧量、およびエアーナイフ
の高さ方向の位置等は、それぞれ別々の制御手段により
制御されているため、液処理の条件を一括変更すること
は困難である。
【0021】さらにまた、搬送方向に対する幅寸法の異
なる複数の基板に対応するために液処理装置内等に設け
られるツバ付きコロ24aまたはテーパ状のコロ209
を用いた上記従来のコロ搬送装置においては、取り扱う
基板の大きさが変更される度にコロ位置の調整を行う必
要性があると共に、基板の搬送方向からの逸脱を防ぐ機
能が不十分である等の問題を有している。
【0022】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は、基板、特にフラット
ディスプレイ用基板の洗浄、現像、エッチング、剥離と
いった液処理を該基板の下面に施すために用いられ、さ
らに大きさの異なる複数の基板に対応可能な液処理装
置、並びに、該液処理装置と関連して用いられる基板反
転装置、および基板格納装置を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
液処理装置は、上記の課題を解決するために、液体を用
いて基板下面を処理する液処理装置において、基板の幅
方向両端部を下方向から支持しながら、該基板を搬送す
る搬送装置を備えると共に、該基板の下面および上面に
液体を噴霧する噴霧装置が設けられていることを特徴と
している。
【0024】上記の構成によれば、基板は、搬送装置に
よりその幅方向両端部を下方向から支持される。さら
に、液体を用いた処理が行われる該基板下面側からのみ
ならず、上面側からも液体が噴霧されるので、基板の搬
送不良(例えば基板の搬送方向、上下方向、幅方向への
逸脱、これに起因する基板と搬送装置等との間のひっか
かり等)を抑制することができる。すなわち、基板下面
側からの液体の噴霧による該基板の押し上げを、基板上
面側からの液体の噴霧および該基板上に残存する液体の
重量を利用して抑えることができる。
【0025】これにより、液体を用いた処理が行われる
基板下面に例えば搬送ローラ等を接触させることなく、
また、例えば該基板の上面を当接支持する押さえローラ
等を用いることなく、該基板を安定搬送、液処理するこ
とが可能となる。
【0026】特に、該基板が、プリント基板等と比較し
て傷のつきやすいフラットディスプレイ用基板である場
合には、上記の構成によれば、基板下面の液処理を、処
理面に傷をつけることなく連続的・安定的に行うことが
できるため、微細パターンの加工精度、および液処理の
作業効率をともに向上させることができる。
【0027】本発明の請求項2記載の液処理装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1記載の構成におい
て、上記搬送装置が、基板幅方向に設けられた少なくと
も一対の段付きコロを有し、該段付きコロの各段が、外
側を太くしたテーパ状に形成されると共に、外側の段の
最細部が、内側の段の最太部よりも大きいことを特徴と
している。
【0028】上記の構成によれば、基板の幅方向両端部
が段付きコロの各段により下方向から支持され、該段付
きコロが基板下面に触れることがない。したがって、搬
送中に該基板下面(処理面)が傷つくことがない。
【0029】また、各段ごとに対応した幅寸法をもつ基
板を搬送することができるので、基板の大きさの変更に
伴う調整・切り替え箇所を最少、簡便にすることがで
き、かつ切り替え時間を要せずに搬送方向に対する幅寸
法の異なる複数の基板に対応することができる。
【0030】さらに、段付きコロの各段間の段差が、該
基板の幅方向側面を規制するために搬送方向からの逸脱
を防ぐことができる。よって、搬送方向に対する幅寸法
の異なる基板を従来のテーパ状コロ等より効果的に規制
して、安定的に搬送することができる。
【0031】本発明の請求項3記載の液処理装置は、上
記の課題を解決するために、請求項2記載の構成におい
て、上記段付きコロのいずれの段を用いて基板を搬送し
ても、基板の搬送速度が一定となるように、段付きコロ
の回転速度を制御する制御手段が備えられていることを
特徴としている。
【0032】上記の構成によれば、該段付きコロの異な
る段により支持・搬送される基板、すなわち、搬送方向
に対する幅寸法の異なる基板を同じ搬送速度で搬送する
ことができる。したがって、該基板の幅寸法にかかわら
ず液処理の時間を一定にすることができる。
【0033】本発明の請求項4記載の液処理装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1ないし3の何れか
一項に記載の構成において、基板と噴霧装置との距離に
応じて、該基板の下面および上面に噴霧される液体の噴
出圧を、基板に対する液体の噴霧量が該基板の単位面積
当たり一定となるように切り替える制御手段が備えられ
ていることを特徴としている。
【0034】例えば、段付きコロの異なる段により支持
・搬送される基板は、該基板の搬送高さ(液処理装置の
接地面と該基板との距離)が異なるため、該基板と噴霧
装置との距離も変化するが、上記の構成によれば、基板
の搬送高さが異なる場合においても、該基板の上下両方
からの液体噴出圧を切り替えることで、基板の単位面積
当たりに対する液体噴霧量を一定とすることができる。
【0035】したがって、搬送高さが異なる基板を液処
理する場合においても、液処理の条件を一定とすること
ができ、さらに、基板上面からの押さえ圧を一定として
基板を安定搬送することができる。
【0036】本発明の請求項5記載の液処理装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1ないし4の何れか
一項に記載の構成において、基板上の液体を除去する液
切り装置が、基板と該液切り装置との距離が一定となる
ように昇降可能に設けられていることを特徴としてい
る。
【0037】例えば、段付きコロの異なる段により支持
・搬送される基板は、該基板の搬送高さが異なるため
に、該基板と液切り装置との相対的な距離が変化する
が、上記の構成によれば、基板の搬送高さが異なる場合
においても、液切り装置を昇降させることで、該基板と
液切り装置との相対的な距離を一定とすることができ
る。したがって、搬送高さが異なる基板の液切りを行う
場合においても、液切りの条件を一定とすることで、液
切りの仕上がりを一定とすることができる。
【0038】本発明の請求項6記載の基板反転装置は、
上記の課題を解決するために、請求項1ないし5のいず
れか一項に記載の液処理装置の搬送方向前後の少なくと
も一方に設けられ、片面に液体による処理が行われた、
または行われるべき基板の天地反転を行う基板反転装置
において、該基板の搬送路を挟んだ上下方向の一方に外
側を太くしたテーパ状コロが設けられ、他方にフラット
コロが設けられた反転部が備えられていることを特徴と
している。
【0039】例えば、液処理装置に隣接して基板の上面
処理(すなわち基板の上方からの処理)を行う装置があ
る場合、または、上記液処理装置から該基板の処理面を
上面として搬送する場合等に、基板の天地反転が行われ
る。
【0040】上記の構成によれば、基板の天地反転は、
テーパ状コロからフラットコロへ、または、フラットコ
ロからテーパ状コロへと該基板を受け渡すことで行われ
るため、該基板の処理面が常にテーパ状コロに対向する
ように反転部に搬入されるようにすることで処理面に傷
等がつくことがない。また、天地反転時の基板にかかる
衝撃を緩和し、該基板の割れ欠けを防止することができ
る。
【0041】基板の天地反転後には、該基板がフラット
コロ、またはテーパ状コロのいずれかにより支持されて
いる。該基板がフラットコロにより支持される場合に
は、該基板の搬送方向に対する幅寸法によらず搬送高さ
が一定であり、例えば反転部の搬送方向下流側に該フラ
ットコロと同じ搬送高さをもつコロを配することによ
り、天地反転後の基板の搬送をスムーズに行うことがで
きる。一方、該基板がテーパ状コロにより支持される場
合には、該基板の幅寸法により搬送高さが異なり、例え
ば該反転部の搬送方向下流側に各基板の搬送高さに対応
した段付きコロ等を配することにより、天地反転後の基
板の搬送をスムーズに行うことができる。すなわち、基
板の天地反転の際にテーパ状コロで基板を支持すること
により、特別な昇降機構なしで該基板の幅寸法に応じて
搬送高さを変換することができる。
【0042】本発明の請求項7記載の基板格納装置は、
上記の課題を解決するために、請求項1ないし5の何れ
か一項に記載の液処理装置の搬送方向前後の少なくとも
一方に設けられ、基板格納部材を昇降することで、該基
板格納部材に備えられた基板受けにより該基板の幅方向
両端部を下方向から支持しながら、該基板を格納する基
板格納装置において、処理面を下面として基板の幅方向
両端部を下方向から支持しながら搬入出するための基板
搬入出装置が、基板格納部材に対して挿脱可能に設けら
れていることを特徴としている。
【0043】上記の構成によれば、該基板は、基板搬入
出装置から基板受けに、処理面を下面として幅方向両端
部を支持されたまま受け渡されることにより基板格納部
材に格納されるので、処理面に傷などが付くことがな
い。また、基板搬入出装置を基板格納部材に対して挿脱
することができるため、例えば多量に基板を格納する場
合や、下流側に乾燥炉等を有する場合等に、基板格納部
材の入れ換えや下流への送り出しを容易に行うことがで
きる。
【0044】本発明の請求項8記載の基板格納装置は、
上記の課題を解決するために、請求項7記載の構成にお
いて、上記基板搬入出装置が、基板幅方向に設けられた
少なくとも一対の段付き形状のコロを有し、該段付き形
状のコロの各段が、外側を太くしたテーパ状に形成され
ると共に、外側の段の最細部が、内側の段の最太部より
も大きく、上記基板受けが段付き形状であり、該基板受
けの各段が該段付き形状のコロの対応する各段のテーパ
角度と略同一の角度を有することを特徴としている。
【0045】上記の構成によれば、格納される基板と基
板受けの該基板に対応する各段との相対的な距離を、該
基板の搬送方向に対する幅寸法にかかわらず一定とする
ことができる。したがって、基板格納部材の昇降停止距
離を該基板の幅寸法にかかわらず一定とすることができ
る。
【0046】また、基板搬入出装置と基板受けとの間で
の基板の受渡しの際に基板にかかる衝撃を抑止すること
ができ、さらにまた、基板受けに設けられた各段の段差
により、該基板の位置ずれを防止することができる。
【0047】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図7に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。なお、これによって、本発明が限定されるものでは
ない。
【0048】本実施の一形態に係る液処理装置は、矩形
形状の板状基板、例えばフラットディスプレイ用基板に
おける、回路配線、カラーフィルター、蛍光層、および
発光層等のパターニングのための現像工程、並びに、洗
浄工程、エッチング工程、および剥離工程といった、液
体を用いて基板を処理(液処理)する複数の工程に対し
て適用することができる。該液処理装置はさらに、搬送
方向に対する幅寸法(以下、幅寸法と称する)が異なる
フラットディスプレイ用基板に対応可能で、かつ、該フ
ラットディスプレイ用基板の下面処理を行うために用い
られるものである。尚、各液処理工程は、使用される処
理液の種類を除けば基本的に同様である。従って、本発
明にかかる液処理装置を複数連結することによりフラッ
トディスプレイ用基板の全液処理工程を行うことができ
る。
【0049】本実施の形態にかかるフラットディスプレ
イ用基板とは、例えば具体的には液晶ディスプレイ用基
板、プラズマディスプレイ用基板、およびエレクトロル
ミネセンスディスプレイ用基板等を指すが特に限定され
るものではない。
【0050】本実施の形態に係る液処理装置は、図1に
示すように、搬送装置21a、噴霧装置としての複数の
スプレーノズル30a…・30b…、一対のエアーナイ
フ(液切り装置)40・40を備えている。搬送装置2
1aは、搬送コロ(段付きコロ)20a…よりなり、フ
ラットディスプレイ用基板(以下、基板と称する)10
の幅方向両端部を下方向から支持し、該基板10を搬送
する。
【0051】スプレーノズル30a…・30b…は、搬
送装置21aの上下両方に設けられており、タンク32
に貯蔵された処理液(液体)50を基板10の両面に噴
霧する。一対のエアーナイフ(液切り装置)40・40
は、該搬送装置21aの上下両方に、昇降可能に設けら
れており、噴霧された処理液50の液切りを行う。
【0052】また、本実施の形態の液処理装置は、スプ
レーノズル30a…・30b…の処理液噴出圧、一対の
エアーナイフ40・40と基板10との距離、および搬
送コロ20aの回転速度のそれぞれを任意に変更可能な
制御機構を備えている。
【0053】図1に示すように、上方のスプレーノズル
30a…に処理液50を供給するポンプ31aはインバ
ータ62aを介して、本発明の制御手段であるシーケン
サー(PLC)70に接続されている。下方のスプレー
ノズル30b…に処理液50を供給するポンプ31bは
インバータ62bを介して、上記シーケンサー70に接
続されている。また、搬送コロ20aを駆動する搬送モ
ータ60はインバータ62cを介して、上記シーケンサ
ー70に接続されている。さらに、一体に動く一対のエ
アーナイフ40・40を昇降させるための昇降モータ6
1はモータドライバ62dを介して、上記シーケンサー
70に接続されている。尚、インバータ62a〜62c
は、モータドライバ機能を兼ね備えている。
【0054】上記シーケンサー70には、外部切り換え
手段としてのセレクトSW(セレクトスイッチ)71が
一つ接続されている。そして該セレクトSW71に設定
された選択信号に応じてシーケンサー70を切り換える
ことで、各選択信号に応じて予めインバータ62a〜6
2cやモータドライバ62dに設定しておいた、搬送モ
ータ60、昇降モータ61、およびポンプ31a・31
bの駆動条件(すなわち、駆動周波数や停止位置情報
等)を切り換えることができる。
【0055】例えば、後述する搬送される基板サイズに
対応した処理条件の切り換えは、セレクトSW71に設
定された、例えば「大基板」、「中基板」、および「小
基板」の選択信号の選択を行うだけで、簡単に行うこと
ができる。
【0056】本実施の形態の液処理装置において、該基
板10の加工処理面は下面であり、該搬送装置21aの
上下両方に設けられた複数のスプレーノズル30a…・
30b…のうち、下方に設けられたスプレーノズル30
b…が基板加工処理用として機能している。すなわち実
際に基板10の加工にかかわる処理液50は、該スプレ
ーノズル30b…より所定の噴出圧で、該基板10の下
面、すなわち加工処理面に対し真上方向に噴霧される。
一方、上方のスプレーノズル30a…は、スプレーノズ
ル30b…からの処理液50の噴霧による基板10の押
し上げ圧に対抗して、所定の噴出圧で、該基板10の上
面、すなわち加工処理裏面に対し真下方向に処理液50
を噴霧し、さらに、該処理液50が基板10上面に載る
ことで見掛け上の基板10の自重を増やし、該基板10
の安定搬送を補助するものである。
【0057】尚、スプレーノズル30a・30bの数や
配置は限定されるものではない。また、場合によっては
スプレーノズル30a・30bより同一の処理液50を
噴霧し、例えばプリント基板等の両面加工が基本である
基板の液処理を行うことも可能である。
【0058】次に、本発明にかかる液処理装置内に備え
られる搬送装置21aについて、図2(a)〜(c)に
基づいて説明する。尚、本実施の形態において、内側と
は、搬送される基板の中心方向をさすものとする。
【0059】図2(a)・(b)に示すように、上記搬
送装置21aは、回転軸23の両端に一対に設けられた
3段の段付き形状の搬送コロ20a・20aを備えてい
る。上記搬送コロ20aの各段は、外側を太くしたテー
パ状に形成されており、さらに、外側の段の最細部が、
内側の段の最太部より大きな外径を有している。また、
該搬送コロ20aの最外部には、ツバ22が形成されて
いる。尚、ツバ22の幅および外径等は特に限定される
ものではない。
【0060】図2(c)に示すように、該搬送コロ20
aの各段は、内向きに傾斜を有し、該基板10の幅方向
両端部のみを下方から支持する形状となっている。各段
の傾斜度θ1 は、特に限定されるものではなく、搬送さ
れる基板10の幅寸法等に応じて決めることができる。
例えば、幅寸法が400mm〜500mmの基板10を
搬送する場合には、該基板10を支持する段の傾斜度を
5°〜7°程度とすることが最適である。また、該傾斜
度を3°以下とすると、基板10の自重や、上方のスプ
レーノズル30a…から噴霧される処理液50の噴出
圧、および液処理中に基板10の上面に載る処理液50
の重量等によって基板10にたわみが生じ、該基板10
が段全体に接触することとなり、基板10の処理面の損
傷の可能性が増大することとなる。
【0061】また、各段間の段差、および上段とツバ2
2との段差は、特に限定されるものではないが、基板の
安定搬送のために、5mm以上あることが望ましい。
尚、本実施の形態において段差とは、図2(c)に示す
ように、隣りあう段間、または最上段とツバ22間の最
少垂直距離H1 を指す。
【0062】基板10は、図2(a)〜(c)に示すよ
うに、搬送コロ20aに設けられた段に、幅方向両端部
を下方向から支持されて一定スピードで搬送される。ま
た、搬送路上で該基板10…は、互いに一定の間隔を保
ちながら連続的に搬送される。つまり、搬送装置21a
は、いわゆる連続搬送式を採用している。
【0063】さらにまた、搬送コロ20aに設けられた
各段およびツバ22が、該基板10の搬送方向からの逸
脱を規制するため、従来のように上下からローラにて圧
接することなく、基板10への接触点を極小化した状態
で、安定搬送を行うことができる。具体的には、幅寸法
が大サイズの大基板は、上段により該大基板の幅方向両
端部を下方向から支持されるとともに、ツバ22により
搬送方向からの逸脱を規制される。該幅寸法が中サイズ
の中基板は、中段により該中基板の幅方向両端部を下方
向から支持されるとともに、上段により搬送方向からの
逸脱を規制される。また、幅寸法が小サイズの小基板
は、下段により該小基板の幅方向両端部を下方向から支
持されるとともに、中段により搬送方向からの逸脱を規
制される。したがって、上記搬送装置21aによれば、
同一の回転軸23に設けられる一対の搬送コロ20a・
20a間の距離の変更などをおこなうことなく、幅寸法
の異なる3種類の基板を安定的に搬送することができ
る。尚、上記搬送装置21aは、同一の回転軸23に設
けられる一対の搬送コロ20a・20aの下段間の距離
を超え、ツバ22・22間の距離未満の幅寸法を持つ基
板10に対応したものである。
【0064】同一の回転軸23に設けられる一対の搬送
コロ20a・20aの間隔は特に限定されるものではな
く、該液処理装置が取り扱う基板10の幅寸法によって
きめればよい。
【0065】また、該搬送コロ20aは必ずしも一体の
ものである必要はなく、例えば外径の異なる円柱状のコ
ロを組み合わせて構成してもよい。また、該搬送コロ2
0aに設けられる段数、各段の幅および外径等は特に限
定されるものではない。しかしながら、例えば各段の幅
をあまりに大きくしたり、段をあまりに多く設けると、
大きい基板10を扱う場合に、下方のスプレーノズル3
0b…から噴霧される処理液50の届かない領域(すな
わち、上方から見て搬送コロ20aと該基板10とが重
なり合う領域)がふえるので好ましくない。
【0066】該搬送コロ20a…の配置は特に限定され
るものではないが、搬送コロ20a…と下方のスプレー
ノズル30b…とが、上方からみて重なり合わないよう
に両者が配置されることが好ましい。これは、回転軸2
3、および搬送コロ20aが、下方のスプレーノズル3
0b…から該基板10への処理液50の噴霧を妨げるこ
とを防ぐためである。
【0067】本実施の形態の液処理装置によれば、基板
10両面を上下両方から押さえる押さえコロや、基板を
挟み込み搬送するための上下ローラを用いることなく、
連続搬送方式で処理することができるため、該基板10
の表面を損傷することなく効率的に液処理を行うことが
可能となる。また、新しい処理液50が絶えず加工処理
面に供給され、かつ、溶解した被処理材〔例えば、レジ
スト、ITO(Indium-Tin Oxide)、メタル膜、および
カラーフィルタ等〕により劣化した液の澱が、基板10
下面に残留しにくいことから微細加工の精度を安定させ
ることができる。さらにまた、処理液50の劣化が少な
く寿命が長くなるという利点も有する。
【0068】尚、本実施の形態の液処理装置では、上記
の説明のように、搬送される基板10の幅寸法によっ
て、使用される搬送コロ20aの段が異なるため、搬送
される基板10の幅寸法が変わる毎に処理条件の切り換
えが行われる。処理条件の切り換えは、上記説明のよう
にセレクトSW71に設定された、例えば「大基板」、
「中基板」、および「小基板」の選択信号の選択を行う
だけで、簡単に行うことができる。
【0069】例えば具体的には、「中基板」の選択信号
に応じた状態から「小基板」の選択信号の選択が行われ
ると、搬送コロ20a…の回転速度が上がり、下方のス
プレーノズル30b…からの処理液噴出圧が下がり、か
つ、一対のエアーナイフ40・40の位置が下がる。ま
た、「中基板」の選択信号に応じた状態から「大基板」
の選択信号の選択が行われると、搬送コロ20a…の回
転速度が下がり、下方のスプレーノズル30b…からの
処理液噴出圧が上がり、かつ、一対のエアーナイフ40
・40の位置が上がる。上記の動作により、搬送される
基板サイズにかかわらず、一対のエアーナイフ40・4
0と基板10との相対的な位置関係、該基板10の処理
時間、および該基板10に対する処理液50の当たり方
を一定に保つことができる。尚、エアーナイフ40の数
および配置等は特に限定されるものではない。
【0070】ところで、下方のスプレーノズル30b…
からの処理液噴出圧は、上方のスプレーノズル30a…
から噴出される処理液50の初速と重力との関係からは
定まるものではない。これは、該スプレーノズル30a
…と基板10との相対的な位置関係が変化することによ
り、該スプレーノズル30a…の基板10に対する処理
液噴霧径も変化するからである。したがって、下方のス
プレーノズル30b…からの処理液噴出圧は、基板サイ
ズに応じて経験的に求めておく必要があるが、一度求め
ておけばポンプ31bの回転数の切り替えのみで簡単に
再現することができる。また、上方のスプレーノズル3
0a…からの液体噴出圧も、下方のスプレーノズル30
b…からの処理液噴出圧や、搬送される基板サイズ等に
よって最適条件が異なるために、基板サイズに合わせて
経験的に求めておく必要がある。
【0071】尚、基板10の搬送方向に対する長さの違
いによって、該基板10のたわみ等が異なる可能性があ
り、また、同じ基板10でも行う処理の種類等によって
は異なる処理条件で液処理を行うことが望ましい場合が
あるので、これらに対応出来るようにシーケンサー70
の設定、およびセレクトSW71の選択信号の設定を行
うこともできる。
【0072】上記の液処理装置の搬送方向前後の少なく
とも一方には、必要に応じて、搬送される基板10の天
地を反転する反転機(基板反転装置)が備えられてい
る。次に、図3ないし図5に基づき、該反転機について
説明する。
【0073】図3(a)に示すように、該反転機80は
基板10の搬送路を挟んで上下二段となった基板搬送装
置26を有する反転部82と、反転部82の搬送方向前
後に設けられた基板搬送装置25bおよび基板搬送装置
21bを備えた構成である。
【0074】基板搬送装置25bは、図4(a)に示す
ツバ付きコロ24b…により構成されている。また、基
板搬送装置21bは、コロ20b…により構成されてい
る。段付きのコロ20bは、上記の搬送コロ20aと同
様の構成を有するものである。
【0075】反転部82内に設けられた基板搬送装置2
6の上段〔図3(a)に示す回転前の状態〕には、図4
(b)に示す外側が太くなったテーパ状コロ28…が配
設されており、一方下段〔図3(a)に示す回転前の状
態〕には、円柱状のフラットコロ27…が配設されてい
る。該フラットコロ27は、上段(回転前)のテーパ状
コロ28との干渉を避けるため、例えば上記ツバ付きコ
ロ24bにおいて最外周のツバを省略した構成を有する
ものとなっている。尚、上記テーパ状コロ28のテーパ
角度は特に限定されるものではない。また、テーパ状コ
ロとフラットコロとは、基板搬送装置の上段と下段に別
々に配置されていれば、特に対向して配置される必要性
はない。
【0076】また、反転部82内の搬送方向下流側に
は、ストッパー81が配されている。そして、搬送方向
上流から反転部82へと送りこまれた基板10は、スト
ッパー81まで搬送されると停止する。
【0077】反転機80は、反転部82の回転により、
例えば基板10の液処理に先立ち、基板10の処理面を
上面から下面に反転する、すなわち、基板10の処理面
を、下方のスプレーノズル30b…と対向させるための
ものであり、あるいは、基板10の液処理装置からの搬
出の際に、必要に応じて液処理後の基板10の処理面を
下面から上面に反転するためのものである。反転部82
の回転は、図示しない回転制御機構により制御されてお
り、180°ずつの割り出しで停止位置が設定されてい
る。
【0078】反転部82の各回転ごとに該フラットコロ
27…を下段とする正位置と、該フラットコロ27…を
上段とする反転位置とが入れ替わり、該反転部82内の
搬送路は、反転部82の搬送方向上流および下流側に配
された基板搬送装置25b・基板搬送装置21bと水平
に一直線となる。尚、該反転部82の回転方向は、特に
限定されるものではない。
【0079】次に、基板搬送装置25bにて、処理面を
上面として搬送されてきた基板10を反転部82の中に
送り込み、該基板10を反転させた後、該基板10の処
理面を下面として基板搬送装置21bに搬出する動作に
ついて、図3(a)〜(d)に基づき以下に具体的に説
明する。上記動作は例えば、基板10の液処理に先立
ち、本発明にかかる液処理装置の搬送方向上流側に設け
られた反転機80により処理面を上面から下面へと反転
される場合に行われる。
【0080】該基板搬送装置26の下段(回転前)を構
成するフラットコロ27…は、図3(a)に示すよう
に、該反転部82の上流に設けられた基板搬送装置25
bを構成するツバ付きコロ24b…と同じ搬送高さであ
り、搬送方向上流から送りこまれた基板10がストッパ
ー81まで搬送されると該フラットコロ27…の回転が
停止される。続いて、該反転部82は、図示しない回転
機構により、図3(b)〜(d)に示すように、該基板
搬送装置26の略中心を原点とし、例えば搬送方向上流
側を左方向にみて時計回り方向に180°回転される。
【0081】反転部82によって反転された基板10
は、処理面を下面としてテーパ状コロ28…へと預けら
れる。このときの該基板10は、テーパにより決定され
る各基板サイズ(幅寸法)に対応した搬送高さで支持さ
れている。
【0082】該基板10の反転が完了すると、図示しな
い幅決め装置によって該基板10のテーパ状コロ28…
上での位置決めが行われ、続いて反転部82内のテーパ
状コロ28…を図示しないモータにより駆動させ、該基
板10を、搬送方向下流側の基板搬送装置21bへ搬出
する。該基板10が反転部82から完全に搬出された時
点で、該反転部82を、さらに180°回転させ、上記
正位置に戻すことにより、一連の基板反転動作が完了す
る。
【0083】次に、図5に基づいて、該反転部82と、
該反転部82をはさみ、搬送方向上下流に位置する基板
搬送装置25b・基板搬送装置21bとの間での該基板
10の搬送高さについてさらに詳細に説明する。
【0084】基板10が反転部82に搬入されるときに
は、該処理面を上面とし、基板10の下面をフラットコ
ロ27…により支持されて搬送される。この時の搬送高
さは、基板搬送装置25bにて搬送される時の搬送高さ
と同様であり、該基板10の幅寸法にかかわらず、該基
板10がフラットコロ27…の外周に支持される高さ、
すなわち図5中破線で示される高さとなる。
【0085】続いて、上記説明した該反転部82の反転
が行われると、該処理面を下面とし、基板10の両端部
をテーパ状コロ28…により支持されて搬送される。こ
のときの搬送高さは、該基板10の幅寸法により異な
り、該基板10がテーパ状コロ28の傾斜面に支持され
る高さが各基板10の搬送高さとなる。すなわち、小基
板の搬送高さは、図5中破線で示される高さであり、
中基板の搬送高さは、図5中破線で示される高さであ
り、大基板の搬送高さは、図5中破線で示される高さ
である。
【0086】本実施の形態において、テーパ状コロ28
のテーパ角度は、段付きのコロ20bのテーパ角度(図
5中破線で示す2つの母線のなす角度)の半分になるよ
うに設定されており、また、該段付きのコロ20bの各
段間の段差は5mmである。したがって、反転の際の該
基板10の垂直移動は最大5mm(小基板が反転される
ときの破線で示される高さと破線で示される高さと
の差)で済み、基板10にかかる衝撃は、5mm上方か
らの落下時の衝撃を超えることが無く、直接段付きのコ
ロ20bへ搬送する場合とくらべ、基板10にかかる衝
撃を大幅に抑えることができる。尚、基板反転時の基板
10にかかる衝撃を抑えるため、フラットコロ27およ
び/またはテーパ状コロ28の、少なくともその表面を
衝撃吸収性の材料によって形成することもできる。
【0087】反転終了後の基板10は、続いて反転位置
にある反転部82のテーパ状コロ28…から、基板搬送
装置21bをなす段付きのコロ20b…に受け渡され
る。
【0088】上記のテーパ状コロ28から、段付きのコ
ロ20bへの基板10の受け渡しは、中基板では破線
で示される高さのまま搬送高さの変更はないが、大基板
では、破線で示される高さから破線で示される高さ
へと段付きのコロ20bを昇ってゆく。一方、小基板で
は、破線で示される高さから破線で示される高さへ
と段付きのコロ20bを降りてゆく。
【0089】大基板および小基板が受け渡される場合の
高低差は、2.5mmであり、これは、該基板10の搬
送位置のずれを抑制するツバとして機能する段付きのコ
ロ20bの各段間の段差5mmの半分である。したがっ
て、テーパ状コロ28から、段付きのコロ20bへの基
板10の受け渡しの際に、該基板10が段付きのコロ2
0b、テーパ状コロ28、およびフラットコロ27のい
ずれかにひっかかる等して搬送不良をおこすことを抑制
することができる。
【0090】液処理装置から搬出される基板10は、例
えばその搬送方向下流に設けられた次の処理装置等にお
ける処理に応じて、該液処理装置の搬送方向下流側に設
けられた反転機80により処理面を下面から上面へと反
転される場合もある。この時、液処理装置の搬送方向下
流側に設けられる反転機80は、上記の液処理装置手前
に設けられた反転機80と同様の構成をもつものであ
り、その動作は、上記の液処理装置手前に設けられた反
転機80と逆方向に行われる。すなわち、図3における
一連の動作を左側から右側に、図3(d)から図3
(a)へと逆にたどる動作である。尚、反転部82の回
転方向に関しては、特に逆方向に行われる必要はない。
【0091】上記一連の動作により、基板10に欠けや
割れ、また、歪みなどを与える衝撃を防止しつつ、か
つ、基板10の搬送高さを変換する基板昇降機構等を用
いることなしに、基板10の搬送、並びに天地反転を安
定的に行うことができる。また、該基板10は、反転部
82内では、処理面がテーパ状コロ28…と対向してお
り、それゆえ、該基板10の処理面が傷付くことがな
い。
【0092】液処理完了後または液処理中断時等には、
基板10は基板格納装置に格納される。図6に示すよう
に、本実施の形態にかかる基板格納装置は、基板格納部
材91、基板受け90、および基板搬入出装置92を備
え、該基板10の処理面を下面としたまま、該基板10
…を垂直方向に一定間隔を保ちつつ基板格納部材91に
積載格納するものである。尚、基板格納部材91は、図
示しない昇降モータにより駆動されるエレベータによっ
て上下動が可能である。
【0093】該基板格納部材91には、搬入される基板
10の両端部を支持する基板受け90…が配されてい
る。該基板受け90は、図6(c)に示すように、例え
ば内側に向かって下向きの傾斜がついた3段の階段状に
形成されている。
【0094】該基板受け90は、上下方向に並び、例え
ばさらに基板10の搬送路と平行に3列ないし4列配置
されており、これが左右対称に配置されることで基板格
納部材91が形成されている。尚、該基板受け90の配
置間隔、配置数等は特に限定されるものではない。ま
た、該基板受け90は、必ずしも左右対称に配されるも
のではなく、基板10を安定的に支持できるように配さ
れていればよい。
【0095】該基板受け90は、例えば上記の段付きの
搬送コロ20aを、中心軸に沿って2分し、2分された
搬送コロ20aを、断面に対し垂直方向に切り出すこと
により作製すればよい。尚、該基板受け90に設けられ
る段数、傾斜、および段差等は特に限定されるものでは
ない。
【0096】該基板格納部材91に基板10を搬入出さ
せる基板搬入出装置92は、段付き形状のコロ20cを
含む段付きコロコンベアで、基板受け90…の間に左右
から挿入可能に配されており、基板10は、段付き形状
のコロ20c上を処理面を下面として該基板格納装置に
搬入出される。段付き形状のコロ20cは、上記説明の
搬送コロ20aと同様の構成を有するものである。
【0097】次に、基板格納装置への基板10の搬入動
作、格納動作および該基板格納装置からの基板10の搬
出動作について説明する。
【0098】基板格納装置への基板10の搬入・格納
は、基板格納部材91に設けられた基板受け90の最上
段から下段に向かって、順に行われる。すなわち、該基
板搬入出装置92の基板格納部材91への挿入は、最上
段の基板受け90が該基板搬入出装置92の段付き形状
のコロ20cより2〜3mm低くなるように行われる。
【0099】基板格納部材91に基板10が完全に搬入
されると、基板格納部材91は、基板受け90の一段分
だけ上昇させられ、段付き形状のコロ20c上の基板1
0が基板受け90に移載される。基板10の移載は、段
付き形状のコロ20cの各段に対応した、該基板受け9
0の各段に対して行われる。すなわち例えば、大基板が
移載される場合には、該段付き形状のコロ20cの最上
段から該基板受け90の最上段へ受け渡される。中基板
が移載される場合には、該段付き形状のコロ20cの中
段から該基板受け90の中段へ受け渡される。小基板が
移載される場合には、該段付き形状のコロ20cの最下
段から該基板受け90の最下段へ受け渡される。したが
って、該基板格納装置に格納される基板10の幅寸法に
かかわらず、該エレベータの昇降停止位置は常に一定と
なっている。
【0100】一方、該基板格納装置に格納された基板1
0を搬出する場合は、基板格納部材91に設けられた基
板受け90の最下段から上段に向かって、順に行われ
る。すなわち、該基板搬入出装置92の基板格納部材9
1への挿入は、最下段の基板受け90が該段付き形状の
コロ20cより2〜3mm高くなるように行われる。
【0101】続いて該基板格納部材91は、図示しない
昇降モータにより駆動されるエレベータにより該基板受
け90の一段分だけ下降させられ、基板受け90上の基
板10が段付き形状のコロ20cに移載される。基板1
0の移載は、基板受け90の各段に対応した、該段付き
形状のコロ20cの各段に対して行われる。したがっ
て、該基板格納装置から搬送される基板10の幅寸法に
かかわらず、該エレベータの昇降停止位置は常に一定と
なっている。
【0102】上記の基板格納装置によれば、取り扱う基
板10の幅寸法にかかわらず、基板10と、該基板10
が受け渡される基板受け90または段付き形状のコロ2
0cとの相対的な間隔を一定に保つことが容易となる。
したがって、移載の際に生じる基板10のバウンドもほ
ぼ一律となり、また、エレベータの昇降停止位置を一定
にすることができるのでエレベータ昇降にかかわる駆動
部を簡素化することができる。
【0103】また、該基板受け90の傾斜により、該基
板10の両端部のみが該基板受け90により支持される
こととなり、基板10の下面(処理面)が損傷を受ける
ことがない。
【0104】上記の基板搬入出装置92は、基板10の
搬送方向に対する幅方向に可動であり、必要に応じて該
基板格納部材91の下部から幅方向外側に移動させるこ
とができる。したがって、基板10…の格納や搬出の終
了した該基板格納部材91を、例えば基板10の搬送方
向に搬出することができる。
【0105】上下2段の基板格納部材搬送機構を持つ乾
燥処理装置は、図7に示すように、乾燥炉95を備えて
いる。図示しない基板の格納が行われた基板格納部材9
1は、基板搬入出装置92の幅方向外側への退避動作が
行われた後に、乾燥炉95へ搬入される。尚、図7中、
黒色の矢印は基板の搬送方向を示し、白ぬきの矢印は基
板格納部材91の搬送方向を示すものとする。また、ハ
ッチングを付した矢印は、基板搬入出装置92の幅方向
外側への退避動作を表している。
【0106】乾燥炉95で基板の乾燥が行われた後に、
基板格納部材91は、乾燥炉95より搬出される。続い
て基板搬入出装置92による基板格納部材91からの基
板の搬出が行われると、基板搬入出装置92の幅方向外
側への退避動作が行われる。
【0107】空になった基板格納部材91は、エレベー
タにより下方に搬送され、続いて乾燥炉95の下方に設
けられたリターンコンベアにより、基板の格納が行われ
る位置の真下に搬送される。そして、基板の格納が再び
行われる時点で、基板搬入出装置92の幅方向外側への
退避動作が行われると共に、空の基板格納部材91は、
エレベータにより上方に搬送される。
【0108】したがって、例えば基板10の搬送方向に
連結された乾燥炉等へ基板10…が格納された基板格納
部材91を搬入する場合や、該乾燥炉から基板10…が
格納された基板格納部材91を搬出する場合、または乾
燥炉等へ空の基板格納部材91を搬入する場合や乾燥炉
等から空の基板格納部材91を搬出する場合等に、該基
板格納部材91を搬送方向に対して幅方向に移動させる
ための搬送構造が不要となり、最小限の機構で一連の搬
送機構を形成することができる。
【0109】尚、基板搬入出装置92を設けるかわり
に、該基板格納部材91を、上記の搬送コロ20aによ
って形成される搬送路上に直接挿入可能に配することに
より基板10を搬送路から直接搬入出する構成とするこ
ともできる。
【0110】さらに、場合によっては基板搬入出装置に
備えられた段付き形状のコロ20cに替えて、テーパ状
のコロを用い、該テーパ状のコロのテーパ角度と同様の
傾きを有する基板受けを替わりに設けることもできる。
【0111】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の液処理装置は、
以上のように、液体を用いて基板下面を処理する液処理
装置において、基板の幅方向両端部を下方向から支持し
ながら、該基板を搬送する搬送装置を備えると共に、該
基板の下面および上面に液体を噴霧する噴霧装置が設け
られている構成である。
【0112】上記の構成によれば、液体を用いた処理が
行われる該基板下面側からのみならず、上面側からも液
体が噴霧されるので、基板の搬送不良(例えば基板の搬
送方向、上下方向、幅方向への逸脱、これに起因する基
板と搬送装置等との間のひっかかり等)を抑制すること
ができる。
【0113】したがって、液体を用いた処理が行われる
基板下面に例えば搬送ローラ等を接触させることなく、
また、例えば該基板の上面を当接支持する押さえローラ
等を用いることなく、該基板を安定搬送、液処理するこ
とが可能となる。
【0114】特に、該基板が、プリント基板等と比較し
て傷のつきやすいフラットディスプレイ用基板である場
合には、上記の構成によれば、基板下面の液処理を、処
理面に傷をつけることなく連続的・安定的に行うことが
できるため、微細パターンの加工精度、および液処理の
作業効率をともに向上させることができるという効果を
奏する。
【0115】本発明の請求項2記載の液処理装置は、以
上のように、請求項1記載の構成において、上記搬送装
置が、基板幅方向に設けられた少なくとも一対の段付き
コロを有し、該段付きコロの各段が、外側を太くしたテ
ーパ状に形成されると共に、外側の段の最細部が、内側
の段の最太部よりも大きい構成である。
【0116】上記の構成によれば、基板の幅方向両端部
が段付きコロの各段により下方向から支持され、該段付
きコロが基板下面に触れることがない。したがって、搬
送中に該基板下面(処理面)が傷つくことがない。
【0117】また、各段ごとに対応した幅寸法をもつ基
板を搬送することができるので、基板の大きさの変更に
伴う調整・切り替え箇所を最少、簡便にすることがで
き、かつ切り替え時間を要せずに搬送方向に対する幅寸
法の異なる複数の基板に対応することができる。
【0118】さらに、段付きコロの各段間の段差が、該
基板の幅方向側面を規制するために搬送方向からの逸脱
を防ぐことができる。よって、搬送方向に対する幅寸法
の異なる基板を従来のテーパ状コロ等より効果的に規制
して、安定的に搬送することができるという効果を、請
求項1の構成による効果に加えて奏する。
【0119】本発明の請求項3記載の液処理装置は、以
上のように、請求項2記載の構成において、上記段付き
コロのいずれの段を用いて基板を搬送しても、基板の搬
送速度が一定となるように、段付きコロの回転速度を制
御する制御手段が備えられている構成である。
【0120】上記の構成によれば、請求項2の構成によ
る効果に加えて、該段付きコロの異なる段により支持・
搬送される基板、すなわち、搬送方向に対する幅寸法の
異なる基板を同じ搬送速度で搬送することができる。し
たがって、該基板の幅寸法にかかわらず液処理の時間を
一定にすることができるという効果を奏する。
【0121】本発明の請求項4記載の液処理装置は、以
上のように、請求項1ないし3の何れか一項に記載の構
成において、基板と噴霧装置との距離に応じて、該基板
の下面および上面に噴霧される液体の噴出圧を、基板に
対する液体の噴霧量が該基板の単位面積当たり一定とな
るように切り替える制御手段が備えられている構成であ
る。
【0122】上記の構成によれば、基板の搬送高さが異
なる場合においても、該基板の上下両方からの液体噴出
圧を切り替えることで、基板の単位面積当たりに対する
液体噴霧量を一定とすることができる。
【0123】したがって、請求項1ないし3の何れか一
項に記載の構成による効果に加えて、搬送高さが異なる
基板を液処理する場合においても、液処理の条件を一定
とすることができ、さらに、基板上面からの押さえ圧を
一定として基板を安定搬送することができるという効果
を奏する。
【0124】本発明の請求項5記載の液処理装置は、以
上のように、請求項1ないし4の何れか一項に記載の構
成において、基板上の液体を除去する液切り装置が、基
板と該液切り装置との距離が一定となるように昇降可能
に設けられている構成である。
【0125】上記の構成によれば、基板の搬送高さが異
なる場合においても、液切り装置を昇降させることで、
該基板と液切り装置との相対的な距離を一定とすること
ができる。
【0126】したがって、請求項1ないし4の何れか一
項に記載の構成による効果に加えて、搬送高さが異なる
基板の液切りを行う場合においても、液切りの条件を一
定とすることで、液切りの仕上がりを一定とすることが
できるという効果を奏する。
【0127】本発明の請求項6記載の基板反転装置は、
以上のように、請求項1ないし5のいずれか一項に記載
の液処理装置の搬送方向前後の少なくとも一方に設けら
れ、片面に液体による処理が行われた、または行われる
べき基板の天地反転を行う基板反転装置において、該基
板の搬送路を挟んだ上下方向の一方に外側を太くしたテ
ーパ状コロが設けられ、他方にフラットコロが設けられ
た反転部を備えている構成である。
【0128】上記の構成によれば、基板の天地反転は、
テーパ状コロからフラットコロへ、または、フラットコ
ロからテーパ状コロへと該基板を受け渡すことで行われ
るため、該基板の処理面が、常にテーパ状コロに対向す
るように反転部に搬入されるようにすることで処理面に
傷等がつくことがない。また、天地反転時の基板にかか
る衝撃を緩和し、該基板の割れ欠けを防止することがで
きる。
【0129】基板の天地反転後には、該基板がフラット
コロ、またはテーパ状コロのいずれかにより支持されて
いる。該基板がフラットコロにより支持される場合に
は、該基板の搬送方向に対する幅寸法によらず搬送高さ
が一定であり、例えば反転部の搬送方向下流側に該フラ
ットコロと同じ搬送高さをもつコロを配することによ
り、天地反転後の基板の搬送をスムーズに行うことがで
きる。一方、該基板がテーパ状コロにより支持される場
合には、該基板の幅寸法により搬送高さが異なり、例え
ば該反転部の搬送方向下流側に各基板の搬送高さに対応
した段付きコロ等を配することにより、天地反転後の基
板の搬送をスムーズに行うことができる。すなわち、基
板の天地反転の際にテーパ状コロで基板を支持すること
により、特別な昇降機構なしで該基板の幅寸法に応じて
搬送高さを変換することができるという効果を奏する。
【0130】本発明の請求項7記載の基板格納装置は、
以上のように、請求項1ないし5の何れか一項に記載の
液処理装置の搬送方向前後の少なくとも一方に設けら
れ、基板格納部材を昇降することで、該基板格納部材に
備えられた基板受けにより該基板の幅方向両端部を下方
向から支持しながら、該基板を格納する基板格納装置に
おいて、処理面を下面として基板の幅方向両端部を下方
向から支持しながら搬入出するための基板搬入出装置
が、基板格納部材に対して挿脱可能に設けられている構
成である。
【0131】上記の構成によれば、該基板は、基板搬入
出装置から基板受けに、処理面を下面として幅方向両端
部を支持されたまま受け渡されることにより基板格納部
材に格納されるので、処理面に傷などが付くことがな
い。また、基板搬入出装置を基板格納部材に対して挿脱
することができるため、例えば多量に基板を格納する場
合や、下流側に焼成炉等を有する場合等に、基板格納部
材の入れ換えや下流への送り出しを容易に行うことがで
きるという効果を奏する。
【0132】本発明の請求項8記載の基板格納装置は、
以上のように、請求項7記載の構成において、上記基板
搬入出装置が、基板幅方向に設けられた少なくとも一対
の段付き形状のコロを有し、該段付き形状のコロの各段
が、外側を太くしたテーパ状に形成されると共に、外側
の段の最細部が、内側の段の最太部よりも大きく、上記
基板受けが段付き形状であり、該基板受けの各段が該段
付き形状のコロの対応する各段のテーパ角度と略同一の
角度を有する構成である。
【0133】上記の構成によれば、格納される基板と基
板受けの該基板に対応する各段との相対的な距離を、該
基板の搬送方向に対する幅寸法にかかわらず一定とする
ことができる。したがって、基板格納部材の昇降停止距
離を該基板の幅寸法にかかわらず一定とすることができ
る。
【0134】また、基板搬入出装置と基板受けとの間で
の基板の受渡しの際に基板にかかる衝撃を抑止すること
ができ、さらにまた、基板受けに設けられた各段の段差
により、該基板の位置ずれを防止することができるとい
う効果を、請求項7に記載の構成による効果に加えて奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる液処理装置の構成
を示す概略の正面図である。
【図2】(a)〜(c)は、本発明の実施の形態にかか
る液処理装置に用いられる搬送装置を示す説明図であ
り、(a)・(c)は、該搬送装置を基板の搬送方向か
らみた正面図、(b)は、斜視図である。
【図3】(a)〜(d)は、本発明の実施の形態にかか
る液処理装置の前後の少なくとも一方に設けられる基板
反転装置内の反転部の回転動作を示す説明図である。
【図4】(a)・(b)は、本発明の実施の形態にかか
る液処理装置の前後の少なくとも一方に設けられる基板
反転装置内の基板搬送装置を、基板の搬送方向からみた
正面図である。
【図5】図3の反転部の反転前後における基板の搬送高
さの変化を、基板の搬送方向から示す説明図である。
【図6】(a)〜(c)は、本発明の実施の一形態にか
かる液処理装置の前後に設けられる基板格納装置を示す
説明図であり、(a)は、平面図、(b)は、正面図、
(c)は、基板の受渡しを説明する説明図である。
【図7】図6に示す基板格納装置の基板格納部材の、バ
ッチ式乾燥炉内での搬送動作を示す説明図である。
【図8】従来のフラットディスプレイ用ガラス基板の液
処理装置の構成を示す概略の正面図である。
【図9】従来のプリント基板用の液処理装置の構成を示
す概略の正面図である。
【図10】従来の透明平面基板用の下面液処理装置の構
成を示す概略の正面図である。
【図11】(a)・(b)は、従来のコロ搬送装置を、
基板の搬送方向からみた正面図である。
【図12】(a)〜(c)は、従来の基板格納装置を示
す説明図であり、(a)は、平面図、(b)は、正面
図、(c)は、基板の受渡しを説明する説明図である。
【符号の説明】
10 基板 20a 搬送コロ(段付きコロ) 20c 段付き形状のコロ 21a 搬送装置 27 フラットコロ 28 テーパ状コロ 30a スプレーノズル(噴霧装置) 30b スプレーノズル(噴霧装置) 40 エアーナイフ(液切り装置) 50 処理液(液体) 70 シーケンサー(制御手段) 80 反転機(基板反転装置) 82 反転部 90 基板受け 91 基板格納部材 92 基板搬入出装置
フロントページの続き (72)発明者 山崎 和幸 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 和田 晴夫 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 3F033 BA04 BA06 BB02 BB05 BC03 BC09 EA01 EA06 4F035 AA04 CC01 CD03 CF00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体を用いて基板下面を処理する液処理装
    置において、 基板の幅方向両端部を下方向から支持しながら、該基板
    を搬送する搬送装置を備えると共に、 該基板の下面および上面に液体を噴霧する噴霧装置が設
    けられていることを特徴とする液処理装置。
  2. 【請求項2】上記搬送装置が、基板幅方向に設けられた
    少なくとも一対の段付きコロを有し、 該段付きコロの各段が、外側を太くしたテーパ状に形成
    されると共に、外側の段の最細部が、内側の段の最太部
    よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の液処理装
    置。
  3. 【請求項3】上記段付きコロのいずれの段を用いて基板
    を搬送しても、基板の搬送速度が一定となるように、段
    付きコロの回転速度を制御する制御手段が備えられてい
    ることを特徴とする請求項2記載の液処理装置。
  4. 【請求項4】基板と噴霧装置との距離に応じて、該基板
    の下面および上面に噴霧される液体の噴出圧を、基板に
    対する液体の噴霧量が該基板の単位面積当たり一定とな
    るように切り替える制御手段が備えられていることを特
    徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の液処
    理装置。
  5. 【請求項5】基板上の液体を除去する液切り装置が、基
    板と該液切り装置との距離が一定となるように昇降可能
    に設けられていることを特徴とする請求項1ないし4の
    いずれか一項に記載の液処理装置。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5のいずれか一項に記載の
    液処理装置の搬送方向前後の少なくとも一方に設けら
    れ、片面に液体による処理が行われた、または行われる
    べき基板の天地反転を行う基板反転装置において、 該基板の搬送路を挟んだ上下方向の一方に外側を太くし
    たテーパ状コロが設けられ、他方にフラットコロが設け
    られた反転部が備えられていることを特徴とする基板反
    転装置。
  7. 【請求項7】請求項1ないし5のいずれか一項に記載の
    液処理装置の搬送方向前後の少なくとも一方に設けら
    れ、基板格納部材を昇降することで、該基板格納部材に
    備えられた基板受けにより該基板の幅方向両端部を下方
    向から支持しながら、該基板を格納する基板格納装置に
    おいて、 処理面を下面として基板の幅方向両端部を下方向から支
    持しながら搬入出するための基板搬入出装置が、基板格
    納部材に対して挿脱可能に設けられていることを特徴と
    する基板格納装置。
  8. 【請求項8】上記基板搬入出装置が、基板幅方向に設け
    られた少なくとも一対の段付き形状のコロを有し、 該段付き形状のコロの各段が、外側を太くしたテーパ状
    に形成されると共に、外側の段の最細部が、内側の段の
    最太部よりも大きく、 上記基板受けが段付き形状であり、 該基板受けの各段が該段付き形状のコロの対応する各段
    のテーパ角度と略同一の角度を有することを特徴とする
    請求項7記載の基板格納装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007203166A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Nippon Paint Co Ltd 塗装ホイールの製造装置及び塗装ホイールの製造方法
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